JP3584018B2 - 散布装置、及び散布システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、散布装置に関するものであり、特に、強制通風型のロータリフィーダを用いて、畜産糞等の堆肥や化学肥料、あるいは廃棄物を散布するのに好適な散布装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
家畜の糞は、作物の生産性及び品質を向上させるための有機質肥料となっており、その活用は有機農業にとって極めて重要である。また、最近では無臭の有機質肥料として、牧草等の有機質繊維に家畜の糞を混入して自然発酵させたものも開発されている。そして、これらの有機質肥料の使用は、食品に対する評価が厳しくなる近年において見直されてきている。
【0003】
従来、肥料を散布する装置として、機体に肥料を載せ、走行しながら肥料を蒔くことのできる自走式の装置が知られている。しかし、従来の装置は、散布する現場で走行しなければならないため、果樹園や森林地域等、草木が生い茂る場所では使用することができない場合があった。また、ゴルフ場や畑等、広範囲に亘って散布する場合には極めて効率が悪く、多くの作業時間と作業者の労力が必要とされていた。このため、有機質肥料は見直されつつあるものの、コストが合わないことから有効に活用されていなかった。
【0004】
そこで、効率良く肥料を散布する装置として、肥料を輸送するためのホースと、このホースに肥料を所定量ずつ送出するロータリフィーダと、ロータリフィーダに輸送空気を供給するブロワーとを備えたものが提案されている(例えば、実登3026088号)。これによれば、ホース内の輸送通路を通して肥料を送り、ホースの先端から肥料を散布することが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の装置では、空気の吹き上げによって、ロータリフィーダの内部に肥料が投入し難くなることから、十分な量の肥料を輸送することができなかった。詳細には、ロータリフィーダは、従来から、セメント等の粉末状の輸送物を輸送する装置として広く利用されており、ケーシング内の空間を回転方向に沿って複数の仕切室に区画形成する回転体を備え、ケーシング下部にホース及びブロワーを含む輸送通路が接続されているものである。つまり、回転体の回転に伴って複数の仕切室に肥料が順次投入され、仕切室に投入された肥料は、輸送通路に合致した際に、ブロワーから供給される輸送空気によって輸送ホース側に排出されるものである。ところが、輸送通路に臨んだ仕切室には、輸送空気が供給されることから、排出した後の仕切室、すなわち空の仕切室は加圧された空気が流入した状態となる。このため、空の仕切室がロータリフィーダの投入口まで到達すると、仕切室内の空気が投入口から吹出される。つまり、自然落下する肥料の重力に抗して空気が流れることから、有機肥料のような比較的大きく軽量のものでは、吹き上げられ仕切室内に投入(落下)させることができなかった。このため、輸送通路に十分な量の肥料を送出することができず、効率良く肥料を散布することができなかった。
【0006】
なお、仕切室内の圧力を過剰に上げないようにブロワーの能力、すなわち輸送空気の供給圧を低くすることも考えられるが、これによれば、輸送空気の流量が低下するため、遠くまで輸送することができなくなる。つまり、ホースを用いて輸送するにも拘わらず、ロータリフィーダやブロワーを散布場所の近くまで移動させなければならない事態となる。このため、草木が生い茂る場所では依然として使用することが困難であり、また作業性も向上させることができない。特に、有機肥料として水分を多く含むもの(例えば含水率が50%のもの)を輸送する場合には、接触抵抗が大きくなることから輸送距離がさらに短くなってしまい、利便性に乏しいものとなる。
【0007】
そこで、本発明では、上記実情に鑑み、ロータリフィーダに肥料等の散布対象物を確実に投入させることにより、十分な量の散布対象物を遠方まで輸送して散布することができる散布装置の提供を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかる散布装置は、散布対象物を輸送し散布するための輸送ホースと、該輸送ホースに輸送空気を供給するブロワーと、ケーシング内に回転可能に支持され該ケーシング内の空間を回転方向に沿って複数の仕切室に区画形成する回転体を有し、前記回転体の回転に伴って前記複数の仕切室に前記散布対象物が順次投入されるとともに、前記各仕切室に投入された前記散布対象物を前記輸送空気によって前記輸送ホース側に排出するロータリフィーダと、前記散布対象物が排出された後の前記仕切室に連通し、空気の吸引により前記仕切室内を負圧状態にする吸引手段とを具備するものである。
【0009】
したがって、請求項1の発明の散布装置によれば、ロータリフィーダに散布対象物が供給されると、回転体の回転に伴って散布対象物が各仕切室に順に投入される。そして、散布対象物が投入された仕切室が、ブロワー及び輸送ホースを含輸送通路に臨むと、ブロワーから供給された輸送空気によって、散布対象物が輸送ホース側に排出される。そして、排出された散布対象物は輸送ホースを通って輸送され、輸送ホースの先端から散布される。
【0010】
ところで、輸送通路に臨んだ仕切室には、ブロワーによって供給される輸送空気が供給されることから、排出した後の仕切室、すなわち空の仕切室は高圧の空気が流入した状態となる。しかし、本発明では、吸引手段により、仕切室から空気を吸引するため、仕切室内の圧力が小さくなり、その仕切室が再び散布対象物の投入口に位置しても、その仕切室から空気を吹出すこと、すなわち散布対象物を吹上げることがなくなる。特に、仕切室内の圧力を負圧にすることにより、投入された散布対象物は各仕切室内に吸込まれ、仕切室内が散布対象物で充たされる。つまり、各仕切室の容積に対応した量の散布対象物を輸送することが可能になる。また、投入口での空気の吹出しがなくなることから、散布対象物に含まれる粉塵の飛散が防止される。
【0011】
請求項2の発明にかかる散布装置は、請求項1に記載の散布装置において、前記ロータリフィーダの前記回転体は、円筒形状のドラム部と、該ドラム部の周面に放射状に形成された複数枚の羽根と、前記ドラムの両端の開口部を塞ぐ閉塞板とを有し、前記ケーシングと前記閉塞板との隙間に連通し、空気の吸引により前記隙間を負圧状態にする第二吸引手段をさらに備えるものである。ここで、第二吸引手段は、請求項1の吸引手段と兼用することも可能である。
【0012】
したがって、請求項2の発明の散布装置によれば、請求項1の発明の作用に加え、第二吸引手段によって、ケーシングと閉塞板との隙間から空気を吸引し負圧状態にすることから、この隙間を通ってロータリフィーダの投入口に流出しようとする空気の流れがなくなる。このため、ロータリフィーダの投入口における回転体の周囲においても散布対象物を吹上げることがない。
【0013】
請求項3の発明にかかる散布装置は、請求項1または請求項2に記載の散布装置において、前記輸送ホースを覆い、前記輸送ホースとの間に空気通路を形成する外側ホースと、前記輸送ホースの先端部分の周面に形成され、前記輸送空気の一部を前記空気通路に排出する空気排出部と、前記外側ホースの根元側に接続され、前記空気通路から空気を吸引する第三吸引手段とをさらに備えるものである。ここで、第三吸引手段は、請求項1の吸引手段と兼用することも可能である。
【0014】
したがって、請求項3の発明の散布装置によれば、請求項1または請求項2の発明の作用に加え、外側ホースと輸送ホースとの間に空気通路が形成され、この空気通路の空気が第三吸引手段によって吸引されることから、輸送ホースの先端から散布対象物が散布される際、輸送空気の一部が空気排出部を通って通気通路に排出され、その後、外側ホースの根元側に流れる。この際、散布対象物に含まれる粉塵も輸送空気とともに回収されるため、散布時における粉塵の飛散が抑制される。
【0015】
請求項4の発明にかかる散布装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の散布装置において、投入された前記散布対象物を貯留するとともに、前記ロータリフィーダに前記散布対象物を順次送出するホッパをさらに具備するものである。
【0016】
したがって、請求項4の発明の散布装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明の作用に加え、ホッパに貯留された散布対象物が順次送出され、ロータリフィーダに供給される。つまり、散布すべき散布対象物を予めホッパに貯留しておくことにより、散布しながら散布対象物を投入するという作業が不要になり、散布場所がロータリフィーダから離れていても、継続して散布作業を行わせることが可能になる。
【0017】
請求項5の発明にかかる散布装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の散布装置において、投入された前記散布対象物を破砕し、前記ロータリフィーダに順次送出する破砕機をさらに具備するものである。
【0018】
したがって、請求項5の発明の散布装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明の作用に加え、散布対象物は破砕機によって破砕され、その後ロータリフィーダに送出される。このため、比較的大粒の散布対象物であっても、散布に適した大きさに破砕して散布することが可能になる。
【0019】
請求項6の発明にかかる散布装置は、請求項4または請求項5に記載の散布装置において、前記ホッパーまたは前記破砕機から送出された前記散布対象物を、前記ロータリフィーダの投入口に搬送するコンベアをさらに備えるものである。
【0020】
したがって、請求項6の発明の散布装置によれば、請求項4または請求項5の発明の作用に加え、ホッパーまたは破砕機から送出された散布対象物がコンベアを介してロータリフィーダの投入口に搬送される。このため、ロータリフィーダが、ホッパーまたは破砕機から離れた場所に配設された場合、あるいはホッパーまたは破砕機の排出口が、ロータリフィーダの投入口より大きい場合でも、ロータリフィーダに散布対象物を投入することが可能になる。
【0021】
請求項7の発明にかかる散布装置は、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の散布装置において、前記吸引手段によって吸引された空気から前記散布対象物を回収し、再び前記ロータリフィーダに戻す回収手段をさらに備えるものである。ここで、回収手段としては例えば集塵機や濾布を用いることができる。
【0022】
したがって、請求項7の発明の散布装置によれば、請求項1乃至請求項6のいずれか一つの発明の作用に加え、散布対象物が排出された後の仕切室内に散布対象物が残留している場合、吸引手段によって仕切室内の空気を吸引すると、吸引された空気には散布対象物が含まれる。しかし、その空気は回収手段に送られ、空気から散布対象物が回収される。なお、回収された散布対象物はロータリフィーダに戻され再利用される。
【0023】
請求項8の発明にかかる散布装置は、請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の散布装置において、散布作業を行う作業者が着用する着用部と、該着用部に取付けられ前記輸送ホースの先端部分を保持するホルダーとをさらに備えるものである。
【0024】
したがって、請求項8の発明の散布装置によれば、請求項1乃至請求項7のいずれか一つの発明の作用に加え、作業者は、着用部を着用し、輸送ホースの先端部分をホルダーに保持すると、作業者の身体に輸送ホースが取付けられ、安定した状態で支持することが可能になる。
【0025】
請求項9の発明にかかる散布装置は、請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載の散布装置において、少なくとも前記ブロワー、前記ロータリフィーダ、及び前記吸引手段に作動用電力を供給する発電機をさらに備えるものである。
【0026】
したがって、請求項9の発明の散布装置によれば、請求項1乃至請求項8のいずれか一つの発明の作用に加え、発電機により発生する電力によって、ブロワー、ロータリフィーダ、及び吸引手段等が作動するため、商用電源を供給できない場所でも、散布対象物を輸送して散布することが可能になる。
【0027】
請求項10の発明にかかる散布システムは、請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載の前記散布装置が車両の荷台に搭載されているものである。
【0028】
したがって、請求項10の発明の散布システムによれば、車両を移動させることにより、散布装置を、農園やゴルフ場等、散布が必要な場所に移動して使用ことが可能になる。
【0029】
請求項11の発明にかかる散布システムは、請求項10に記載の散布システムにおいて、前記車両の動力源となるエンジンに連結され、前記エンジンの駆動により電力を発生する第二発電機をさらに備え、前記第二発電機により、少なくとも前記ブロワー、前記ロータリフィーダ、及び前記吸引手段に作動用電力を供給するものである。
【0030】
したがって、請求項11の発明の散布システムによれば、請求項10の発明の作用に加え、車両のエンジンを駆動すると、第二発電機が稼動し電力が発生する。発生した電力は、ブロワー、ロータリフィーダ、及び吸引手段等に供給され、これらの装置を駆動させる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の散布システムである、第一実施形態の肥料散布システム1について、図1乃至図10に基づき説明する。図1は肥料散布システム1における肥料散布装置の概念を示す説明図であり、図2は肥料散布システム1の構成を示す側面図である。図3乃至図5は肥料散布装置の構成を示す側面図、平面図、及び背面図である。図6及び図7はロータリフィーダの構成を示す縦断面図及び横断面図である。図8は輸送ホース及び外側ホースの構成を示す斜視図及び断面図であり、図9はホッパーの構成を示す斜視図であり、図10はホース保持手段の使用状態を示す説明図である。なお、図4では便宜上、発電機及び載置台を省略している。
【0032】
本実施形態の肥料散布システム1は、図2に示すように、車両2と、車両2の荷台3に搭載された肥料散布装置4とから構成されている。肥料散布装置4(本発明の散布装置に相当)は、図1及び図2に示すように、主要な構成として、枠状の架台6と、肥料H(本発明の散布対象物に相当)を貯留し下端から順次排出するホッパー7と、ホッパー7から排出された肥料Hを搬送するコンベア8と、コンベア8を介して肥料Hが投入されると、肥料Hを所定量ずつ輸送ホース9に送出するロータリフィーダ10と、ロータリフィーダ10を通して輸送ホース9に高圧の輸送空気Aを供給するブロワー11とを備えている。また、肥料散布装置4は、輸送ホース9を覆い輸送ホース9との間に空気通路12を形成した外側ホース13と、ロータリフィーダ10における空状態の仕切室(後述する)及び空気通路12等から空気K(肥料Hを含む)を吸引する吸引ファン14と、吸引された空気Kから肥料Hを分別して回収する回収手段15とを備えている。さらに、ロータリフィーダ10、ブロワー11、及び吸引ファン14等に作動用電力を供給するための発電機16(図2参照)、及びこれらの作動を制御する制御ユニットが内蔵された制御盤17も備えている。以下、これらの各要素(架台6〜制御盤17)の具体的な構成について、図3乃至図5等に基づき詳細に説明する。
【0033】
架台6は、ホッパー7、コンベア8、ロータリフィーダ10、吸引ファン14、回収手段15、及び制御盤17を収容する第一枠体19と、ブロワー11及び発電機16を収容する第二枠体20とから構成されている。各枠体19,20はともに、上端に設けられた四角形の上部枠21a,21bと、下端に設けられた四角形の下部枠22a,22bと、これらの四隅を夫々繋ぐ支柱23a,23bとから構築されている。また、第二枠体20には発電機16を載置するための載置台24が上下方向を仕切るように設けられている。
【0034】
ホッパー7は、下部側ほど横断面積が小さく、且つ一端側(紙面右側)ほど深くなるように漏斗状に形成され、第一枠体19の上部枠21aに吊られた状態で組付けられている。また、ホッパー7の下端には長方形状の排出口25が設けられ、その排出口25を挟むように、ホッパー7の下面にはコンベア8を支持するための二つの支持部材26が取付けられている。なお、ゴルフ場等、極めて広範囲に亘って肥料Hを散布する場合には、散布する肥料Hの量がホッパー7の容量を越える場合がある。この場合には、図9に示すように、ホッパー7の上端部分に補助ホッパー27を取付けるようにすればよい。これによれば、貯留可能な量が補助ホッパー27の容量分だけ増えることになり、広範囲な散布場所でも連続して散布することが可能になる。
【0035】
コンベア8は、支持部材26に取付けられており、ホッパー7における排出口25の大部分、すなわち排出口25の右端からロータリフィーダ10の上方に位置する部分までを塞ぐように傾斜した形で配設されている。このコンベア8は、二つのスプロケット(図示しない)、これらのスプロケットに巻設された環状のチェーン(図示しない)、及びチェーンを介して環状に配設された複数枚のスライド板28等から構成されている。また、下流側(紙面左側)のスプロケットは、駆動モータ29に連結されており、駆動モータ29の作動により回転し、チェーンを介して複数枚のスライド板28を環状に移動させる。つまり、コンベア8の上面では、スライド板28がホッパー7の排出口25を塞ぐとともに、左側に向けて移動することから、排出口25から排出されようとする肥料Hは、斜め上方に向かって搬送され、コンベア8の先端、すなわち排出口25の中で閉塞されていない部分から排出される。なお、上流側(紙面右側)のスプロケットには、テンション調整部30が設けられており、チェーンの張り具合を調整できるようになっている。また、コンベア8から排出される肥料Hの量を調整するための排出量調整ダンパー31が、コンベア8の先端に対応するホッパー7の下部に設けられている。
【0036】
ロータリフィーダ10は、図6及び図7に示すように、上面に投入口32aが設けられたケーシング32と、ケーシング32内に回転可能に支持された回転体33と、回転体33の回転軸34に取付けられたプーリー35(図4参照)と、ベルト(図示しない)を介してプーリー35に連結された駆動モータ36とを備えている。特に、回転体33は、図7に示すように、円筒形状のドラム部37と、ドラム部37の外周面に放射状に形成された複数枚の羽根38と、ドラム部37の両端の開口部を閉塞する閉塞板39とを有し、複数の羽根38及びドラム部37の外周面により、ケーシング32内の空間が回転体33の回転方向Rに沿って複数の仕切室40に区画形成されている。また、ケーシング32の下部には、ブロワー11が空気供給管41を介して接続されるとともに、空気供給管41の流出口に対向する位置に輸送ホース9が接続されている。つまり、回転体33の回転に伴って投入口32aから投入された肥料Hが複数の仕切室40に順次投入され、投入された仕切室40内の肥料Hは、空気供給管41と輸送ホース9との間に位置した際、ブロワー11により発生する輸送空気Aによって輸送ホース9側に排出され、輸送ホース9内を通って圧送される。
【0037】
また、ケーシング32の背面側、すなわち肥料Hが排出された後の仕切室40(空の仕切室40aという)に対応する位置には、その仕切室40aに連通する四角形の吸引孔42が設けられており、この吸引孔42を覆うようにガイド筒43が取付けられている。ガイド筒43は気密性を有した箱状の部材であり、その上部には吸引管44を介して吸引ファン14が接続されている(図3参照)。つまり、吸引ファン14は、ガイド筒43を介して空の仕切室40aに連通しており、吸引ファン14の作動により、空の仕切室40aから空気を吸引し、仕切室40a内を負圧状態にする。なお、吸引管44には、吸引量を調整するための調整ダンパー45(図1参照)が介装されている。
【0038】
ところで、本実施形態のロータリフィーダ10では、輸送に必要なエネルギーの損失を防ぐため、気密性を高めた構造を採用している。具体的には、回転体33におけるドラム部37の周縁部46に対向するケーシング32の内面には、周縁部46を嵌挿可能とする円環状の溝部47が形成されている。つまり、ドラム部37の周縁部46を溝部47に挿入した形で組付けることにより、仕切室40に供給された高圧の輸送空気Aが輸送ホース9以外の部分へ漏れることを防いでいる。しかし、回転体33を回転させることから、ドラム部37の周縁部46と溝部47の内壁面とは非接触状態に維持されなければならない。このため、僅かな隙間を通って高圧空気が漏れ、回転体33の周囲から投入口32a側に空気を吹出す恐れがある。そこで、本実施形態では、回転体33の閉塞板39とケーシング32の内壁面との間に形成された隙間48に連通するように、ケーシング32を貫通する吸引孔49が穿設されており、その吸引孔49には、ガイド筒43内に連通する副吸引管50が接続されている。つまり、吸引ファン14を作動させた際には、隙間48からも空気Kが吸引され、隙間48は負圧状態となる。なお、副吸引管50には吸引量を調整するための調整ダンパー(図示しない)が介装されている。
【0039】
ブロワー11は、図4に示すように、回転により高圧の輸送空気Aを発生する送風ファン51と、送風ファン51を回転させるモータ52と、輸送空気Aを発生させる際の音を低減させるサイレンサ53とから構成されている。
【0040】
図8(a),(b)に示すように、輸送ホース9は、可撓性のものであり、外側ホース13の内部に配設されている。輸送ホース9の長さは特に限定されるものではないが、本実施形態では、約100mの長さのホースが用いられている。非使用時は外側ホース13とともにプーリー(図示しない)に巻かれた状態で格納され、肥料Hを散布する際にはプーリーから繰出して使用される。この輸送ホース9の先端部分には、輸送ホース9の内部の輸送通路と、輸送ホース9の外側の空気通路12とを連通する排出孔54が穿設されている。なお、空気通路12の先端側は(b)に示すように閉塞されている。また、外側ホース13の根元側には、吸引ファン14に繋がれた吸引管55が接続されている(図1参照)。このため、吸引ファン14を作動させると、吸引管55を介して空気通路12内の空気K、及び空気通路12に連通する輸送通路内の輸送空気Aが吸引される。なお、この際、輸送空気Aとともに肥料Hの中に含まれる粉塵が吸引される。吸引管55には調整ダンパー56が介装されており、吸引する空気の流量を調整できるようになっている。ここで、排出孔54が本発明の空気排出部に相当する。
【0041】
また、輸送ホース9の先端には、着脱可能な口金(図示しない)が取付けられている。なお、この口金として、吹出口の大きさ及び形状が互いに異なる複数の種類のものが用意されており、散布距離や散布範囲を、口金の交換により任意に設定できるようになっている。例えば、扁平な楕円形の吹出口を有する口金を用いた場合には広い角度に亘って散布することが可能になり、吹出口の大きさが比較的小さい口金を用いた場合には、噴出圧力が大きくなることから遠方まで散布することが可能になる。
【0042】
吸引ファン14は、図3及び図4に示すように、ケーシング57、ケーシング57に軸支された回転軸(図示しない)、及び回転軸の外周面に形成された複数の羽根(図示しない)等から構成されている。吸引ファン14は、上記したように、ロータリフィーダ10における空の仕切室40a及び隙間48と、空気通路12との三箇所から空気Kを吸引するものであり、排出管58を介して回収手段15に接続されている。ここで、吸引ファン14は、本発明の吸引手段、第二吸引手段、及び第三吸引手段に相当する。
【0043】
回収手段15は、吸引された空気に含まれる肥料Hを分別して回収する装置であり、図3に示すように、濾布60を備えている。濾布60によって空気Kから分別された肥料Hは、払い落とされ排出口(図示しない)を通って再びホッパー7内に戻される。なお、排出口から排出される肥料Hの量を、手動レバー61aによって調整する排出量調整用ダンパー61が、排出口に対応して設けられている。また、肥料Hが回収された後の空気(清浄空気C)は、排気口62から大気中に排出される。
【0044】
発電機16は、機械動力を受けて電力を発生するものであり、発生した電力は、コンベア8の駆動モータ29、ロータリフィーダ10の駆動モータ36、ブロワー11のモータ52、及び吸引ファン14のモータ等に作動用電力として供給される。つまり、商用電源が供給することができない場所でも、自家発電により肥料Hを散布することが可能になる。なお、図2の二点鎖線に示すように、車両2の動力源となるエンジン63に連結され、エンジン63の駆動により電力を発生する第二発電機64を備えるようにしてもよい。これによれば、車両2のエンジン63を利用して電力を発生させることができ、第二発電機64の構成を簡略化することができる。
【0045】
なお、肥料Hを散布する際には、輸送ホース9及び外側ホース13を散布場所の近くまで延ばし、輸送ホース9(または外側ホース13)の先端部分を保持した状態で行われるが、輸送ホース9内には高圧の輸送空気Aが流れることから、空気圧や輸送される肥料Hにより輸送ホース9の先端部分が振られてしまうことがある。そこで、作業を行う際には、図10に示すように、ホース保持手段65を利用することにより、作業における負担が軽くなる。具体的に、ホース保持手段65は、作業者Mの身体に装着する着用部66と、これに取付けられ輸送ホース9の先端部分を保持する円環状のホルダー67とから構成されている。着用部66は、肩に掛けるベルト状の肩掛部69、及び腰に巻くベルト状の腰当部70等を有している。これによれば、輸送ホース9の先端部分を作業者Mの体全体で支持することが可能になり、輸送ホース9の先端部分を手で持たなくても、楽な姿勢で散布することができるようになる。また、輸送ホース9を移動させたり向きを変えたりする場合も、容易に作業を行うことができる。
【0046】
次に、本実施形態の肥料散布装置4の使用方法、及び肥料散布装置4における処理の流れを、図1等に基づき説明する。まず、肥料散布装置4を起動させる前に、ホッパー7に肥料Hを投入するとともに、輸送ホース9及び外側ホース13の先端を散布場所まで延ばすように繰出す。その後、コンベア8、ロータリフィーダ10、ブロワー11、吸引ファン14、及び回収手段15を作動させる。すると、ホッパー7に貯留されていた肥料Hが、順にコンベア8によって搬送され、コンベア8の先端からロータリフィーダ10の投入口32aに落下する。
【0047】
ロータリフィーダ10に肥料Hが供給されると、図6及び図7に示すように、回転体33の回転に伴って肥料Hは各仕切室40に順に投入される。そして、肥料Hが投入された仕切室40がケーシング32の、空気供給管41と輸送ホース9との間に位置した際、ブロワー11によって発生する輸送空気Aによって輸送ホース9側に排出される。排出された肥料Hは、輸送ホース9内を通って圧送され、先端から散布される。
【0048】
このとき、輸送ホース9に臨んだ仕切室40には、輸送空気Aが供給されることから、肥料Hが排出された後の仕切室40aは高圧の空気が流入した状態となる。ところが、吸引ファン14の作動により、仕切室40a内の空気は吸引されるため、仕切室40a内の圧力が小さくなり、その仕切室40aが再び投入口32aに位置しても、その仕切室40aから空気を吹出すこと、すなわち肥料Hを吹上げることがなくなる。特に、仕切室40a内の圧力を負圧にすることにより、ロータリフィーダ10の投入口32aでは肥料Hの自然落下を付勢するように空気の流れが生じることになり、投入口32aに投入された肥料Hは仕切室40a内に吸込まれ、仕切室40aが肥料Hで充たされることになる。
【0049】
また、吸引ファン14を作動させた際には、回転体33の閉塞板39とケーシング32の内壁との隙間48からも空気が吸引され、隙間48は負圧状態となる。このため、この隙間48を通ってロータリフィーダ10の投入口32aに流出しようとする空気の流れなくなり、回転体33の周囲においても肥料Hの吹上げが防止される。このように空気の吹出しが確実に防止されることから、肥料Hを円滑に投入することができるとともに、肥料Hに含まれる粉塵の飛散が防止される。
【0050】
さらに、図1に示すように、吸引ファン14の作動により、吸引管55を介して輸送空気Aの一部が肥料Hの中に含まれる粉塵とともに吸引される。このため、肥料Hを散布する際の粉塵の飛散が抑制される。吸引ファン14によって吸引された空気Kは、回収手段15に送られる。回収手段15では、空気中に含まれる肥料Hが空気から分別され、ホッパー7内に戻される。
【0051】
このように、上記の肥料散布装置4では、肥料Hが排出された後の仕切室40aと、回転体33及びケーシング32の隙間48とが、吸引ファン14の吸引作用により負圧状態となるため、比較的大きく軽量の肥料Hであっても、仕切室40a内に確実に投入され、輸送空気Aによって圧送することが可能になる。したがって、十分な量の肥料Hを遠方まで輸送し散布することができるため、草木が生い茂る場所や比較的広範囲の場所においても、散布作業における効率を極めて向上させ、作業者Mの負担を軽減できる。
【0052】
また、上記の肥料散布装置4では、輸送ホース9を流れる輸送空気Aの一部を、肥料H中に含まれる粉塵とともに吸引するため、輸送ホース9の先端から肥料Hを散布する際に、粉塵が舞い難くなり、作業者Mの作業環境を向上させることができる。また、輸送ホース9の先端部分まで輸送空気Aの流量を十分に確保できるため、輸送距離が短くなることを防止できる。また、輸送ホース9の先端に取付ける口金を必要に応じて交換することにより、散布距離や散布範囲を変更でき、作業効率をさらに向上できる。
【0053】
上記の肥料散布装置4では、吸引した空気Kに含まれる肥料Hを回収手段15によって分別し回収するため、肥料Hを有効に利用できる。また、周囲への粉塵の飛散がないことから、粉塵の堆積による肥料散布装置4の汚れを防止することができる。
【0054】
さらに上記の肥料散布システム1では、車両2の走行により、肥料散布装置4を現場まで移動させることができる。つまり、肥料散布装置4を、車両2の荷台3に載せたり降ろしたりする手間がなくなるため、クレーン等大型の機械が不要であるとともに、作業者Mの負担をさらに軽減できる。
【0055】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0056】
例えば、上記実施形態では、粉塵の飛散を防止するため、外側ホース13によって空気通路12を形成し、輸送ホース9の先端から輸送空気とともに粉塵を吸引するものを示したが、粉塵の飛散がない場合、あるいは飛散を防止する必要がない場合には、図11に示すように、外側ホースを省略し、輸送ホース9のみから構成してもよい。この場合、吸引ファン14に接続された吸引管も不要となる。 このように、外側ホース13を省くことにより、ホース全体が軽量化され、散布の際に扱い易くなるとともに、収容スペースが少なくなり、装置全体を小型化できる。また、吸引ファン14の吸引能力を軽減でき、装置のコストダウンを図ることができる。
【0057】
また、上記実施形態では、コンベア8として、複数のスライド板28を、チェーンを介して連結し、環状に移動させるもの(チェーンコンベア)を示したが、コンベアの形態は特に限定されるものではなく、スクリューコンベア75(図12参照)やベルトコンベアを用いるようにしてもよい。
【0058】
上記実施形態では、ホッパー7からコンベア8に肥料Hを供給するものを示したが、図13に示すように、ホッパー7の代わりに破砕機81を備えるようにしてもよい。この破砕機81には回転刃82が設けられており、投入された肥料Hが、散布に適したな大きさになるように回転刃82によって破砕されるものである。破砕された肥料Hは、コンベア8によってロータリフィーダ10に搬送される。このように、破砕機81によって、肥料Hを破砕することから、予め加工された肥料Hを利用しなくても、比較的安価な原材料のまま使用することが可能になる。また、ロータリフィーダ10や輸送ホース9の中で肥料Hが詰まることが防止される。
【0059】
また、上記実施形態では、ブロワー11からロータリフィーダ10に空気供給管41を介して輸送空気Aを供給するものを示したが、架台6がパイプ部材から構築されている場合には、そのパイプ部材を利用して輸送空気Aを供給するようにしてもよい。
【0060】
上記実施形態では、肥料散布装置4を車両2の荷台3に搭載するものを示したが、車両2の代わりに車輪を備え、車両2によって牽引するようにしてもよい。あるいは使用される現場が定まっている場合等には、肥料散布装置4をその現場に固定状態に設置してもよい。さらに、ホッパー7及びコンベア8を、他の構成要素と分離させ、現場において組合せるようにしてもよい。これによれば、例えば各現場にホッパー7及びコンベア8を常設することで、家畜の糞等の収容庫として利用することが可能になり、また、他の構成要素を複数の現場間で共用することが可能なる。
【0061】
上記実施形態では、家畜の糞から生成した有機質肥料を散布するものを示したが、例えば生ゴミ等から生成した堆肥、あるいは破砕機81を備えたものにおいては、牧草等の有機質繊維をそのまま散布するようにしてもよい。
【0062】
上記実施形態では、散布装置として、肥料Hを散布する肥料散布装置4を示したが、本発明は特に肥料の散布装置に限定されるものではなく、例えば、廃棄物を、複数の燃焼炉に燃料として散布するための装置としても有効に活用することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明の散布装置は、ロータリフィーダにおいて、散布対象物が排出された後の仕切室が、吸引手段の吸引作用により負圧状態となるため、ロータリフィーダの投入口では散布対象物の自然落下を付勢するように空気の流れを生じさせることができる。このため、比較的大きく軽量の散布対象物であっても、仕切室内に投入させることができる。したがって、十分な量の散布対象物を遠方まで輸送し散布することが可能となるため、草木が生い茂る場所や比較的広範囲の場所においても、散布作業における効率を極めて向上させ、作業者の負担を軽減できる。
【0064】
請求項2の発明の散布装置は、請求項1の発明の効果に加え、ロータリフィーダにおいて、回転体の周辺部分からの吹出しも抑制されるため、散布対象物をロータリフィーダのケーシング内に確実に投入させることができる。このため、散布可能な散布対象物の量を一層増加させることができ、さらに効率を高めることができる。
【0065】
請求項3の発明の散布装置は、請求項1または請求項2の発明の効果に加え、輸送ホースを流れる輸送空気の一部を、散布対象物中に含まれる粉塵とともに吸引するため、輸送ホースの先端から散布対象物を散布する際に、粉塵が舞い難くなり、作業者の作業環境が向上する。また、輸送ホースの先端部分まで、輸送空気の流量を十分に確保できるため、輸送距離が短くなることを防止できる。
【0066】
請求項4の発明の散布装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明の効果に加え、散布に必要な量の散布対象物を予めホッパーに貯留しておくことにより、作業者は輸送ホースの先端部分をもって所望の方向に散布することができる。
【0067】
請求項5の発明の散布装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの発明の効果に加え、散布に適した大きさに破砕されるため、予め加工された散布対象物を利用しなくても、原材料のまま使用することができる。また、ロータリフィーダや輸送ホースの中で散布対象物が詰まることが防止される。
【0068】
請求項6の発明の散布装置は、請求項4または請求項5の発明の効果に加え、ロータリフィーダの投入口の大きさや位置に拘わらず、ホッパーまたは破砕機から送出された散布対象物を、コンベアによってロータリフィーダに投入することができる。このため、ロータリフィーダと、ホッパーまたは破砕機とを任意の形で組合せることが可能になり、散布装置全体の高さや幅を、運搬や設置場所に適した大きさに設定することができる。
【0069】
請求項7の発明の散布装置は、請求項1乃至請求項6のいずれか一つの発明の効果に加え、吸引した空気に含まれる散布対象物を分別して回収するため、散布対象物を有効に利用できる。
【0070】
請求項8の発明の散布装置は、請求項1乃至請求項7のいずれか一つの発明の効果に加え、輸送ホースの先端部分が作業者の身体に取付けられるため、作業者は、輸送ホースの先端部分を手で持たなくても、楽な姿勢で散布することができる。また、作業者は、輸送ホースを移動させたり向きを変えたりする作業も、容易に行うことができる。
【0071】
請求項9の発明の散布装置は、請求項1乃至請求項8のいずれか一つの発明の効果に加え、商用電源を供給することができない場所でも、散布対象物を輸送して散布できることから、利便性を向上できる。
【0072】
請求項10の発明の散布システムは、車両の移動により、散布装置を現場まで移動させることができる。つまり、散布装置を現場まで搬送するにあたって、車両の荷台に載せたり降ろしたりする手間がなくなるため、クレーン等大型の機械が不要であるとともに、作業者の負担をさらに軽減できる。
【0073】
請求項11の発明の散布システムは、請求項10の発明の効果に加え、エンジンの動力により作動用電力を発生させるため、第二発電機の構成が簡略化され、安価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態である肥料散布システムにおける肥料散布装置の概念を示す説明図である。
【図2】本発明の第一実施形態である肥料散布システムの構成を示す側面図である。
【図3】肥料散布装置の構成を示す側面図である。
【図4】肥料散布装置の構成を示す平面図である。
【図5】肥料散布装置の構成を示す背面図である。
【図6】肥料散布装置におけるロータリフィーダの構成を示す縦断面図である。
【図7】肥料散布装置におけるロータリフィーダの構成を示す横断面図である。
【図8】肥料散布装置における輸送ホース及び外側ホースの先端部分の構成を示す斜視図である。
【図9】肥料散布装置におけるホッパーの構成を示す斜視図である。
【図10】肥料散布装置におけるホース保持手段の使用状態を示す説明図である。
【図11】外側ホースを設けない場合の肥料散布装置の構成を示す側面図である。
【図12】スクリューコンベアを用いた場合の肥料散布装置の構成を示す側面図である。
【図13】破砕機を用いた場合の肥料散布装置の概念を示す説明図である。
【符号の説明】
1 肥料散布システム(散布システム)
2 車両
3 荷台
4 肥料散布装置(散布装置)
7 ホッパー
8 コンベア
9 輸送ホース
10 ロータリフィーダ
11 ブロワー
12 空気通路
13 外側ホース
14 吸引ファン(吸引手段,第二吸引手段,第三吸引手段)
15 回収手段
16 発電機
32 ケーシング
32a 投入口
33 回転体
37 ドラム部
38 羽根
39 閉塞板
40 仕切室
40a 空の仕切室
48 隙間
63 エンジン
64 第二発電機
66 着用部
67 ホルダー
81 破砕機
A 輸送空気
H 肥料
M 作業者
R 回転方向

Claims (11)

  1. 散布対象物を輸送し散布するための輸送ホースと、
    該輸送ホースに輸送空気を供給するブロワーと、
    ケーシング内に回転可能に支持され該ケーシング内の空間を回転方向に沿って複数の仕切室に区画形成する回転体を有し、前記回転体の回転に伴って前記複数の仕切室に前記散布対象物が順次投入されるとともに、前記各仕切室に投入された前記散布対象物を前記輸送空気によって前記輸送ホース側に排出するロータリフィーダと、
    前記散布対象物が排出された後の前記仕切室に連通し、空気の吸引により前記仕切室内を負圧状態にする吸引手段と
    を具備することを特徴とする散布装置。
  2. 前記ロータリフィーダの前記回転体は、円筒形状のドラム部と、該ドラム部の周面に放射状に形成された複数枚の羽根と、前記ドラムの両端の開口部を塞ぐ閉塞板とを有し、
    前記ケーシングと前記閉塞板との隙間に連通し、空気の吸引により前記隙間を負圧状態にする第二吸引手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の散布装置。
  3. 前記輸送ホースを覆い、前記輸送ホースとの間に空気通路を形成する外側ホースと、
    前記輸送ホースの先端部分の周面に形成され、前記輸送空気の一部を前記空気通路に排出する空気排出部と、
    前記外側ホースの根元側に接続され、前記空気通路から空気を吸引する第三吸引手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の散布装置。
  4. 投入された前記散布対象物を貯留するとともに、前記ロータリフィーダに前記散布対象物を順次送出するホッパをさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の散布装置。
  5. 投入された前記散布対象物を破砕し、前記ロータリフィーダに順次送出する破砕機をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の散布装置。
  6. 前記ホッパーまたは前記破砕機から送出された前記散布対象物を、前記ロータリフィーダの投入口に搬送するコンベアをさらに備えることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の散布装置。
  7. 前記吸引手段によって吸引された空気から前記散布対象物を回収し、再び前記ロータリフィーダに戻す回収手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の散布装置。
  8. 散布作業を行う作業者が着用する着用部と、
    該着用部に取付けられ前記輸送ホースの先端部分を保持するホルダーと
    をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の散布装置。
  9. 少なくとも前記ブロワー、前記ロータリフィーダ、及び前記吸引手段に作動用電力を供給する発電機をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載の散布装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載の前記散布装置が車両の荷台に搭載されていることを特徴とする散布システム。
  11. 前記車両の動力源となるエンジンに連結され、前記エンジンの駆動により電力を発生する第二発電機をさらに備え、
    前記第二発電機により、少なくとも前記ブロワー、前記ロータリフィーダ、及び前記吸引手段に作動用電力を供給することを特徴とする請求項10に記載の散布システム。
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