JP3577750B2 - ミキシングコンソール - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、比較的大型のミキシングコンソール(音声調整卓)を狭い通路でも難なく通過できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
大型のミキシングコンソールは、一般に図2に示すように、両側面12,14に取手16を具え、使用状態である水平姿勢のまま運搬できるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
奥行きが例えば780mmを超えるようなミキシングコンソールを運ぶ場合、図3(a)に示すように、ドアの開口部その他の狭い通路18で水平姿勢のままでは通り抜けられない場所が多く存在し、同(b)に示すように、無理な姿勢を要求されていた。
【0004】
この発明は、前記従来の技術における問題点を解決して、狭い通路でも無理な姿勢をとることなく容易に通過できるようにしたミキシングコンソールを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は、リアパネルを下向にした立位姿勢で、底面側の位置から手を掛けて持ち上げる底面側取手と、操作面側の位置から手を掛けて持ち上げる操作面側取手を、前記リアパネルの長手方向に沿って連続的にまたは長手方向の複数箇所にそれぞれ設けてなるものである。
【0006】
【作用】
この発明によれば、ミキシングコンソールをリアパネルを下向きにした立位姿勢にして、その両側にそれぞれ人が立って操作面側取手と底面側取手に手をかけて持ち上げることができるので、狭い通路でも無理な姿勢をとることなく容易に通過することができる。
【0007】
なお、リアパネルに、底面側取手および操作面側取手の位置よりもリアパネルの後方側に突出するように複数の脚を設ければ、立位姿勢で運んできて床上等に降ろす際に、立位姿勢のまま床上等に降ろして、底面側取手および操作面側取手から手を抜いて、自立させることができ、その状態からミキシングコンソールを傾けながら水平姿勢に持ち換えることができる。
【0008】
【実施例】
この発明の一実施例を以下説明する。図1は、この発明が適用されたミキシングコンソール20を斜め後方から見た図、第2はその取手部分の構造を示す側面図である。このミキシングコンソール20は例えばプロ用の大型ミキシングコンソールとして構成されたもので、奥行きが例えば780mm以上ある。
【0009】
ミキシングコンソール20は、外側に操作面26(上面)、リアパネル28(背面)、底板30(底面)、側板32,33(側面)、フロントパネル34(前面)を具えている。操作面26(メータパネル26aを含む。)にはミキサモジュール22やメータ類24が配設されている。リアパネル28にはコネクタ類が配設されている。
【0010】
フロントパネル34の下部には、ミキシングコンソール20を水平姿勢で運ぶときに手を入れて掛けるためのフロント側取手36がフロントパネル34の長手方向に沿って連続的に、下向きに突出した状態に固定形成されている。リアパネル28の下部には、水平姿勢で運ぶときに手を入れてかけるためのリアパネル側取手38がリアパネル28の長手方向に沿って連続的に、下向きに突出した状態に固定形成されている。側板32,33には、水平姿勢で運ぶときに手をかけるための側面側取手38が形成されている。
【0011】
操作面26側のリアパネル28寄りの位置には、リアパネル28を下向きにして立位姿勢で運ぶときに操作面26側の位置から手を入れて掛けるための操作面側取手40がリアパネル28の長手方向に沿って連続的に、後方に突出した状態に固定形成されている。操作面側取手40の手を入れる空間42内には操作面側取手40を補強するための支柱44が一定間隔で固定されている。操作面側取手40はリアパネル28寄りの位置にしかも後方に突出しているので、通常の使用状態では操作者側からはその存在が見えず、美観をそこねない。
【0012】
底面30側のリアパネル28寄りの位置には、リアパネル28を下向きにして立位姿勢で運ぶときに底面30側の位置から手を入れて掛けるための底面側取手46がリアパネル28の長手方向に沿って連続的に、後方に突出した状態に固定形成されている。底面側取手46の手を入れる空間48内には底面側取手46を補強するための支柱50が一定間隔で固定されている。なお、ここでは底面側取手46は、リア側取手38と一体に構成されている。
【0013】
フロント側取手36、リア側取手38、操作面側取手40、底面側取手46は、アルミ押し出し材等の強度部材(強度メンバー)で構成され、ミキシングコンソール20の構造材にねじ締め等により十分な強度をもって固定されている。
【0014】
底板30には、ミキシングコンソール20を水平姿勢でテーブル、床等の水平面に置いて支持するための硬質ゴム製等の脚54が底板30の四隅等に取り付けられている。図4に示すように、フロント側取手36の下端部と脚54の接地面との間およびリア側取手38の下端部と脚54の接地面との間には、十分な垂直方向の距離d1,d2があり、ミキシングコンソール20を水平姿勢で水平面上に置いた状態で、フロント側取手36およびリア側取手38に容易に手を掛けることができる。
【0015】
リアパネル28には、底面側取手46および操作面側取手40の位置よりもリアパネル28の後方側に突出する複数の脚が設けられ、ミキシングコンソール20はこれら複数の脚によって立位姿勢で水平面上に自立可能に構成されている。すなわち、リアパネル28には、ミキシングコンソール20を立位姿勢でテーブル、床等の水平面に置いて支持するための硬質ゴム製等の脚56がリアパネル28の全体にわたって複数箇所に取り付けられている。操作面側取手40の先端部と脚56の接地面との間および底面側取手46の先端部と脚56の接地面との間には、十分な水平方向の距離d3,d4があり、ミキシングコンソール20を立位姿勢で水平面上に置いた状態で、操作面側取手40および底面側取手46に容易に手を掛けることができる。
【0016】
以上の構成のミキシングコンソール20を運ぶときの状態を説明する。
(a) 水平姿勢
広い場所で運ぶときは、図5に示すように、ミキシングコンソール20を水平姿勢にして、その四方に人61〜64を配し、側面側取手16、フロント側取手36、リア側取手38に手を掛けて運ぶ。ミキシングコンソール20の長さが長い場合には、フロント側およびリア側にそれぞれ複数の人を配することもできる。
【0017】
(b) 立位姿勢
狭い通路を通るときは、図6に示すように、ミキシングコンソール20を立位姿勢にして、その操作面側66と底面側68に人71,72を配し、操作面側取手40と底面側取手46に手を掛けて運ぶ。ミキシングコンソール20の長さが長い場合は、操作面側66および底面側68にそれぞれ複数の人を配することもできる。
【0018】
狭い通路18を通過したら、図7に示すように、床やテーブル等の水平面74上に降ろせば、リアパネル側の脚56で自立させることができる。この状態でミキシングコンソール20を傾けながら前記図5の水平姿勢に持ち換えることができる。
【0019】
【他の実施例】
前記実施例では、フロント側取手36、リア側取手38、底面側取手46、操作面側取手40をフロントパネル34あるいはリアパネル28の長手方向に沿って連続したものとしたが、これらを側面側取手38と同様の部分部分に配設する構造にして、フロントパネル34あるいはリアパネル28の長手方向に沿って部分部分の複数箇所に設けてもよい。また、底面側取手46をリアパネル28から離れた底面30上の位置(フロントパネル34方向にずらした位置)に配設することもできる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ミキシングコンソールをリアパネルを下向きにした立位姿勢にして、その両側にそれぞれ人が立って操作面側取手と底面側取手に手をかけて持ち上げることができるので、狭い通路でも無理な姿勢をとることなく容易に通過することができる。
【0021】
また、リアパネルに、底面側取手および操作面側取手の位置よりもリアパネルの後方側に突出するように複数の脚を設ければ、立位姿勢で運んできて床上等に降ろす際に、立位姿勢のまま床上等に降ろして、底面側取手および操作面側取手から手を抜いて、自立させることができ、その状態からミキシングコンソールを傾けながら水平姿勢に持ち換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】従来の取手構造を示す斜視図である。
【図3】図2のミキシングコンソール10を狭い通路内で運ぶときの状態を示す図である。
【図4】図1の取手構造を示す側面図である。
【図5】図1のミキシングコンソールを水平姿勢で運ぶときの状態を示す図である。
【図6】図1のミキシングコンソールを立位姿勢で狭い通路内を運ぶときの状態を示す図である。
【図7】図1のミキシングコンソールを立位姿勢で水平面上に自立させた状態を示す図である。
【符号の説明】
20 ミキシングコンソール
26 操作面
28 リアパネル
30 底面
40 操作面側取手
46 底面側取手
56 脚
74 水平面
Claims (2)
- リアパネルを下向にした立位姿勢で、底面側の位置から手を掛けて持ち上げる底面側取手と、操作面側の位置から手を掛けて持ち上げる操作面側取手を、前記リアパネルの長手方向に沿って連続的にまたは長手方向の複数箇所にそれぞれ設けてなるミキシングコンソールであって、
前記リアパネルには該ミキシングコンソールを立位姿勢で水平面上に自立可能にする複数の脚が構成され、
該ミキシングコンソールを立位姿勢で水平面上に置いた状態で、操作面側取手の先端部と脚の接地面との間および底面側取手の先端部と脚の接地面との間には、操作面側取手および底面側取手に容易に手を掛けるために十分な水平方向の距離が形成されているミキシングコンソール。 - 前記操作面側取手を補強するために該操作面側取手の手を入れる空間内に固定された支柱と、前記底面側取手を補強するために該底面側取手の手を入れる空間内に固定された支柱の少なくとも一方を具備してなる請求項1記載のミキシングコンソール。
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1994
- 1994-08-12 JP JP21174394A patent/JP3577750B2/ja not_active Expired - Fee Related
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