JP3577589B2 - キャパシター内蔵コイルシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁回路用のコイルに電荷を蓄積するためのキャパシター機能を内蔵したキャパシター内蔵コイルと、該キャパシター内蔵コイルを制御するための制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電磁回路例えばモーターやソレノイド等のコイルを構成する手段として、エナメル線等の銅線を鉄心に多数巻いて構成していた。また、薄型のリニアモーターやソレノイド等を構成する手段として、銅箔をプリント基板にコイル状に印刷して構成したものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記モーターやソレノイド等のコイルは単に磁界を発生させモーターやソレノイド等に回転や吸着動作を起因させるだけであり、他の利用目的はなかった。また、上記動作は外部電源を通電した時のみ作動するが、外部電源の通電を停止した時に慣性や他の要因により作動し続けた場合には逆起電力が発生する。該逆起電力が機器に悪影響を与える場合には保護回路により消去していた。また、該モーターやソレノイド等のコイルにおいて、ある程度大きな形状のものであればその巻数として数百から数千回もあり、しかも磁束密度を高めるため非常に密に巻いている。
【0004】
本願出願人は上記の点に着目し、電磁回路用コイルのコイル線に別の電極線を巻き込み、電磁誘導を行うためのコイルと電荷を蓄積するためのキャパシターの2種類の機能を同一コイル内に形成することが可能であると判断した。そして、該機能が実現されれば、電磁誘導を行う時即ちコイルに通電を行う時にはキャパシター機能を開放してコイル機能のみを動作させ、電磁誘導を停止する時即ちコイルへの通電を停止する時にはキャパシター機能を動作させ、コイルに発生する起電力を電荷として当該キャパシターに蓄積することにより、該電荷がコイルに再度通電する時のエネルギーの一部として還元でき、新たな電磁誘導技術の創造と省エネルギーシステムの構築が図られるものである。
【0005】
本発明は、以上のような経緯により成されたものであり、電磁回路用のコイルに電荷を蓄積するためのキャパシター機能を内蔵したキャパシター内蔵コイルと、該キャパシター内蔵コイルを制御するための制御システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のキャパシター内蔵コイルシステムにおけるコイル線2として、平板状のコイル板3及び電極板4の2種類の導電板を高誘電率を有した絶縁体5にて積層構造に被覆して構成する。また、該コイル線2を多数巻いて形成したコイルユニット1の制御システムとして、コイルとして動作させる場合にはコイルユニット1の先端部のコイル板3とコイルユニット1の終端部のコイル板3との間に電源8を配設して通電する。また、キャパシターとして動作させる場合にはコイルユニット1の先端部のコイル板3と電極板4をキャパシター設定スイッチ6にて短絡し、更にコイルユニット1に発生する起電力を印加させることにより、コイルユニット1のコイル板3と電極板4で形成されるキャパシターに前記コイルユニット1で発生する起電力が電荷として蓄積し、更に外部の高容量キャパシター又は2次電池7に充電する。そして、再度コイルとして動作させる場合、前記キャパシター機能で得られたエネルギーを電源8に還元する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図を用いて説明する。図2は本発明のキャパシター内蔵コイルシステムにおけるコイル線の外観図であり、図3は本発明のキャパシター内蔵コイルシステムにおけるコイル線の拡大断面図である。
【0008】
図2及び図3に示すように、本発明のキャパシター内蔵コイルシステムにおけるコイル線2として、平板状のコイル板3及び電極板4の2種類の導電板を高誘電率を有した絶縁体5にて積層構造に被覆したものとする。該コイル板3及び電極板4の材質は特に限定するものではないが、軽量且つ安価で導電率の高いアルミ板が好適である。また、コイル板3と電極板4との間隙や絶縁体5の材質及びコイル線2の幅等の要素は、製作するコイルユニット1の磁束密度やキャパシター容量の特性に関わるものであり、規格化しておくと良い。
【0009】
また、図1は本発明のキャパシター内蔵コイルシステムの概略構成図であり、上記コイル線2を多数巻いて形成したコイルユニット1において、該コイルユニット1をコイルとして動作させる場合にはコイルユニット1の先端部のコイル板3とコイルユニット1の終端部のコイル板3との間に電源8を配設して通電する。この時、キャパシター設定スイッチ6は開放しておく。こうすれば、図中のコイルユニット1において実線で示したコイル板3のみが一般的なコイルとして動作することになる。また、点線で示した電極板4は単に放熱板として作用することになる。
【0010】
また、キャパシターとして動作させる場合にはコイルユニット1の先端部のコイル板3と電極板4をキャパシター設定スイッチ6にて短絡し、更にコイルユニット1に発生する起電力を印加させることにより、コイルユニット1のコイル板3と電極板4で形成されるキャパシターに前記コイルユニット1で発生する起電力が電荷として蓄積する。また、更にこの電荷を外部の高容量キャパシター又は2次電池7に充電する。そして、再度コイルとして動作させる場合、前記キャパシター機能で得られたエネルギーを電源8に還元すれば、コイル駆動時の突入電流を外部の高容量キャパシター又は2次電池7にて補給することができ、省エネルギー効果が得られることになる。
【0011】
【実施例】
本発明の実施例を図を用いて説明する。図4は本発明のキャパシター内蔵コイルシステムを駆動するための一実施回路例である。
【0012】
図4に示すように、該回路例においては平板状のコイル板3及び電極板4の2種類の導電板を高誘電率を有した絶縁体5にて積層構造に被覆して構成したコイル線2を多数巻いて形成したコイルユニット1と、該コイルユニット1をコイルとして動作させたりキャパシターとして動作させるための駆動ユニット9にて構成する。
【0013】
また、上記駆動ユニット9は、キャパシター設定スイッチ6の機能やコイルの駆動制御及び2次電池13への充電制御を行うための制御部10と、前記コイルユニット1をコイルとして機能させるためコイル線2の両端のコイル板3に電源の通電制御を行うためのコイル駆動部11と、直流電源である主電源14及び2次電池13をコイル駆動のための交流電源に変換するための交流変換部12にて構成する。なお、本回路例ではコイルユニット1に発生する起電力を充電する手段として、リチウムイオン電池等の2次電池13を使用した例を示している。
【0014】
ここで、コイルユニット1をコイルとして動作させる場合、制御部10よりトライアックP1,P2をONにするためのゲート信号をアイソレーターU1,U2に入力してトライアックP1,P2をONにする。また、主電源14及び2次電池13からの直流電源を、発振器及びトランス等にて構成される交流変換部12にて交流電源に変換し、前記トライアックP1,P2を経由してコイルユニット1に通電することによりコイルとしての動作が可能となる。なお、アイソレーターU1,U2は、駆動ユニット9と信号絶縁するために使用するものである。
【0015】
また、コイルユニット1への通電を停止し、該コイルユニット1に発生した起電力を蓄積するためキャパシターとして動作させる場合、制御部10よりトライアックP1,P2をOFFにするためのゲート信号をアイソレーターU1,U2に入力してトライアックP1,P2をOFFにし、更にトライアックT1,T2をONにするためのゲート信号を入力する。そして、サイリスタS2のゲート信号をONにして、前記キャパシターとして蓄積された電荷を2次電池13に充電する。
【0016】
次サイクルのコイル駆動でも電源としては主電源14を使用する。この場合、制御部10よりサイリスタS1のゲート信号をONにして主電源14を通電するが、電流が不足する場合には2次電池13より補給を行う。このようにすれば、主電源14の容量を必要以上に大きくする必要もなく、放電電流も抑えられるため従来より小型の電源にすることができ、省エネルギー効果が得られることになる。
【0017】
なお、上記説明にてコイルユニット1が直流駆動のものであれば交流変換部12は不要となる。
【0018】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のキャパシター内蔵コイルシステムによれば、電磁回路用のコイルに電荷を蓄積するためのキャパシター機能を内蔵したコイルユニットと、該コイルユニットを制御するための制御システムが容易に構成できる。そして、コイル機能とキャパシター機能を組み合わせることにより、キャパシター機能で得られたエネルギーを電源に還元することができる。このため、コイル駆動時の突入電流を外部の高容量キャパシター又は2次電池にて補給することができ、省エネルギー効果が得られることになる。このため、該システムをハイブリッドカーを始めとしたモーター駆動やソレノイド駆動を必要とする各種製品に応用すれば、製品の小型化,重量の軽量化,製造コストの低減,長寿命化等の数々の効果を奏することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャパシター内蔵コイルシステムの概略構成図である。
【図2】本発明のキャパシター内蔵コイルシステムにおけるコイル線の外観図である。
【図3】本発明のキャパシター内蔵コイルシステムにおけるコイル線の拡大断面図である。
【図4】本発明のキャパシター内蔵コイルシステムを駆動するための一実施回路例である。
【符号の説明】
1 コイルユニット
2 コイル線
3 コイル板
4 電極板
5 絶縁体
6 キャパシター設定スイッチ
7 高容量キャパシター又は2次電池
8 電源
9 駆動ユニット
10 制御部
11 コイル駆動部
12 交流変換部
13 2次電池
14 主電源
P1,P2 トライアック
T1,T2 トライアック
S1,S2 サイリスタ
U1,U2 アイソレーター
Claims (1)
- コイル線(2)として、平板状のコイル板(3)及び電極板(4)の2種類の導電板を高誘電率を有した絶縁体(5)にて積層構造に被覆して構成し、
該コイル線(2)を多数巻いて形成したコイルユニット(1)の制御システムとして、コイルとして動作させる場合にはコイルユニット(1)の先端部のコイル板(3)とコイルユニット(1)の終端部のコイル板(3)との間に電源(8)を配設して通電し、
キャパシターとして動作させる場合にはコイルユニット(1)の先端部のコイル板(3)と電極板(4)をキャパシター設定スイッチ(6)にて短絡し、更にコイルユニット(1)に発生する起電力を印加させることにより、コイルユニット(1)のコイル板(3)と電極板(4)で形成されるキャパシターに前記コイルユニット(1)で発生する起電力が電荷として蓄積し、更に外部の高容量キャパシター又は2次電池(7)に充電し、
再度コイルとして動作させる場合、前記キャパシター機能で得られたエネルギーを電源(8)に還元する機能により構成したことを特徴とする、キャパシター内蔵コイルシステム。
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