JP3586963B2 - エンジンの吸気装置 - Google Patents
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- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの燃焼性を向上させ、燃費を改善する有力な手段の一つとして、燃焼室内にタンブル流を生成することが行われている(例えば、特開平5−321678号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
エンジンの特定運転領域(一般には低負荷運転領域)では、リーンバーンによる燃費向上を図るため、点火プラグの周囲に混合気の層を生成する、いわゆる混合気の成層化を行うのが、好ましい。ところが、上記のようなタンブル流を生成するエンジンでは、インジェクタから噴射された燃料全体が上記タンブル流によって燃焼室内に広く拡散されてしまい、その成層化が非常に困難となるおそれがある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑み、タンブル流の生成により燃焼性の向上を図りながら、良好な混合気の成層化も実現できるエンジンの吸気装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明は、燃焼室に開口する吸気ポートの当該開口部が吸気弁により開閉され、かつ、この吸気ポート開口部の周辺でかつボア周縁側の部分に、燃焼室に導入される吸気の流通を制限して燃焼室内にタンブル流を生成するマスクが設けられたエンジンの吸気装置であって、上記吸気ポートにおいて上記マスクにより吸気の流通が制限される側の位置に向けて燃料を噴射するようにインジェクタを配置するとともに、上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するように上記インジェクタによる燃料噴射のタイミングを設定したものである。
【0006】
この装置では、吸気ポート開口部の周辺に設けられたマスクによって吸気の流通が局所的に制限されることにより、吸気の流れが偏向し、これにより燃焼室内でのタンブル流の生成が促される。しかも、上記インジェクタからは、吸気ポートにおいて上記マスクにより吸気の流通が制限される側の位置に燃料が噴射され、かつ、この燃料が吸気弁の開弁初期にこの吸気弁の弁傘部に到達するタイミングで燃料が噴射されるため、この燃料全体が上記タンブル流によって拡散されてしまうことが回避され、良好な混合気の成層化が可能になる。
【0007】
ここで、上記吸気弁の開弁時期は、ピストン上死点よりも遅い時期であって筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期まで遅らせるのが好ましい。この時期では、筒内圧力が吸気ポート内圧力以下であり、またピストン下降速度も十分立ち上がっているので、この時期に上記弁傘部に燃料が到達するタイミングで燃料を噴射することにより、この燃料はすばやく燃焼室内に導入されることとなり、その微粒化が促進される。
【0008】
ただし、比較的負荷の高い運転領域では、上記のような混合気の成層化はさほど要求されず、高い吸気充填効率の確保に重点をおくのが好ましい。従って、より好ましくは、上記吸気弁の開弁時期を変化させる開弁時期可変手段と、低負荷運転領域では上記吸気弁の開弁時期を筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期とし、この領域よりも負荷の高い運転領域では上記吸気弁の開弁時期を上記低負荷運転領域よりも早い時期とするように上記開弁時期可変手段を作動させる開弁時期制御手段とを備えるのがよい。
【0009】
さらに、上記燃料噴射が開始されるクランク角を、上記低負荷運転領域における上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するタイミングに相当するクランク角に固定すれば、上記低負荷運転領域よりも負荷の高い運転領域においては、吸気弁の開弁時期が早められている分、この開弁時期からかなり時間が経過した時点で燃料が噴射されることになり、この燃料は良好に気流に乗って拡散され易くなる。従って、空気利用率が高くなる。
【0010】
さらに、上記低負荷運転領域より負荷の高い運転領域でも特に負荷の高い高負荷運転領域では、上記燃料噴射が開始されるタイミングを吸気弁の開弁時期よりも早い時期に設定することにより、予め燃料を吸気と混合した状態で燃焼室内に導入するいわゆる予混合燃焼ができ、これにより燃料の拡散化はさらに進められる。
【0011】
上記吸気ポートは単数でもよいが、2つの吸気ポートを略水平方向に並ぶ位置に設け、上記マスクをその中央部が両吸気ポート同士の間で燃焼室内壁から燃焼室の中心に向けて突出する形状にするとともに、この突出部分に向けて燃料を噴射するように上記インジェクタを配置するようにすれば、燃料をマスクよりの位置に向けて噴射しながら、混合気を燃焼室内の中央に近い位置に供給でき、より良好な成層化ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1及び図2に示すエンジン本体1は、シリンダブロック2、シリンダヘッド3、シリンダヘッドカバー4等で構成されている。このエンジン本体1の各気筒5内にはピストン6が装填され、このピストン6の上方に燃焼室7が形成されている。
【0014】
上記シリンダヘッド3内には、2つの吸気ポート8,9と、2つの排気ポート10,11とが形成され、これらのポート8〜11は燃焼室7内に開口している。吸気ポート8,9は、燃焼室7の上方において一方の側に横方向に並設され、排気ポート8,9は他方の側に横方向に並設されている。そして、両吸気ポート8,9を通じて吸気マニホールド12からの流入空気が燃焼室7内に導入され、両排気ポート10,11を通じて燃焼室7内のガスが排出されるようになっている。
【0015】
上記両吸気ポート8,9は、タンブル流生成用ポートとされている。すなわち、これらの吸気ポート8,9から吸入された空気が燃焼室7内でいわゆる縦スワールとしてのタンブル流を形成するようになっている。
【0016】
両吸気ポート8,9には吸気弁12,13が各々設けられ、両排気ポート10,11には排気弁14,15が設けられている。これらの弁12〜15は動弁機構16によって駆動され、各ポート8〜11の開口部を開閉するように構成されている。
【0017】
また、燃焼室7の頂部(略中央位置)には、着火手段である点火プラグ22が設けられている。
【0018】
動弁機構16は、動弁用カム17を有するカムシャフト18と、このカムシャフト18に駆動力を伝達するカムプーリ19とを備えている。さらに、吸気側の動弁機構16には、上記カムプーリ19に対するカムシャフト18の回転位相を変化させるバルブタイミング可変機構20が設けられ、この回転位相の変化によって吸気弁12,13の開閉タイミングが変更可能とされている。
【0019】
上記シリンダヘッド3には、両吸気ポート8,9に共用される燃料噴射弁(インジェクタ)23が設けられている。この燃料噴射弁23は、両吸気ポート8,9同士の間の位置であって、両吸気ポート8,9よりも上側の位置に設けられている。
【0020】
この燃料噴射弁23は、先端部に2つの噴口を有している。一方の噴口は、シリンダヘッド3に形成された噴射路(図示せず)を介して一方の吸気ポート8内に臨み、他方の噴口は、シリンダヘッド3に形成された噴射路24を介して他方の吸気ポート9内に臨んでいる。両噴口は比較的長く、かつ比較的細く絞られており、図5に示すように、各噴口からは2方向に向けて速度エネルギーの高い棒状の噴流(噴霧角が実質上0°の噴流)25が射出されるようになっている。
【0021】
上記燃焼室7の上部には、図3及び図4に示すようなマスク26が形成されている。このマスク26は、両吸気ポート8,9の周辺においてボア周縁側の位置に設けられ、かつ、両吸気ポート8,9の間において上記ボア周縁から燃焼室中央に向かう方向に突出する突出部26aを有している。図4に示すように、マスク26全体は、燃焼室7の天井面(吸気弁8,9の弁傘部27の周縁と接触するバルブシート28が形成されている面)から吸気弁12,13の弁軸と平行な方向に突出しており、この燃焼室7に導入される吸気の流量を制限する形状に形成されている。そして、このマスク26により吸気流量が制限される側の位置、この実施の形態では前記突出部26aの両側面の近傍位置(図3では点P1,P2の位置)に向けて燃料が噴射されるように、上記燃料噴射弁23が配置されている。
【0022】
この燃料噴射弁23及び前記バルブタイミング可変機構20の作動は、ECU(コントロールユニット:開弁時期制御手段)21によって制御されるようになっている。具体的に、このECU21は、図7に示す運転領域に応じて次のような吸気弁開弁時期制御及び燃料噴射時期制御を行うように構成されている。
【0023】
低回転低負荷領域A1:吸気弁開弁時期を図6の曲線C1に示すような時期、すなわち、ピストン上死点から所定のクランク角度(図例では約20°)を過ぎた時点で開弁し、ピストン下死点を過ぎてから所定のクランク角度を過ぎた時点で閉弁する時期にする。また、燃料噴射時期は、噴射された燃料がちょうど吸気弁開弁時期D(図6)に吸気弁12,13の弁傘部27に到達する時期、すなわち、上記時期Dよりも前の時期であって、ピストン上死点近傍から所定クランク角が経過するまでの時期Eに設定する。
【0024】
中回転中負荷領域A2:吸気弁開弁時期を図6の曲線C2に示すような時期、すなわち、ピストン上死点よりも少し前の時点から開弁し、ピストン下死点を過ぎた直後に閉弁する時期にする。燃料噴射時期は、前記時期Eのままとする。
【0025】
高回転高負荷領域A3:吸気弁開弁時期は上記曲線C2に示される時期にする。燃料噴射時期は、ピストン上死点よりも十分早い時期に設定する。
【0026】
次に、この装置の作用を説明する。
【0027】
まず、低回転低負荷領域A1では、吸気弁開弁時期が図6の曲線C1に示される時期まで遅延され、ピストン上死点から所定クランク角度が過ぎた時点で吸気弁12,13が開弁される。ここで、吸気ポート8,9の開口部においてマスク26が設けられている側では、吸気流量が制限されるため、これと反対側に吸気流量が偏る。このような吸気の偏流によって燃焼室7内でのタンブル流の生成が促進され(図1の矢印)、燃焼性の向上ひいては燃費の改善が果たされる。
【0028】
しかも、燃料噴射弁23による燃料噴射時期Eは、この噴射された燃料が上記吸気弁12,13の開弁初期Dに弁傘部に到達する時期とされており、しかも、この燃料は上記マスク26により吸気流量が制限されている側、すなわち、吸気流量が偏っている側と反対の側に噴射されるため、この噴射された燃料全体がいきなり上記タンブル流に巻き込まれて燃焼室7内に拡散されてしまうのを回避でき、良好な混合気の成層化を果たすことができる。すなわち、上記タンブル流を生成しながらも良好なリーンバーン運転ができる。
【0029】
さらに、この吸気弁開弁時期は、ピストン上死点から所定のクランク角度が過ぎた時点であって、筒内圧力が吸気ポート圧力以下の時点であり、またピストン下降速度も十分に立ち上がっている時点であるので、図1に示すように、燃料Fは比較的高い流速ですばやく燃焼室7内に導入され、その分燃料Fの微粒化が促進される。
【0030】
一方、中回転中負荷領域A2では、吸気弁12,13の開弁時期が図6の曲線C1で示した時期から同図曲線C2で示した時期(ノーマルな時期)まで早められるため、吸気充填効率が高まり、要求出力を満足させることができる。しかも、燃料噴射を行うクランク角は低回転低負荷領域A1から変更せず、上記吸気弁開弁時期のみを早めているので、燃料は吸気弁12,13が十分開いた段階で燃焼室7内に導入されることになり、これにより燃焼室7内への燃料の拡散化が促進される。従って、エンジン負荷に見合った空気利用率を確保できる。
【0031】
さらに、高回転高負荷領域A3では、ピストン上死点よりも十分早い時点、すなわち、吸気弁12,13がまだ開いていない時点から燃料が噴射されるため、この燃料とエアを予め混合してから燃焼室7内に導入するいわゆる予混合燃焼が行われ、燃料の拡散化はさらに促進される。
【0032】
なお、この予混合燃焼は省略し、例えば高回転高負荷領域A3でも中回転中負荷領域A2と同じ条件で燃料噴射及び吸気弁の開閉を行うようにしてもよい。
【0033】
また、本発明では吸気ポートの個数を問わず、例えば単数の吸気ポートをもつエンジンにも適用が可能である。この場合も、マスクにより吸気の流通が制限される側の位置(一般にはボア周縁の位置)に向けて燃料を噴射することにより、この燃料がいきなりタンブル流に乗るのを防いで良好な混合気の成層化が果たせる。ただし、図3に示すように2つの吸気ポート8,9を横方向に並設し、その間でボア周縁から燃焼室中央に向かって突出する突出部26aをマスク26に形成した上で、この突出部26aの近傍位置に燃料を噴射するようにすれば、この燃料をマスク26の近傍位置でありながら点火プラグ22に近接した位置で燃焼室7内に導入することが可能となり、この点火プラグ22回りでの混合気の成層化をより容易にできる利点がある。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明は、吸気ポートにおいて上記マスクにより吸気の流通が制限される側の位置に向けて燃料を噴射するようにインジェクタを配置するとともに、上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するように上記インジェクタによる燃料噴射のタイミングを設定したものであるので、上記マスクの配設によりタンブル流を生成して燃焼性の向上を図りながら、このタンブル流によって燃料全体が拡散されてしまうのを回避し、良好な混合気の成層化を実現することができ、これにより空燃比のリーン化を可能にして燃費を改善できる効果がある。
【0035】
ここで、上記吸気弁の開弁時期を、ピストン上死点よりも遅い時期であって筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期に設定すれば、この時期に上記弁傘部に燃料が到達するタイミングで燃料を噴射することにより、この燃料をすばやく燃焼室内に導入でき、その微粒化を促進できる効果が得られる。
【0036】
また、上記吸気弁の開弁時期を変化させる開弁時期可変手段と、低負荷運転領域では上記吸気弁の開弁時期を筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期とし、この領域よりも負荷の高い運転領域では上記吸気弁の開弁時期を上記低負荷運転領域よりも早い時期とするように上記開弁時期可変手段を作動させる開弁時期制御手段とを備えれば、低負荷運転領域ほど混合気の成層化がさほど要求されない比較的高負荷の運転領域では、開弁時期を早めて吸気充填効率を高めることにより、要求出力を満足させることができる。
【0037】
さらに、上記燃料噴射が開始されるクランク角を、上記低負荷運転領域における上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するタイミングに相当するクランク角に固定すれば、上記低負荷運転領域よりも負荷の高い運転領域においては、吸気弁が十分開いた状態で燃料を燃焼室内に導入でき、その拡散を促進して高い空気利用率を確保できる効果が得られる。
【0038】
さらに、上記低負荷運転領域より負荷の高い運転領域でも特に負荷の高い高負荷運転領域では、上記燃料噴射が開始されるタイミングを吸気弁の開弁時期よりも早い時期に設定することにより、予め燃料を吸気と混合した状態で燃焼室内に導入するいわゆる予混合燃焼ができ、これにより燃料の拡散をさらに促進できる。
【0039】
また、2つの吸気ポートを略水平方向に並ぶ位置に設け、上記マスクをその中央部が両吸気ポート同士の間で燃焼室内壁から燃焼室の中心に向けて突出する形状にするとともに、この突出部分に向けて燃料を噴射するように上記インジェクタを配置するようにすれば、燃料をマスクよりの位置に向けて噴射しながら、混合気を燃焼室内の中央に近い位置に供給でき、燃焼室内でより良好な混合気の成層化ができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる吸気装置を備えたエンジンの本体を示す一部断面正面図である。
【図2】上記エンジンの要部を示す平面図である。
【図3】上記エンジンに設けられるマスクの配置を示す断面平面図である。
【図4】上記マスクと吸気弁との位置関係を示す断面正面図である。
【図5】上記エンジンに設けられる燃料噴射弁の平面図である。
【図6】上記エンジンにおいて設定される吸気弁の開弁時期を示すグラフである。
【図7】上記エンジンにおいて区画される各運転領域を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン本体
8,9 吸気ポート
12,13 吸気弁
20 バルブタイミング可変機構(開弁時期可変手段)
21 ECU(開弁時期制御手段)
23 燃料噴射弁(インジェクタ)
26 マスク
26a 突出部
27 弁傘部
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの燃焼性を向上させ、燃費を改善する有力な手段の一つとして、燃焼室内にタンブル流を生成することが行われている(例えば、特開平5−321678号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
エンジンの特定運転領域(一般には低負荷運転領域)では、リーンバーンによる燃費向上を図るため、点火プラグの周囲に混合気の層を生成する、いわゆる混合気の成層化を行うのが、好ましい。ところが、上記のようなタンブル流を生成するエンジンでは、インジェクタから噴射された燃料全体が上記タンブル流によって燃焼室内に広く拡散されてしまい、その成層化が非常に困難となるおそれがある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑み、タンブル流の生成により燃焼性の向上を図りながら、良好な混合気の成層化も実現できるエンジンの吸気装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明は、燃焼室に開口する吸気ポートの当該開口部が吸気弁により開閉され、かつ、この吸気ポート開口部の周辺でかつボア周縁側の部分に、燃焼室に導入される吸気の流通を制限して燃焼室内にタンブル流を生成するマスクが設けられたエンジンの吸気装置であって、上記吸気ポートにおいて上記マスクにより吸気の流通が制限される側の位置に向けて燃料を噴射するようにインジェクタを配置するとともに、上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するように上記インジェクタによる燃料噴射のタイミングを設定したものである。
【0006】
この装置では、吸気ポート開口部の周辺に設けられたマスクによって吸気の流通が局所的に制限されることにより、吸気の流れが偏向し、これにより燃焼室内でのタンブル流の生成が促される。しかも、上記インジェクタからは、吸気ポートにおいて上記マスクにより吸気の流通が制限される側の位置に燃料が噴射され、かつ、この燃料が吸気弁の開弁初期にこの吸気弁の弁傘部に到達するタイミングで燃料が噴射されるため、この燃料全体が上記タンブル流によって拡散されてしまうことが回避され、良好な混合気の成層化が可能になる。
【0007】
ここで、上記吸気弁の開弁時期は、ピストン上死点よりも遅い時期であって筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期まで遅らせるのが好ましい。この時期では、筒内圧力が吸気ポート内圧力以下であり、またピストン下降速度も十分立ち上がっているので、この時期に上記弁傘部に燃料が到達するタイミングで燃料を噴射することにより、この燃料はすばやく燃焼室内に導入されることとなり、その微粒化が促進される。
【0008】
ただし、比較的負荷の高い運転領域では、上記のような混合気の成層化はさほど要求されず、高い吸気充填効率の確保に重点をおくのが好ましい。従って、より好ましくは、上記吸気弁の開弁時期を変化させる開弁時期可変手段と、低負荷運転領域では上記吸気弁の開弁時期を筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期とし、この領域よりも負荷の高い運転領域では上記吸気弁の開弁時期を上記低負荷運転領域よりも早い時期とするように上記開弁時期可変手段を作動させる開弁時期制御手段とを備えるのがよい。
【0009】
さらに、上記燃料噴射が開始されるクランク角を、上記低負荷運転領域における上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するタイミングに相当するクランク角に固定すれば、上記低負荷運転領域よりも負荷の高い運転領域においては、吸気弁の開弁時期が早められている分、この開弁時期からかなり時間が経過した時点で燃料が噴射されることになり、この燃料は良好に気流に乗って拡散され易くなる。従って、空気利用率が高くなる。
【0010】
さらに、上記低負荷運転領域より負荷の高い運転領域でも特に負荷の高い高負荷運転領域では、上記燃料噴射が開始されるタイミングを吸気弁の開弁時期よりも早い時期に設定することにより、予め燃料を吸気と混合した状態で燃焼室内に導入するいわゆる予混合燃焼ができ、これにより燃料の拡散化はさらに進められる。
【0011】
上記吸気ポートは単数でもよいが、2つの吸気ポートを略水平方向に並ぶ位置に設け、上記マスクをその中央部が両吸気ポート同士の間で燃焼室内壁から燃焼室の中心に向けて突出する形状にするとともに、この突出部分に向けて燃料を噴射するように上記インジェクタを配置するようにすれば、燃料をマスクよりの位置に向けて噴射しながら、混合気を燃焼室内の中央に近い位置に供給でき、より良好な成層化ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1及び図2に示すエンジン本体1は、シリンダブロック2、シリンダヘッド3、シリンダヘッドカバー4等で構成されている。このエンジン本体1の各気筒5内にはピストン6が装填され、このピストン6の上方に燃焼室7が形成されている。
【0014】
上記シリンダヘッド3内には、2つの吸気ポート8,9と、2つの排気ポート10,11とが形成され、これらのポート8〜11は燃焼室7内に開口している。吸気ポート8,9は、燃焼室7の上方において一方の側に横方向に並設され、排気ポート8,9は他方の側に横方向に並設されている。そして、両吸気ポート8,9を通じて吸気マニホールド12からの流入空気が燃焼室7内に導入され、両排気ポート10,11を通じて燃焼室7内のガスが排出されるようになっている。
【0015】
上記両吸気ポート8,9は、タンブル流生成用ポートとされている。すなわち、これらの吸気ポート8,9から吸入された空気が燃焼室7内でいわゆる縦スワールとしてのタンブル流を形成するようになっている。
【0016】
両吸気ポート8,9には吸気弁12,13が各々設けられ、両排気ポート10,11には排気弁14,15が設けられている。これらの弁12〜15は動弁機構16によって駆動され、各ポート8〜11の開口部を開閉するように構成されている。
【0017】
また、燃焼室7の頂部(略中央位置)には、着火手段である点火プラグ22が設けられている。
【0018】
動弁機構16は、動弁用カム17を有するカムシャフト18と、このカムシャフト18に駆動力を伝達するカムプーリ19とを備えている。さらに、吸気側の動弁機構16には、上記カムプーリ19に対するカムシャフト18の回転位相を変化させるバルブタイミング可変機構20が設けられ、この回転位相の変化によって吸気弁12,13の開閉タイミングが変更可能とされている。
【0019】
上記シリンダヘッド3には、両吸気ポート8,9に共用される燃料噴射弁(インジェクタ)23が設けられている。この燃料噴射弁23は、両吸気ポート8,9同士の間の位置であって、両吸気ポート8,9よりも上側の位置に設けられている。
【0020】
この燃料噴射弁23は、先端部に2つの噴口を有している。一方の噴口は、シリンダヘッド3に形成された噴射路(図示せず)を介して一方の吸気ポート8内に臨み、他方の噴口は、シリンダヘッド3に形成された噴射路24を介して他方の吸気ポート9内に臨んでいる。両噴口は比較的長く、かつ比較的細く絞られており、図5に示すように、各噴口からは2方向に向けて速度エネルギーの高い棒状の噴流(噴霧角が実質上0°の噴流)25が射出されるようになっている。
【0021】
上記燃焼室7の上部には、図3及び図4に示すようなマスク26が形成されている。このマスク26は、両吸気ポート8,9の周辺においてボア周縁側の位置に設けられ、かつ、両吸気ポート8,9の間において上記ボア周縁から燃焼室中央に向かう方向に突出する突出部26aを有している。図4に示すように、マスク26全体は、燃焼室7の天井面(吸気弁8,9の弁傘部27の周縁と接触するバルブシート28が形成されている面)から吸気弁12,13の弁軸と平行な方向に突出しており、この燃焼室7に導入される吸気の流量を制限する形状に形成されている。そして、このマスク26により吸気流量が制限される側の位置、この実施の形態では前記突出部26aの両側面の近傍位置(図3では点P1,P2の位置)に向けて燃料が噴射されるように、上記燃料噴射弁23が配置されている。
【0022】
この燃料噴射弁23及び前記バルブタイミング可変機構20の作動は、ECU(コントロールユニット:開弁時期制御手段)21によって制御されるようになっている。具体的に、このECU21は、図7に示す運転領域に応じて次のような吸気弁開弁時期制御及び燃料噴射時期制御を行うように構成されている。
【0023】
低回転低負荷領域A1:吸気弁開弁時期を図6の曲線C1に示すような時期、すなわち、ピストン上死点から所定のクランク角度(図例では約20°)を過ぎた時点で開弁し、ピストン下死点を過ぎてから所定のクランク角度を過ぎた時点で閉弁する時期にする。また、燃料噴射時期は、噴射された燃料がちょうど吸気弁開弁時期D(図6)に吸気弁12,13の弁傘部27に到達する時期、すなわち、上記時期Dよりも前の時期であって、ピストン上死点近傍から所定クランク角が経過するまでの時期Eに設定する。
【0024】
中回転中負荷領域A2:吸気弁開弁時期を図6の曲線C2に示すような時期、すなわち、ピストン上死点よりも少し前の時点から開弁し、ピストン下死点を過ぎた直後に閉弁する時期にする。燃料噴射時期は、前記時期Eのままとする。
【0025】
高回転高負荷領域A3:吸気弁開弁時期は上記曲線C2に示される時期にする。燃料噴射時期は、ピストン上死点よりも十分早い時期に設定する。
【0026】
次に、この装置の作用を説明する。
【0027】
まず、低回転低負荷領域A1では、吸気弁開弁時期が図6の曲線C1に示される時期まで遅延され、ピストン上死点から所定クランク角度が過ぎた時点で吸気弁12,13が開弁される。ここで、吸気ポート8,9の開口部においてマスク26が設けられている側では、吸気流量が制限されるため、これと反対側に吸気流量が偏る。このような吸気の偏流によって燃焼室7内でのタンブル流の生成が促進され(図1の矢印)、燃焼性の向上ひいては燃費の改善が果たされる。
【0028】
しかも、燃料噴射弁23による燃料噴射時期Eは、この噴射された燃料が上記吸気弁12,13の開弁初期Dに弁傘部に到達する時期とされており、しかも、この燃料は上記マスク26により吸気流量が制限されている側、すなわち、吸気流量が偏っている側と反対の側に噴射されるため、この噴射された燃料全体がいきなり上記タンブル流に巻き込まれて燃焼室7内に拡散されてしまうのを回避でき、良好な混合気の成層化を果たすことができる。すなわち、上記タンブル流を生成しながらも良好なリーンバーン運転ができる。
【0029】
さらに、この吸気弁開弁時期は、ピストン上死点から所定のクランク角度が過ぎた時点であって、筒内圧力が吸気ポート圧力以下の時点であり、またピストン下降速度も十分に立ち上がっている時点であるので、図1に示すように、燃料Fは比較的高い流速ですばやく燃焼室7内に導入され、その分燃料Fの微粒化が促進される。
【0030】
一方、中回転中負荷領域A2では、吸気弁12,13の開弁時期が図6の曲線C1で示した時期から同図曲線C2で示した時期(ノーマルな時期)まで早められるため、吸気充填効率が高まり、要求出力を満足させることができる。しかも、燃料噴射を行うクランク角は低回転低負荷領域A1から変更せず、上記吸気弁開弁時期のみを早めているので、燃料は吸気弁12,13が十分開いた段階で燃焼室7内に導入されることになり、これにより燃焼室7内への燃料の拡散化が促進される。従って、エンジン負荷に見合った空気利用率を確保できる。
【0031】
さらに、高回転高負荷領域A3では、ピストン上死点よりも十分早い時点、すなわち、吸気弁12,13がまだ開いていない時点から燃料が噴射されるため、この燃料とエアを予め混合してから燃焼室7内に導入するいわゆる予混合燃焼が行われ、燃料の拡散化はさらに促進される。
【0032】
なお、この予混合燃焼は省略し、例えば高回転高負荷領域A3でも中回転中負荷領域A2と同じ条件で燃料噴射及び吸気弁の開閉を行うようにしてもよい。
【0033】
また、本発明では吸気ポートの個数を問わず、例えば単数の吸気ポートをもつエンジンにも適用が可能である。この場合も、マスクにより吸気の流通が制限される側の位置(一般にはボア周縁の位置)に向けて燃料を噴射することにより、この燃料がいきなりタンブル流に乗るのを防いで良好な混合気の成層化が果たせる。ただし、図3に示すように2つの吸気ポート8,9を横方向に並設し、その間でボア周縁から燃焼室中央に向かって突出する突出部26aをマスク26に形成した上で、この突出部26aの近傍位置に燃料を噴射するようにすれば、この燃料をマスク26の近傍位置でありながら点火プラグ22に近接した位置で燃焼室7内に導入することが可能となり、この点火プラグ22回りでの混合気の成層化をより容易にできる利点がある。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明は、吸気ポートにおいて上記マスクにより吸気の流通が制限される側の位置に向けて燃料を噴射するようにインジェクタを配置するとともに、上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するように上記インジェクタによる燃料噴射のタイミングを設定したものであるので、上記マスクの配設によりタンブル流を生成して燃焼性の向上を図りながら、このタンブル流によって燃料全体が拡散されてしまうのを回避し、良好な混合気の成層化を実現することができ、これにより空燃比のリーン化を可能にして燃費を改善できる効果がある。
【0035】
ここで、上記吸気弁の開弁時期を、ピストン上死点よりも遅い時期であって筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期に設定すれば、この時期に上記弁傘部に燃料が到達するタイミングで燃料を噴射することにより、この燃料をすばやく燃焼室内に導入でき、その微粒化を促進できる効果が得られる。
【0036】
また、上記吸気弁の開弁時期を変化させる開弁時期可変手段と、低負荷運転領域では上記吸気弁の開弁時期を筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期とし、この領域よりも負荷の高い運転領域では上記吸気弁の開弁時期を上記低負荷運転領域よりも早い時期とするように上記開弁時期可変手段を作動させる開弁時期制御手段とを備えれば、低負荷運転領域ほど混合気の成層化がさほど要求されない比較的高負荷の運転領域では、開弁時期を早めて吸気充填効率を高めることにより、要求出力を満足させることができる。
【0037】
さらに、上記燃料噴射が開始されるクランク角を、上記低負荷運転領域における上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するタイミングに相当するクランク角に固定すれば、上記低負荷運転領域よりも負荷の高い運転領域においては、吸気弁が十分開いた状態で燃料を燃焼室内に導入でき、その拡散を促進して高い空気利用率を確保できる効果が得られる。
【0038】
さらに、上記低負荷運転領域より負荷の高い運転領域でも特に負荷の高い高負荷運転領域では、上記燃料噴射が開始されるタイミングを吸気弁の開弁時期よりも早い時期に設定することにより、予め燃料を吸気と混合した状態で燃焼室内に導入するいわゆる予混合燃焼ができ、これにより燃料の拡散をさらに促進できる。
【0039】
また、2つの吸気ポートを略水平方向に並ぶ位置に設け、上記マスクをその中央部が両吸気ポート同士の間で燃焼室内壁から燃焼室の中心に向けて突出する形状にするとともに、この突出部分に向けて燃料を噴射するように上記インジェクタを配置するようにすれば、燃料をマスクよりの位置に向けて噴射しながら、混合気を燃焼室内の中央に近い位置に供給でき、燃焼室内でより良好な混合気の成層化ができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる吸気装置を備えたエンジンの本体を示す一部断面正面図である。
【図2】上記エンジンの要部を示す平面図である。
【図3】上記エンジンに設けられるマスクの配置を示す断面平面図である。
【図4】上記マスクと吸気弁との位置関係を示す断面正面図である。
【図5】上記エンジンに設けられる燃料噴射弁の平面図である。
【図6】上記エンジンにおいて設定される吸気弁の開弁時期を示すグラフである。
【図7】上記エンジンにおいて区画される各運転領域を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン本体
8,9 吸気ポート
12,13 吸気弁
20 バルブタイミング可変機構(開弁時期可変手段)
21 ECU(開弁時期制御手段)
23 燃料噴射弁(インジェクタ)
26 マスク
26a 突出部
27 弁傘部
Claims (6)
- 燃焼室に開口する吸気ポートの当該開口部が吸気弁により開閉され、かつ、この吸気ポート開口部の周辺でかつボア周縁側の部分に、燃焼室に導入される吸気の流通を制限して燃焼室内にタンブル流を生成するマスクが設けられたエンジンの吸気装置であって、上記吸気ポートにおいて上記マスクにより吸気の流通が制限される側の位置に向けて燃料を噴射するようにインジェクタを配置するとともに、上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するように上記インジェクタによる燃料噴射のタイミングを設定したことを特徴とするエンジンの吸気装置。
- 請求項1記載のエンジンの吸気装置において、上記吸気弁の開弁時期をピストン上死点よりも遅い時期であって筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期に設定したことを特徴とするエンジンの吸気装置。
- 請求項1記載のエンジンの吸気装置において、上記吸気弁の開弁時期を変化させる開弁時期可変手段と、低負荷運転領域では上記吸気弁の開弁時期を筒内圧力が吸気ポート内圧力以下である時期とし、この領域よりも負荷の高い運転領域では上記吸気弁の開弁時期を上記低負荷運転領域よりも早い時期とするように上記開弁時期可変手段を作動させる開弁時期制御手段とを備えたことを特徴とするエンジンの吸気装置。
- 請求項3記載のエンジンの吸気装置において、上記燃料噴射が開始されるクランク角を、上記低負荷運転領域における上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するタイミングに相当するクランク角に固定したことを特徴とするエンジンの吸気装置。
- 請求項3記載のエンジンの吸気装置において、中負荷運転領域及び上記低負荷運転領域では、上記燃料噴射が開始されるクランク角を、上記低負荷運転領域における上記吸気弁の開弁初期に上記吸気弁の弁傘部まで燃料が到達するタイミングに相当するクランク角に固定し、上記中負荷運転領域よりも負荷の高い高負荷運転領域では、上記燃料噴射が開始されるタイミングを吸気弁の開弁時期よりも早い時期に設定したことを特徴とするエンジンの吸気装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のエンジンの吸気装置において、2つの吸気ポートを略水平方向に並ぶ位置に設け、上記マスクをその中央部が両吸気ポート同士の間で燃焼室内壁から燃焼室の中心に向けて突出する形状にするとともに、この突出部分の近傍に向けて燃料を噴射するように上記インジェクタを配置したことを特徴とするエンジンの吸気装置。
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