JP3588000B2 - Polyol composition, heat dissipation polyurethane resin composition and heat dissipation material - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放熱性ポリウレタン樹脂組成物及び放熱材料に関し、更に詳しくは、電子部品から発生する多量の熱を発散させるために使用し得る放熱性ポリウレタン樹脂組成物及び放熱材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電化製品等に使用される電子回路の基板には、動作時に発熱する多くの電子部品が取り付けられている。また、近年ではLSI等に見られるように、電子回路の集積化及び高機能化が為され、放熱量の増大とともにその発熱も局部的なものとなってきている。従って、電子回路の基板に於いて発生した熱を如何にして放散させるかは重要な問題となってきている。
【0003】
また、このような電子回路の基板に於いては、電子部品を湿気等から保護するためにポリウレタン等の樹脂からなる封止材によって基板全体を封止することが従来より行われている。ポリウレタン樹脂等の封止材を用いれば、電子部品を湿気等から保護し得るとともに、放熱性もある程度確保することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の封止材を用いた電子回路の基板では、上述のように動作時に発熱する多くの電子部品や集積回路が設けられており、その集積度も年々向上するに至っている。従って、従来の封止材では十分な放熱を行うことはできず、電子部品の誤動作や故障の原因となり兼ねないのが実状である。
【0005】
本発明はこのような問題点を解決するものであり、本発明の目的は、放熱性に優れた放熱性ポリウレタン樹脂組成物を調製するためのポリオール組成物と、このポリオール組成物を用いた放熱性ポリウレタン樹脂組成物と、この放熱性ポリウレタン樹脂組成物を用いた放熱材料とを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のポリオールは、ポリオールと、0.157mm以下の粒子径を有する無機充填剤とを含有する放熱性ポリウレタン樹脂組成物用のポリオール組成物であって、前記無機充填剤は、前記ポリオール100重量部に対して100重量部以上300重量部以下で含有されている特徴とする。このような無機充填剤の含有量により、放熱性の高いポリウレタン樹脂組成物を得ることができる。
【0007】
また、このポリオール組成物は、その70mlを100mlのメスシリンダーに採り60℃の雰囲気下に100時間静置した後、前記メスシリンダーの中央部で1cmの撹拌翼を用いて120rpmで30秒間撹拌した場合の撹拌後の非沈降部分に於ける粘度の、初期の粘度に対する低下率が5%以下であることが好ましい。これにより、本発明のポリオール組成物の分散安定性が確保される。
【0008】
また、このポリオール組成物は、その70mlを100mlのメスシリンダーに採り60℃の雰囲気下に100時間静置した後、前記メスシリンダーの中央部で1cmの撹拌翼を用いて120rpmで30秒間撹拌した場合の撹拌後の非沈降部分に於ける比重の、初期の比重に対する低下率が5%以下であることが好ましい。これにより、本発明のポリオール組成物の分散安定性が確保される。
【0009】
ここで、前記無機充填剤は、イオン交換水80g中に該無機充填剤を8g投入して95±2℃で16時間放置した後の電気伝導度が150μS/cm以下となるものであることが好ましい。これにより、本発明のポリオール組成物を放熱材料の原料として用いた場合に、十分な絶縁性が確保される。
【0010】
また、前記ポリオールは、そのヨウ素価が70g/100g以下であることが好ましい。このようなヨウ素価のポリオールを用いることにより、得られる放熱性ポリウレタン樹脂組成物の耐冷熱性を確保することができる。
【0011】
本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、上記の何れかに記載のポリオール組成物と、ポリイソシアネートとを反応させて得られる。
【0012】
また、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、ポリオール及びポリイソシアネートを反応させて得られるポリウレタン樹脂組成物と、無機充填剤とを含有する放熱性ポリウレタン樹脂組成物であって、前記無機充填剤は0.157mm以下(100メッシュの篩を通過し得るもの)の粒子径を有し、前記無機充填剤の含有量が前記ポリオール100重量部に対して100重量部以上300重量部以下であることを特徴とする。
【0013】
無機充填剤の含有量をこのような範囲に設定することにより、十分な放熱性を確保することができるとともに、無機充填剤の粒子径を上記のように設定することにより、この無機充填剤によって電子回路基板上の電子部品や配線が傷つけられることもない。
【0014】
上記放熱性ポリウレタン樹脂組成物に於いて、前記無機充填剤は、イオン交換水80g中に該無機充填剤を8g投入して95±2℃で16時間放置した後の電気伝導度が150μS/cm以下であることを特徴とする。これにより、上記放熱性ポリウレタン樹脂組成物の絶縁性を確保することができ、電子回路基板の封止材として使用することが可能となる。
【0015】
また、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、その熱伝導率が0.3Kcal/m・hr・℃以上であることを特徴とする。これにより、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物を電子回路基板の封止材として用いた場合に、十分な放熱性を得ることができる。
【0016】
更に、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、上記の構成に於いて、前記放熱性ポリウレタン樹脂組成物の初期の重量に対する、150℃の雰囲気下に100時間放置した後の重量の減少率が10%以下であることを特徴とする。このような条件下に於ける重量の減少率を上記のように設定することにより、高い耐熱性を確保することができる。
【0017】
また、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、上記のように150℃の雰囲気下に100時間放置した後の前記放熱性ポリウレタン樹脂組成物の体積固有抵抗率が1011Ω・cm以上であることを特徴とする。このような体積固有抵抗率により、上記放熱性ポリウレタン樹脂組成物を電子回路基板の封止材として使用することが可能となる。
【0018】
更に、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、上記の構成に於いて、前記放熱性ポリウレタン樹脂組成物の初期の重量に対する、120℃、相対湿度95%の雰囲気下に100時間放置した後の重量の増加率が10%以下であることを特徴とする。このような条件下に於ける重量の増加率を上記のように設定することにより、高い耐湿性を確保することができる。
【0019】
また、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、上記のように120℃、相対湿度95%の雰囲気下に100時間放置した後の前記放熱性ポリウレタン樹脂組成物の体積固有抵抗率が1011Ω・cm以上であることを特徴とする。このような体積固有抵抗率により、上記放熱性ポリウレタン樹脂組成物を電子回路基板の封止材として使用することが可能となる。
【0020】
上記の放熱性ポリウレタン樹脂組成物では、前記ポリオールのヨウ素価が70g/100g以下であることを特徴とする。これにより、上記放熱性ポリウレタン樹脂組成物を電子回路基板の封止材として使用した場合、高温及び低温での使用に於いても硬化せず、クラック等が発生することもない。
【0021】
本発明の放熱材料は、上記の放熱性ポリウレタン樹脂組成物を含有している。これにより、本発明の放熱材料は高い放熱性を発揮することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明のポリオール組成物は、ポリオールと無機充填剤とを含有している。
【0023】
ここで、本発明のポリオール組成物に使用し得るポリオールとしては、従来より公知の各種のものを使用することができ、例えばヒドロキシル基を有する長鎖脂肪酸と多官能ポリオールとのエステル反応生成物を挙げることができる。長鎖ヒドロキシ脂肪酸としては、リシノール酸、水素添加リシノール酸、オキシカプロン酸、オキシカプリン酸、オキシウンデカン酸、オキシリノール酸、オキシステアリン酸、オキシヘキサデセン酸等を挙げることができ、これらのうちリシノール酸及びオキシステアリン酸が好適に使用される。また、多官能ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の2官能グリコール、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、グリセリン等の3官能化合物、ジグリセリン、ペンタエリスリット等の4官能化合物、ソルビトール等の6官能化合物、シュガー等の8官能化合物及びこれらの混合物等を挙げることができる。
【0024】
また、本発明のポリオール組成物を構成するポリオールは、前述のように各種のものを使用することができるが、そのヨウ素価が70g/100g以下であることが好ましい。このヨウ素価が70g/100gより大きいと、得られるポリウレタン樹脂組成物の耐冷熱性が低下し、実使用に於いて樹脂が硬化して割れが生ずることがあるので好ましくない。このような樹脂の割れの発生の可能性は、例えば−55±3℃で30±3分放置と150±3℃で30±3分放置とを100回繰り返す冷熱サイクル試験に於いて、前記放熱性ポリウレタン樹脂組成物に割れが生ずるか否かによって判断することができる。
【0025】
加えて、本発明のポリオール組成物を構成するポリオールは、その分子中に於ける酸素原子の含有量が20重量%以下であることが好ましい。この酸素原子の含有量が20重量%より多いと、得られるポリウレタン樹脂が親水性となり、耐湿性が低下するので好ましくない。
【0026】
本発明のポリオール組成物に使用される無機充填剤は、100メッシュの篩を通過し得る粒子径(0.157mm以下)を有している。無機充填剤の粒子径がこれより大きいと、電子回路基板上の電子部品、配線、LSI等を傷つける虞があるので好ましくない。
【0027】
本発明のポリオール組成物に於いて使用し得る無機充填剤としては、例えばAl2O3、SiO2、Al(OH)3、Mg(OH)2、CaCO3、Si3N4、W、及び例えばAl(OH)3・SiO2・MgO、Al(OH)3・SiO2・Na2O、Al(OH)3・SiO2・CaO等の混合物も使用することができる。また、これらの無機充填剤は、フッ素系、シリコン系等の撥水剤等により表面処理を施したものであってもよい。これらの無機充填剤のうち、放熱性が高いという観点から、Al2O3及びSiO2が好ましい。
【0028】
無機充填剤の含有量は、ポリオール100重量部に対して100重量部以上300重量部以下であることが好ましい。無機充填剤の含有量がポリオール100重量部に対して100重量部より少ないと十分な放熱効果を得ることができず、また、300重量部より多いと混合・分散が困難となり、流動性もなくなるのでので好ましくない。
【0029】
本発明の組成物に使用される無機充填剤は、イオン交換水80g中に該無機充填剤を8g投入して95±2℃で16時間放置した後の電気伝導度が150μS/cm以下となるものであることが好ましい。この電気伝導度が150μS/cmより大きいと、電子回路基板の封止材として使用した場合に絶縁性が不十分となり、電子部品等の誤動作の原因になるので好ましくない。
【0030】
本発明のポリオール組成物は、上記無機充填材の沈降が起こり難く、また、沈降が起こっても硬いケーキ状となることなく再分散が可能である。このようなポリオール組成物の性能は、再分散性を観察することにより評価することができる。具体的には、ポリオール組成物70mlを100mlのメスシリンダーに採り、60℃の雰囲気下に100時間静置した後、前記メスシリンダーの中央部で1cmの撹拌翼を用いて120rpmで30秒間撹拌し、この撹拌後の非沈降部分に於けるポリオール組成物の粘度及び比重が、それぞれ放置前の初期の粘度及び比重に対してどの程度低下しているかを測定することにより評価することができる。本発明のポリオールはこの低下率が5%以下であり、高い再分散性を有していることが分かる。
【0031】
本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、予め無機充填剤を配合した上記の何れかに記載のポリオール組成物と、ポリイソシアネートとを反応させて得られるが、本発明の本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、ポリオール及びポリイソシアネートを反応させて得られるポリウレタン樹脂組成物と、無機充填剤とを含有する放熱性ポリウレタン樹脂組成物であってもよい。この場合の放熱性ポリウレタン樹脂組成物に使用し得るポリオールは、上記ポリオール組成物の説明で言及したものと同じものを使用することができる。
【0032】
また、上記ポリオールとともにウレタン反応に用いられるポリイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(粗MDI)、ポリトリレンポリイソシアネート(粗TDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環式ポリイソシアネート、その他、上記ポリイソシアネートのカルボジイミド変性ポリイソシアネート、イソシアヌレート変性ポリイソシアネート等を挙げることができる。また、ポリオールに過剰のポリイソシアネートを反応させて得られる反応生成物であって、イソシアネート基を分子末端に有する所謂ウレタンプレポリマーも適用でき、更にはこれらの混合物も使用することができる。
【0033】
本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物に使用される無機充填剤は、前述のポリオール組成物で説明したと同様の理由から、100メッシュの篩を通過し得る粒子径(0.157mm以下)を有しているのが好ましい。また、本発明で使用し得る無機充填剤としては、前述のポリオール組成物で説明したものと同様のものを使用することができ、中でも、放熱性が高いという観点から、Al2O3及びSiO2が好ましい。
【0034】
無機充填剤の含有量は、上記ポリオール組成物の場合と同様に、ポリオール100重量部に対して100重量部以上300重量部以下であることが好ましい。無機充填剤の含有量がポリオール100重量部に対して100重量部より少ないと十分な放熱効果を得ることができず、また、300重量部より多いと混合・分散が困難となり、流動性もなくなるのでので好ましくない。
【0035】
本発明の樹脂組成物に使用される無機充填剤は、上記ポリオール組成物の場合と同様に、イオン交換水80g中に該無機充填剤を8g投入して95±2℃で16時間放置した後の電気伝導度が150μS/cm以下となるものであることが好ましい。この電気伝導度が150μS/cmより大きいと、電子回路基板の封止材として使用した場合に絶縁性が不十分となり、電子部品等の誤動作の原因になるので好ましくない。
【0036】
本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、その熱伝導率が0.3Kcal/m・hr・℃以上であることが好ましい。熱伝導率がこれより小さいと、電子回路基板の封止材として使用した場合に、放熱量によっては十分な放熱を行うことができない場合がある。
【0037】
また、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、その初期の重量に対する、150℃の雰囲気下に100時間放置した後の重量の減少率が10%以下であることが好ましい。この重量の減少率が10%より大きいと、電子回路基板の封止材として使用した場合に耐熱性が不十分となり、回路基板上の電子部品等を十分に保護できない場合があるので好ましくない。
【0038】
また、上述のように150℃の雰囲気下に100時間放置した後の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、その体積固有抵抗率が1011Ω・cm以上であることが好ましい。この体積固有抵抗率が1011Ω・cmより小さいと、電子回路基板の封止材として使用した場合、高温下での使用により絶縁性が不十分となり、電子部品等の誤動作の原因になるので好ましくない。
【0039】
更に、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、その初期の重量に対する、120℃、相対湿度95%の雰囲気下に100時間放置した後の重量の増加率が10%以下であることが好ましい。この重量の増加率が10%より大きいと、電子回路基板の封止材として使用した場合に耐湿性が不十分となり、回路基板上の電子部品等を十分に保護できない場合があるので好ましくない。
【0040】
また、上述のように120℃、相対湿度95%の雰囲気下に100時間放置した後の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、その体積固有抵抗率が1011Ω・cm以上であることが好ましい。この体積固有抵抗率が1011Ω・cmより小さいと、電子回路基板の封止材として使用した場合、高湿度下での使用により絶縁性が不十分となり、電子部品等の誤動作の原因になるので好ましくない。
【0041】
本発明の放熱材料は、上記の何れかの放熱性ポリウレタン樹脂組成物を含有するものであり、高い放熱性と、電子部品として要求される耐熱性、耐湿性、耐冷熱性等の諸特性とを満足させることができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物について更に詳細に説明する。
【0043】
(実施例1〜11)
表1及び表2に示す無機充填材をポリオールに投入して撹拌し、ポリオール組成物を得た。次に、このポリオール組成物と粗ジフェニルメタンジイソシアネートとを用いて放熱性ポリウレタン樹脂組成物を調製した。得られた放熱性ポリウレタン樹脂組成物について、以下に示す分散安定性、放熱性、耐熱性、耐湿性及び耐冷熱性について試験を行った。
【0044】
(比較例1〜2)
表1及び表2の比較例1〜2に示す組成で、実施例1〜11と同様の操作を行い、ポリオール組成物を得た。これらのポリオール組成物を用い、実施例1〜11と同様の操作を行い、放熱性ポリウレタン樹脂を得た。これらの放熱性ポリウレタン樹脂を用いて実施例1〜11と同様の試験を行った。その結果を併せて表1及び表2に示した。
【0045】
【表1】
@0001
【0046】
【表2】
@0002
【0047】
(分散安定性試験)
まず、調製直後のポリオール組成物の比重及び粘度を測定する。次に、ポリオール組成物の70mlを100mlのメスシリンダーに採り、60℃の雰囲気下に100時間放置する。次に、このメスシリンダーのほぼ中央部に1cmの撹拌翼を入れ、回転数を120rpmに設定して30秒間撹拌する。この撹拌後のポリオール組成物の非沈降部分を採り、比重及び粘度を測定する。この比重及び粘度の測定値の、初期の比重及び粘度に対する低下率を算出する。なお、比重は、比重浮ひょうを用いて行った(JIS C2105)。また、粘度の測定はB型粘度計を用い、25℃、12rpmで測定した(JIS C2103)。
【0048】
表1に於ける○×の評価基準は以下のとおりである。
【0049】
○…初期の粘度及び比重に対するそれぞれの変化率がともに5%以下
×…初期の粘度及び比重に対する変化率の少なくとも何れか一方が5%以上。
【0050】
(放熱性試験)
JIS R2618に従い、熱伝導率計(京都電子工業(株)製、GTM−D3)を用いて熱伝導率を測定した。その結果を表1及び表2に併せて示した。
【0051】
○…熱伝導率が0.3Kcal/m・hr・℃以上
×…熱伝導率が0.3Kcal/m・hr・℃より小さい。
【0052】
(耐熱性試験)
各実施例及び比較例の組成物を40mm角にカットして試験片を作製した。次に、これらの試験片を用いて試験片の初期の重量を測定し、次に、この試験片を150℃の雰囲気下に100時間放置した後、その重量を測定した。そして、上記初期重量に対する重量の減少率を求めた。また、50mm×50mm×3mmの試験片を作製し、これを上記と同様の条件下に放置した後、体積固有抵抗率を測定した。なお、体積固有抵抗率の測定は、東亜電波工業社製SE−10Eを用い、500Vの測定電圧を印加した後60秒後の数値を測定値とした。
【0053】
(耐湿性試験)
耐熱性試験に記載したものと同様の試験片を作製し、この試験片の初期の重量を測定した。次に、この試験片を120℃、相対湿度95%の雰囲気下に100時間放置した後、その重量を測定した。そして、上記初期重量に対するその重量の増加率を求めた。また、耐熱性試験の場合と同様にして、体積固有抵抗率を測定した。
【0054】
(耐冷熱性試験)
各実施例及び比較例の組成物について、JIS C2105に従って耐冷熱性試験を行った。この試験では、−55±3℃で30±3分放置と150±3℃で30±3分放置とを100回繰り返す冷熱サイクルを各試験片について行い、クラックの発生の有無を観察して、以下の基準で判断した。
【0055】
○…目視で樹脂表面及び内部にクラックがない
×…目視で樹脂表面又は内部にクラックが認められる。
【0056】
(試験結果)
表1及び表2の各試験の結果から、実施例1〜11のポリウレタン組成物及び放熱性ポリウレタン樹脂は、何れの試験に於いても評価が全て「○」であり、放熱性、耐熱性、耐湿性、耐冷熱性及び安定性のすべてに於いて優れていることが判明した。これに対して、比較例1〜2の放熱性ポリウレタン樹脂は何れかの試験に於いて×の評価となっており、電子回路基板の封止剤などに使用した場合に、経時的に何らかの支障が生ずる可能性があることが分かる。
【0057】
【発明の効果】
本発明のポリウレタン組成物は、0.157mm以下の粒子径を有する無機充填剤をポリオール100重量部に対して100重量部以上300重量部以下で含有しているので、得られるポリウレタン組成物の放熱性を高めるとともに分散安定性を向上させることができる。本発明のポリオールでは、無機充填材の分散性が良好であり、沈降しても硬いケーキ状となることがなく、再分散が可能である。
【0058】
また、放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、ポリウレタン樹脂組成物100重量部に対して100メッシュの篩を通過し得る粒子径を有する無機充填剤を100重量部以上300重量部以下で含有しているので、熱伝導率が0.3Kcal/m・hr・℃以上という高い放熱性を達成することができる。従って、電子回路基板の封止剤等として使用することができる。
【0059】
また、この無機充填剤の電気伝導度は150μS/cm以下と低いので、得られる放熱性ポリウレタン樹脂組成物の絶縁性を高くすることができる。しかも、耐熱性、耐湿性、耐冷熱性等に於いても優れた性能を発揮することができる。
【0060】
また、本発明の放熱性ポリウレタン樹脂組成物は、150℃の雰囲気下に100時間放置した場合の重量の減少率が10%以下であり、また、120℃、相対湿度95%の雰囲気下に100時間放置した場合の重量の増加率が10%以下であり、体積固有抵抗率が1011Ω・cm以上であるため、高い耐熱性及び耐湿性を確保することができる。
【0061】
更に、ポリオールとしてヨウ素価が70g/100g以下のものが用いられているため、実使用に於いても樹脂が硬化することなく、従って、割れが生ずることはない。
【0062】
加えて、放熱材料は上記の放熱性ポリウレタン樹脂組成物を含有しているので、電子部品用の材料として使用した場合に、高い放熱性を発揮することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat dissipating polyurethane resin composition and a heat dissipating material, and more particularly, to a heat dissipating polyurethane resin composition and a heat dissipating material that can be used to dissipate a large amount of heat generated from an electronic component.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, many electronic components that generate heat during operation are attached to a substrate of an electronic circuit used for an electric appliance or the like. Further, in recent years, as seen in LSIs and the like, electronic circuits have been integrated and enhanced in function, and the amount of heat dissipation has been increasing and the heat generation has been localized. Therefore, how to dissipate the heat generated in the substrate of the electronic circuit has become an important issue.
[0003]
In such electronic circuit boards, the entire board is conventionally sealed with a sealing material made of a resin such as polyurethane to protect the electronic components from moisture and the like. When a sealing material such as a polyurethane resin is used, the electronic component can be protected from moisture and the like, and heat radiation can be secured to some extent.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, many electronic components and integrated circuits that generate heat during operation as described above are provided on a substrate of an electronic circuit using the above-described sealing material, and the degree of integration has been improving year by year. Therefore, the conventional encapsulant is not capable of sufficiently dissipating heat, and may actually cause malfunction or failure of electronic components.
[0005]
The present invention solves such problems, and an object of the present invention is to provide a polyol composition for preparing a heat-radiating polyurethane resin composition having excellent heat-radiating properties, and a heat-radiating method using the polyol composition. An object of the present invention is to provide a conductive polyurethane resin composition and a heat radiation material using the heat radiation polyurethane resin composition.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The polyol of the present invention is a polyol composition for a heat-dissipating polyurethane resin composition containing a polyol and an inorganic filler having a particle diameter of 0.157 mm or less, wherein the inorganic filler is 100% by weight of the polyol. Per 100 parts by weight or more and 300 parts by weight or less. With such an inorganic filler content, a polyurethane resin composition having high heat dissipation properties can be obtained.
[0007]
In addition, 70 ml of this polyol composition was placed in a 100 ml graduated cylinder, allowed to stand in an atmosphere of 60 ° C. for 100 hours, and then stirred at a central portion of the graduated cylinder at 120 rpm for 30 seconds using a 1 cm stirring blade. In this case, it is preferable that the rate of decrease in the viscosity in the non-settling portion after stirring relative to the initial viscosity is 5% or less. This ensures the dispersion stability of the polyol composition of the present invention.
[0008]
In addition, 70 ml of this polyol composition was placed in a 100 ml graduated cylinder, allowed to stand in an atmosphere of 60 ° C. for 100 hours, and then stirred at a central portion of the graduated cylinder at 120 rpm for 30 seconds using a 1 cm stirring blade. In this case, it is preferable that the decrease rate of the specific gravity in the non-settling portion after the stirring to the initial specific gravity is 5% or less. This ensures the dispersion stability of the polyol composition of the present invention.
[0009]
Here, the inorganic filler may have an electric conductivity of 150 μS / cm or less after 8 g of the inorganic filler is added to 80 g of ion-exchanged water and left at 95 ± 2 ° C. for 16 hours. preferable. Thereby, when the polyol composition of the present invention is used as a raw material of a heat radiation material, sufficient insulation is secured.
[0010]
Further, the polyol preferably has an iodine value of 70 g / 100 g or less. By using the polyol having such an iodine value, it is possible to ensure the cooling and heat resistance of the heat-radiating polyurethane resin composition to be obtained.
[0011]
The heat-dissipating polyurethane resin composition of the present invention is obtained by reacting any one of the above-mentioned polyol compositions with a polyisocyanate.
[0012]
The heat-dissipating polyurethane resin composition of the present invention is a heat-dissipating polyurethane resin composition containing a polyurethane resin composition obtained by reacting a polyol and a polyisocyanate, and an inorganic filler. Has a particle size of 0.157 mm or less (that can pass through a 100 mesh sieve), and the content of the inorganic filler is 100 parts by weight or more and 300 parts by weight or less based on 100 parts by weight of the polyol. It is characterized by.
[0013]
By setting the content of the inorganic filler in such a range, it is possible to ensure sufficient heat dissipation, and by setting the particle size of the inorganic filler as described above, Electronic components and wiring on the electronic circuit board are not damaged.
[0014]
In the above heat-radiating polyurethane resin composition, the inorganic filler has an electric conductivity of 150 μS / cm after 8 g of the inorganic filler is put into 80 g of ion-exchanged water and left at 95 ± 2 ° C. for 16 hours. It is characterized by the following. Thereby, the insulating property of the heat-radiating polyurethane resin composition can be ensured, and it can be used as a sealing material for an electronic circuit board.
[0015]
Further, the heat-radiating polyurethane resin composition of the present invention is characterized in that its thermal conductivity is 0.3 Kcal / m · hr · ° C. or more. Thereby, when the heat radiation polyurethane resin composition of the present invention is used as a sealing material for an electronic circuit board, sufficient heat radiation can be obtained.
[0016]
Further, in the heat-radiating polyurethane resin composition of the present invention, in the above-described structure, the weight reduction rate after being left in an atmosphere at 150 ° C. for 100 hours with respect to the initial weight of the heat-radiating polyurethane resin composition is reduced. It is characterized by being 10% or less. By setting the weight reduction rate under such conditions as described above, high heat resistance can be ensured.
[0017]
The heat-dissipating polyurethane resin composition of the present invention has a volume resistivity of 10 11 Ω · cm or more after leaving the heat-dissipating polyurethane resin composition for 100 hours in an atmosphere at 150 ° C. as described above. It is characterized by the following. With such a volume resistivity, the heat-radiating polyurethane resin composition can be used as a sealing material for an electronic circuit board.
[0018]
Further, the heat-radiating polyurethane resin composition of the present invention, after having been left in an atmosphere of 120 ° C. and a relative humidity of 95% with respect to the initial weight of the heat-radiating polyurethane resin composition, for 100 hours in the above-mentioned structure. The rate of weight increase is 10% or less. By setting the rate of weight increase under such conditions as described above, high moisture resistance can be ensured.
[0019]
Further, the heat-dissipating polyurethane resin composition of the present invention has a volume specific resistivity of 10 11 Ω after being left in an atmosphere at 120 ° C. and a relative humidity of 95% for 100 hours as described above.・ Cm or more. With such a volume resistivity, the heat-radiating polyurethane resin composition can be used as a sealing material for an electronic circuit board.
[0020]
In the above heat-radiating polyurethane resin composition, the polyol has an iodine value of 70 g / 100 g or less. Thus, when the heat-dissipating polyurethane resin composition is used as a sealing material for an electronic circuit board, the composition does not cure even when used at high and low temperatures, and cracks and the like do not occur.
[0021]
The heat dissipation material of the present invention contains the above heat dissipation polyurethane resin composition. Thereby, the heat dissipation material of the present invention can exhibit high heat dissipation.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described. The polyol composition of the present invention contains a polyol and an inorganic filler.
[0023]
Here, as the polyol that can be used in the polyol composition of the present invention, various conventionally known polyols can be used.For example, an ester reaction product of a long-chain fatty acid having a hydroxyl group and a polyfunctional polyol can be used. Can be mentioned. Examples of long-chain hydroxy fatty acids include ricinoleic acid, hydrogenated ricinoleic acid, oxycaproic acid, oxycapric acid, oxyundecanoic acid, oxylinoleic acid, oxystearic acid, and oxyhexadecenoic acid. And oxystearic acid are preferably used. Examples of the polyfunctional polyol include bifunctional glycols such as ethylene glycol, propylene glycol, butylene glycol, hexamethylene glycol, diethylene glycol and dipropylene glycol; trifunctional compounds such as trimethylolpropane, triethanolamine and glycerin; diglycerin; Examples thereof include tetrafunctional compounds such as pentaerythritol, hexafunctional compounds such as sorbitol, octafunctional compounds such as sugar, and mixtures thereof.
[0024]
As the polyol constituting the polyol composition of the present invention, various polyols can be used as described above, and the iodine value is preferably 70 g / 100 g or less. If the iodine value is more than 70 g / 100 g, the resulting polyurethane resin composition is not preferable because the cold-heat resistance of the resulting polyurethane resin composition is lowered and the resin may be hardened and cracked in actual use. The possibility of such cracking of the resin is determined by, for example, the heat dissipation in a cooling / heating cycle test in which the resin is left standing at −55 ± 3 ° C. for 30 ± 3 minutes and left at 150 ± 3 ° C. for 30 ± 3 minutes 100 times. It can be determined by whether or not cracking occurs in the conductive polyurethane resin composition.
[0025]
In addition, the polyol constituting the polyol composition of the present invention preferably has an oxygen atom content of 20% by weight or less in its molecule. When the content of the oxygen atom is more than 20% by weight, the obtained polyurethane resin becomes hydrophilic, and the moisture resistance is undesirably reduced.
[0026]
The inorganic filler used in the polyol composition of the present invention has a particle size (0.157 mm or less) that can pass through a 100-mesh sieve. If the particle size of the inorganic filler is larger than this, electronic components, wiring, LSI, and the like on the electronic circuit board may be damaged.
[0027]
Examples of the inorganic filler that can be used in the polyol composition of the present invention include Al 2 O 3 , SiO 2 , Al (OH) 3 , Mg (OH) 2 , CaCO 3 , Si 3 N 4 , W, and For example, a mixture of Al (OH) 3 .SiO 2 .MgO, Al (OH) 3 .SiO 2 .Na 2 O, Al (OH) 3 .SiO 2 .CaO, etc. can be used. These inorganic fillers may be surface-treated with a water repellent such as a fluorine-based or silicon-based filler. Among these inorganic fillers, Al 2 O 3 and SiO 2 are preferable from the viewpoint of high heat dissipation.
[0028]
The content of the inorganic filler is preferably 100 parts by weight or more and 300 parts by weight or less based on 100 parts by weight of the polyol. If the content of the inorganic filler is less than 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyol, a sufficient heat radiation effect cannot be obtained, and if it is more than 300 parts by weight, mixing / dispersion becomes difficult, and the fluidity is also lost. Because it is not desirable.
[0029]
The inorganic filler used in the composition of the present invention has an electric conductivity of 150 μS / cm or less after 8 g of the inorganic filler is put into 80 g of ion-exchanged water and left at 95 ± 2 ° C. for 16 hours. Preferably, it is If the electric conductivity is higher than 150 μS / cm, the insulating property becomes insufficient when used as a sealing material for an electronic circuit board, which may cause malfunctions of electronic components and the like, which is not preferable.
[0030]
In the polyol composition of the present invention, the inorganic filler hardly sediments, and even if sedimentation occurs, it can be redispersed without forming a hard cake. The performance of such a polyol composition can be evaluated by observing redispersibility. Specifically, 70 ml of the polyol composition was placed in a 100-ml measuring cylinder and allowed to stand in an atmosphere of 60 ° C. for 100 hours, and then stirred at 120 rpm for 30 seconds using a 1 cm stirring blade at the center of the measuring cylinder. It can be evaluated by measuring how much the viscosity and specific gravity of the polyol composition in the non-sedimented portion after this stirring are lower than the initial viscosity and specific gravity before leaving. The reduction rate of the polyol of the present invention is 5% or less, which indicates that the polyol has high redispersibility.
[0031]
The heat-dissipating polyurethane resin composition of the present invention is obtained by reacting the polyol composition according to any of the above, in which an inorganic filler is previously blended, with a polyisocyanate. The resin composition may be a heat-radiating polyurethane resin composition containing a polyurethane resin composition obtained by reacting a polyol and a polyisocyanate, and an inorganic filler. In this case, the same polyol as that mentioned in the description of the polyol composition can be used as the polyol that can be used in the heat-radiating polyurethane resin composition.
[0032]
Examples of the polyisocyanate used in the urethane reaction together with the polyol include diphenylmethane diisocyanate (MDI), polymethylene polyphenylene polyisocyanate (crude MDI), polytolylene polyisocyanate (crude TDI), tolylene diisocyanate (TDI), Aromatic polyisocyanates such as xylylene diisocyanate (XDI) and naphthalene diisocyanate (NDI); aliphatic polyisocyanates such as hexamethylene diisocyanate (HDI); alicyclic polyisocyanates such as isophorone diisocyanate (IPDI); And carbodiimide-modified polyisocyanates and isocyanurate-modified polyisocyanates. In addition, a so-called urethane prepolymer which is a reaction product obtained by reacting an excess of polyisocyanate with a polyol and has an isocyanate group at a molecular terminal can be used, and a mixture thereof can also be used.
[0033]
The inorganic filler used in the heat-dissipating polyurethane resin composition of the present invention has a particle size (0.157 mm or less) that can pass through a 100-mesh sieve for the same reason as described for the polyol composition described above. Preferably. Further, as the inorganic filler that can be used in the present invention, the same ones as described in the above-mentioned polyol composition can be used. Among them, from the viewpoint of high heat dissipation, Al 2 O 3 and SiO 2 2 is preferred.
[0034]
It is preferable that the content of the inorganic filler is 100 parts by weight or more and 300 parts by weight or less based on 100 parts by weight of the polyol, as in the case of the polyol composition. If the content of the inorganic filler is less than 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyol, a sufficient heat radiation effect cannot be obtained, and if it is more than 300 parts by weight, mixing / dispersion becomes difficult, and the fluidity is also lost. Because it is not desirable.
[0035]
The inorganic filler used in the resin composition of the present invention is, as in the case of the polyol composition described above, charged with 8 g of the inorganic filler in 80 g of ion-exchanged water and allowed to stand at 95 ± 2 ° C. for 16 hours. Is preferably 150 μS / cm or less. If the electric conductivity is higher than 150 μS / cm, the insulating property becomes insufficient when used as a sealing material for an electronic circuit board, which may cause malfunctions of electronic components and the like, which is not preferable.
[0036]
The heat radiation polyurethane resin composition of the present invention preferably has a thermal conductivity of 0.3 Kcal / m · hr · ° C. or more. If the thermal conductivity is smaller than this, when used as a sealing material for an electronic circuit board, sufficient heat dissipation may not be performed depending on the amount of heat dissipation.
[0037]
Further, the heat-radiating polyurethane resin composition of the present invention preferably has a weight reduction rate of 10% or less with respect to the initial weight after being left in an atmosphere at 150 ° C. for 100 hours. If the weight reduction rate is more than 10%, heat resistance becomes insufficient when used as a sealing material for an electronic circuit board, and it may not be possible to sufficiently protect electronic components on the circuit board.
[0038]
Further, as described above, it is preferable that the heat-dissipating polyurethane resin composition after being left in an atmosphere at 150 ° C. for 100 hours has a volume resistivity of 10 11 Ω · cm or more. If the volume specific resistivity is less than 10 11 Ω · cm, when used as a sealing material for an electronic circuit board, the insulating property becomes insufficient due to use at a high temperature, which may cause malfunction of electronic components and the like. Not preferred.
[0039]
Further, it is preferable that the rate of increase in the weight of the heat-radiating polyurethane resin composition of the present invention after being left in an atmosphere at 120 ° C. and a relative humidity of 95% for 100 hours with respect to the initial weight is 10% or less. If the rate of increase in weight is more than 10%, when used as a sealing material for an electronic circuit board, the moisture resistance becomes insufficient, and it may not be possible to sufficiently protect electronic components and the like on the circuit board.
[0040]
Further, as described above, the heat-dissipating polyurethane resin composition after being left in an atmosphere at 120 ° C. and a relative humidity of 95% for 100 hours preferably has a volume specific resistivity of 10 11 Ω · cm or more. When the volume specific resistivity is less than 10 11 Ω · cm, when used as a sealing material for an electronic circuit board, the insulating property becomes insufficient due to use under high humidity, which causes malfunction of electronic components and the like. It is not preferred.
[0041]
The heat dissipating material of the present invention contains any of the above heat dissipating polyurethane resin compositions, and has high heat dissipating properties and various properties such as heat resistance, moisture resistance, and cooling and heat resistance required for electronic components. Can be satisfied.
[0042]
【Example】
Hereinafter, the heat-radiating polyurethane resin composition of the present invention will be described in more detail by way of examples.
[0043]
(Examples 1 to 11 )
The inorganic fillers shown in Tables 1 and 2 were charged into the polyol and stirred to obtain a polyol composition. Next, a heat-dissipating polyurethane resin composition was prepared using this polyol composition and crude diphenylmethane diisocyanate. The resulting heat-dissipating polyurethane resin composition was tested for dispersion stability, heat dissipation, heat resistance, moisture resistance, and cooling and heat resistance described below.
[0044]
(Comparative Examples 1-2 )
Table 1 and the compositions shown in Comparative Examples 1-2 in Table 2, the procedure of Examples 1 to 11, to give a polyol composition. Using these polyol compositions, the same operation as in Examples 1 to 11 was performed to obtain a heat-radiating polyurethane resin. The same tests as in Examples 1 to 11 were performed using these heat-radiating polyurethane resins. The results are shown in Tables 1 and 2.
[0045]
[Table 1]
@ 0001
[0046]
[Table 2]
@ 0002
[0047]
(Dispersion stability test)
First, the specific gravity and viscosity of the polyol composition immediately after preparation are measured. Next, 70 ml of the polyol composition is placed in a 100 ml measuring cylinder, and left in an atmosphere at 60 ° C. for 100 hours. Next, a 1 cm stirring blade is put in the approximate center of the measuring cylinder, and the stirring speed is set to 120 rpm, and stirring is performed for 30 seconds. The non-settling portion of the polyol composition after this stirring is taken, and the specific gravity and viscosity are measured. The reduction ratio of the measured values of the specific gravity and the viscosity to the initial specific gravity and the viscosity is calculated. The specific gravity was measured using a specific gravity float (JIS C2105). The viscosity was measured using a B-type viscometer at 25 ° C. and 12 rpm (JIS C2103).
[0048]
The evaluation criteria for × in Table 1 are as follows.
[0049]
…: Each change rate with respect to the initial viscosity and specific gravity is 5% or less. X: At least one of the change rates with respect to the initial viscosity and specific gravity is 5% or more.
[0050]
(Heat dissipation test)
According to JIS R2618, the thermal conductivity was measured using a thermal conductivity meter (manufactured by Kyoto Electronics Industry Co., Ltd., GTM-D3). The results are shown in Tables 1 and 2.
[0051]
…: Thermal conductivity of 0.3 Kcal / m · hr · ° C. or more ×: Thermal conductivity of less than 0.3 Kcal / m · hr · ° C.
[0052]
(Heat resistance test)
Test pieces were prepared by cutting the compositions of the respective examples and comparative examples into 40 mm squares. Next, the initial weight of the test piece was measured using these test pieces, and then the test piece was left in an atmosphere of 150 ° C. for 100 hours, and the weight was measured. Then, the weight reduction rate with respect to the initial weight was determined. In addition, a test piece of 50 mm × 50 mm × 3 mm was prepared and left under the same conditions as above, and then the volume resistivity was measured. The volume resistivity was measured using SE-10E manufactured by Toa Denpa Kogyo Co., Ltd., and the value 60 seconds after applying a measurement voltage of 500 V was used as a measured value.
[0053]
(Moisture resistance test)
Test pieces similar to those described in the heat resistance test were prepared, and the initial weight of the test pieces was measured. Next, the test piece was left in an atmosphere of 120 ° C. and a relative humidity of 95% for 100 hours, and then its weight was measured. Then, the rate of increase of the weight with respect to the initial weight was determined. The volume resistivity was measured in the same manner as in the heat resistance test.
[0054]
(Cold and heat resistance test)
The compositions of Examples and Comparative Examples were subjected to a cold / heat resistance test according to JIS C2105. In this test, each test piece was subjected to a cooling / heating cycle in which the test was repeated 100 times in which the sample was left at −55 ± 3 ° C. for 30 ± 3 minutes and left at 150 ± 3 ° C. for 30 ± 3 minutes, and observed for the occurrence of cracks. The judgment was made based on the following criteria.
[0055]
…: No cracks on resin surface and inside visually ×: Cracks are visually recognized on resin surface or inside.
[0056]
(Test results)
From the results of the tests in Tables 1 and 2, the polyurethane compositions and the heat-dissipating polyurethane resins of Examples 1 to 11 were all evaluated as “○” in any of the tests, and the heat-dissipation, heat-resistance, It was found to be excellent in all of the moisture resistance, the cold heat resistance and the stability. In contrast, the heat-dissipating polyurethane resins of Comparative Examples 1 and 2 were evaluated as x in any of the tests, and when used as a sealant for an electronic circuit board, there was some trouble over time. It can be seen that the following may occur.
[0057]
【The invention's effect】
Since the polyurethane composition of the present invention contains the inorganic filler having a particle diameter of 0.157 mm or less in an amount of 100 parts by weight or more and 300 parts by weight or less based on 100 parts by weight of the polyol, heat radiation of the obtained polyurethane composition And the dispersion stability can be improved. In the polyol of the present invention, the dispersibility of the inorganic filler is good, and it does not become a hard cake even when settled, and can be redispersed.
[0058]
Further, since the heat-radiating polyurethane resin composition contains 100 to 300 parts by weight of an inorganic filler having a particle diameter capable of passing through a 100-mesh sieve with respect to 100 parts by weight of the polyurethane resin composition. As a result, a high heat radiation with a thermal conductivity of 0.3 Kcal / m · hr · ° C. or more can be achieved. Therefore, it can be used as a sealant for electronic circuit boards.
[0059]
Further, since the electric conductivity of this inorganic filler is as low as 150 μS / cm or less, the insulating property of the heat-radiating polyurethane resin composition obtained can be increased. In addition, excellent performance can be exhibited in heat resistance, moisture resistance, cold heat resistance and the like.
[0060]
In addition, the heat-radiating polyurethane resin composition of the present invention has a weight reduction rate of 10% or less when left in an atmosphere at 150 ° C. for 100 hours. Since the rate of weight increase when left for a time is 10% or less and the volume resistivity is 10 11 Ω · cm or more, high heat resistance and moisture resistance can be ensured.
[0061]
Further, since a polyol having an iodine value of 70 g / 100 g or less is used as the polyol, the resin does not harden even in actual use, and therefore, cracking does not occur.
[0062]
In addition, since the heat-dissipating material contains the above-mentioned heat-dissipating polyurethane resin composition, it can exhibit high heat-dissipating properties when used as a material for electronic components.
Claims (13)
前記ポリオールは、ヒドロキシル基を有する長鎖脂肪酸と多官能ポリオールとのエステル反応生成物を含有し、そのヨウ素価が70g/100g以下であり、前記無機充填剤は、前記ポリオール100重量部に対して100重量部以上300重量部以下で含有される
ことを特徴とするポリオール組成物。A polyol composition for a heat-radiating polyurethane resin composition containing a polyol and an inorganic filler having a particle size of 0.157 mm or less,
The polyol contains an ester reaction product of a long-chain fatty acid having a hydroxyl group and a polyfunctional polyol, has an iodine value of 70 g / 100 g or less, and the inorganic filler is based on 100 parts by weight of the polyol. A polyol composition, which is contained in an amount of 100 parts by weight or more and 300 parts by weight or less.
前記ポリオールは、ヒドロキシル基を有する長鎖脂肪酸と多官能ポリオールと のエステル反応生成物を含有し、そのヨウ素価が70g/100g以下であり、
前記無機充填剤は0.157mm以下の粒子径を有し、前記無機充填剤の含有量が前記ポリオール100重量部に対して100重量部以上300重量部以下であることを特徴とする放熱性ポリウレタン樹脂組成物。A polyurethane resin composition obtained by reacting a polyol and a polyisocyanate, and a heat-radiating polyurethane resin composition containing an inorganic filler,
The polyol contains an ester reaction product of a long-chain fatty acid having a hydroxyl group and a polyfunctional polyol, and has an iodine value of 70 g / 100 g or less,
The heat-dissipating polyurethane, wherein the inorganic filler has a particle diameter of 0.157 mm or less, and the content of the inorganic filler is 100 parts by weight or more and 300 parts by weight or less based on 100 parts by weight of the polyol. Resin composition.
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