JP3578219B2 - 高性能繊維複合材料ワイヤの固定システム - Google Patents

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Description

本発明は、荷重、応力、プレストレスのいずれかを加えられた単数又は複数の引張部材を固定する円錐形固定システム、それも、少なくとも円錐形のアンカースリーブと、このアンカースリーブ内にはまり込む単数又は複数の引張部材を保持する固定体とを有しており、この固定体がスリーブ壁部に沿って実質的に自由に滑動する表面を有する形式の固定システムに関し、かつまた、円錐形固定システムを製造する方法及び固定システム内に使用する充填材粒子を被覆ないしコーティングする方法に関するものである。
スイスの建設工業は、50年来、プレストレス技術の分野では世界的に優秀な地位を占めている。60年代後半には、この分野から、平行ワイヤ束ないし撚線束の特殊分野が破線で支えられた構造物用に生まれてきた。マンハイム・ルードヴィヒスハーフェン間のケーブルステードブリッジや、ミュンヒェンのオリンピック競技場の屋根が、その先駆的な実例である。航空及び宇宙飛行によって炭素繊維強化プラスチック技術の開発が喚起され、かつまた、近年、炭素繊維価格が大巾に下がったことから、建設技術分野でも、炭素繊維ワイヤの平行ワイヤ束の使用が研究されるようになった。特に、炭素繊維ワイヤは、プレストレス構造物や張線で支えられた構造物の場合、重量もあれば腐食もし易い鋼索に代る好適な材料となった。鋼索に代るものとして、剛性で、堅固な、軽量で、耐食性の、長期にわたり安定的な、疲れ強さの高い材料であることが、たとえばケーブルステードブリッジのケーブルの場合には要求される。この要求に応えたのが、炭素繊維強化エポキシ樹脂である。繊維複合材料が極めて好都合なのは、高い強度と、低い見掛密度とが組合されているからであり、しかも、鋼索が有する易腐食性も有していない。
基本的な問題は、張線構造物の鋼索に代えて用いる場合、炭素強化引張部材をワイヤ又はケーブルの形式で高い信頼度をもって固定し、それにより静強度と疲れ強さを最適利用できるようにすることである。また、引張試験のさいには、破断が自由延伸部分に生じ、固定部には生じないようにせねばならない。要するに、この場合の問題は、原則として結合の問題、それも特にワイヤと固定部との結合の問題、ないしは、通例、選択される円錐形固定部の場合は、ワイヤと固定部との結合の問題である。
近年、種々の研究・開発の仕事が、複合材料製引張部材の固定を対象に行なわれている。これらの仕事の大部分が、ガラス繊維強化引張部材とアラミドのビレットに集中している。たとえば次の研究・開発を引用しておく。すなわち、1974年のミッチェルほかによるもの、1985年のケップによるもの、1986年のウォルトン及びユングによるもの、1988年のバーゴインによるもの、同じく1988年のドレーセンによるもの等々である。プレストレスを加えられていない構成部材内での主支持部材用には、しかし、ガラス繊維及びアラミド複合材料は強度が低すぎる。その場合には、炭素繊維強化(CFK)材料を用いる必要がある。CFK引張部材の研究も、二、三行なわれている。たとえば1986年のウォルトン及びユングによるもの、1987年のユング及びパーカーによるものである。しかし、成績はそれほど良好ではなく、大規模の建設に適用できるほど信頼度は高くない。
固定システムの構成の主目的は、出来るだけ良好な応力分布が得られるようにして、引張経験時にワイヤの破断が自由延伸区間に生じ、固定システムのクリープ傾向が低減されるようにすることである。原則として、現在の固定システムは3つの部類に組分けられる:すなわち、クランプ固定、接着固定、円錐形固定である。スチールケーブル及びガラス繊維ロッドは、これら3つのどの装置でも固定できる。その場合、実際には、プレススリーブが、比較的小型の引張部材に多く用いられ、注型固定部は、大ていは比較的太いケーブルに用いられる。CFKのロッド及びケーブルは、通例、円錐形固定システムに好んで用いられる。
固定システムは、原則として4つの部分から成っている:すなわち、
1. 支持体又はねじ山を介して構造物と結合されているアンカースリーブ、
2. 固定されるべき単数又は複数の引張部材、
3. ワイヤからアンカースリーブへの力の伝達を保証する固定体、
4. アンカースリーブと固定体との間の滑り被膜である。
アンカースリーブは、通常、鋼製である。しかし、アンカースリーブは繊維複合材料製でもよいし、あるいはまた繊維複合材料で強化された鋼製アンカースリーブとして構成することも可能である。アンカースリーブは、また、固定体製造用の型としても役立つ。固定体自体は、固定システムの重要な部分である。固定体が、導入される力を完全にアンカースリーブに伝えるためには、引張部材に対して十分に結合されねばならない。負荷試験では、通例、アンカー円錐体の前部に最初の損傷が生じる。この場合、“前部”とは、引張部材がアンカー円錐体を自由延伸させる方向のアンカー部分をいう。たとえば引張部材と固定体との間の結合が不十分な場合には、ワイヤ表面に沿って、もしくはワイヤ内部に連続的にひび割れが発生し、これらのひび割れが、ワイヤと固定体との界面に割れ目を生じさせ、かつまた、いわゆるワイヤスリップの原因となる。ワイヤスリップが生じると、アンカー円錐体前部の最初のひび割れが、ワイヤ全長に拡大する。ワイヤスリップにより生じるスラスト破断面のほかに、固定体内に引張部材と直角方向の引張破断も、添付の図1に示したように、観察できた。
本発明の課題は、細い、ワイヤ状の引張部材を円錐形固定システム内に固定し、引張試験時に、細い引張部材、たとえばワイヤの破断が、自由延伸区域で発生し、固定システム自体内では発生しないようにすることにある。本発明によれば、この課題は、特に請求項1に記載の円錐形固定システムにより解決された。
固定システムについての試験の結果、固定システム全長にわたって、システムの剛性が一定の場合は、引張荷重の最大部分がアンカー円錐体前部に吸収されることが判明した。このことは、次の図2に示したように、せん断応力プロフィルに見られる急勾配の応力ピークに現われている。応力分布をより均等化するには、したがって、固定体の剛性を変化させる必要がある。すなわち、アンカー円錐体前部は極めて低い剛性にし、後方へ向って、言いかえると、負荷を受けない引張部材端部へ向って剛性が著しく増すように構成するのである。アンカー円錐体のシステム剛性のこの変化は、本発明の提案によれば、種々の形式で調整できるが、特に次のようにすることにより調整する:すなわち
−固定体材料の剛性(弾性率)に差異を設けること、
−アンカー円錐体を前方へ、すなわちアンカー円錐体内へのワイヤ引込口方向へ先細にすること、そして、
−アンカースリーブの剛性を変化させること、である。
言うまでもなく、以上の3つの提案を組合せて実施することもできる。
これに応じて、本発明が提案するシステムは、荷重、応力、プレストレスのいずれかを受ける単数又は複数の引張部材を固定する円錐形注型固定システムである。このシステムは、円錐形アンカースリーブと、このスリーブ内にはまり込む、引張部材を保持する固定体とを有している。また、この固定体は、スリーブ壁に沿って実質的に自由に滑動する表面を有している。固定体は、また、その剛性が、円錐体への引張部材の入口から、すなわち前方から後方へ増大している点が特徴である。これにより、細い引張部材もしくは単数又は複数のワイヤの固定部に、アンカー円錐体全長にわたり出来るだけ一様なスラスト応力分布が可能になる。その場合、理想的なスラスト応力分布は、急激なピーク又は急勾配を示さずに、引張部材の無負荷自由端部へ向ってゼロまで減少するような分布である。
極めて種々の材料製の平行ワイヤ束ないし平行撚線束用のアンカー円錐体を製造するのに好適なアンカ充填コンパウンドは、特にプラスチック樹脂等のバインダマトリックスと少なくとも1つの充填材から成っている。この場合、本発明による既述の異なる剛性を有する固定体は、異なる充填度、充填材の異なる幾何形状、充填材の異なる剛性ないし硬度のいずれか又はすべてにより得られる。もちろん、異なる剛性は、バインダマトリックスによっても得ることができる。すなわち、たとえば、合成樹脂等の実質的に熱硬化性のポリマー系が、アンカー円錐体の前方区域で可塑化剤、柔軟剤、軟化剤、ポリマーに組込まれたエラストマーブロックのいずれか又はすべての割合を高くするようにされる。
特に、炭素繊維ワイヤを使用する場合、実際的な理由から金属鋳造物又はクランプ装置は除外せねばならない。これらのいずれの固定システムの場合も、ワイヤが損傷されるかれである。これらの損傷は、一方では、鋳造合金の熱によって生じ、他方では、必ずしも半径方向ではない高い横方向の圧縮によって生じる。その意味でプラスチックの固定システムを用いるのが有利である。その場合、有利と判明したのは、特にエポキシ樹脂系とポリウレタン樹脂だが、熱可塑性プラスチック、たとえば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルフォン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートのいずれかの使用も有利である。エポキシ樹脂系の利点は、樹脂系であることによって既に、柔軟剤、可塑化剤その他の使用により強度を低減できる一方、高い架橋密度を有するエポキシ樹脂系を用いることによって、きわめて高い強度が得られる点にある。
実際には、次のようにすることが有利と判明した。すなわち、固定体の剛性が、固定システム内で前部から後部向って約20〜約300倍、有利には約80〜約100倍増大するようにするのである。
更に、また、有利と判明したのは、アンカー円錐体が出来るだけ小さい開角、すなわち約5゜〜約15゜の開角を有するようにすることである。言いかえると、細い円錐体の場合も良好な応力状態が得られるということであり、その場合、開角の下限は、荷重下での最大許容円錐スリップ度ないし最大変位度により決まる。円錐角が過小の場合には、全固定体が脱出したり、アンカースリーブが破断する危険がある。
せん断応力界に影響を与える別の要因は、引張部材入口のところでのアンカー円錐体の開口半径の選定である。本発明による提案は、引張部材入口のところでのアンカー円錐体開口半径と引張部材ないし引張部材束の半径との差を、約0.5mm〜約15mmの値とすることである。
引張部材としては、特に、炭素繊維強化エポキシ樹脂製のワイヤが有利であることが判明した。この種の炭素繊維ワイヤは、ストランド引抜成形により製造できる。この成形法は、従来技術で周知のものであるから、ここでは詳しい説明は省略する。エポキシ樹脂マトリックスの代りに、たとえばポリエーテルエーテルケトンを有する熱可塑性マトリックスを用いることも可能である。
固定体の充填材として好適な材料は、言うまでもなく、ポリマー用の充填材として用いられる何らかの材料である。この場合、特にスチール、石英、ガラス、ゴム、有利には酸化アルミニウムのいずれか又はすべて、それも、むしろスクラップ、砂、球、繊維、グラニュレートその他の形態のものが勧められる。使用される充填材及びその量に応じて、固定体の強度と剛性に大きな影響を与えることができる。たとえば純エポキシ樹脂は約500〜4000MPaの弾性率を有することができるのに対し、スチールスクラップ又は酸化アルミニウムの使用時には最高100,000MPaを超える値が可能である。
実際には、アンカー円錐体内の固定体に少なくとも2区域の、しかし有利には約3〜5区域の、剛性の異なる区域を有するようにするのが有利と判明した。その場合、これら異なる区域の剛性の値は、アンカー円錐体の前部から後部へ向って増大するようにせねばならない。言うまでもなく、理想的には、前部から後部へかけて剛性が無段階的に、ないしは連続的に増大するようにすることだが、しかし、そのようにすることは、実際には、出費の増大なしには不可能であり、加えて、3〜5区域を設けることで既に、せん断応力の好ましい分布には十分である。このことは以下の実例及び図面からも明らかである。
更に、本発明により円錐形固定システムを製造する方法を請求の範囲第10項の記載により提案する。その場合、注型品製造時に充填材を円錐形部に充填し、それによって少なくとも3〜5区域が異なる剛性となるようにするには、問題があることが判明した。たとえば極めて微細な充填材を用いた場合、比較的軟質な前部には充填材の分布が不良となり、他方、比較的粗大な、ないしは体積の大きい充填材を用いた場合は、ほとんど軟質な区域は製造できない。この理由から、本発明は、次のようにすることを提案する。すなわち、固定体製造時にアンカー充填コンパウンドを充填する前に、充填材を十分にバインダで被覆ないしコーティングするのである。次いで、円錐形部の前部に、十分に被覆ないしコーティングされた充填材を、バインダと一緒にアンカースリーブないし中空体に充填し、他方、後部には、被覆又はコーティングが僅かな、又は皆無の充填材を充填する。充填材の被覆は、例えば流動層被覆により行なう。この方法により、固定体の収縮も著しく低減される。
本発明の方法の一変化形によれば、充填材の流動層被覆をいわゆる流動層グラニュレータ又は振盪ミキサ又は2軸ミキサで行なうのが有利である。その場合、たとえば酸化アルミニウム粒子をエポキシ樹脂系で被覆ないしコーティングする。
以下で本発明の実施例を添付図面につき説明する。
図1aは、固定体内に引張部材に対し直角方向に引張亀裂の生じたアンカー円錐体の略示断面図である。この亀裂は、通常、剛性の差異が不十分な場合に発生する。
図1bは図1a同様のアンカー円錐体の略示断面図で、ワイヤの表面層及びワイヤと固定体との境界層に生じた破断を示した図である。
図2は、固定体内で引張部材に沿って生じるせん断応力分布を示した線図である。
図3a〜図3cは、前部に軟質区域を有する固定体の3つの剛性段階が、引張部材表面のせん断応力分布に与える影響を示した図である。
図4a〜図4cは、固定体の剛性が漸増するように理想的に配分した場合に、引張部材表面のせん段応力分布に与えられる影響を示した図である。
図5は、本発明による固定体縦断面図で、固定体の充填材が、バインダを異なる厚さに被覆ないしコーティングされていることを示した図である。。前部では後部より厚く充填材がコーティングされている。
図1a及び図1bには、発生する可能性のある損傷像が断面図で略示されている。これらの損傷像は、注型固定システム内に炭素繊維ワイヤを固定した場合に発生する可能性のある損傷像である。注型固定システム1は鋼製のアンカースリーブ3を有し、このスリーブが軸方向に円錐形に延びる孔を有している。この円錐形孔内には、相応に円錐形に構成されたアンカー円錐体5が形成されている。アンカー円錐体5は、剛性が漸増する固定体7と、この固定体内に保持される炭素繊維ワイヤ9とから成っている。簡略化するため、複数ワイヤのうち1個だけが示されている。固定体7とスリーブ3との移行面11の摩擦は、出来るだけ小さくしておく。すなわち、スリーブ3の内側に分離剤を塗布しておくか、もしくは固定体7に、例えばテフロンフォイルをコーティングしておく。この措置は、固定体7とスリーブ3とが互いに自由にしゅう動可能となる上で重要である。固定体7は、通例、その境界面をプラスチック、ガラス、アラミドいずれかの繊維製の織物で補強される。
張力Fが炭素繊維ワイヤ9に加わると、通常、図1aと図1bとに略示した2つの損傷像が発生することがある。図1aに示した固定体7の横方向亀裂13は、通常、固定体の前部に発生する。固定部が早期に機能不全となる別の原因は、いわゆる滑り破断の発生にある。すなわち、ワイヤとアンカー充填コンパウンドとの境界層又はワイヤの表面層に、亀裂又は破断15又は17が生じる。破断の推移は、先ず第1区域Aに第1亀裂15が生じ、この亀裂が、次に第2区域Bへ比較的急速に加速されて継続される。図示のいずれの場合にも、すなわち図1a及び図1bいずれの場合にも、第1損傷は、注型アンカー円錐体5の前部に発生している。これは、明らかに、張力Fが高まると、この区域に応力集中が生じるためである。
この仮定は、図2のせん断応力分布線部により立証される。この図には、炭素繊維強化ワイヤ9の表面に沿って、固定体7の全長にわたり作用するせん断応力が示されている。図2の曲線18は、従来の、剛性が漸増しない注型アンカーシステムについて、固定された炭素繊維強化ワイヤの表面に沿って検出された応力分布を示したものである。これに対し、曲線19は、理想応力分布を示したもので、アンカーシステムの前部には、アンカー充填コンパウンドにも、ワイヤ表面に沿っても、破断ないし亀裂の高い発生度は見られない。炭素ワイヤの表面に沿った、もしくは炭素ワイヤ束自体の、多少の差はあれ理想的な応力分布を実現するため、本発明は、アンカー充填コンパウンドの剛性が、注型固定システム1の前部から後部へ向って増大するようにすることを提案する。本発明の提案になる注型固定システムを、図3及び図4について詳しく説明する。
ワイヤは、炭素繊維強化エポキシ樹脂製であることを前提とする。その場合、ワイヤは、いわゆる引抜成形法によって製造する。その場合、たとえばトーレイ社(日本)製T700の繊維ロービングをボビンから繰出し、エポキシ樹脂浴を通して引出すようにする。エポキシ樹脂マトリックス系としては、アラルダイト系LY556/HY917を選択した。繊維/樹脂束は、樹脂をゼリー状にすると同時に、硬化型内で所望断面に成形ないし引抜加工する。引取装置により、ワイヤは硬化炉を通過せしめられた後、6m長さに切断される。切断されたワイヤ各7本は、1束にまとめられ、充填されるエポキシ樹脂コンパウンドによりアンカー円錐体内に固定される。そのさい、アンカー円錐体の充填は、従来の方法、たとえば真空下での射出により行なう。アンカー充填コンパウンドとしては、新たなチバガイギー社のアラルダイトエポキシ樹脂系で、樹脂成分CY205/CY208を有するものを用いた。そのさい、実験ごとに異なる量の硬化剤HY917及び軟化剤DY070を添加した。これによって、400〜800MPaから最大3500〜4300MPaの弾性率が、充填換えされたエポキシ樹脂系により得られた。充填材としては、鋼球、ガラス玉、メトキシット社のアルコア(Alcoa)タイプの酸化アルミニウムを用いた。その場合、スチールないし酸化アルミニウムの弾性率は、最大300,000MPaまで可能である。
実験の目的は、張力が増大した場合、炭素繊維ワイヤに生じ得る破断を自由延伸部分に移すことであった。その場合、前提とされたのは、自由延伸部分での破断は、理論的には、個別の引張部材の個々の引張荷重の合計値の約94%に相当する引張荷重が作用するときに生じるということであった。前述の炭素繊維強化エポキシ樹脂ワイヤの場合、最大3,300MPaの引張り強さが測定された。
図3aに断面で示したように、炭素繊維束9(1個のワイヤのみ図示)の固定のため、固定体7が用いられている。この場合、アンカー充填コンパウンドの剛性を変化させるため、ないしは前部から後部へ向って増大させるため、3つの区域21,23,25が選ばれた。前方区域21では、可とう性を付与した、ないしは軟化させたエポキシ樹脂が、アンカーマトリックスとして選ばれ、充填度(短繊維その他の充填材)は約3〜10%程度であった。その場合、選ばれた充填材は比較的小さい程度を有していた。
そのようにして得られた弾性率は、選択された混合率と使用された軟化エポキシ樹脂マトリックスとに応じて、約500MPa程度であった。
次の区域23には、アンカーマトリックスとして極く僅か軟化させたエポキシ樹脂を用いた。この場合の充填度は10〜20%程度で、使用酸化アルミニウムの粒度は14〜28(メッシュ寸法)である。こうして得られた弾性率は、選択したエポキシ樹脂及び選択した充填材量に応じて5,000〜15,000MPa程度であった。
注型固定体7の後方区域25は、軟化処理を施さないエポキシ樹脂マトリックスによって形成された。このマトリックス自体、すでに4000MPaの程度の弾性率を有していた。この区域25の充填度は20〜85%であった。酸化アルミニウムは粗粒のものを使用した。極めて高い充填度を得るために、エポキシ樹脂マトリックス製造のさい、比較的低粘度の樹脂アラルダイトFを用いた。こうして区域25に実現した弾性率は約70,000〜300,000MPa程度であった。
図3bには、注型固定体の全長にわたっての相応の弾性率が、相対的なオーダーで示してある。この図から、アンカーシステムの前部から後部への剛性の増大が明らかに認められる。
図からcには、個々の区域で確認されたせん断応力が、アンカー円錐体5の長さとの関係で示されている。図2と比較して、図3cからはっきり認められる点は、区域21の応力集中ピーク値が著しく低くなっている点である。
図4aに示したアンカー円錐体5の場合は、固定体の剛性が、アンカー円錐体5の前部から後部へかけて、ほとんど無段階的に増大せしめられている。この場合には、図3の前方区域21が3つの個別区域21′で形成され、続く区域23も3つの個別区域23′で形成されているが、後方区域25は図3の場合とほぼ同じである。
このように構成することによって、図4bに見られるように、曲線Cで示された弾性率は極めて一様に増大する。段階Bは図3bの当該段階と合致するが、符号Aは、アンカー円錐体全長にわたる弾性率ないし剛性が均等な場合は、ないしはアンカー充填コンパウンドが全長にわたって均等な場合を示している。
図4cには、3つの曲線A,B,Cが、せん断応力分布trzの計算値との関係で示されている。固定体剛性が一定の場合、ないし曲線Aの場合には、せん断応力分布は、図2の曲線18により示されたせん断応力分布と等しい。曲線Bは、図3cのせん断応力分布に合致し、他方、曲線Cは、図4aに示したアンカー円錐体5の構成の場合に見られるせん断応力分布を示している。
曲線Bと曲線Cとを比較すると、区域21と区域23での弾性率の、比較的一様な上昇により、せん断応力分布の改善が実質的にはほとんど改善されていないことが分かる。したがって、固定体7ないしアンカー円錐体5の製造時の出費の増大は正当化できない。
本発明により製造された固定システムの引張試験では、また、次の点も判明している。すなわち、アンカー円錐体5を分割して固定体7に3つの異なる応力区域を設けることによって、既に炭素繊維ワイヤの発生し得る破断は、自由延伸区域へ移されるという点である。この理由から、本発明は、固定体が、異なる剛性を有する2つの区域、ないし有利には3区域から5区域を有するようにすることを提案する。
類似の成績は、たとえば前方区域21を、比較的弾性率の低いポリマーグラニュレート充填エポキシ樹脂により形成することによっても得ることができた。その場合、後方区域25にはセラミックグラニュレートを充填し、比較的高い剛性と高いクリープ抵抗が得られるようにした。中間の移行区域23は、セラミックとポリマーとのグラニュレートの混合物を充填した。
アンカー材料としては、言うまでもなく、エポキシ樹脂系の代りに別の熱硬化性又は熱可塑性のプラスチック系、特にポリウレタン又はポリエステルの樹脂コンパウンドも使用できる。そのさい、特にポリウレタン樹脂系の場合には、剛性の調整が特に簡単である。しかし、熱硬化性系の場合には、すべてのものについて、原則として次のことが妥当とする。すなわち、ポリマー系への軟化剤、柔軟剤、エラストマーブロックのいずれかを組込むことにより、軟度ないし硬度を変更でき、他方、たとえばノボラック樹脂の使用により架橋密度を高めることによって、硬度ないし剛性を大巾に高めることができるということである。
熱可塑性ポリマー又は熱硬化性ポリマーにより予め製造された固定体についても、類似の実験を行なった。使用した充填材は、同じもので、たとえば特にガラス、スチール、酸化アルミニウムである。使用した材料は、特にポリエーテルエーテルケトン、ポリメチルメタクリレート、更にポリカーボネート、すなわち熱可塑性ポリマーである。これらポリマーは、約2,000〜3,000MPaという比較的高い弾性率を有している。もちろん、本発明による剛性を漸増させた注型固定体構成にも拘らず、ポリメチルメタクリレート及びポリカーボネート使用時には、固定体前部に、いわゆる脆性破壊が発生した。
固定体の材料、充填材、充填度の選定については、剛性分布の構成を補完するものとして、一般的に次のように言うことができる。すなわち、ワイヤ表面への張力発生時に十分な半径方向圧力が生じるようにし、それによってワイヤの層間のせん断強さが高められ、注型固定体からのワイヤのいわゆる脱出が防止されるようにせねばならない。しかし、他方、固定体の剛性は過度に高いものであってはならない。過度に高ければ、引張時に生じる半径方向圧力が完全に固定体に吸収され、ワイヤ表面には伝達されないからである。種々の実験により有利と判明したのは、いわゆる軟質の前部から後部への剛性値の増加率が約100倍の場合であった。したがって、前部の剛性が約2〜3GPaであれば、後部の剛性は最大300GPaとするのがよい。
固定された炭素繊維ワイヤの裂断強さを更に最適化するには、アンカー円錐体を種々に寸法付け、ないし構成することにより可能となる。その場合、例えば、アンカー円錐体の開角を出来るだけ小さく構成するのが有利である。もちろん、開角を小さくする措置は、許容円錐スリップ度、ないし引張荷重下での最大変位値によって制限される。円錐半径を過小に選択すると、半径方向応力が過小となる結果、アンカー円錐体がアンカースリーブから脱出するか、もしくはスリーブの前部が裂開する可能性がある。
更に、次のようにすることにより最適化が可能である。すなわち、アンカー円錐体内への炭素繊維ワイヤの入口のところでの円錐体開口の半径を、炭素繊維ワイヤ束の半径より極く僅かに大きく選択するようにするのである。
加えて、更に明らかとなった点は、固定体表面が、直線状に円錐形に延びるアンカースリーブ内で、これに相応して直線状に円錐形に延びるようにはせず、入口へ向う先細線が曲がるように構成しておくことができる点である。もちろん、この固定体を湾曲させる構成によって、本発明の提案、すなわち、アンカー充填コンパウンドないしは注型固定体の剛性が前部から後部へ向って増大させるとする提案が変更されることはない。
アンカースリーブ内に炭素繊維ワイヤを注型し、同時に異なる剛性を得る場合、1つの別の問題が生じる。すなわち、通常、炭素繊維ワイヤと一緒に既に固定体の充填材が円錐形部へ注入され、しかる後に円錐形部へアンカーマトリックスないしエポキシ樹脂が真空下で充填される。この方式では、後部より前部の充填度を低くすることは、ほとんど不可能である。なぜなら、樹脂の注入前に円錐形部内に充填材を充填することによって、通例は、固定体内に充填材が均等に配分されるからである。
それゆえ、本発明は、円錐形部内への充填前に、単数又は複数の充填材を種々にバインダで被覆又はコーティングすることを提案する。特に有利と判明した措置は、いわゆる流動層グラニュレート、振盪ミキサ、2軸ミキサのいずれかを用いて、たとえばバインダとして使用される樹脂等のコーティング材料を充填材に被覆することである。その場合、混合容器内では酸化アルミニウム又は鉱物性グラニュレートが、流動化工具により流動化され、念入りに均質化される。次いでコーティング材料が混合物容器内へ入れられる。このコーティング材料は、グラニュレートより約10〜1000倍低い弾性率を有している。コーティング材料は、既述のように、アンカー充填コンパウンドマトリックスとして使用されるバインダ樹脂系を用いることができる。しかし、言うまでもなく、グラニュレートより弾性率の低い別の材料を用いてもよい。コーティング材料は、たいてい乾燥粉末、粘性粉末、溶液、これらの組合せのいずれかの形で混合物容器内へ装入される。流動層グラニュレータ、振盪ミキサ、2軸ミキサいずれか内での滞留時間に応じて、充填材を被覆するバインダ樹脂系の壁厚が薄くもされれば、厚くもされる。使用した材料に応じて、コーティングされた充填材グラニュレートは、その後で炉内で乾燥又は硬化される。
このようにして造り出され、異なる壁厚のコーティングを有する充填材を、今度は、垂直に立てられた円錐形部内へ装入する。その場合、後部には事実上コーティングされていない充填材が充填される一方、前部へは厚い壁厚のバインダ樹脂を有する充填材が充填される。バインダ樹脂ないしアンカーマトリックスを注入しても、もはや充填材がアンカー円錐体全体にわたって均等に分配される危険は無くなり、本発明の要求通りに、前部の充填度が後部のそれより著しく低くなる。これにより、本発明の要求通りに、前部の剛性がより小さく、後部の剛性がはるかに高い値となる。図5に示した固定体は、したがって、いわゆる勾配材料から成っている。
コーティングされた充填料は、たとえばコーティングされた酸化アルミニウムを使用する利点は、次の点にある。すなわち、例えば、使用した敏感な炭素繊維ワイヤの前方部分が、局部的に損傷することがなくなる点である。加えて、局所的な“ミクロ”の応力集中も発生しない。
図1〜図5を参照しての本発明の説明は、言うまでもなく、これで完結したわけではない。なぜなら、固定システムの構成は、x通りの任意の形式で変更もしくは変化させ得るからである。したがって、既述の本発明は、炭素繊維強化ワイヤの使用に限定されるものではなく、同じように、たとえば鋼索、アラミド繊維、ガラス繊維引張ストランド等の別の引張部材が用いられた固定システムにも適用できる。アンカー充填コンパウンドの製造も、x通りの任意の形式で可能であり、また、固定体の製造にも極めて種々の材料を使用できる。その材料としては、事実上、すべての熱硬化性ポリマー系が特に好適であるが、しかしまた、熱可塑性注型コンパウンドも使用できることは言うまでもない。充填材としては、特にゴム、スチール、鉱物性充填材、酸化アルミニウムが好適であるが、他方、通常、ポリマーのあらゆる注型アンカーシステムに用いられる充填材も使用することができる。
本発明にとって重要な点は、固定システムの固定体の剛性がアンカー円錐体の前部から後部へ向って増大し(勾配材料)、それによって引張部材の表面に沿ってせん断応力分布が極めて均等化され、言いかえると、円錐体の前部に著しく高い応力ピークが発生することが防止される点である。
本発明にとって重要な点は、更に、固定体(勾配材料)の剛性の差異が、充填材のコーティングによって実現される点である。

Claims (13)

  1. 荷重、応力、プレストレスを受ける単数又は複数の引張部材を固定する円錐形固定システムであって、円錐形の孔を有するアンカースリーブ(3)と、このアンカースリーブ(3)内にはまり込み、かつ単数又は複数の引張部材を保持する固定体(7)から成るアン カー円錐体(5)とを有しており、この固定体(7)が、アンカースリーブ壁部に沿って実質的に自由に滑動する表面を有する形式のものにおいて、固定体(7)を形成する勾配材料の剛性が、アンカー円錐体(5)内への単数又は複数の引張部材(9)の入口から、すなわちアンカー円錐体(5)の前部から後部へ向って増大することを特徴とする、円錐形固定システム。
  2. 固定体(7)が、バインダマトリックスと、少なくとも1つの充填材とから成る勾配材料により形成され、しかも、固定体の剛性の差異が、充填度の差異、充填材の幾何形状の差異、充填材の剛性ないし硬度のいずれか、又はすべてによって生ぜしめられることを特徴とする、請求項1記載の円錐形固定システム。
  3. 固定体(7)のバインダマトリックスが、実質的に熱硬化性のポリマー系であり、このポリマー系がアンカー円錐体(5)の前部に高い割合の可塑化剤、柔軟剤、軟化剤、ポリマーに組込まれたエラストマーブロックのいずれか又はすべてを有しており、これによって固定体(7)が、前部では後部より低い剛性を有していることを特徴とする、請求項1又は2記載の円錐形固定システム。
  4. 前記剛性が、アンカー円錐体(5)の前から後部へかけて約20〜約300倍だけ、有利には約100倍だけ増大することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の円錐形固定システム。
  5. アンカー円錐体(5)が約5゜〜約15゜の開角を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の円錐形固定システム。
  6. アンカー円錐体(5)の開口の半径と引張部材ないし引張部材束の半径との差が、引張部材入口のところで約0.5mm〜約15mmの値であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の円錐形固定システム。
  7. 単数又は複数の引張部材が炭素繊維製の単数又は複数のワイヤから成り、しかも有利には、ワイヤのバインダマトリックスとしてエポキシ樹脂系が用いられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の円錐形固定システム。
  8. 固定体の充填材として、スチール、石英、ガラス、ゴム、有利には酸化アルミニウムのいずれか又はすべてが、スクラップ、砂、球、繊維、グラニュレート等の形態で用いられることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の円錐形固定システム。
  9. 固定体が、異なる剛性を有する少なくとも2区域、有利には約3区域〜5区域を有しており、しかも、それらの区域の剛性値がアンカー円錐体の前部から後部へ向って増大することを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項にに記載の円錐形固定システム。
  10. 求項1から9のいずれか1項に記載の円錐形固定システムを製造する方法において、アンカースリーブ(3)又は相応の幾何形状を有する中空体を分離剤でコーティングし、次いで、引張部材(9)をスリーブ(3)内へ導入し、その後で、勾配材料をスリーブ内に充填し、そのさい勾配材料にアンカー円錐体(5)の前部から後部にかけて、大きな剛性の充填材を漸増的に充填することによって、固定体(7)の剛性が、前部から後部にかけて漸増するようにすることを特徴とする、円錐形固定システムを製造する方法。
  11. 固定体を形成する勾配材料の充填前に充填材にバインダを種々の厚さに被覆ないしコーティングし、そのさい、前部では、厚く被覆ないしコーティングされた充填材を、バインダと一緒にアンカースリーブないし中空体内へ充填し、後部では被覆又はコーティング僅かな、もしくは皆無の充填材充填することを特徴とする、請求項10記載の方法。
  12. 充填材を、流動層被覆によりコーティングないし被覆することを特徴とする、請求項11記載の方法。
  13. バインダを流動層グラニュレータ、振盪ミキサ、2軸ミキサのいずれか内で流動層被覆し、そのさい、有利には酸化アルミニウム粒子をエポキシ樹脂系により被覆ないしコーティングすることを特徴とする、請求項11又は12記載の方法。
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