JP3583466B2 - 環状ケトンの調製法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、環状ケトンの調製法に関する。さらに具体的に言えば、本発明はジカルボン酸から環状ケトンを調製する方法に関する。
【0002】
さらに具体的には、本発明は、アジピン酸からのシクロペンタノンの調製および2,2−ジメチルアジピン酸からの2,2−ジメチルシクロペンタノンの調製に関する。
【0003】
【従来の技術】
GB−A−615543号から、炭酸マンガンまたは酸化マンガンの存在下にアジピン酸を加熱することによってアジピン酸からシクロペンタノンを調製する方法が公知となっている。シクロペンタノンに関して得られる収率は、環化が280℃で実行される場合には、およそ90%という優れたものである。しかし、この方法は、シクロペンタノンの生産性を増大させることが不可能なために完全に満足すべきものとは言えない。実際に、上記の収率を維持するためには、アジピン酸の供給量を、使用する触媒1キログラム当たり約0.7kg/hに制限する必要がある。供給量は反応温度を上げることによって増大させることが可能である。上記英国特許出願公開明細書中に記載されている温度は280℃〜350℃の温度の範囲内で選択され得るが、費用がかかる設備または特殊且つ高価な流体を使用せずに320℃より高い温度を維持することは工業的な見地からみて困難である。さらに、液体アジピン酸とマンガンベースの触媒とによって形成されるそのような粘性媒質において均一にそのような温度を維持することは、不可能とは言えなくとも非常に困難である。その上、上記の問題の他に、反応器上に除去困難な高分子物質が堆積する(ライニング現象)という危険が存在し得る。
【0004】
触媒である酸化マグネシウムの存在下に、アジピン酸の環化によりシクロペンタノンを調製する方法も、US−A−2612524号に記載されている。この方法もまた、300℃〜350℃という範囲の高温を必要とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術に記載されている方法に比べて、シクロペンタノンの生産性の増大を可能にし且つ高度な設備を必要とせずに大量生産規模での実行が容易な方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
有効量の中性縮合または非縮合リン酸塩の存在下に反応を実行することを特徴とする、環を形成するに充分な縮合原子を有する対応ジカルボン酸の脱炭酸および環化によって環状ケトンを調製する方法が見いだされ、該方法が本発明の主題である。
【0007】
「中性リン酸塩」という用語は、オルトリン酸由来であり且つプロトンが金属、アンモニウムまたは他のカチオンで置換されているリン化合物を意味している。 このように、本発明の触媒、即ち、中性リン酸塩、好ましくはリン酸ナトリウムはマンガンベースの触媒より活性が高いので、本発明により、ジカルボン酸および特にアジピン酸の供給量を1〜4倍に増大させることが可能である。
【0008】
本発明の方法では、具体的には下記の式(I)に相当するジカルボン酸を用いる:
HOOC−R−COOH (I)
(式中、Rは、所望のケトン環を形成するに充分な数の原子の直鎖を含む二価の置換または非置換残基を表す)。
【0009】
一般に、基Rは、2〜10個、好ましくは2〜7個、さらに好ましくは4〜5個の原子からなる直鎖を含んでいる。炭素原子鎖を含むことが最も多いが、本発明には、ヘテロ原子、特に、窒素、酸素または硫黄が割り込んでいる炭化水素鎖も含まれている。
【0010】
上記に述べたように、二価の基Rは置換可能、即ち、炭化水素鎖の水素原子を有機基または官能基と交換してもよい。環化反応段階で干渉しない限り、いかなる置換基があってもよい。特に炭化水素鎖は、好ましくは一般に1〜4個の炭素原子を有するアルキル基によって形成され得る側鎖または分岐鎖を有していてよい。分岐鎖は、カルボキシル基のαまたはβ位の1個または2個の炭素原子の上にあることが最も多い。
【0011】
一般に基Rは、置換基がある場合には、炭素原子2個から40個にも達し得る数の範囲で大きく変化し得る炭素数を有しており、該基は2〜10個の原子からなる直鎖を含み、該直鎖原子は得られる環に取り込まれる。式(I)において、Rは、飽和または不飽和、直鎖または分岐鎖の二価脂肪族基であることが好ましい。
【0012】
さらに具体的に言えば、Rは、好ましくは2〜20個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐鎖の飽和脂肪族基、または1個以上の不飽和、好ましくは単純若しくは共役二重結合である1〜3個の不飽和を鎖上に含む直鎖若しくは分岐鎖の不飽和基を表す。
【0013】
脂肪族基Rが、2個のCOOH基の間に2〜8個の炭素原子からなる直鎖を含む2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキレン基である一般式(I)のジカルボン酸は、本発明の方法を実行するのに特に好適である。好ましい基Rは、2個のCOOH基の間に4〜5個の炭素原子からなる直鎖を含んでいる。
【0014】
本発明の方法において、Rが、2個の隣接する炭素原子が環を形成することが可能である直鎖若しくは分岐鎖の飽和または不飽和脂肪族基を表す式(I)のジカルボン酸を使用することも可能である。
【0015】
環は、飽和、不飽和若しくは芳香族の炭素環または複素環を意味する。
【0016】
環の例としては、シクロ脂肪族環、芳香族環または複素環、特に環内に6個の炭素原子を含むシクロアルキルまたはベンゼン環をあげることができるが、これらの環は自身が環化反応を干渉しない限り1個以上の置換基を有していてもよい。 そのような基Rの例としては、中でも下記の基をあげることができる:
【0017】
【化1】
【0018】
さらに具体的には、本発明に好適な式(I)のカルボン酸として下記のジカルボン酸を用いる:
− アジピン酸、
− 2−メチルアジピン酸、
− 3−メチルアジピン酸、
− 4−メチルアジピン酸、
− 5−メチルアジピン酸、
− 2,2−ジメチルアジピン酸、
− 3,3−ジメチルアジピン酸
− 2,2,5−トリメチルアジピン酸、
− 2,5−ジメチルアジピン酸、
− ピメリン酸(ヘプタン二酸)、
− 2−メチルピメリン酸、
− 2,2−ジメチルピメリン酸、
− 3,3−ジメチルピメリン酸、
− 2,5−ジメチルピメリン酸、
− 2,2,5−トリメチルピメリン酸、
− アゼライン酸、
− セバシン酸、および
− 1,2−フェニレン二酢酸。
【0019】
本発明の方法では、触媒の存在下にジカルボン酸の環化反応を実行する。
【0020】
本発明の方法においては、いずれの形態のリン酸塩を使用することも可能であるが、経済性の点から、容易に入手可能な市販の形態のものを使用するのが好ましい。
【0021】
本方法は、オルトリン酸塩を使用するのが好ましいが、縮合リン酸塩、即ち、1個より多くのリン原子を含むリン酸塩を用いることも可能である。縮合リン酸塩は、酸素原子によって互いに結合されている4面体単位鎖PO4で形成されている。それらの単位は、例えば、2〜10個のリン原子を含む直鎖リン酸塩を形成することが可能である。具体的な例として、ピロリン酸塩P4O7 2−、またはトリポリリン酸塩P3O10 5−のようなそれぞれ2個または3個のリン原子を有するアニオンをあげることができる。
【0022】
対アニオンに関しては、いずれの構造のものでもよい。対アニオンは、金属元素、より具体的には、元素周期表の1a、2a若しくは3b群の元素、またはアンモニウムカチオンであってよい。
【0023】
元素の定義については、以後、Bulletin de la Societe Chimique de France,
No.1 (1966)に発表されている元素周期表を参照する。
【0024】
使用触媒は、金属リン酸塩またはリン酸アンモニウムである。リン酸塩混合物またはその混合塩を使用するのも適切である。
【0025】
本発明に完全に適合するリン酸塩の具体的な例としては、下記のものをあげることができる:
− リン酸ナトリウム、Na3PO4、
− リン酸カリウム、
− ピロリン酸ナトリウム、Na2P4O7、
− ピロリン酸カリウム、
− リン酸アルミニウム、
− リン酸アンモニウム、
− リン酸銀、
− リン酸バリウム、
− リン酸カルシウム、
− リン酸クロム、
− リン酸コバルト、
− リン酸銅、
− 複合リン酸マグネシウム/アンモニウム、
− リン酸鉄、
− リン酸第一鉄、
− リン酸リチウム、
− リン酸マグネシウム、
− リン酸マンガン、
− リン酸カリウム、
− リン酸亜鉛、
− ピロリン酸カルシウム、
− ピロリン酸銅、
− ピロリン酸亜鉛、
− ペンタポリリン酸ナトリウム、Na7P5O16、
− トリポリリン酸ナトリウム、Na5P3O10、および
− トリポリリン酸カリウム、K5P3O10。
【0026】
本発明の方法に使用されるリン酸塩は、無水または水和形態で使用してもよい。 記載した全触媒中、好ましいものとして選択される触媒は、ナトリウム若しくはカリウムのリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩またはペンタポリリン酸塩である。
【0027】
本発明の触媒は低温で活性なので、本発明の方法は、好ましくは反応溶媒の存在下に、液相で実行する。
【0028】
ジカルボン酸は反応溶媒として使用可能であるが、該方法は熱伝達フラックスとして有機溶媒を使用することが好ましい。
【0029】
いくつかの必要条件により、有機溶媒を選択する。
【0030】
有機溶媒は、反応条件下に安定でなければならず、出発物質のジカルボン酸および得られる環状ケトンに関しては不活性でなければならない。
【0031】
該溶媒は、高沸点、好ましくは200℃〜500℃の範囲の沸点を有していなければならない。
【0032】
本発明に特に好適な溶媒の例としては、中でも下記のものがあげられる:
− 脂肪族および/または芳香族炭化水素、さらに具体的に言えば、特にデカン、ウンデカン、ドデカンまたはテトラデカンのようなパラフィン;特にキシレン、クメンおよびアルキルベンゼン混合物で構成された石油カット、特にSolvesso(登録商標)タイプのカットのような芳香族炭化水素、
− 無機酸の重エステル(例えば、リン酸トリクレシル)またはカルボン酸の重エステル(例えば、フタル酸オクチル)、
− エーテル、より具体的には酸化ビフェニルおよび/または酸化ベンジルのような芳香族エーテル、および
− パラフィンおよび/またはナフテンオイル、石油蒸留残留物。
【0033】
有機溶媒混合物を使用することも可能である。
【0034】
従って、本発明の方法では、出発物質のジカルボン酸、反応用触媒および有機溶媒を使用する。
【0035】
反応体混合物中のジカルボン酸の濃度は、広範囲にわたってよい。一般にジカルボン酸は反応体混合物の重量の20〜50%である。
【0036】
ジカルボン酸100モルに対する金属カチオンの原子数によって示される、使用される触媒の量は、0.1〜20%の範囲が有利であり、1〜10%の範囲が好ましい。
【0037】
実用的な見地から見て、本発明の方法を断続的に実行する場合に、一般にその手順には、先ず反応溶媒および触媒を充填し、次いで、好ましくは予め融解したジカルボン酸を加える段階が含まれる。
【0038】
本発明の方法は、断続的にも連続的にも実行可能である。連続的に実行する際には、ジカルボン酸のみを供給する。
【0039】
ジカルボン酸の供給量は、導入される触媒1キログラム当たり0.1〜4.0kg/hの範囲で変更可能である。触媒1キログラム当たり0.5〜1.0kg/hの範囲で選択するのが好ましい。
【0040】
本発明の方法は、300℃未満、好ましくは200℃〜300℃の範囲、さらに好ましくは250℃〜290℃の範囲の温度で行うのが有利である。
【0041】
一般に本発明の方法は、大気圧の下で実行するが、例えば、50〜760mm水銀柱の範囲の減圧下においても行われる。
【0042】
本発明の方法の好ましい変形態様には、形成される環状ケトン、二酸化炭素ガスおよび水を、それらの形成に応じて、蒸留によって除去することからなる。
【0043】
反応の最終段階で、本技術分野において使用される常法に従って、特に沈下または結晶化により、留出物から環状ケトンを回収する。
【0044】
本発明の方法は、シクロペンタノン、2,2−ジメチルシクロペンタノンおよびシクロヘキサノンの調製に完全に適している。
【0045】
下記の実施例は本発明を非限定的に示している。
【0046】
該実施例において、下記の略語は下記に説明するような意味を有している:
RAH=触媒に対するアジピン酸の時間当たりの供給比
RAH=アジピン酸の時間当たりの充填量(重量)/触媒の充填量(重量)
TT=変化したアジピン酸のモル数/導入されたアジピン酸のモル数
RT=形成されたシクロペンタノンのモル数/変化したアジピン酸のモル数。
【0047】
【実施例】
実施例1〜4:
下記の実施例は連続操作モードに従って実行する。
【0048】
下記に述べられているものは、全ての実施例に共通な操作手順である。
【0049】
使用される装置は常に同一である。該装置は磁気撹拌手段を備え、直径20mm、高さ100mmのラーシッヒカラム(colonne Rashig)が上に乗っているガラス製の1000mlバルンフラスコである。カラムヘッドには、予め融解しているアジピン酸を供給するための熱空気ガンによって加熱された注入漏斗が備えられている。
【0050】
反応溶媒および触媒を充填し、次いで融解アジピン酸を加える。
【0051】
250℃の温度で維持されている溶媒/触媒混合物上にアジピン酸を供給しながら、カラムヘッドにおいて130℃でシクロペンタノンの連続蒸留を行う。
【0052】
充填される種々の量のアジピン酸および触媒は、下記の表に示されている。 反応溶媒の種類は該表に記されている。使用された溶媒の容量は500mlである。
【0053】
反応の最終段階で、水およびシクロペンタノンを含む留出物を回収する。留出物を塩化ナトリウムで飽和状態にしてシクロペンタノンから水を分離する。シクロペンタノンをガス相クロマトグラフィーによって定量分析にかける。
【0054】
蒸留残渣については、水および水酸化ナトリウム(容量比 60/40)の混合物3×600mlで抽出する。全容量を2000mlに調整する。10mlを取り出し、リン酸0.035%を含む水/水酸化ナトリウム(容量比 15:85)混合物で100mlに調整する。変化しなかったアジピン酸を高性能液体クロマトグラフィーによって定量する。
【0055】
上記に規定した操作手順に従ってテストを実行する。
【0056】
全ての操作条件および得られた結果を下記の表(I)に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
実施例5〜9:
上記に規定した操作手順を使用する。一連のテストを断続的に実行する。
【0059】
磁気撹拌手段を備えており、直径20mm、高さ100mm、断熱処理され、カラムヘッドを備えたマルチニット充填カラム(colonne garnieMultiknit)が上に乗っている250ml反応器内に、
− 反応溶媒、酸化ビフェニル:140mlの割合、
− 表(II)に示されている触媒:0.01モルの割合、
− 融解アジピン酸:0.2モル(29.2g)の割合
を充填する。
【0060】
蒸気がカラムの底部を通り越えないように反応混合物を軽く還流する。
【0061】
形成されたシクロペンタノンがなくなるまでカラムヘッドで130℃に等しい温度で蒸留する。
【0062】
操作時間は8時間である。
【0063】
得られた結果を表(II)に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
実施例10:
2,2−ジメチルアジピン酸5gを、リン酸ナトリウム、Na3PO4,H2O、1.1gの存在下に加熱し、酸化ビフェニル17mlを1時間35分かけて225℃で加える。
【0066】
約0℃まで冷却された留出物は2相構成である。硫酸ナトリウム上で吸収して水を除去した後で、得られた2,2−ジメチルシクロペンタノンをガスクロマトグラフィーによって定量する。
【0067】
変化しなかった酸を抽出するために、蒸留残部を塩基性水溶液(1Nの水酸化ナトリウム水溶液3×100ml)によって洗浄する。
【0068】
高性能液体クロマトグラフィーによる定量測定により下記の結果を得る:
− TT(アジピン酸)=85%、
− RT(2,2−ジメチルシクロペンタノン)=90%。
Claims (27)
- 環を形成するに充分な原子を有する対応ジカルボン酸の脱炭酸および環化による環状ケトンの調製法であって、有効量の縮合または非縮合中性リン酸塩の存在下に反応を実行することを特徴とする方法。
- 使用されるジカルボン酸が、下記の式(I)
HOOC−R−COOH (I)
(式中、Rは、所望のケトン環を形成するに充分な数の原子からなる直鎖を含む二価の置換または非置換残基を表す)に相当することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 使用されるジカルボン酸が、式(I)(式中、基Rは原子2〜10個からなる直鎖を含む)に相当することを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 使用されるジカルボン酸が、式(I)(式中、基Rは原子4〜5個からなる直鎖を含む)に相当することを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 使用されるジカルボン酸が、式(I)(式中、二価の基Rは炭化水素鎖がアルキル基により形成される側鎖または分岐鎖を有するように置換されている)に相当することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の方法。
- 使用されるジカルボン酸が、式(I)の二価の基Rが、炭化水素鎖が1〜4個の炭素原子を有するアルキル基により形成される側鎖または分岐鎖を有するように置換されているものに相当し、前記分岐鎖がカルボキシル基のαまたはβ位置で1個または2個の炭素原子上に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の方法。
- 使用されるジカルボン酸が、式(I)(式中、基Rは、2個〜40個の総炭素原子数を有しており、且つ得られた環に含まれることになる原子数2〜10個の直鎖を含む)に相当することを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の方法。
- 使用されるジカルボン酸が、式(I)(式中、基Rは、飽和または不飽和で、直鎖または分岐鎖の二価脂肪族基である)に相当することを特徴とする請求項2から7のいずれか一項に記載の方法。
- 使用されるジカルボン酸が、式(I)(式中、脂肪族基Rは、2個のCOOH基の間に2〜8個の炭素原子からなる直鎖を含む2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキレン基である)に相当することを特徴とする請求項2から8のいずれか一項に記載の方法。
- 使用されるジカルボン酸が、式(I)(式中、基Rは、2個の隣接する炭素原子が環を形成することが可能な飽和または不飽和で、直鎖または分岐鎖の脂肪族基である)に相当することを特徴とする請求項2から9のいずれか一項に記載の方法。
- 使用される式(I)のジカルボン酸が、
− アジピン酸、
− 2−メチルアジピン酸、
− 3−メチルアジピン酸、
− 4−メチルアジピン酸、
− 5−メチルアジピン酸、
− 2,2−ジメチルアジピン酸、
− 3,3−ジメチルアジピン酸
− 2,2,5−トリメチルアジピン酸、
− 2,5−ジメチルアジピン酸、
− ピメリン酸(ヘプタン二酸)、
− 2−メチルピメリン酸、
− 2,2−ジメチルピメリン酸、
− 3,3−ジメチルピメリン酸、
− 2,5−ジメチルピメリン酸、
− 2,2,5−トリメチルピメリン酸、
− アゼライン酸、
− セバシン酸、および
− 1,2−フェニレン二酢酸
から選択されることを特徴とする請求項2から10のいずれか一項に記載の方法。 - 使用される式(I)のジカルボン酸が、アジピン酸または2,2−ジメチルアジピン酸であることを特徴とする請求項2から11のいずれか一項に記載の方法。
- 使用される触媒が、リン酸塩または縮合リン酸塩であることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
- 使用される触媒が、リン酸塩、ピロリン酸塩またはポリリン酸塩であることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
- 対アニオンが金属カチオンまたはアンモニウムカチオンであることを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 対アニオンが周期表の1a、2a若しくは3b族の元素の金属カチオンであることを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 使用される触媒が、ナトリウム若しくはカリウムのリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩またはペンタポリリン酸塩から選択されることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
- 反応溶媒の存在下に、液相で反応を実行することを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
- 溶媒が、200℃〜500℃の沸点を有することを特徴とする請求項18に記載の方法。
- 反応溶媒が、脂肪族および/または芳香族炭化水素、無機酸の重エステル、カルボン酸の重エステル、エーテル、パラフィンオイルおよび/またはナフテンオイルまたは石油蒸留残留物から選択されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
- 反応溶媒が、デカン、ウンデカン、ドデカン、テトラデカン;キシレン、クメン、アルキルベンゼン混合物で形成された石油カット、燐酸トリクレシル、フタル酸オクチル、またはビフェニルオキサイド及びまたはベンジルオキサイドであることを特徴とする請求項18に記載の方法。
- 反応体中のジカルボン酸の濃度が、反応体の重量の20〜50%であることを特徴とする請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
- 使用される触媒の量が、ジカルボン酸100モルに対する金属カチオンの原子数で表わして、0.1〜20%の範囲であることを特徴とする請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
- 先ず反応溶媒および触媒を充填し、次いで、予め融解したジカルボン酸を加えることを特徴とする請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
- ジカルボン酸の供給量が、導入される触媒1キログラム当たり0.1〜4.0kg/hの範囲で変化することを特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。
- 反応温度が、200℃〜300℃の範囲に含まれることを特徴とする請求項1から25のいずれか一項に記載の方法。
- 反応温度が250℃〜290℃の範囲に含まれることを特徴とする請求項26に記載の方法。
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