JP3581885B2 - 穀物類の乾燥貯蔵施設 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、穀物類、特に米や麦の美味しさ、品質を維持し、劣化を防ぐために収穫後に一定の水分まで乾燥させて貯蔵する乾燥及び貯蔵兼用の施設、更に言えば鋼製の平底型貯蔵ビンが複数並立する乾燥貯蔵施設(サイロ)の構造及び該乾燥貯蔵施設を構築する技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、穀物類の乾燥貯蔵施設(サイロ)は種々公知であり、多く実用に供されている(例えば特開平8ー172898号公報など参照)。
一例として図8及び図9に例示した従来の乾燥貯蔵施設は、紙面の垂直方向に複数の貯蔵ビン1、1が2列の行列をなして並立する。各貯蔵ビン1、1の上部に屋根2が架けられ、更にその上に上屋3が設けられ、前記屋根2の上面部に前記貯蔵ビン1の中心部を行列の方向に横断する配置で穀物類の送給コンベア4が設置され、このコンベヤを上屋3で保護する構成とされている。各貯蔵ビン1の平底5とその下のコンクリート基礎6との間に穀物類の払い出しコンベア7、通風口8、点検口9が設けられている。前記屋根2の下側に前記送給コンベア4と平行な配置で点検歩廊10が設けられ、屋根2の上から前記点検歩廊10へ梯子12を伝って下りるマンホール11が、屋根2に各貯蔵ビン1に少なくとも1個の割合で設置されている。要するに、従来の乾燥貯蔵施設の場合、点検作業員は屋根2の上を歩行するのであり、そのため屋根2の上面の端に転落防止用の手すり13が設置されている。図中の符号14は排風口、15は前記点検歩廊10から貯蔵ビン1の下へ下りるためのタラップ、16は詳しい図示を省略したが貯蔵穀物を攪拌するオーガー装置の旋回レール、17はマシンハッチ、18はサイロ上吸気口である。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
図8及び図9に示した従来の乾燥貯蔵施設は、屋根の建築に関する問題点が大きい、即ち、屋根2の上に上屋3を二重に設ける不合理性、不経済性もさることながら、屋根2の構造は屋根葺き材(鋼板)の上面に防水材を被覆し、その上に断熱材として厚さ40mm程度のポリエチレンフォームを敷き、更にその上にコンクリートを厚さ80mm程度打設して仕上げている。従って、前記構造の屋根2の建築には、工程数が嵩み、作業の職種が多いので手間と工期が多くかかる。また、屋根重量が1m2当たり530kgにもなり重いので、必然的に施設の架構、貯蔵ビンの躯体などが負担する荷重が大きく、それらが大形の構造になって不経済であり、高価な屋根になっている。屋根葺き材である鋼板と貯蔵ビンの上端とを接合する溶接の不良による漏水の問題もあった。更に、屋根2の上に設備する手すり14やパラペット等は、結局屋根葺き材である鋼板と溶接等により接合して構造的安定性を確保しているから、必然的に手すり2やパラペットなどの鋼材を通じて屋根葺き材へ高効率の伝熱が行われ、必ずしも断熱屋根の作用効果を期待できない欠点もある。
【0004】
また、送給コンベア等の点検作業は、作業員が一旦は屋根2の上に上がり、各貯蔵ビン1毎にマンホール11を開けてその中の点検歩廊10へ下りて行い、点検を終了すると、再びマンホール11を開けて屋根2の上に出る行動を繰り返すほかなく、大変面倒で骨の折れる仕事になっている。
したがって、本発明の目的は、屋根の構造がすこぶる簡単、軽量で施工性が良く、上屋は必要なく、且つ完全に断熱性の要求を満たし、同屋根の建築が簡単で工期の短縮に寄与し、建築費用が安価な乾燥貯蔵施設を提供することである。
【0005】
本発明の次の目的は、点検歩廊の構造が、点検作業を楽に効率良く行える構成に改良された乾燥貯蔵施設を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明に係る穀物類の乾燥貯蔵施設は、
複数の鋼製の平底型貯蔵ビンがコンクリート基礎上に並立され、各貯蔵ビンの上部に屋根が架けられ、同屋根の下に穀物類の送給コンベアが設置され、各貯蔵ビンの底とコンクリート基礎との間に払出しコンベアと乾燥用ダクト類が配置されている穀物類の乾燥貯蔵施設において、
複数の並立する貯蔵ビンの上部に共通な平屋根が直接架けられ、該平屋根の下側に穀物類の送給コンベアが各貯蔵ビンの中心部を横断する配置に設置されていること、
前記の平屋根は、断熱屋根材で構成され、緩やかな流れ勾配を有すること、
前記平屋根の下側であって、複数の貯蔵ビンが行列をなして並立する行列間の位置に点検用の共通歩廊が設置され、この共通歩廊から各貯蔵ビンに向かって枝歩廊が設けられ、前記の各枝歩廊が接合する各貯蔵ビンの側壁部に点検用の出入り口が設けられ、各貯蔵ビンの内周面に沿って前記の出入り口に接続する周回ステージが設置され、該周回ステージから前記送給コンベアに沿う配置で点検ステージが設置されていることをそれぞれ特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載した平屋根が、貯蔵ビンの側壁の上端部に設けたフランジの上に断熱屋根材を一方向の向きに載置すること、及びフランジと断熱屋根材の山部とが形成する隙間を同隙間の横断面形状と略同形に形成された金属製の面戸等で埋めて閉塞し、且つその外側部分に断熱材を充填していることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施形態及び実施例】
請求項1記載の発明に係る穀物類の乾燥貯蔵施設は、図1〜図7に実施例を示したように、複数の鋼製の平底型貯蔵ビン1…がコンクリート基礎6の上に並立され、各貯蔵ビン1、1の上部に屋根2が架けられ、同屋根2の下に穀物類の送給コンベア4が設置され、各貯蔵ビン1の底5とコンクリート基礎6との間に払い出しコンベア7と乾燥用ダクト類が配置される穀物類の乾燥貯蔵施設として好適に実施される。図中の符号14は排風口、15は貯蔵ビン1へ下りるためのタラップ、16は詳しい図示を省略したが貯蔵穀物を攪拌するオーガー装置の旋回レール、17はマシンハッチである。
【0009】
本発明の場合、複数の並立する貯蔵ビン1の上部に共通の平屋根2が直接架けられ(図1〜図3)、該平屋根2の下側に、穀物類の送給コンベア4が、図1の紙面と垂直方向に行列する各貯蔵ビン1の中心部を横断する配置に設置され、上屋を持たない構成を特徴とする。しかも、平屋根2の具体的構造は、図3及び図5に例示した、断熱屋根材で構成されている。即ち、貯蔵ビン1の鋼製側壁1aの上端部に設けたフランジ1bの上に断熱屋根材の波形を一方向の向きに特定して載置した構成である。因みに、貯蔵ビン1の側壁は、前記鋼製側壁1aの外周に断熱材1dが被覆され、更にその外側を角波状のカラー鉄板1f(又はその他の仕上げ材)で仕上げた構成とされている(図7)。
【0010】
上記断熱屋根材の具体的構造は、図5で判りやすいように、厚さが0.4乃至0.8程度で防錆用に塩化ビニル塗装したカラー鉄板による上下の断熱折版2a,2bの間に、厚さ50〜80mm程度のグラスウール等の断熱材2cをサンドイッチ状態に複合化した構造とされている。この断熱屋根材で構成される図1平屋根2は、中央を棟としてその左右方向に3/100程度の緩やかな流れ勾配を有する。断熱屋根材は、貯蔵ビン1のフランジ1bと下側の断熱折板2bの山部とが形成する隙間に,同隙間の横断面形状と略同形に形成された金属製の面戸板20(あるいはタイトフレームその他)を図5〜図7に示したように埋めて閉塞し、その外側部分に断熱材21を充填し、更に外側面をカラー鉄板22で仕上げた構成とされている。
【0011】
上記平屋根2の構築方法は、先ず下側の断熱折板2bを敷設し、これを面戸20を利用して貯蔵ビン1のフランジ1bへ固定する。そして、断熱材2cを敷き込み、更にその上に上側の断熱折板2aを敷設する手順により、特に屋根専門職を必要とすることなく、簡単に施工性良く、短工期に屋根2の構築を行うことができる。しかもこの平屋根2の構造は、1m2当たりの重さが80kg程度とすこぶる軽量であり、安価でもある。屋根2を貯蔵ビン1へ固定する溶接の不良による漏水の心配もないし、断熱性を阻害する要因もない。
【0012】
但し、断熱屋根材の構成は前記の例の限りではない。若干の凹凸を持つ下側の薄鉄板と上側の断熱折版との間に芯材として硬質ポリウレタンフォームをサンドイッチ状に挟んだ構造でも同様に実施される。
本発明の次の特徴は、図4に示したように、前記平屋根2の下側であって複数の貯蔵ビン1…が行列をなして並立する行列間の中央位置に点検用の共通歩廊23が設置されている。この共通歩廊23から各貯蔵ビン1に向かって枝歩廊24が設けられ、前記の各枝歩廊24が接合する各貯蔵ビン1の側壁部に点検用の出入り口25が設けられている(図2)。そして、各貯蔵ビン1の内周面には、前記の出入り口25に接続する周回ステージ26が設置され、該周回ステージ26から前記送給コンベア4に沿う配置の点検ステージ27が直径線方向に設置されている。従って、点検作業員の動線は、図2が象徴的に示しているように、全て水平方向の移動であり、共通歩廊23を基点に各貯蔵ビン1へ出入り口25を開閉して出入りするだけで済み、極めて効率的で疲労が少ないのである。
【0013】
【本発明が奏する効果】
本発明に係る穀物類の乾燥貯蔵施設は、平屋根の構造がすこぶる簡単、軽量で施工性が良く、しかも完全な断熱性を発揮する構造である。その上、同平屋根の建築は少ない職種で短工期に行うことができ、建築費用の低減にも大きく寄与する。
【0014】
また、本発明の乾燥貯蔵施設は、点検歩廊の構造が、点検作業を楽に効率的に行える構成になっており、メンテナンス上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾燥貯蔵施設を示したもので、図3のAーA矢視相当の断面図である。
【図2】図1の右半分を拡大した断面図である。
【図3】本発明に係る乾燥貯蔵施設の平面図である。
【図4】本発明に係る乾燥貯蔵施設の屋根を除いて示した平面図である。
【図5】図3のBーB矢視相当の一部を示した断面図である。
【図6】図3のC部分を示した水平断面図である。
【図7】図6のDーD矢視相当の断面図である。
【図8】従来の乾燥貯蔵施設の一例を示した断面図である。
【図9】図8の右半分を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 貯蔵ビン
6 コンクリート基礎
2 平屋根
4 送給コンベア
7 払い出しコンベア
2a,2b 断熱折版
2c 断熱材
23 共通歩廊
24 枝歩廊
25 出入り口
26 周回ステージ
27 点検ステージ
1b フランジ
20 面戸
【発明の属する技術分野】
この発明は、穀物類、特に米や麦の美味しさ、品質を維持し、劣化を防ぐために収穫後に一定の水分まで乾燥させて貯蔵する乾燥及び貯蔵兼用の施設、更に言えば鋼製の平底型貯蔵ビンが複数並立する乾燥貯蔵施設(サイロ)の構造及び該乾燥貯蔵施設を構築する技術の分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、穀物類の乾燥貯蔵施設(サイロ)は種々公知であり、多く実用に供されている(例えば特開平8ー172898号公報など参照)。
一例として図8及び図9に例示した従来の乾燥貯蔵施設は、紙面の垂直方向に複数の貯蔵ビン1、1が2列の行列をなして並立する。各貯蔵ビン1、1の上部に屋根2が架けられ、更にその上に上屋3が設けられ、前記屋根2の上面部に前記貯蔵ビン1の中心部を行列の方向に横断する配置で穀物類の送給コンベア4が設置され、このコンベヤを上屋3で保護する構成とされている。各貯蔵ビン1の平底5とその下のコンクリート基礎6との間に穀物類の払い出しコンベア7、通風口8、点検口9が設けられている。前記屋根2の下側に前記送給コンベア4と平行な配置で点検歩廊10が設けられ、屋根2の上から前記点検歩廊10へ梯子12を伝って下りるマンホール11が、屋根2に各貯蔵ビン1に少なくとも1個の割合で設置されている。要するに、従来の乾燥貯蔵施設の場合、点検作業員は屋根2の上を歩行するのであり、そのため屋根2の上面の端に転落防止用の手すり13が設置されている。図中の符号14は排風口、15は前記点検歩廊10から貯蔵ビン1の下へ下りるためのタラップ、16は詳しい図示を省略したが貯蔵穀物を攪拌するオーガー装置の旋回レール、17はマシンハッチ、18はサイロ上吸気口である。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
図8及び図9に示した従来の乾燥貯蔵施設は、屋根の建築に関する問題点が大きい、即ち、屋根2の上に上屋3を二重に設ける不合理性、不経済性もさることながら、屋根2の構造は屋根葺き材(鋼板)の上面に防水材を被覆し、その上に断熱材として厚さ40mm程度のポリエチレンフォームを敷き、更にその上にコンクリートを厚さ80mm程度打設して仕上げている。従って、前記構造の屋根2の建築には、工程数が嵩み、作業の職種が多いので手間と工期が多くかかる。また、屋根重量が1m2当たり530kgにもなり重いので、必然的に施設の架構、貯蔵ビンの躯体などが負担する荷重が大きく、それらが大形の構造になって不経済であり、高価な屋根になっている。屋根葺き材である鋼板と貯蔵ビンの上端とを接合する溶接の不良による漏水の問題もあった。更に、屋根2の上に設備する手すり14やパラペット等は、結局屋根葺き材である鋼板と溶接等により接合して構造的安定性を確保しているから、必然的に手すり2やパラペットなどの鋼材を通じて屋根葺き材へ高効率の伝熱が行われ、必ずしも断熱屋根の作用効果を期待できない欠点もある。
【0004】
また、送給コンベア等の点検作業は、作業員が一旦は屋根2の上に上がり、各貯蔵ビン1毎にマンホール11を開けてその中の点検歩廊10へ下りて行い、点検を終了すると、再びマンホール11を開けて屋根2の上に出る行動を繰り返すほかなく、大変面倒で骨の折れる仕事になっている。
したがって、本発明の目的は、屋根の構造がすこぶる簡単、軽量で施工性が良く、上屋は必要なく、且つ完全に断熱性の要求を満たし、同屋根の建築が簡単で工期の短縮に寄与し、建築費用が安価な乾燥貯蔵施設を提供することである。
【0005】
本発明の次の目的は、点検歩廊の構造が、点検作業を楽に効率良く行える構成に改良された乾燥貯蔵施設を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明に係る穀物類の乾燥貯蔵施設は、
複数の鋼製の平底型貯蔵ビンがコンクリート基礎上に並立され、各貯蔵ビンの上部に屋根が架けられ、同屋根の下に穀物類の送給コンベアが設置され、各貯蔵ビンの底とコンクリート基礎との間に払出しコンベアと乾燥用ダクト類が配置されている穀物類の乾燥貯蔵施設において、
複数の並立する貯蔵ビンの上部に共通な平屋根が直接架けられ、該平屋根の下側に穀物類の送給コンベアが各貯蔵ビンの中心部を横断する配置に設置されていること、
前記の平屋根は、断熱屋根材で構成され、緩やかな流れ勾配を有すること、
前記平屋根の下側であって、複数の貯蔵ビンが行列をなして並立する行列間の位置に点検用の共通歩廊が設置され、この共通歩廊から各貯蔵ビンに向かって枝歩廊が設けられ、前記の各枝歩廊が接合する各貯蔵ビンの側壁部に点検用の出入り口が設けられ、各貯蔵ビンの内周面に沿って前記の出入り口に接続する周回ステージが設置され、該周回ステージから前記送給コンベアに沿う配置で点検ステージが設置されていることをそれぞれ特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載した平屋根が、貯蔵ビンの側壁の上端部に設けたフランジの上に断熱屋根材を一方向の向きに載置すること、及びフランジと断熱屋根材の山部とが形成する隙間を同隙間の横断面形状と略同形に形成された金属製の面戸等で埋めて閉塞し、且つその外側部分に断熱材を充填していることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施形態及び実施例】
請求項1記載の発明に係る穀物類の乾燥貯蔵施設は、図1〜図7に実施例を示したように、複数の鋼製の平底型貯蔵ビン1…がコンクリート基礎6の上に並立され、各貯蔵ビン1、1の上部に屋根2が架けられ、同屋根2の下に穀物類の送給コンベア4が設置され、各貯蔵ビン1の底5とコンクリート基礎6との間に払い出しコンベア7と乾燥用ダクト類が配置される穀物類の乾燥貯蔵施設として好適に実施される。図中の符号14は排風口、15は貯蔵ビン1へ下りるためのタラップ、16は詳しい図示を省略したが貯蔵穀物を攪拌するオーガー装置の旋回レール、17はマシンハッチである。
【0009】
本発明の場合、複数の並立する貯蔵ビン1の上部に共通の平屋根2が直接架けられ(図1〜図3)、該平屋根2の下側に、穀物類の送給コンベア4が、図1の紙面と垂直方向に行列する各貯蔵ビン1の中心部を横断する配置に設置され、上屋を持たない構成を特徴とする。しかも、平屋根2の具体的構造は、図3及び図5に例示した、断熱屋根材で構成されている。即ち、貯蔵ビン1の鋼製側壁1aの上端部に設けたフランジ1bの上に断熱屋根材の波形を一方向の向きに特定して載置した構成である。因みに、貯蔵ビン1の側壁は、前記鋼製側壁1aの外周に断熱材1dが被覆され、更にその外側を角波状のカラー鉄板1f(又はその他の仕上げ材)で仕上げた構成とされている(図7)。
【0010】
上記断熱屋根材の具体的構造は、図5で判りやすいように、厚さが0.4乃至0.8程度で防錆用に塩化ビニル塗装したカラー鉄板による上下の断熱折版2a,2bの間に、厚さ50〜80mm程度のグラスウール等の断熱材2cをサンドイッチ状態に複合化した構造とされている。この断熱屋根材で構成される図1平屋根2は、中央を棟としてその左右方向に3/100程度の緩やかな流れ勾配を有する。断熱屋根材は、貯蔵ビン1のフランジ1bと下側の断熱折板2bの山部とが形成する隙間に,同隙間の横断面形状と略同形に形成された金属製の面戸板20(あるいはタイトフレームその他)を図5〜図7に示したように埋めて閉塞し、その外側部分に断熱材21を充填し、更に外側面をカラー鉄板22で仕上げた構成とされている。
【0011】
上記平屋根2の構築方法は、先ず下側の断熱折板2bを敷設し、これを面戸20を利用して貯蔵ビン1のフランジ1bへ固定する。そして、断熱材2cを敷き込み、更にその上に上側の断熱折板2aを敷設する手順により、特に屋根専門職を必要とすることなく、簡単に施工性良く、短工期に屋根2の構築を行うことができる。しかもこの平屋根2の構造は、1m2当たりの重さが80kg程度とすこぶる軽量であり、安価でもある。屋根2を貯蔵ビン1へ固定する溶接の不良による漏水の心配もないし、断熱性を阻害する要因もない。
【0012】
但し、断熱屋根材の構成は前記の例の限りではない。若干の凹凸を持つ下側の薄鉄板と上側の断熱折版との間に芯材として硬質ポリウレタンフォームをサンドイッチ状に挟んだ構造でも同様に実施される。
本発明の次の特徴は、図4に示したように、前記平屋根2の下側であって複数の貯蔵ビン1…が行列をなして並立する行列間の中央位置に点検用の共通歩廊23が設置されている。この共通歩廊23から各貯蔵ビン1に向かって枝歩廊24が設けられ、前記の各枝歩廊24が接合する各貯蔵ビン1の側壁部に点検用の出入り口25が設けられている(図2)。そして、各貯蔵ビン1の内周面には、前記の出入り口25に接続する周回ステージ26が設置され、該周回ステージ26から前記送給コンベア4に沿う配置の点検ステージ27が直径線方向に設置されている。従って、点検作業員の動線は、図2が象徴的に示しているように、全て水平方向の移動であり、共通歩廊23を基点に各貯蔵ビン1へ出入り口25を開閉して出入りするだけで済み、極めて効率的で疲労が少ないのである。
【0013】
【本発明が奏する効果】
本発明に係る穀物類の乾燥貯蔵施設は、平屋根の構造がすこぶる簡単、軽量で施工性が良く、しかも完全な断熱性を発揮する構造である。その上、同平屋根の建築は少ない職種で短工期に行うことができ、建築費用の低減にも大きく寄与する。
【0014】
また、本発明の乾燥貯蔵施設は、点検歩廊の構造が、点検作業を楽に効率的に行える構成になっており、メンテナンス上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾燥貯蔵施設を示したもので、図3のAーA矢視相当の断面図である。
【図2】図1の右半分を拡大した断面図である。
【図3】本発明に係る乾燥貯蔵施設の平面図である。
【図4】本発明に係る乾燥貯蔵施設の屋根を除いて示した平面図である。
【図5】図3のBーB矢視相当の一部を示した断面図である。
【図6】図3のC部分を示した水平断面図である。
【図7】図6のDーD矢視相当の断面図である。
【図8】従来の乾燥貯蔵施設の一例を示した断面図である。
【図9】図8の右半分を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 貯蔵ビン
6 コンクリート基礎
2 平屋根
4 送給コンベア
7 払い出しコンベア
2a,2b 断熱折版
2c 断熱材
23 共通歩廊
24 枝歩廊
25 出入り口
26 周回ステージ
27 点検ステージ
1b フランジ
20 面戸
Claims (2)
- 複数の鋼製の平底型貯蔵ビンがコンクリート基礎上に並立され、各貯蔵ビンの上部に屋根が架けられ、同屋根の下に穀物類の送給コンベアが設置され、各貯蔵ビンの底とコンクリート基礎との間に払出しコンベアと乾燥用ダクト類が配置されている穀物類の乾燥貯蔵施設において、
複数の並立する貯蔵ビンの上部に共通な平屋根が直接架けられ、該平屋根の下側に穀物類の送給コンベアが各貯蔵ビンの中心部を横断する配置に設置されていること、
前記の平屋根は、断熱屋根材で構成され、緩やかな流れ勾配を有すること、
前記平屋根の下側であって、複数の貯蔵ビンが行列をなして並立する行列間の位置に点検用の共通歩廊が設置され、この共通歩廊から各貯蔵ビンに向かって枝歩廊が設けられ、前記の各枝歩廊が接合する各貯蔵ビンの側壁部に点検用の出入り口が設けられ、各貯蔵ビンの内周面に沿って前記の出入り口に接続する周回ステージが設置され、該周回ステージから前記送給コンベアに沿う配置で点検ステージが設置されていることをそれぞれ特徴とする穀物類の乾燥貯蔵施設。 - 請求項1に記載した平屋根は、貯蔵ビンの側壁の上端部に設けたフランジの上に断熱屋根材を一方向の向きに載置すること、及びフランジと断熱屋根材の山部とが形成する隙間を同隙間の横断面形状と略同形に形成された金属製の面戸等で埋めて閉塞し、且つその外側部分に断熱材を充填していることを特徴とする、穀物類の乾燥貯蔵施設。
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JP23748297A JP3581885B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | 穀物類の乾燥貯蔵施設 |
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- 1997-09-02 JP JP23748297A patent/JP3581885B2/ja not_active Expired - Fee Related
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