JP3581439B2 - ビデオオンデマンドシステム - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明では、映像を放送するビデオオンデマンド(VOD:Video On Demand)システムに係り、特に、電話のキーを選択することによりTV電話に見たい番組を映し出すことのできる、ビデオサーバシステムとTV電話システムとを組み合わせたビデオオンデマンドシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、TV電話システムは、遠隔地に設置された相手方TV電話のカメラが映しだす映像を自身のTV電話に映しだすことができる。
【0003】
一方、ビデオサーバシステムは、ビデオサーバとネットワークにより接続されたビデオクライアントに選択された映像を表示することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、TV電話システムでは、相手方のTV電話が映し出した映像のみしか見ることができない。また、ビデオサーバシステムでは、ビデオサーバに対してネットワークで接続されたビデオクライアントのみしかビデオサーバからのサービスを受けつけることができない。
【0005】
したがって、TV電話システムを利用して、ユーザが所望の映像を要求し、その映像を自身のTV電話で見るということはできなかった。
【0006】
本発明の目的は、前記従来方式の問題点を解決し、TV電話システムとビデオサーバシステムとを組み合わせて、TV電話を使用するユーザが見たい映像を見たいときに選択できるビデオオンデマンドシステムを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によるビデオオンデマンドシステムは、複数の映像ファイルを有し、外部より要求された映像ファイルを検索し、該要求された映像ファイルに対応する映像データを出力するビデオサーバと、該ビデオサーバに第1のネットワークを介して接続され、前記出力される映像データを受信し、出力するクライアントと、TV電話システムを構成する第2のネットワークを介して第2のTV電話に接続され、当該第2のTV電話から、前記複数の映像ファイルのいずれかを選択する音声データによる指示を受信し、当該音声データを出力する第1のTV電話と、前記第1のTV電話が出力する前記音声データによる指示を受信し、該音声データによる指示をディジタル文字に変換し、該ディジタル文字を前記ビデオサーバへ出力する音声変換手段と、
前記クライアントから出力されるディジタル映像信号をアナログ映像信号に変換して前記第1のTV電話に供給する映像変換手段と、を備え、前記ビデオサーバは、前記音声変換手段から受信するディジタル文字に基づいて要求された映像ファイルを読みだし、前記第1のネットワークを介して当該映像ファイルに対応する映像データを前記クライアントに伝送し、前記クライアントは、前記ビデオサーバから受信した映像データを前記映像変換手段を介してアナログ映像信号として前記第1のTV電話に与え、前記第1のTV電話は、前記第2のネットワークを介して、前記第2のTV電話から指示された映像ファイルに対応するアナログ映像信号を前記第2のTV電話へ送信すること
を特徴とする。
【0008】
前記音声データは、例えばトーン信号によるデータである。
【0009】
前記複数の映像ファイルには、タイトルメニューを含めることができる。タイトルメニューには、ビデオサーバが有する映像ファイルのタイトルのリストが含まれ、これを第2のTV電話のユーザに提示することにより、当該ユーザはそのメニューの中から所望の映像ファイルを選択することができる。もちろん、リストは紙媒体のようなものでも提供できるので、タイトルメニューは必須のものではない。
【0010】
【作用】
ビデオサーバに於いては、音声変換手段から受け付けたディジタル文字に応じて、ユーザが指示した映像ファイルのディジタル映像データを配信する機能を持つ。ビデオサーバに接続されたクライアントは、ビデオサーバから送られてくるディジタル映像データを表示する機能と、第1のTV電話に映像変換手段(ダウンコンバータ)を経由してアナログ映像データに変換したデータを第2のTV電話に送信する機能を持つ。第1のTV電話に於いては、クライアントから送られてきたアナログ映像データを第2のネットワーク(例えばISDN等)を介して第2のTV電話に送信する機能と、受け付けたアナログ映像データを表示・音声出力する機能と、ビデオサーバ側の音声変換手段に映像ファイルの選択指示情報等を伝えるための電話機能(トーン信号発生機能)を持つ。音声変換手段は、第1のTV電話からの音声指示(アナログ指示データ)をディジタル文字に変換してビデオサーバに伝えることにより、ユーザが見たい映像ファイルを選択することができる。
【0011】
好ましい実施の態様においては、初めに第2のTV電話を見ているユーザに対して、ビデオサーバがクライアント側に選択メニュー映像データを配信する。これを受けてクライアントは、受信したメニュー映像データを映像変換手段によりアナログ映像データに変換し第1のTV電話を介して第2のTV電話にメニュー映像データを映しだす。映したメニューからユーザは見たい映像データ(番組)をTV電話の電話機能を用いてネットワークを介して第1のTV電話を経由して、ビデオサーバに接続されている音声変換手段に伝え、この音声変換手段は音声指示(例えばアナログデータとしてのトーン信号)をディジタル文字に変換してユーザの指示をビデオサーバに伝える。ビデオサーバは、要求されたディジタル映像データをクライアントに配信して、クライアントは受信したディジタル映像データを映像変換手段によりアナログデータに変換して第1のTV電話のアナログデータ入力部へ送信することによりユーザ側の第2のTV電話に第2のネットワークを介して当該アナログ映像データを送信する。これを受けて、第2のTV電話のユーザは、受信したアナログ映像データ(番組)を表示画面に映し出す。
【0012】
このように、本発明によれば、TV電話(第2のTV電話)からの音声データを利用して相手方のTV電話(第1のTV電話)側にあるビデオサーバに対して指示を与えることにより、かつ、ビデオサーバに接続されたクライアントから相手方のTV電話へ映像信号を供給することにより、ビデオサーバシステムとTV電話システムとを有機的に結合することができる。その結果、TV電話を利用して所望の番組等の映像データを所望のときに鑑賞することが可能になる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明一実施例を、図面を用いて説明する。
【0014】
図1は、本発明のTV電話システムとビデオサーバを組み合わせたビデオオンデマンドシステムの構成を説明する図である。
【0015】
本発明の一実施例によるTV電話システムとビデオサーバを組み合わせたビデオオンデマンドシステムは、図1に示すように、ビデオサーバ1と、ビデオサーバ1が持つ映像ファイル2と、ビデオサーバ1からネットワーク3を介して映像データを受信して表示するクライアント4と、ビデオサーバ1とクライアント4と相互にを接続するネットワーク3と、ネットワーク7により相互に接続されたTV電話6およびTV電話8と、クライアント4が表示したデータをTV電話6が表示できるようにディジタル映像からアナログ映像データにデータ変換を行うダウンコンバータ5と、TV電話8からの指示をTV電話6が受信して受信した音声データ(アナログ信号)をディジタル変換する音声認識装置9から構成される。クライアント4が表示した映像は、TV電話6を介して、ユーザが使用するTV電話8へ送信される。
【0016】
ネットワーク3は、例えば、Ethernet,FDDI(Fiber Distributed Data Interface)等を利用したローカルエリアネットワーク(LAN)、あるいはATM(Asynchronous Transfer Mode)等を利用したワイドエリアネットワーク(WAN)である。すなわち、ビデオサーバ1とクライアント4とは、同一敷地内でLANにより接続され、別敷地でWANにより接続される。クライアント4、ダウンコンバータ5、およびTV電話6は、同一室内に設置されている。
【0017】
TV電話システムを構成するTV電話6とTV電話8とは、例えば互いに市外、県外のような位置関係を想定しており、これらを相互に接続するネットワーク7は例えばISDN(Integrated Services Digital Network)等のネットワークである。
【0018】
図2により、本実施例において用いるTV電話システムの構成を説明する。この図に示すように、TV電話6、8には、ネットワーク7との接続と同時に、アナログ映像信号10と音声入力11と電話回線16が接続されうる。なお、音声入力11は図1では図示省略されている。このTV電話は、アナログ映像データを受けネットワーク(例えばISDN等)を利用してアナログ映像データの配信及び受信する機能と、受信したアナログ映像データを表示する機能と、電話機能とを同時に並行して稼動できるものである。
【0019】
図3は、本実施例において用いるクライアントの構成を示す図である。
【0020】
図3に示すように、クライアント4はネットワーク3と接続し、ネットワーク3からのデータを受信するデータ受信制御部15と、受信した映像データを音声データと画像データに分ける映像データデコーダ14と、映像データを表示する表示機構13と、音声を出力する音声出力機構12から構成される。表示機構13から出力された映像(ディジタル)は、ダウンコンバータ5を介してアナログデータに変換されてTV電話6のアナログ映像信号10に接続され、音声データは音声出力機構12から出力されTV電話6の音声入力11に接続される。
【0021】
図4は、本実施例において用いるビデオサーバの構成を示す図である。
【0022】
図4に示すように、ビデオサーバ1は、TV電話6からの音声データ(トーン信号)を数字文字及び*、#文字からなる文字(キャラクタ)列に変換する音声変換装置9と接続され、音声変換装置9からのデータを受信する要求受信機構18と、受信した数字、#、*からの文字列をタイトルメニュー20から検索してファイル名を検索する要求制御部19と、ファイル名22に基づいて映像ファイル2より該当するファイルを検索して読み出す映像ファイル読み込み部23と、この読みだされたファイルの映像データが書き込まれる映像データ送信バッファ21と、この書き込まれた映像データを読み出す映像データ制御部17と、この読みだされたデータをネットワーク3へ送信するデータ送信機構16とからなる。
【0023】
従来方式では、図2に示すようにTV電話8は相手方のTV電話6が映しだす映像を映しだすだけの片方向の放送でしかなく、自分が見たい番組を見ることができなかった。
【0024】
本発明の一実施例によるTV電話システムとビデオサーバを組み合わせたビデオオンデマンドシステムは、図1に示すように、ビデオサーバ1がクライアント4にタイトルメニュー20を配信し、この配信したメニューデータをクライアント4が自身の接続されているTV電話6を介して相手方のTV電話8に映しだしTV電話8を見ているユーザに提示する。映しだされたメニューからユーザは見たい番組をTV電話8を用いてビデオサーバ1に伝える。ビデオサーバ1は、要求された番組をクライアント4に配信して、クライアント4は受信した番組を自分のダウンコンバータ5を介してTV電話6の入力部へ送信することにより、ネットワーク7を介してユーザのTV電話8に所望の番組を映し出すことできる。
【0025】
図5に、TV電話8における処理のフローチャートを示す。この処理は、TV電話8のユーザの指示により起動される。
【0026】
図5において、ユーザは、まず、TV電話6に対してダイヤル発呼を行ない(ステップ51)、回線が接続された後(ステップ52でYes)、ビデオサーバ1に対する接続要求を行なう(ステップ53)。これに対してビデオサーバ1から応答がなければ(ステップ54でNo)、ステップ51に戻る。応答があれば(ステップ54でYes)、メニュー映像を受信する(ステップ55)。このメニュー映像の受信は、ユーザの指示によって行なえるが、自動的に行なってもよい。そこで、ユーザに対してこのメニューから所望の番組を選択させる(ステップ56)。ユーザから終了の指示があれば(ステップ57でYes)、この処理を終了し、そうでなければ(ステップ57でNo)、ユーザの指示がビデオサーバ1への要求か否かを調べる(ステップ58)。ビデオサーバ1への要求でなければステップ55へ戻る。ビデオサーバ1への要求であれば、ビデオサーバ1へ要求された番組の映像送信を要求する(ステップ59)。これに対してビデオサーバ1から送信される映像を、TV電話6を介しネットワーク7を経由して受信し(ステップ60)、その映像を再生する(ステップ61)。その後、ステップ55へ戻る。
【0027】
図4に示したように、ビデオサーバ1は、TV電話6からのユーザ要求を、声データをディジタルデータに変換する音声変換装置9を介して受信する。この音声変換装置9とTV電話6との間は例えば電話回線のような通信媒体により接続される。音声変換装置9において、受信した音声データであるユーザの要求は数字と*,#からなるディジタルデータに変換される。受信した数字及び*,#からなる文字を、ビデオサーバ1の要求受信機構18が受信し、これに基づいて要求制御部19が目的のタイトルをタイトルメニュー20のタイトルNo.から探し出し、一致したタイトルNo.のファイル名22を探し出す。探し出したファイル名22を映像ファイル読み込み部23に渡す。映像ファイル読み込み部23はファイル名22より映像ファイル2を探し、一致するファイルを読みだして映像データ送信バッファ21に書き込む。書き込まれた映像データは、映像データ制御部17が読み出し、データ送信機構16がネットワーク3に送信する。
【0028】
送信されたデータは図3に示すように、クライアント4がデータ受信機構15より受信し、この受信したデータを映像データデコーダ14が音声データと表示データに分ける。表示データは表示機構13に送信してダウンコンバータ5を介してディジタル映像信号からアナログ映像信号に変換されTV電話6のアナログ映像信号10に出力され、音声データは音声出力機構12を介してTV電話6の音声入力11に出力される。
【0029】
このような構成を有する、TV電話システムとビデオサーバを組み合わせたビデオオンデマンドシステムでは、TV電話を使用しているユーザがビデオオンデマンドを達成することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、TV電話システムを用いて見たい番組を見たいときにみることができるビデオオンデマンドシステムを構築できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるTV電話システムを利用したビデオオンデマンドシステムの構成図である。
【図2】図1のビデオオンデマンドシステムに利用するTV電話システムの構成を説明するための図である。
【図3】図1のビデオオンデマンドシステムに利用するクライアントの構成を示す図である。
【図4】図1のビデオオンデマンドシステムに利用するビデオサーバの構成を示す図である。
【図5】図1のTV電話8の処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 :ビデオサーバ
2 :映像ファイル
3 :ネットワーク
4 :クライアント
5 :ダウンコンバータ
6 :TV電話システム
7 :ネットワーク
8 :TV電話システム
9 :音声認識コンバータ
10:アナログ映像信号
11:音声入力
12:音声出力
13:表示機構
14:映像データデコーダ
15:データ受信機構
16:データ送信機構
17:映像データ制御部
18:要求受信機構
19:要求制御部
20:タイトルメニュー
21:映像データ送信バッファ
22:ファイル名
23:映像ファイル読み込み部
24:タイトルNo.
Claims (1)
- 複数の映像ファイルを有し、外部より要求された映像ファイルを検索し、該要求された映像ファイルに対応する映像データを出力するビデオサーバと、
該ビデオサーバに第1のネットワークを介して接続され、前記出力される映像データを受信し、出力するクライアントと、
TV電話システムを構成する第2のネットワークを介して第2のTV電話に接続され、当該第2のTV電話から、前記複数の映像ファイルのいずれかを選択する音声データによる指示を受信し、当該音声データを出力する第1のTV電話と、
前記第1のTV電話が出力する前記音声データによる指示を受信し、該音声データによる指示をディジタル文字に変換し、該ディジタル文字を前記ビデオサーバへ出力する音声変換手段と、
前記クライアントから出力されるディジタル映像信号をアナログ映像信号に変換して前記第1のTV電話に供給する映像変換手段と、を備え、
前記ビデオサーバは、前記音声変換手段から受信するディジタル文字に基づいて要求された映像ファイルを読みだし、前記第1のネットワークを介して当該映像ファイルに対応する映像データを前記クライアントに伝送し、
前記クライアントは、前記ビデオサーバから受信した映像データを前記映像変換手段を介してアナログ映像信号として前記第1のTV電話に与え、
前記第1のTV電話は、前記第2のネットワークを介して、前記第2のTV電話から指示された映像ファイルに対応するアナログ映像信号を前記第2のTV電話へ送信すること
を特徴とするビデオオンデマンドシステム。
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