JP3582056B2 - ターボ復号器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号化データを受信して、誤り訂正して復号するターボ復号器、特に、送信データを、畳込み符号とインタリーブとを組合せたターボ符号に変換して送信し、その符号化データを受信し、誤りが含まれている場合でも、その誤りを訂正して復号を行うターボ復号器に関する。
【0002】
【従来の技術】
通信システムに於いては、データの伝送誤りを救済する為に、各種の誤り訂正符号が採用されている。例えば、送信データを畳込み符号化して送信し、受信側では、最尤復号化を行う例えばビタビ(Viterbi)復号器により誤り訂正復号化して、データを復元することが知られている。又無線回線を含む通信システムの場合、無線回線に於けるバースト誤り発生の可能性が大きいものである。前述の畳込み符号は、ランダム誤りについて誤り訂正復号化が可能であるが、バースト誤りに対しては誤り訂正能力が小さいものである。
【0003】
そこで、畳込み符号とインターリーブとを組合せたターボ符号を適用することが提案されている。例えば、図13に示す通信システムは、送信データuをターボ符号化する符号器51と、無線回線等の通信路52と、復号器53とを含むものであり、送信側の符号器51により送信データuのターボ符号化を行い、符号化データxa,xb.xcを通信路52に送出し、この通信路52を介した符号化データya,yb,ycを受信側の復号器53に入力し、ターボ符号の復号を行って受信データu’を復元することになる。
【0004】
又送信側の符号器51は、畳込み符号化部(ENC1,ENC2)54,55と、インタリーブ部(π)56とを含み、図示を省略している送信処理部により多重化し、送信周波数に変調して送信する。この場合、畳込み符号化部54は、送信データuの畳込み符号化を行うものであり、又畳込み符号化部55は、送信データuをインタリーブ部56に於いてインタリーブして、畳込み符号化を行うものである。このインタリーブは、マルチステージ・インタリーブを適用することが一般化されている。
【0005】
即ち、ターボ符号化データは、送信データxa(=u)と、畳込み符号化によるデータxbと、インタリーブした後、畳込み符号化を行ったデータxcとからなるもので、3多重化して送信することになる。又更に多段のインタリーブと畳込み符号化とを組合せて、xd,xe,・・として多重化して送信することにより、誤り訂正能力の向上を図ることを可能である。
【0006】
又復号器53は、復号部(DEC1,DEC2)57,59と、インタリーブ部(π)58と、デインタリーブ部(π−1)60とを含み、通信路52を介した受信信号を図示を省略した受信処理部により復調し、直並列変換により多重分離を行い、受信データya,yb,ycを復号器53に入力する。そして、復号部57に送信側のデータxa,xbに相当するya,ybとを入力して軟判定復号を行い、又受信データycは、原データuをインタリーブして畳込み符号化したデータxcに相当し、復号部57の復号データをインタリーブ部58により、インタリーブされたデータxcと対応するようにインタリーブして、復号部59に入力する。そして、軟判定復号を行い、デインタリーブ部60により元の状態となるようにデインタリーブして、復号データu’とする。この復号データu’を受信データyaとして復号部57に再度入力し、前述と同一の動作を繰り返す。この復号処理を複数回繰り返すことにより、ランダム誤りは勿論のこと、バースト誤りに対しても誤り訂正復号が可能となる。
【0007】
又ターボ符号の復号化方式としては、例えば、MAP(最大事後確率)復号化方式と、SOVA(軟判定ビタビアルゴリズム)復号化方式とが知られており、簡単に説明すると、前者のMAP復号化方式は、受信データの移行確率を用いて前方用確率αと後方用確率βとを算出し、各時間(ビット)について前方用確率αと後方用確率βとを用いて“1”であるか又は“0”であるかの確率の大きい方(硬判定復号データ)とその差(軟判定値)とを求めるものである。
【0008】
又SOVA復号化方式は、ビタビ復号器と同様に硬判定データを求めるものであるが、更に最尤パス(最も確からしいパス)と対抗パス(2番目に確からしいパス)とを用いて軟判定値を求めるものである。このSOVA復号化方式は、MAP復号化方式に比較して簡易化されたアルゴリズムを用いることから、演算量は少なくて済むことになるが、誤り訂正の特性は、MAP復号化方式により劣ることになる。又MAP復号化方式は、ビタビ復号化方式により誤り訂正特性が優れているものである。
【0009】
前述の各復号化方式の基本的な復号方法や復号器の基本的な構成は、各種の文献に説明されているが、MAP復号化方式による従来例の復号器の構成を図14に示す。同図に於いて、61はS/P変換部、62は入出力反転部、63〜66はメモリ、67は移行確率演算部、68は後方用確率演算部、69は前方用確率演算部、70はメモリ、71は結合確率演算部、72は信頼度情報演算部、73はメモリを示す。図13に於ける復号器53と対応した場合、復号部57,59の機能をまとめた構成の場合を示す。
【0010】
通信路を介したターボ符号化による受信データy(=ya,yb,yc)は、S/P変換部61に入力されて、直列並列変換によりya,yb,ycに分離され、入出力反転部62を介してメモリ63〜65に入力される。この入出力反転部62は、情報長分のデータを、受信順にメモリ63〜65に入力するか、又は受信逆順にメモリ63〜65に入力するかを制御するものである。
【0011】
移行確率演算部67は、或る時刻kの受信データya,ybについて、状態m(“00”,“01”,“10”,“11”の4状態)に、時刻(k−1)の状態mから移行する確率γを求めるものである。又前方用確率演算部69は、時刻(k−1)の状態mに於いて、原データが“1”である前方用確率α1 と、原データが“0”である前方用確率α0 と、時刻kに於ける移行確率γとを用いて、時刻kに於いて、原データが“1”である前方用確率α1kと、原データが“0”である前方用確率α0kとを演算するものであり、その演算結果をメモリ70に格納する。
【0012】
又後方用確率演算部68は、時刻(k+1)の後方用確率βと移行確率γとを用いて、時刻(k+1)より前の時刻kの各状態mに於ける後方用確率βを演算するものである。即ち、前方用確率演算部69により受信順に従って、データが“1”である確率と“0”である確率とをそれぞれ求めて、メモリ70に格納し、後方用確率演算部68により、受信逆順、即ち、情報長分の受信データの後部から前部に向かって、データが“1”である確率と、“0”である確率とをそれぞれ求めるものである。
【0013】
又結合確率演算部71は、時刻kに於ける各状態mの前方用確率α1 ,α0 と、後方用確率βとを乗算して結合確率λ1 ,λ0 を求める。この場合、状態数mに従った前方用確率と後方用確率とにより、2mの結合確率が得られることになる。又信頼度情報演算部72は、各状態mに於ける“1”の確率の総和と、“0”の確率の総和とを求めて信頼度L(u)を出力し、又L(u)>0であれば、復号結果uk を“1”とし、又L(u)<0であれば、復号結果uk を“0”とした復号データをメモリ73に格納する。このメモリ73からメモリ66に転送することにより、受信データycとの間の移行確率と、前方用確率と、後方用確率とを前述のように求めて、結合確率演算部71に入力することになり、再度、メモリ73からメモリ66に転送して、復号処理を繰り返し、これを所定回数行った結果の復号データu’を出力するものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の復号器に於いては、メモリの必要容量が大きくなる問題がある。例えば、情報長N=100、軟判定量子化ビット数n=5、状態数m=4とし、尤度情報等を含めて11ビットとした場合、メモリ63〜65は、それぞれ100×5=500(ビット)、メモリ66は、100×8=800(ビット)、メモリ70は、100×11×(2×m)=100×11×8=8800(ビット)、メモリ73は、100×11=1100(ビット)となり、合計12200ビットの容量を必要とすることになる。
【0015】
ターボ符号は、情報長Nが長い場合に誤り訂正符号として好適なものであり、従って、情報長Nが前述の場合の10倍〜50倍とすると、メモリの所要容量は10倍〜50倍も必要となる。従って、回路規模が大きくなり、それに対応して消費電力の増加が生じることになる。特に、前方用確率演算部69からの前方用確率は、後方用確率の状態数を4とすると、その2倍の8となり、従って、メモリ70の容量が全体の約70%を占めるものであった。
本発明は、このメモリの所要容量を削減して回路規模の縮小を図ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のターボ復号器は、(1)受信ターボ符号データの少なくとも情報長分のデータを格納するメモリ(3〜5)と、情報長分のデータの後部から前部に向かって演算する第1の移行確率算出部(9)及び後方用確率算出部(11)と、情報長分のデータの前部から後部に向かって演算する第2の移行確率算出部(10)及び前方用確率算出部(15)と、情報長を複数に分割してそれぞれ分割単位対応の前記後方用確率算出部より算出された後方用確率を格納するメモリ(12,13)と、このメモリ内の後方用確率と前方用確率算出部からの前方用確率とを結合する結合確率算出部(16)と、この結合確率算出部からの結合確率を基に復号データを求める復号データ算出部(17)と、この復号データ算出部からの復号データ及び前回の信頼度情報を基に今回の信頼度情報を求める信頼度情報算出部(18)と、復号データ若しくは今回の信頼度情報とを格納するメモリ(21)と、前回の信頼度情報を格納するメモリ(7)と、復号データ及び受信ターボ符号データの一部を用いて、前方用確率と後方用確率と結合確率とを算出すると共に、前記復号データ及び信頼度情報を所定回数繰り返し演算させる繰り返し制御部(25)とを備えている。
【0017】
又(2)受信ターボ符号データを直列並列変換部2により直並列変換して、組織符号の原データyaと、畳込み符号データybと、原データのインタリーブ後の畳込み符号データycとに分離してそれぞれ少なくとも情報長分を格納する第1,第2,第3のメモリ3,4,5と、この第1,第2,第3のメモリに対するデータの書込み及び読出しを制御する第1のRAM制御部6と、この第1のRAM制御部を介して情報長分の後部から前部に向かって読出したデータを基に移行確率及び後方用確率を算出する第1の移行確率算出部9及び後方用確率算出部11と、情報長Nを分割した分割単位長の後方用確率算出部による後方用確率を格納する第4のメモリ12と、情報長Nを分割した分割単位長毎に於ける後方用確率のみを格納する第5のメモリ13と、第4,第5のメモリに対するデータの書込み及び読出しを制御する第2のRAM制御部14と、この第1のRAM制御部を介して情報長分の前部から後部に向かって読出したデータを基に移行確率及び前方用確率を算出する第2の移行確率算出部10及び前方用確率算出部15と、後方用確率と前方用確率との結合確率を求める結合確率算出部16と、この結合確率算出部からの結合確率を基に復号データを求める復号データ算出部17と、この復号データ算出部からの復号データと第1のメモリ3に格納されたデータと、前回の信頼度情報とを基に今回の信頼度情報を求める信頼度情報算出部18と、前回の信頼度情報を格納する第6のメモリ7と、この第6のメモリに対するデータの書込み及び読出しを制御する第3のRAM制御部8と、復号データ算出部からの復号データ若しくは信頼度情報を格納する第7のメモリ21と、この第7のメモリに対するデータの書込み及び読出しを制御するライト選択部22及びリード選択部23と、復号データ及び受信ターボ符号データの一部を用いて、前方用確率と後方用確率と結合確率とを算出すると共に、復号データ及び信頼度情報を所定回数繰り返し演算させる繰り返し制御部25と、インタリーブパターンに従って第1のRAM制御部とライト選択部とリード選択部とを制御するインタリーブ制御部30とを備えている。
【0018】
又インタリーブ制御部30は、外部のメモリ又は上位装置からインタリーブパターンデータを書込むメモリ又はインタリーブパターンデータを書込んだリードオンリメモリ又はインタリーブパターンデータを発生できるディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)により構成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施の形態の説明図であり、ターボ符号の復号処理は、情報長Nの後部から前部に向かう後方用確率βの演算を先に行うと共に、情報長NをL(=N1/2 、但し、小数点は桁上げし、L値より小さい余り値Mの区間を含む場合がある)毎に分割し、分割単位長毎に於ける後方用確率のみを格納し、前方用確率αの演算時に、L毎の後方用確率を読出して、その位置から後方用確率の演算を行って、結合確率を算出する構成を有するものである。
【0020】
又図1に於いては、受信ターボ符号データyは、組織符号化したデータya,ybと、データyaをインタリーブして畳込み符号化したデータycとからなる多重化されたデータの場合を示し、S/P変換部2により直並列変換することによって多重分離したya,yb,ycを第1のRAM制御部6に入力する。その場合のデータy,ya,yb,ycは、軟判定によるもので、例えば、5ビット構成とすることができる。
【0021】
又1はメイン部、3〜5は第1,第2,第3のメモリ(RAM)で、第1のRMA制御部6によって、ya,yb,ycのリード,ライトが制御される。又7は信頼度情報等を格納する第6のメモリ(RAM)、8は第3のRAM制御部、9,10は第1,第2のD(移行確率)算出部、11はB(後方用確率)算出部、12,13は後方用確率を格納する第4,第5のメモリ(RAM)、14は第2のRAM制御部、15はA(前方用確率)算出部、16はL(結合確率)算出部、17はL(u)(復号データ)算出部、18はLe(u)(信頼度情報)算出部、19,20はタイミング調整FF(フリップフロップ)、21は復号データ若しくは今回の信頼度情報を格納する第7のメモリ(RAM)、22はライト選択部、23はリード選択部、24はイネーブル生成部 、25はMAP(繰り返し)制御部、26はライト回路、27はMIL(マルチステージ・インタリーブ)テーブルメモリ、28は外部ROM(リードオンリメモリ)、29は繰り返し演算グループ、30はインタリーブ制御部を示す。
【0022】
メイン部1は、各部を管理,制御するものであり、又第1〜第3のメモリ3〜5は、ランダムアクセスメモリ(RAM)により構成され、第1のRAM制御部6と共に、例えば、従来例の図14に於ける入出力反転部62とメモリ63〜65との機能に相当する構成を有するものである。このメモリ3〜5は、それぞれ情報長Nと軟判定量子化ビット数nとに対応した容量を有するものである。又RAM制御部6は、S/P変換部2により分離されたya,yb,ycをそれぞれメモリ3〜5に書込む制御と、前方用確率αと後方用確率βと移行確率γとの演算に使用するya,yb,ycの読出しの制御を行うものである。
【0023】
又メモリ3〜5をデュアルポート・メモリとすることができるものであり、その場合、ya,yb,ycの書込みと、前方用確率αの演算時に行う移行確率γの演算とに於いては、一方のポートを使用し、後方用確率βの演算時に行う移行確率γの演算に於いては、他方のポートを使用するように、RAM制御部6によって制御し、又復号処理の繰り返し回数が奇数回の場合はya,ybの通常読出しを行い、偶数回の場合はyaのインタリーブ(MIL)に対応(MILテーブルメモリ27からのマルチステージ・インタリーブのパターン情報に対応)した読出しと、ycの通常読出しとを行うように制御する。
【0024】
又RAM制御部8は、メモリ7への前回の信頼度情報の書込みと、前方用確率αと後方用確率βとの演算時に行う移行確率γの演算に必要とする前回の信頼度情報の読出しとの制御を行うもので、このメモリ7をデュアルポート・メモリとすることができるものであり、その場合は、信頼度情報の書込み及び前方用確率α演算時の移行確率γ演算を行う場合に於いては一方のポートを使用し、後方用確率β演算時の移行確率γ演算を行う場合に於いては他方のポートを使用するように制御する。
【0025】
又後方用確率βを演算するB算出部11の前段と、前方用確率αを演算するA算出部15の前段とに、それぞれ移行確率γを演算する第1,第2のD算出部9,10を設けている。B算出部11は、第1のD算出部9からの移行確率γを用いて後方用確率βを演算し、その演算過程に於ける桁あふれを防止する機能を備えている。又A算出部15は、B算出部11による情報長Nの後部から前部に向かって後方用確率を演算した後、第2のD算出部10からの移行確率γを用いて前方用確率αの演算を開始するものであり、その演算過程に於ける桁あふれを防止する機能を備えている。
【0026】
又第2のRAM制御部14は、B算出部11に於いて算出した後方用確率βのメモリ12への書込み制御及び前方用確率αの演算と同時に行う結合確率の演算時に後方用確率βの読出し制御を行い、又メモリ13に対して、初期の後方用確率の算出時にL毎の算出結果の後方用確率を、先頭アドレスから順次書込み、結合確率の算出時に初期後方用確率算出の時の最終アドレスからL毎に読出す制御を行うものである。それによって、後方用確率を格納するメモリ容量の削減と、途中から後方用確率演算を行う場合の精度の向上とを図ることができる。
【0027】
又L算出部16は、A算出部15に於いて演算された前方用確率αと、RAM制御部14によってメモリ13から読出された後方用確率βとを用いて結合確率を算出し、L(u)算出部17に入力する。このL(u)算出部17は、結合確率を用いて信頼度情報を算出し、Le(u)算出部18とライト選択部22とに入力する。Le(u)算出部18は、第1のメモリ3に格納されているyaと、第6のメモリ7に格納されている前回の信頼度情報とから、今回の信頼度情報を算出すると共に、その信頼度情報を基に復号データを算出してライト選択部22に入力する。
【0028】
ライト選択部22は、第7のメモリ21に対する書込データの選択と、その書込制御と、最大値検出制御とを行うもので、復号処理の繰り返し回数が最終回の場合、復号データと信頼度情報とを選択してメモリ21に格納し、それ以外の回数の場合、今回の信頼度情報を選択してメモリ21に格納する。その書込制御に於いて、繰り返し回数が例えば奇数回の場合、MIL(マルチステージ・インタリーブ)書込みを行い、偶数回の場合は通常書込みを行うものである。又最大値検出制御は、今回の信頼度情報の最上位ビットを検出するものである。
【0029】
又リード選択部23は、メモリ21に格納された信頼度情報を読出す制御を行うもので、復号処理の繰り返し回数が最終回の時に、メモリ21から復号データとして読出して、図示を省略した後段の回路へ送出する。このリード選択部23の主な機能は、リード制御とビット抜き出し制御とである。リード制御では、復号処理の繰り返し回数が例えば奇数回の場合、メモリ21より通常読出しを行い、偶数回の場合はMIL読出しを行うものである。又ビット抜き出し制御では、メモリ21に格納された例えば11ビットの信頼度情報を1フレーム内の信頼度情報の最大値を基に8ビットの信頼度情報に合わせ込む為のビット抜き出しを行うものである。
【0030】
又インタリーブ制御部30は、外部にマルチステージ・インタリーブのパターンを格納した外部ROM28を備え、電源投入により、ライト回路26によって外部ROM28から読出したMILパターンデータをMILテーブルメモリ27に格納する。このMILテーブルメモリ27からのデータに従って、RAM制御部6はメモリ3からのMIL読出しを行い、又ライト選択部22とリード選択部23とに於けるMIL書込みとMIL読出しとの制御が行われる。従って、外部ROM28を交換することにより、任意のMILパターンに対応した復号処理が可能となる。
【0031】
又MAP制御部25は、繰り返し演算部29に於ける復号処理の繰り返し回数等を管理して、各部を制御するものである。又イネーブル生成部24は、復号処理の繰り返しに対応して各部にイネーブル信号を供給する機能を有するものである。又タイミング調整FF19,20は、処理時間を考慮して、演算データ等の時間調整を行うものである。
【0032】
前述の構成と、図14に示す従来例の構成とを対比すると、従来例は、前方用確率を先に演算してメモリ70に格納し、次に後方用確率を演算して結合確率を求めるものであるが、本発明は、後方用確率を先に演算して、情報長Nに対してL毎の後方用確率をメモリ13に格納し、次に前方用確率を演算して結合確率を求めるものであり、情報長をNビット、軟判定量子化ビット数を5ビット、前方用確率と後方用確率とを11ビットとすると、図2に示すように、受信データを格納するメモリは、N×5(ビット)の容量となり、又従来例に於ける前方用確率を格納するメモリ(α演算用メモリ)は、前方用確率は8状態を含むことになるので、N×11×8(ビット)の容量を必要とすることになる。
【0033】
本発明は、このα演算用メモリを省略し、後方用確率を格納するβ演算用メモリを設けた場合に相当し、単純には、状態数は前方用確率の半分となるから、N×11×4(ビット)の容量となり、メモリ容量を半減することができる。更に、本発明は、情報長Nを複数に分割したL(=N1/2 、但し、小数点は桁上がりの値とする)毎に、その時点の後方用確率を記憶する第5のメモリ13と、L区間内の後方用確率を記憶する第4のメモリ12とにより構成するから、図2の下方のβ演算用メモリとして示すように、L毎の後方用確率を格納する11×〔(N/L)−2〕×4(ビット)(メモリ13)の容量と、11×L×4(ビット)(メモリ12)の容量とにより実現することができる。従って、従来例に比較してメモリ容量を大幅に削減することが可能となり、回路規模の縮小化と低消費電力化とを図ることができる。
【0034】
図3は本発明の実施の形態の復号処理の説明図であり、情報長Nの受信データについて、B(後方用確率)演算を行い、L(=N1/2 )毎に、Bメモリライトとして示すように、算出した後方用確率をメモリ13に格納し、又最後の1〜Lの区間に於ける後方用確率をメモリ12に総て格納し、矢印で示すように、A(前方用確率)演算とL(結合確率)演算とを行う。
【0035】
次のL〜2Lの区間では、2Lの時点の後方用確率をメモリ13から読出し、これを初期値として2L〜LについてのB演算を行い、且つL〜2LについてA演算とL演算とを行い、次の2L〜3Lの区間では、3Lの時点の後方用確率をメモリ13から読出し、これを初期値として3L〜2LについてのB演算を行い、且つ2L〜3LについてA演算とL演算とを行い、次の3L〜4Lの区間及び4L〜Nの区間に於いても、同様にしてL演算を行うものである。
【0036】
従って、情報長Nの後部から前部に向かう後方用確率の演算を行うと共に、分割単位L毎に於ける算出後方用確率を第5のメモリ13に格納し、情報長Nの前部の分割単位Lについての後方用算出確率を第4のメモリ12に格納し、前方用確率算出と共に後方用確率算出を行い、且つその前方用確率と後方用確率とを用いて結合確率算出を行うことができる。
【0037】
図4は本発明の他の実施の形態の要部説明図であり、図1に於けるRAM制御部6とライト選択部22とリード選択部23とに対するインタリーブ制御部30に関連する構成のみを図示している。同図の(A)は、バス33を介して図示を省略した上位装置からライト回路32を介してMILテーブルメモリ(RAM)31にMILパターンデータを書込む構成とした場合を示し、誤り訂正復号器として受信装置に組み込んだ後でも、その通信システムに於けるMILパターンに対応したデータをMILテーブルメモリ31に書込んで、ターボ符号の復号処理を行うことができる。
【0038】
又図4の(B)は、MILテーブルメモリ(ROM)34を設けた場合を示し、MILパターンデータを書込んだリードオンリメモリ(ROM)を用いる場合を示す。又図3の(C)は、ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)35を設けた場合を示し、プログラムに従ったMILパターンデータを容易に算出することが可能となるから、任意のMILパターンを使用する通信システムに対しも、容易にターボ符号の復号処理を可能とすることができる。
【0039】
図5は本発明の実施の形態のフローチャートを示し、初期化として実行回数T=0とし(A1)、受信データをS/P変換し、RAM1〜3へ書込む。即ち、S/P変換部2により直並列変換してya,yb,ycに分離し、それぞれ第1〜第3のメモリ3〜5に書込む(A2)。そして、T=T+1とし(A3)、実行回数Tが1か否かを判定する(A4)。
【0040】
T=1の場合は、D(移行確率)算出用入力データ3(事前尤度)を、オール“0”とし(A5)、実行回数Tが最終回数Nであるか否かを判定する(A6)。又ステップ(A4)に於いてT≠1の場合は、D(移行確率)算出用入力データ3(事前尤度)をMIL−RAM(メモリ21)の出力データとする(A8)。又ステップ(A6)に於いてT=Nの場合、MIL−RAM(メモリ21)へのライトデータのL(u)をセットし(A7)、T≠Nの場合、MIL−RAM(メモリ21)へのライトデータにLe(u)をセットする(A9)。
【0041】
そして、実行回数Tが奇数か否かを判定し(A10)、奇数の場合は、RAM1(第1のメモリ3)の読出しをノーマルリードにセットし(A11)、D算出用入力データ2(yb又はyc)をRAM2(第2のメモリ4)の出力データにセットし(A12)、MIL−RAM(メモリ21)への書込みをMILライトにセットし(A13)、MIL−RAM(メモリ21)の読出しをMILリードにセットする(A14)。
【0042】
又ステップ(A10)に於いてT=偶数の場合、RAM1(第1のメモリ3)の読出しをMILリードにセットし(A17)、D算出用入力データ2(yb又はyc)をRAM3(第3のメモリ5)の出力データにセットし(A18)、MIL−RAM(メモリ21)への書込みをノーマルライトにセットし(A19)、MIL−RAM(メモリ21)の読出しをノーマルリードにセットし(A20)、MAP(最大事後確率復号)処理(A15)に移行する。
【0043】
そして、MAP処理が終了すると、T=Nか否かを判定し(A16)、T≠Nの場合は、ステップ(A3)に移行し、又T=Nの場合は、L(u)をMIL−RAM(メモリ21)からノーマルリードし(A21)、復号データとして出力する。
【0044】
図6は本発明の実施の形態の初期後方用確率算出フローチャートであり、先ず、L,Mの決定(B1)を行う。この場合、L=N1/2 (小数点は桁上がり)とし、余り値M=L2 −Nを求める。そして、処理カウンタXとデータカウンタYとを初期化する(X=0,Y=0)(B2)。そして、B算出、即ち、B算出部11に於ける後方用確率の算出を行い(B3)、余り値M=0か否かを判定し(B4)、M=0でなければ、Y≦Mか否かを判定し(B5)、データカウンタYが余り値M以下の場合、X=Mか否かを判定し(B6)、X≠Mの場合は、Y=Nか否かを判定し(B7)、Y=N、即ち、データカウンタYが情報長ビット数Nと等しくなった時に、Le(u)算出動作(B14)へ移行し、Y≠Nの場合は、処理カウンタXとデータカウンタYとをそれぞれ+1し(B8)、ステップ(B3)へ移行する。
【0045】
又ステップ(B4)に於いて、M=0の場合、及びステップ(B5)に於いて、Y>Mの場合は、Y≧Pか否かを判定する(B9)。このPは、ポインタ値書込期間を示す。そして、Y≧Pの場合は、B(後方用確率)算出結果をRAM4(第4のメモリ12)へ書込み(B13)、ステップ(B7)へ移行する。又Y≧Pでない場合は、X=Lか否かを判定し(B10)、X≠Lの場合は、ステップ(B7)へ移行する。
【0046】
又X=Lの場合、又はステップ(B6)に於いてX=Mの場合、B(後方用確率)算出結果をRAM5(第5のメモリ13)へ書込み(B11)、X=0として(B12)、ステップ(B7)へ移行する。
【0047】
図7は本発明の実施の形態の結合確率算出フローチャートであり、図5と同一の符号で異なる部分を示すことになるが、N=情報長ビット数、L=N1/2 、I=データビットカウンタ、J=RAM1(第1のメモリ3)のリードカウンタ、X=後方用確率算出の処理カウンタ、Y=RAM5(第5のメモリ13)のリードカウンタを示す。
【0048】
先ず、Lの決定を行う(C1)。これは、前述のステップ(B1)に於いて求めたLを利用することができる。又初期化として、I=0,J=0,X=0,Y=0とする(C2)。そして、J=I+2Lとし(C3)、次にX=0とし(C4)、J<Nか否かを判定する(C5)。
【0049】
J<Nでない場合は、情報長NよりリードカウンタJの値が大きい場合であるから、J=Nとし(C6)、ステップ(C7)に移行する。又J<Nの場合はそのままステップ(C7)に移行する。そして、X=0か否かを判定し(C7)、X=0の場合は、RAM5(第5のメモリ13)からアドレス値“Y”のデータをリードし、B算出データをRAM4(第4のメモリ12)へ書込む(C8)。又X≠0の場合は、RAM1(第1のメモリ3)からアドレス値“J”のデータをリードし、B算出結果をRAM4(第4のメモリ12)へ書込む(C9)。
【0050】
そして、前方用確率Aを算出し(C10)、RAM4(第4のメモリ12)からアドレス値“X”のB(後方用確率)データをリードし(C11)、L,L(u),Le(u)の算出を行う(C12)。そして、I=Nか否かを判定し(C13)、データビットカウンタIとデータビット数Nとが等しくなると、終了とする。又I≠Nの場合は、I=I+1,J=J−1,X=X+1とし(C14)、X=Lか否かを判定する(C15)。
【0051】
X≠Lの場合はステップ(C7)に移行し、又X=Lの場合は、Y=Y+1とし(C16)、2面構成のRAM4(第4のメモリ12)の面切替えを行い(C17)、ステップ(C3)に移行する。
【0052】
図8は本発明の実施の形態のメイン部の状態遷移説明図であり、初期状態Idleから入力データイネーブル信号ENBが“1”となることにより、S/P変換からRAM1〜3(第1〜第3のメモリ3〜5)への書込みまでの状態Writeとなり、次にイネーブル信号ENB=“0”となることにより、復号処理の状態Stepとなる。この状態Stepは、図3に示す復号処理(Stepping−Stone−Sub−Log−MAP処理)を示す。
【0053】
そして、状態Stepのエンド信号Step_Endが“1”となることにより、復号処理の終了状態Endとなり、復号データリクエスト信号REQが“1”となることにより、復号データの出力状態Readとなる。そして、復号データリクエスト信号REQが“0”となると、最初の初期状態Idleに戻ることになる。
【0054】
図9は本発明の実施の形態のMAP制御部の状態遷移説明図であり、図1に於けるMPA制御部25の繰り返し制御に於ける状態遷移を示すもので、初期状態IdleからMAP処理スタート信号MAP_STARTが“1”となることにより、B算出部11が動作する状態Initとなり、情報長Nの後部から前部に向かう後方用確率の演算終了により、状態Initのエンド信号Init Endが“1”となると、B算出部11とA算出部15とが同時に動作する状態Cal Aとなり、結合確率の算出が行われる。そして、この状態Cal Aのエンド信号CalA Endが“1”となると、A算出部15だけが動作する状態Cal Lとなる。
【0055】
そして、復号最終回信号LASTが“0”で、状態CalLのエンド信号CalL Endが“1”となると、B算出部11だけが動作する状態Initとなる。即ち、復号最終回信号LASTが“0”を継続する場合は、繰り返し演算が行われる。又復号最終回信号LASTが“1”で、状態CalLのエンド信号CalL Endが“1”となると、MAP処理の終了状態Endとなる。そして、ターボ復号エンド信号TURBO ENDが“1”となると、初期状態Idleに移行し、次の受信ターボ符号の情報長Nの復号が開始される。
【0056】
図10は本発明の実施の形態のRAM制御部の動作説明図であり、メモリ3〜5,7を第1のポートと第2のポートとを有するデュアルポート・メモリにより構成した場合を示す。同図の(a),(b)は第1〜第3のメモリ3〜5の第1のポートのロード信号とイネーブル信号とを示し、(c),(d),(e)は第1〜第3のメモリ3〜5の第2のポートのロード信号とロードセレクト信号とイネーブル信号とを示す。又(f),(g)は第6のメモリ7の第1のポートのロード信号とイネーブル信号とを示し、(h),(i),(j),(k)は第2のポートのロード信号とロードセレクト信号とイネーブル信号とライト/リード信号とを示す。
【0057】
イネーブル生成部24(図1参照)により、イネーブル信号及びロード信号を生成して、RAM制御部6,8,14に分配するものであり、メイン部1からのINIT START信号がアサートされている場合は、(b)に示すように、メモリ3〜5をリードする為のデータビット長の連続したリードイネーブル信号を生成する。又メイン部1から出力されるCALA START信号がアサートされている場合は、(c)に示すように、B算出用のL毎の1ビット長のロード信号及び(e)に示すように、(L−1)長の連続したリードイネーブル信号を生成し、A算出用に、L長の連続したリードイネーブル信号を生成する。
【0058】
又第6のメモリ7の第1のポートと第2のポートとについての(f)〜(j)のロード信号及びイネーブル信号は、前述の第1〜第3のメモリ3〜5の第1のポートと第2のポートとについての(a)〜(e)のロード信号及びイネーブル信号と同様の場合を示す。
【0059】
図11は本発明の実施の形態の後方用確率格納用のRAM制御部の動作説明図であり、第4,第5のメモリ12,13を第1のポートと第2のポートとを有するデュアルポート・メモリにより構成し、メモリ12は2面構成を有する場合について示す。同図の(a),(b)はメモリ12の第1のポートについてのロード信号とイネーブル信号とを示し、(c),(d)は第2のポートについてのロード信号とイネーブル信号とを示す。又(e),(f)は、メモリ13の第1のポートについてのロード信号とイネーブル信号とを示し、(g),(h)は第2のポートについてのロード信号とイネーブル信号とを示す。
【0060】
メイン部1からのB算出としてINIT START信号がアサートされている場合に、メモリ13に対して、L毎に1ビット長のメモリ13のライトイネーブル信号を生成し、メモリ12に対してL長の連続したライトイネーブル信号を生成する。又CALA START信号がアサートされている場合は、L毎に1ビット長のメモリ13のリードイネーブル信号を生成し、L長の連続したメモリ12に対するライトイネーブル信号を生成する。又結合確率算出用として、データビット長の連続したメモリ12に対するリードイネーブル信号を生成する。それにより、メモリ13には、L毎の後方用確率が格納され、メモリ12には、L区間内の後方用確率が格納されることになる。
【0061】
図12は本発明の実施の形態の動作タイミングチャートを示し、RAM4,RAM5は図1の第4,第5のメモリ12,13を示し、又RAM4は(1面)と(2面)との2面構成の場合を示す。又MIL−RAMは図1のメモリ21を示す。又Wはメモリに対する書込み、Rはメモリからの読出しを示す。
【0062】
先ず、B(後方用確率)算出を行い、情報長NをL毎に分割してL毎(L,2L,・・・〔(N/L)−2〕L,〔(N/L)−1〕L毎)の後方用確率をRAM5(第5のメモリ13)に書込み、又受信データの先頭側に相当するL〜0についての後方用確率をRAM4(第4のメモリ12)の(1面)に書込む。
【0063】
そして、B算出,A算出,L算出,L(u)算出,Le(u)算出、MIL−RAM書込みを行うものであり、先ずRAM5(第5のメモリ13)からの読出しにより、2L〜L間の後方用確率を算出し、RAM4(第4のメモリ12)の(1面)から1〜L区間の後方用確率を読出し、又RAM4(第4のメモリ12)の(2面)に、算出した2L〜L間の後方用確率を書込むものである。
【0064】
又A算出による前方用確率と後方用確率とを基に、L(結合確率)算出を行い、次にL(u)算出を行い、次にLe(u)算出を行い、MIL−RAM(第7のメモリ21)への書込みを行うことにより、a+b+c+d+eの期間後に復号1ビット目がMIL−RAM(第7のメモリ21)に書込まれる。これ以後、時間的には重なって順次復号される。
【0065】
又後方用確率は、RAM5(第5のメモリ13)からのL毎に格納した後方用確率を基に3L〜2L,4L〜3L,・・・の後方確率を算出することになる。従って、分割単位毎に、情報長Nの後部から前部に向かって後方用確率の算出を行う場合に比較して、格納しておいた途中の後方用確率を基に分割単位内の後方用確率を算出するから、精度を低下させることなく、演算時間の短縮を図ることができる。
【0066】
本発明は、前述の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々付加変更することが可能である。例えば、ターボ符号としてマルチステージ・インタリーブを適用した場合を示すが、他のインタリーブのパターンを適用することも可能である。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、受信ターボ符号データを直並列変換して分離したya,yb,ycを少なくとも情報長N分格納する第1〜第3のメモリ3〜5と、情報長N分のデータの後部から前部に向かって演算する第1の移行確率算出部(D算出部)9及び後方用確率算出部(B算出部)11と、情報長N分のデータの前部から後部に向かって演算する第2の移行確率算出部(D算出部)10及び前方用確率算出部(A算出部)15と、情報長Nを複数に分割してそれぞれ分割単位L対応の後方用確率算出部11により算出された後方用確率を格納する第4,第5のメモリ12,13と、このメモリ12からの後方用確率と前方用確率算出部10からの前方用確率とを基に結合確率を求める結合確率算出部(L算出部)16と、結合確率を基に復号データを求める復号データ算出部(L(u)算出部)17と、復号データと第1のメモリ3に格納されたデータyaと前回の信頼度情報とを用いて今回の信頼度情報を求める信頼度情報算出部(Le(u)算出部)18と、復号データ若しくは信頼度情報を格納する第7のメモリ21と、前回の信頼度情報を格納する第6のメモリ7と、繰り返し演算を制御する繰り返し制御部(MAP制御部)25とを備えているものであり、後方用確率を先に算出し、且つ情報長NをL(=N1/2 、但し、小数点は桁上げ)毎に分割した分割単位毎の後方用確率を第5のメモリ13に格納するように構成したことにより、従来例に比較して所要メモリ容量を大幅に削減することが可能となり、且つ後方用確率の精度の低下が生じないようにすることができるから、例えば、SOVA復号方式に比較して誤り訂正能力を高くし、且つ回路規模を縮小して低消費電力化を図ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の説明図である。
【図2】メモリの削減の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態の復号処理の説明図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の要部説明図である。
【図5】本発明の実施の形態のフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態の初期後方用確率算出フローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態の結合確率算出フローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態のメイン部の状態遷移説明図である。
【図9】本発明の実施の形態のMAP制御部の状態遷移説明図である。
【図10】本発明の実施の形態のRAM制御部の動作説明図である。
【図11】本発明の実施の形態の後方用確率格納用のRAM制御部の動作説明図である。
【図12】本発明の実施の形態の動作タイミングチャートである。
【図13】通信システムの概要説明図である。
【図14】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1 メイン部
2 S/P変換部
3〜5 第1〜第3のメモリ
6 第1のRAM制御部
7 第6のメモリ
8 第3のRAM制御部
9,10 第1,第2のD算出部
11 B算出部
12,13 第4,第5のメモリ
14 第2のRAM制御部
15 A算出部
16 L算出部
17 L(u)算出部
18 Le(u)算出部
21 第7のメモリ(RAM)
22 ライト選択部
23 リード選択部
24 イネーブル生成部
25 MAP制御部
26 ライト回路
27 MILテーブルメモリ
28 外部ROM
29 繰り返し演算グループ
30 インタリーブ制御部
Claims (5)
- 受信ターボ符号データについて少なくとも情報長分のデータを格納するメモリと、
前記情報長分のデータの後部から前部に向かって演算する第1の移行確率算出部及び後方用確率算出部と、
前記情報長分のデータの前部から後部に向かって演算する第2の移行確率算出部及び前方用確率算出部と、
前記情報長を複数に分割してそれぞれ分割単位対応の前記後方用確率算出部より算出された後方用確率を格納するメモリと、
該メモリ内の後方用確率と前記前方用確率算出部からの前方用確率とを結合する結合確率算出部と、
該結合確率算出部からの結合確率を基に復号データを求める復号データ算出部と、
該復号データ算出部からの復号データ及び前回の信頼度情報を基に今回の信頼度情報を求める信頼度情報算出部と、
前記復号データ若しくは今回の信頼度情報を格納するメモリと、
前回の信頼度情報を格納するメモリと
を備えたことを特徴とするターボ復号器。 - 受信ターボ符号データを直並列変換して、組織符号の原データと、畳込み符号データと、原データのインタリーブ後の畳込み符号データとに分離してそれぞれ少なくとも情報長分を格納する第1,第2,第3のメモリと、
該第1,第2,第3のメモリに対するデータの書込み及び読出しを制御する第1のRAM制御部と、
該第1のRAM制御部を介して前記情報長分の後部から前部に向かって読出したデータを基に移行確率及び後方用確率を算出する第1の移行確率算出部及び後方用確率算出部と、
前記情報長Nを分割した分割単位長の前記後方用確率算出部による後方用確率を格納する第4のメモリと、
前記情報長Nを分割した分割単位長毎に於ける後方用確率のみを格納する第5のメモリと、
前記第4,第5のメモリに対するデータの書込み及び読出しを制御する第2のRAM制御部と、
前記第1のRAM制御部を介して前記情報長分の前部から後部に向かって読出したデータを基に移行確率及び前方用確率を算出する第2の移行確率算出部及び前方用確率算出部と、
前記後方用確率と前記前方用確率との結合確率を求める結合確率算出部と、
該結合確率算出部からの結合確率を基に復号データを求める復号データ算出部と、
該復号データ算出部からの復号データと前記第1のメモリに格納されているデータと、
前回の信頼度情報とを基に今回の信頼度情報を求める信頼度情報算出部と、
前記前回の信頼度情報を格納する第6のメモリと、
該第6のメモリに対するデータの書込み及び読出しを制御する第3のRAM制御部と、
前記復号データ若しくは今回の信頼度情報を格納する第7のメモリと、
該第7のメモリに対するデータの書込み及び読出しを制御するライト選択部及びリード選択部と、
前記復号データ及び前記受信ターボ符号データの一部を用いて、前記前方用確率と後方用確率と結合確率とを算出すると共に、前記復号データ及び信頼度情報を所定回数繰り返し演算させる繰り返し制御部と、
インタリーブパターンに従って前記第1のRAM制御部と前記ライト選択部と前記リード選択部とを制御するインタリーブ制御部と
を備えたことを特徴とするターボ復号器。 - 前記インタリーブ制御部は、外部からインタリーブパターンデータを書込むメモリを備えたことを特徴とする請求項2記載のターボ復号器。
- 前記インタリーブ制御部は、インタリーブパターンデータを格納したリードオンリメモリにより構成したことを特徴とする請求項2記載のターボ復号器。
- 前記インタリーブ制御部は、インタリーブパターンデータを演算によって発生するディジタル・シグナル・プロセッサにより構成したことを特徴とする請求項2記載のターボ復号器。
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