JP3586775B2 - 架空電線への接続器具及び接続方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、架空電線を構成する一の本線に分岐線を接続するための接続器具及び接続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電柱間に張設された架空電線に分岐線を接続するには、例えば図7に示すような三方分岐法が用いられている(例えば、非特許文献1参照)。同図に示すように、この方法では、まず、架空電線の本線A途中の2箇所を曲げてループA1,A2を形成した後、ループの基端部A11,A21をバインドし、これらループA1,A2がほどけないようにする。次に、各ループA1,A2に耐張金具51,53を引っ掛け、これらをT字分岐金具55の対向する位置に揺動自在に接続する。これにより、本線Aに作用する張力は、張設金具51,53を介してT字分岐金具55に作用することとなり、本線Aのうち2つのループA1,A2間で延びる部分A3には張力が作用しないようになっている。
【0003】
次に、分岐線Cの先端を曲げてループC1を形成しその基端部C11をバインドする。続いて、このループC1に耐張金具57を引っ掛けた後、これをT字分岐金具55に揺動自在に接続する。そして、バインドC11部分から突出する分岐線Cの先端を、上述した張力の作用していない本線部分A3に電気的に接続する。以上のような工程を経ることにより、本線A及び分岐線Cに作用する張力が本線Aと分岐線Cとの電気的接続点に作用しないように、本線Aに分岐線Cを接続することができる。
【0004】
【非特許文献1】
配電専門部会編集、「配電規定(低圧及び高圧)(電気技術規定配電編)JEAC7001−1999」、第5版、社団法人日本電気協会、平成12年2月10日、p464−466
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような分岐方法では、複数箇所で本線A及び分岐線Cを曲げてループを形成しなければならないため、工程が複雑で、作業時間が長くなるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、架空電線における一の本線に対し、分岐線を容易に且つ確実に接続できる接続器具、及びその接続方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記目的は、架空電線を構成する一の本線に分岐線を接続するための接続器具であって、本線に固定される本線用固定具と、前記本線用固定具に対して揺動自在に接続され、分岐線の先端部が本線に接続可能な状態で、当該分岐線に固定される分岐線用固定具とを備え、前記本線用固定具は、本線を挟持する一対の挟持部材と、該一対の挟持部材を連結して本線を挟持する連結部材とを有しており、前記連結部材は、前記一対の挟持部材間に挿通され、前記挟持部材において、前記連結部材は、本線の挟持位置を挟んで前記分岐線用固定具とは反対側に配置されている、架空電線への接続器具により達成される。
【0008】
この構成によれば、本線用固定具を本線に固定し、分岐線用固定具を分岐線に固定するだけで、本線と分岐線とを接続できるため、従来に比べ接続作業を簡略化し、作業時間を大幅に短縮することができる。また、分岐線用固定具は、分岐線の先端部を本線に接続可能な状態にして分岐線に固定されるため、分岐線先端部と本線との接点に張力が作用しないようにすることができる。したがって、本線と分岐線との電気的接続状態を確実に維持することができる。
また、本線を一対の挟持部材で挟持するため、本線の径に関わらず、本線用固定具を本線に対して確実に固定することができる。さらに、次の効果を得ることもできる。すなわち、接続器具により本線に分岐線を取り付けた状態で分岐線に張力が作用すると、本線は本線用固定具において分岐線から離れる方向に移動する。この場合、上記のように連結部材を、本線の挟持位置を挟んで分岐線用固定具とは反対側に配置しているので、連結部材により本線の移動が規制される。したがって、分岐線に大きな張力が作用した場合であっても、本線が本線用固定具から離脱するのを確実に防止することができる。
【0009】
また、前記分岐線用固定具が、分岐線が挿通される管部材を備えており、該管部材が、挿通された分岐線を固定可能に構成されていることが好ましい。この構成により、管部材に挿通された分岐線を分岐線用固定具に容易に固定することができる。例えば、管部材を塑性変形可能な材料で構成し、分岐線が挿通された状態で管部材を径方向に圧縮すると、分岐線と管部材とが密着し、分岐線を簡単に固定することができる。
【0012】
また、前記本線用固定具が、本線を挟持する一対の挟持部材と、該一対の挟持部材を連結して本線を挟持する連結部材とを備え、一方の前記挟持部材には他方の前記挟持部材側へ延びる突出部が形成され、他方の前記挟持部材には前記突出部が係合する受け部が形成されており、前記挟持部材は、前記突出部と分岐線固定具との間の位置で本線を挟持し、且つ前記突出部が本線と当接可能な位置に配置されていることが好ましい。例えば、このような突出部が設けられていないと次のような問題がある。すなわち、分岐線に張力が作用すると、本線は分岐線から離れる方向に移動しようとする。この場合、本線は挟持部材間の隙間に入り込むように移動しようとすることがあり、このような状態になると、本線が挟持部材間の壁面に接触し本線が傷む場合がある。これに対して、上記のような突出部を設けると、本線の移動が突出部によって妨げられるため、挟持部材間に本線が入り込むのを防止することができる。
【0013】
また、前記本線用固定具が、本線を挟持する一対の挟持部材と、該一対の挟持部材を連結して本線を挟持する連結部材とを備え、前記各挟持部材には本線が配置される溝部がそれぞれ形成されており、前記各溝部には、該溝部に沿って並ぶ複数の鋭利な突起部がそれぞれ形成され、一方の前記溝部に配置された各突起部は、他方の前記溝部の突起部間を向くように配置されていることが好ましい。これにより、各挟持部材が近接すると突起部が本線に強固に係合し、本線が本線用固定具に対してずれるのを確実に防止することができる。
【0014】
また、前記本線用固定具が、本線を挟持する一対の挟持部材と、該一対の挟持部材を連結して本線を挟持する連結部材とを備え、前記挟持部材における本線方向を向く端面は、本線から前記分岐線用固定具とは反対側の部分が曲面状に形成されていることが好ましい。例えば、分岐線に張力が作用すると、本線は分岐線から離れる方向に移動し、上記端面を支点として折れ曲がる。これに対して、上記のように構成しておけば、本線の折れ曲がる部分が傷むのを防止することができ、本線の切断を未然に防止することができる。
【0015】
また、前記分岐線用固定具は、本線用固定具に対して着脱自在に構成されていることが好ましい。これにより、分岐作業時に、本線用固定具と分岐線用固定具とを分離することができ、本線用固定具と本線との固定作業、及び分岐線用固定具と分岐線との固定作業をそれぞれ独立して行うことができる。その結果、作業効率を向上させることができる。
【0016】
また、本発明の前記目的は、上記接続器具を用いて、架空電線を構成する一の本線に分岐線を接続する方法であって、本線用固定具を当該本線に固定する工程と、分岐線用固定具を、分岐線の先端部を突出させた状態で、当該分岐線に固定する工程と、前記本線用固定具に対し前記分岐線用固定具を揺動自在に接続する工程と、前記分岐線用固定具から突出した分岐線の先端部を、本線に対し電気的に接続する工程とを備えていることを特徴とする架空電線における分岐線の接続方法により達成される。
【0017】
この方法によれば、本線及び分岐線それぞれに本線用固定具及び分岐線用固定具を取付け、これらを連結するだけで本線と分岐線との接続を行えるため、従来に比べ作業の簡略化及び作業時間の短縮化を図ることができる。また、分岐線用固定具は、分岐線の先端を突出させた状態にして本線用固定具に連結されており、突出した分岐線の先端を本線と電気的に接続している。したがって、本線と分岐線との電気的接点には分岐線側からの張力が作用するのを防止することができる。
また、本線を一対の挟持部材で挟持するため、本線の径に関わらず、本線用固定具を本線に対して確実に固定することができる。さらに、次の効果を得ることもできる。すなわち、接続器具により本線に分岐線を取り付けた状態で分岐線に張力が作用すると、本線は本線用固定具において分岐線から離れる方向に移動する。この場合、上記のように連結部材を、本線の挟持位置を挟んで分岐線用固定具とは反対側に配置しているので、連結部材により本線の移動が規制される。したがって、分岐線に大きな張力が作用した場合であっても、本線が本線用固定具から離脱するのを確実に防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る架空電線への接続器具の一実施形態について説明する。図1は本実施形態に係る接続器具の平面図、図2は図1のA−A線矢視図、図3は図1のB−B線矢視図である。
【0019】
図1に示すように、この接続器具は、架空電線を構成する一の本線に固定される本線用固定具1と、分岐線に固定される分岐線用固定具3とを備えており、分岐線用固定具3は本線用固定具1に対して揺動自在に連結されている。これら固定具1,3は、電気腐食を防止するため、銅や真ちゅうで構成するのが好ましい。
【0020】
図1及び図2に示すように、本線用固定具1は、本線方向に延びる平面視矩形状の一対の挟持部材、つまり第1及び第2の挟持部材5,7を備えており、これら挟持部材5,7によって本線を挟持可能となっている。図3に示すように、第1の挟持部材5(図3の上側)には本線方向に沿って2つの貫通孔9が形成される一方、第2の挟持部材7にはこれら貫通孔9と対応する位置に2つの雌ネジ孔11が形成されている。そして、第1の挟持部材5側から挿通された2本のボルト(連結部材)13が第2の挟持部材7の雌ネジ孔11に螺合することにより、2つの挟持部材5,7が接離可能に連結される。また、図1及び図2に示すように、第2の挟持部材7の下端部には、分岐線用固定具3を揺動自在に連結するためのリング状の接続部15が形成されている。
【0021】
図1及び図2に示すように、各挟持部材5,7において互いに対向する面には長手方向に延びる溝部17,19が形成されており、これら溝部17,19が対向することによって本線を配置可能な通路Lが形成される。各溝部17,19の壁面には複数の鋭利なV字形の突起部が形成されいる。すなわち、図3に示すように、第1の挟持部材5の溝部17には3つの突起部17aが形成され、第2の挟持部材7の溝部19には4つの突起部19aが形成されている。そして、第1の挟持部材5の3つの突起部17aそれぞれは、第2の挟持部材7の突起部19a間を向くように配置されている。すなわち、各挟持部材5,7に形成されている突起部17a,19aは、溝部17,19に沿って千鳥状に配置されている。これにより、各突起部17a,19aが本線に噛み込んで本線をしっかりと挟持することができる。なお、突起部の数はこれに限定されるものではなく、例えばこれ以上の数の突起部を設けることもできる。また、図2に示すように、上記した2本のボルト13は、各挟持部材5,7の上端部、つまり溝部17,19を挟んで接続部15とは反対側に取り付けられている。
【0022】
図2及び図3に示すように、第1の挟持部材5の両端の上部には第2の挟持部材7側に延びる突出部21が形成されている。一方、第2の挟持部材7においてこれら突出部21と対応する部分には、切欠部(受け部)23が形成されており、この切欠部23に突出部21が嵌合することで、両挟持部材5,7は突出部21に規制されることなく、近接可能となっている。各突出部21は溝部17,19両端の壁面と連続し通路Lの一部を構成するようになっている。すなわち、図2に示すように、これら突出部21が通路Lの一部となって両挟持部材5,7間を結ぶように延びているため、本線が上方に移動するのを規制することが可能となっている。また、図3に示すように、各溝部17,19の両端と挟持部材の両端面との接続部分17b,19bは、曲面状に形成されており、突出部21においてこれと連続する部分も、同様に曲面状に形成されている。
【0023】
一方、分岐線用固定具3は、図1に示すように、分岐線を挿通可能な挿通孔25が形成された管部材27と、この管部材27と固着し本線用固定具1と接続する接続部材29とから構成されている。管部材27は比較的軟質の材料で構成され、挿通された分岐線を加締めによって固定することが可能となっている。すなわち、管部材27に分岐線を挿通した後、管部材27の外周を押圧することで、その径を縮小させ、分岐線と管部材27とを固定するようになっている。
【0024】
接続部材29は、板材を折り曲げ、基部31とその両端の側面部33,35とからなるコ字状に形成したものであり、基部31に管部材27が固着されている。また、基部31には、貫通孔31aが形成されており、この貫通孔31aと管部材27の挿通孔25とが連通している。したがって、管部材27に挿通した分岐線は、接続部材29の基部31から突出させることができるようになっている。
【0025】
図2に示すように、両側面部33,35には本線用固定具1と分岐線用固定具3とを連結するための連結棒37が挿通される挿通孔33a,35aがそれぞれ形成されている。両固定具1,3を連結するには、接続部材29の両側面部33、35の間に、本線用固定具1の接続部15を配置し、この状態で両側面部33,35、及び接続部15に連結棒37を挿通する。連結棒37の一端部には、上記各挿通孔33a,35aより径の大きい抜け止め37aが設けられており、連結棒37を挿通した後、抜け止め37aとは反対側の端部に抜け止め用のピン39を取り付ける。これにより、連結棒37が外れるのが防止される。なお、抜け止め用のピン39を取り外すと、両固定具1,3を簡単に分離することができる。
【0026】
次に、上記のように構成された接続器具を用いた本線への分岐線の接続方法について図4〜図6を参照しつつ説明する。
【0027】
まず、抜け止めピン39を取り外し本線用固定具1と分岐線用固定具3とを分離しておく。次に、図4に示すように、分岐線Bの先端部の絶縁カバーを約300mmに亘って剥ぎ取り素線B1を露出させる。続いて、露出した分岐線Bの先端部を分岐線用固定具3の管部材27に挿通し、先端部を接続部材29の基部31から突出させる。これに続いて、管部材27の外周を押圧し分岐線Bと分岐線用固定具3とを固定する。接続部材29から突出した分岐線Bの先端部は、管部材27と略垂直の方向、つまり後述する本線の方向に延びるように曲げておく。
【0028】
次に、図5に示すように、作業対象となる本線Mの一部の絶縁カバーを約150mmに亘って除去し素線M1を露出させる。続いて、素線部分M1を両挟持部材5,7で挟み2本のボルト13で締め付けることにより、両挟持部材5,7間の距離を縮め、これらと本線Mとを固定する。このとき、各挟持部材5,7の溝部17,19に形成された突起部17a,19aが本線Mに食い込むため、挟持部材5,7は本線Mに対し強固に固定され、挟持部材5,7が本線Mに沿ってずれるのを防止することができる。なお、この場合のボルト13を締めるトルクは、挟持部材5,7のずれを確実に防止するため、200〜400kgにすることが好ましい。
【0029】
こうして本線M及び分岐線Bへの各固定具1,3の取付が完了すると、図6に示すように、本線用固定具1と分岐線用固定具3とを接続する。すなわち、上記の通り、本線用固定具1の接続部15と、分岐線用固定具3の接続部材29とを連結棒37によって連結する。その後、分岐線用固定具3から突出する分岐線B先端部の素線部分B1を本線Mの素線M1に沿わせ、これらを公知の方法で電気的に接続する。最後に接続器具、本線M及び分岐線Bの素線部分を絶縁カバー(図示省略)によりカバーすると作業が完了する。
【0030】
以上のように、本実施形態によれば、本線Mと分岐線Bとを接続する際に、本線用固定具1を本線Mに固定し、分岐線用固定具3を分岐線Bに固定した後、これらを揺動自在に接続することにより、本線Mと分岐線Bとを接続している。そのため、従来例のように複雑な工程を経ることなく簡単に本線Mと分岐線Bとの接続を行うことができる。このとき、分岐線Bは先端部が分岐線用固定具3から突出した状態で固定されて、突出部分が本線Mに電気的に接続されている。そのため、分岐線Bに作用する張力は、分岐線Bが固定される管部材27、つまり分岐線用固定具3を介して本線用固定具1に作用するようになっており、管部材27から突出する部分、つまり本線Mと電気的に接続する接点部分には張力が作用しないようになっている。したがって、本線Mと分岐線Bとの電気的接続状態を確実に維持することができる。
【0031】
このような接続状態で、分岐線Bに張力が作用すると、本線Mは分岐線B側に引っ張られ、図6の二点鎖線に示す状態となる。このとき、本線Mは、分岐線Bから離れる方向に移動しようとするが、本実施形態では、ボルト13を本線Mを挟んで分岐線Bと反対側に配置している。したがって、ボルト13によって本線Mの移動が規制され、本線Mが本線用固定具1から外れるのを確実に防止することができる。また、本線Mの移動は、上記した第1の挟持部材5の突出部21によっても規制され、本線Mが本線用固定具1から外れるのをより確実に防止している。
【0032】
さらに、突出部21は、次のような役割も果たしている。すなわち、分岐線Bに張力が作用すると、本線Mは上記のように分岐線Bから離れるように移動するが、このとき、突出部21が設けられていないと、本線Mは通路Lから抜け出して両挟持部材5,7の間に入り込むように移動する。このようになると、本線Mは挟持部材5,7の間に挟まれて傷んでしまうおそれがある。そこで、上記のような突出部21を設けておくと、本線Mが通路Lから抜け出して、両挟持部材5,7の間に入り込むのを確実に防止でき、その結果、本線Mが傷むのを防止することができる。
【0033】
また、図6に示すように、本線Mは、分岐線Bによって引っ張られると、溝部17,19の両端部17b,19bを支点として折れ曲がり、これが繰り返されると切断のおそれもある。しかしながら、本実施形態では溝部17,19の両端部17b,19bが曲面状に形成されているため、本線Mが上記のように折れ曲がった場合であっても、傷んで切断するのを防止することができる。
【0034】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、分岐線用固定具3に管部材27を設けて分岐線Bを挿通しているが、これに限定されるものではなく、分岐線Bの先端を突出させた状態で、分岐線Bに固定できるように構成されていれば、その形状は特には限定されない。
【0035】
また、上記実施形態では、両挟持部材5,7に溝部17,19を設けて本線Mの通路Lを構成しているが、いずれか一方の挟持部材5、7に溝部を設けて本線Mの通路とすることもできる。
【0036】
また、各挟持部材5,7の溝部17,19には、本線Mと係合する突起部を設けているが、本線をしっかりと係合できる構成であればこれに限定されるものではない。
【0037】
また、上記実施形態では、分岐線用固定具3を本線用固定具1から分離できるように構成しているが、分岐線用固定具3が本線用固定具1に対して揺動自在に構成されていれば、これらを一体的に構成することもできる。但し、両者を分離できるようにしておけば、本線M及び分岐線Bの固定作業を別々に行えるため、接続作業の簡略化の観点からは分離可能に構成することが好ましい。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、架空電線における一の本線に対し、分岐線を容易に且つ確実に接続できる接続器具、及びその接続方法を提供することができる。特に、上記発明では、連結部材が、本線を挟んで分岐線と反対側に配置されている。そのため、連結部材によって本線の移動が規制され、本線が本線用固定具から外れるのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る架空電線への接続器具の一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1のA−A線矢視図である。
【図3】図1のB−B線矢視図である。
【図4】図1に示す接続器具を用いた架空電線の本線と分岐線との接続方法を説明する図である。
【図5】図1に示す接続器具を用いた架空電線の本線と分岐線との接続方法を説明する図である。
【図6】図1に示す接続器具を用いた架空電線の本線と分岐線との接続方法を説明する図である。
【図7】従来の三方分岐法を示す図である。
【符号の説明】
1 本線用固定具
3 分岐線用固定具
5 第1の挟持部材
7 第2の挟持部材
13 ボルト(連結部材)
17、19 溝部
17a,19a 突起部
17b,19b 溝部の端部
21 突出部
23 切欠部(受け部)
27 管部材
M 本線
B 分岐線
Claims (7)
- 架空電線を構成する一の本線に分岐線を接続するための接続器具であって、
本線に固定される本線用固定具と、
前記本線用固定具に対して揺動自在に接続され、分岐線の先端部が本線に接続可能な状態で、当該分岐線に固定される分岐線用固定具と
を備え、
前記本線用固定具は、本線を挟持する一対の挟持部材と、該一対の挟持部材を連結して本線を挟持する連結部材とを有しており、
前記連結部材は、前記一対の挟持部材間に挿通され、
前記挟持部材において、前記連結部材は、本線の挟持位置を挟んで前記分岐線用固定具とは反対側に配置されている、架空電線への接続器具。 - 前記分岐線用固定具は、分岐線が挿通される管部材を備えており、該管部材は、挿通された分岐線を固定可能に構成されている請求項1に記載の架空電線への接続器具。
- 一方の前記挟持部材には他方の前記挟持部材側へ延びる突出部が形成され、他方の前記挟持部材には前記突出部が係合する受け部が形成されており、
前記挟持部材は、前記突出部と分岐線固定具との間の位置で本線を挟持し、且つ前記突出部が本線と当接可能な位置に配設されている請求項1または2に記載の架空電線への接続器具。 - 前記各挟持部材には本線が配置される溝部がそれぞれ形成されており、
前記各溝部には、該溝部に沿って並ぶ複数の鋭利な突起部がそれぞれ形成され、一方の前記溝部に配置された各突起部は、他方の前記溝部の突起部間を向くように配設されている請求項1から3のいずれかに記載の架空電線への接続器具。 - 前記挟持部材における本線方向を向く端面において、少なくとも本線から前記分岐線用固定具とは反対側の部分は曲面状に形成されている請求項1から4のいずれかに記載の架空電線への接続器具。
- 前記分岐線用固定具は、前記本線用固定具に対して着脱自在に構成されている請求項1から5のいずれかに記載の架空電線への接続器具。
- 請求項1から6のいずれかに記載の接続器具を用いて、架空電線を構成する一の本線に分岐線を接続する方法であって、
前記本線用固定具を本線に固定する工程と、
前記分岐線用固定具を、分岐線の先端部を突出させた状態で、当該分岐線に固定する工程と、
前記本線用固定具に対し前記分岐線用固定具を揺動自在に接続する工程と、
前記分岐線用固定具から突出した分岐線の先端部を、本線に対し電気的に接続する工程と
を備えていることを特徴とする架空電線における分岐線の接続方法。
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