JP3583441B2 - フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の螢光トレーサとしての利用方法 - Google Patents
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Description
生体液中の化合物についての定性分析および定量分析に免疫学的定量手法を利用することが、現在良く知られている。現行の技術にあっては、螢光定量法による定量がますます重要になってきている。実際に、螢光定量法による定量には、高感度をもって迅速に行えること、螢光化合物によって標識化された試薬が安定であって無害であること、比較的低コストであること等の多くの利点がある。
フィコビリン蛋白質は、各種のバクテリア,藻類あるいはクリプト単細胞体のフィコビリソーム(集合体)の構成要素であり、一般に、フィコシアニン,フィコエリトリン,フィコエリトロシアニン及びアロフィコシアニンの4つのタイプがある。
また、フィコビリン蛋白質は、各々が1個もしくは複数の発螢光団を有したα及びβサブユニットによって、ときには、さらにγサブユニットを加えて成り、主として、三量体あるいは六量体として、分離して取り出される。それらのうちのいくつかは、それが有する量子収率,光吸収帯,安定性及び溶解能に関する利点に着目がなされて、螢光標識化合物として利用される。(V.Oi et al,J.Cell Biology 1982,93,981)。
概略的に述べれば、フィコビリン蛋白質は、アロフィコシアニンから成る筒状要素によって形成されたコアと、フィコエリトリン及びフィコシアニンから成り、コアに固着された筒状要素によって形成された筒状ロッドとの、2つの部分を含んでいる。筒状のロッドは、円盤状を成すフィコビリン蛋白質の集合によって形成されている。これらの円盤状を成すフィコビリン蛋白質は、ロッドからコアの間及びコアから結合ペプチドを介してチラコイド膜への間に集められる。公表文献:Glazer,J.Biol.Chem.,1989,264,1−4によれば、これらのペプチドは、それらの局在化に従って名付けられており、ロッドにおける結合ペプチドはLRと命名され、コアにおける結合ペプチドはLCと命名され、ロッドとコアとの間における結合ペプチドはLRCと命名され、コアとチラコイド膜との間における結合ペプチドはLCMと命名されている。
従来方法によるフィコビリン蛋白質の精製は、結合ペプチドを欠いた三量体複合体(αβ)3もしくは六量体複合体(αβ)6を得ることを可能にしている。三量体は、厚みが略30Åで径が略120Åの円盤状を成している。
螢光定量法による免疫学的定量にあたって、フィコビリン蛋白質、特に、アロフィコシアニン及びフィコエリトリンを用いることについては、ヨーロッパ特許第0 174 744号及び第0 076 695号、さらには、アメリカ合衆国特許第4,520,110号及び第4,542,104号に記載されている。
フィコビリゾームの精製中における特定の状態のもとで、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体が得られることは、既に見出されている(P.Fuglistaller et al.,Biol.Chem.Hoppe−Seyler,1987,368,353−367)。しかしながら、今までにあっては、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体は、蛋白質分解酵素に対して敏感であって比較的不安定なものとされている
(W.Reuter and C,Nickel−Reuter,J.Photochem.Photobiol.,B:Biol.,1993、18,51−66)。
それに対して、此の度、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体が、フィコビリン蛋白質が螢光トレーサとして使用できることを示す分光特性を有していることが見出された。
実際、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体は、フィコビリン蛋白質単体に比して、量子収率の増大,発光波長の変動,吸収光波長の変化、および/または、モル吸収係数の変化を伴う、フィコビリン蛋白質単体の分光特性とは異なる分光特性を常に示す。このような特性は、一つもしくは複数の螢光トレーサを使用する検出システムであって、媒質中のトレーサの安定性に加え、システムの検出下限に直接的な影響を及ぼす量子収率、及び、複数のトレーサが使用される場合に夫々に応じて設定される発光波長の二つのパラメータが取り分け重要とされるものの実行にあたって、極めて興味深い。
従前においては予期されなかったことであるが、今や、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体が、幾つかの異なった蛋白質分解酵素を含んだ各種の血清が存在するもとで安定な液状をなすこと,フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体を、その螢光特性を維持させたまま、各種の蛋白質及び抗体と共有結合させることができること、が明らかにされている。
この発明の特徴によれば、この発明において使用されるフィコビリン蛋白質は、フィコエリトリン,フィコエリトロシアニン,フィコシアニン,アロフィコシアニン及びアロフィコシアニンBのうちから選択される。
以下の記述においては、各フィコビリン蛋白質が下記の如くに省略記号が用いられてあらわされる。
アロフィコシアニンがAPをもってあらわされる。
フィコエリトリンがPEをもってあらわされる。
フィコエリトロシアニンがPECをもってあらわされる。
フィコシアニンがPCをもってあらわされる。
アロフィコシアニンBがAPBをもってあらわされる。
好ましくは、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体は、Mastigoclodus Laminosus,Synechocystis 6701,Synechococcus 6301,Anabaena variabilis and Nostoc spec.から選択されたラン藻類から抽出される。
この発明の目的のために用いられるフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体における結合ペプチドは、好ましくは、前述の如くに定義されたペプチドLR,LC,LRC及びLCMのうちから選択される。
この発明に従って使用可能なフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体は、上述の省略記号をもってあらわされたフィコビリン蛋白質,α及びβサブユニット、及び、上述の結合ペプチドLR,LC,LRC及びLCMが用いられて、次にように定義される。
(αPEC,βPEC)6LR,(αPEC,βPEC)3LR,(αPC,βPC)6LR,(αPC,βPC)6LRC,(αPC,βPC)3LR,(αAP,βAP)3LC,(αAPB,α2AP,β3AP)LC及び(αAP,βAP)2LCM
この発明に従えば、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体は、一つもしくは複数の異なる螢光トレーサと共に用いられる場合もある。
この発明の目的に適った好ましいフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体は、複合体:(αAP,βAP)3LC、即ち、アロフィコシアニンによるα及びβサブユニットの三量体及びコアにおける結合ペプチドにより形成されたフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体である。ペプチドの長さは、種及び精製時における減成プロセスに応じて変わり、好ましくは、5,000から30,000の間である。
また、この発明の他の特徴によれば、この発明は、媒質中に存在する可能性がある被検体(analyte)を、被検体と少なくとも一つの対応受容体との間の反応による生成物を表示することによって検出および/または定量する均質螢光検出/定量方法に関し、斯かる均質螢光検出/定量方法は、
1)被検体に対する少なくとも一つの受容体から成る第1の試薬を媒質中に添加するステップと、
2)被検体もしくは被検体に対する少なくとも一つの受容体のうちから選択された第2の試薬を添加するステップとを、
第1及び第2の試薬のうちの一方が、希土類クリプテート,キレートもしくは巨大環状複合体から成る螢光供与体化合物と結合しており、また、第1及び第2の試薬のうちの他方が、螢光受容体化合物と結合しているもとで、1)のステップと2)のステップとの順序については可逆としてとり、さらに、第1の試薬と第2の試薬とが添加された媒質を、螢光供与体化合物についての励起波長を有した光によって励起した後、
3)螢光受容体化合物が発する信号を測定するステップをとり、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体を螢光受容体化合物として用いることを特徴とするものとされる。
この発明の記載においては、“被検体(analyte)”は、検出および/または定量の対象とされる物質もしくはそれに類似する物質の群を意味し、また、“受容体(receptor)”は、被検体の一部に特異的に結合することができる物質を意味し、さらに、“配位子(ligand)”は、受容体に特異的に結合することができる物質を意味する。
以下に記述される定量方法は,過剰方法及び競合方法において用いられ得る希土類クリプテートは、ヨーロッパ特許出願第0 0180 492号,第0 232 348号及び第0 321 353号、さらには、国際特許出願(PCT出願)第WO90/04791号に記載されている。また、N−oxy基を提供する希土類巨大環状化合物は、国際特許出願(PCT出願)第WO93/05049号に記載されている。
これらの希土類クリプテート及び希土類巨大環状化合物は、含塩蛋白質液中において極めて安定であるという利点を有している。斯かる特性は、均質免疫定量法の場合において特に重要である。
この出願に記載された方法及び手順においては、N−oxy基を提供するテルビウムもしくはユーロピウム キレート,クリプテートあるいは巨大環状複合体が、螢光供与体化合物として用いられることが望ましい。
この発明の特徴によれば、この発明に係る方法は過剰方法とされ、斯かる過剰方法は、
1)被検体が含まれていることが分かっている媒質中に、被検体に対する少なくとも一つの受容体であって、希土類クリプテート,キレートもしくは巨大環状複合体により形成された螢光供与体化合物と結合しているものから成る、第1の試薬を添加するステップと、
2)被検体に対する一つもしくは複数の受容体であって、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体によって形成された螢光受容体化合物と結合しているものからなる第2の試薬を添加するステップとを、
3)第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるいは、第1及び第2の試薬の両者が添加された後の媒質をインキュベートするステップと、
4)インキュベートされた媒質を、螢光供与体化合物についての励起波長を有した光によって励起するステップと、
5)螢光受容体化合物が発する信号を測定するステップと、
から成るものとされる。
斯かる過剰方法にあっては、特に、螢光供与体化合物もしくは螢光受容体化合物のいずれかに結合した、被検体に対する一つの受容体の使用が可能とされる。
この発明の他の特徴によれば、この発明に係る方法は競合方法とされ、斯かる競合方法は、
1)被検体が含まれていることが分かっている媒質中に、被検体に対する受容体であって、希土類クリプテート,キレートもしくは巨大環状複合体により形成された螢光供与体化合物と結合しているものから成る、第1の試薬を添加するステップと、
2)フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体によって形成された螢光受容体化合物と結合した被検体からなる第2の試薬を添加するステップとを、
3)第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるいは、第1及び第2の試薬の両者が添加された後の媒質をインキュベートするステップと、
4)インキュベートされた媒質を、螢光供与体化合物についての励起波長を有した光によって励起するステップと、
5)螢光受容体化合物が発する信号を測定するステップと、
から成るものとされる。
さらに、この発明にあっては、前述の、媒質中に存在する可能性がある被検体を、被検体と少なくとも一つの対応受容体との間の反応による生成物を表示することによって検出および/または定量する均質螢光検出/定量方法が、競合方法とされ、斯かる競合方法は、
1)被検体が含まれていることが分かっている媒質中に、被検体に対する受容体であって、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体によって形成された螢光受容体化合物と結合してるものから成る、第1の試薬を添加するステップと、
2)希土類クリプテートもしくはキレートにより形成された螢光供与体化合物と結合した被検体からなる第2の試薬を添加するステップとを、
3)第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるいは、第1及び第2の試薬の両者が添加された後の媒質をインキュベートするステップと、
4)インキュベートされた媒質を、螢光供与体化合物についての励起波長を有した光によって励起するステップと、
5)螢光受容体化合物が発する信号を測定するステップと、
から成るものとされる。
斯かる方法にあっては、第1の試薬と第2の試薬とを、同時に、被検体が含まれていることが分かっている媒質中に添加されることが好ましい。
この発明における格別の特徴によれば、上述のこの発明に係る方法において用いられる螢光供与体化合物が、ユーロピウム(Eu3+)もしくはテルビウム(Tb3+)についてのキレート,クリプテートもしくは巨大環状複合体とされ、また、螢光受容体化合物が、複合体:(αAP,βAP)3LCとされる。
この発明は、また、上述において定義された如くのフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の、それを螢光定量において螢光供与体化合物として用いられる希土類クリプテートもしくはキレートから発せられる信号の増幅方法に用いる使用方法に関する。斯かる増幅方法は、それにおいても螢光受容体化合物が用いられるとともに、希土類クリプテートもしくはキレートが低い総量子収率を有すること、及び、希土類元素の発光レベルからの放射失活の量子収率が、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体から成る受容体の量子収率より低いことによって特徴付けられる。
この発明は、さらに、配位体と受容体との特定結合対の一方と共有結合したフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体により形成された螢光結合対に関する。
斯かる結合対は、公表文献:Mel.N.Kronic,J.Immunological Methods,1986,92,1−13に記載されている如くの流動細胞計測法において、細胞の分類および/または細胞表面の分析に用いられ得るものとされる。そして、蛋白質と蛋白質との対,蛋白質とDNAとの対、もしくは、DNAとDNAとの対が、配位体と受容体との特定結合対の例として挙げられる。好ましくは、この発明において用いられるフィコビリン蛋白質が、フィコエリトリン,フィコエリトロシアニン,フィコシアニン,アロフィコシアニン及びアロフィコシアニンBの中から選択されるとともに、結合ペプチドが、前述の如くに定義されたペプチドLR,LC,LRC及びLCMの中から選択される。
また、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体は、複合体:(αPEC,βPEC)6LR,(αPEC,βPEC)3LR,(αPC,βPC)6LR,(αPC,βPC)6LRC,(αPC,βPC)3LR,(αAP,βAP)3LC,(αAPB,α2AP,β3AP)LC及び(αAP,βAP)2LCM
の中から選択され、複合体:(αAP,βAP)3LCとされることが望ましい。
さらに、好ましくは、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体は、Mastigoclodus Laminosus,Synechocystis 6701,Synechococcus 6301,Anabaena variabilis and Nostoc spec.から選択されたラン藻類から抽出される。
配位体と受容体との特定結合対の一方は、受容体、特に、細胞受容体もしくは抗体とされるのが望ましく、このような受容体として、例えば、アビジンもしくはストレプトアビジンが挙げられる。
さらに、配位体と受容体との特定結合対の一方が、配位体、特に、被検体とされる場合には、斯かる配位体として、例えば、ポリペプチド,レクチンもしくはビオチンが挙げられる。
実施例:癌胎児性抗原(CEA)の定量
モノクロナール抗体G12(フランスのCIS bio international製)に結合したユーロピウム クリプテート Eu トリスビピリジン ダイアミンが、ヨーロッパ特許出願321 353号の実施例3及び4に記載された如くに調製されて、供与体化合物として用いられるとともに、モノクロナール抗体G15(フランスのCIS bio international製)に結合したアロフィコシアニン(アメリカ合衆国のCyanotech製)もしくは複合体:(αAP,βAP)3LCのいずれかが、受容体として用いられて、均質免疫定量分析が行われた。
以下の説明においては、下記の省略記号が用いられる。
AP :アロフィコシアニン
DTT :ジチオトレイトール
EuTB:ユーロピウム クリプテート Eu トリスビピリジン ダイアミン
BSA :牛血清アルブミン
HSA :人血清アルブミン
IgG :免疫グロブリンG
SPDP:N−サクシニミジル3(2−ピリジルジチオ)プロピオネート
Sulpho−SMCC:スルフォサクシニミジル(4−n−マレイミドメチル)シクロヘキサン
1)IgG G15−AP結合対の調製
a)Sulpho−SMCCによるAPの活性化
60%アンモニウム硫酸塩溶液中における沈殿物として市販されているAP(3mg)が遠心分離される。上澄液が除去された後、残留分が、pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液250μlとともに取り出され、緩衝液の懸濁粒子を除去すべく、0.8μmオーダーのフィルターを通じて濾過される。
濾過された緩衝液中のAPは、100mM燐酸塩緩衝液中に置かれた超精細カラムG25(スエーデンのPharmacia製)が用いられた排除クロマトグラフィによって精製される。それにより、溶出されるAPは、ε650nm;731,000M-1cm-1が考慮されて、波長を650nmとする光の吸収度合に基づいて定量される。
APの活性化は、Sulpho−SMCCの溶液を、pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中に6.9mMが存在することになるように加えられ、室温のもとで1時間、穏やかに攪拌されるなかで反応が進行するようにされて行われる(APに対するSulpho−SMCCのモル比は15から75とされる)。そして、AP−マレイミドが、pH6.5で5mMのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)を含んだ100mM燐酸塩緩衝液中に置かれた超精細カラムG25が用いられて精製され、IgG 3D3との結合に先立って、4℃に保持される。
b)SPDPによるIgG G15の活性化
pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中に10mg/mlの割合で混入された5mgのIgG G15が、SPDPの溶液(アメリカ合衆国のPierce製)が、100mM燐酸塩緩衝液中に6.4mMが存在して、IgG G15に対するSPDPのモル比が7.5となるように加えられることによって活性化される。そして、室温のもとでの35分間に亙る活性化が行われた後、IgGピリジン−2チオンが、pH6.5で5mMのEDTAを含んだ100mM燐酸塩緩衝液中に置かれた超精細カラムG25が用いられて精製される。
それにより、蛋白質が濃縮されるともに、2−ピリジル ジサルファイド基が、最終的には19mMに濃縮されるDTTの溶液(アメリカ合衆国のSigma製)によって、室温にもとで15分間還元される。DTTとビピリジン−2−チオンとは、pH6.5で5mMのEDTAを含んだ100mM燐酸塩緩衝液中に置かれた超精細カラムG25が用いられての精製により分離される。IgG−SHの濃度は、ε280nm;210,000M-1cm-1のもとで、波長を280nmとする光の吸収度合に基づいて定量される。
c)IgG G15−SHとAP−マレイミドとの結合対
チオ基のマレイミドに対する結合が、IgG G15−SHにその1mg当たり2.51mgの活性化されたAPが加えられることによって行われる。IgG G15−SHにAPが加えられ、暗所において4℃のもとで穏やかに攪拌されつつ行われるインキュベーションが18時間継続した後、自由状態のまま残されていたチオ基が、最終的には20mMに濃縮されるN−メチルマレイミド(アメリカ合衆国のSigma製)の100mM溶液が加えられて、室温のもとで1時間おかれることによりブロックされる。
その結果得られる反応媒質が、pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中に置かれた準分離カラムTSK G3000SW(アメリカ合衆国のBeckmann製)が用いられて行われるゲル濾過によって精製される。最初のピークにおいて溶出される精製された結合対中のAPの濃度及びIgG G15の濃度は、夫々、下記の等式に従って、波長を280nmとする光の吸収度合及び波長を650nmとする光の吸収度合に基づいて定量される。
[AP]Mole/l=A650nm/10,000
[IgG]Mole/l=(280nm−A'280nm)/210,000
ここで、A'280nmは、AP−マレイミドの波長280nmの光に対する寄与度である。
このようにして得られる結合対にあっては、さらに、HSAが1lあたり1g添加され、その後、一定分割量が取り出されて、−20℃のもとで冷凍される。
2)IgG G15−(αAP,βAP)3LC結合対の調製
a)Sulpho−SMCCによる複合体:(αAP,βAP)3LCの活性化
複合体:(αAP,βAP)3LCは、藻類:Mastigoclodus Laminosusから得られる。フィコビリゾームの抽出の後、蛋白質−結合ペプチド複合体が、文献:P.Fuglistaller et al.,Biol.Chem.Hoppe−Seyler,1986,367,601−614の記載に従って精製される。
複合体:(αAP,βAP)3LCは、次のような特性を具えている。
・ ε650nm=1,076,000M-1cm-1
・ DO650nm/DO620nm=2.2
pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中に、1ml当たり3mg存在する複合体:(αAP,βAP)3LCの1mlに、pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中に1ml当たり30モル存在するSulpho−SMCCの溶液の19.5μlが添加され、30℃のもとで30分間のインキュベーションが行われる。そして、反応生成物が、1分間当たり2mlの流動率を有したG25 HRカラムが用いられて精製される。デッドボリュームにおいて溶出された留分は復活せしめられる(V=1.7ml).マレイミド複合体:(αAP,βAP)3LCの濃度は、1ml当たり1.4mgである。
b)SPDPによるIgG G15の活性化
斬かる活性化は、前期『1)IgG G15−AP結合対の調製」における「b)SPDPによるIgG G15の活性化』に記載された如くにして行われる。
c)IgG G15−SHとマレイミド複合体:(αAP,βAP)3LPとの共役結合体
上述の『a)Sulpho−SMCCによる複合体:(αAP,βAP)3LCの活性化』において得られる溶液が、1ml当たり0.9mgの割合とされるIgG G15−SHの溶液との接触状態におかれる。
4℃のもとで一晩の間、ローラー攪拌器によって攪拌されるもとでのインキュベーションが行われた後、pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中に置かれた、1分間当たり4mlの流動率を有した準分離カラムTSK 4000(アメリカ合衆国のBeckmann製)が用いられて、精製される。48〜64ml留分は、結合されて、AMICONコーンに集められる。1ml当たりのmgであらわされる複合体:(αAP,βAP)3LCの濃度は、式:DO650/10.76に従って求められる。
1ml当たりのmgであらわされるIgGの濃度は、下記の如くの式に従って求められる。
DO280−(DO650/(5.25×1.4)
得られる共役結合体は、IgGが1ml当たり120μlであるもとで、
1.6×複合体:(αAP,βAP)3LC/IgG:DO650/DO650=2.2
とされるモル比を有する。
3)IgG G12−Eu TBP結合対の調製
IgG G12−SHの調製は、上述のG15 3D3の調製と同様に行われるが、但し、IgG G12に対するSPDPのモル比は4から16に変えられる。
Eu TBPの5mg(5×10-6モル)に、Eu TBPの1モルに対して活性化物質の2.5モルの割合となるように、ジメチルフォルマミド10%を含み、pH7.0の20mM燐酸塩緩衝液中に存在するSulpho−SMCCの25mM溶液が添加される。
室温のもとで45分間の活性化が行われた後、反応生成物が、生じる可能性が高い沈殿物の除去のため、0.8μmオーダーのフィルターを通じて濾過される。不所望な反応生成物(Sulpho−SMCC,N−ヒドロキシ−サクシンイミド,(N−マレイミドメチル)カルボン酸)は、ジメチルフォルマミド10%を含み、塩化ナトリウム衝撃のもとでpH7.0の20mM燐酸塩緩衝液中に置かれたMonoQカラム(スエーデンのPharmacia製)が用いられて行われる、イオン交換クロマトグラフィによって除去される。Eu TBPマレイミドの濃度は、A280nmに対するA307nmの比とともにε307nm:25,000M-1cm-1が考慮されて、波長を307nmとする光の吸収度合に基づいて定量される。
前述と同様に、マレイミド基は、IgG G12−SHに対するEu TBPマレイミドのモル比が10から30に変化するもとで、抗体に結合したチオ基と反応する。
4℃のもとで18時間に亙るインキュベーションが行われ、チオ基(自由のまま残されたもの)がN−メチルマレイミドによってブロックされた後、未結合のEu TBPが、4℃のもとで、pH7.0の100mM燐酸塩緩衝液中における透析によって、無くなるまで取り除かれる(透析槽の中で螢光を発しない)。
このようにして得られる結合対の特性は、A280nmに対するA307nmの比によって定量されたクリプテートの実際の光吸収量が考慮に入れられ、以下の値が用いられて、波長を307nmとする光の吸収度合及び波長を280nmとする光の吸収度合に基づいて定量される。
Eu TBPマレイミドについて:
・ ε307nm=25,000M-1cm-1
・ A307nm/A280nm;実験的に定量された値
IgG G12−SHについて:
・ ε280nm=210,000M-1cm-1
・ A307nm=0M-1cm-1
4)CEA定量の応用
G12−Eu TBP,G15−AP及びG15−複合体(αAP,βAP)3LC結合対は、400mMのKF,1l当たり1gの割合のBSAを含み、pH6の100mM燐酸塩緩衝液中において希釈される。
続いて、ポリスチレン製の極小板部材(アメリカ合衆国のDynatech製)において、下記のものが順序添加される
・100μlの標準溶液(CEAを含まない血清)もしくは100μlの試験済のサンプル。
・100μlのG12−Eu TBP結合対(1ml当たり0.5μg)
・100μlのG15−AP結合対0(1ml当たり5μgもしくは100μlのG15−複合体:(αAP,βAP)3LC結合対。
37℃のもとで3時間に亙るインキュベーションが行われた後、以下において述べられるレーザ・プロトタイプ・螢光定量器の助けを借りての読み出しが行われる。
窒素パルスレーザ(LASER SCIENCE INC,製のモデルLS1−337ND)が、励起源として用いられる(波長は337.1nm)。パルス幅は3ns(3ナノ秒)であって、パルス周波数は10Hzである。レーザ光ビームは、波長337nmを有する成分以外の寄生光を除去すべく、フィルタ(CORNING製)を通過するものとされる。
レーザ光ビームは、測定室に入った後、紫外光を反射して、可視光を通過させる特性を有し、45度の角度に配されたダイクロイック・ミラーによって反射される。ダイクロイック・ミラーによって反射されたレーザ光ビームは、溶融二酸化珪素により作られたレンズによって、極小板部材における測定壁上に集束せしめられる。発光螢光は20度に選定された固定角に沿って集められ、レンズによって平行光線化されて、ダイクロイック・フィルタを直接的に通過する。
検出されるべき螢光の波長に応じて特性が定められた干渉ミラーによって寄生光が除去され、螢光の強度が光増幅器(HAMAMATSU製のR2949)によって測定される。
使用される光子カウンタは、SR−400(STANFORD RESEARCH SYSTEMS製)であって、その動作とレーザ光との同期状態は、IBM PC−AT型のコンピュータにより、RS−232出力ポートを介して制御される。
光増幅器から発せられるパルスは、光増幅器における雑音対信号比についての要求を緩和させるべく、光子カウンタによって設定される識別レベルを越えるものとされるべく定められた遅れ時間(td)を持つものとされた後、所定のタイムウインドー(tg)において記録される。
IBM PC−AT型のコンピュータにより操縦されるX−Yテーブルは、ステッピング・モータによって駆動されて、測定用極小板部材に、ローディング位置,励起光を受ける位置,96個のウエルについての読出しが順次自動的に行われるようにする位置等を含む様々な位置をとらせる。
G15−APあるいはG15−複合体:(αAP,βAP)3LC結合対から発せられる螢光は、波長665nmの光を通過させる波長幅10nmの通過波長帯域特性を示すとともに50μsの時間遅れを生じさせるプロトタイプ螢光定量装置の助けを得て測定される。
測定結果は、下記の表に示されるとおりである。この表において、Δcpsは、波長665nmの光により励起されたサンプルにより発せられる信号と標準溶液(CEAを含まない血清)により発せられる信号との差に相当している。
この表に示される測定結果から、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体から発せられる信号が、フィコビリン蛋白質単体から発せられる信号より大であるということが理解される。
さらに、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体を特徴付ける比:DO650/DO620=2.2が、共役結合体の調製にあたっての各ステップにおいて、その変化が測定誤差の範囲内に抑えられることに着目されるべきであり、この比は、APについての対応する比(略1.45)とは著しく異なっている。
このことは、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体が、各種の精製ステップを通じて安定であることを実証しており、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体との結合が、G15 AP共役結合体の場合とは異なり、不都合に対する格別な警戒あるいは予防策が要されることなく行われることになる。
Claims (26)
- フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体を螢光トレーサとして使用するフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の螢光トレーサとしての利用方法。
- 測定媒質中に存在する可能性がある被検体を螢光を利用して検出および/または定量するにあたり、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体を螢光トレーサとして使用することを特徴とするフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の螢光トレーサとしての利用方法。
- 前記フィコビリン蛋白質が、フィコエリトリン、フィコエリトロシアニン、フィコシアニン、アロフィコシアニン及びアロフィコシアニンBから選択されることを特徴とする請求項1もしくは2記載のフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の螢光トレーサとしての利用方法。
- 前記フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体が、マスティゴクロダス・ラミノサス(Mastigoclodus Laminosus)、シネコシスティス(Synechocystis)6701、シネココッカス(Synechococcus)6301、アナバエナ・バリアビリス(Anabaena variabilis)及びノストク・スペシス(Nostoc spec)から選択されたラン藻類から抽出されることを特徴とする請求項1、2又は3記載のフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の光トレーサとしての利用方法。
- 前記結合ペプチドが、ペプチドLR、LC、LRC及びLCMから選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の螢光トレーサとしての利用方法。
- 前記フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体が、複合体:(αPEC,βPEC)6LR、(αPEC,βPEC)3LR、(αPC,βPC)6LR、(αPC,βPC)6LRC、(αPC,βPC)3LR、(αAP,βAP)3LC、(αAPB,α2AP,β3AP)LC及び(αAP,βAP)2LCMから選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の螢光トレーサとしての利用方法。
- 被検体に対する少なくとも一つの受容体から成る第1の試薬を媒質中に添加する第1のステップと、上記被検体もしくは上記被検体に対する少なくとも一つの受容体のうちから選択された第2の試薬を添加する第2のステップとを、
上記第1及び第2の試薬のうちの一方が、希土類クリプテート、キレートもしくは巨大環状複合体から成る螢光供与体化合物と結合しており、また、上記第1及び第2の試薬のうちの他方が、螢光受容体化合物と結合しているもとで、上記第1のステップと上記第2のステップとの順序については可逆としてとり、
さらに、上記第1及び第2の試薬が添加された媒質を、上記螢光供与体化合物についての励起波長を有した光によって励起した後、
上記螢光受容体化合物が発する信号を測定するステップをとり、
上記螢光受容体化合物としてフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体を使用することを特徴とする、
媒質中に存在する可能性がある被検体を、該被検体と少なくとも一つの対応受容体との間の反応による生成物を表示することによって検出および/または定量する均質螢光検出/定量方法。 - 被検体が含まれていることが分かっている媒質中に、上記被検体に対する少なくとも一つの受容体であって、希土類クリプテート、キレートもしくは巨大環状複合体により形成された螢光供与体化合物と結合しているものから成る第1の試薬を添加するステップと、
上記被検体に対する一つもしくは複数の受容体であって、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体によって形成された螢光受容体化合物と結合しているものからなる第2の試薬を添加するステップと、
上記第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるは、上記第1及び第2の試薬の両者が添加された後の上記媒質をインキュベートするステップと、
インキュベートされた上記媒質を、上記螢光供与体化合物についての励起波長を有した光によって励起するステップと、
上記螢光受容体化合物が発する信号を測定するステップと、
を含んだ過剰方式から成ることを特徴とする均質螢光検出/定量方法。 - 被検体が含まれていることが分かっている媒質中に、該被検体に対する受容体であって、希土類クリプテート、キレートもしくは巨大環状複合体により形成された螢光供与体化合物と結合しているものから成る、第1の試薬を添加するステップと、
フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体によって形成された螢光受容体化合物と結合した被検体からなる第2の試薬を添加するステップと、
上記第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるいは、上記第1及び第2の試薬の両者が添加された後の上記媒質をインキュベートするステップと、
インキュベートされた上記媒質を、上記螢光供与体化合物についての励起波長を有した光によって励起するステップと、
上記螢光受容体化合物が発する信号を測定するステップと、
を含んだ競合方式から成ることを特徴とする均質螢光検出/定量方法。 - 被検体が含まれていることが分かっている媒質中に、該被検体に対する受容体であって、フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体によって形成された螢光受容体化合物と結合しているものから成る、第1の試薬を添加するステップと、
希土類クリプテートもしくはキレートにより形成された螢光供与体化合物と結合した被検体からなる第2の試薬を添加するステップと、
上記第1及び第2の試薬の夫々が添加された後、あるいは、上記第1及び第2の試薬の両者が添加された後の上記媒質をインキュベートするステップと、
インキュベートされた上記媒質を、上記螢光供与体化合物についての励起波長を有した光によって励起するステップと、
を含んだ競合方式から成ることを特徴とする均質螢光検出/定量方法。 - 第1の試薬と第2の試薬とを、被検体が含まれていることが分かっている媒質中に、同時に添加することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の均質螢光検出/定量方法。
- 螢光供与体化合物もしくは螢光受容体化合物のいずれかに結合した、被検体に対する一つの受容体が使用されることを特徴とする請求項7または8記載の均質螢光検出/定量方法。
- 前記螢光供与体化合物が、ユーロピウムもしくはテルビウムについてのキレート、クリプテートもしくは巨大環状複合体とされることを特徴とする請求項7〜12のいずれか1項に記載の均質螢光検出/定量方法。
- 前記螢光供与体化合物が、ユーロピウムもしくはテルビウムについてのキレート、クリプテートもしくは巨大環状複合体とされ、また、螢光受容体化合物が、複合体:(αAP,βAP)3LCとされることを特徴とする請求項7〜13のいずれか1項に記載の均質螢光検出/定量方法。
- フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体を、螢光定量において螢光供与体化合物として用いられる希土類クリプテートもしくはキレートから発せられる信号の増幅方法であって、螢光受容体化合物が用いられるとともに、希土類クリプテートもしくはキレートが低い総量子収率を有すること、及び、希土類元素の発光レベルからの放射失活の量子収率が、上記フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体から成る受容体の量子収率より低いことによって特徴付けられるものに用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の螢光トレーサとしての利用方法。
- フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体が、一つもしくは複数の異なる螢光トレーサと共に用いられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体の螢光トレーサとしての利用方法。
- 配位体と受容体との特定結合対の一方と共有結合したフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体により形成されたことを特徴とする螢光結合体。
- 前記フィコビリン蛋白質が、フィコエリトリン、フィコエリトロシアニン、フィコシアニン、アロフィコシアニン及びアロフィコシアニンBから選択されることを特徴とする請求項17記載の螢光結合体。
- 前記結合ペプチドが、ペプチドLR、LC、LRC及びLCMから選択されることを特徴とする請求項17または18記載の螢光結合体。
- 前記フィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体が、複合体:(αPEC,βPEC)6LR,αPEC,βPEC)3LR、(αPC,βPC)6LR、(αPC,βPC)6LRC、(αPC',βPC)3LR、(αAPk,βAP)3LC、(αAPB,α2AP,β3AP)LC及び(αAP,βAP)2LCMから選択されることを特徴とする請求項17、18または19記載の螢光結合体。
- ゼインのフィコビリン蛋白質−結合ペプチド複合体が、マスティゴクロダス・ラミノサス(Mastigoclodus Laminosus)、シネコシスティス(Synechocystis)6701、シネココッカス(Synechococcus)6301、アナバエナ・バリアビリス(Anabaena variabilis)及びノストク・スペシス(Nostoc spec)から選択されたラン藻類から抽出されることを特徴とする請求項17〜20までのいずれかに記載の螢光結合体。
- 配位体と受容体との特定結合対の一方が、受容体又は抗体とされることを特徴とする請求項17から請求項21までのいずれかに記載の螢光結合体。
- 前記受容体が、細胞受容体である、請求 項22に記載の螢光結合体。
- 配位体と受容体との特定結合対の一方が配位体であることを特徴とする請求項17〜21のいずれか1項に記載の螢光結合体。
- 前記配位体が被検体である、請求項24に 記載の螢光結合体。
- 請求項17〜25のいずれかに記載された螢光結合体を流動細胞計測法に用いることを特徴とする螢光結合体の利用方法。
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