JP3583696B2 - 製品アプリケータ - Google Patents
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Description
本発明は、製品を付けるためのアプリケータに関する。特に、本発明は、製品、例えば化粧品をケラチン性繊維、例えば睫毛又は眉毛に付けるためのアプリケータに関する。本発明は又、アプリケータ及び付けられるべき製品を入れるための容器を含むアプリケータセット又はアプリケータシステムに関する。
【0002】
本発明は又、塗布要素のベース部分に設けられた少なくとも1つの列をなす要素、例えば剛毛又は歯をを含む睫毛又は眉毛をすくための器具に関する。
【0003】
この汎用タイプの従来型アプリケータを用いて達成されるメーキャップ効果の質を向上させる必要がある。
【0004】
例えば、比較的多量の製品を睫毛に付けることができるとともに睫毛の表面に付着した製品を伸ばすために睫毛をつかむことができるアプリケータを提供する必要がある。
【0005】
また、ユーザーがコーム又は櫛状部を別途用いないで又は製品の付着後に睫毛又は眉毛をなでつける必要なく、単一のアプリケータを用いることにより睫毛又は眉毛に満足のいく程度にメーキャップを施すことができるようにすることにより製品付着手順を容易にする必要が存在する。
【0006】
さらに、製造が簡単で再現性のある幾何学的形状を有する睫毛をすくためのアプリケータを提供することが望ましい。
【0007】
また、製品を付着させた後に睫毛に十分にカールをつけ、これを伸長させることができるアプリケータを提供することが望ましい。
【0008】
さらに、付けられる製品が繊維を含む睫毛用製品である場合、繊維を整列させ、これらが製品を付けた時に睫毛に実質的に平行に向くようにすることができる塗布要素を有するアプリケータを提供することが望ましい。
【0009】
本発明の一形態としてのアプリケータは、複数の側部を有する多角形断面のベース部分及びベース部分に設けられた複数の突出部材を有する塗布要素を含む。突出部材のうち少なくとも2つが、ベース部分の互いに異なる側部の実質的に延長部として多角形ベース部分から互いに異なる方向に延びている。本発明の別の形態では、塗布要素は、断面が非多角形のベース部分及びベース部分に設けられた少なくとも1つの突出部材を有する。少なくとも1つの突出部材は、その軸線が、突出部材がベース部分と交わるところでは、ベース部分に対して実質的に接線方向に向くようにベース部分から遠ざかって延びている。
【0010】
発明の詳細な説明及び特許請求の範囲に用いられる突出部材又は突出要素の軸線という用語は、ベース部分の長さの方向に実質的に垂直な平面内で延びる突出要素の軸線を意味する。換言すると、突出部材又は突出要素の軸線は、ベース部分と交わる突出部材又は突出要素の部分から突出部材又は突出要素の自由端部まで延びる軸線である。
【0011】
好ましい形態としては、上述のアプリケータは好ましくは、ベース部分の長手方向軸線周りに同一の回転方向に差し向けられた少なくとも2つの突出部材を有する。さらに、少なくとも2つの突出部材は好ましくは、互いに隣接しており、そして、互いに実質的に平行であってもよく実質的に平行でなくてもよい。
【0012】
本発明の更に別の形態では、多角形の断面及び複数の側部を備えたベース部分も有する塗布要素を含むアプリケータが提供される。複数の突出部材がベース部分に設けられており、これらのうち少なくとも2つは、ベース部分の互いに異なる側部の実質的に延長部としてベース部分から遠ざかって延びている。少なくとも2つの突出部材は又、ベース部分の長手方向軸線回りに同一の回転方向に差し向けられている。
【0013】
本発明に従って上述したように突出部材をベース部分に設けることにより、睫毛とベース部分の接触が容易になり、これは撚りワイヤタイプの従来型アプリケータを用いては一般に困難である。しかしながら、本発明によれば、アプリケータを用いて製品を付けるとき、睫毛は、ベース部分と接触したときに製品が付けられるようになる。ベース部分は好ましくは、本発明の突出部材が上述のように配置されているので製品を睫毛に付ける際に積極的な役割を果たす。
【0014】
本発明の幾つかの形態では、アプリケータは好ましくは、ステムを有し、塗布要素は好ましくは、ステムの端部に設けられる。
【0015】
本発明の或る特定の形態では、突出部材は、種々の方法で配置できる列をなして連続的に配置された突出要素を有するのがよい。好ましくは、本発明のアプリケータにより、これが突出要素を、各列中の連続した要素相互間に密な間隔を置いて製造できる。
【0016】
本発明の文言上の意味の範囲内において、突出要素又は突出部材は例えば剛毛又は歯を有するのがよい。歯又は剛毛は、ベース部分とは別個に作られ、ベース部分に取り付けられて塗布要素を形成するのがよい。変形例として、歯又は剛毛を例えば成形によりベース部分と一体に形成してもよい。
【0017】
好ましい形態としては、ベース部分は、その長さの少なくとも一部にわたって実質的に一様な断面を有し、好ましくは各列のこの部分に位置する列の突出要素は全て、ベース部分の対応の側部の事実上延長部として延びている。
【0018】
ベース部分は、実際には正多角形又は非正多角形、好ましくは例えば三角形、正方形、五角形又は六角形の正多角形の輪郭を備えた様々な断面を有していてもよく、ベース部分の側部に対応したフェースは、平らであっても、又は僅かに凹状又は凸状であってもよい。
【0019】
多角形ベース部分は、たとえば三角形、正方形、五角形、六角形又は八角形の中から選択された断面を有するのがよい。非多角形ベース部分は、例えば楕円形及び円形のうちから選択された断面を有するのがよい。
【0020】
本発明の一形態としてのアプリケータは、睫毛又は眉毛をすくことができる器具であるのがよく、幾何学的分離面の互いに反対側の側部に交互に設けられた連続した突出要素を含む少なくとも1つの列をなす連続した突出要素を有する。
【0021】
上述したように、突出要素は歯であってもよい。歯の幾何学的形状及びこれらの間隔を変えることにより、歯の間に大きな又は小さな空所を形成することができ、塗布時に製品がこれら空所に装填できるようになる。
【0022】
かくして、列状の突出要素が睫毛を掴む性能に悪影響を及ぼさないで、相当な量の製品を装填できる列状の突出要素を作ることができる。
【0023】
列をなす連続した突出要素中の少なくとも2つの連続した突出要素は部分的に実質的に互いに整列するのがよい。発明の詳細な説明及び特許請求の範囲で用いられる「実質的に整列した」という表現は、連続した突出要素の実質的に整列した部分の各々の一部が、連続した突出要素の一部を通る線の第1の側に位置し、連続した突出要素の実質的に整列した部分の各々の別の部分が、第1の側とは反対側の線の第2の側に位置することを意味する。なお、かかる線は、列をなす連続した突出要素の長手方向軸線に実質的に平行である。かかる「実質的に整列した」部分を備えた実施形態の一例は、特に突出要素が歯の形態をしているとき、直線が連続した突出要素の根元部分の各々の中心を通るように配置された連続した突出要素を有する。しかしながら、他の実施形態もまた、本発明の範囲に属する。
【0024】
さらに、少なくとも2つの連続した突出要素は、互いに実質的に連続した部分を有するのがよい。発明の詳細な説明及び特許請求の範囲に記載されているような「実質的に連続した部分」という表現は、塗布要素の長手方向軸線に実質的に垂直な平面内で連続した歯相互間に挿入される睫毛が、上記部分が互いに近接しているので、上記部分相互間で自由に動くことができないようになっていることを意味している。換言すると、塗布要素を睫毛に対して実質的に横方向に延びるよう睫毛に接触させると、互いに実質的に連続している部分を有する連続した歯相互間に入る睫毛が、これら部分が互いに近接しているのでこれら部分間で自由に動くことができないようになると共にこれらで掴まれるようになる。実質的に連続した部分の掴み作用は、連続した歯の長さに沿う任意の位置で生じることができる。加うるに、実質的に連続した部分は、連続した歯の部分相互間での睫毛の通過が阻止されるよう互いに十分に近接しているのがよい。「実質的に連続した部分」という用語は、互いに接触又はオーバラップした部分を含むが、「実質的に連続した部分」という表現は、睫毛がこれら部分相互間で自由に動くことが阻止される限り、互いに接触することを必要とするわけではない。実質的に連続した部分の間隔についての正確な寸法は、多くの要因、例えば睫毛の平均直径及び付けられるべき製品の特定の性状に応じて選択できる。
【0025】
実質的に連続した部分は、睫毛の掴み作用を発揮する。この掴み作用により製品を睫毛の実質的に長さ全体に沿って実質的に一様に広げることができる。アプリケータを用いてマスカラを付ける場合、睫毛の実質的に長さ全体に沿うかかる実質的に一様な塗布により、睫毛は長くなったように見える。また、睫毛を実質的に連続した部分で掴んでアプリケータを動かすことにより睫毛を整え直すことができる。例えば、睫毛を掴んだ状態でアプリケータを回すと、これに対応して掴んだ状態の睫毛にカールをつけることができる。
【0026】
本明細書で用いる「オーバラップした部分」という表現は、塗布要素を横又はフェースから見て、互いに重なり合った部分又は少なくとも縁又は接点を介してだけ互いに重なり合った部分を意味するものと理解されるべきである。かくして、実質的に連続した部分は好ましくは、ベース部分の(突出要素から成る列の)長手方向軸線に垂直であるか、ベース部分(突出要素から成る列の)長手方向軸線に実質的に平行に延びる互いにオーバーラップしたフェースであるのがよい。
【0027】
好ましくは、実質的に連続した部分を備えた少なくとも2つの連続した突出要素相互間には、好ましくはV字形の切欠きをした形態の少なくとも1つの隙間が構成される。
【0028】
ベース部分をその長手方向軸線に沿って、即ちベース部分の端部から見て、少なくとも2つの連続した突出要素は、互いに離れるように広がった形態、互いに向かって細まった形態、互いに交差した形態、又は互いに実質的に平行に延びる形態の上方部分を有するのがよい。少なくとも2つの連続した突出要素は又、ベース部分の互いに反対側の側部に差し向けられた上方部分を有するのがよい。
【0029】
幾何学的分離面は好ましくは、実質的に整列した突出要素の根元部の中心を通る。根元部は好ましくは、互いに平行であり、これらの高さは、約0.2mm以上又はこれに等しい長さであるのがよい。
【0030】
連続した突出要素は、睫毛を2つの連続した歯相互間で効果的に掴むことができるようにこれら根元部のところの間隔が広く、しかもこれらの上方部分、特にこれらの自由端部相互間の間隔を広く取った状態で作られたものであるのがよい。好ましくは、この間隔により、睫毛は突出要素相互間に係合してこれらで掴みやすくなり、しかも塗布要素に付着した製品のうち幾分かを収容することになる。
【0031】
幾何学的分離面(この互いに反対側の側部には連続した突出要素が交互に設けられている)は、平面であるのがよい。幾何学的分離面は好ましくは、塗布要素の成形のための分割線である。幾何学的分離面は又、円筒面であってもよく、その準線は曲線又は破線である。実施形態によっては、幾何学的分離面は、少なくとも2つの連続した歯の実質的に整列した部分の整列平面を通る平面である。
【0032】
本発明の一形態では、塗布要素は、根元部を備えた歯の形態をした突出要素を有する。根元部は、深さが幅よりも大きいものであるのがよい。
【0033】
突出要素は又、上記幾何学的分離面の同一の側部に設けられた2つの隣り合う突出要素相互間の間隙よりも深いものであるのがよく、この場合、深さは、ベース部分の長手方向軸線に実質的に垂直な方向に測定され、間隙は、ベース部分の長手方向軸線に実質的に平行な方向に測定される。
【0034】
突出要素の深さ及び歯の根元部の深さは、比較的大きな機械的強度をもたらし、それにより塗布要素は睫毛によって及ぼされる力に耐えることができる。
【0035】
本発明のアプリケータは又、かなり迅速に乾きがちな製品を塗布することができる。
【0036】
好ましくは、比b/eは、約1.2以上又はこれに等しく、より好ましくは、この比は、約1.4以上又はこれに等しく、ここでbは、歯の根元部の深さ、eは、その幅である。
【0037】
また好ましくは、比b/cは、約1.2以上又はこれに等しく、より好ましくは、約1.4以上又はこれに等しく、ここでbは、歯の根元部の深さであり、cは、幾何学的分離面の同一の側部にずれた状態で設けられた2つの隣り合う歯相互間の間隙である。
【0038】
歯は、塗布要素又はベース部分の長さに沿って変化している深さを有するのがよい。かくして、歯の深さは、塗布要素の長さに沿って、増大し、減少し、増大し次に減少し、或いはこれらの逆であるのがよい。
【0039】
塗布要素は、ベース部分の端部に向いた少なくとも一つのフェースがベース部分の長手方向軸線に対して角度をなして設けられた突出要素を含むのがよい。この角度は、長手方向軸線に対して直角、鋭角又は鈍角をなすのがよい。好ましくは、歯の根元部は、ベース部分の長手方向軸線に垂直な、またはこれに対し鋭角又は鈍角をなす前方フェース及び(又は)後方フェース(即ち、ベース部分の遠方側端部及び手元側端部にそれぞれ向いたフェース)を有している。
【0040】
突出要素の列は好ましくは、ベース部分の端部のうち一方に向くと共に列の長手方向軸線に対して一方向に傾斜したフェースを有する突出要素からなる第1の並びと、突出要素の第1の並びと交互に設けられていて、ベース部分の端部のうち一方に向くと共に列の長手方向軸線に対して第1の並びの突出要素とは異なる方向に傾斜したフェースを有する突出要素の第2の並びとを含む。
【0041】
例えば、歯の第1の並びを有する突出要素から成る少なくとも1つの列は、ベース部分の軸線に対して傾斜した前方フェース及び(又は)後方フェースを有するのがよく、歯の第2の並びは、ベース部分の長手方向軸線に対して第1の並び中の歯とは異なる方向に傾斜した前方フェース及び(又は)後方フェースを有するのがよい。第1の並び中の歯と第2の並び中の歯は、幾何学的分離面の互いに反対側の側部に少なくとも部分的に交互に設けられている。
【0042】
本発明の塗布要素は、塗布要素の端部に向いた凸状フェース及び凹状フェースのうち一方を有する少なくとも1つの塗布要素を含むのがよい。好ましくは、少なくとも2つの連続した突出要素は、塗布要素の端部に向いた凸状フェース及び凹状フェースを有している。2つの突出要素のうち一方は、塗布要素の端部に向いた凸状フェース及び凹状フェースのうち一方を有するのがよく、これに対し2つの連続した突出要素のうち他方は、塗布要素の端部に向いた平らなフェースを有する。
【0043】
突出要素の列は、幾何学的分離面の一方の側部に設けられた歯の第1の並び及び第1の並び中の歯と交互に設けられた状態でこの幾何学的分離面の他方の側部に設けられた歯の第2の並びを含むのがよく、第1の並び中の歯は、前方(又は後方)に向いた凸状又は凹状の前方(又は後方)フェースを有し、第2の並び中の歯は、前方(又は後方)に向いた凹状又は凸状の前方(又は後方)フェースを有している。
【0044】
突出要素の列は又、幾何学的分離面の一方の側部に設けられた歯の第1の並び及びこの幾何学的分離面の他方の側部に設けられた歯の第2の並びを含むのがよく、第1の並び中の歯は、第2の並び中の歯と交互に設けられ、第1の並び中の歯は、前方(又は後方)に向いた凹状又は凸状の前方(又は後方)フェースを有し、第2の並び中の歯は、平らな後方(又は前方)フェースを有している。
【0045】
本発明のさらに別の形態によれば、好ましくは、列中の3つの連続した突出要素は、付けられるべき製品を収容するように形作られた容積部を構成している。幾何学的分離面の同一の側部の2つの歯相互間の間隙と幾何学的分離面の反対側の側部に設けられていて、2つの隣り合う歯の中間に位置した歯の幅との比は、約0.2〜約2.0の範囲にあるのがよい。好ましくは、間隙と幅は、突出要素の高さのほぼ中間点で測定される。
【0046】
本発明の別の形態によれば、突出部材及びこれに隣接していて、突出部材が実質的に延びている起点としての側部とは別のベース部分の側部は、付けられるべき製品を収容するように形作られた開放容積部を構成している。
【0047】
突出部材とベース部分は好ましくは、プラスチックを用いて一体品として一緒に成形される。
【0048】
ベース部分は好ましくは、実質的に細長く、突出部材は好ましくは、ベース部分の長さに沿って延びる。また、連続した突出要素の列は好ましくは、ベース部分の長さに沿って延びる。ベース部分は又、好ましくは、その長さの少なくとも一部にわたって一様な断面を有する。ベース部分は、正多角形又は非正多角形のうちから選択された断面を有するのがよい。ベース部分の1又は2以上の側部は、平らでなくてもよく、例えば凹状又は凸状であってもよい。
【0049】
突出部材は、ギザギザの付いた又はのこ歯状の自由縁部を有するのがよく、これらギザギザは、睫毛をこれらの間に掴むような形状になっている。
【0050】
塗布要素は、フィルムヒンジを備えた状態で作られ互いに接合された2つの部品を有するのがよい。
【0051】
突出部材又は突出要素の高さは、好ましくはベース部分の長さに沿って変化しているのがよい。
【0052】
突出部材又は突出要素の高さは好ましくは、約0.5mm〜約15mmの範囲、より好ましくは、約7mm〜約13mmの範囲にある。
【0053】
塗布要素が設けられているアプリケータステムは好ましくは、プラスチックの成形により作られている。塗布要素及びステムは、一体品として一緒に成形されたものであるのがよい。変形例として、塗布要素をステムの遠方側端部に着脱自在に連結してもよい。塗布要素の長手方向軸線は、ステムの長手方向軸線に実質的に平行に延びるか、あるいはステムの長手方向軸線に対して角度をなし、例えば直角に延びるものであってもよい。
【0054】
塗布要素は、付けられるべき製品を収容した容器内に挿入しやすいようテーパした遠方先端部を有するのがよい。この先端部には、突出要素を設けてもよいが設けなくてもよい。
【0055】
塗布要素を、プラスチックの成形により、アプリケータステムを備えるとともに、使用していないときには閉じられる容器を密封するようになった密封部材を備えた一体品として作るのがよく、この密封部材は好ましくは、容器の首(ネック)に密封的に嵌まり込むような形状の表面を有する。変形例として、塗布要素とは反対側のステムの端部に設けられていて、容器の口を密閉するように形作られたキャップが、密封部材を有するのがよい。かくして、カップは、容器を密封自在に閉じることができる。
【0056】
ベース部分をエラストマー材料で作り、ステムを剛性又は半剛性のプラスチック材料で作るのが好ましく、ベース部分は、ステム上に成形され又はこれに取り付けられる。
【0057】
ベース部分及び突出要素をエラストマー材料で作ることにより、アプリケータがワイパーを通りやすくなる。さらに、アプリケータの使い心地もよくなる。
【0058】
変形例として、ステムを、塗布要素を作るのに用いられたプラスチックよりも可撓性の高いプラスチックで作ってもよい。かくして、特に製造上の理由で必要であれば、塗布要素を作るのに比較的可撓性の低い材料を用いてもよく、ステムの可撓性を利用すれば、塗布要素の可撓性が低くても塗布時にこれを補うことができる。
【0059】
本発明のさらに別の形態の塗布要素は、中実の側部を備えた多角形又は非多角形のベース部分を有するのがよい。好ましくは、ベース部分は、一体構造品であるのがよい。さらに好ましくは、ベース部分を成形により作るのがよい。かかる中実の一体構造品は、睫毛がベース部分を通過してベース部分の長手方向軸線に達することがないようにする。この実施形態は、例えば軸方向に配置された撚りワイヤコアから半径方向に延びる剛毛を備えた幾つかの従来型マスカラアプリケータとは対照的である。
【0060】
上述の本発明のアプリケータは、製品を入れている容器と関連して用いることができる。好ましくは、容器は、アプリケータを容器から取り出す際に塗布要素の突出部材(即ち、歯を含む)から余分の製品を取り除くように形作られたワイパーを有している。このワイパーは好ましくは変形可能であり、例えばフォームのブロック又はエラストマー製舌部を含むのがよい。変形可能なワイパーにより、ワイパーは、塗布要素を容器から取り出しているときに塗布要素の形状に一致することができるので、拭い取り効果が向上する。
【0061】
本発明の別の特徴は、製品を睫毛に付ける方法にあり、かかる方法は、上述のアプリケータ又はアプリケータセットの何れかを準備する段階と、製品をアプリケータの塗布要素の少なくとも一部に装填し又は載せる段階と、塗布要素の一部のうち少なくとも何割かを睫毛に接触させて製品が睫毛を覆うようにする段階とを有する。製品の装填段階では、アプリケータを製品の入っている容器に差し込み、アプリケータを容器から取り出し、余分の製品を突出部材から拭い取る。変形例として、製品を装填する段階では、製品を容器から小出しして塗布要素に付着させ、或いは塗布要素を製品の固形ケークに接触させるのがよい。好ましくは、後に述べた装填段階では、製品の固形ケークを加湿する。加湿段階では、塗布要素を加湿するのがよい。本発明の方法は又、睫毛を塗布要素の少なくとも一部で掴む段階を含む。
【0062】
製品としてのマスカラが繊維を含む場合、本方法は、この製品を付けているときに睫毛に実質的に平行になるように繊維を塗布要素に整列させる段階を更に有する。繊維のこの整列状態は好ましくは、突出部材のギザギサ又塗布要素の列中の連続した突出部材相互間の間隔により得られるボトルネック(壜の首のように通路が狭くなっている状態)型効果の結果として生じる。
【0063】
本方法は、睫毛を塗布要素のベース部分に装填されている製品に接触させ、次に突出部材に接触させる段階を更に有する。
【0064】
本発明の方法の別の特徴は、塗布要素の一部をステムに連結する段階を有することにある。塗布要素の連結に先立って、複数の塗布要素のうち1つを選択してステムに連結するのがよい。
【0065】
好ましくは、本発明のアプリケータ、アプリケータセット及び方法は、化粧品、例えばマスカラを睫毛に付けるのに用いられるが、他の製品も又、使用可能であり、これを他の表面に付けることができる。
【0066】
本発明のさらに別の形態としての塗布要素は、中実の側部を備えた多角形ベース部分を有するのがよい。好ましくは、ベース部分は、一体構造品であるのがよい。さらに好ましくは、ベース部分を成形により作るのがよい。かかる中実の一体構造品は、睫毛がベース部分を通過してベース部分の長手方向軸線に達することがないようにする。この実施形態は、例えば軸方向に配置された撚りワイヤコアから半径方向に延びる剛毛を備えた幾つかの従来型マスカラアプリケータとは対照的である。
【0067】
本発明の別の形態では、塗布要素は、撚りワイヤを用いないのがよい。さらに、突出部材は、ベース部分の長手方向軸線から間隔を置いた原点位置で塗布要素から延びるのがよい。
【0068】
上述の構造及び作用的特徴とは別に、本発明は、例えば以下に説明するような多数の他の形態を取ることができる。上記説明と以下の説明は共に例示であって、特許請求の範囲に記載された本発明についての説明を与えるものである。
【0069】
添付の図面は、本発明を理解しやすくするためのものであり、本明細書の一部をなしている。図面は、本発明の実施形態を示しており、以下の説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0070】
図1に示すアプリケータセット1は、製品3、好ましくは睫毛又は眉毛のための化粧品又はトリートメント用品、例えばマスカラを入れた容器2を有している。容器2は、口を構成するねじ山付き首4を有している。口は内部にワイパー5を備え、このワイパーは、首4の中に差し込まれていて、その下端部に円形拭い取りオリフィス6を定める弾性変形可能な環状リップ又は舌部を備えた部分を有している。好ましくは、舌部は、エラストマー材料で作られていて、これにフロック加工を施すのがよいが、これを施さなくてもよい。変形例として、変形可能なワイパーは、図1Aに示すように連続気泡フォーム5Aのブロックを有してもよい。いずれの場合においても、ワイパーは好ましくは、塗布要素の形状に一致するよう変形可能である。
【0071】
アプリケータセット1は、軸線X(図2)を備えたステム8を含むアプリケータ7を有している。塗布要素9は、ステム8の一端に設けられ、ステム8の他端には、掴むための掴み部材10が設けられている。掴み部材10は、容器2の口を密封自在に封止するよう形作られると共に首4に螺着されるよう設計されたキャップ(図示せず)の形態をしているのがよい。
【0072】
ステム8は、剛性又は半剛性の材料、好ましくはプラスチックを成形することによって作られたものであるのがよい。
【0073】
図示のように、ステム8は真っ直ぐであるが、変形例として湾曲していてもよい。
【0074】
拭い取りオリフィス6は、アプリケータを容器2から取り出す際に余分な製品をステム8及び塗布要素9から取り除くような直径のものである。
【0075】
図2〜図5は、塗布要素器具を拡大して示している。塗布要素は、実質的に細長い形状のものであって、3つの側部17,18,19を備えた三角形断面のベース部分12を有している。ベース部分の長手方向Zは、この実施形態では、ステム8の軸線Xと一致している。ベース部分の断面は、三角形である必要はなく、以下に説明するように他の正多角形断面及び非正多角形断面、或いは非多角形断面をしていてもよい。
【0076】
またベース部分を本発明の範囲から逸脱しないで、ベース部分の長手方向軸線とステムの長手方向軸線との間に角度をつけてステム8の延長部として形成してもよい。
【0077】
ベース部分12は又、上述の実施形態では実質的に真っ直ぐである。しかしながら、これは、ステムと同様に湾曲してもよく、或いは破線の状態で延びてもよい。
【0078】
この実施形態では、ベース部分12は、3つの列をなす連続した突出要素13,14,15の形態の3つの突出部材を有している。各列の突出部材は、ベース部分12の長手方向軸線Xに実質的に平行な方向に連続して配置されている。
【0079】
図4〜図6で最もよく分かるように、各列の突出要素は、ベース部分12の側部の実質的に延長部としてベース部分12から遠ざかって延びている。
【0080】
図示の実施形態では、突出要素は、これらが実質的に延長して延びる起点となるベース部分の側部の平面に平行に延びるが、もしこれが突出要素がこの平面に対して僅かに傾いていても本発明の範囲から逸脱することはない。
【0081】
同様に、ベース部分の各側部は、平らではなく、例えば図46及び図47に示すように僅かに凹状又は凸状であるのがよい。さらに、ベース部分は、図45を参照して説明するように、製品を保持するよう設計された逃げ部又は表面模様を有しているのがよい。
【0082】
本実施形態では、各列の突出要素は、少なくともこれらの根元部のところが、ベースの中心から始まって各列の突出要素の根元部を通る半径方向平面に対して0ではない角度をなして傾けられている。
【0083】
加うるに、図4に示すように、突出要素の各列は、実質的に、ベース部分12の中心から0ではない距離fのところを通る平面P内で延びるのがよい。
【0084】
3つの列13,14,15の突出要素は、ベース部分12の長手方向軸線回りに同一の回転方向に、例えば塗布要素をベース部分の端から見て反時計周りの方向に差し向けられている。即ち、これらは、図5の矢印Aとは逆の方向に差し向けられている。
【0085】
変形例として、図6に示すように、3つの列13,14,15の突出要素はすべて、図5に示す回転方向と比較して、これとは逆の回転方向に、即ち図6の矢印Bの方向に差し向けられている。
【0086】
非限定的な例として、本明細書で用いられる同一の「回転方向(direction of gyration )」に延びる要素は、従来型水車及び櫂が互いに対して水車にどのようにとりつけられているかをイメージすることにより理解できる。水車を所定量回転させて第1の櫂が第2の櫂によって先に占められていた円周方向位置と実質的に同一の円周方向位置にくると、第1の櫂は、第2の櫂がその位置で向いていた方向と実質的に同一方向に向く。
【0087】
図2〜図6では、列13は、ベース12の側部17の延長部をなし、列15は、側部18の延長部として延び、列14は、側部19の延長部として延びている。アプリケータを容器2から取り出す際に塗布要素9には製品が装填され、この製品はベース部分12の側部と各列の突出要素相互間の両方に付着している。製品を付けるためには、ベース部分の一方のフェース又は側部、例えば図5の実施形態の側部18を睫毛に接触させる。
【0088】
列15の突出要素は、側部18の実質的に延長部をなしているので、塗布時において睫毛とベース部分12との間の比較的長い接触関係を達成することができる。これにより、睫毛に相当多量の製品を付けることが可能になる。さらに、アプリケータを回して睫毛を横切るようにすると、睫毛はベース部分の側部18及び実質的にこの延長部をなしている突出要素の列15に接線方向に接触することができる。
【0089】
一般に、本発明のアプリケータを用いると、塗布要素と睫毛との間に比較的広い接触領域を作ることができる。
【0090】
また、製品の塗布は、アプリケータを容器内に頻繁に入れ直す必要なく行うことができる。この理由は、塗布要素のベース部分12の他方の側部19,17に付着している製品をアプリケータを矢印Aの方向に1/3回転又は2/3回転させた後でも依然として使用できるからである。
【0091】
睫毛が塗布要素に接触すると、これら睫毛は、図5に示すように列13の突出要素相互間に次第に係合できる。突出要素は好ましくは、睫毛が掴まれ、分けられ、なでつけられ、そしてこれにカールがつけられるよう配置されている。
【0092】
睫毛に対する塗布要素の配置の仕方及びベース部分の周りでの突出要素の向き、塗布要素の回転方向、塗布中のアプリケータの全体的な運動量、同一の列中の突出要素の配置及び構成の仕方に応じて種々のメーキャップ効果を得ることができることは理解されよう。
【0093】
本発明は、三角形の形をした断面を有するベース部分に限定されず、図7〜図10及び図50に示す実施形態では、ベース部分がそれぞれ、正方形、長方形、五角形、六角形及び八角形の形の断面を有している。ベース部分の側部は平らであっても、平らでなくてもよく、例えば凸状又は凹状であってもよい。突出要素の列は、ベース部分の側部の実質的に延長部として配置されている。
【0094】
ベース部分は又、非多角形の断面、例えば図11に示すように楕円形の形の断面を有していてもよい。
【0095】
図11は、ベース部分から遠ざかって延びるようベース部分に設けられた突出要素の2つの列を示している。突出要素の軸線は、突出要素がそれぞれベース部分と交わるところで、実質的にベース部分に対して接線方向に位置している。図11の突出要素の列は、互いに実質的に直径方向反対側でベース部分に設けられている。
【0096】
図12〜図18は、塗布要素に設けることができる突出要素の種々の構成例を示している。
【0097】
例えば、塗布要素の突出要素の1つの列又は多数の列は、図12に示すように三角形ののこ歯状の輪郭を備えた一連の歯20を有するのがよい。
【0098】
塗布要素は、図18に示すようにこれらの間に底が平らな溝22又は図13に示すようにこれらの間に底に切欠きのついた溝を形成する歯21を有するのがよい。
【0099】
塗布要素は変形例として、図14に示すようにオベリスクの形をした歯又は剛毛24を有し、或いは図15に示すように丸い先端部及び幅の広い切頭円錐形根元部26を備えた僅かに円錐形の上方部分を備えた歯又は剛毛25を有していてもよい。
【0100】
塗布要素は、図16に示すように例えば鉤状に折り曲げられた頭部29を備える突出要素を有していてもよく、或いは図17に示すように幅の広い頭部31を備えた突出要素30を有していてもよい。
【0101】
1つの列の連続した突出要素は更に、幾何学的分離面の両側に少なくとも部分的に交互に配置されたものであってもよい。一例を挙げると、図19及び図20は、幾何学的分離面Sの互いに反対側の側部にそれぞれ設けられた2つの並び32a,32bを含む好ましくは歯の形態をした列をなす連続した突出要素32を示している。この場合、幾何学的分離面Sは、平面である。歯32aは、ベース部分を横から見て、歯32bの中間に、好ましくは2つの隣り合う歯32b相互間の真ん中に配置されており、またその逆のことがいえる。
【0102】
突出要素をこのように交互に配置することにより、3つの連続した突出要素相互間に製品を収容させることができると同時に、製品を、2つの連続した突出要素相互間に形成された比較的幅の狭い隙間34により睫毛に沿って伸ばすことができる。
【0103】
図19及び図20の実施形態では、歯32a,32bの根元部は、幾何学的分離面Sの各側にそれぞれ一つずつ設けられている。
【0104】
変形例として、歯又は突出要素の根元部は、実質的に互いに整列してもよく、歯は、幾何学的分離面の互いに反対側の側部に少なくとも部分的に交互にずれた状態で根元から延びる上方部分を有してもよい。
【0105】
一例を挙げると、図21は、連続した歯40a,40bの列40を示しており、塗布要素をベース部分の端から見て、これらの根元部41は実質的に整列しているが、これらの上方自由端部42はそれぞれ、左及び右に湾曲している。
【0106】
突出要素の列は、剛毛と歯の組合せを有してもよく、或いは互いに異なる形状の歯又は剛毛を有していてもよい。一例を挙げると、図22は、ベース部分52の側部の実質的に延長部として設けられた連続した突出要素の列50を示している。この列50は、歯51aと剛毛51bを繰り返し配置したものから成る。
【0107】
特に、睫毛に付けられた製品がすぐに乾燥しがちな場合、幾何学的分離面の各側に少なくとも部分的に交互にずれていて、幅よりも長い深さをもつ根元部を備えた1列の歯を用いることが好ましい。一例を挙げると、図23は、幾何学的分離面の互いに反対側の側部に交互に設けられた歯61a,61bの列60を示しており、この幾何学的分離面はこの場合、ベース部分62の側部63に平行な平面である。連続した歯60の列は、側部63の実質的に延長部として延びている。
【0108】
歯の深さbは、ベースの長手方向軸線Zに垂直な方向に測定され、幅eは、軸線Zに平行な方向に測定されている。幾何学的分離面の同一の側部に設けられている2つの隣り合う歯61a又は61b相互間の間隙cは、軸線Zに平行に測定されている。
【0109】
歯61a,61bは、図24〜図29に示すように種々の形態を有していてもよく、図24〜図29は、それぞれの根元部64a,64b及び根元部64a,64bから延びるそれぞれの上方部分65a,65bを備えた2つの連続した歯61a,61bの種々の構成例を示している。
【0110】
図24の構成では、上方部分65a,65b、特に自由端部はそれぞれ根元部64a,64bと同軸である。2つの連続した歯の各々の自由端部は、実質的に互いに平行に延びている。
【0111】
図25の形態では、上方部分65a,65b、特に自由端部は、それぞれ前方及び後方に傾けられている。即ち、歯の各々の自由端部は、ベース部分の反対側の端部に向かって傾けられている。
【0112】
図26の形態では、上方部分65a,65b、特に自由端部は、ベース部分をその2つの端部のうち一方から見た場合に、それぞれ左側及び右側に傾けられている。即ち、2つの連続した歯の上方部分は、互いに遠ざかるように広がっている。
【0113】
図27の形態では、上方部分65a,65bは、それぞれ右側及び左側に傾けられていて、ベース部分をその2つの端部のうち一方から見ると互いに交差している。変形例として、上方部分は、互いに交差することなく互いに向かって細まっていてもよい。
【0114】
図示していない変形形態では、歯の上方部分は、それぞれ左側及び右側に傾けられていることに加えて、それぞれ前方及び後方に傾けられていてもよく、或いはこの逆であってもよい。
【0115】
図28の形態では、歯64a,64bの根元部は、ベース部分の軸線Zに実質的に平行に延びるフェースに沿ってオーバーラップしている。図29の形態では、歯の根元部64a,64bは、ベース部分の軸線Zに実質的に垂直に延びるフェースに沿ってオーバーラップしている。
【0116】
図30〜図32は、突出要素の列70を示しており、この列70は、歯70aの第1の並び及び歯70bの第2の並びを有している。歯は好ましくは、ベース部分72との一体品として形成され、図32で分かるように幾何学的分離面Sの両側に交互に配置されている。
【0117】
歯の列70の輪郭(即ち、外周面)は、図32で分かるように、実質的に三角形の準線を備えた筒体を構成している。歯70a,70bがベース部分72と交わる箇所における歯70a,70bの深さbは、これらの幅よりも大きく、しかも幾何学的分離面の同一の側部に設けられている2つの隣り合う歯70a又は70b相互間の間隙cよりも大きい。
【0118】
好ましくは、幾何学的分離面の同一の側部の2つの隣り合う歯相互間の間隙と、幾何学的分離面の反対側に設けられていて、2つの隣り合う歯の間の歯の幅の比は、約0.2〜2.0の範囲にあり、間隙及び幅は好ましくは、歯の高さのほぼ中間部分のところで測定されている。
【0119】
歯70a,70bは、これらの根元部が比較的深いので、ベース部分の軸線Zに対して横方向に加わる歪みに耐えることができる。これにより、睫毛を分けることができ、しかも製品が部分的に乾燥した場合でも睫毛の表面に付けられた製品を伸ばすことができる。
【0120】
各歯70a又は70bは、軸線Zに垂直に向いた事実上平らで互いに平行な前方フェース75及び後方フェース76を備えた下方部分74と、各歯の自由端部に向かって細まっている前方フェース78及び後方フェース79を備えた上方部分77とを有している。これにより、各歯の上方部分77は、例えば図31で塗布要素を横から見ると、全体としてテーパした形状を備えるようになる。本明細書で用いる「前方」という用語は、塗布要素の遠方側端部(又はベース部分)に向いていることを示し、「後方」という用語は、塗布要素をステムに取り付けた時に塗布要素の手元側端部(又はベース部分)及びステムに向いていることを示している。
【0121】
列70の3つの連続した歯の下方部分74はこれらの間にベース部分72と協働して、睫毛に付く幾分かの製品を収容するような形状の容積部80を構成している。
【0122】
少なくとも2つの連続した歯の下方部分74は好ましくは、図31で最もよく分かるように実質的に連続している。
【0123】
実質的に連続している歯の上方部分77は、塗布要素を例えば図31において横から見て、睫毛を掴み、分け、すき、そして睫毛の表面についている製品を伸ばすことができるようにするフォーク又は二又部をこれらの間に形成している。
【0124】
具体的に説明すると、歯の上方部分77は、塗布要素を横から見ると、これらの間に、切欠き28、好ましくはV字形の切欠きの形態をした隙間を形成している。切欠きの底部83は好ましくは、ベース部分72から距離dを置いて位置し、この距離dは好ましくは、ベース部分から測って約0.2mm以上又はこれに等しい。
【0125】
図示の実施形態では、距離dは、2mm台であり、歯の全高は、3mm台である。
【0126】
歯の高さ、距離d及び幾何学的分離面の同一の側部に位置した隣り合う歯相互間の間隙cを変えることにより、櫛状部が担持する製品の量を変えることができるということは理解されるべきである。
【0127】
さらに、塗布要素が睫毛を掴む能力に悪影響を及ぼさないで、塗布要素によって担持される製品の量を多くするには、歯の同一の並び中の隣り合う歯、即ち、歯70a又は70b相互間の間隙cを比較的大きくすればよい。この理由は、連続した歯が交互にずれているということ及び連続した歯の上方部分77によって形成される切欠き82が、十分狭くなったままであるということにある。
【0128】
図33は、プラスチックを成形することにより軸線Zのベース部分101との単一品として作られた連続した歯の列100を示している。
【0129】
列100は、上述したように交互に配置された歯102a,102bの2つの並びを有している。歯の根元部103は、ベース部分101の軸線Zに平行な方向に互いに実質的に整列している。上方部分は、幾何学的分離面Sの互いに反対側の側部にそれぞれ交互に設けられていて、この幾何学的分離面Sはこの場合、歯の根元部103に実質的に平行に延びる平面である。
【0130】
歯の根元部103の高さは好ましくは、図示の実施形態では1〜数mm台であり、好ましくは、約0.2mmよりも大きく又はこれに等しい長さのものである。
【0131】
歯の上方部分が交互に配置されていることにより、根元部103相互間の間隔を0又は非常に僅かにすることができる。例えば、この間隔は、約0.4mm以下又はこれに等しい長さのものであるのがよい。
【0132】
2つの連続した歯は、これらの間に、塗布要素が睫毛を掴むことができるようにする切欠きを形成し、これに対し歯の互いにずれた上方部分は、これらの間に、製品を収容することができる容積部を形成する。好ましくは、塗布要素への相当多くの量の製品を付けることができると共に睫毛を掴むことができ、かくして塗布及びメーキャップ効果の全体的な品質が潜在的に向上する。
【0133】
歯の幾何学的形状及び間隔を変えることにより、塗布要素に収容される製品の量を変えることができる。
【0134】
図35及び図36は、歯111aの第1の並び及び歯111bの第2の並びを有する連続した歯の列110を有している。連続した歯の根元部112は、互いに実質的に整列しており、連続した歯の根元部から延びる部分は、幾何学的分離面の互いに反対側の側部に少なくとも部分的に交互に設けられている。
【0135】
例えば、塗布要素を前方端部及び横から見て、歯111aの上方部分113は、右側に且つ後方に差し向けられ、歯111bの上方部分は左側且つ前方に差し向けられている。このように、歯111a,111bの上方部分113は、塗布要素を図36に示すように横から見ると互いに交差している。
【0136】
互いに交差している連続した歯の自由端部114は、これらの間に睫毛を掴む切欠きを構成し、連続した歯の根元部は、これらの間に製品を収容するための容積部を構成している。
【0137】
好ましい例として、図37及び図38に示すように、塗布要素は、全体としてテーパした形状の遠方側端部を有するのがよく、かくして、アプリケータを製品を収容している容器内へ差し込みやすくする。図37及び図38では、ベース部分12は、全体にテーパした形状の前方部分12aを有している。突出要素の列13,14,15は、このテーパした部分12aのコーナーに沿って前方先端部12bまで延びていて、この先端部まで減少する高さを有している。
【0138】
図示していない変形実施形態では、突出要素13,14,15の列は、テーパした前方部分にわたって延びてはいない。
【0139】
図1を参照して説明したアプリケータセットの変形実施形態が、図39及び図40に示されている。図39は、製品がチューブ状容器390に入れられているアプリケータセットを示している。このチューブは好ましくは、絞られると製品のアプリケータ器具の塗布要素上への小出しを行う可撓性材料で作られる。製品を塗布要素上に小出しするのに他のディスペンサ、例えばポンプタイプのディスペンサも使用可能であり、かかる他のディスペンサは本発明の範囲に属すると考えられる。図40に示すアプリケータセットは、製品の固形ケーク410を収納する容器400を有している。塗布要素への装填のために、塗布要素401はこの製品410中へ通される。この固形ケークは好ましくは、加湿でき、塗布要素は、製品の加湿部分を貫通して製品をアプリケータ器具に付ける。変形例として、塗布要素を加湿してもよく、この塗布要素は加湿されない製品を貫通する。図39及び図40に示す実施形態の場合、アプリケータ器具の手元側端部に柄又はキャップを設けることは不要である。というのは、アプリケータ器具は製品を入れた容器内には保管されず、かかる容器を密閉する必要はないからである。さらに、これらの実施形態では、ステムそれ自体を柄として用いることができる。
【0140】
図41は、本発明のアプリケータの更に別の特徴を示している。図41に示すアプリケータは、塗布要素411の遠方側端部から延びる尖った先端部415を有している。塗布要素411に製品を装填すると、尖った先端部415にも製品が装填されるようになり、かかる尖った先端部は、目にアイラインを引くための道具として、或いは個々の睫毛をつつくためのピッキング器具として役立つことができる。
【0141】
図42及び図43はそれぞれ、断面が実質的に三角形のベース部分423,433を備えた塗布要素421,431を有するアプリケータを示している。しかしながら、図42のベース部分423は、凹状の平らでない側部を有し、図43のベース部分433は平らな側部を有している。各塗布要素421,431は、3つの列をなす連続した突出要素425a〜425c及び435a〜435cの形態の3つの突出部材を有している。各列の連続した突出要素は、連続した要素のコーナーのところに実質的に連続した部分を有している。各列の突出要素はまた、幾何学的分離面の互いに反対側の側部に交互に設けられた自由端部をさらに有している。突出要素は、実質的に平らな(平べったい)要素である。
【0142】
図44は、全体構成が図43の塗布要素431のベース部分433に類似した塗布要素441のベース部分443を有するアプリケータを示している。しかしながら、ベース部分443の突出部材は、幾何学的分離面の互いに反対側の側部に交互に設けられた部分を備えていない連続した突出要素の列を有している。その代わりに、各列の突出要素445a,445b,445cは、ベース部分443の長さに沿って互いに実質的に整列している。塗布要素441は、複数の列をなす連続した剛毛446a〜446cをさらに有しており、各列は、突出要素の隣り合う列相互間でベース部分443の側部に設けられている。剛毛の列は、ベース部分のそれぞれの側部から実質的に半径方向に延びている。
【0143】
図45〜図50はそれぞれ、断面が多角形のベース部分を有する塗布要素をそれぞれ示しており、複数の突出部材が、ベース部分の互いに異なる側部の実質的に延長部として延びている。これらの図に示すように、隣り合う突出部材はさらに、実質的に異なる方向にそれぞれのベース部分から遠ざかって延びており、ベース部分の長手方向軸線の周りに実質的に同一の回転方向に差し向けられている。突出部材の自由縁部にはぎざぎざがつけられており、睫毛がこれを通過する際に睫毛に対して掴み作用が発揮されるようになっている。
【0144】
図45の塗布要素は、断面が実質的に一様な正方形のベース部分453及びベース部分から延びる4つの突出部材455a〜455dを有している。図45では、複数の逃げ部457が、ベース部分453の側部から、突出要素に沿って、その側部に隣接した状態で延びてはいるが、これの延長部としては延びないよう配置されている。
【0145】
図46の塗布要素は、断面が非一様な三角形のベース部分463を有し、3つの突出部材465a〜465cがこのベース部分から延びている。さらに、突出部材は各々、外方に向いた実質的に凹状の自由縁部を有している。
【0146】
自由縁部の曲率は好ましくは、睫毛の曲率に適合している。
【0147】
図47は、断面が非一様な三角形のベース部分473を備えた塗布要素を示しており、3つの突出部材が、ベース部分のそれぞれの側部の延長部をなして延びている。突出部材475a〜475cはそれぞれ、外方に向いた実質的に凸状の自由縁部を有している。
【0148】
図48は、断面が一様な正方形のベース部分483を備えた塗布要素を示している。4つの突出部材485a〜485dが、ベース部分483のそれぞれの側部の各々の実質的に延長部をなして配置されている。図48の突出部材はそれぞれ、ベース部分483の長さに沿って変化した高さを有している。
【0149】
図49は、断面が非一様な正方形のベース部分493を備えた塗布要素を示している。ベース部分493は、アプリケータの手元側端部からアプリケータの遠方側端部までテーパしている。4つの突出部材495a〜495dが、ベース部分493のそれぞれの側部の実質的に延長部をなしてベース部分に設けられている。
【0150】
図50は、断面が一様な八角形のベース部分503を備えた塗布要素を示しており、4つの突出部材505a〜505dが、ベース部分503の2つの対をなす互いに反対側の側部からそれぞれ延びている。一対の互いに反対側の側部から延びる突出部材は、互いに逆方向にベース部分から遠ざかる方向に差し向けられている。
【0151】
図51は、本発明の特徴を有するアプリケータが各突出部材515a〜515dと突出部材が実質的に延長部をなす起点となる側部とは異なるベース部分の隣接した側部との間の部分に形成された実質的に開放容積部内にどのように製品Pを収容しているかの一例を示している。図示のように、それぞれの突出部材515a〜515dとこれと対応した隣接した側部との間に保持される製品の量は、突出部材の近傍に比較的多量の製品が存在し、製品の量がその隣の側部に沿って且つその隣の側部の延長部をなして延びる突出部材に向かって次第に減るようなものである。アプリケータに付着している製品の高さは好ましくは、突出部材(即ち、例えば図51では突出部材515a)が容積部を形成する上で協働相手であってその隣の側部の延長部としては延びていない突出部材の高さにほぼ等しい。製品の高さは好ましくは、容積部中の製品の量が最も多い突出部材から、その隣の側部の長さに沿って、そしてその隣の側部の延長部をなして延びる突出部材(即ち、例えば図51の突出部材515b)に向かって減少する。
【0152】
塗布要素の上述の形態により、睫毛Eは、開放容積部内に入っている製品に接触し、容積部の一部を構成している側部を睫毛Eに対して実質的に平行に動かすと製品で覆われるようになる。アプリケータを回転させると、睫毛はこれに対応した突出部材、例えば図51に示す突出部材515aに接触することができ、これにより、睫毛の長さに沿って製品を伸ばすことができると共に睫毛を長くしてこれにカールをつけることができる。好ましくは、長くしたりカールをつけやすくするために、突出部材は、上述したように睫毛を掴むことができる部分を更に有する。
【0153】
図51に示すように、複数の突出部材を設けることにより、製品の入っている複数の容積部を形成することができ、かくして、先ず最初に製品を睫毛に付けて睫毛を被覆し、次に突出部材を睫毛に接触させて製品を伸ばすと共に睫毛を長くする上述の段階を多数回繰り返すことができる。これにより、製品を、アプリケータの再装填をしばしば行う必要なく睫毛に付けることができる。
【0154】
図45〜図50に示す実施形態の各々では、種々の効果が得られるように所望に応じて、突出部材の高さと突出部材の自由縁部に設けられているギザギザの深さを変えることができる。例えば、突出部材の高さを設計変更することにより、図51を参照して説明したような突出部材とベース部分の隣接の側部との間に保持される製品の量を増減させることができる。また、突出部材の自由縁部に設けられているギザギザの深さを設計変更することにより、製品を睫毛に付けている際の塗布要素のベース部分に対する睫毛の近接具合を制御することができる。即ち、突出部材の自由縁部の比較的深いギザギザを形成することにより、睫毛を塗布中ベース部分に比較的近接して配置することができる。
【0155】
図52は、フロック加工の施された連続した突出部材525の列の形態の突出部材を示している。
【0156】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。それどころか、これ実施形態の特徴のうち少なくとも幾つかを一つのアプリケータに組み込むことが可能である。一般に、上述の実施形態の各々の特定の特徴を、付けられるべき製品のタイプ及び所望の塗布効果に応じて組み合わせることができる。
【0157】
例えば、突出部材及び突出要素は、上述した形状以外の形状を有してもよく、特定の塗布要素又は特定の列中の突出要素は互いに同一の形状を有する必要はない。例えば、塗布要素は、交互に配置された歯の第1の並び及び第2の並びを含む一列の歯を有してもよく、この場合、第1の並び中の歯は、第2の並び中の歯とは異なる形状を有する。
【0158】
さらに、同一の並びに属する突出要素も又、互いに異なる形状及び(又は)大きさ及び(又は)互いに異なる高さの歯で構成できる。突出部材又は突出要素は例えば、ベース部分の長さに沿う軸方向位置に応じて様々な高さを有していてもよく、例えば、ベース部分の一端から他端に向かって大きくなり、小さくなり、小さくなり、次に大きくなり、或いは大きくなり、次に小さくなるような高さを有してもよい。
【0159】
突出部材又は突出要素は、中空部分を更に有するのがよく、突出部材又は突出要素の側部に設けられた開口部が、中空部分と製品流れ連通状態にある。これら中空部分は製品で満たされるようになることができ、かくしてアプリケータは、睫毛を覆う製品を一層多量に保持できる。
【0160】
突出要素は、塗布要素への製品の装填量を増大させる表面条件を有するのがよい。例えば、突出部材(突出要素及び(又は)ベース部分を含む)は、これら表面の全体にわたり又は部分的に毛管状溝又はフロックを有するのがよい。歯に設けられたかかるフロックの一例が、図52に示されている。
【0161】
突出部材又は突出要素は、例えば歯の端部にフォーク状又は二又状部分を形成するよう研磨によって表面加工が施されるのがよく、或いは例えばこれらの先端部を丸くするよう又はこれらの自由端部のところにドーム部を形成するよう熱処理を施したものであってもよい。突出部材はかくして、睫毛に対する危険性の度合いが小さくなる。
【162】
塗布要素のうち任意の部分又は全ての部分は、これらを睫毛に沿って滑りやすくするよう滑り剤、例えばラッカー又はテフロン(登録商標)(Teflon)で被覆してもよく、或いは変形例としてこれらのざらつきを大きくしてもよい。変形例として又は追加例として、かかる滑り剤を塗布要素の形成に用いられる材料に添加してもよい。
【0163】
塗布要素及び特に突出部材は、製品を塗布要素に装填したときに製品中に放出される活性成分、例えば防腐剤、加湿剤、銅塩、磁粉及び他の類似の適当な材料をさらに有するのがよい。これら活性成分を、塗布要素を形成するのに用いられる材料中に含ませてもよく、或いは塗布要素に被着させてもよく、或いはこれらの両方であってもよい。加うるに、水分との接触時に塗布要素の表面張力を変える製品を用いて塗布要素の構成部分を形成でき又はこれらを被覆することができる。
【0164】
塗布要素は好ましくは、プラスチックの射出成形法によって作られるが、別法として、圧縮、プレス加工又は旋削法によって材料を付形するための方法を用いてもよい。突出部材は、これらが設けられる塗布要素の一部又はベース部分を作るのに用いられる材料とは異なる材料で作ってもよい。また、塗布要素及びステムを2つの互いに異なる材料で作ってもよい。
【0165】
ベース部分は、製品を保持するような形状の溝又は逃げ部を有するのがよい。本発明では突出部材及びベース部分に関する多くの形態を想到できるが、上述の実施形態の各々に関し、好ましくは列状に連続して配置される歯の長さは、約10mm〜約45mmの範囲、より好ましくは約15mm〜約28mmの範囲、さらに好ましくは、約20mm〜約26mmの範囲にある。各歯の個々の長さは好ましくは、約0.5mm〜約15mmの範囲、より好ましくは約7mm〜約13mmの範囲となろう。連続した歯からなる列中の歯の数は好ましくは、約6〜約50の範囲、より好ましくは約10〜約35の範囲、さらに好ましくは約15〜約32の範囲にあるであろう。
【0166】
当業者であれば、本発明の範囲及び精神から逸脱せずに、本発明の構造及び方法論の種々の設計変更例及び改造例を想到できることは明らかである。かくして、本発明は発明の詳細な説明中に記載した実施形態に限定されない。それどころか、本発明は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲及びその均等範囲に属する限り、本発明の設計変更例及び改造例を包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】付けられるべき製品を収容した容器内に挿入された本発明も一形態としてのアプリケータの軸方向断面図である。
【図1A】ワイパーが連続気泡フォームのブロックの形をした本発明の一形態としてのアプリケータセットの部分断面図である。
【図2】図1に示すアプリケータの詳細図である。
【図3】図2の矢印IIIの方向に見た塗布要素の部分側面図である。
【図4】本発明の一形態による塗布要素のベース部分の部分断面詳細図である。
【図5】図3の矢印Vの方向における正面側端面図であり、製品を睫毛に付けるための本発明の一形態としてのアプリケータの使用方法を説明する図である。
【図6】製品を睫毛に付けるために用いられる塗布要素の変形例を示す図5と類似した図である。
【図7】正方形もベース部分を含む本発明の一形態としての塗布要素の端面図である。
【図8】正方形のベース部分を有する本発明の別の形態としての塗布要素の断面図である。
【図9】五角形のベース部分を有する本発明の一形態としての塗布要素の断面図である。
【図10】六角形のベース部分を有する本発明の一形態としての塗布要素の断面図である。
【図11】楕円形のベース部分を有する本発明の一形態としての塗布要素の断面図である。
【図12】本発明の一形態としての塗布要素の突出要素の列の一例を示す図である。
【図13】本発明の一形態としての塗布要素の突出要素の列の一例を示す図である。
【図14】本発明の一形態としての塗布要素の突出要素の列の一例を示す図である。
【図15】本発明の別の形態としての塗布要素の突出要素の列の一例を示す図である。
【図16】本発明の更に別の形態としての塗布要素の突出要素の列の一例を示す図である。
【図17】本発明の一形態としての塗布要素の突出要素の列の一例を示す図である。
【図18】本発明の別の形態としての塗布要素の突出要素の列の一例を示す図である。
【図19】本発明の一形態としての塗布要素のベース部分及び幾何学的分離面の互いに反対側の側部に交互に設けられた列をなす連続した突出要素の部分斜視図である。
【図20】トラフ要素のベース部分及び幾何学的分離面Sの互いに反対側の側部に交互に設けられた図19の列をなす連続した突出要素の正面側端面図である。
【図21】塗布要素のベース部分及び実質的に整列した部分及び幾何学的分離面の互いの反対側の側部に交互にずれた状態で設けられた部分を備えた列をなす連続した突出要素の部分斜視図である。
【図22】塗布要素のベース部分及び互いに異なる配置状態で交互に設けて形成した列状の連続した突出要素の部分斜視図である。
【図23】本発明のさらに別の形態としての塗布要素のベース部分に設けられた列をなす連続した突出要素の部分斜視図である。
【図24】本発明の一形態としての互いに実質的に平行な自由端部を備えた2つの連続した突出要素の斜視図である。
【図25】本発明の一形態としての互いにベース部分の反対側の端部に向いた自由端部を備えた2つの連続した突出要素の斜視図である。
【図26】本発明の一形態としての互いに離れるように広がった自由端部を備える2つの連続した突出要素の斜視図である。
【図27】本発明の一形態としての互いに向かって細まっている自由端部を備える2つの連続した突出要素を斜視図である。
【図28】本発明の一形態としての塗布要素のベース部分の長手方向軸線に実質的に平行な方向に延びる互いにオーバーラップしたフェースを備えた2つの連続した突出要素の斜視図である。
【図29】本発明の一形態としての塗布要素のベース部分の長手方向軸線に実質的に垂直の方向に延びる互いにオーバーラップしたフェースを備えた2つの連続した突出要素の斜視図である。
【図30】本発明の一形態としての幾何学的分離面の互いに反対側の側部に交互に設けられていて、互いに間隔を置いた状態で幾何学的分離面の同一側に設けられた隣り合う突出要素を備えた列をなす連続した突出要素を有する塗布要素の部分斜視図である。
【図31】図30の3つの連続した突出要素の側面図である。
【図32】図30の塗布要素のベース部分の長さに沿って見た図である。
【図33】本発明の一形態としての塗布要素のベース部分に設けられた列をなす連続した突出要素の部分斜視図である。
【図34】図33の塗布要素の矢印XXXIVの方向に見た図である。
【図35】本発明のさらに別の形態としての塗布要素のベース部分に設けられた列をなす連続した突出要素の部分斜視図である。
【図36】図35の塗布要素の矢印XXXVの方向に見た図である。
【図37】本発明の一形態としてのテーパした端部を備えた塗布要素の部分斜視図である。
【図38】図37の塗布要素の矢印XXXVIIIの方向に見た図である。
【図39】付けられるべき製品を可撓性管状容器から小出しして塗布要素に付けるようになった本発明のアプリケータセットの実施形態の斜視図である。
【図40】付けられるべき製品がケーク又は粉末の形態をした本発明のアプリケータセットのさらに別の実施形態の斜視図である。
【図41】本発明の別の形態としての塗布要素の遠方側端部が実質的に尖った先端部を有するアプリケータの斜視図である。
【図42】本発明の一形態としての凹状の側部を備えた実質的に三角形のベース部分及び列状に交互に配置された実質的に平らな連続した突出要素を含む塗布要素を備えたアプリケータの部分斜視図である。
【図43】本発明の一形態として平らな側部を備えたベース部分を有していることを除き、図44と類似したアプリケータの部分斜視図である。
【図44】本発明の別の形態として列をなす連続した突出要素相互間でベース部分の側部から半径方向に延びる剛毛を備えたアプリケータの部分斜視図である。
【図45】本発明の一形態として断面が実質的に一様な正方形のベース部分及びのこ歯状突出部材を備えた塗布要素を有するアプリケータの部分斜視図である。
【図46】本発明の一形態として断面が三角形のベース部分及びのこ歯状突出部材を備えた塗布要素を有するアプリケータの部分斜視図である。
【図47】本発明の一形態として実質的に三角形の断面及び凹状側部を備えたベース部分及びベース部分の長さに沿って高さが変化しているのこ歯状突出部材を備えた塗布要素を有するアプリケータの部分斜視図である。
【図48】本発明の一形態として実質的に一様な正方形の断面を備えたベース部分及びベース部分の長さに沿って高さが変化しているのこ歯状突出部材を備えた塗布要素を有するアプリケータの部分斜視図である。
【図49】本発明の一形態として手元側端部から遠方側端部までテーパした正方形断面のベース部分及びベース部分に設けられた4つののこ歯状突出部材を備えた塗布要素を有するアプリケータの部分斜視図である。
【図50】本発明の一形態として実質的に一様な八角形の断面を備えたベース部分及びのこ歯状突出部材を備えた塗布要素を有するアプリケータの部分斜視図である。
【図51】本発明の一形態として、製品が装填されていて製品を睫毛に付けるために睫毛と接触状態にある塗布要素の断面図である。
【図52】本発明の一形態としてフロック加工が施された突出部材の側面図である。
【符号の説明】
1 アプリケータセット
2 容器
3 製品
7 アプリケータ
8 ステム
9 塗布要素
12 ベース部分
13,14,15 突出部材
Claims (21)
- 製品を睫毛に付けるためのアプリケータであって、ステム及びステムの端部に設けられた塗布要素を有し、前記塗布要素は、ベース部分及びベース部分に設けられた複数の突出部材を有し、前記突出部材の少なくとも2つは、各突出部材がベース部分と交わるところでは、前記少なくとも2つの突出部材の各々の軸線が、ベース部分の断面が多角形の場合、ベース部分の側部を実質的に延長した方向に向き、ベース部分の断面が非多角形の場合、ベース部分に対して実質的に接線方向に向くようにベース部分から遠ざかって延びていることを特徴とするアプリケータ。
- ベース部分の断面は、多角形であることを特徴とする請求項1記載のアプリケータ。
- ベース部分の断面は、非多角形であることを特徴とする請求項1記載のアプリケータ。
- ベース部分は、楕円形及び円形のうちから選択された断面を有することを特徴とする請求項3記載のアプリケータ。
- ベース部分の断面が多角形の場合、少なくとも2つの突出部材は、ベース部分の互いに異なる側部から、互いに異なる方向に外方に延びていることを特徴とする請求項1に記載のアプリケータ。
- 突出部材のうち少なくとも1つは、1列の連続した突出要素を有することを特徴とする請求項1〜5のうち何れか一に記載のアプリケータ。
- 突出部材は、ベース部分の長手方向軸線回りに実質的に同一の回転方向に差し向けられていることを特徴とする請求項1〜6のうち何れか一に記載のアプリケータ。
- 突出部材とベース部分は、一体品として一緒に成形されていることを特徴とする請求項1〜7のうち何れか一に記載のアプリケータ。
- 突出部材とベース部分は、プラスチックを用いて一緒に成形されていることを特徴とする請求項8記載のアプリケータ。
- ベース部分の前記互いに異なる側部は、互いに平行であって且つ互いに反対方向に向いていることを特徴とする請求項5記載のアプリケータ。
- ベース部分は実質的に細長く、突出部材はベース部分の長さに沿って延びていることを特徴とする請求項1〜10のうち何れか一に記載のアプリケータ。
- 突出部材は、突出部材がベース部分と交わる縁部とは反対側にギザギザ付きの縁部を有していることを特徴とする請求項1記載のアプリケータ。
- ステムは、成形により作られていることを特徴とする請求項1〜12のうち何れか一に記載のアプリケータ。
- ステムは、プラスチックの成形により作られていることを特徴とする請求項13記載のアプリケータ。
- ステムは、撚られていないワイヤから成るステムであることを特徴とする請求項1記載のアプリケータ。
- 突出要素の高さは、約0.5mm〜約15mmの範囲にあることを特徴とする請求項6記載のアプリケータ。
- 塗布要素は、ステムの遠方側端部に着脱自在に連結されていることを特徴とする請求項1記載のアプリケータ。
- 突出部材の高さは、ベース部分の長さに沿って変化していることを特徴とする請求項1記載のアプリケータ。
- 請求項1〜18のうち何れか一に記載のアプリケータと、製品を収容するように形作られた容器とから成ることを特徴とするアプリケータセット。
- アプリケータを容器から取り出す際に突出部材から余分の製品を取り除くようから作られたワイパーを更に有することを特徴とする請求項19記載のアプリケータセット。
- 容器は、塗布要素の少なくとも一部が容器に入ることができるように形作られた口を有し、アプリケータセットは、ステムの別の端部に設けられたキャップを更に有し、キャップは前記口を密封自在に閉鎖するように形作られていることを特徴とする請求項20記載のアプリケータセット。
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