JP3577638B2 - 抵抗測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、抵抗測定装置及びその測定方法に関し、特に信号線に含まれる電圧の影響をなくし、又、信号線間の絶縁不良も検出できる対地間抵抗及び信号線間抵抗の抵抗測定装置を提供する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道信号系の電源ケーブルは、鉄道運行の信頼性を高めるために、前記ケーブルの対地間抵抗を常時監視することが必要である。係る監視作業は車輛などが通過しない夜間、又は車輛の通過が少ない時間帯などに行われる場合が多く、又、電源ケーブルには高電圧が印加されている場合もあり、不注意な測定では人命に拘わる場合もあり、測定作業は制限が多い。又、その測定精度は運行に直接影響し、高精度で迅速に測定することが要求されている。
【0003】
係る対地間抵抗の測定は、従来、接地抵抗測定装置(JIS C1304)を用いて測定する図14に示す方法や、図15に示す電圧降下法による方法が用いられている。
【0004】
図14における方法は、補助電極2つを離して接地し、接地抵抗を直読する。又、図15における方法は、交流電源を測定電圧として補助電極に印加し、該補助電極に流れる電流の極性を反転した時に変化する電圧回路の電圧計VVの変化と前記電流計Aの電流値IS1とから接地抵抗REを求める。
【0005】
前記図15の電圧降下法を用いて前記鉄道信号系の電源ケーブルの対地間抵抗測定に用いる場合には、図16に示すように前記鉄道信号系の電源ケーブルの何れか一方L1に、一方の補助電極(電流端子)を接続する。そして、前記同様にして接地抵抗と電源ケーブルの対地間抵抗RLとの和を測定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、係る方法では、以下のような問題点がある。即ち、前述した従来の測定装置による測定は、例えば高圧線などの接地抵抗の測定に用いられ、係る場合には接地抵抗が低いことが正常であって、従って、抵抗値の低い測定に適していた。一方、前記鉄道信号系の電源ケーブルは、絶縁が良好な場合、即ち、高抵抗であることが正常であって高い抵抗値の測定装置及び測定方法が必要であったが、常時監視型の測定装置及び測定方法がなかった。
【0007】
前記鉄道信号系の電源ケーブルには、内部電源Pが含まれる(以下、加圧回線と称す)場合と、内部電源Pが含まれない(以下、無加圧回線と称す)場合とがある。前記加圧回線において図16に示す方法で測定をすると、前記電源ケーブルに含まれる内部電源Pの電圧VPの影響が現れる。
【0008】
前記内部電源Pは、50又は60Hzの交流電源の場合もあり、また直流電源の場合もある。例えば、前記内部電源Pが交流電源の場合、該内部電源が前記測定電源の測定電圧に重畳され、測定値に誤差を生じる。図15の絶縁変圧器を取り除き、測定電源に直流電源を使用しても、その内部電源が直流電源の場合には同様に前記内部電源が前記測定電源の測定電圧に重畳され、測定値に誤差を生じる。
【0009】
更に、前記内部電源Pは、チョッパ回路を用いたチョッパ電源の場合もあり、係る電源は、チョッパ周波数が略400Hz程度であり、20Hz乃至1KHz程度のコモンモード雑音が発生する。係るコモンモード雑音を除去するためにコンデンサにより信号線が大地に接地されている。この結果、前記雑音除去コンデンサの絶縁不良などで対地間抵抗が劣化する場合があり、係る対地間抵抗を正確に測定する必要がある。又、前記雑音除去コンデンサによって除去できないコモンモード雑音が信号線に混入し、測定値に誤差を生じる。
【0010】
係る誤差の影響を低減するためには、前記測定電源の電圧値を前記内部電源の電圧値に比べて十分大きく取ることが必要である。しかし、前記内部電源の電圧値は不明であることがあり、又、前記測定電源の電圧値を高めることは、測定時の電源ケーブルへの接触事故などを考慮すると、その値に制限が生じる。
【0011】
又、加圧回線の故障時には回路が開放状態になり、そのインピーダンスは高まり、接地抵抗と電源ケーブルの対地間抵抗RLに比べてその値が無視できなくなり、測定値に誤差を生じる。この結果、従来の測定装置とその測定方法では、測定誤差率が100%にも及ぶことがある。
【0012】
又、電源ケーブルは接地の状態によって回路の時定数が異なり、時定数が大きい場合に測定電源を直流電源として短時間で測定すると回路の時定数の影響によって測定電圧と電流が正確に得られず、又、時定数が小さい場合に長時間かけて測定すると、作業時間が長くなる。従って前記した車輛などが通過しない夜間、又は車輛の通過が少ない時間帯などに行われる監視作業の障害になる場合がある。
【0013】
又、前記信号線は、複数の信号線が同一ケーブル内に収納されている場合が多く、該ケーブル内の信号線の劣化を事前に検出するためのパイロット線が設けられている。係るパイロット線は絶縁不良が信号線よりも早く生じるように、パイロット線の一部の被覆が取り除かれているか、又は被覆の強度の弱い材料が用いられていて、例えば水分、塩分の侵入などにより信号線の一部が露出され易い。
【0014】
従って、信号線の対地間抵抗以外に、前記パイロット線の線間の絶縁不良を知ることによって、ケーブルが劣化していることが分る。しかし、前記従来の接地抵抗測定装置、又は電圧降下法による方法では、信号線間の抵抗を測定することができたが、対地間の抵抗測定は、測定対象物に電圧を印加するので、信号線間及び対地間の抵抗を同時に測定しようとすると、互いの電圧が干渉しあって、正確な測定結果が得られず同時にできなかった。
【0015】
更に、前記鉄道信号系の電源ケーブルには内部電源Pが含まれる(以下、加圧回線と称す)場合と、内部電源Pが含まれない(以下、無加圧回線と称す)場合とがあり、前記加圧回線において図15に示す方法で測定をすると、前記電源ケーブルに含まれる内部電源Pの電圧VPの影響が現れる等の問題点を有していた。
【0016】
本発明は、係る問題を解決して、信号線に含まれる電圧の影響をなくして抵抗の測定精度を向上すると共に、迅速な測定が可能であり、又、信号線間の絶縁不良も検出できる対地間抵抗及び信号線間抵抗を常時監視型で測定する抵抗測定装置、及びその測定方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために請求項1記載の抵抗測定装置では、内部に電源を有する2本の信号線の対地間、又は/及び信号線間の抵抗を測定する装置において、前記信号線に接続される入力手段と、該入力手段から入力した信号の演算処理と装置の制御をする制御手段とを具備する。
【0018】
前記入力手段は、2個の切り替え手段を具備し、前記それぞれの切り替え手段における一方の入力端子は、前記2本の信号線に、切り替え手段の他方の入力端子は大地に、それぞれ接続され、一方の切り替え手段の出力端子が前記制御手段の一方の入力端子に接続されるフィルタ回路の一方の入力端子に、他方の切り替え手段の出力端子が基準電源を介して前記制御手段の他方の入力端子に接続されるフィルタ回路の他方の入力端子に接続され、前記制御手段は、前記入力手段から得た複数種類の電圧値と、前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とから信号線の対地間抵抗、又は/及び信号線間抵抗を演算処理する演算処理手段を具備し、前記演算処理手段は、前記2個の切り替え手段の両入力端子が大地に接続された時の第1の信号電圧値を求める手段と、前記2個の切り替え手段における一方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の一方に、他方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第2信号電圧値を求める手段と、前記2個の切り替え手段における他方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の他方に、一方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第3信号電圧値を求める手段と、前記2個の切り替え手段における入力端子の一方と他方が、前記2本の信号線の一方と他方にそれぞれ接続された時の第4の信号電圧を求める手段とからなる基本測定手段を具備し、前記第1の信号電圧値、又は第4の信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第3の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第1対地間抵抗値と、前記第1の信号電圧値、又は第4の信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第2の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第2対地間抵抗値とをそれぞれ求め、前記第1対地間抵抗値と第2対地間抵抗値との何れか大きい抵抗値を測定結果とすることを特徴とする。
【0019】
請求項2記載の本発明は、内部に電源を有しない2本の信号線の対地間、又は/及び信号線間の抵抗を測定する装置において、前記信号線に接続される入力手段と、該入力手段から入力した信号の演算処理と装置の制御をする制御手段とを具備する。
【0020】
前記入力手段は、2個の切り替え手段を具備し、前記それぞれの切り替え手段における一方の入力端子は、前記2本の信号線に、切り替え手段の他方の入力端子は大地に、それぞれ接続され、一方の切り替え手段の出力端子が前記制御手段の一方の入力端子に接続されるフィルタ回路の一方の入力端子に、他方の切り替え手段の出力端子が基準電源を介して前記制御手段の他方の入力端子に接続されるフィルタ回路の他方の入力端子に接続され、前記制御手段は、前記入力手段から得た複数種類の電圧値と、前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とから信号線の対地間抵抗、又は/及び信号線間抵抗を演算処理する演算処理手段を具備し、前記演算処理手段は、前記2個の切り替え手段の両入力端子が大地に接続された時の第1の信号電圧値を求める手段と、前記2個の切り替え手段における一方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の一方に、他方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第2信号電圧値を求める手段と、前記2個の切り替え手段における他方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の他方に、一方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第3信号電圧値を求める手段と、前記2個の切り替え手段における入力端子の一方と他方が、前記2本の信号線の一方と他方にそれぞれ接続された時の第4の信号電圧を求める手段とからなる基本測定手段を具備し、前記第1の信号電圧値と、前記第3の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第1対地間抵抗値と、前記第1の信号電圧値と、前記第2の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第2対地間抵抗値とをそれぞれ求め、前記第1の信号電圧値と、第4の信号電圧値と、切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行って信号線間の抵抗値を求め、前記第1対地間抵抗値と第2対地間抵抗値と信号線間の抵抗値のうち、何れか最も小さい抵抗値を測定結果とすることを特徴とする。
【0021】
請求項3記載の本発明は、2本の信号線の対地間、又は/及び信号線間の抵抗を測定する装置において、前記信号線に接続される入力手段と、該入力手段から入力した信号の演算処理と装置の制御をする制御手段と、前記信号線が内部に電源を有するか否かを予め設定するための回線選択手段とを具備する。
【0022】
前記入力手段は、2個の切り替え手段を具備し、前記それぞれの切り替え手段における一方の入力端子は、前記2本の信号線に、切り替え手段の他方の入力端子は大地に、それぞれ接続され、一方の切り替え手段の出力端子が前記制御手段の一方の入力端子に接続されるフィルタ回路の一方の入力端子に、他方の切り替え手段の出力端子が基準電源を介して前記制御手段の他方の入力端子に接続されるフィルタ回路の他方の入力端子に接続され、前記制御手段は、前記入力手段から得た複数種類の電圧値と、前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とから信号線の対地間抵抗、又は/及び信号線間抵抗を演算処理する演算処理手段を具備し、前記演算処理手段は、前記2個の切り替え手段の両入力端子が大地に接続された時の第1の信号電圧値を求める手段と、前記2個の切り替え手段における一方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の一方に、他方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第2信号電圧値を求める手段と、前記2個の切り替え手段における他方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の他方に、一方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第3信号電圧値を求める手段と、前記2個の切り替え手段における入力端子の一方と他方が、前記2本の信号線の一方と他方にそれぞれ接続された時の第4の信号電圧を求める手段とからなる基本測定手段を具備し、前記回線選択手段による設定に基づいて、前記信号線が内部に電源を有する場合には、前記第1の信号電圧値、又は第4の信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第3の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第1対地間抵抗値と、前記第1の信号電圧値、又は第4の信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第2の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第2対地間抵抗値とをそれぞれ求め、前記第1対地間抵抗値と第2対地間抵抗値との何れか大きい抵抗値を測定結果とし、前記信号線が内部に電源を有さない場合には、前記第1の信号電圧値と、前記第3の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第1対地間抵抗値と、前記第1の信号電圧値と、前記第2の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第2対地間抵抗値とをそれぞれ求め、前記第1の信号電圧値と、第4の信号電圧値と、切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行って信号線間の抵抗値を求め、前記第1対地間抵抗値と第2対地間抵抗値と信号線間の抵抗値のうち、何れか最も小さい抵抗値を測定結果とすることを特徴とする。
【0023】
請求項4記載の本発明は、請求項1から3のいずれか1つに記載の抵抗測定装置において、前記入力手段は、その入力端子に、それぞれ抵抗が接続されていることを特徴とする。
【0024】
請求項5記載の本発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の抵抗測定装置において、前記入力手段は、その出力端子に、それぞれ抵抗が接続されていることを特徴とする。
【0025】
請求項6記載の本発明は、請求項1から5の何れか1つに記載の抵抗測定装置において、前記基本測定手段における前記第1の信号電圧値、第2の信号電圧値、第3の信号電圧値と第4の信号電圧値の測定時間が異なることを特徴とする。
【0026】
請求項7記載の本発明は、請求項1から6の何れか1つに記載の抵抗測定装置において、前記基本測定手段における前記第1の信号電圧値、第4の信号電圧値の測定時間は、第2の信号電圧値と第3の信号電圧値の測定時間より短いことを特徴とする。
【0033】
請求項8記載の本発明は、請求項1から7の何れか1つに記載の抵抗測定装置において、前記測定結果が、複数回連続して予め定められた抵抗値以下で得られた場合には警報処理をすることを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の抵抗測定装置20の実施形態を示す図である。例えば前記鉄道信号系の電源ケーブルなどの2本の信号線L1、L2に接続される入力手段1と、該入力手段1から入力した信号の処理と装置の制御をする制御手段2とから構成されている。前記入力手段1は、前記2本の信号線L1、L2又は大地Gの何れか一方に接続される入力端子A、B、C、Dを有する2個の切り替えスイッチS1、S2からなる切り替え手段3と、前記制御手段2の入力端子M1、M2に接続されるフィルタ回路5と、該フィルタ回路5の一方の端子F2と前記切り替えスイッチS2の出力端子Fとの間に設けられた電圧VSの基準電源4とから構成されている。
【0035】
なお、前記基準電源4はフィルタ回路5の他方の端子F1と前記切り替えスイッチS1の出力端子Eとの間に設けられていてもよい。係る場合には、制御手段2には予め前記基準電源4がフィルタ回路5の他方の端子F1と前記切り替えスイッチS1の出力端子Eとの間に設けられている情報が所定の方法で制御手段2に入力されていて、制御手段2により処理を行うようになっている。
【0036】
前記2本の信号線L1、L2にはその内部に直流電源Pを有する加圧回線として示してあるが、これ以外に交流電源、又は電源のない無加圧回線であってもよい。前記2個の切り替えスイッチS1、S2は、それぞれ2つの入力端子A、B及びC、Dを有していて、その一方の入力端子A、Dは前記2本の信号線L1、L2に、その他方の入力端子B、Cは大地Gに、それぞれ接続されている。
【0037】
前記切り替えスイッチS1の出力端子Eは前記フィルタ回路5の一方の入力端子F1に、前記切り替えスイッチS2の出力端子Fは前記基準電源4の一方の端子(+端子)に、それぞれ接続されている。前記基準電源4の他方の端子(−端子)は前記フィルタ回路5の他方の入力端子F2に接続されていて、前記基準電源4は、例えば電池又は装置電源から作られた直流電源である。
【0038】
制御手段2は、前記フィルタ5を介して入力されたアナログ信号電圧を所定の精度でディジタル信号に変換するアナログ/ディジタル変換回路を具備した測定部6と、該測定部6で得られた前記信号電圧を後述する方法で演算処理する判定部7で構成されている。
【0039】
図2は、前記抵抗測定装置20の、更に詳細な実施形態を示すブロック図である。図2において、抵抗測定装置20の入力端子K1、K2は、例えば前記鉄道信号系の電源ケーブルなどの2本の信号線L1、L2に接続され、端子K3は大地Gに接続されている。
【0040】
前記入力手段1は、切り替え手段3、基準電源4、フィルタ回路5で構成されている。又、前記制御手段2は、測定部6と、マイクロコンピュータである論理部8、警報接点出力部9、設定入力部12、パネル表示操作制御部10、装置電源11を有する判定部7から構成されている。
【0041】
警報接点出力部9は、抵抗測定装置20で測定された抵抗値が所定の値以下になった時に外部に警報を発するためのリレーである。
【0042】
前記論理部8は、マイクロコンピュータであって、図示していないROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有し、ROMには当該抵抗測定装置20の動作に必要なプログラムが、予め所定の方法で格納されていて、RAMには当該抵抗測定装置20の処理に必要なデータが格納される。当該論理部8により、測定部6で得られた電圧と、図3に示す各種スイッチの選択情報を用いて、監視回線の種類、警報発生の抵抗値などを決定し、本発明の抵抗測定装置20の処理がなされる。
【0043】
図3は、設定入力部12、パネル表示操作制御部10を示す図であって、設定入力部12は警報レベル選択スイッチ12a、回線選択スイッチ12bの選択スイッチが、パネル表示操作制御部10には警報発生ランプ10a、監視状態表示ランプ10b、復帰スイッチ10cが、それぞれ設けられている。設定入力部12の選択スイッチ12aは、計測された抵抗値に対して警報を発する抵抗値を決定し、回線選択スイッチ12bは、測定される信号線が加圧回線か無加圧回線かを決定する。
【0044】
例えば、警報を発する抵抗値として100KΩ、50KΩの2種類が選択できて、前記制御手段2の論理部8は、該選択された何れか一方の抵抗値を用いて警報発生の処理を行い、計測された抵抗値が該警報レベル選択スイッチで選択された抵抗値以下の値の時に前記警報接点出力部9のリレーを動作させる。又、前記回線選択スイッチ12bが加圧回線か無加圧回線かによって前記制御手段2の論理部8での、後述する演算処理が変更される。
【0045】
警報発生ランプ10aは、例えば発光ダイオードを用いた表示ランプであって、前記警報接点出力部9のリレーが動作すると点滅表示される。又、抵抗測定装置20が故障した時には点灯したままになる。
【0046】
図4は、監視状態表示ランプ10bのタイムチャートであって横軸は時間、縦軸は監視する信号線(監視回線)の抵抗値である。監視状態表示ランプ10bは、監視回線の抵抗値によって図4に示すように点滅する。例えば抵抗測定装置20で測定された抵抗値が49kΩ以下の時には0.1秒毎に点滅し、50kΩ乃至149kΩでは0.1秒の点滅を2回繰り返し、0.8秒後に前記同様の点滅を繰り返す。以下、他の抵抗値についても同様で、抵抗値が550kΩ以上の時には常時点灯される。上述の如く、監視回線の抵抗値によって点滅の状態を変化することにより回線の抵抗値の概略を知ることができ、作業時の参考になる。
【0047】
復帰スイッチ10cは、例えば押しボタンスイッチであり、前記警報発生時に押されると、警報発生ランプ10aを消灯し、抵抗測定装置20が再測定可能な状態に復帰される。
【0048】
装置電源11は、抵抗測定装置20に必要な電源を供給し、又、前記基準電源4が電池でない時には、係る装置電源11から供給される。前記各部は前記制御手段2の論理部8によって後述するように制御される。
【0049】
図5は、前記入力手段1の詳細な実施形態を示す図である。例えば前記鉄道信号系の電源ケーブルなどの2本の信号線L1、L2と大地Gには、切り替え手段3の入力端子K1、K2、K3が、それぞれ接続されている。前記切り替え手段3の入力端子K1、K2には抵抗R1、R4の一方の端が接続されている。
【0050】
前記抵抗R1、R4の他方の端は、切り替えスイッチS1、S2の入力端子A、Dにそれぞれ接続されていて、該切り替えスイッチS1、S2の入力端子B、Cは抵抗R2、R3を介して大地Gに接地されている。
【0051】
又、前記切り替えスイッチS1の出力端子Eは、フィルタ回路5の入力端子F1に、切り替えスイッチS2の出力端子Fは、基準電源4の+側に接続されている。前記基準電源4の−側の端子はフィルタ回路5の入力端子F2に接続されている。
【0052】
フィルタ回路5の入力端子F1、F2の間にはコンデンサC1、C3及び抵抗R5、R7で構成されているフィルタが接続され、前記抵抗R7の両端には保護ダイオードD2が接続されていて、該保護ダイオードD2の両端は端子I1、I2に接続され、該端子I1、I2は、図1に示した制御手段2の入力端子M1、M2にそれぞれ接続されている。又、端子I1と、図示していない制御手段に用いられている電源との間には保護ダイオードD1が接続されている。
【0053】
なお、前記フィルタ回路5の構成は、本発明の主旨を外れない範囲で、これ以外の構成部であってもよく、例えば、抵抗R5を複数個に分けた、高次のフィルタであつてもよく、又は、インダクタンスを用いたフィルタ回路であってもよい。更に、前記保護ダイオードD1、D2が図示していない制御手段に具備されている場合には、当該保護ダイオードD1、D2を省略してもよい。
【0054】
前記フィルタを構成しているコンデンサC1、C3及び抵抗R5、R7の値は、それぞれ、信号線に用いられている商用電源50Hz、又は60Hzを遮断するように設定されている。
【0055】
又、切り替えスイッチS1、S2の入力端子に接続されている抵抗R1、R2、R3、R4の値は、当該抵抗測定装置20を信号線に接続した時に信号線の負荷にならない値であり、また、前記フィルタ回路5に用いられている抵抗の値と、制御手段2に用いられている測定部6のアナログ/ディジタル変換回路がアナログ信号電圧を所定の精度でディジタル信号に変換可能なレベルに保持する値である。
【0056】
なお、前記抵抗R1、R2、R3、R4、R5、R7、コンデンサC1、C3の値は当該抵抗測定装置20が使用される信号線の特性に応じて適宜、決定する。
【0057】
(用語の定義)
以下に当該抵抗測定装置20の理解を容易にするために、用語を定義して以下に使用する。
(第1信号電圧値)
切り替えスイッチS1、S2の両入力端子が大地に接続された時
に測定部で得られた信号電圧値。
(第2信号電圧値)
切り替えスイッチS1、S2の入力端子の一方が2本の信号線の一方に、その他方が大地にそれぞれ接続された時に測定部で得られた信号電圧値。
(第3信号電圧値)
切り替えスイッチS1、S2の入力端子の他方が2本の信号線の一方に、その一方が大地にそれぞれ接続された時に測定部で得られた信号電圧値。
(第4信号電圧値)
切り替えスイッチS1、S2の入力端子の一方と他方が2本の信号線の一方と他方にそれぞれ接続された時に測定部で得られた信号電圧値。
(基本測定)
前記第1信号電圧値、第2信号電圧値、第3信号電圧値、第4信号電圧値を計測する測定。
(第1対地間抵抗値)
前記第1信号電圧値、又は第4信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第3信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行って得られた、信号線と大地との間の抵抗値。
(第2対地間抵抗値)
前記第1信号電圧値、又は第4信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第2信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行って得られた、信号線と大地との間の抵抗値。
(信号線間抵抗値)
前記第1信号電圧値と、第4信号電圧値と、切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行って得られた、信号線間の抵抗値。
【0058】
(動作)
次に図1により、本発明における抵抗測定装置20の動作を説明する。なお、図1では、前記図5に示したスイッチS1、S2にそれぞれ接続されている抵抗R1、R2、R3、R4は、図示していない。
【0059】
図1において、例えば前記鉄道信号系の電源ケーブルなどの2本の信号線L1、L2には、入力手段1の入力端子K1、K2が接続されている。そして切り替えスイッチS1、S2の入力端子B、Cは、それぞれ対地Gに接地されている。
【0060】
係る状態で、まず基本測定が制御手段2により行われ、第1信号電圧値、第2信号電圧値、第3信号電圧値、第4信号電圧値が測定部6により所定の精度でディジタル信号として計測される。
【0061】
前記基本測定において、第1信号電圧値、第4信号電圧値の計測時間と第2信号電圧値、第3信号電圧値の計測時間とは異なっている。即ち、第1信号電圧値、第4信号電圧値の計測時間は、第2信号電圧値、第3信号電圧値の計測時間より短く、例えば、第1信号電圧値、第4信号電圧値の計測時間をT1秒、第2信号電圧値、第3信号電圧値の計測時間をT2秒とすると、T2>T1である。従って、基本測定における測定時間は合計でT1+T2秒となり、係る時間が一回の計測時間になる。
【0062】
前記第1信号電圧値、第2信号電圧値、第3信号電圧値、第4信号電圧値の計測時間は、監視する信号線(監視回線)の雑音特性、回路時定数などを考慮して決定される。
【0063】
即ち、第1信号電圧値、第4信号電圧値の計測時間には対地間抵抗を含む信号線の影響が入らず、予め定められた抵抗R1、R2、R3、R4とフィルタ回路5との時定数のみで決定される。
【0064】
一方、第2信号電圧値、第3信号電圧値の計測時間には、前記抵抗R1、R2、R3、R4より大きい対地間抵抗と、信号線に接続されている前記コモンモード雑音除去コンデンとの影響が現れ、一般的には前記第1信号電圧値、第4信号電圧値の計測の時よりも大きな時定数になる。
【0065】
従って、第1信号電圧値、第4信号電圧値の計測時間は、第2信号電圧値、第3信号電圧値の計測時間より短く決定され、その値は、前述の条件を考慮して決定される。
【0066】
前記のようにして該測定部6で得られた前記信号電圧を、加圧回線又は無加圧回線に応じて判定部7で後述するようにして演算処理される。該演算処理の選択は、回線選択スイッチ12bの選択スイッチがどちらに選択されているかにより加圧回線又は無加圧回線のどちらが選択されているかを判定部7の論理部8で判別して後述するようにして行われる。
【0067】
前記一回の計測において計測された測定結果が、複数回、例えば3回、連続して予め定められた抵抗値以下で得られた場合には後述するような警報処理が行われ、警報発生ランプ10a、監視状態表示ランプ10bの表示制御がされる。
【0068】
前記予め定められた抵抗値は、警報レベル選択スイッチ12aが何れに選択されているかにより判定部7で判断して後述するようにして行われる。前記警報発生時に復帰スイッチ10cが押されると、警報発生ランプ10aを消灯し、抵抗測定装置20が再測定可能な状態に復帰される。
【0069】
次に基本測定(第1信号電圧値、第2信号電圧値、第3信号電圧値、第4信号電圧値の測定)の詳細について図6乃至図10を用いて説明する。図6乃至図10において、図5と同一箇所に付いては同一符号を付し、その説明を省略する。又、説明の簡略化のために以下の式において、R1=R2=R3=R4=RS、R5=2RFとする。
【0070】
図6は、加圧回線における第1信号電圧値を測定するための説明図である。図6において、切り替えスイッチS1、S2の両入力端子B、Cが抵抗R2、R3を介してそれぞれ大地に接続されている。係る場合、抵抗測定装置20は、信号線L1、L2から切れ離されている。この結果、基準電圧4の値VSは、前記抵抗R2、R3とフィルタ回路5の抵抗R5、R7とで分圧され、抵抗R7の両端子I1、I2に得られる信号電圧値V00が(式1)のように表され、測定部6によりディジタル信号に変換される。
V00=VS×R7/(R2+R3+R5+R7)=VS×R7/(2RS+2RF+R7) (式1)
【0071】
図7は、加圧回線における第2信号電圧値を測定するための説明図である。図7において、切り替えスイッチS1、S2の入力端子の一方Dが抵抗R4を介して2本の信号線の一方L2に、その他方Bが抵抗R2を介して大地にそれぞれ接続されている。この結果、基準電圧4の値VSは、前記抵抗R2、R4とフィルタ回路5の抵抗R5、R7と対地間抵抗RL2とで分圧され、抵抗R7の両端子I1、I2に得られる信号電圧値V01が(式2)のように表され、測定部6によりディジタル信号に変換される。
V01=VS×R7/(R2+R4+R5+R7+RL2)=VS×R7/(2RS+2RF+R7+RL2) (式2)
【0072】
図8は、加圧回線における第3信号電圧値を測定するための説明図である。図8において、切り替えスイッチS1、S2の入力端子の一方Aが抵抗R1を介して2本の信号線の一方L1に、その他方Cが抵抗R3を介して大地にそれぞれ接続されている。この結果、基準電圧4の値VSは、前記抵抗R1、R3とフィルタ回路5の抵抗R5、R7と対地間抵抗RL1とで分圧され、抵抗R7の両端子I1、I2に得られる信号電圧値V10が(式3)のように表され、測定部6によりディジタル信号に変換される。
V10=VS×R7/(R1+R3+R5+R7+RL1)=VS×R7/(2RS+2RF+R7+RL1) (式3)
【0073】
図9は、加圧回線における第4信号電圧値を測定するための説明図である。図9において、切り替えスイッチS1、S2の入力端子の一方Aと他方Dが2本の信号線の一方L1と他方L2に、それぞれ抵抗R1、R4を介して接続されている。この結果、内部電源Pの値VPと基準電圧4の値VSは、前記抵抗R1、R4とフィルタ回路5の抵抗R5、R7とで分圧され、抵抗R7の両端子I1、I2に得られる信号電圧値V11Aが(式4)のように表され、測定部6によりディジタル信号に変換される。ここで、本願発明の基準電圧4の値VSは、内部電源Pの値VPより高ければよく、従来のように、基準電圧4の値VSが内部電源Pの値VPより十分高い必要はない。
V11A=(VS+VP)×R7(R1+R4+R5+R7)=(VS+VP)R7/(2RS+2RF+R7) (式4)
【0074】
図10は、無加圧回線における第4信号電圧値を測定するための説明図である。図10において、切り替えスイッチS1、S2の入力端子の一方Aと他方Dが2本の信号線の一方L1と他方L2に、それぞれ抵抗R1、R4を介して接続されている。この結果、信号線L1とL2の間の信号線間抵抗値をRPとすると、基準電圧4の値VSは、前記抵抗R1、R4とフィルタ回路5の抵抗R5、R7と信号線間抵抗値RPとで分圧され、抵抗R7の両端子I1、I2に得られる信号電圧値V11Bが(式5)のように表され、測定部6によりディジタル信号に変換される。
V11B=VS×R7/(R1+R4+R5+R7+RP)=VS×R7/(2RS+2RF+R7+RP) (式5)
【0075】
(加圧回線での第1対地間抵抗値の演算処理)
加圧回線の場合には、雑音などの影響を少なくする為に前記第1信号電圧値V00、又は第4信号電圧値V11Aの何れか大きい方の信号電圧を用い、該何れか大きい方の信号電圧と、前記第3信号電圧値と、前記切り替え手段3とフィルタ回路5とがそれぞれ有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて以下のような演算処理を判定部7で行う。
【0076】
式(3)より、第1対地間抵抗値RL1は、式(6)のように表される。
RL1=R7(VS/V10−1)−2(RS+RF) (式6)
又、加圧回線の場合には、式(1)、式(4)より、式(7)が得られる。
V00/V11A=VS/(VS+VP) (式7)
【0077】
従って、VPとVSとが同一極性の場合には、V00<V11Aとなり、VPとVSとが異なる極性の場合には、V00>V11Aとなる。V00とV11Aのうち選択された何れか一方をADVとすると(式6)で示した加圧回線の第1対地間抵抗値RL1Aは、(式8)のように表せる。
RL1A=R7(ADV/V10−1)−2(RS+RF) (式8)
【0078】
(加圧回線での第2対地間抵抗値の演算処理)
加圧回線の場合には、雑音などの影響を少なくする為に前記第1信号電圧値V00、又は第4信号電圧値V11Aの何れか大きい方の信号電圧を用い、該何れか大きい方の信号電圧と、前記第2信号電圧値と、前記切り替え手段3とフィルタ回路5とがそれぞれ有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて以下のような演算処理を論理部8で行う。
【0079】
式(2)より、第2対地間抵抗値RL2は、式(9)のように表される。
RL2=R7(VS/V01−1)−2(RS+RF) (式9)
加圧回線の場合には、前述と同様にV00とV11Aのうち選択された何れか一方をADVとすると(式6)で示した加圧回線の第1対地間抵抗値RL1Aは、(式8)のように表せる。
RL2A=R7(ADV/V01−1)−2(RS+RF) (式10)
【0080】
(無加圧回線での第1対地間抵抗値の演算処理)
無加圧回線の場合には、内部電源Pの値VP=0となり、VSとしてV00を用いると、前述したと同様にして、無加圧回線での第1対地間抵抗値RL1Bは、(式6)より(式11)のように表せる。
RL1B=R7(V00/V10−1)−2(RS+RF) (式11)
【0081】
(無加圧回線での第2対地間抵抗値の演算処理)
無加圧回線の場合には、内部電源Pの値VP=0となり、VSとしてV00を用いると、前述したと同様にして、無加圧回線での第1対地間抵抗値RL1Bは、(式9)より(式12)のように表せる。
RL2B=R7(V00/V01−1)−2(RS+RF) (式12)
【0082】
(無加圧回線での信号線間抵抗値の演算処理)
前記第1信号電圧値V00と、第4信号電圧値V11と、切り替え手段3とフィルタ回路5とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて以下のような演算処理を論理部8で行う。
【0083】
(式5)より、信号線間抵抗値RPは式(13)のように表される。
RP=R7(VS/V11B−1)−2(RS+RF) (式13)
無加圧回線の場合には、内部電源Pの値VP=0となり、VSとしてV00を用いると、信号線間抵抗値RPは式(14)のように表される。
RP=R7(V00/V11B−1)−2(RS+RF) (式14)
【0084】
前述のように基本測定で得られた電圧値V00、V01、V10、V11と、(式8)、(式10)、(式11)、(式12)、(式14)を用いて求める第1対地間抵抗値RL1、第2対地間抵抗値RL2、信号線間抵抗値RPは、加圧回線、無加圧回線に拘わらず、切り替え手段3とフィルタ回路5で決定される抵抗値で求めることができ、信号線の特性、及びその内部に含まれる内部電源Pの値VPの影響を受けない。
【0085】
従って、従来のように、内部電源Pの値VPの影響を低減するために、前記測定電源の基準電源4の電圧値VSを前記内部電源Pの電圧値VPに比べて十分大きく取る必要がない。この結果、基準電源4の電圧値VSを測定時の電源ケーブルへの接触事故などを考慮した低い値にすることができる。
【0086】
又、交流電源はフィルタ回路5により遮断され、前記内部電源Pが基準電源4の電圧VSに重畳されない。この結果、内部電源Pの値VPが測定に含まれないこととなり、信号線に加わる雑音の影響や、内部電源Pの種類(直流電源か交流電源か)に無関係に信号線の監視が可能となる。
【0087】
(判定処理)
前記第1対地間抵抗値RL1、第2対地間抵抗値RL2、信号線間抵抗値RPは、回線選択スイッチ12bの設定により、加圧回線、無加圧回線が決定され、論理部8において、以下のようにして決定される。
【0088】
(加圧回線での判定)
前記第1対地間抵抗値RL1、第2対地間抵抗値RL2との何れか大きい抵抗値を測定結果とする。係る処理は以下の理由による。即ち、例えば前記実施形態で述べた1回の測定にT1+T2秒が必要である。この間に信号線に予期しない雑音、例えば、内部電源の瞬断などによる雑音などが混入され、抵抗値が低く測定された場合、この影響を極力少なくするためである。
【0089】
(無加圧回線での判定)
前記第1対地間抵抗値RL1と第2対地間抵抗値RL2と信号線間の抵抗値RPのうち、何れか最も小さい抵抗値を測定結果とする。係る処理は以下の理由による。即ち、前述したように、パイロット信号線の被覆は、他の信号線の被覆に比べて弱くできている。従って、前記第1対地間抵抗値RL1と第2対地間抵抗値RL2と信号線間の抵抗値RPでは、信号線間の抵抗値RPが低く測定される。従って、係るパイロット信号線などの不良を検知するために何れか最も小さい抵抗値を測定結果とする。
【0090】なお、後述する警報処理において、前述した予期しない雑音などの影響を除くために加圧回線、無加圧回線何れの場合においても複数回の測定結果を利用して警報が発せられる。
【0091】
(警報処理)
前述のようにして計測された抵抗値は、その値が低くなったことにより信号線の対地間抵抗または、パイロット線の線間の絶縁不良が生じていることになり、以下のような警報を発する。
【0092】
即ち、対地間抵抗または、パイロット線の線間の絶縁不良により抵抗が減少する。係る抵抗値の減少に応じて、図4により説明した監視状態表示ランプ10bの表示制御がなされる。更に抵抗が減少すると警報発生ランプ10aの表示制御がなされる。
【0093】
本発明の抵抗測定装置20の実施形態では、複数回の連続した測定結果が予め定められた抵抗値以下の場合には不良として判定し、抵抗値に応じて前記監視状態表示ランプ10bと警報発生ランプ10aの表示制御を行う。以下においては、連続した回数を2とした、3結果連続不良検知を行うものとして以下に説明するが、これ以外の回数であってもよいことは言うまでもない。
【0094】
前記3結果連続不良検知とは、以下のような処理である。任意の監視時刻Tnおける観測データをRtnとする。そして、1観測サイクル後(前述の実施形態ではT1+T2秒後)の監視時刻Tn1での観測データをRtn1、更に時刻Tnから2観測サイクル後(前述の実施形態では2(T1+T2)秒後)の監視時刻Tn2での観測データをRtn2、以下同様にして時刻Tnからm観測サイクル後(前述の実施形態では2(T1+T2)秒後)の監視時刻Tnmでの観測データをRtnmとして図11により説明する。
【0095】
又、図11において、比較結果とは、前述した警報レベル選択スイッチ12a、回線選択スイッチ12bの選択スイッチの設定結果により、観測データRtmと比較される警報レベル抵抗値が前述のようにして論理部8において決定され、各観測サイクルにおいて、前記警報レベル抵抗値よりも小さい抵抗値の場合には比較結果を×、大きい抵抗値の場合には比較結果を○とする。
【0096】
警報処理は、前記比較結果が連続して3回×が続いた時に3回目の観測データに対して警報(NG)を発し、該警報を発してから連続して3回×が続いている間は警報(NG)を発し続ける。即ち、前記比較結果が連続して3回×が続かない時には(OK)として、警報を発しない。
【0097】
なお、前記警報は、図4に示したように、予め定められた抵抗値に応じて点滅速度が変化される。即ち、監視状態表示ランプ10bの表示制御がなされる。更に抵抗が減少すると警報発生ランプ10aの表示制御がなされる。
【0098】
図12は、本発明の実施形態における入力手段の詳細な他の実施形態を示す図である。即ち、切り替えスイッチS1、S2とフィルタ回路5とが有する抵抗の分圧抵抗比とから信号線の対地間抵抗、又は/及び信号線間抵抗を求める点では、図5と同一である。
【0099】
図12と図5と異なる点は、前記切り替え手段3の入力端子K1、K2は抵抗R1、R4を介さずに、直接、切り替えスイッチS1、S2の入力端子A、Dにそれぞれ接続されている。同様に、切り替えスイッチS1、S2の入力端子B、Cは抵抗R2、R3を介さずに、直接、大地Gに接地されていることである。
【0100】
そして、前記切り替えスイッチS1、S2の出力端子Eは前記フィルタ回路5の入力端子F1に、切り替えスイッチS2の出力端子Fは基準電源4の+側に、それぞれ、抵抗R8、R9を介して接続されている。即ち、抵抗R1、R2、R3、R4の作用を抵抗R8、R9に置換したものである。
【0101】
なお、前記基準電源4と抵抗R9とは、その接続順序は逆であってもよい。更に又、前記前記切り替えスイッチS1、S2は、トランスファ接点(メーク接点と、ブレーク接点をともに備え、可動接点の導電部が共通の接点。動作への過渡状態では、フレーク側がオフしてからメーク接点側がオンし、開放への過渡状態では、メーク接点がオフしてからフレーク接点がオンすることが保証されている接点)
を有する切り替えスイッチである。
【0102】
即ち、切り替えスイッチS1の入力端子A、B及び切り替えスイッチS2の入力端子C、D、が導通しないことである。その理由は、その接点の切り替え時に入力端子Aと入力端子Bとが、又、入力端子Cと入力端子Dとが同時に閉じられた状態になると、信号線L1、L2と大地Gとが短絡し、過大電流が流れ、信号系統に損傷を生ずる危険性があり、これを防止するためである。
【0103】
前記図12の動作は、図5における動作と同一であり、説明を省略する。なお、抵抗R1、R2、R3、R4を抵抗R8、R9に置換することにより、(式4)乃至(式14)は、それぞれ、(式4−1)乃至(式14−1)のように変更される。
但し、説明の簡略化のために以下の式において、R8=R9=RS、R5=2RFとする。
【0104】
図5と同様にして、以下の電圧が測定部6によりディジタル信号に変換され、前記切り替え手段3とフィルタ回路5とがそれぞれ有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて図5で説明したのと同様な演算処理を判定部7で行う。
【0105】
V00=VS×R7/(R8+R9+R5+R7)=VS×R7/(2RS+2RF+R7) (式1−1)
V01=VS×R7/(R8+R9+R5+R7+RL2)=VS×R7/(2RS+2RF+R7+RL2) (式2−1)
V10=VS×R7/(R8+R9+R5+R7+RL1)=VS×R7/(2RS+2RF+R7+RL1) (式3−1)
V11A=(VS+VP)×R7(R8+R9+R5+R7)=(VS+VP)R7/(2RS+2RF+R7) (式4−1)
V11B=VS×R7/(R8+R9+R5+R7+RP)=VS×R7/(2RS+2RF+R7+RP) (式5−1

RL1=R7(VS/V10‐1)−2(RS+RF) (式6−1)
V00/V11A=VS/(VS+VP) (式7−1)
RL1A=R7(ADV/V10−1)−2(RS+RF) (式8−1)
RL2=R7(VS/V01−1)−2(RS+RF) (式9−1)
RL2A=R7(ADV/V01−1)−2(RS+RF) (式10−1)
RL1b=R7(V00/V10−1)−2(RS+RF) (式11−1)
RL2b=R7(V00/V01−1)−2(RS+RF) (式12−1)
RP=R7(VS/V11b−1)−2(RS+RF) (式13−1)
RP=R7(V00/V11b−1)−2(RS+RF) (式14−1)
【0106】
図13は、本発明の実施形態における入力手段の詳細な他の実施形態を示す図である。即ち、切り替えスイッチS1、S2とフィルタ回路5とが有する抵抗の分圧抵抗比とから信号線の対地間抵抗、又は/及び信号線間抵抗を求める点では、図5と同一である。
【0107】
図13と図5と異なる点は、前記切り替え手段3の入力端子K1、K2は抵抗R1、R4を介さずに、直接、切り替えスイッチS1、S2の入力端子A、Dにそれぞれ接続されている。同様に、切り替えスイッチS1、S2の入力端子B、Cは抵抗R2、R3を介さずに、直接、大地Gに接地されていることである。
【0108】
更に、前記切り替えスイッチS1、S2の出力端子Eは前記フィルタ回路5の入力端子F1に、切り替えスイッチS2の出力端子Fは基準電源4の+側に、それぞれ直接、接続されている。
【0109】
なお、前記前記切り替えスイッチS1、S2は、前述した、前述した図12と同様の理由により、トランスファ接点を有する切り替えスイッチである。
【0110】
前記図13の動作は、図5における動作と同一であり、説明を省略する。なお、(式4)乃至(式14)は、それぞれ、(式4−2)乃至(式14−2)のように変更される。
【0111】
図5と同様にして、以下の電圧が測定部6によりディジタル信号に変換され、前記フィルタ回路5がそれぞれ有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて図5で説明したのと同様な演算処理を判定部7で行う。
【0112】
V00=VS×R7/(R5+R7) (式1−2)
V01=VS×R7/(R5+R7+RL2) (式2−2)
V10=VS×R7/(R5+R7+RL1) (式3−2)
V11A=(VS+VP)×R7(R5+R7) (式4−2)
V11B=VS×R7/(R5+R7+RP) (式5−2)
RL1=R7(VS/V10‐1)−R5 (式6−2)
V00/V11A=VS/(VS+VP) (式7−2)
RL1A=R7(ADV/V10−1)−R5 (式8−2)
RL2=R7(VS/V01−1)−R5 (式9−2)
RL2A=R7(ADV/V01−1)−R5 (式10−2)
RL1b=R7(V00/V10−1) −R5 (式11−2)
RL2b=R7(V00/V01−1) −R5 (式12−2)
RP=R7(VS/V11b−1) −R5 (式13−2)
RP=R7(V00/V11b−1) −R5 (式14−2)
【0113】
【発明の効果】
請求項に記載の抵抗測定装置によれば、内部に電源を有する2本の信号線に接続される2個の切り替え手段を具備する入力手段と、フィルタ回路と、基準電源を有し、前記切り替え手段の接続状態に応じて計測される電圧と入力手段とフィルタ回路との抵抗分圧比とから2種類の対地間抵抗値を求め、何れか大きい抵抗値を測定結果とすることにより、2本の信号線がその内部に電源を有する場合にも、信号線に含まれる内部電圧の影響を受けず、また、抵抗測定装置内の前記基準電圧の電圧値を低減し、対地間抵抗の異常を監視できる。
【0114】
請求項に記載の抵抗測定装置によれば、内部に電源を有しない2本の信号線に接続される2個の切り替え手段を具備する入力手段と、フィルタ回路と、基準電源を有し、前記切り替え手段の接続状態に応じて計測される電圧と入力手段とフィルタ回路との抵抗分圧比とから2種類の対地間抵抗値と、信号線間の抵抗値とを求め、何れか最も小さい抵抗値を測定結果とすることにより、2本の信号線がその内部に電源を有しない場合にも対地間抵抗又は、信号線間抵抗の異常を監視できる。
【0115】
請求項に記載の抵抗測定装置によれば、2本の信号線に接続される2個の切り替え手段を具備する入力手段と、フィルタ回路と、基準電源と、回線選択手段を有し、前記切り替え手段の接続状態に応じて計測される電圧と入力手段とフィルタ回路との抵抗分圧比とから2種類の対地間抵抗値を求め、何れか大きい抵抗値を測定結果とするか、または、前記切り替え手段の接続状態に応じて計測される電圧と入力手段とフィルタ回路との抵抗分圧比とから2種類の対地間抵抗値と、信号線間の抵抗値とを求め、何れか最も小さい抵抗値を測定結果とすることにより、2本の信号線がその内部に電源を有する場合にも、信号線に含まれる内部電圧の影響を受けず、また、抵抗測定装置内の前記基準電圧の電圧値を低減し、対地間抵抗の異常を監視でき、かつ2本の信号線がその内部に電源を有しない場合にも対地間抵抗又は、信号線間抵抗の異常を監視できる。
【0116】
請求項6及び7に記載の抵抗測定装置によれば、前記切り替え手段の接続状況に応じて電圧値の測定時間を異ならしめることにより、正確な測定を無駄な時間を費やさずに行うことができる。
【0117】
請求項記載の抵抗測定装置によれば、前記測定結果が、複数回連続して予め定められた抵抗値以下で得られた場合には警報処理をすることにより、電源の瞬断などの予期しない雑音などの影響を受けずに対地間抵抗又は、信号線間抵抗の異常を監視できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対地間抵抗測定装置の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の対地間抵抗測定装置の更に詳細な実施形態を示すブロック図である。
【図3】設定入力部、パネル表示操作制御部を示す図である。
【図4】監視状態表示ランプbのタイムチャートであって横軸は時間、縦軸には監視する信号線(監視回線)の抵抗値である。
【図5】本発明における入力手段の、第1の実施形態を示す詳細な図である。
【図6】加圧回線における第1信号電圧値を測定するための説明図である。
【図7】加圧回線における第2信号電圧値を測定するための説明図である。
【図8】加圧回線における第3信号電圧値を測定するための説明図である。
【図9】加圧回線における第4信号電圧値を測定するための説明図である。
【図10】無加圧回線における第4信号電圧値を測定するための説明図である。
【図11】本発明の実施形態における3結果連続不良検知の説明図である。
【図12】本発明における入力手段の、第2の実施形態を示す詳細な図である。
【図13】本発明における入力手段の、第3の実施形態を示す詳細な図である。
【図14】従来の接地抵抗測定装置(JIS C1304)を用いて接地抵抗を測定する図である。
【図15】従来の電圧降下法による接地抵抗を測定する図である。
【図16】鉄道信号系の電源ケーブルの対地間抵抗測定に用いる場合の図である。
【符号の説明】
1 入力手段
2 制御手段
3 切り替え手段
4 基準電源
5 フィルタ回路
6 測定部
7 判定部
8 論理部
9 警報接点出力部
10 パネル表示操作制御部
11 装置電源
12 設定入力部
20 抵抗測定装置

Claims (8)

  1. 内部に電源を有する2本の信号線の対地間、又は/及び信号線間の抵抗を測定する装置において、前記信号線に接続される入力手段と、該入力手段から入力した信号の演算処理と装置の制御をする制御手段とを具備し、
    前記入力手段は、2個の切り替え手段を具備し、前記それぞれの切り替え手段における一方の入力端子は、前記2本の信号線に、切り替え手段の他方の入力端子は大地に、それぞれ接続され、一方の切り替え手段の出力端子が前記制御手段の一方の入力端子に接続されるフィルタ回路の一方の入力端子に、他方の切り替え手段の出力端子が基準電源を介して前記制御手段の他方の入力端子に接続されるフィルタ回路の他方の入力端子に接続され、
    前記制御手段は、前記入力手段から得た複数種類の電圧値と、前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とから信号線の対地間抵抗、又は/及び信号線間抵抗を演算処理する演算処理手段を具備し、
    前記演算処理手段は、前記2個の切り替え手段の両入力端子が大地に接続された時の第1の信号電圧値を求める手段と、
    前記2個の切り替え手段における一方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の一方に、他方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第2信号電圧値を求める手段と、
    前記2個の切り替え手段における他方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の他方に、一方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第3信号電圧値を求める手段と、
    前記2個の切り替え手段における入力端子の一方と他方が、前記2本の信号線の一方と他方にそれぞれ接続された時の第4の信号電圧を求める手段とからなる基本測定手段を具備し
    前記第1の信号電圧値、又は第4の信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第3の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第1対地間抵抗値と、
    前記第1の信号電圧値、又は第4の信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第2の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第2対地間抵抗値とをそれぞれ求め、
    前記第1対地間抵抗値と第2対地間抵抗値との何れか大きい抵抗値を測定結果とすることを特徴とする抵抗測定装置。
  2. 内部に電源を有しない2本の信号線の対地間、又は/及び信号線間の抵抗を測定する装置において、前記信号線に接続される入力手段と、該入力手段から入力した信号の演算処理と装置の制御をする制御手段とを具備し、
    前記入力手段は、2個の切り替え手段を具備し、前記それぞれの切り替え手段における一方の入力端子は、前記2本の信号線に、切り替え手段の他方の入力端子は大地に、それぞれ接続され、一方の切り替え手段の出力端子が前記制御手段の一方の入力端子に接続されるフィルタ回路の一方の入力端子に、他方の切り替え手段の出力端子が基準電源を介して前記制御手段の他方の入力端子に接続されるフィルタ回路の他方の入力端子に接続され、
    前記制御手段は、前記入力手段から得た複数種類の電圧値と、前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とから信号線の対地間抵抗、又は/及び信号線間抵抗を演算処理する演算処理手段を具備し、
    前記演算処理手段は、前記2個の切り替え手段の両入力端子が大地に接続された時の第1の信号電圧値を求める手段と、
    前記2個の切り替え手段における一方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の一方に、他方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第2信号電圧値を求める手段と、
    前記2個の切り替え手段における他方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の 他方に、一方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第3信号電圧値を求める手段と、
    前記2個の切り替え手段における入力端子の一方と他方が、前記2本の信号線の一方と他方にそれぞれ接続された時の第4の信号電圧を求める手段とからなる基本測定手段を具備し
    前記第1の信号電圧値と、前記第3の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第1対地間抵抗値と、
    前記第1の信号電圧値と、前記第2の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第2対地間抵抗値とをそれぞれ求め、
    前記第1の信号電圧値と、第4の信号電圧値と、切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行って信号線間の抵抗値を求め、
    前記第1対地間抵抗値と第2対地間抵抗値と信号線間の抵抗値のうち、何れか最も小さい抵抗値を測定結果とすることを特徴とする抵抗測定装置。
  3. 2本の信号線の対地間、又は/及び信号線間の抵抗を測定する装置において、前記信号線に接続される入力手段と、該入力手段から入力した信号の演算処理と装置の制御をする制御手段と、前記信号線が内部に電源を有するか否かを設定するための回線選択手段とを具備し、
    前記入力手段は、2個の切り替え手段を具備し、前記それぞれの切り替え手段における一方の入力端子は、前記2本の信号線に、切り替え手段の他方の入力端子は大地に、それぞれ接続され、一方の切り替え手段の出力端子が前記制御手段の一方の入力端子に接続されるフィルタ回路の一方の入力端子に、他方の切り替え手段の出力端子が基準電源を介して前記制御手段の他方の入力端子に接続されるフィルタ回路の他方の入力端子に接続され、
    前記制御手段は、前記入力手段から得た複数種類の電圧値と、前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とから信号線の対地間抵抗、又は/及び信号線間抵抗を演算処理する演算処理手段を具備し、
    前記演算処理手段は、前記2個の切り替え手段の両入力端子が大地に接続された時の第1の信号電圧値を求める手段と、
    前記2個の切り替え手段における一方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の一方に、他方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第2信号電圧値を求める手段と、
    前記2個の切り替え手段における他方の切り替え手段の入力端子が前記2本の信号線の他方に、一方の切り替え手段の入力端子が大地に、それぞれ接続された時の第3信号電圧値を求める手段と、
    前記2個の切り替え手段における入力端子の一方と他方が、前記2本の信号線の一方と他方にそれぞれ接続された時の第4の信号電圧を求める手段とからなる基本測定手段を具備し
    前記回線選択手段による設定に基づいて、前記信号線が内部に電源を有する場合には、前記第1の信号電圧値、又は第4の信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第3の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第1対地間抵抗値と、前記第1の信号電圧値、又は第4の信号電圧値の何れか大きい方の信号電圧と、前記第2の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第2対地間抵抗値とをそれぞれ求め、前記第1対地間抵抗値と第2対地間抵抗値との何れか大きい抵抗値を測定結果とし、
    前記信号線が内部に電源を有さない場合には、前記第1の信号電圧値と、前記第3の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行い、信号線の第1対地間抵抗値と、前記第1の信号電圧値と、前記第2の信号電圧値と前記切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理 を行い、信号線の第2対地間抵抗値とをそれぞれ求め、前記第1の信号電圧値と、第4の信号電圧値と、切り替え手段とフィルタ回路とが有する抵抗の分圧抵抗比とを用いて演算処理を行って信号線間の抵抗値を求め、前記第1対地間抵抗値と第2対地間抵抗値と信号線間の抵抗値のうち、何れか最も小さい抵抗値を測定結果とすることを特徴とする抵抗測定装置。
  4. 前記入力手段は、その入力端子に、それぞれ抵抗が接続されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1つに記載の抵抗測定装置。
  5. 前記入力手段は、その出力端子に、それぞれ抵抗が接続されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1つに記載の抵抗測定装置。
  6. 前記基本測定手段における前記第1の信号電圧値、第2の信号電圧値、第3の信号電圧値と第4の信号電圧値の測定時間が異なることを特徴とする請求項1から5の何れか1つに記載の抵抗測定装置。
  7. 前記基本測定手段における前記第1の信号電圧値、第4の信号電圧値の測定時間は、第2の信号電圧値と第3の信号電圧値の測定時間より短いことを特徴とする請求項1から6の何れか1つに記載の抵抗測定装置。
  8. 前記測定結果が、複数回連続して予め定められた抵抗値以下で得られた場合には警報処理をすることを特徴とする請求項1から7の何れか1つに記載の抵抗測定装置。
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