JP3582109B2 - 籾・玄米判別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、近赤外光を利用した籾・玄米の判別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光学センサで穀粒表面の色彩差により籾・玄米を判別するものは公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記の従来装置では、穀粒の表面の色彩により籾・玄米を判別するため、青米と籾米,もち米における籾米と玄米,着色米と籾米との判別が困難であり、籾混入率の検出精度が向上しないという問題点があつた。そこで、この発明は、穀粒の籾混入率を算出するにあたり、近赤外光の中で、水分により吸収される波長域を利用して、穀粒表面の水分差を検出して籾・玄米を判別し、従来装置の問題点を解決しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような従来技術のもつ問題点を解決するために、次の技術的手段を講じた。
即ち、請求項1に記載の発明は、水分により吸収される波長域を含む近赤外光を照射する光源1と、前記近赤外光の単一穀粒に照射された反射または透過光から前記水分により吸収される波長域のみを通過させる光学フィルタ2と、前記光学フィルタ2を通過した前記波長域の多少に応じた大小の電圧に変換する光起電力素子3と、この光起電力素子の変換電圧と予め設定した籾・玄米の判別しきい値との比較によって穀粒を籾又は玄米と判別する判別手段とからなる籾・玄米判別装置の構成としたものである。
また、請求項2に記載の発明は、水分により吸収される波長域を含む近赤外光を照射する光源1と、前記近赤外光の穀粒群に照射された反射光から前記水分により吸収される波長域のみを通過させる光学フィルタ2と、前記光学フィルタ2を通過した前記波長域の多少に応じた大小の電圧に変換する光起電力素子3と、この光起電力素子3を内蔵する籾・玄米判別センサ6と、からなり、籾・玄米の混合する混合米が分布する穀粒群に水分に吸収される波長帯を有する近赤外光を照射して、光起電力素子3による電圧を検出し、この検出電圧と予め設定した基準線との対比によって籾混入率を決定する手段を設けてなる籾・玄米判別装置の構成としたものである。
【0005】
【作用】
請求項1に記載の発明によれば、光源1から水分により吸収される波長域を含む近赤外光を、単一の穀粒に照射し、その反射または透過光は光学フィルタ2に送られ、近赤外光の中から前記水分により吸収される波長域が光学フィルタ2を通過して、光起電力素子3へ送られる。このようにして送られてきた前記波長域の近赤外光の多少に応じて、光起電力素子3で大小の電圧値に変換され、この電圧値の大小により所定の判別しきい値から籾・玄米の別に判別される。
また、請求項2に記載の発明によると、籾・玄米の混合する混合米が分布する穀粒群に水分に吸収される波長帯を有する近赤外光を照射すると、水分に吸収される波長域の反射光が籾・玄米判別センサ6に送られて光起電力素子3は電圧を検出し、この検出電圧と予め設定した電圧値−籾混入率の基準線と対比することによって籾混入率を決定する。
【0006】
【実施例】
以下、図面に示すこの発明の実施例について説明する。まず、図1に示す実施例について説明する。この発明は、籾・玄米の混合米からその表面の水分差により、籾及び玄米の別を判別する籾・玄米判別装置及びその判別方法に関するものである。水分により吸収される波長域を含む近赤外光を照射する光源1を設け、この光源1から前記近赤外光が単一の穀粒あるいは穀粒群に照射され、穀粒から反射された反射光が後続の光学フィルタ2に送られ、ここで前記水分により吸収される波長域のみを通過して、後続の光起電力素子3に送り、ここで前記波長域の近赤外光の多少に応じて大小の電圧に変換し、この電圧値を所定の判別しきい値で籾・玄米に区分し、籾混入率を算出する構成である。
【0007】
なお、この実施例では、光源1には、タングステン・ランプを用い、光学フィルタ2としては、透過波長1450ナノメ−タ(nm)の干渉フィルタを用い、光起電力素子3には、InGaAs−PINフォトダイオ−ド(浜松フォトニクス株式会社製)を用いている。なお、上記透過波長に限定されるものではなく、1400±50nmの範囲では同様の効果が期待できる。
【0008】
また、このような籾・玄米判別装置は、籾摺ロ−ルで籾摺し風選した後の摺落米(混合米)の脱ぷ率を検出する装置、揺動選別装置の揺動選別板の選別状態を検出する籾混入検出装置、籾摺選別機の玄米揚穀機から取り出される玄米への籾混入検出装置等に利用することができる。なお、検出樋4で1粒づつ流下中の穀粒を検出する方式では、前記の反射式に替えて透過式としてもよい。
【0009】
籾摺ロ−ル(図示省略)で籾摺された摺落米(籾・玄米の混合米)について、その表面の水分差を考察すると、籾表面の籾殻はケイ素を含有し水分を含まないものであり、また、籾から籾殻を剥ぎ取り籾摺された玄米は、その表面が籾殻に比較して多くの水分を含んでいる。しかして、図1(2)に示すように、光源1から1450nmの波長域を含む近赤外光を、玄米G及び籾Mに照射すると、波長1450nmの水分に吸収される波長域は、玄米Gでは表面の多い水分で多く吸収されて反射光量が減少し、また、籾Mでは表面の少ない水分で吸収が少なく反射光量が多くなる。このような反射光量の多少から、図1(3)に示すように、後続の光起電力素子3で籾は高い電圧値に、玄米は低い電圧値に、青米は更に低い電圧値に変換される。しかして、籾の電圧値と玄米の電圧値との中間を、籾・玄米のしきい値とすることにより、籾・玄米の判別ができる。
【0010】
図1(4)に示すように、籾・玄米を1粒づつ検出樋4に流しながら、光源1からの前記近赤外光を照射し、反射光を光学フィルタ2を経由して光起電力素子3で受光し、電圧信号に変換する。すると、図1(5)に示すように、玄米の電圧値が低く、籾の電圧値が高く出力され、両信号の中途部を籾・玄米の判別しきい値とすることにより、籾・玄米の判別がなされる。このようなデ−タを所定量集め、籾混入率(脱ぷ率)を算出する。
【0011】
このように、籾・玄米を判別するにあたり、籾殻の有無により生じる穀粒の表面の水分差を利用して、籾・玄米の別を判別するものであるため、次のような利点がある。即ち、従来の穀粒表面の色の差異により籾・玄米を判別する光学センサでは、青米・着色米と籾との判別誤差,もち米での籾・玄米の判別の困難性というような問題点があつた。しかし、この実施例では前述のように、このような問題点にも対応できて、従来装置では判別の困難であつた品種にも十分に適応でき、正確な籾・玄米の判別ができる。
【0012】
次に、図2及び図3に示す実施例について説明する。図2(1)について説明する。前記の実施例のように、光源1,光学フィルタ2,光起電力素子3で籾・玄米を判別するにあたり、光源1で照射された近赤外光を集光レンズ5で集光し、検出樋4を流下中の単一の穀粒に照射する構成としている。
【0013】
次に、図2(2)について説明する。前記の光源1,光学フィルタ2,光起電力素子3及び集光レンズ5で、籾・玄米判別センサ6が構成されている。籾・玄米判別センサ6の発生電圧V1は、図2(3)のV1に示すような波形で検出される。次いで、発生電圧V1は増幅器12を経由して、サンプル・ホ−ルド回路7に送られて、図2(3)のV3に示すようなピ−クホ−ルド波形に整形され、A/Dコンバ−タ入力ポ−トANを経て、CPU内臓の1チップマイコン9に読み込まれる。また、前記発生電圧V1はサンプル・トリガ発生回路8に送られて、図2(3)のV2に示すような波形に整形され、サンプル・ホ−ルド回路7の検出入力に関連して、割込入力ポ−トINTから1チップマイコン9に読み込まれる構成である。
【0014】
次に、図3のフロ−チャ−トにより、籾混入率の算出内容を説明する。籾混入率算出制御がスタ−ト(ST10)すると、まず、カウンタがクリアされ、読み込みデ−タ数n及び籾読込電圧デ−タ数が夫れ夫れ0にされる。次いで、籾・玄米判別センサ6の発生電圧V1は、サンプル・トリガ発生回路8を経由して1チップマイコン9に入力され、穀粒検出回数が記憶される(ST30)。次いで、籾・玄米判別センサ6の発生電圧V1は、サンプル・ホ−ルド回路7に送られ、整形された検出電圧V3が1チップマイコン9に入力される(ST40)。しかして、穀粒カウント数が計算式n=0+1から1回と計算される(ST50)。
【0015】
次いで、検出電圧V3は、籾・玄米の判別しきい値VSと比較されて、検出電圧V3>しきい値VSであると、籾電圧回数nMは計算式で0+1と計算されて、1回とカウントされる(ST70)。次いで、以下同様な作業が繰り返され、穀粒検出回数nが100回になると(ST80)、n=100回と籾電圧回数nMのデ−タ数から、籾混入率が算定される(ST90)。
【0016】
前記のように、光源1からの近赤外光を集光して単一の穀粒に照射する構成であるので、多粒の穀粒に照射するものに比較して、検出精度が高くなり、玄米中に混入している少数の籾を検出できる。この実施例を籾摺ロ−ルでの摺落米の籾混入率(脱ぷ率)の検出,籾摺機から機外に取り出される玄米中の籾混入の検出に応用すると、精度の高い籾混入率を算出できる。
【0017】
次に、図4及び図5に示す実施例について説明する。図4(1)に示すように、揺動選別板10の板面に分布している穀粒群に、光源1から水分に吸収される波長帯を有する近赤外光を照射し、反射光を光学フィルタ2を経て光起電力素子3に受光して、電圧値に変換する構成であり、被照射面に含まれる穀粒群全面の検出水分から籾・玄米比率を算出しようとするものである。
【0018】
図4(2)に示すように、揺動選別板10の排出側10bには、光源1,光学フィルタ2,光起電力素子3からなる籾・玄米判別センサ6を、移動手段11で揺上側10cから揺下側10dへ往復動できる構成とし、板面に分布している穀粒群に籾・玄米判別センサ6の光源1から、前記近赤外光が照射される構成である。
【0019】
しかして、籾・玄米判別センサ6が揺動選別板10の揺上側10cから揺下側10dに移動させると、所定距離毎に電圧値が検出される。しかして、図4(3)の右側部に示すように、揺上側10cの玄米分布領域では、表面の水分が少ないので、低い玄米の電圧値が検出され、次いで、中間部の混合米分布流域の移動時には、揺下側10dほど籾の混入比率が高くなるので、順次揺下側10dにかけて高くなる混合米の電圧値が検出され、また、揺下側10dの籾分布領域では、高い籾の電圧値が検出される。
【0020】
図4(4)に示すように、籾・玄米判別センサ6の発生電圧は、増幅器12を経由してA/D変換入力ポ−トANからが1チップマイコン9に入力される。次に、図5に基づき、籾混入率の算出フロ−について説明する。籾混入率の算出フロ−が開始されると、初めに、カウンタがクリアされ、検出回数及び籾検出電圧値が夫れ夫れ0にクリアされる。次いで、籾・玄米判別センサ6からの発生電圧Vnが増幅器12を経由して1チップマイコン9に読み込まれ(ST110)、検出回数がカウントされると共に、検出電圧値が記憶さる(ST120)。これらの検出回数が所定回数、例えば、4回になると(ST130)、1回から4回の夫れ夫れの検出電圧値V1,V2,V3,V4から平均電圧値が算出され(ST140)、1チップマイコン9に内臓されている基準籾混入率表,基準線(計算式)からから籾混入率が決定される(ST150)。
【0021】
なお、図4(5)は、縦軸を電圧値V、横軸を籾混入率とし、実験値を基にして作成した籾混入率を示す基準線を示している。また、前記の実施例では、籾・玄米判別センサ6を移動しながら、所定回数の電圧値を検出し、移動平均により籾混入率を算出しているが、移動平均値に替えてメジアン値としてもよい。上述のように穀粒群から籾・玄米の判別をするので、1粒づつ検出して籾混入率を算出する実施例に比較して、籾混入率算出の時間を短縮できて、応答性の優れたものとすることができる。
【0022】
次に、図6及び図7の実施例について説明する。図6(1)は、揺動選別装置を示すもので、揺動選別板10の縦方向一側の供給側10aを高位に、他側の排出側10bを低位になるように傾斜し、横方向の一側を高位側の揺上側10cとし、他側の低位側を揺下側10dとし、縦方向における供給側10aで且つ揺上側10cに位置している混合米ホッパ13から、供給される構成である。揺動選別板10に供給された混合米は、横方向の斜上下の往復揺動により選別され、揺上側10c側には玄米が偏流分布し、揺下側10d側には籾が偏流分布し、これらの中間部には混合米が偏流分布しつつ選別される。
【0023】
揺動選別板10の排出側10bには、光源1,光学フィルタ2,光起電力素子3の内臓されている籾・玄米判別センサ6が、ねじ棒からなる移動手段11で揺上側10cから揺下側10dへかけて、往復移動自在に支持されている。14は籾・玄米判別センサ6を往復移動させるセンサ調節モ−タである。揺動選別板10の排出側10dに対向して、選別穀粒を仕切る玄米仕切板15及び籾仕切板16を配置している。この玄米仕切板15はねじ棒からなる仕切板移動手段17で往復移動自在に支持されていて、仕切板調節モ−タ18を正逆転することにより、左右方向に往復移動される。
【0024】
図6(2)に示すように、籾・玄米判別センサ6は増幅器12を経由して、A/D変換入力ポ−トANから検出電圧が1チップマイコン9に入力され、また、籾・玄米判別センサ6の移動位置を検出できるセンサ位置センサ20,玄米仕切板15の仕切位置を検出できる仕切板位置センサ21が、入力インタ−フエイス(図示省略)を経由して、1チップマイコン9に接続されている。また、1チップマイコン9からセンサ調節モ−タ14,仕切板調節モ−タ18及び高水分報知手段19に、夫れ夫れ指令信号が出力される構成である。
【0025】
次に、図7のフロ−チャ−トに基づき制御内容を説明する。本制御が開始されると、籾・玄米判別センサ6を最揺上側10cへ移動する指令信号、及び、玄米仕切板15を標準位置(揺動選別板10の通常の選別状態で玄米を仕切る位置)に移動する指令信号が出される(図示省略)。次いで、籾・玄米判別センサ6から発生電圧が入力されると共に、記憶装置に記憶され(ST210)、次いで、センサ調節モ−タ14に1ステップ揺下側10dへの移動指令信号が出され、籾・玄米判別センサ6が1ステップ移動される(ST220)。次いで、この位置で電圧値Vnが検出され(ST230)、図6(5)の基準水分線に基づき、水分が決定される(ST240)。
【0026】
このような水分検出が数回行われると、前回の検出水分と今回の検出水分とが比較されて、揺上側10cの玄米分布流域に籾・玄米判別センサ6が位置していて、且つ、検出電圧に変化がない場合には、前回と同様に1ステップの移動指令信号が出されて、籾・玄米判別センサ6は揺下側10dに順次移動する(ST250)。前回との比較で検出電圧が増加側に変更した場合には、仕切板位置センサ21から玄米仕切板15の仕切位置が入力される(ST260)。次いで、基準水分値MSと前回の検出電圧値とを比較し(ST270)、検出電圧値が基準水分値より高い場合には、高水分報知手段19に報知指令信号が出力されて、高水分の報知がされる。
【0027】
なお、図6の(3)及び(4)は、縦軸を検出電圧値とし、横軸を籾・玄米判別センサ6の揺動選別板10における揺上側10cから揺下側10dへの穀粒分布幅を示すもので、各移動位置での検出した電圧値を表示したものである。図6(3)では、玄米,混合米,籾の分布状態の検出状態を示すもので、その検出電圧値は、玄米の分布部が低く、混合米の分布部では、籾率が高くなる揺下側10dに行くに従って順次高くなり、揺下側10dの籾の分布部が最も高くなっている。図6(4)では、青米の多く混入している混合米の選別時における穀粒の分布状態の検出状態を示すもので、その検出電圧値は、青米の分布部が最も低く、次に玄米の分布部が低く、混合米の分布部では、揺下側10dに行き籾混入率が高くなるに従って順次高くなり、揺下側10dの籾の分布部が最も高くなっている。
【0028】
なお、高水分報知手段19に替えて、検出水分を表示する構成としてもよく、また、検出電圧値を決定するにあたり、1回の検出値で決定してもよく、所定回数の検出電圧値を平均して決定してもよい。また、この実施例では、籾摺作業中に穀粒の水分値を検出し、基準水分値をオ−バ−したときには、高水分が報知されて、オペレ−タは籾摺作業を中止できる構成である。しかして、乾燥後の水分戻り、あるいは、乾燥むら等による高水分穀粒の籾摺を中止し、高水分穀粒の籾摺による性能の低下、並びに、高水分米の出荷を防止できる。なお、高水分を検出した際には、主モ−タ(図示省略)を停止して、籾摺作業を自動的に停止する構成としてもよい。
【0029】
なお、図6(5)は、縦軸に籾・玄米判別センサ6の検出電圧値を示し、横軸に水分を示すもので、傾斜線は水分基準線を示すものである。次に、図8及び図9に示す実施例について説明する。揺動選別装置の揺動選別板10,光源1,光学フィルタ2,光起電力素子3の内臓されている籾・玄米判別センサ6,移動手段11,センサ調節モ−タ14,玄米仕切板15,籾仕切板16,仕切板移動手段17,仕切板調節モ−タ18,増幅器12,センサ位置センサ20,仕切板位置センサ21は、前記の実施例と同様に構成されている。
【0030】
次に、図9のフロ−チャ−トに基づき、制御内容を説明する。制御が開始されると、1チップマイコン9から玄米仕切板15及び籾・玄米判別センサ6の最揺上側10cへの移動指令信号が出され、仕切板調節モ−タ18及びセンサ調節モ−タ14が駆動されて、玄米仕切板15及び籾・玄米判別センサ6が最揺上側10cへ移動される(ST310)。
【0031】
次いで、籾・玄米判別センサ6が1ステップづつ揺上側10cから揺下側10d側に移動されつつ、籾・玄米判別センサ6の発生電圧値Vnが読み込まれ記憶装置に記憶される(ST320)。このような1ステップ毎の移動及び検出が続けられ、籾・玄米判別センサ6が揺動選別板10の最揺下側10dまで移動すると(ST330,ST340)、図8(3)に示すように、揺上側10cの玄米分布部の玄米電圧値,中間部の混合米分布部における揺下側10dへ行くに従って順次高くなる混合米電圧値、及び、揺下側10dの籾分布部の籾電圧値が記憶される。
【0032】
次いで、前記の検出結果から、最後の籾を検出した電圧値Vnと同等の電圧値の数回分との平均から、籾電圧値直線Aを決定し、籾基準電圧値VMを決定する(ST350)。次いで、最初に検出した電圧値V1と同等の電圧値の数回分との平均から、玄米電圧値直線Bを決定し、この直線から玄米基準電圧値VKを決定する(ST360)。次いで、前記の決定電圧値から計算式「(籾基準電圧値VM+玄米基準電圧値VK)×1/2」により、籾・玄米の判別しきい値VSが決定される(ST370)。なお、このしきい値決定に際しては、1/2とせずに、玄米側あるいは籾に重みをつけてしきい値とする構成としてもよい。
【0033】
次いで、前記判別しきい値VSの前後数回の検出電圧値から、直線Cの計算式「V=f(P)」を決定する(ST380)。次いで、前記計算式V=f(P)に、しきい値VSを代入して、直線Cとしきい値VSとの交差するセンサ受光位置PSを決定し(ST390)、次いで、前記直線B,Cの交点から、玄米の最揺下側位置PKを決定し(ST400)、次いで、前記最揺下側位置PKから所定距離揺上側10cに位置する部位を、仕切板位置PBとする(ST410)。
【0034】
次いで、玄米仕切板15の移動指令信号が出されて、玄米仕切板15は前記仕切板位置PBに移動調節され(ST420)、次いで、籾・玄米判別センサ6の移動指令信号が出され、籾・玄米判別センサ6をセンサ受光位置PSに移動させて、選別作業を行う。このように揺動選別板10の穀粒分布状態に基づき、玄米仕切板15の調節制御がされるので、実際の選別状態に合わせて玄米仕切板15の調節ができて、選別精度及び選別能率が向上する。
【0035】
次に、図10及び図11の実施例について説明する。この実施例は、前記の籾・玄米判別センサ6を揺動選別板10上の穀粒の判別をするにあたり、周囲の明るさ、即ち、外乱光の影響を無くしながら籾・玄米の判別をしようとするものである。図10(1)に示すように、光源1,光学フィルタ2,光起電力素子3を内蔵する籾・玄米判別センサ6は、増幅器12を経由して、A/D変換入力ポ−トANから検出電圧が1チップマイコン9に入力され、また、1チップマイコン9のデジタル出力部DOからバッフア22を経由して、光源1にON・OFFの点滅電流が送られ、光源1が点滅する構成である。
【0036】
しかして、図10(2)の上側図に示すように、籾・玄米判別センサ6の光源1に、ON・OFF電流が送られると、図10(2)の下側に示すように、OFFの消灯時には、外乱光による反射光が測定され、また、ONの点灯時には、外乱光及び光源1の照射近赤外光の合計反射光量が検出される構成である。次に、図11に基づき制御内容について説明する。
【0037】
1チップマイコン9からON・OFFの点滅電流が籾・玄米判別センサ6の光源1に送られる。すると、まず、光源1の点灯時に(ST510)、外乱光及び光源1の近赤外光の合計した反射光量に基づき、光起電力素子3から電圧値V1が発生し、1チップマイコン9に読み込まれ記憶される(ST520)。次いで、光源1の消灯時に(ST530)、外乱光に基づく反射光の電圧値V2が発生し読み込み記憶される。
【0038】
次いで、これらの電圧値V1,V2をもとに、計算式「V1−V2=V」から、外乱光に影響されない状態の、光源1の近赤外光の照射に対応する電圧値Vが算出決定される(ST550)。次いで、この電圧値Vから図10(3)の水分基準線あるいは籾・玄米の判別しきい値から、籾・玄米の判定がなされる(ST560)。
【0039】
この実施例では、光源1の穀粒への照射部にカバ−を設けずに、外乱光の影響を受ける状態でも、外乱光の影響を排除して、光源1の照射光量に対応した反射光量に対応する電圧値を検出でき、誤検出を防止できる。従来装置のようにカバ−等で外乱光を遮断する場合には、周囲の光の影響は受けないが、特別にカバ−等を設けなければならず、また、揺動選別板10上の被選別穀粒を検出する場合には、カバ−類で検出部を覆うことは、穀粒の流れを阻害するので困難であるが、このような不具合も解消することができる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、籾・玄米の混合米の籾混入率を算出するにあたり、光源1から水分により吸収される波長域を含む近赤外光を籾・玄米の照射して、穀粒表面の水分の多少により籾・玄米の別を判別するので、穀粒表面の色彩では判別困難な青米と籾米,もち米における籾米と玄米,着色米と籾米との判別も正確となり、籾混入率の検出精度を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、上記の効果に加え、判別対象を穀粒群とするから、1粒づつ検出して籾混入率を算出する実施例に比較して、籾混入率算出の時間を短縮できて、応答性の優れたものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】側面図及びグラフ
【図2】側面図,ブロック図,グラフ
【図3】フロ−チャ−ト
【図4】側面図,斜視図,グラフ,ブロック図
【図5】フロ−チャ−ト
【図6】斜視図,ブロック図,グラフ
【図7】フロ−チャ−ト
【図8】斜視図,ブロック図
【図9】フロ−チャ−ト
【図10】ブロック図,グラフ
【図11】フロ−チャ−ト
【符号の説明】
1 光源
2 光学フィルタ
3 光起電力素子
4 検出樋
5 集光レンズ
6 籾・玄米判別センサ
7 サンプル・ホ−ルド回路
8 サンプル・トリガ発生回路
9 1チップマイコン
10 揺動選別板
11 移動手段
12 増幅器
13 混合米ホッパ
14 センサ調節モ−タ
15 玄米仕切板
16 籾仕切板
17 仕切板移動手段
18 仕切板調節モ−タ
19 高水分報知手段
20 センサ位置センサ
21 仕切板位置センサ
22 バッフア
G 玄米
M 籾

Claims (2)

  1. 水分により吸収される波長域を含む近赤外光を照射する光源1と、前記近赤外光の単一穀粒に照射された反射または透過光から前記水分により吸収される波長域のみを通過させる光学フィルタ2と、前記光学フィルタ2を通過した前記波長域の多少に応じた大小の電圧に変換する光起電力素子3と、この光起電力素子の変換電圧と予め設定した籾・玄米の判別しきい値との比較によって穀粒を籾又は玄米と判別する判別手段とからなる籾・玄米判別装置。
  2. 水分により吸収される波長域を含む近赤外光を照射する光源1と、前記近赤外光の穀粒群に照射された反射光から前記水分により吸収される波長域のみを通過させる光学フィルタ2と、前記光学フィルタ2を通過した前記波長域の多少に応じた大小の電圧に変換する光起電力素子3と、この光起電力素子3を内蔵する籾・玄米判別センサ6と、からなり、籾・玄米の混合する混合米が分布する穀粒群に水分に吸収される波長帯を有する近赤外光を照射して、光起電力素子3による電圧を検出し、この検出電圧と予め設定した基準線との対比によって籾混入率を決定する手段を設けてなる籾・玄米判別装置。
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