JP3588297B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は無線通信用のアンテナ装置に関する。本発明は、複数の放射素子および能動素子が一つの誘電体基板に実装され集積化されたアンテナ装置に関する。本発明は、本発明は複数の放射素子により形成される総合的な放射パターンの設計に関する。本発明は、Ka帯衛星通信に利用するために開発されためものであるが、これ以外の用途のアンテナ装置としても広く利用することができる。
【0002】
【従来の技術】
衛星通信装置では、電波資源を有効利用するために、送信用アンテナ装置は目的とする方向に有効な指向特性を持つように設計することが求められる。これを国際標準により定めて、不要な方向への電波放射、すなわちサイドローブを少なくすることが図られている。このためには、例えば〔大塚他:Ku帯衛星通信可搬端末用平面アンテナ、信学技報、SAT97−102,1997〕に記載されたようなアンテナ装置放射パターン設計のための技術が知られている。
【0003】
一例を示すと、図7(a)のように一つの誘電体基板の表面に多数の平面放射素子を配列形成したアンテナ装置で、この放射パターンを狭くまたは鋭くするために、図7(b)に示すように放射素子の位置により励振振幅を変更して、誘電体基板の中心に近い位置の放射素子に対する励振振幅を大きくし、周辺位置の放射素子に対する励振振幅を小さくするように設計する技術がある。これを振幅分布型という。
【0004】
この振幅分布型では、中心部では一つの給電点から放射素子への電力分配比を大きくし、周辺に近づくにしたがって放射素子への電力分配比を小さくすることによりこれを実現することができる。また、給電点から放射素子までの信号通路に減衰素子を配置して、周辺部に近づくにしたがってその減衰素子の実効的な減衰量を大きく設定することにより構成することもできる。
【0005】
また別の例では、誘電体基板の表面に形成する平面放射素子の分布密度を中心付近で高くし、周辺で低くするように設計する技術がある。これを密度分布型という。この場合には各平面放射素子への供給電力を均一にすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記放射素子への電力分配比を制御設定するものでは、不等電力分配器を用いることが必要になる。これには、複数のT分岐および方向性結合器を組み合わせて構成するなどが必要であり、電力分配器の回路寸法が大きくなる。しかも鋭い放射パターンを形成するために放射素子の数が大きくすると、分配比の大きい不等電力分配器が必要になる。とくに利用周波数の高いものでは、定められた寸法内で所望の特性のものを実現することが困難になる。
【0007】
減衰素子を配置するものは、減衰素子による電力損失があるから、アンテナ装置への入力電力に対する有効な放射電力の割合が小さくなる。とくに、放射素子の数が大きいアンテナ装置では、減衰素子による損失量が大きくなる。
【0008】
上で説明した分布密度型は、鋭い放射パターンを設計するには放射素子の数をきわめて多数にする必要があり、アンテナ装置そのものが大型になる。
【0009】
また、一つの給電点から放射素子の間の信号通路に複雑な回路を多数設けると、その回路の特性ばらつきなどから、理論的な設計値のとおりの特性が実現できないことになる。一つの入出力端子から複数の放射素子にいたる信号通路に、複雑な回路素子が介在すると、その理論的な設計も煩雑になる。
【0010】
このようなアンテナ装置が衛星通信用の地上装置に利用される場合には、同一特性のアンテナ装置を大量に製造することが必要であり、複雑な回路が挿入される装置では、製造時の調整工数が大きくなり、製造ばらつきが大きくなる欠点がある。
【0011】
本発明はこのような背景に行われたものであって、入出力端子に接続された信号を複数の分岐路に分岐する分岐回路と、この分岐回路の分岐路側にそれぞれ接続された複数の放射素子と、を備えたアンテナ装置について、その構成を単純化して所望の放射パターンを実現することができる装置およびその設計方法を提供することを目的とする。本発明は、所望の放射パターンを実現するためにアンテナ装置の内部で電力損失を与えることがなく、供給電力に対する放射電力が大きいアンテナ装置を提供することを目的とする。本発明は、実効的に1を越えるアンテナ利得を有するアンテナ装置を提供することを目的とする。本発明は、大量生産により均一な製品を多数安価に製造することができるアンテナ装置を提供することを目的とする。本発明は、回路構成が単純化され、設計どおりの放射特性を有する装置を製造することができるアンテナ装置および設計方法を提供することを目的とする。本発明は、コンピュータ装置を利用して、所望の放射パターンのアンテナ装置を単純に設計もしくは設計変更することができる設計装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一つの入出力端子から複数の放射素子にいたる分岐回路を含む信号通路の一部(または全部)に、このアンテナ装置に一体的に集積化され増幅素子を介挿して所望の放射パターンを実現することを特徴とする。
【0013】
すなわち本発明の第一の観点は、アンテナ装置であって、一つの入出力端子(1)と、この入出力端子に接続された信号を複数の分岐路に分岐する分岐回路と、この分岐回路の分岐路側にそれぞれ接続された複数の放射素子(3)と、前記分岐回路内の信号通路に介挿された能動素子(5)とが一つのまたは複数の積層された誘電体基板に一体的に実装され、前記能動素子(5)の前記分岐回路内の介挿位置およびまたはその能動素子の実効利得により、前記複数の放射素子(3)による総合的な放射パターンが設定されたことを特徴とする。上記括弧内の数字はあとから説明する実施例図面の参照符号であって、発明の構成を理解しやすいように付記するものであって、発明の範囲を実施例装置に限定して理解するためのものではない(以下同じ)。
【0014】
このとき、分岐回路は一つの信号通路の信号を二つの信号通路に分岐する二分回路(2)が複数個順次接続されて構成され、前記放射素子(3)は前記誘電体基板の表面に点対称または線対称に配置された多数の同一形状の平面素子とすることが望ましい。
【0015】
前記能動素子(5)は、入力信号を増幅する増幅素子とすることができるし、前記能動素子(5)は、入力信号に同期して動作する発振素子とすることもできる。
【0016】
このような構成により、どの信号通路にどのような実効利得を有する能動素子を配置するかにより、多数の放射素子の各々に対する供給電力を異なる値に設定して、多数の放射素子により総合的に設定されるこのアンテナ装置の放射パターンを所望の形に設定することができる。
【0017】
前記能動素子(5)は、前記二分回路(2)の信号通路に配置することとし、その能動素子は多数の素子について利得が1を越える均一な特性の素子として、その能動素子がその信号通路に縦続的に配置される個数によりその信号通路の実効利得が設定されるようにすることが望ましい。このような構成により、回路設計が単純化されるとともに、均一な処理操作により所望の利得の能動素子を形成することができる。
【0018】
前記能動素子(5)は、前記誘電体基板の中央部近傍の配置密度が周辺部の配置密度より大きく(または小さく)なるように配置して、総合的な放射パターンを単純に設計することができる。
【0019】
本発明のアンテナ装置は、能動素子を内蔵するので実効的にその利得が1より大きいアンテナ利得をもつように設計することができる。
【0020】
本発明のアンテナ装置は、送信用装置としても受信用装置としても利用することができる。すなわち、能動素子(5)を増幅素子として、その増幅素子の向きを入出力端子(1)の側を入力とし放射素子(3)の側を出力とするように構成すると送信用装置となる。また、能動素子(5)を増幅素子として、その増幅素子の向きを放射素子(3)の側を入力とし入出力端子(1)の側を出力とすることにより受信用アンテナ装置となる。
【0021】
本発明は、上記のようなアンテナ装置を異なる利用周波数について二系統の装置を一つに集積実装した構成とすることができる。このとき、一方の系統を送信用、他方の系統を受信用として利用することができる。
【0022】
本発明の第二の観点は、アンテナ装置の設計方法である。本発明は、一つの入出力端子と、この入出力端子に接続された信号を複数の分岐路に分岐する分岐回路と、この分岐回路の分岐路側にそれぞれ接続された複数の放射素子と、前記分岐回路内の信号通路に介挿された能動素子とが一つの誘電体基板に実装されたアンテナ装置の設計方法であって、前記能動素子の前記分岐回路内の介挿位置およびまたはその能動素子の実効利得をパラメタとして、すなわち前記能動素子の前記分岐回路内の介挿位置およびまたはその能動素子の実効利得を変更、選択、設定する要素として、そのアンテナ装置の放射パターンを設計することを特徴とする。
【0023】
本発明の第三の観点は、アンテナ装置を設計するための演算処理装置である。すなわち本発明は、一つの入出力端子と、この入出力端子に接続された信号を複数の分岐路に分岐する分岐回路と、この分岐回路の分岐路側にそれぞれ接続された複数の放射素子と、前記分岐回路内の信号通路に介挿された能動素子とが一つの誘電体基板に実装されたアンテナ装置について、前記複数の放射素子の各放射パターンを空間的にベクトル合成した放射パターンを演算する手段と、前記能動素子の前記分岐回路内の介挿位置およびまたはその能動素子の実効利得をパラメタとして、前記放射パターンがシミュレーション結果として出力される演算処理手段とを備えた設計装置である。
【0024】
さらに本発明の第四の観点は、前記演算処理装置を実現するためのコンピュータ・ソフトウエアが記録された記録媒体である。この記録媒体に記録されたコンピュータ・ソフトウエアを所定の規模および性能を有するパーソナル・コンピュータにインストールすることにより、前記設計装置を実現することができる。
【0025】
本発明のアンテナ装置は、その構成を単純化することができるから、このような設計方法を採り、このような演算処理を実効するプログラムを利用して、コンピュータ上でアンテナ装置の放射特性パターンを設計することができる。このような設計を行うことにより、製造された製品により実現された特性と設計値との比較は単純にかつ高い精度で行うことができるから、この演算処理プログラムに製造された製品に生じる特性の相違を簡単に反映し修正することが可能になる。
【0026】
本発明のアンテナ装置は、構成が単純化されるので、コンピュータ装置を利用して放射パターンのシミュレーションを行うことができる。このシミュレーションにより所望の放射パターンのアンテナ装置を設計することができる。
【0027】
本発明により設計されたアンテナ装置は、その構成が単純化されているから量産に適するとともに、集積回路加工技術により、均一な製品を多量に安価に製造することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第一実施例)
図1は本発明第一実施例装置の構成図である。図1(a)は立体構造を示す斜視図であり、図1(b)は平面図である。いずれも構造を理解しやすいように、模式化して描かれている。この装置は二つの誘電体基板11および12が積層化されて形成された構造であり、上側の誘電体基板11には放射素子3が配置され、下側の誘電体基板12にはこの放射素子3に対する信号通路が配置される。放射素子3はそれぞれ正方形の平面放射素子であり、誘電体基板11の表面には一般的な表現でm行n列に配列される。図1(b)は具体例として4行4列として描かれている。この上側の誘電体基板11および下側の誘電体基板12との間には、図に描かれていないビアホールが形成されて相互に電気的に連結される。
【0029】
この実施例装置は、一つの入出力端子1と、この入出力端子1に接続された信号を複数の分岐路に分岐する分岐回路とを備える。この分岐回路は、多数の二分回路2が順次枝状に接続されて構成された構造であり、その二分回路の最終枝はそれぞれ放射素子3に接続される。
【0030】
ここでこの装置の特徴とするところは、この二分回路の枝となる信号通路のところどころに、能動素子5が介挿されていることにある。能動素子5は、この例では入出力端子側を入力とする増幅素子である。各能動素子5にはそれぞれ利得がある。この例では入出力端子1から放射素子3にいたる信号通路には、各放射素子3について1個だけ能動素子5が介挿されることになっている。したがって、この能動素子5の利得をそれぞれ変更する、あるいは異なる利得のものを配置することにより、異なる放射パターンを設定することができる。また本発明の構成では、放射素子3のそれぞれに能動素子5を配置するのではなく、複数の放射素子3に対する共通の信号通路に能動素子5が配置されるから、能動素子5の総数を少なくすることができる。
【0031】
これらの能動素子5にはそれぞれ駆動電流が供給される。これは装置の裏面13に設けた駆動電流供給回路から貫通孔を介して配線される構造になっている。この構造をこの図面に表すと複雑になるので、この図面では駆動電流供給回路の記載を省略してある。
【0032】
(第二実施例)
図2は本発明第二実施例装置の構造図である。この例は上述の図1(b)で説明した第一実施例装置の構造と比べると、能動素子5の配置位置が異なる。すなわち、この第二実施例装置では、能動素子5が入出力端子1からはじめの二分回路2にいたる信号通路に1個介挿され、この二分回路2から右折した信号通路に1個介挿され、さらに二分回路2を通過して右折した信号通路に1個介挿され、さらにもう一度二分回路2を通過して右折した信号通路に1個介挿されている。したがって、この装置の16個の放射素子のうち図の下半分にあたる8個の放射素子については能動素子を1回通過した信号で励振され、左上の4個の放射素子については能動素子を2回通過した信号で励振され、右上の2個の放射素子については能動素子を3回通過した信号で励振され、右上の二段目にある2個の放射素子については能動素子を4回通過した信号で励振される。
【0033】
この例では能動素子5は均一に実効利得は2(3dB)であり、各能動素子5はその入力に現れた信号を増幅して出力に送出する。そして、この能動素子5が介挿された信号通路に接続された放射素子3は大きい電力の信号を空間に放射する。その信号通路に1回だけ能動素子5が介挿された放射素子からは3dB高い電力が放射される。2回能動素子5が介挿された放射素子からは6dB高い電力が放射される。したがって多数の能動素子5が入出力端子1に入力する信号により同時に励振されると、その多数の能動素子5によりそれぞれ放射される電力は空間で合成され、この能動素子5の位置と数にしたがって、その放射パターンは、すべての能動素子を均一な電力で励振した場合の放射パターンとは違ってくることになる。
【0034】
この放射パターンは、1個の放射素子の形状から1個の放射素子による放射パターンを知り、これを複数の放射素子が配列されたときの放射パターンとして合成することができる。すなわち、その放射素子の配列の形態からこれを知ることができる。さらにそれぞれの放射素子を励振する信号の電力および位相が異なる場合にも、それぞれこれを与えることにより、合成放射パターンを計算により求めることができる。これを2個、4個、など少ない数の放射素子について試験し、その計算値との一致を確認することにより、これを数多い放射素子を利用する場合に拡大することができる。試験値と計算値にずれが生じる場合には、それを補正値として認識し総合的な放射パターンをそのずれに応じて補正することができる。
【0035】
このようにして、例えば4×4個の放射素子を配列した場合について、所望の放射パターンを設計することができる。これを図形的に認識することができるコンピュータ・ソフトウエアに構成することにより、能動素子の介挿位置とその実効利得をパラメタとして与え、アンテナ装置全体の放射パターンを画面上で認識しながら設計することができる。このような設計を行うことにより、アンテナ装置の放射パターンの設計自由度が大幅に拡大される。そして、本発明のアンテナ装置は、能動素子を内蔵するのでその総合的なアンテナ利得を1より大きく設計することが可能になる。
【0036】
この構造により、図1に示す第一実施例とは同じ16個の放射素子および4個の能動素子を備えた構成であっても、その総合的な放射パターンは異なるものになる。
【0037】
上記説明では能動素子は、その特性が一種類であるとしたが、これは二種類の特性の能動素子を混ぜて利用することもできる。さらに多くの種類の能動素子を併せて使用することもできる。
【0038】
この構造では、能動素子5が縦続的に接続される回路に、整合をよくするためにインピーダンス変換回路を必要とする場合があるが、これはこの図面には記載を省略する。
【0039】
(第三実施例)
図3は第三実施例装置の構造図である。この装置は16×16個の放射素子を平面的に配列した例であり、実用装置として適用される装置に実施するものである。この実施例では、放射素子を図面から省きその信号通路のみを表示する。そして、能動素子5はこの放射素子が形成された平面の中心点に点対称に配置され、しかも中心部の放射素子に対して密度が高くなり、周辺部の放射素子に対して密度が低くなるように配置介挿される。この例でもインピーダンス変換回路の記載は省略する。
【0040】
この構成により中心部の放射素子が高い電力で励振されるから、総合的な放射特性としてサイドローブが急峻に切り取られた特性を実現することができる。特性測定結果については後で説明する。
【0041】
(第四実施例)
図4は本発明第四実施例装置の構造図である。この例も上記第三実施例と同様に中心部の励振電力を大きく周辺部の励振電力を小さくするように、能動素子5の位置を定めた例であるが、上記第三実施例とはその介挿位置が異なり、放射パターンの形状も異なるものとなる。
【0042】
(第五実施例)
図5は本発明第五実施例装置の構造図である。(a)は斜視図、(b)は断面構造図である。この例は二つの異なる利用周波数について一つのアンテナ装置を構成する例である。放射素子3Lは低い周波数のためのものであり、放射素子3Hは高い周波数のためのものであり、ともに表面の送出に形成される。符号2で示す層には分岐回路が形成される。符号8で示す層は接地電位の層である。低い周波数用の能動素子5Lおよび高い周波数用の能動素子5Hは、最も下側の誘電体層9に配置される。上下の層の間にはスルーホール10が形成され必要な接続が行われる。
【0043】
この構造でも、能動素子5Lまたは5Hを介挿する位置を選択設定することにより、放射パターンを設定することができる。この例では、低い周波数および高い周波数で別の放射パターンを設定することができる。また、低い周波数と高い周波数でその能動素子の接続向き(入力と出力の向き)を違えることにより、低い周波数は送信用、高い周波数は受信用、というように利用することができる。この場合に、送信用の周波数はその放射パターンを鋭く形成し、受信用の周波数はその放射パターンを鈍く形成することができる。
【0044】
(特性例)
図6に本発明実施例装置の放射パターンの測定例を示す。図6(a)は本発明実施例、同(b)は比較例である。図6(a)は、上で説明した第三実施例について、16×16個の放射素子を平面的に配置し、中心部の励振電力が大きくなるように能動素子を配置したときの、直交する二つの電界面E面およびH面のサイドローブをそれぞれ測定し、これを電力比で表示したものである。図6(b)は同一の放射素子の構成で、介挿する能動素子の実効利得を1に設定したときの、E面およびH面のサイドローブの測定結果である。本発明によりサイドローブが減少した様子が理解できる。
【0045】
【発明の効果】
本発明により、入出力端子に接続された信号を複数の分岐路に分岐し複数の放射素子に供給するアンテナ装置について、その構成を単純化して所望の放射パターンを実現することができる装置およびその設計方法を提供することができる。本発明により,実効的に1を越えるアンテナ利得を有するアンテナ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例装置の構造図。(a)は斜視図、(b)は上面図。
【図2】本発明第二実施例装置の構造を説明する上面図。
【図3】本発明第三実施例装置の構造を説明する上面図。
【図4】本発明第四実施例装置の構造を説明する上面図。
【図5】本発明第五実施例装置の構造図。(a)は斜視図、(b)は断面図。
【図6】本発明実施例装置の特性図。(a)は実施例装置特性図、(b)は比較例。
【図7】従来例装置の説明図。
【符号の説明】
1 入出力端子
2 二分回路
3 放射素子
5 能動素子
8 接地電位
9 誘電体層
10 スルーホール
11、12 誘電体基板
13 裏面
Claims (8)
- 一つの入出力端子と、この入出力端子に接続された信号を複数の分岐路に分岐する分岐回路と、この分岐回路の分岐路側にそれぞれ接続された複数の放射素子と、前記分岐回路内の信号通路に介挿された能動素子とが誘電体基板に一体的に実装され、
前記放射素子は前記誘電体基板の表面に点対称または線対称に二次元アレイ状に配置され、
前記分岐回路は一つの信号通路の信号を二つの信号通路に分岐する二分回路が複数個順次接続されて構成されたものであり、前記入出力端子に直接接続される二分回路が前記放射素子の二次元アレイの中心に配置され、当該二分回路に順次接続される各二分回路がその信号通路の分岐の方向が前段の二分回路の分岐の方向に対して直角になるようにそれぞれ配置され、かつ前記入出力端子から各放射素子までの間に挿入される二分回路の個数がすべての放射素子に対して同数となるように配置されて構成され、
前記能動素子の前記分岐回路内の介挿位置またはその能動素子の実効利得により、前記複数の放射素子による総合的な放射パターンが設定されたアンテナ装置であって、
前記放射素子は同一形状の平面放射素子であり、この平面放射素子が一つの平面上に多数個点対称または線対称に配置され、
前記能動素子の介挿位置は、二分回路の一方の分岐にのみ能動素子を介挿し、かつ当該能動素子を介挿した側の分岐の後段のすべての二分回路には能動素子を介挿しないことを前記入出力端子に直接接続される二分回路から順次能動素子が介挿されない側の分岐の後段に接続される二分回路について繰り返し、能動素子を介挿しない側の分岐の後段の二分回路が最終段の一つ手前の二分回路の場合には両方の分岐に能動素子を介挿するとともに当該両方の分岐の後段の最終段の二分回路には能動素子が介挿しない構成となる位置である
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 一つの入出力端子と、この入出力端子に接続された信号を複数の分岐路に分岐する分岐回路と、この分岐回路の分岐路側にそれぞれ接続された複数の放射素子と、前記分岐回路内の信号通路に介挿された能動素子とが誘電体基板に一体的に実装され、
前記放射素子は前記誘電体基板の表面に点対称または線対称に二次元アレイ状に配置され、
前記分岐回路は一つの信号通路の信号を二つの信号通路に分岐する二分回路が複数個順次接続されて構成されたものであり、前記入出力端子に直接接続される二分回路が前記放射素子の二次元アレイの中心に配置され、当該二分回路に順次接続される各二分回路がその信号通路の分岐の方向が前段の二分回路の分岐の方向に対して直角になるようにそれぞれ配置され、かつ前記入出力端子から各放射素子までの間に挿入される二分回路の個数がすべての放射素子に対して同数となるように配置されて構成され、
前記能動素子の前記分岐回路内の介挿位置またはその能動素子の実効利得により、前記複数の放射素子による総合的な放射パターンが設定されたアンテナ装置であって、
前記放射素子は同一形状の平面放射素子であり、この平面放射素子が一つの平面上に多数個点対称または線対称に配置され、
前記能動素子の介挿位置は、前記入出力端子と当該入出力端子に直接接続される二分回路との間の信号線路に一個介挿するとともに、二分回路の一方の分岐にのみ能動素子を介挿し、かつ当該能動素子を介挿しない側の分岐の後段のすべての二分回路には能動素子を介挿しないことを前記入出力端子に直接接続される二分回路から能動素子を介挿した側の分岐の後段に接続される二分回路について繰り返し、能動素子を介挿した側の分岐の後段の二分回路が最終段の二分回路の場合には能動素子を介挿しない構成となる位置である
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 前記能動素子は、その利得が1を越える均一な特性の素子であり、その能動素子が前記信号通路に縦続的に配置される個数によりその信号通路の実効利得が設定される請求項1または2記載のアンテナ装置。
- 前記能動素子は、入力信号を増幅する増幅素子である請求項1または2記載のアンテナ装置。
- 前記能動素子は、入力信号に同期して動作する発振素子である請求項1または2記載のアンテナ装置。
- 前記能動素子の向きは前記入出力端子の側を入力とし前記放射素子の側を出力とするように設定された請求項1または2記載のアンテナ装置。
- 前記能動素子の向きは前記放射素子の側を入力とし前記入出力端子の側を出力とするように設定された請求項1または2記載のアンテナ装置。
- 請求項1または2記載のアンテナ装置であって、異なる利用周波数について二系統の装置が一つに集積実装されたことを特徴とするアンテナ装置。
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JP2001223525A (ja) | 2001-08-17 |
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