JP3589468B2 - 格子内にチタンを挿入されたゼオライトを得る方法及び該ゼオライトの使用 - Google Patents
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Description
本発明は、チタンを用いてまたは用いずに合成されたゼオライトもしくは市販ゼオライトから出発して、格子内にチタンを挿入されたゼオライトを得る方法に係わる。本発明は特に、過酸化水素及びヒドロペルオキシド存在下での有機分子の制御(controlled)酸化のための触媒中に用い得る、格子内にチタンを挿入されたゼオライトを得て、チタンの挿入を改善し、かつ格子外チタンを除去することによって前記触媒の活性、安定性及び有効性の向上を促進することに係わる。
合成チタンゼオライトのうちで最も広く研究されているのは米国特許第4,410,501号に開示されたMFI型構造のチタノシリカライト(titanosilicalite)TS−1であり、このゼオライトの触媒としての用途には特に、芳香族化合物のヒドロキシル化、オレフィンのエポキシ化、パラフィン及びアルコールのケトンへの酸化、並びにシクロヘキサノンのアンモニア水でのアンモオキシム化(ammoximation)が含まれる。この固体についての研究から、チタンゼオライトの触媒特性は触媒製造方法と密接に関連することが判明している。チタノシリカライト結晶の替わりに非結晶質のチタノシリケート(titanosilicates)や固体の酸化チタンが得られる場合、これらの物質の存在下に制御酸化反応を生起させると、反応の選択性及び有効性はより低いものとなる。そのうえ、触媒の有効性は、ゼオライトのケイ素構造内への遷移金属挿入のレベルに左右されることが知られている。
触媒として有効なチタンゼオライトは特に製造しにくく、なぜなら最適の合成条件が満たされないと酸化チタンが非結晶質のチタノシリケートと共沈するからである。このような非多孔質相の沈澱はチタンゼオライトの生成量を減少させ、また過酸化水素の分解を助長するために酸化触媒の選択性及び有効性を低下させる。
合成の間に生起する、特に望ましくない上記共沈を回避するには、アルカリカチオンを含有しない精製試薬(1994年1月28日付フランス特許出願第94/00978号参照)を時に過酸化水素の存在下に(国際特許出願公開第94/02245号参照)用いることが好ましいが、それによって合成の総コストは甚だしく増大してしまう。
上記のような合成を制御したり再現したりすることはしばしば困難であるので、チタンを含有しないゼオライトを後合成処理し、それによって前記ゼオライトの構造内にチタンまたは他の任意の遷移金属を挿入する方法が開発された。
公表された様々な後合成処理の一つである、MFI、フォージャサイトまたはBEA型のプロトン性ゼオライトのTiCl4蒸気での処理によって、構造内に収容されたアルミニウムの一部がAlCl3蒸気の形態で抽出され、かつチタンによって置換されることが明らかになった(B.Kraushaar及びJ.Van Hoof,Catalysis Letters 1,p.81,1988)。しかし、上記蒸気はいずれも腐食性であるので、この後合成処理を工業的規模で有効かつ容易に実施することはできない。この主要な欠点を回避するべく、チタンハロゲン化物の溶液で処理することが研究された。J.Kooyman、J.C.Jansen及びH.Van BekkumはProceedings of 9th International Zeolite Conference,Montreal 1992,Butterworth−Heinemann 1993,vol.1,p.505において、特にMFIゼオライトを稀フッ化水素酸(HF)の存在下にTiF3の溶液で処理した。別の研究者はβ−ゼオライトを、TiF3を稀塩酸に溶解させて製造した溶液で処理した(フランス特許出願公開第2,694,549号(Plee,Nicolas)参照)。これらの方法で得られるゼオライトは酸化に関して十分に活性であるとは考えられない。
更に別の研究者は、国際特許出願公開第85/04854号に開示されているように、フォージャサイト、LTL、マザイト(mazzite)、MER、MFI及びモルデン沸石などのアルミニウム富裕ゼオライトを(NH4)2TiF6の水溶液で処理することが好ましいとしている。
しかし、構造内になお多量のアルミニウムが残存すること、ほとんどのチタンは格子外酸化チタンの形態で出現すること、及び得られるゼオライトは制御酸化反応の触媒に適さないことが観察された。前記のように不適当なゼオライトが得られることには酸性部位の存在、特にケイ素構造内にアルミニウム原子が存在することも部分的に関与する。
本発明は、格子内にチタンを挿入されたゼオライトを、格子外チタン、即ちゼオライト構造内に挿入されないチタンの存在及び酸性部位の存在を制限し、更には排除する単純でかつ工業的に実施可能な処理によって得ることを目的とする。上記処理とは、チタンを含有するかまたは含有しないゼオライトであって、含有する場合はチタン原子の一部が表面に存在し、一部が格子内に挿入されているゼオライトの後合成処理であり、この処理によって、合成ステップを少なくし、またはゼオライト含有触媒の選択性及び活性を制御酸化反応に関して著しく向上させることが可能となる。この後合成処理は、強酸性媒質中でも高い安定性及び結晶性を示すチタンゼオライトを得る目的でも実施する。
即ち本発明は、格子内にチタンを完全に挿入されたゼオライトを得る方法であって、チタンを用いてまたは用いずに合成されたゼオライトの無機酸での後合成処理を含み、後合成処理が、前記合成ゼオライトを少なくとも1種のチタン源の存在下に、酸性溶液中で四価チタンよりも高い酸化還元電位を有する酸化剤としての無機酸を少なくとも1種含有する溶液で処理することから成ることを特徴とする方法を提供する。
本発明による方法に用いる可溶性のチタン源は、最終的に得られるゼオライトよりも高い溶解度を有する有機及び無機チタン源の中から選択する。
本発明の方法の好ましい一形態では、チタン源は市販されているかまたは市販されていないチタンゼオライトもしくはチタン塩とし、その際これら2種のチタン源の組み合わせも除外しない。
本発明による第一の可溶性チタン源は、チタン存在下での合成の間にゼオライト表面に生じた非晶質のメタロシリケート(metallosilicates)及び酸化物に対応する。格子外チタンを酸化剤の酸によって溶解させ、その後アルミニウム原子を抽出したゼオライト構造内に導入する。
第二の可溶性チタン源は、酸性溶液かまたは酸性溶液とは別の溶液中に予め製造された水溶液に由来し得、後者の場合水溶液は後から酸性溶液と混合される。このチタン源を用いて処理するゼオライトは、チタンの存在下に合成されたゼオライトであってもチタンを含有しないゼオライトであってもよい。場合によっては、第二のチタン源を第一のチタン源と組み合わせてチタンを挿入することも可能である。ゼオライト表面に存在する非晶質チタンの溶解によって構造内へのチタン挿入が促進され、予め製造した溶液中のチタンはゼオライトが有する、出発ゼオライトの実際の構造によってその数が限定される有効な部位を総て満たすのに必要なチタニウム量の達成を可能にする。チタンがゼオライト格子内に挿入されるにつれて、溶液の濃度は平衡する。酸化状態が4以下である任意のチタン源が使用可能である。
予め製造された溶液に対して好ましい可溶性チタン源は、チタンアルコキシド、硝酸チタン、硫酸チタン、リン酸チタン、過塩素酸チタン、チタンハロゲン化物、二酸化チタン及びチタノシリケートの中から選択された少なくとも1種のチタン塩を含む。
本発明の実施のためには、酸化剤の無機酸を硝酸、フルオロスルホン酸、過塩素酸及びこれらの混合物の中から選択することが好ましい。上記酸は対応する無水物によって置き換えることができる。
酸性溶液中で四価チタンと同等以上の酸化還元電位を有する上記のような酸化剤としての無機酸を選択的に用いることによってゼオライトの脱アルミニウム化が可能となるのみでなく、格子内のアルミニウム原子のチタン原子による置換も促進されることが観察されたが、このような現象は当業者の現段階の知識からは予測されておらず、酸の攻撃による標準的な脱アルミニウム化の際には通常ケイ素原子がアルミニウム原子に置き換わる。上記のようにアルミニウム放出後のゼオライトの格子空孔内にチタンが挿入されるとはきわめて驚くべきことであり、なぜならチタンも四価構造の金属ではあるが、その原子はケイ素原子よりはるかに大きいからである。加えて、アルミニウムがチタンによって置換されたゼオライトは非常に濃厚な酸性媒質中でより高い安定性を示し、その結晶性もより優れている。
ゼオライト格子内へのチタン挿入に酸化剤としての酸が有効であることは、例えば水溶液中のチタンの酸化還元電位に基づいて説明できる。四価チタン含有酸化物種は正の酸化還元電位、即ち水素電極の電位より高い酸化還元電位を有する。その結果、溶解した四価チタンは酸性溶液のプロトンによって還元され得るが、還元形態では該チタンはゼオライトの構造内に有効に挿入され得ない。このような説明が酸化剤の酸の特性を限定するとは考えられない。しかし、この説明は、国際特許出願公開第94/02245号の実施例3で用いられている1.3M塩酸などの還元剤に関して観察される低効率を理解する一助となり得る。前記出願公開には、β−ゼオライトをチタンで後合成処理し、それによって均等変形例(equivalent alternatives)としての無機塩基または水蒸気での処理によるn−ヘキサン及びシクロヘキサンの酸化の触媒における該ゼオライトの活性を高めることが開示されている。
更に、本発明による後合成処理は、どのような方式で合成されたゼオライトにも等しく有効に適用できる。本発明の後合成処理は、該処理前のゼオライトがその構造内にチタンを有するかどうかにかかわらず、いずれのゼオライトにも適合する。
ゼオライトのSi/Al比が小さい、即ち5未満である本発明の特定例では、本発明の方法に脱アルミニウム化ステップを加えて前記比を大きくし、それによって処理済みのゼオライトが溶解する危険を一切回避することが好ましく、その際脱アルミニウム化ステップは後合成処理と同時に進行させ、もしくは実施し得る。
即ち、本発明の好ましい一形態において、少なくとも1種の酸化剤の酸を含有する溶液は無機または有機還元性酸も含有し得、還元性酸の酸化電位は該酸がチタンに対して有する(1個以上の)プロトンの還元電位より低く、このような酸によってアルミニウム原子の抽出、及びゼオライト構造のケイ素原子によるアルミニウム原子の置換が促進される。
好ましい還元及び脱アルミニウム化用酸として、特に塩酸、リン酸及びカルボン酸を挙げることができる。
また、本発明の別の形態では還元性酸の溶液と酸化剤の酸の溶液とを別個に製造することにより、本発明の範囲を逸脱することなく脱アルミニウム化ステップと後合成処理ステップとを交互に実施し得る。
Si/Al比が5より大きい場合は、本発明による後合成処理を合成ゼオライトに直接適用し得、その際脱アルミニウム化は構造内へのチタン挿入と同時に実現し、またケイ素原子の量は構造を堅固に維持するのに十分である。酸化剤用酸と還元剤用酸との両方を含有する共通溶液を用いれば、ゼオライト構造内へのチタン挿入の速度を上昇させることができる。
本発明は、格子内にチタンを完全に挿入されたゼオライトを得る方法をチタンEMT、モルデン沸石、β−ゼオライト及びフォージャサイトの製造に適用することを第二の目的とする。
本発明の第三の目的は、本発明の方法によって得られる、格子内にチタンを挿入されたゼオライトに係わる。
本発明はまた、格子内にチタンを挿入された本発明のゼオライトの、より高価でかつ環境により有害な過硫酸カリウムやブチルヒドロペルオキシドなどの通常用いられる有機または無機過酸化物の存在下にではなく過酸化水素の存在下に炭化水素化合物を酸化する際に用いられる触媒中への使用を第四の目的とする。言うまでもないが、本発明のゼオライトは酸化触媒中にそのまま用いても、あるいはまた他の金属のデポジション後に用いてもよい。
本発明を、以下の非限定的な実施例によって更に詳述する。
実施例1:
本実施例は、いわゆる還元性酸と比べて、チタンをゼオライト格子中に挿入するためのいわゆる酸化性酸(酸化剤としての酸)の思いがけない特異性を強調することを目的としている。
同一バッチの5つのβ−ゼオライト(Si/Al比=19)試料を異なる酸溶液で処理した。各処理にあたっては、5gのゼオライトと0.25mlのチタンテトラブトキシドを、500mlの酸溶液を含有するPyrex▲R▼丸底フラスコ中還流温度で一晩攪拌した。処理後、固体を濾過して回収し、洗浄水が中性になるまで洗浄し、80℃で風乾した。用いた酸の種類及び溶液の濃度並びに処理した固体のTi/Si比を表1に示す。該表には、参考として、用いた酸のアニオンの標準還元電位も示す。
ゼオライトの触媒特性に及ぼす固体中のチタンの状態の影響、その分散度又は配位状態の影響を観測するために、数種の分光分析法及び結晶学的方法が提案された。チタノシリケート中のチタンの状態を直接特性決定するのに最も良い方法は、紫外線拡散反射分光分析法である。本明細書において、四面体格子構造チタンとは、48,000±2,000cm-1の極大吸収バンドに対応する種であると定義される。このバンドに対する他の定義は、該バンドの存在と固体の良好な触媒特性との間に認められる対応を変えてはならない。
本実施例において、硝酸で処理したゼオライトと過塩素酸で処理したゼオライトの紫外線拡散反射スペクトルは、極大強度が48,000cm-1の単一の強いバンドを示す。硫酸で処理したゼオライトのスペクトルは、極大強度がそれぞれ33,000cm-1及び42,000cm-1の2つの弱いバンドを示す。塩酸で処理したゼオライトは、47,000cm-1及び42,000cm-1の2つの弱いバンドと、30,000〜35,000cm-1の極めて弱い吸収とを示す。
硝酸で処理したものと過塩素酸で処理したものだけが、48,000cm-1の吸収バンドに対応するほぼ定量的な四面体格子チタンの形態でのチタンのゼオライトへの組込みを可能にすることが認められる。用いた酸の中では、過塩素酸及び硝酸だけが、四価のチタンを含む種より著しく高い、+0.25Vに達し得る還元電位を有する標準酸化還元電位を示す。
一方、テストした酸は全てゼオライトの脱アルミニウム化の点で満足すべきものであることが証明され、処理後の全てのゼオライトのSi/Al比は500を超えていた。
実施例2:
この実施例の目的は、合成法の如何に拘わらず、本発明の合成後処理により、制御酸化反応、特にジグリム中のシクロヘキセンのエポキシ化反応に関してより有効なチタンゼオライトを製造し得ることを示すことである。
このために、数種のゼオライト試料を調製した。他の試料は市販のゼオライトであるが、全てのゼオライトを本発明の合成後処理にかけた。
最初に処理したゼオライト(以下、ZT1と称する)は、β−ゼオライト(8.3TEAO2・6Al2O3・100SiO2の組成)5g、チタンテトラブトキシド0.175ml及び16M硝酸500mlを混合して得た。混合物を還流温度で16時間攪拌した。固体相を濾過して分離し、先ず200mlの8M硝酸、次いで脱イオン水で中性になるまで洗浄した。次いで、固体を80℃で乾燥した。このように処理したゼオライトは、Ti/Si比=0.07、Si/Al比<1,000を有していた。紫外線拡散反射分光分析にかけると、該固体は、ゼオライト中の四面体配位のチタンに特有の48,000cm-1の単一の強いバンドを示す。
2番目に処理したチタンβ−ゼオライト(以下、Z2と称する)は、ゲル組成物(9.6Na2O、30TEA2O、0.2Al2O3、17B2O3、1.7TiO2、100SiO2、2,000H2O)(ここで、TEAはテトラエチルアンモニウムカチオンである)で出発し、次いで、該ゲルを自己加熱圧下に150℃で熱水処理して調製した。拡散反射分光分析にかけて観測すると、このようにして得られたZ2ゼオライトは、ゼオライト中の四面体配位のチタンに特有の48,000cm-1のバンドと、非晶質チタノシリカライトに特有の37,000cm-1の肩を示す。走査電子顕微鏡で観測すると、試料中に、β−ゼオライトと共に微量の非晶質相が存在することが確認された。EDAXマイクロプローブによる点分析により、Z1ゼオライトがSi/Al比=170を有し、非晶質チタノシリカライトがSi/Ti比=3を有することが示された。
合成後処理は、5gのZ2を500mlの12M硝酸と混合し、混合物を還流温度で6時間攪拌することからなる。次いで、混合物を濾過し、回収した固体相を洗浄水が中性になるまで洗浄し、80℃で乾燥する。回折図形が依然としてβ−ゼオライトの特徴を示す回収されたZT2ゼオライトは、紫外線拡散分光分析にかけると肩の無い48,000cm-1のバンドを示す。EDAXマイクロプローブによる分析及び元素分析の結果は、Si/Ti比=90を示す該試料の組成と一致する。200℃で脱気した後のW/W=0.12でのn−ヘキサンの吸収量に従って測定した該固体の細孔体積は0.16ml/gである。
第3のゼオライトZ3は、市販の脱アルミニウム化フォージャサイト(Si/Al比=18.4)25gから調製され、これをチタンテトラブトキシド750μl及び16M硝酸2.5Lと混合した。混合物を還流温度で16時間攪拌し、固体相を濾過して回収し、洗浄溶液が中性になるまで洗浄し、80℃で乾燥する。このようにして回収した固体ZT3は、出発ゼオライトに比べて結晶化度の損失のないフォージャサイト(faujasite)に特有の回折図形を示す。77Kでの窒素吸着を規準とすると、処理された固体は0.26ml/gの細孔体積を有する。紫外線拡散反射分光分析にかけると、ZT3は、構造中の八面体チタン、非晶質チタノシリケート又は酸化チタンの特徴を示す肩の無い48,000cm-1のバンドを示す。
これら種々のゼオライトZT1〜ZT3をシクロヘキセンのエポキシ化反応でテストした。
酸化テストは、還流冷却器及び試薬導入装置を取り付けたサーモスタット制御攪拌反応器に:
− 26gのジグリム、
− 41gのシクロヘキセン(0.5mol)、
− 2.5gの固体触媒、ZTx
を導入することからなる。
この混合物を攪拌しながら80℃の温度とし、テストの間中該温度を維持する。10gのジグリムに希釈した1.26gの70%H2O2(0.026mol)を30分かけて滴下する。該反応は1時間半続く。酸性KIで処理して遊離させたヨウ素を用いる標準法に従って残留過酸化水素をアッセイする。
平行して、シクロヘキセンオキシドとシクロヘキサンジオールをガスクロマトグラフィーにかけてアッセイする。
実際には、5%カーボワックスを含むクロモソーブ(chromosorb)Wを充填した内径4〜6mmの2Mガラスカラムからなるカタロメトリック(catharometric)検出を用いるHP5890ガスクロマトグラフィーを用いる。注入温度及び検出温度は、それぞれ220及び250℃である。
これら3種のゼオライト(ZT1〜ZT3)及び処理前のゼオライトZ2を用いて得られた結果を以下の表2に示す。
この表において、TTG(H2O2)は過酸化水素の変換率、即ち、以下の比率に対応する:
得られたエポキシ化化合物及びジオールに対する選択性は以下の方法で計算する:
及び、
脱アルミニウム化β−ゼオライト構造に挿入されたチタンは、ゼオライトZT1に比べ、シクロヘキセンオキシド又は対応エポキシドの生成に関して極めて選択的であることが認められる。
過酸化水素を分解する(合成後処理していない)ゼオライトZ2を用いて得られた結果を(合成後処理した後の)ゼオライトZT2と比較してみると、ゼオライトZT2には、酸化生成物に対する総選択性の著しい増大が認められるが、その酸度の低下に対応する、ジオールに対する選択性は実質的に低下している。
ゼオライトZT3の場合には、β−ゼオライト以外のゼオライト構造に対する本発明の合成後処理の有効性が認められる。この場合、ジオールに対する高選択性はアルミニウムに富むフォージャサイト構造の不完全な脱アルミニウム化から生じる。
合成チタンゼオライトのうちで最も広く研究されているのは米国特許第4,410,501号に開示されたMFI型構造のチタノシリカライト(titanosilicalite)TS−1であり、このゼオライトの触媒としての用途には特に、芳香族化合物のヒドロキシル化、オレフィンのエポキシ化、パラフィン及びアルコールのケトンへの酸化、並びにシクロヘキサノンのアンモニア水でのアンモオキシム化(ammoximation)が含まれる。この固体についての研究から、チタンゼオライトの触媒特性は触媒製造方法と密接に関連することが判明している。チタノシリカライト結晶の替わりに非結晶質のチタノシリケート(titanosilicates)や固体の酸化チタンが得られる場合、これらの物質の存在下に制御酸化反応を生起させると、反応の選択性及び有効性はより低いものとなる。そのうえ、触媒の有効性は、ゼオライトのケイ素構造内への遷移金属挿入のレベルに左右されることが知られている。
触媒として有効なチタンゼオライトは特に製造しにくく、なぜなら最適の合成条件が満たされないと酸化チタンが非結晶質のチタノシリケートと共沈するからである。このような非多孔質相の沈澱はチタンゼオライトの生成量を減少させ、また過酸化水素の分解を助長するために酸化触媒の選択性及び有効性を低下させる。
合成の間に生起する、特に望ましくない上記共沈を回避するには、アルカリカチオンを含有しない精製試薬(1994年1月28日付フランス特許出願第94/00978号参照)を時に過酸化水素の存在下に(国際特許出願公開第94/02245号参照)用いることが好ましいが、それによって合成の総コストは甚だしく増大してしまう。
上記のような合成を制御したり再現したりすることはしばしば困難であるので、チタンを含有しないゼオライトを後合成処理し、それによって前記ゼオライトの構造内にチタンまたは他の任意の遷移金属を挿入する方法が開発された。
公表された様々な後合成処理の一つである、MFI、フォージャサイトまたはBEA型のプロトン性ゼオライトのTiCl4蒸気での処理によって、構造内に収容されたアルミニウムの一部がAlCl3蒸気の形態で抽出され、かつチタンによって置換されることが明らかになった(B.Kraushaar及びJ.Van Hoof,Catalysis Letters 1,p.81,1988)。しかし、上記蒸気はいずれも腐食性であるので、この後合成処理を工業的規模で有効かつ容易に実施することはできない。この主要な欠点を回避するべく、チタンハロゲン化物の溶液で処理することが研究された。J.Kooyman、J.C.Jansen及びH.Van BekkumはProceedings of 9th International Zeolite Conference,Montreal 1992,Butterworth−Heinemann 1993,vol.1,p.505において、特にMFIゼオライトを稀フッ化水素酸(HF)の存在下にTiF3の溶液で処理した。別の研究者はβ−ゼオライトを、TiF3を稀塩酸に溶解させて製造した溶液で処理した(フランス特許出願公開第2,694,549号(Plee,Nicolas)参照)。これらの方法で得られるゼオライトは酸化に関して十分に活性であるとは考えられない。
更に別の研究者は、国際特許出願公開第85/04854号に開示されているように、フォージャサイト、LTL、マザイト(mazzite)、MER、MFI及びモルデン沸石などのアルミニウム富裕ゼオライトを(NH4)2TiF6の水溶液で処理することが好ましいとしている。
しかし、構造内になお多量のアルミニウムが残存すること、ほとんどのチタンは格子外酸化チタンの形態で出現すること、及び得られるゼオライトは制御酸化反応の触媒に適さないことが観察された。前記のように不適当なゼオライトが得られることには酸性部位の存在、特にケイ素構造内にアルミニウム原子が存在することも部分的に関与する。
本発明は、格子内にチタンを挿入されたゼオライトを、格子外チタン、即ちゼオライト構造内に挿入されないチタンの存在及び酸性部位の存在を制限し、更には排除する単純でかつ工業的に実施可能な処理によって得ることを目的とする。上記処理とは、チタンを含有するかまたは含有しないゼオライトであって、含有する場合はチタン原子の一部が表面に存在し、一部が格子内に挿入されているゼオライトの後合成処理であり、この処理によって、合成ステップを少なくし、またはゼオライト含有触媒の選択性及び活性を制御酸化反応に関して著しく向上させることが可能となる。この後合成処理は、強酸性媒質中でも高い安定性及び結晶性を示すチタンゼオライトを得る目的でも実施する。
即ち本発明は、格子内にチタンを完全に挿入されたゼオライトを得る方法であって、チタンを用いてまたは用いずに合成されたゼオライトの無機酸での後合成処理を含み、後合成処理が、前記合成ゼオライトを少なくとも1種のチタン源の存在下に、酸性溶液中で四価チタンよりも高い酸化還元電位を有する酸化剤としての無機酸を少なくとも1種含有する溶液で処理することから成ることを特徴とする方法を提供する。
本発明による方法に用いる可溶性のチタン源は、最終的に得られるゼオライトよりも高い溶解度を有する有機及び無機チタン源の中から選択する。
本発明の方法の好ましい一形態では、チタン源は市販されているかまたは市販されていないチタンゼオライトもしくはチタン塩とし、その際これら2種のチタン源の組み合わせも除外しない。
本発明による第一の可溶性チタン源は、チタン存在下での合成の間にゼオライト表面に生じた非晶質のメタロシリケート(metallosilicates)及び酸化物に対応する。格子外チタンを酸化剤の酸によって溶解させ、その後アルミニウム原子を抽出したゼオライト構造内に導入する。
第二の可溶性チタン源は、酸性溶液かまたは酸性溶液とは別の溶液中に予め製造された水溶液に由来し得、後者の場合水溶液は後から酸性溶液と混合される。このチタン源を用いて処理するゼオライトは、チタンの存在下に合成されたゼオライトであってもチタンを含有しないゼオライトであってもよい。場合によっては、第二のチタン源を第一のチタン源と組み合わせてチタンを挿入することも可能である。ゼオライト表面に存在する非晶質チタンの溶解によって構造内へのチタン挿入が促進され、予め製造した溶液中のチタンはゼオライトが有する、出発ゼオライトの実際の構造によってその数が限定される有効な部位を総て満たすのに必要なチタニウム量の達成を可能にする。チタンがゼオライト格子内に挿入されるにつれて、溶液の濃度は平衡する。酸化状態が4以下である任意のチタン源が使用可能である。
予め製造された溶液に対して好ましい可溶性チタン源は、チタンアルコキシド、硝酸チタン、硫酸チタン、リン酸チタン、過塩素酸チタン、チタンハロゲン化物、二酸化チタン及びチタノシリケートの中から選択された少なくとも1種のチタン塩を含む。
本発明の実施のためには、酸化剤の無機酸を硝酸、フルオロスルホン酸、過塩素酸及びこれらの混合物の中から選択することが好ましい。上記酸は対応する無水物によって置き換えることができる。
酸性溶液中で四価チタンと同等以上の酸化還元電位を有する上記のような酸化剤としての無機酸を選択的に用いることによってゼオライトの脱アルミニウム化が可能となるのみでなく、格子内のアルミニウム原子のチタン原子による置換も促進されることが観察されたが、このような現象は当業者の現段階の知識からは予測されておらず、酸の攻撃による標準的な脱アルミニウム化の際には通常ケイ素原子がアルミニウム原子に置き換わる。上記のようにアルミニウム放出後のゼオライトの格子空孔内にチタンが挿入されるとはきわめて驚くべきことであり、なぜならチタンも四価構造の金属ではあるが、その原子はケイ素原子よりはるかに大きいからである。加えて、アルミニウムがチタンによって置換されたゼオライトは非常に濃厚な酸性媒質中でより高い安定性を示し、その結晶性もより優れている。
ゼオライト格子内へのチタン挿入に酸化剤としての酸が有効であることは、例えば水溶液中のチタンの酸化還元電位に基づいて説明できる。四価チタン含有酸化物種は正の酸化還元電位、即ち水素電極の電位より高い酸化還元電位を有する。その結果、溶解した四価チタンは酸性溶液のプロトンによって還元され得るが、還元形態では該チタンはゼオライトの構造内に有効に挿入され得ない。このような説明が酸化剤の酸の特性を限定するとは考えられない。しかし、この説明は、国際特許出願公開第94/02245号の実施例3で用いられている1.3M塩酸などの還元剤に関して観察される低効率を理解する一助となり得る。前記出願公開には、β−ゼオライトをチタンで後合成処理し、それによって均等変形例(equivalent alternatives)としての無機塩基または水蒸気での処理によるn−ヘキサン及びシクロヘキサンの酸化の触媒における該ゼオライトの活性を高めることが開示されている。
更に、本発明による後合成処理は、どのような方式で合成されたゼオライトにも等しく有効に適用できる。本発明の後合成処理は、該処理前のゼオライトがその構造内にチタンを有するかどうかにかかわらず、いずれのゼオライトにも適合する。
ゼオライトのSi/Al比が小さい、即ち5未満である本発明の特定例では、本発明の方法に脱アルミニウム化ステップを加えて前記比を大きくし、それによって処理済みのゼオライトが溶解する危険を一切回避することが好ましく、その際脱アルミニウム化ステップは後合成処理と同時に進行させ、もしくは実施し得る。
即ち、本発明の好ましい一形態において、少なくとも1種の酸化剤の酸を含有する溶液は無機または有機還元性酸も含有し得、還元性酸の酸化電位は該酸がチタンに対して有する(1個以上の)プロトンの還元電位より低く、このような酸によってアルミニウム原子の抽出、及びゼオライト構造のケイ素原子によるアルミニウム原子の置換が促進される。
好ましい還元及び脱アルミニウム化用酸として、特に塩酸、リン酸及びカルボン酸を挙げることができる。
また、本発明の別の形態では還元性酸の溶液と酸化剤の酸の溶液とを別個に製造することにより、本発明の範囲を逸脱することなく脱アルミニウム化ステップと後合成処理ステップとを交互に実施し得る。
Si/Al比が5より大きい場合は、本発明による後合成処理を合成ゼオライトに直接適用し得、その際脱アルミニウム化は構造内へのチタン挿入と同時に実現し、またケイ素原子の量は構造を堅固に維持するのに十分である。酸化剤用酸と還元剤用酸との両方を含有する共通溶液を用いれば、ゼオライト構造内へのチタン挿入の速度を上昇させることができる。
本発明は、格子内にチタンを完全に挿入されたゼオライトを得る方法をチタンEMT、モルデン沸石、β−ゼオライト及びフォージャサイトの製造に適用することを第二の目的とする。
本発明の第三の目的は、本発明の方法によって得られる、格子内にチタンを挿入されたゼオライトに係わる。
本発明はまた、格子内にチタンを挿入された本発明のゼオライトの、より高価でかつ環境により有害な過硫酸カリウムやブチルヒドロペルオキシドなどの通常用いられる有機または無機過酸化物の存在下にではなく過酸化水素の存在下に炭化水素化合物を酸化する際に用いられる触媒中への使用を第四の目的とする。言うまでもないが、本発明のゼオライトは酸化触媒中にそのまま用いても、あるいはまた他の金属のデポジション後に用いてもよい。
本発明を、以下の非限定的な実施例によって更に詳述する。
実施例1:
本実施例は、いわゆる還元性酸と比べて、チタンをゼオライト格子中に挿入するためのいわゆる酸化性酸(酸化剤としての酸)の思いがけない特異性を強調することを目的としている。
同一バッチの5つのβ−ゼオライト(Si/Al比=19)試料を異なる酸溶液で処理した。各処理にあたっては、5gのゼオライトと0.25mlのチタンテトラブトキシドを、500mlの酸溶液を含有するPyrex▲R▼丸底フラスコ中還流温度で一晩攪拌した。処理後、固体を濾過して回収し、洗浄水が中性になるまで洗浄し、80℃で風乾した。用いた酸の種類及び溶液の濃度並びに処理した固体のTi/Si比を表1に示す。該表には、参考として、用いた酸のアニオンの標準還元電位も示す。
ゼオライトの触媒特性に及ぼす固体中のチタンの状態の影響、その分散度又は配位状態の影響を観測するために、数種の分光分析法及び結晶学的方法が提案された。チタノシリケート中のチタンの状態を直接特性決定するのに最も良い方法は、紫外線拡散反射分光分析法である。本明細書において、四面体格子構造チタンとは、48,000±2,000cm-1の極大吸収バンドに対応する種であると定義される。このバンドに対する他の定義は、該バンドの存在と固体の良好な触媒特性との間に認められる対応を変えてはならない。
本実施例において、硝酸で処理したゼオライトと過塩素酸で処理したゼオライトの紫外線拡散反射スペクトルは、極大強度が48,000cm-1の単一の強いバンドを示す。硫酸で処理したゼオライトのスペクトルは、極大強度がそれぞれ33,000cm-1及び42,000cm-1の2つの弱いバンドを示す。塩酸で処理したゼオライトは、47,000cm-1及び42,000cm-1の2つの弱いバンドと、30,000〜35,000cm-1の極めて弱い吸収とを示す。
硝酸で処理したものと過塩素酸で処理したものだけが、48,000cm-1の吸収バンドに対応するほぼ定量的な四面体格子チタンの形態でのチタンのゼオライトへの組込みを可能にすることが認められる。用いた酸の中では、過塩素酸及び硝酸だけが、四価のチタンを含む種より著しく高い、+0.25Vに達し得る還元電位を有する標準酸化還元電位を示す。
一方、テストした酸は全てゼオライトの脱アルミニウム化の点で満足すべきものであることが証明され、処理後の全てのゼオライトのSi/Al比は500を超えていた。
実施例2:
この実施例の目的は、合成法の如何に拘わらず、本発明の合成後処理により、制御酸化反応、特にジグリム中のシクロヘキセンのエポキシ化反応に関してより有効なチタンゼオライトを製造し得ることを示すことである。
このために、数種のゼオライト試料を調製した。他の試料は市販のゼオライトであるが、全てのゼオライトを本発明の合成後処理にかけた。
最初に処理したゼオライト(以下、ZT1と称する)は、β−ゼオライト(8.3TEAO2・6Al2O3・100SiO2の組成)5g、チタンテトラブトキシド0.175ml及び16M硝酸500mlを混合して得た。混合物を還流温度で16時間攪拌した。固体相を濾過して分離し、先ず200mlの8M硝酸、次いで脱イオン水で中性になるまで洗浄した。次いで、固体を80℃で乾燥した。このように処理したゼオライトは、Ti/Si比=0.07、Si/Al比<1,000を有していた。紫外線拡散反射分光分析にかけると、該固体は、ゼオライト中の四面体配位のチタンに特有の48,000cm-1の単一の強いバンドを示す。
2番目に処理したチタンβ−ゼオライト(以下、Z2と称する)は、ゲル組成物(9.6Na2O、30TEA2O、0.2Al2O3、17B2O3、1.7TiO2、100SiO2、2,000H2O)(ここで、TEAはテトラエチルアンモニウムカチオンである)で出発し、次いで、該ゲルを自己加熱圧下に150℃で熱水処理して調製した。拡散反射分光分析にかけて観測すると、このようにして得られたZ2ゼオライトは、ゼオライト中の四面体配位のチタンに特有の48,000cm-1のバンドと、非晶質チタノシリカライトに特有の37,000cm-1の肩を示す。走査電子顕微鏡で観測すると、試料中に、β−ゼオライトと共に微量の非晶質相が存在することが確認された。EDAXマイクロプローブによる点分析により、Z1ゼオライトがSi/Al比=170を有し、非晶質チタノシリカライトがSi/Ti比=3を有することが示された。
合成後処理は、5gのZ2を500mlの12M硝酸と混合し、混合物を還流温度で6時間攪拌することからなる。次いで、混合物を濾過し、回収した固体相を洗浄水が中性になるまで洗浄し、80℃で乾燥する。回折図形が依然としてβ−ゼオライトの特徴を示す回収されたZT2ゼオライトは、紫外線拡散分光分析にかけると肩の無い48,000cm-1のバンドを示す。EDAXマイクロプローブによる分析及び元素分析の結果は、Si/Ti比=90を示す該試料の組成と一致する。200℃で脱気した後のW/W=0.12でのn−ヘキサンの吸収量に従って測定した該固体の細孔体積は0.16ml/gである。
第3のゼオライトZ3は、市販の脱アルミニウム化フォージャサイト(Si/Al比=18.4)25gから調製され、これをチタンテトラブトキシド750μl及び16M硝酸2.5Lと混合した。混合物を還流温度で16時間攪拌し、固体相を濾過して回収し、洗浄溶液が中性になるまで洗浄し、80℃で乾燥する。このようにして回収した固体ZT3は、出発ゼオライトに比べて結晶化度の損失のないフォージャサイト(faujasite)に特有の回折図形を示す。77Kでの窒素吸着を規準とすると、処理された固体は0.26ml/gの細孔体積を有する。紫外線拡散反射分光分析にかけると、ZT3は、構造中の八面体チタン、非晶質チタノシリケート又は酸化チタンの特徴を示す肩の無い48,000cm-1のバンドを示す。
これら種々のゼオライトZT1〜ZT3をシクロヘキセンのエポキシ化反応でテストした。
酸化テストは、還流冷却器及び試薬導入装置を取り付けたサーモスタット制御攪拌反応器に:
− 26gのジグリム、
− 41gのシクロヘキセン(0.5mol)、
− 2.5gの固体触媒、ZTx
を導入することからなる。
この混合物を攪拌しながら80℃の温度とし、テストの間中該温度を維持する。10gのジグリムに希釈した1.26gの70%H2O2(0.026mol)を30分かけて滴下する。該反応は1時間半続く。酸性KIで処理して遊離させたヨウ素を用いる標準法に従って残留過酸化水素をアッセイする。
平行して、シクロヘキセンオキシドとシクロヘキサンジオールをガスクロマトグラフィーにかけてアッセイする。
実際には、5%カーボワックスを含むクロモソーブ(chromosorb)Wを充填した内径4〜6mmの2Mガラスカラムからなるカタロメトリック(catharometric)検出を用いるHP5890ガスクロマトグラフィーを用いる。注入温度及び検出温度は、それぞれ220及び250℃である。
これら3種のゼオライト(ZT1〜ZT3)及び処理前のゼオライトZ2を用いて得られた結果を以下の表2に示す。
この表において、TTG(H2O2)は過酸化水素の変換率、即ち、以下の比率に対応する:
得られたエポキシ化化合物及びジオールに対する選択性は以下の方法で計算する:
及び、
脱アルミニウム化β−ゼオライト構造に挿入されたチタンは、ゼオライトZT1に比べ、シクロヘキセンオキシド又は対応エポキシドの生成に関して極めて選択的であることが認められる。
過酸化水素を分解する(合成後処理していない)ゼオライトZ2を用いて得られた結果を(合成後処理した後の)ゼオライトZT2と比較してみると、ゼオライトZT2には、酸化生成物に対する総選択性の著しい増大が認められるが、その酸度の低下に対応する、ジオールに対する選択性は実質的に低下している。
ゼオライトZT3の場合には、β−ゼオライト以外のゼオライト構造に対する本発明の合成後処理の有効性が認められる。この場合、ジオールに対する高選択性はアルミニウムに富むフォージャサイト構造の不完全な脱アルミニウム化から生じる。
Claims (11)
- 格子内にチタンを完全に挿入されたゼオライトを得る方法であって、チタンを用いてまたは用いずに合成したゼオライトの無機酸での後合成処理を含み、後合成処理が、前記合成ゼオライトを少なくとも1種のチタン源の存在下に、酸性溶液中で四価チタンよりも高い酸化還元電位を有する酸化剤としての無機酸を少なくとも1種含有する溶液で処理することから成ることを特徴とする方法。
- チタン源がチタンゼオライトか、またはチタン塩の溶液、あるいは場合によってはこれらの両方であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 第一の可溶性チタン源が合成チタンゼオライトの表面に存在する非晶質酸化物またはメタロシリケートに対応することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
- 第二の可溶性チタン源が水または酸性溶液中で予め形成された溶液に由来することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
- 予め形成された溶液中の第二のチタン源がチタンアルコキシド、硝酸チタン、硫酸チタン、リン酸チタン、過塩素酸チタン、チタンハロゲン化物、二酸化チタン及びチタノシリケートの中から選択された少なくとも1種のチタン塩に対応することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
- 酸化剤としての酸を硝酸、過塩素酸、フルオロスルホン酸及びこれらの混合物の中から選択することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
- 酸化剤としての酸を、酸性溶液中で四価チタンと同じかそれ以下の酸化還元電位を有する無機または有機還元性酸と組み合わせることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
- 還元性酸を塩酸、リン酸などの無機酸及びカルボン酸の中から選択することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
- 格子内にチタンを完全に挿入された任意の種類のゼオライトの製造、好ましくはチタンEMT、モルデン沸石、β−ゼオライト及びフォージャサイトの製造への請求項1から8のいずれか1項に記載の方法の適用。
- 請求項1から9のいずれか1項に記載の方法の適用によって得られるゼオライト。
- 制御酸化用触媒組成物中での請求項10に記載のゼオライトの使用。
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