JP3582293B2 - 立体作成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3次元形状データに基づいて立体物を作成する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
立体物の複製において、立体物の3次元形状データを測定し、次に、得られた形状データに基づいて素材を加工する。これにより立体複製物が作成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
3次元形状データから、たとえば切削加工などで材料を加工する場合、奥行き方向の凹凸が大きいと、材料の加工に時間がかかるという問題がある。特に、立体物を3次元で測定し、その場で加工して複製物を提供する装置においては、すぐに複製物を提供するという即時性が重要である。したがって、加工時間を短縮することが望ましい。また、立体物をその背景と合成して加工する立体作成装置においても、背景の奥行きが深いので加工に時間がかかるという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、加工時間の短い立体作成装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の立体作成装置は、物体の3次元形状を測定して3次元形状データを生成する立体測定部と、前記立体測定部により生成された3次元形状データを、前記物体の正面から平行投影された平行投影データに変換する再標本化手段と、前記再標本化手段により変換された3次元形状データを、前記平行投影における投影方向に圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段により圧縮された3次元形状に基づいて材料を加工する加工機とを備える。この装置では、再標本化された形状データを正面からみた奥行き方向に圧縮することにより加工部分を少なくし、加工時間を短縮する。
本発明に係る第2の立体作成装置は、物体の3次元形状を測定して3次元形状データを生成する立体測定部と、前記立体測定部により生成された3次元形状データを所定方向に非一様に圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段により圧縮された3次元形状データに基づいて材料を加工する加工機とを備える
本発明に係る第3の立体作成装置は、物体の3次元形状を測定して3次元形状データを生成する立体測定部と、前記立体測定部により生成された3次元形状データから前記物体の背景に相当する部分を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された背景部分を所定形状データに変換して前記3次元形状データと合成するデータ変換手段と、前記データ変換手段により合成された3次元形状データに基づいて材料を加工する加工機とを備える。この装置では、背景部に所定形状データを合成する。3次元形状データについて、背景部については、所定のデータに変換することにより、加工時間を短縮する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明による実施形態について説明する。
図1は、立体複製物作成装置の斜視図である。この装置は、その前に立つ人(ユーザー)の顔の立体複製物をその場で加工する。立体複製物には種々のものが考えらえるが、たとえば四角形の板からユーザーの顔の前半部の複製物が突き出ているような立体物である。3次元複製物に背景部分を合成することもできる。この作成装置は、立体複製物をその場で加工し提供する。
立体複製物作成装置の箱10の前面に、投光窓12と受光窓14が設けられる。ユーザーが、箱10の前に立つと、投光窓12から投光された光が、人の顔により反射され、受光窓14により受光される。これにより、顔の3次元形状データが測定される。ユーザーの姿勢すなわち構図が決まると、ユーザーの顔が3次元で測定される。得られた3次元像は、表示装置16に表示される。ユーザーがこの構図に不満であると、新たに異なった構図をとり、再び顔の測定と表示がなされる。操作パネル18により、ユーザーが表示装置16に表示された3次元像でよいとの確認の指示をすると、箱10の内部に設けられた加工装置により立体複製物が加工される。ユーザーは、作成された立体複製物を取出口20から取り出す。3次元像の測定は、本実施形態では光切断法を用いるが、パターン光投影法、ステレオ視方式、干渉縞方式などを用いてもよい。
【0007】
図2は、立体複製物作成装置の機器構成を示すブロック図である。立体複製物作成装置の全体の制御をする制御部30に、表示装置(モニタを含む)16、操作部50、測定部60および加工部70が接続される。制御部30は、メインコントローラ32を備え、特性データ記憶部34、データ変換部36、加工データ作成部38を備える。また、立体複製物の取り出しを検出する取出口センサ40が取出口20に設置され、メインコントローラ32に接続される。操作部50は、操作パネル18を備える。測定部60は、3次元測定部64(投光窓12と受光窓14を備える)と2次元画像撮像部66(投光窓12と受光窓14を共用する)66とを備え、これらは測定機コントローラ62により制御される。加工部70は、加工機コントローラ74により制御される加工機72を備え、加工機72は、材料供給機76から供給される素材を加工する。なお、測定器コントローラ62と加工機コントローラ74の機能をメインコントローラ32に持たせ、メインコントローラ32によりすべてを制御するようにしてもよい。
【0008】
図3は、操作パネル18を示す。操作パネル18には、スタートボタン50、確認ボタン52、キャンセルボタン54が備えられる。さらに、表示装置16にジョイスティック56(図式的に示す)が備えられる。スタートボタン50は、構図を決めたときに押され、確認ボタン52は、3次元表示を確認するときに押され、キャンセルボタン54は、3次元表示がユーザーが想像していたのと異なる場合に再度別の構図をとるために押される。ジョイスティック56は、表示装置16に3次元画像を3次元の様々な方向で回転して表示する場合に、画像の回転を指示するために備えられる。
【0009】
図4は、押出方式の加工部70の加工機72と材料供給機76の斜視図である。加工用の材料は、加工テーブル200において、2個の位置決め治具202とクランプ治具204により固定される。加工用工具206は、ドリル208で材料を切削する。8種の材料が材料供給機76の2つの材料ストック部210に備えられる。材料ストック部210において8種の加工用材料は、それぞれエレベータ220の上に積み重ねられ、最上層の材料が押し出し工具218により移送路212へ押し出される(矢印参照)。押出し引抜き治具214が、材料ストック部210の間に設けた移送路212の端に備えられ、材料ストック部210から移送路212に押し出された材料216を、加工テーブル200に押し出す(矢印参照)。また、押出し引抜き治具214は、加工テーブル200で加工された材料を引き抜き、製品取出口222から送り出す。なお、押出し引抜き治具214を備える代わりに、移送路212自体をすべり台として材料を移動することができる。
【0010】
図5は、エレベータ方式の加工部70の加工機72と材料供給機76の変形例の斜視図である。材料ストック部250に6種類の加工用材料が備えられる。これらの材料は、左右に3段づつ配置される。材料ストック部250から選択された材料252が、材料ストック部250の間に位置されるエレベータ248の台の上に押し出される。この台には、位置決め治具とクランプ治具が備えられ、材料252を固定する。エレベータ248が所定位置まで上昇すると、加工用工具240はドリル242で材料252を切削する。
【0011】
図6は、加工部70の加工機72と材料供給機76の別の変形例の斜視図である。加工コントローラ72は、ロボット260、素材ストッカー264および加工具270を制御する。素材ストッカー264は、複数種の材料266をストックする。ロボット260は、材料ストッカー264から1個の材料266を加工ステージ268上に運ぶ。材料266は、加工ステージ268上で位置決め治具272により加工位置に固定され、加工具270により加工される。加工後は、複製品は取り出し口274に送られる。
なお、図4〜図6に示した加工機は、切削により材料を加工するが、積層造形法(光造形法を含む)、レーザー加工(熱加工)、成型加工(加圧など)などを用いて加工してもよい。
図4〜図6に示したように、材料供給機76からは複数種の材料のなかから選択された材料が供給される。材料が起伏のある形状の場合は材料供給機76内において積み重ねが難しいが、筒のようなガイドを設けることにより供給が可能である。これらの材料として、標準的な顔の形状の素材を複数種用意して、それから選択するようにしてもよい。
【0012】
図7は、制御部30のメインコントローラ32のメインフローを示す。操作パネル18でスタートボタン50が押されるまで、2次元画像が動画として表示装置16に表示される。これにより、ユーザーは所望の構図を決めることができる。まず、2次元画像撮像部66によりユーザーの顔の2次元画像が撮像され(ステップS100)、得られた2次元画像が表示装置16に表示される(ステップS102)。そして、ユーザーがスタートボタン50を押すのを待つ(ステップS104)。ユーザーが構図に満足するまで、この2次元画像の表示が繰り返される。ユーザーは、構図を決めると、操作パネル18のスタートボタン50を押す。
スタートボタン50の押下が検出されると(ステップS114でYES)、2次元画像撮像部66によりユーザーの顔の2次元画像が撮像され(ステップS106)、3次元測定部64によりユーザーの顔の3次元画像が測定される(ステップS108)。次に測定データについてデータ処理がなされる(ステップS110)。ここで、後で説明するように、奥行き補正により形状データが高さ方向に圧縮されるので、素材の加工時間が短縮できる。また、後で説明するように、出力したい生成物すなわち3次元形状モデルについて形状や品質に応じたデータの変換が行われる。これにより、出力すべき加工生成物(3次元モデル)の形状(サイズなど)や品質(粗密さ、滑らかさなど)に応じて形状測定データが自動的に変換され、形状データ入力から加工までの一連のプロセスが簡単化される。次に、データ処理後の3次元形状が表示装置16に表示され、ユーザーの指示を待つ。この表示によりユーザーは、実際に加工される結果を確認できる。3次元表示としては、影を表示するなどの種々の公知の手法を用いる。ユーザーが操作パネル18で確認ボタン52を押すと、確認ボタン52の押下が検出され(ステップS114でYES)、加工動作に移る。しかし、3次元表示(ステップS112)の後でユーザーが操作パネル18でキャンセルボタン54を押すと(ステップS116でYES)、フローはステップS100に戻り、ユーザーは別の構図をとることができる。このように、データ処理後の画像についてユーザーの確認をまって加工を始めるので、ユーザーの希望する立体複製物が作成できるとともに、加工用材料がむだになることがない。
なお、メインコントローラ32に外部からデータを入力する画像入力部を設けてもよい。これにより、外部から対象物の画像データ(または対象物の画像データと色彩)を入力する。加工は入力データに基づいて行われる。
【0013】
図8は、ジョイスティック56を用いた変形例のフローを示す。ユーザーは、ジョイスティック56により様々な方向からデータ処理後の画像を確認できる。図4のデータ処理(ステップS110)の後で、表示装置16に正面(Z方向)からの3次元表示をする(ステップS140)。次にユーザーがジョイスティック56を作動すると(ステップS142)、フローは、ジョイスティック56からの回転指示信号により分岐する。X方向、Y方向、Z方向の回転指示に対応して、X方向(ステップS144)、Y方向(ステップS146)、Z方向(ステップS148)の回転がなされ、それに対応した3次元表示がなされる(ステップS150)。こうしてユーザーは様々な方向から立体複製物を確認できる。ここで、ユーザーが操作パネル18で確認ボタン52を押すと(ステップS152でYES)、図6のステップS118に進み加工動作に移る。また、ユーザーが操作パネル18でキャンセルボタン54を押すと(ステップS154でYES)、フローはステップS100に戻り、ユーザーは別の構図をとることができる。
【0014】
図7に戻り説明を続けると、加工においては、まず、形状データから、加工条件データベースを参照して加工データが作成される(ステップS118)。加工データは加工部70に送られ、加工部70では材料を加工して3次元加工モデルを作成する(ステップS120)。加工物が排出され(ステップS122)、取出口センサ40により、加工された生成物が取り出されたことを検出すると(ステップS124でYES)、フローは、ステップS100に戻り、次の立体複製物生成を行なう。
【0015】
以下で、立体複製物の生成についてさらに詳細に説明する。
3次元測定(図7、ステップS112)において、立体物(顔)の3次元形状が測定される。3次元測定部64は、図9に示すように、透視投影面上で格子状に配置された点を通る視線が対象物表面と初めて交わる点までの(測定部64からの)距離を測定する。したがって、形状データは、3次元測定部64の所定の位置を座標中心とする3次元直交座標における座標値と距離値とをもつ、格子状に並んだ点列データとして与えられる。また、このとき、測定点が測定範囲外であるなどの理由で測定を行えない測定点は、欠損である印をつけたデータとして格納されている。このように、本実施形態では透視投影面上でのサンプリングをおこなったが、3次元測定において、図10に示すように、平行投影面上で格子状に配置された点を通る視線が対象物表面と初めて交わる点までの(3次元測定部64からの)距離を測定してもよい。
【0016】
図11は、データ処理(図7、ステップS110)のフローを示す。ここで、3次元測定部64により入力された形状データに対して、加工時間を短くするための処理を含む各種処理がなされる。まず、測定データについて平滑化処理により、ノイズなどの非正規なデータを除く(ステップS200)。
次に、再標本化処理を行う(ステップS202)。たとえば、顔が斜めを向いていた場合などにおいて、入力データを加工方向に正対させるため、ある方向から平行投影した等間隔の格子点により整列されたデータに変換する。図12は、1例を示す。たとえば人の顔の鼻の下が陰になって測定できない場合、顔を上向きにして3次元測定をした後で、通常の正面を向いた顔を表すようにデータを変換できる。格子点が射影された位置に計測点がない場合(たとえば図12のa)には、その周囲の計測値により線形補完を行う。このとき、射影された方向が加工する際の鉛直上方となり、それぞれの格子点は、高さのデータを持つ。また、入力データが透視投影など平行投影でなかった場合などでは、この処理により入力データを平行投影データに変換できる。
【0017】
次に、補完処理(図11、ステップS204)をおこない、データのない欠損部分を補完する。補完の方法としては、線形補完、重み付け補完などの種々の手法が用いられる。たとえば、データの欠損している部分をすべて固定値で置き換える(単純補完)。固定値としては、(a)あらかじめ定められた値、(b)最小の高さ、(c)データ外周部の平均値が用いられる。また、欠損部がデータで完全に囲まれている場合は、周りのデータから線形補完をする。
また、たとえば、人の顔における黒い眉や髪などのように、対象の性質から光学式の3次元測定部64ではデータが得られない場合がある。このような場合、データが欠損している部分は、所定の3次元形状データと置き換える。このため、所定の標準顔データを用意しておき、欠損部ではそのモデルデータを使用する。この際、位置およびサイズの調整が必要となる。この調整では、たとえば、図7のステップS106で得られたカラー画像の両目と口に対応する3次元形状データ中の三角形を、モデルの対応する三角形と同じになるような線形変換をする。この合成は、顔の欠損部分に限らず、任意の3次元形状データを使用することが可能である。
【0018】
次に、高さ圧縮処理(図11、ステップS206)をおこない、形状データを奥行き方向に圧縮し、高さ方向の範囲を元のデータより狭くする。奥行き方向の凹凸が大きいと加工時間が長くなるが、奥行き方向に圧縮することにより加工部分を少なくして、加工時間を短縮できる。また、極端に奥行きが深い部分(背景部)について、所定のデータ(奥行きの浅いデータ)に変換することにより、同様に加工部分を少なくして加工時間を短縮できる。以下に、高さ圧縮について詳細に説明する。
高さ圧縮の手法は、加工対象の性質に応じて適切なものを採用する。高さ圧縮の手法には、一様圧縮処理と非一様圧縮処理とがある。
一様圧縮処理には、たとえば図13〜17に示すような種々のアルゴリズムが用いられる。一様圧縮では、各格子点iにおける高さzを、Z=f(z)なる関数により変換した値に置き換える。1つの手法は、線形変換f(z)=az+b(ここにzが高さ、a,bが定数であり、0<a<1である)である。図13は、線形変換の一例(f(z)=0.5z)を示す。
【0019】
図14と図15は、非線形連続変換の例を示す。特に人の顔などのデータでは、特徴的な部分は高いところ(3次元データ入力時には3次元測定部からみて手前側であったところ)に集中していると考えられるので、低い部分では圧縮の度合を大きくする。1つの手法は、二乗変換f(z)=a(z−b)+c(ここにzが高さ、a,b,cが定数であり、0<aである)である。図14は、二乗変換の1例(f(z)=0.005z)を示す。他の1つの手法は、指数変換f(z)=cbaz+d(ここに1<aである)である。図15は、指数変換の1例(f(z)=8*1.02)を示す。
図16と図17は、不必要な部分を削除する非線形不連続変換の例を示す。1つの手法は、次の式で示される中抜き変換である。
Figure 0003582293
この変換は、たとえば、人の顔において、耳からほおまでを省くために用いられる。図16は、d=20、d=60の例を示す。他の1つの手法は、たとえば次の式で示されるクリッピング処理であり、所定範囲外のデータは一定値にされる。図17は、クリッピング処理の1例を示す。
Figure 0003582293
所定値以下のデータzは0にされ、また、所定値以上のデータzは一定値にされる。
【0020】
また、非一様圧縮処理では、各格子点iにおける高さzを、Z=g(x,y,z)なる関数により変換した値に置き換える。ここにx,yは格子の座標である。特に人の顔などのデータでは、特徴的な部分は中心に集中していると考えられるので、端の部分では圧縮の度合を大きくする。なお、この際にはデータの中心となる部分を3次元データやカラー画像データから推定する必要がある。たとえば、x,yデータの重心、または、顔などのときはカラー画像から抽出した両目と口とで構成される3角形に対応する3次元データの重心をデータの中心とする。または、データを入力する際に、対象物の中心が所定位置にくるように位置決めをすることが必要となる。
1つの手法は点対称変換である。次の式は点対称変換の1例を示す。
(z)=zf(c−((x−a)+(y−b)1/2
ここに、fは上述の一様圧縮変換で説明した関数のいずれかであり、y=bはデータ中心の座標である。
また、他の1つの手法は線対称変換である。次の式は線対称変換の1例を示す。
(z)=zf(c−|y−b|)
ここに、fは上述の一様圧縮変換で説明した関数のいずれかであり、(x,y)=(a,b)はデータ中心の座標である。たとえば顔の左右について線対象変換をおこなう。
なお、一様圧縮変換と非一様圧縮変換とを併用することもできる。たとえば、次の式が1例を示す。
(z)=f(z)f(c−((x−a)+(y−b)1/2
ここに、fは上述の一様圧縮変換で説明した関数のいずれかである。
【0021】
図11に戻り説明を続けると、次に、3次元形状データの背景部分を検出する(ステップS208)。極端に奥行きが深い部分(背景部)について所定の奥行きの浅いデータに変換することにより、加工時間を短縮する。次に、この背景部分を所定形状データに変換して物体の3次元形状データと合成する(ステップS210)。この所定形状データは、一定の高さのデータとしてもよいし、凹凸のある形状データでもよい。さらには、別の立体物、たとえば花や木などの形状データを用いてもよい。背景検出の具体例としては、測定物の後をブルーバックとしておき、奥行きが所定値以上かつその領域の2次元画像の色がブルーであれば背景であると判定する。
【0022】
次に、3次元モデルの形状や品質の特性に基づいた3次元形状データの変換について説明する(図11、ステップS212〜S216)。まず、サイズ調整(図11、ステップS212)をおこない、データが加工できる範囲内または加工物の大きさに応じて、座標値に定数を乗じることにより、スケールを調整する。図18に示すように、左側のデータを右側のデータに変換し、加工物の大きさ(破線で示す)に対応させる。
図19は、サイズ調整の1例であるサイズ変換のフローを示す。3次元測定部64より入力した3次元測定データについて形状解析をする(ステップS220)。形状解析の結果として算出した対象物の大きさ(縦、横、奥行き)と特性データ記憶部にて設定している出力モデルの形状サイズとを比較し、対象物を出力モデルサイズに合わせ込む3次元形状の倍率を変換する(ステップS222)。この倍率を用いて3次元形状データを出力モデルサイズに倍率を変換し、出力モデル形状を生成する。こうして作成した出力モデル形状を基に、制御部30内の特性データ記憶部36において設定されている加工条件により加工データを作成する(図7、ステップS118)。この加工データを加工部70に転送し、3次元加工を行い、3次元モデルを生成する。こうして、出力すべき形状と品質に基づき、形状測定データが自動的に変換されるので、3次元形状データを所定の仕様に簡単に安定に生成する。
【0023】
図20は、サイズ変換のフローの変形例である加工サイズ縮小化のフローを示す。このフローでは、形状データの縦、横、高さの方向にスケールをかけ、一定の大きさの素材に収まるサイズに縮小する。これにより加工部分の体積を減らし、加工時間を短縮する。まず、データ形状を入力し(ステップS230)、入力された形状データの現状のサイズを認識する(ステップS232)。次に、標準的に使用する素材のサイズ(特性データ記憶部36から読み出す)に合わせ現在のサイズにスケールをかけ、縦、横、高さを縮小する(ステップS234)。また、特に高さ方向に極端に圧縮させれば、加工速度も高速化できる。
【0024】
次に、解像度変換(図11、ステップS214)をおこない、加工機72の精度に合わせて格子の幅の違う格子点で再標本化する。この処理は、ステップS202の再標本化とほぼ同様であるが、投影する方向はz方向(鉛直上方)に固定されている。図21に示すように、左側に示されるデータの格子点を、右側に示す加工機の格子点に合わせる。解像度は、ステップS208でサイズを加工に応じて調整した後で、解像度に併せて形状データを変換するので、加工機72の加工精度のほうが粗くても、適切な形状データが得られる。
【0025】
図22は、解像度変換(図11、ステップS214)のためのデータ数変換のフローを示す。サイズ出力モデルの形状品質を、構成点群を点間ピッチとベクトル変化量で定義し、ベクトル変化量に対応する点間ピッチ範囲を特性データ記憶部36から読み出して設定する。点間ピッチがその範囲からはずれる場合、範囲内に入るようにデータ変換(解像度変換)を行う。図22のフローでは、図19で得られた倍率に対応した形状データを解析し形状データの点間ピッチとベクトル変化量を得る(ステップS240)。点間ピッチと、ベクトル変化量に応じて設定された点間ピッチ範囲とから、設定された範囲内にあるか否かを判断する(ステップS242)。この判断は、入力装置が確定していない場合に必要になる。測定器や測定条件によって解像度が変わるためである。もし設定された範囲内になければ、データを変換する(ステップS244)。ベクトル変化量の大きい複雑な部分は、ピッチとして大きな値の範囲が設定され、ベクトル変化量の小さい部分はピッチとして小さな値の範囲が設定され、いずれの場合も、ピッチが小さすぎるときは、データを間引いてピッチを大きくし、ピッチが大きすぎる場合、データを補間してピッチを小さくして範囲内になるようにする。
【0026】
測定された形状データが充分な解像度の場合、間引く処理だけを行うことでよい。以下は、その例である。
図23は、データ数変換のための形状データの間引きのフローを示す。このフローでは、必要とされる形状精度(上記の点間ピッチ、ベクトル変化量)などに応じて、省略できるデータを間引く。これにより高速な加工を行うことができる。まず、入力された形状データの細かさ(点間ピッチ、ベクトル変化量)を認識する(ステップS260)。次に、認識された点間ピッチ、ベクトル変化量を、ベクトル変化量に対応したピッチ範囲と比較し(ステップS262)、データの間引きが可能であれば、間引きをおこなう(ステップS264)。
データ処理において、最後に、位置合わせ(図11、ステップS216)をおこなう。3次元データの基準位置が加工範囲の基準位置にあうように座標原点を平行移動する。
【0027】
次に、加工データ作成(図7、ステップS118)について説明する。加工部70の材料供給部76には、複数種類の素材が用意されている。そこで、入力された形状データの特徴を抽出し、それに近い形状の素材を選択して使用する。これにより、加工する部分の体積を減らし、加工時間を短くする。また、素材形状を決定するための粗加工が不要になり、加工時間を短くでき、工具の寿命も長くなる。特徴としては種々の量があげられるが、以下の例では、パターンマッチングを用い、形状データのパターンと素材のパターンを比較し、最も近いパターンの素材を選択する。
図24は、加工データ作成のフローの1例を示す。3次元測定部64により得られたデータは、データ処理により形状データ(座標データ)に変換されている。ここで、形状データをパターン化し、素材データベース(DB)に記憶されている素材の形状データ(素材パターン)と比較できるレベルにして、形状データと素材の形状データとを比較し、特徴を抽出する(ステップS300)。たとえば、高さ方向の差の合計を求める。そして、この比較に基づいて素材の形状を決定する(ステップS302)。たとえば差の合計が最も小さい素材を選択する。
次に、素材形状決定の際の偏差値を偏差基準値と比較し(ステップS304)、偏差基準値より大きい場合は、特性データ記憶部の加工条件データベースを参照して、粗取り加工用の加工データを作成する(ステップS306)。次に、加工条件データベースを参照して、仕上げ用加工データを作成する(ステップS308)。なお、粗取り用と仕上げ用の加工データは、加工機72の動き方を示すデータである。加工部70は、決定された素材を加工位置へ搬送し、加工データに基づいて加工する(ステップS120)。
上述のフローでは、偏差基準値を越える部分について粗削りをするが、粗削りを行わずに、その部分の加工速度を遅くするようにしてもよい。これにより、工具の負荷が軽減され、加工機の故障を防止できる。
【0028】
加工データ作成(ステップS306,S308)には時間がかかる。そこで、時間を短縮するために、あらかじめ用意された加工データを使用してもよい。図25は、変形例のフローを示す。まず、形状データの部分ごとにパターンを認識し、部分ごとのパターンのデータベースを参照して比較し、合致(または類似)するパターンを検索する(ステップS320)。次に、検索されたパターンと、先に決定された素材とを基に、表1に示すようなパターンごとの加工データのデータベース(テーブル)から加工データを特定し、その加工データをつなぎ合わせて全体の加工データとする(ステップS322)。
【表1】
Figure 0003582293
【0029】
また、別の変形実施形態では、加工する素材を基本パーツの組み合わせから作る。図26は、この場合のフローを示す。まず、部分(基本パーツ)ごとにパターンを認識し、部分ごとのパターンのデータベースを参照して比較し、合致(または類似)する基本パーツを検索する(ステップS400)。次に、先に決定された基本パーツを組み合わせ、加工用の素材とする(ステップS402)。次に、この素材を用いて図24のステップS304に進み、加工データを作成し、加工をおこなう。
【0030】
【発明の効果】
所定方向にデータを圧縮した後で加工を行うので、加工時間が短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】立体複製物作成装置の斜視図である。
【図2】立体複製物作成装置のブロック図である。
【図3】操作パネルの平面図である。
【図4】加工部の斜視図である。
【図5】加工部の変形例の斜視図である。
【図6】加工部の他の変形例の斜視図である。
【図7】メインコントローラのメインフローチャートである。
【図8】変形例におけるメインコントローラのメインフローチャートである。
【図9】透視投影面上でのサンプリングを示す図である。
【図10】平行投影面上でのサンプリングを示す図である。
【図11】データ処理のフローチャートである。
【図12】再標本化を説明するための図である。
【図13】高さ圧縮処理の1例の図である。
【図14】高さ圧縮処理の1例の図である。
【図15】高さ圧縮処理の1例の図である。
【図16】高さ圧縮処理の1例の図である。
【図17】高さ圧縮処理の1例の図である。
【図18】サイズ調整と位置合わせを示す図である。
【図19】サイズ変換のフローチャートである。
【図20】形状縮小化のフローチャートである。
【図21】解像度変換を示す図である。
【図22】データ間引きのフローチャートである。
【図23】データ数変換のフローチャートである。
【図24】加工データ作成のフローチャートである。
【図25】加工データ作成のフローチャートである。
【図26】加工データ作成のフローチャートである。
【符号の説明】
16 表示部、 30 制御部、 34 データ処理部、 36 特定データ記憶部、 38 加工データ生成部、 50 操作部、 64 3次元測定部、70 加工部、 72 加工機、 76 材料供給機。

Claims (3)

  1. 物体の3次元形状を測定して3次元形状データを生成する立体測定部と、
    前記立体測定部により生成された3次元形状データを、前記物体の正面から平行投影された平行投影データに変換する再標本化手段と、
    前記再標本化手段により変換された3次元形状データを、前記平行投影における投影方向に圧縮する圧縮手段と、
    前記圧縮手段により圧縮された3次元形状に基づいて材料を加工する加工機と
    を備えることを特徴とする立体作成装置。
  2. 物体の3次元形状を測定して3次元形状データを生成する立体測定部と、
    前記立体測定部により生成された3次元形状データを所定方向に非一様に圧縮する圧縮手段と、
    前記圧縮手段により圧縮された3次元形状データに基づいて材料を加工する加工機と
    を備えることを特徴とする立体作成装置。
  3. 物体の3次元形状を測定して3次元形状データを生成する立体測定部と、
    前記立体測定部により生成された3次元形状データから前記物体の背景に相当する部分を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された背景部分を所定形状データに変換して前記3次元形状データと合成するデータ変換手段と、
    前記データ変換手段により合成された3次元形状データに基づいて材料を加工する加工機と
    を備えることを特徴とする立体作成装置。
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