JP3590547B2 - 流体圧アクチュエータの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブリッジ回路を有する流体圧アクチュエータの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6に油圧ショベルに用いられている従来の油圧回路を示す。この図においては走行系を駆動制御するコントロール弁は示されていない。操作レバー81の操作量に対応する出力信号がコントローラ82へインプットされ、このコントローラ82より各コントロール弁83bm,83st,83bk,83swのソレノイドに、そのスプールのストロークを制御するコマンドが出力されるとともに、可変容量型のポンプ84にポンプ吐出量コマンドが出力される。
【0003】
この可変容量型のポンプ84は、エンジン85により駆動され、タンク86から吸込んだ作動油を、コントローラ82からのポンプ吐出量コマンドに応じて吐出制御し、ポンプ吐出ラインの各ロードホールドチェック弁87bm,87st,87bk,87swを経て各コントロール弁83bm,83st,83bk,83swにポンプ吐出油を供給し、これらの各コントロール弁83bm,83st,83bk,83swは、出力ライン88bm,88st,88bk,88swを経て対応する各油圧アクチュエータすなわちブームシリンダ89bm、スティックシリンダ89st、バケットシリンダ89bkおよびスイングモータ89swに供給される作動油を方向制御かつ流量制御するとともに、戻り油をタンクライン90を経てタンク86へ排出する。
【0004】
ブームシリンダ89bmは、油圧ショベルのフロント作業機におけるブームを回動する油圧シリンダであり、スティックシリンダ89stはそのスティックを回動する油圧シリンダであり、バケットシリンダ89bkはそのバケットを回動する油圧シリンダであり、スイングモータ89swは、油圧ショベルの下部走行体に対して上部旋回体を旋回する油圧モータである。
【0005】
そして、例えば、ブームシリンダ89bmでフロント作業機などの重量負荷91を持上げた状態では、ブームシリンダ89bmのヘッド側91h に位置エネルギが多量の高圧油の形で蓄えられているが、ブームシリンダ89bmの下降行程では、この高圧油がコントロール弁83bmのメータアウト通路の絞り92を経てタンクライン90へ排出されるので、上記エネルギは熱損失として消失する。
【0006】
また、スイングモータ89swの回転数および方向制御はコントロール弁83swによりコントロールされるが、スイングモータ89swの負荷である回転慣性負荷93の回転運動エネルギは、コントロール弁83swのスプールが切換ポジションより中立ブロックポジションに戻された時、一対の出力ライン88sw,88sw間に相互に反対向きに設置されているクロスリリーフバルブ94,85のいずれかのリリーフ機能により熱損失として散逸し、有効活用されない。
【0007】
次に、図7は、図6に示された油圧回路に加えて、上記スイングモータ89swが回転中の回転運動エネルギを貯蔵するようにした従来の回路構造である。この図7の回路において、スイングモータ89swが回転中にその回転を停止させるべく、コントロール弁83swのスプールを切換ポジションより中立ブロックポジションに復帰させたとき、回転慣性負荷93に蓄えられた回転運動エネルギによりスイングモータ89swは依然として回転を続け、ポンピング作用する。
【0008】
このポンピング作用中のスイングモータ89swからの吐出油を、一対の出力ライン88sw,88sw間に設置された高圧選択チェック弁96,97のいずれかにより取出し、この状況を検出して通路開通側に切換えられたセレクタ弁98を経て、高圧シーケンス弁99に供給する。
【0009】
この高圧シーケンス弁99の設定圧力は、クロスリリーフバルブ94,95の設定圧力より若干低めにセットされているので、スイングモータ89swの吐出油はクロスリリーフバルブ94,95を通過せず、高圧シーケンス弁99よりポンプ吐出ラインに設けられたアキュムレータ100 へ供給され、このアキュムレータ100 内に高圧油として貯蔵される。この間に、スイングモータ89swには高圧シーケンス弁99で決定されるブレーキ圧と停止方向のトルクが作用して、徐々に停止する。なお、ポンプ84とアキュムレータ100 との間にはロードホールドチェック弁101 が設けられ、高圧シーケンス弁99よりアキュムレータ100 へ供給される高圧油がポンプ84へ及ばないようになっている。
【0010】
このアキュムレータ100 への貯蔵エネルギと、ポンプ吐出部の圧油供給エネルギとが合算されて、次行程の油圧アクチュエータ始動時にその油圧アクチュエータへ供給されるので、エネルギ再生がなされるが、高圧選択チェック弁96,97、セレクタ弁98、高圧シーケンス弁99などの通過抵抗ロスがあり、また、それらをアキュムレータ100 以外に設置しなければならないので、コスト高となるなどのデメリットを抱えている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、油圧源(ポンプ)が回路アクチュエータに作用し、エネルギを供給した後、アクチュエータには位置エネルギまたは運動エネルギの形でパワーが蓄えられている。従来は、これらのアクチュエータの運動停止時、あるいは高位置から低位置への移動時に、それらの運動エネルギや位置エネルギは、回路内の絞り機能でヒートロスとなり、外界に放出されて、有効活用されていなかった。
【0012】
また、これを改善すべく、アクチュエータの一部の保有エネルギを特別な弁を介してアキュムレータに保存しようとする試みもなされたが、それらの弁での通過抵抗ロスがあり、機能的に大きな効果が期待されないとともに、コスト面での限界もあった。
【0013】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、流体圧アクチュエータの運動エネルギや位置エネルギを、特別な再生用のバルブ類を必要とせず、効率良く安価に再生できるようにすることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、ポンプおよびこのポンプから吐出された作動流体により作動される流体圧アクチュエータの間に設けられそれぞれ独立制御可能なポンプ側の対をなすメータインバルブおよび流体圧アクチュエータ側の対をなすメータアウトバルブにより形成したブリッジ回路と、ポンプとブリッジ回路との間に設けられたロードホールドチェック弁と、ロードホールドチェック弁とブリッジ回路との間に設けられ流体圧アクチュエータの保有エネルギを蓄えるアキュムレータと、メータインバルブおよびメータアウトバルブを制御するコントローラとを具備し、コントローラが、一方のメータインバルブを開くとともに他方のメータインバルブ側のメータアウトバルブを開いた運転状態から、2つのメータインバルブを共に開くエネルギ貯蔵状態に制御する流体圧アクチュエータの制御装置である。
【0015】
そして、独立制御可能な対をなすメータインバルブおよび対をなすメータアウトバルブにより作動流体を自在に方向制御および流量制御して、流体圧アクチュエータの保有エネルギ(運動エネルギおよび位置エネルギ)を、特別な再生用のバルブ類を必要とせずアキュムレータに貯蔵し、特に、シリンダ型の流体圧アクチュエータが重量負荷を持上げた状態で保有する位置エネルギを、重量負荷の下降行程でアキュムレータに貯蔵するから、再生用のバルブ類を用いた場合より大きなエネルギ再生効率が得られ、アキュムレータに蓄えられた保有エネルギをポンプからの吐出エネルギと合わせて用いることにより、流体圧アクチュエータの作動スピードを速めたり、ポンプ駆動エネルギを節約する。
【0016】
請求項2に記載された発明は、ポンプおよびこのポンプから吐出された作動流体により作動される流体圧アクチュエータの間に設けられそれぞれ独立制御可能なポンプ側の対をなすメータインバルブおよび流体圧アクチュエータ側の対をなすメータアウトバルブにより形成したブリッジ回路と、ポンプとブリッジ回路との間に設けられたロードホールドチェック弁と、ロードホールドチェック弁とブリッジ回路との間に設けられ流体圧アクチュエータの保有エネルギを蓄えるアキュムレータと、メータインバルブおよびメータアウトバルブを制御するコントローラとを具備し、コントローラが、一方のメータインバルブを開くとともに他方のメータインバルブ側のメータアウトバルブを開いた運転状態から、他方のメータインバルブの絞り開度のみを制御するエネルギ貯蔵状態に制御する流体圧アクチュエータの制御装置である。
【0017】
そして、独立制御可能な対をなすメータインバルブおよび対をなすメータアウトバルブにより作動流体を自在に方向制御および流量制御して、流体圧アクチュエータの保有エネルギ(運動エネルギおよび位置エネルギ)を、特別な再生用のバルブ類を必要とせずアキュムレータに貯蔵し、特に、モータ型の流体圧アクチュエータが慣性負荷を回転させた状態で保有する運動エネルギを、回転慣性負荷の制動時にアキュムレータに貯蔵するから、再生用のバルブ類を用いた場合より大きなエネルギ再生効率が得られ、アキュムレータに蓄えられた保有エネルギをポンプからの吐出エネルギと合わせて用いることにより、流体圧アクチュエータの作動スピードを速めたり、ポンプ駆動エネルギを節約する。
【0018】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の流体圧アクチュエータの制御装置において、共通のポンプに対して複数の流体圧アクチュエータおよびブリッジ回路が並列に設けられ、複数の流体圧アクチュエータおよびブリッジ回路に対して共通のアキュムレータが設けられたものである。
【0019】
そして、一の流体圧アクチュエータの停止後、次の作業行程で他の流体圧アクチュエータを駆動する場合に、共通のアキュムレータに蓄えられた保有エネルギをポンプよりのパワーと合算させて他の流体圧アクチュエータに対し有効に活用し、複数の流体圧アクチュエータ間で優れたエネルギ再生効率が得られるようにする。
【0020】
請求項4に記載された発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の流体圧アクチュエータの制御装置におけるメータインバルブが、ポンプから流体圧アクチュエータに供給される作動流体を制御するポペット弁と、このポペット弁を閉じる方向に圧力を作用させる圧力室と、ポンプ吐出圧力と流体圧アクチュエータ側の負荷圧力とで高い方の圧力を選択して前記圧力室に導く高圧選択手段とを具備したものである。
【0021】
そして、メータインバルブは、ポンプ吐出圧力より高い流体圧アクチュエータ側の負荷圧力を高圧選択手段により圧力室に導くことにより、流量制御可能なポペット弁がロードホールドチェック弁機能も有するから、従来の各コントロール弁毎に必要であった各ロードホールドチェック弁を省略して、メータインバルブをコンパクト化できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1乃至図5を参照しながら説明する。
【0023】
図1は、油圧ショベルなどの建設機械に設けられているメータイン・メータアウト分離型の制御回路を示し、斜板により吐出流量を可変制御できる可変容量型のポンプ1と、負荷を駆動するシリンダ型の流体圧アクチュエータ2bm,2st,2bkおよびモータ型の流体圧アクチュエータ2swとの間には、独立制御可能なポンプ側の2個のメータインバルブA1IMV ,A2IMV と、独立制御可能な流体圧アクチュエータ側の2個のメータアウトバルブA3IMV ,A4IMV とを組合せたブリッジ回路3bm,3st,3bk,3swがそれぞれ設けられている。
【0024】
流体圧アクチュエータ2bmおよびブリッジ回路3bmは、油圧ショベルのフロント作業機におけるブームを回動するブームシリンダ用であり、流体圧アクチュエータ2stおよびブリッジ回路3stはスティックを回動するスティックシリンダ用であり、流体圧アクチュエータ2bkおよびブリッジ回路3bkはバケットを回動するバケットシリンダ用であり、また、流体圧アクチュエータ2swおよびブリッジ回路3swは油圧ショベルの下部走行体に対し上部旋回体を旋回(スイング)させるスイングモータ用である。
【0025】
また、ポンプ1の吐出口には、ポンプ側への逆流防止用のロードホールドチェック弁4と、流体圧アクチュエータの保有エネルギを蓄えるアキュムレータ5とを直列に設置したポンプ吐出通路6が接続されている。
【0026】
アキュムレータ5は、容器内のブラダまたはピストンなどを介し密閉された空間に圧縮性流体を封入してなり、この圧縮性流体を圧縮しながら容器内に高圧の作動流体(作動油)を蓄えるエネルギ貯蔵用の高圧アキュムレータである。
【0027】
また、ポンプ吐出通路6は、分岐された通路6bm,6st,6bk,6swにより各ブリッジ回路3bm,3st,3bk,3swに接続されている。
【0028】
さらに、ポンプ吐出通路6とタンク7との間には、各ブリッジ回路3bm,3st,3bk,3swの制御時に連動して制御されポンプ1から吐出された作動流体の各ブリッジ回路3bm,3st,3bk,3swへの供給量を制御する共通バイパス弁8と、ポンプ吐出圧力の上限を設定するメインリリーフ弁9とが設けられている。
【0029】
前記ポンプ1、アキュムレータ5、共通バイパス弁8およびメインリリーフ弁9は、複数の流体圧アクチュエータ2bm,2st,2bk,2swおよびブリッジ回路3bm,3st,3bk,3swに対して共通に設けられたものである。
【0030】
各ブリッジ回路3bm,3st,3bk,3swのメータインバルブA1IMV ,A2IMV は、パイロット流量増幅型のポペット弁(以下、このポペット弁を「メータインポペット弁41」と称する)を中心に構成されたもので、操作手段としての操作レバー10の操作量に応じてコントローラ11より出力された電気信号で作動されるメータインパイロットスプール54によりモジュレーション制御され、また、各ブリッジ回路3bm,3st,3bk,3swのメータアウトバルブA3IMV ,A4IMV は、パイロット流量増幅型のポペット弁(以下、このポペット弁を「メータアウトポペット弁22」と称する)を中心に構成されたもので、操作レバー10の操作量に応じてコントローラ11より出力された電気信号で作動されるメータアウトパイロットスプール33によりモジュレーション制御される。
【0031】
この回路において、例えば流体圧アクチュエータ2bmを負荷に抗して伸張させる場合、メータインバルブA1IMV およびメータアウトバルブA4IMV は閉止したまま、可変容量型のポンプ1の吐出量を徐々に増加させると共に、共通バイパス弁8を徐々に閉止させ、メータインバルブA2IMV およびメータアウトバルブA3IMV を徐々に開くように制御する。
【0032】
一方、上記流体圧アクチュエータ2bmを収縮させる場合は、メータインバルブA2IMV およびメータアウトバルブA3IMV は閉止したまま、可変容量型のポンプ1の吐出量を徐々に増加させると共に、共通バイパス弁8を徐々に閉止させ、メータインバルブA1IMV およびメータアウトバルブA4IMV を徐々に開くように制御する。このような制御は操作レバー10によりコントローラ11を介してなされる。
【0033】
図2は、図1に示された4つのブリッジ回路のうちの一つのブリッジ回路3bmを拡大したものであり、以下に、このブリッジ回路3bmの構造を詳細に説明する。なお、他のブリッジ回路3st,3bk,3swは、ブリッジ回路3bmと同様のものであるから、構造説明は省略する。
【0034】
図2に示されるように、ポンプ吐出通路6は、他のブリッジ回路3st,3bk,3swに連通するポンプ吐出通路6´と通路6bmとに分岐され、通路6bmは、流体圧アクチュエータ2bmを制御する2つのメータインバルブA1IMV ,A2IMV にそれぞれ連通する通路12,13に分岐されている。
【0035】
これらのメータインバルブA1IMV ,A2IMV は、通路14,15により2つのメータアウトバルブA3IMV ,A4IMV にそれぞれ接続され、これらのメータアウトバルブA3IMV ,A4IMV を経たタンク通路16,17はタンク7に接続されている。
【0036】
さらに、このブリッジ回路3bmの上側に図示されたメータインバルブA1IMV とメータアウトバルブA3IMV とを経て引出された通路14a は、流体圧アクチュエータ2のピストン2pよりロッド側が位置する室(以下、「ロッド側室2r」という)に接続され、また、下側に図示されたメータインバルブA2IMV とメータアウトバルブA4IMV とを経て引出された通路15a は、流体圧アクチュエータ2のピストン2pよりヘッド側に位置する室(以下、「ヘッド側室2h」という)に接続されている。
【0037】
前記各メータアウトバルブA3IMV ,A4IMV を説明すると、バルブハウジング21内にそれぞれ設けられたメータアウトポペット弁22を中心に構成されており、バルブハウジング21内にそれぞれ形成された弁室23にて各メータアウトポペット弁22がそれぞれ変位自在に設けられ、各弁室23に流体圧アクチュエータ2bmよりの戻り通路14a ,15a がそれぞれ連通されている。
【0038】
これらのメータアウトポペット弁22の側面部には、各メータアウトポペット弁22の軸方向変位が大きくなるにしたがって、それぞれの開口面積が比例的に拡大変化する可変スロット25がそれぞれ軸方向に形成されている。
【0039】
これらの可変スロット25は、各メータアウトポペット弁22の反対側端部にそれぞれ形成されたリターン流量制御部26がシート部27に着座している状態で、バルブハウジング21内にそれぞれ形成されたバネ室28と連通する若干の開口25a を有する。それぞれのシート部27は、タンク通路16,17によりそれぞれタンク7に連通されている。
【0040】
これらのメータアウトポペット弁22に対する各バネ室28には、リターン流量制御部26をシート部27側へ押圧する方向すなわち閉じ方向に押圧する圧縮コイルバネ29がそれぞれ内蔵されている。
【0041】
また、各メータアウトポペット弁22の開度を制御する手段として、各バネ室28から各タンク通路16,17にわたって通路31および通路32がそれぞれ引出され、各通路31中にはメータアウトパイロットスプール33がそれぞれ介在されている。
【0042】
これらのメータアウトパイロットスプール33は、各バネ室28をコントローラ11からの電気信号に応じてドレン制御するもので、各メータアウトパイロットスプール33に対してそれぞれ配置されたコイルバネ34と、これらのコイルバネ34に抗してメータアウトパイロットスプール33をそれぞれ位置制御する電磁アクチュエータ35とを備えている。
【0043】
さらに、前記各通路31と並列に通路36がそれぞれ設けられ、これらの通路36中に、過負荷防止用のリリーフ弁機能を持つシーケンスバルブ37がそれぞれ介在されている。
【0044】
これらのシーケンスバルブ37には、各シーケンスバルブ37を閉止する方向に作用する圧縮コイルバネ38と電磁アクチュエータ39とがパラレルにそれぞれ設けられ、また、流体圧アクチュエータ2bmよりの戻り通路14a ,15a が通路40により各シーケンスバルブ37の反対側にそれぞれ導かれている。
【0045】
これにより、流体圧アクチュエータ2bmよりの戻り通路14a ,15a に過大な負荷圧力が生じたとき、各シーケンスバルブ37が圧縮コイルバネ38および電磁アクチュエータ39の推力の加算値に抗して開口し、各メータアウトポペット弁22のバネ室28をそれぞれドレン制御することにより、各メータアウトポペット弁22のリターン流量制御部26をそれぞれ開口するものである。各電磁アクチュエータ39は、リリーフ弁としての設定圧力をそれぞれ可変制御する機能を有する。
【0046】
このように構成された各メータアウトポペット弁22において、流体圧アクチュエータ2bmよりの戻り流量Qのうち一部の流量qは、パイロット可変スロット25の開口25a よりバネ室28に流入する。メータアウトポペット弁22のストローク制御は、バネ室28に連通したメータアウトパイロットスプール33の開度制御で達成され、このメータアウトパイロットスプール33を通過する流量は、図中q2で示されている。なお、シーケンスバルブ37へ向かうパイロット流量q1はシーケンスバルブ37の閉止時にはゼロであり、そのときはq=q2となる。
【0047】
このメータアウトポペット弁22のストローク制御により、リターン流量制御部26が弁シート部27の開度を制御するから、主流量LQがコントロールされ、この主流量LQは、あたかもメータアウトパイロットスプール33でのパイロット流量q2が増幅された様相を示す。
【0048】
一方、このメータアウトパイロットスプール33が閉止し、流量q2も主流量LQもゼロ値となっているときに、流体圧アクチュエータ2bmよりの戻り通路14a ,15a の戻り圧力が上昇し、通路40を経てシーケンスバルブ37に作用する力が圧縮コイルバネ38および電磁アクチュエータ39の推力の加算値に打ち勝つと、シーケンスバルブ37が開口し、パイロット流量q1が流れ始め(このときはq=q1となる)、メータアウトポペット弁22の可変スロット25の開口25a の前後に差圧が生じ、メータアウトポペット弁22はバネ室28側へ移動し、シート部27が開口し、主流量LQが発生することにより、流体圧アクチュエータ2bmよりの戻り通路14a または15a の戻り圧力が異常上昇することを抑えて、ほぼシーケンスバルブ37に作用する圧縮コイルバネ38および電磁アクチュエータ39の推力の加算値により設定された一定の圧力値で整定するリリーフ弁機能を有する。
【0049】
次に、図2に示されるように、前記メータインバルブA1IMV ,A2IMV は、バルブハウジング21の内部に設けられたメータインポペット弁41を中心に構成されており、この点は、メータアウトバルブA3IMV ,A4IMV と同様であるが、メータインポペット弁41自体の構造と、そのパイロット制御手段はメータアウトバルブA3IMV ,A4IMV と異なる。
【0050】
メータインバルブA1IMV ,A2IMV の構造を詳細に説明すると、前記メータインポペット弁41は、高圧選択手段としてのシャトル弁42を持ち、このシャトル弁42に対する一方の入口側に形成された通路43は、ポンプ吐出通路6に連通された通路12,13に開口され、ポンプ吐出圧力をシャトル弁42に導く。
【0051】
また、シャトル弁42に対する他方の入口側に形成された通路44は、流体圧アクチュエータ2bmのロッド側室2rおよびヘッド側室2hに通路14,15を経て連通された環状空間45に開口され、流体圧アクチュエータ2bmの負荷圧力をシャトル弁42に導き、シャトル弁42は、ポンプ吐出圧力と負荷圧力とで高圧側を選択する。
【0052】
このシャトル弁42の出力側に形成されたポペット弁内の通路46は、メータインポペット弁41の外周に加工された可変スロット47に連通されている。この可変スロット47は、メータインポペット弁41の移動ストロークに応じて開口面積が増加する。
【0053】
この可変スロット47は、メータインポペット弁41の流量制御部48がシート部49に着座している状態で、バルブハウジング21内に形成された圧力室としてのバネ室51と連通する若干の開口47a を有するものである。
【0054】
前記メータインポペット弁41に対するバネ室51には、メータインポペット弁41の流量制御部48をシート部49に押圧するバネとしての圧縮コイルバネ52が設けられ、このバネ室51は、通路53により、メータインパイロットスプール54が摺動する嵌合穴に連通されている。
【0055】
このメータインパイロットスプール54は、コントローラ11からの電気信号値に応じて励磁される電磁アクチュエータ56の押圧力と、圧縮コイルバネ64の付勢力とがバランスする位置にストローク制御される。
【0056】
さらに、メータインパイロットスプール54には、第1のメータリングノッチ69と第2のメータリングノッチ70とが設けられ、これらのメータリングノッチ69,70は、メータインパイロットスプール54の切換位置で上流側の前記通路53により前記メータインポペット弁41のバネ室51に連通可能となっている。
【0057】
そして、一方の電磁アクチュエータ56の励磁によりメータインパイロットスプール54が図3中のA方向に移動すると、バネ室51からの通路53が第1のメータリングノッチ69により通路73に連通され、さらに流体圧アクチュエータ2bmへの通路14または15に連通される。
【0058】
さらに、他方の電磁アクチュエータ56の励磁によりメータインパイロットスプール54が図3中のB方向に移動すると、バネ室51からの通路53が第2のメータリングノッチ70により通路74に連通され、さらに通路12または13に連通される。
【0059】
次に、図1および図2に示された実施形態の作用を、図3乃至図5を参照しながら説明する。
【0060】
先ず、概略的な作用を説明すると、操作レバー10を操作することにより、この操作レバー10から発信された電気信号がコントローラ11で演算処理され、このコントローラ11より出力された電気信号(電流)により、ポンプ1の容量可変制御部、共通バイパス弁8の電磁アクチュエータ、メータインバルブA1IMV ,A2IMV のメータインパイロットスプール54の電磁アクチュエータ56およびメータアウトバルブA3IMV ,A4IMV のメータアウトパイロットスプール33の電磁アクチュエータ35が、それぞれ電気信号値に応じて励磁あるいは非励磁制御され、ポンプ1から流体圧アクチュエータ2bmのロッド側室2rおよびヘッド側室2hの一方に供給されるとともに他方からタンク7に排出される作動流体の方向および流量が制御される。
【0061】
このアクチュエータ制御回路におけるメータインバルブA1IMV ,A2IMV およびメータアウトバルブA3IMV ,A4IMV は、流体圧アクチュエータ2bmのロッド側室2rおよびヘッド側室2hにつながるメータイン通路およびメータアウト通路の開度制御をそれぞれが独立して実施できるから、制御自由度が高い。
【0062】
(1)パイロット流量増幅機能
メータインパイロットスプール54のメータリングノッチ69または70が開口制御されると、ポンプ吐出側の通路12または13の圧力とアクチュエータ負荷側の通路14または15の圧力のうちの高圧側が、シャトル弁42により選択されてメータインポペット弁41のバネ室51に導かれ、さらに通路53よりメータインパイロットスプール54のメータリングノッチ69または70を経て通路73または74へ流出するパイロット流量が発生する。
【0063】
このパイロット流量の増加にしたがってメータインポペット弁41のバネ室51の圧力が減少し、可変スロット47の開口47a の前後に差圧が発生するので、この差圧によりメータインポペット弁41がストローク制御され、その流量制御部48がシート部49よりリフトし、通路12または13と通路14または15との間で、上記パイロット流量に応じて制御された主流量が発生する。すなわち、パイロット流量増幅機能を有している。
【0064】
(2)ロードホールドチェック弁機能
メータインバルブA1IMV ,A2IMV は、メータインパイロットスプール54を図3中のA方向に切換えると、ポンプ吐出圧力がアクチュエータ負荷圧力より高いときに、通路12または13から、通路43、シャトル弁42、通路46、可変スロット47の開口47a 、バネ室51、通路53、メータインパイロットスプール54のメータリングノッチ69および通路73を経て通路14または15に抜けるパイロット流量が生じ、メータインポペット弁41は、このパイロット流量に応じて可変スロット47の開口47a で生じた差圧によりリフトし、ポンプ吐出側の通路12または13からアクチュエータ側の通路14または15への方向すなわちA方向にだけ作動流体を流すように開弁する。
【0065】
このようにメータインバルブA1IMV ,A2IMV が開弁しているとき、もし流体圧アクチュエータ2bmの負荷圧力がメインポンプ1のポンプ吐出圧力より高くなると、シャトル弁42で低圧側のポンプ吐出圧が遮断され、図中の通路44よりシャトル弁42、通路46、可変スロット47の開口47a を経てバネ室51に高圧側のアクチュエータ負荷圧力が導入されて、メータインポペット弁41は閉止する。すなわち、ロードホールドチェック弁機能を有している。
【0066】
また、逆にメータインパイロットスプール54を図3中のB方向に切換えると、アクチュエータ側の負荷圧力がポンプ吐出圧力より高いときは、通路14または15から、通路44、シャトル弁42、通路46、可変スロット47の開口47a 、バネ室51、通路53、第2のメータリングノッチ70および通路74を経て通路12または13に抜けるパイロット流量が生じ、このパイロット流量に応じて生じる差圧により、メータインポペット弁41は開弁し、アクチュエータ側の通路14または15よりポンプ吐出側の通路12または13に、すなわちB方向にだけ油を流すべく開弁する。
【0067】
この機能中にポンプ吐出圧力がアクチュエータ負荷圧力より高くなると、シャトル弁42で低圧側のアクチュエータ負荷圧力が遮断されメータインポペット弁41のバネ室51に高圧側のポンプ吐出圧力が導入され、メータインポペット弁41は閉止する。すなわち、逆方向にも前記の同様のロードホールドチェック弁機能を有している。
【0068】
(3)エネルギ貯蔵、再生機能
図4(a)は、コントローラ11からの電気信号により、流体圧アクチュエータ2bmの一方の通路側となるヘッド側の一方のメータインバルブA2IMV を開くとともに、流体圧アクチュエータ2bmの他方の通路側となるロット側の他方のメータインバルブA1IMV 側のメータアウトバルブA3IMV を開いた運転状態を示す。これらメータアウトバルブA3IMV および一方のメータインバルブA2IMV は、対角線上に位置している。
【0069】
すなわち、流体圧アクチュエータ(ブームシリンダ)2bmをその重量負荷Wを持上げる方向に伸張させるときは、メータインバルブA2IMV のメータインパイロットスプール54をA方向に切換えて、そのメータインポペット弁41を開き、通路13を通路15に連通させ、また、共通バイパス弁8を閉止し、可変容量型のポンプ1の吐出流量を増加させるとともに、メータアウトバルブA3IMV のメータアウトパイロットスプール33を開通方向に切換えて、そのメータアウトポペット弁22をリフトさせて、戻り通路14a をタンク通路16に連通させる。これにより、ポンプ吐出油は、開弁状態のメータインバルブA2IMV 、メータアウトバルブA4IMV の弁室23を経て流体圧アクチュエータ2bmのヘッド側室2hに供給され、ロッド側室2rからの戻り油は、開弁状態のメータアウトバルブA3IMV を経てタンク7へ排出される。このようにして十分伸張された流体圧アクチュエータ2bmのヘッド側には、位置エネルギが蓄えられている。
【0070】
さらに、図4(b)は、上記の状態より全バルブを閉止してからコントローラ11からの電気信号により、2つのメータインバルブA1IMV ,A2IMV を共に開いて、エネルギ貯蔵状態に制御した場合を示す。
【0071】
すなわち、流体圧アクチュエータ2bmを収縮させるときは、ヘッド側のメータインバルブA2IMV のメータインパイロットスプール54をB方向に切換えるとともに、メータインバルブA1IMV のメータインパイロットスプール54をA方向に切換えると、重量負荷Wにより下向きに作用されたピストン2pにより流体圧アクチュエータ2bmのヘッド側室2hから押出された戻り圧油は、メータインバルブA2IMV のメータインポペット弁41を開いてB方向に逆流し、その一部はメータインバルブA1IMV を経てロッド側室2rへ供給される。また、戻り圧油の残りは通路6bmを逆流してアキュムレータ5に蓄えられる。このため、従来回路で必要であった再生用の余分なバルブ類がなくても、エネルギの回生が可能となる。
【0072】
また、図5(a)は、コントローラ11からの電気信号により、流体圧アクチュエータ2swの一方の通路側となる図示下側の一方のメータインバルブA2IMV を開くとともに、流体圧アクチュエータ2swの他方の通路側となる図示上側の他方のメータインバルブA1IMV 側のメータアウトバルブA3IMV を開いた運転状態を示す。これらメータアウトバルブA3IMV および一方のメータインバルブA2IMV は、対角線上に位置している。
【0073】
すなわち、流体圧アクチュエータ(スイングモータ)2swにより負荷Tを回転させるときは、メータインバルブA2IMV のメータインパイロットスプール54をA方向に切換えて、そのメータインポペット弁41を開き、また、共通バイパス弁8を閉止し、可変容量型のポンプ1の吐出流量を増加させるとともに、メータアウトバルブA3IMV のメータアウトパイロットスプール33を開通側へ切換えて、そのメータアウトポペット弁22をリフトさせて、戻り通路14a をタンク通路16に連通させる。これにより、メータインバルブA2IMV より流体圧アクチュエータ2swの一方のポートにポンプ吐出油が供給され、他方のポートからの戻り油がメータアウトバルブA3IMV を経てタンク7へ排出される間は、流体圧アクチュエータ2swにより負荷Tが回転され、回転中の回転慣性負荷Tには運動エネルギが蓄えられている。
【0074】
さらに、図5(b)は、コントローラ11からの電気信号により、図示上側のメータインバルブA1IMV の絞り開度のみを制御するエネルギ貯蔵状態を示す。
【0075】
すなわち、流体圧アクチュエータ2swの回転慣性負荷Tを停止させる場合は、流体圧アクチュエータ2swがメータアウトバルブA3IMV 側へ作動油を吐出供給しているとして、そのメータアウトパイロットスプール33を閉止状態にしてメータアウトポペット弁22によりリターンラインを閉じ、メータインバルブA1IMV のメータインパイロットスプール54をB方向に適当量移動させ、そのメータインポペット弁41の入口部に適度な絞り開度を持たせて流体圧アクチュエータ2swからの戻り圧油を適度な絞り抵抗を持たせて、流体圧アクチュエータ2swの回転スピードを徐々に減少させたらB方向に流出させ、この圧油は通路6を経てアキュムレータ5に貯蔵され、次工程でのエネルギ回生が可能となる。
【0076】
このとき、メータアウトバルブA4IMV にはメークアップ機能が働く。すなわち、上記の場合、通路15a 側には負圧が生じるから、この負圧がメータアウトバルブA4IMV のメータアウトポペット弁22の可変スロット25の開口25a を経てバネ室28に伝わり、タンク通路17の圧力がこのバネ室28の圧力および圧縮コイルバネ29の推力をポペット先端のシート部27との接触円の面積で除した圧力値を加算した圧力より高くなると、メータアウトポペット弁22がシート部27からリフト動作して、タンク通路17より負圧の通路15a にタンク7内の油が補給され、負圧油中でのボイディングの発生が防止される。
【0077】
なお、流体圧アクチュエータ2swの吐出側の通路14a における圧力の上限は、メータアウトバルブA3IMV に設けられた過負荷防止用のリリーフ弁機能を持つシーケンスバルブ37で設定されているので、異常高圧が発生せず、安全性が確保される。
【0078】
以上のように、ブリッジ回路3bm,3st,3bk,3swを有するメータイン・メータアウト分離型の制御回路は、それぞれ独立制御可能な2個のメータインバルブA1IMV ,A2IMV および2個のメータアウトバルブA3IMV ,A4IMV により作動流体を自在に方向制御および流量制御できるから、図7の従来例では必要であったエネルギ再生用の特別な高圧選択チェック弁96,97、セレクト弁98、高圧シーケンス弁99がなくても、全ての流体圧アクチュエータ2bm,2st,2bk,2swの保有エネルギ(運動エネルギおよび位置エネルギ)を回生し、ポンプ吐出通路6の高圧アキュムレータ5に貯蔵できる。
【0079】
このため、1つの流体圧アクチュエータの停止後、次の作業行程で当該流体圧アクチュエータを再度動かす場合、または他の流体圧アクチュエータを駆動する場合に、この保有エネルギをポンプ油圧源よりのパワーと合算させて有効に活用できるため、大きなエネルギ再生効率が得られる。よって、その分、従来のポンプ油圧源のエネルギを節約でき、ポンプ駆動用エンジンの省エネルギおよび省燃費を図れる。
【0080】
また、ポンプ油圧源から従来と同様の大きさのエネルギを供給すると、高圧アキュムレータ5より供給されるエネルギと合算して、より大きなエネルギを供給でき、流体圧アクチュエータ2bm,2st,2bk,2swの作動スピードを速めて、サイクルタイムの短縮や高い生産性を得ることができる。
【0081】
さらに、メータインバルブA1IMV ,A2IMV は、既に述べたようにロードホールドチェック弁機能を有するため、図6および図7などで必要な各コントロール弁直近のロードホールドチェック弁87bm,87st,87bk,87swを不要にできる。
【0082】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、独立制御可能な対をなすメータインバルブおよび対をなすメータアウトバルブにより作動流体を自在に方向制御および流量制御して、流体圧アクチュエータの保有エネルギ(運動エネルギおよび位置エネルギ)を、特別な再生用のバルブ類を必要とせずアキュムレータに貯蔵でき、特に、シリンダ型の流体圧アクチュエータが重量負荷を持上げた状態で保有する位置エネルギを、重量負荷の下降行程でアキュムレータに貯蔵できるから、再生用のバルブ類を用いた場合より大きなエネルギ再生効率が得られ、アキュムレータに蓄えられた保有エネルギをポンプからの吐出エネルギと合わせることにより、流体圧アクチュエータの作動スピードを速めて、サイクルタイムの短縮や高い生産性を得ることができる。あるいは、アキュムレータの保有エネルギを用いる分、ポンプ駆動エネルギを節約できる。特に、従来熱損失として放出されていた流体圧アクチュエータの運動エネルギや位置エネルギを、特別な再生用のバルブ類を必要とせずアキュムレータに貯蔵できるので、流体圧アクチュエータ主体のエネルギ再生を効率良くでき、かつ余分な再生用バルブを必要としないので、コストを低く抑えることができる。
【0083】
請求項2記載の発明によれば、独立制御可能な対をなすメータインバルブおよび対をなすメータアウトバルブにより作動流体を自在に方向制御および流量制御して、流体圧アク チュエータの保有エネルギ(運動エネルギおよび位置エネルギ)を、特別な再生用のバルブ類を必要とせずアキュムレータに貯蔵でき、特に、モータ型の流体圧アクチュエータが慣性負荷を回転させた状態で保有する運動エネルギを、回転慣性負荷の制動時にアキュムレータに貯蔵できるから、再生用のバルブ類を用いた場合より大きなエネルギ再生効率が得られ、アキュムレータに蓄えられた保有エネルギをポンプからの吐出エネルギと合わせることにより、流体圧アクチュエータの作動スピードを速めて、サイクルタイムの短縮や高い生産性を得ることができる。あるいは、アキュムレータの保有エネルギを用いる分、ポンプ駆動エネルギを節約できる。特に、従来熱損失として放出されていた流体圧アクチュエータの運動エネルギや位置エネルギを、特別な再生用のバルブ類を必要とせずアキュムレータに貯蔵できるので、流体圧アクチュエータ主体のエネルギ再生を効率良くでき、かつ余分な再生用バルブを必要としないので、コストを低く抑えることができる。
【0084】
請求項3記載の発明によれば、一の流体圧アクチュエータの停止後、次の作業行程で他の流体圧アクチュエータを駆動する場合に、共通のアキュムレータに蓄えられた保有エネルギをポンプよりのパワーと合算させて他の流体圧アクチュエータに対し有効に活用でき、複数の流体圧アクチュエータ間でも優れたエネルギ再生効率が得られる。
【0085】
請求項4記載の発明によれば、メータインバルブにて、ポンプ吐出圧力より高い流体圧アクチュエータ側の負荷圧力を高圧選択手段により圧力室に導くことにより、流量制御可能なポペット弁にロードホールドチェック弁機能も持たせたから、従来の各コントロール弁毎に必要であった各ロードホールドチェック弁を省略でき、ポンプ吐出口に1つのロードホールドチェック弁を備えるだけでよいので各コントロールバルブのコンパクト化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる流体圧アクチュエータの制御装置の一実施の形態を示す回路図である。
【図2】同上制御装置の一部を拡大した回路図である。
【図3】同上制御装置におけるメータインバルブのポペット弁とパイロットスプールとの作用関係を示す回路図である。
【図4】(a)は同上制御装置におけるシリンダ型の流体圧アクチュエータの運転状態を示す回路図、(b)はそのエネルギ貯蔵状態を示す回路図である。
【図5】(a)は同上制御装置におけるモータ型の流体圧アクチュエータの運転状態を示す回路図、(b)はそのエネルギ貯蔵状態を示す回路図である。
【図6】従来の油圧ショベルに用いられている油圧回路を示す回路図である。
【図7】従来の回転運動エネルギ貯蔵回路を備えた油圧回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 ポンプ
2bm,2st,2bk シリンダ型の流体圧アクチュエータ
2sw モータ型の流体圧アクチュエータ
3bm,3st,3bk,3sw ブリッジ回路
A1IMV ,A2IMV メータインバルブ
A3IMV ,A4IMV メータアウトバルブ
4 ロードホールドチェック弁
5 アキュムレータ
11 コントローラ
41 ポペット弁
42 高圧選択手段としてのシャトル弁
51 圧力室としてのバネ室
Claims (4)
- ポンプおよびこのポンプから吐出された作動流体により作動される流体圧アクチュエータの間に設けられそれぞれ独立制御可能なポンプ側の対をなすメータインバルブおよび流体圧アクチュエータ側の対をなすメータアウトバルブにより形成したブリッジ回路と、
ポンプとブリッジ回路との間に設けられたロードホールドチェック弁と、
ロードホールドチェック弁とブリッジ回路との間に設けられ流体圧アクチュエータの保有エネルギを蓄えるアキュムレータと、
メータインバルブおよびメータアウトバルブを制御するコントローラとを具備し、
コントローラは、
一方のメータインバルブを開くとともに他方のメータインバルブ側のメータアウトバルブを開いた運転状態から、2つのメータインバルブを共に開くエネルギ貯蔵状態に制御する
ことを特徴とする流体圧アクチュエータの制御装置。 - ポンプおよびこのポンプから吐出された作動流体により作動される流体圧アクチュエータの間に設けられそれぞれ独立制御可能なポンプ側の対をなすメータインバルブおよび流体圧アクチュエータ側の対をなすメータアウトバルブにより形成したブリッジ回路と、
ポンプとブリッジ回路との間に設けられたロードホールドチェック弁と、
ロードホールドチェック弁とブリッジ回路との間に設けられ流体圧アクチュエータの保有エネルギを蓄えるアキュムレータと、
メータインバルブおよびメータアウトバルブを制御するコントローラとを具備し、
コントローラは、
一方のメータインバルブを開くとともに他方のメータインバルブ側のメータアウトバルブを開いた運転状態から、他方のメータインバルブの絞り開度のみを制御するエネルギ貯蔵状態に制御する
ことを特徴とする流体圧アクチュエータの制御装置。 - 流体圧アクチュエータおよびブリッジ回路は、共通のポンプに対して複数が並列に設けられ、
アキュムレータは、複数の流体圧アクチュエータおよびブリッジ回路に対して共通に設けられた
ことを特徴とする請求項1または2記載の流体圧アクチュエータの制御装置。 - メータインバルブは、
ポンプから流体圧アクチュエータに供給される作動流体を制御するポペット弁と、
このポペット弁を閉じる方向に圧力を作用させる圧力室と、
ポンプ吐出圧力と流体圧アクチュエータ側の負荷圧力とで高い方の圧力を選択して前記圧力室に導く高圧選択手段と
を具備したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の流体圧アクチュエータの制御装置。
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