JP3576501B2 - 廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収方法および装置 - Google Patents

廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
請求項に係る発明は、廃棄物をガス化して得る可燃性ガス(廃棄物のガス化ガス)のエネルギーを燃料電池等において有効利用することによる、エネルギー回収方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
廃棄物をガス化するプロセスは、燃料である廃棄物を少なめの酸素によって不完全燃焼させ、それにより可燃性ガスである一酸化炭素(CO)や水素(H)などを発生させるものである。ガスのままではそのエネルギーの多目的な利用が難しいことから、発生した可燃性ガスを用いて発電をし、電気的エネルギーに変換することが多い。
【0003】
たとえば特許第2977784号公報には、発生した可燃性ガスを燃焼させ、燃焼ガスが有する顕熱を利用してスチームを過熱し、その過熱スチームで蒸気タービンを駆動することによって発電する例が記載されている。また、石炭をガス化して得た可燃性ガスを燃料としてガスタービンにより発電する特開平11−22485号公報等の技術に倣えば、廃棄物のガス化ガスを燃料にしてガスタービンで発電することも可能である。そのほか、炭素質のガスを燃料にし得る溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)を用い、廃棄物のガス化ガスを同電池に供給することによっても、ガスのもつエネルギーを電気的エネルギーとして回収することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような技術には下記の点で改善の余地がある。まず、蒸気タービンやガスタービンにより発電機を駆動して発電する場合には、エネルギーの変換効率が低いという課題がある。廃棄物のガス化ガスがもつ化学的エネルギーをまずは熱エネルギーに変換し、さらに機械的エネルギーに換えたうえで電気的エネルギーにするなどの必要があるため、エネルギーの多くをロスしてしまって全体的な変換効率が下がり、電気的エネルギーとして回収できる割合が低くなるのである。
【0005】
一方、燃料電池を利用して化学的エネルギーを直接的に電気的エネルギーにする場合、タービンによる場合よりも変換効率が高いとはいえ、なおもロスがあって十分ではない。廃棄物のガス化ガスを燃料電池(MCFC)において電気に換える場合のエネルギーロスは、たとえば、ガスを加圧供給する過程で発生する。すなわち、燃料電池のアノード極には、COやHを5〜10kgf/cm(490000〜980000Pa)程度に加圧して供給するが、従来はガス化ガスの全量を加圧しており、炭酸ガス(CO)のようにアノード極に送る必要のないガス成分のために余計な動力を消費している。一方、カソード極には空気(または酸素O)とCOとを供給するが、そのCOの入手方法によってもロスが生じる。つまり、アノード極から排出される未利用ガスを燃焼させてカソード極用のCOを得るなら、当該未利用ガスをガスタービン等の燃料にしてトータルの発電効率を高めるというプロセスは採用できない。また、カソード極のためのそのCOを別途に製造または購入するなら、いわばコスト上のロスが発生し、好ましいエネルギー回収が実現されにくくなる。
【0006】
請求項の発明は、燃料電池を利用しながら、廃棄物のガス化ガスがもつエネルギーを高効率で電気的エネルギーに変換することを可能にする、エネルギー回収方法および装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収方法は、まず、廃棄物をガス化して得る可燃性ガスを、CO2ガス(の一部または全部)を分離したうえ加圧して燃料電池(MCFC)のアノード極に供給することを特徴とする。なお、「廃棄物」には廃プラスチックや生ゴミ、木くず、紙ゴミなど、各種の一般廃棄物および産業廃棄物が含まれ、それらをガス化する手段としては、噴流床式、キルン式、流動床式、コンポスト式など、各種のガス化炉が使用できる。
【0008】
このようなエネルギー回収方法は、化学的エネルギーを燃料電池にて直接に電気的エネルギーに換えるものであるから、前述のようにエネルギー変換効率が高い点でまずすぐれている。請求項1に記載の方法は、さらに、燃料電池のアノード極に供給するガスについて、加圧する前にガス化ガス中のCOを分離するので、アノード極に送る必要のないCO成分のために余計な加圧動力を消費することがない(またはその消費が少ない)。したがって、このエネルギー回収方法によれば、燃料電池へ向けてのガスの圧送にともなうエネルギーロスが少なく、その分だけ効率的にエネルギー回収を行えることになる。
【0009】
請求項1に記載した廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収方法について好ましくは(不可欠ではないが)、さらに、上記によって分離したCO2ガスを上記燃料電池(MCFC)のカソード極に供給するとよい
【0010】
前述のように、MCFCのカソード極には、前述したように空気等とともにCOを供給する必要があるが、上記にしたがってガス化ガスから分離したものをそのCOとして使用すれば、つぎのようなメリットがもたらされる。すなわち第一に、COを別途に製造しまたは購入する必要がないので、コスト的に有利である。第二に、アノード極において消費されない未利用COを含むガス(前記のとおり加圧されて供給されている)は、カソード極への供給のために燃焼させて使用する必要がないので、ガスタービン用の燃料とするなど任意のエネルギー発生手段にて有効に使用でき、プロセス全体のエネルギー回収効率を高めることが可能になる。
【0011】
請求項1に記載したエネルギー回収方法はさらに、燃料電池での未利用のガスをガスタービン燃焼器へ供給して燃焼させ、その燃焼ガスをタービンに導入して発電機を駆動することをも特徴とする。
【0012】
前記のとおり燃料電池を使用しても、ガス化ガスのもつエネルギーの全量を回収できるわけではない。しかし、上記の特徴を備えた方法にしたがって未利用ガスをガスタービンに導入して発電させるなら、廃棄物ガス化ガスがもつエネルギーを一層効率的に電気的エネルギーに変換することができる。一般に燃料電池では、アノード極に供給したCOおよびH2のもつエネルギーのうち70%程度が電気的エネルギーに変換されるが、残り30%程度は変換されないまま(つまり未利用ガスとして)燃料電池から排出される。このような未利用ガスをガスタービン燃焼器へ供給して燃焼させ、高温高圧になったその燃焼ガスによって上記のように発電用タービンを駆動するなら、当該タービンにおける発電効率がたとえば30%程度であっても、ガス化ガスの全体がもつエネルギーのさらに9%、合計で79%程度のエネルギーを有効に回収できることになる。
【0013】
上述した請求項1のエネルギー回収方法について、さらに好ましくは、分離したCO2ガスを、上記のガスタービン燃焼器へ送る空気とともに圧縮機(上記のタービンと直結した圧縮機)に導入して圧縮し、圧縮した一部(ガスタービン燃焼器へ導くもの以外)を燃料電池のカソード極へ供給するとよい
【0014】
燃料電池(MCFC)のカソード極へ供給する空気とCO2とは、5〜10kgf/cm2(490000〜980000Pa)程度の圧力にするのが好ましい。同時に、上記のように未利用ガスにて発電を行わせるべくガスタービン燃焼器に供給する空気についてもその程度の圧力をもたせることが必要である。したがって、上記のようにすれば、イ)カソード極へ供給する空気とCO2とを加圧する手段として専用の圧縮機を必要としない、ロ)空気とCO2とを高い圧力でカソード極に供給できるので発電効率を向上させ得る、といったメリットがもたらされる。
【0015】
請求項2に記載した廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収装置は、まず、廃棄物を可燃性ガスに換えるガス化炉から続くガスの経路にCO2ガスの分離手段を配置し、同手段における分離された残りのガスの取出し口を、ガス圧縮機を介して燃料電池(MCFC)のアノード極に接続したことを特徴とする。なお、「廃棄物」には、廃プラスチックや生ゴミ、木くず、紙ゴミなど、各種の一般廃棄物および産業廃棄物を含み、「ガス化炉」には、噴流床式、キルン式、流動床式、コンポスト式など各種型式のものを含む。
【0016】
この回収装置によれば、請求項1に記載したエネルギー回収方法の重要部分を実施することができる。上記のガス化炉が廃棄物をガス化して可燃性ガスを発生させ、CO2ガスの分離手段がCO2(の一部または全部)を分離し、残りのガスの取出し口から出る分離後のガスが、ガス圧縮機で加圧されて燃料電池(MCFC)のアノード極に供給されるからである。請求項1の方法の当該部分を実施できることから、上記のように、燃料電池において高効率でエネルギー変換が行われることに加え、燃料電池へ向けてのガスの圧送にともなうエネルギーロスが少ないため、効率的にエネルギー回収を行うことができる。
【0017】
請求項2に記載したエネルギー回収装置について好ましくは(不可欠ではないが)、さらに、CO2ガスの分離手段におけるCO2の取出し口を、上記燃料電池のカソード極に接続するとよい。このようにすると、CO2の分離手段における上記取出し口から出るCO2を上記燃料電池のカソード極に供給できるので、上記したエネルギー回収方法を実施することが可能である。そのため、上述のように、CO2の製造または購入に要するコストを削減できるほか、アノード極において消費されない未利用COを含むガスをガスタービン用の燃料等として有効利用できる、といったメリットがある。
【0018】
請求項2に記載した回収装置はさらに、燃料電池における未利用ガスの排出口をガスタービン燃焼器に接続するとともに、当該燃焼器から燃焼ガスを受けるタービンに発電機を連結したことをも特徴とする。この回収装置によると、請求項1に記載のエネルギー回収方法を実施することができ、したがって上記のように、廃棄物ガス化ガスがもつエネルギーを、燃料電池とタービン発電器との双方によって一層効率的に電気的エネルギーとして回収することができる。
【0019】
請求項2に記載の回収装置について、さらに好ましくは、CO2ガスの分離手段におけるCO2ガスの取出し口を、上記のタービンと直結された圧縮機(つまり、当該タービンの出力の一部を利用して空気を圧縮し、上記のガスタービン燃焼器に高圧空気を導くもの)を介して燃料電池のカソード極に接続するとよいこのようにするなら、分離手段にて分離したCO2を空気とともに圧縮機に導入して圧縮し、圧縮された一部(ガスタービン燃焼器へ導くものを除いたもの)の空気およびCO2を燃料電池のカソード極へ供給することにより、前記のエネルギー回収方法を実施できる。したがって、上記したように、カソード極へ供給する空気およびCO2を加圧する手段として専用の圧縮機を必要としないうえ、カソード極での発電効率を向上させ得る、といったメリットがある。
【0020】
請求項2のエネルギー回収装置について、さらに好ましくは、CO2ガスの分離手段としてアミン系吸収剤(固体吸収剤または液体吸収剤)を内蔵の容器を並列に複数基配置するとともに、上記のガス化炉から続く(下流側へ後続する)ガスの経路に廃熱ボイラを配置し、廃熱ボイラから上記の容器にかけて蒸気管を接続する。
【0021】
このように構成した回収装置なら、廃棄物のガス化ガスからCOを分離したうえ残りのガスを燃料電池のアノード極に供給し、かつ、分離したそのCOをカソード極などに供給することを円滑に実施できる。ガス化炉から発生するガス化ガスを、複数基ある上記の容器のうちいずれかに通すことによって当該ガス中のCOを容器中の吸収剤に吸着させて残りのガスから分離し、その一方、複数基あるうちの他の容器に廃熱ボイラからの蒸気を通すことによって、吸着したCOを脱離させ蒸気吸収剤の吸着性能を再生させる、といった運転が可能だからである。ガス化ガスを通す容器と蒸気を通す容器とを適切に切り替え得るようにしておけば、上記のようなCOの分離・供給の同時実施を、長期間にわたり連続的に行うことができる。還元雰囲気での利用はアミンの酸化(劣化)を抑制する効果がある。つまり、この装置は、比較的低温度の状態でCOを吸着し、蒸気等にて加熱されたときそのCOを脱離して吸着性能を再生するというアミン系吸収剤の特性を的確に利用して、廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収を好ましい態様で実現させるものだといえる。
【0022】
【発明の実施の形態】
発明の実施に関する一形態として、廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収装置に関する系統図を図1および図2に示す。図1は、精製されたガス化ガスによる発電プロセスなど、装置のうちのガスの下流側部分を示し、図2は、廃棄物をガス化してそのガスを精製するプロセスなど、装置中のガスの上流側部分を示している。
【0023】
このエネルギー回収装置では、まず図2のように、ガス化炉10において可燃性廃棄物をガス化し、そのガス化ガスを廃熱ボイラ20に通したうえ、精製手段30において除塵・中和・洗浄等する。そうして精製したガス化ガスを、図1に示す発電手段60に使用することによって発電をし、ガスのエネルギーを電気的エネルギーに換えて回収するのである。
【0024】
図2に示すガス化炉10は、予燃焼器11と部分燃焼ガス化・灰溶融炉12とを主要部とするものである。破砕し乾燥させた廃棄物を予燃焼器11内に投入するとともに酸素を吹き込んで当該廃棄物を予燃焼させ、さらに、部分燃焼ガス化・灰溶融炉12内に送って1500℃程度で部分燃焼させ、ガス化処理を行う。当該炉12から排出される溶融スラグは、水で冷却し固化したうえスラグ破砕機13で粉砕することにより、水砕スラグとして排出する。一方、発生したガス化ガスは、熱回収器14にて循環水により800℃(1073K)程度にまで冷却して下流側へ送る。
【0025】
廃熱ボイラ20は、発生したガス化ガスの熱エネルギーによって蒸気(水蒸気)を発生させるとともに、ガス化ガスの温度を200℃(473K)程度以下に下げる役目をなす。こうして発生した蒸気のうち100℃(373K)程度の低温度になったものを、蒸気管22に送る。
【0026】
ガス化ガスの精製手段30としては、上流側から順に、集塵機31と中和塔32、洗浄塔33、送風機34、ガード触媒塔35、および後述する炭酸ガス分離塔40を配置している。集塵機31はバグフィルタ型のものとし、ガス化ガスから主としてチャー(すす)を除去する。中和塔32は、注入する苛性ソーダの作用で塩化水素(HCl)や硫化水素(HS)等の酸を中和するもの。洗浄塔33は、水をスプレーすることによってガス化ガスを洗浄し、ガス中の塵埃や重金属類、HClなどを除去するものである。ガード触媒塔35は、中和塔32や洗浄塔33によっても除去されなかったHClやHSなどを、カルシウム(Ca)や石灰(CaO、Ca(OH))等の触媒によって取り除く手段である。
【0027】
図1に示す発電手段60は、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)70を中心にして発電をなすユニットである。溶融炭酸塩形の燃料電池ならCOやHを含むガス化ガスを燃料にして発電ができるため、上記(図2を参照)のように発生したガス化ガスを、送風機(圧縮機)51とガスホルダー52とを含むガス圧縮手段50を介し、5〜10kgf/cm(490000〜980000Pa)程度に加圧したうえ燃料電池70に供給する。一般に燃料電池70の発電効率は約70%前後と高いので、ガス化ガスをそのまま加圧してアノード極(−極)71に供給する一方、別に用意した空気やCOガスをカソード極(+極)72に供給するようにすれば、燃料電池70から効率的に電力を得ることができる。
【0028】
しかし、図示したエネルギー回収装置では、ガス化ガスがもつエネルギーからさらに多くの電気的エネルギーを一層効率的に回収できるように、つぎの構成を採用している。すなわち、
【0029】
a) まず、図2に示したようにガスの精製手段30の最後尾に炭酸ガス分離塔40を配置し、それにてCOの多く(70〜80%)を取り除き、残りのガスを、ガス取出し口43から図1の圧縮手段50を介して燃料電池70のアノード極71に供給することとした。燃料電池70での発電のためには、アノード極71にCOとHを供給することが求められるもののCOはアノード極71では何の役目もなさないため、分離塔40においてCOを分離しておくのである。このようにすれば、圧縮手段50に圧縮させるガス量が減り、送風機51に必要な加圧動力が低減される。たとえば、COを17容量%含むガス化ガス8200Nm/hを大気圧から5kgf/cm(490000Pa)にまで加圧するときの理論上の必要動力は880kWであるが、そのガス化ガス中からCOの一部を分離してCO組成を4容量%にまで減らした場合、同様に加圧するのに必要な動力は約2割低減される。圧縮手段50では、炭酸ガス分離塔40を出た常圧(大気圧)のガスを5〜10kgf/cm(490000〜980000Pa)程度にまで加圧するのが通常であるため、相当の動力が削減され、削減されたその動力が実質上発電電力に加算されることになる。また、このようにCOを除去すれば、ガスホルダー52に必要な容量が削減される(小型のもので足りる)という効果もある。
【0030】
b) 図1および図2に示す炭酸ガス分離塔40としては、アミン系固体吸収剤(図示せず)を内蔵した2基の容器41・42を並列に配置している。ポリエチレンイミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、またはジエタノールアミンとモノエタノールアミンとの混合物などに代表されるアミン系の固体または液体吸収剤は、比較的低温度の状態でCOを吸着し、蒸気等によって加熱されたときそのCOを脱離して吸着性能を再生するという性質をもつ。そのため、そのような固体吸収剤を直径1mm程度の多孔質固体(図示せず)の表面に付着させて乾燥させ、そうしてできた多数の粒状物(図示せず)を各容器内に充填する。容器内のこのような粒状物間にガス化ガスを流すことにより、表面の吸収剤にCOを吸着させてガス中からその多くを分離するのである。2基の容器41・42を並列に配置しているのは、一方の容器内で吸収剤にCOを吸着させている間に、他方の容器内で吸収剤からCOを脱離させて吸着性能の再生をはかるためである。つまり分離塔40においては、切替弁(図示せず)を介してガス化ガスを容器41・42に交互に切り替えて導入し、その一方、ガス化ガスを導入していない側の容器42・41には、他の切替弁(図示せず)を介して廃熱ボイラ20から蒸気管2を経由させて低温度の蒸気を導入する。そうすれば、各容器内の固体吸収剤がCOの吸着と脱離とを交互に繰り返し、炭酸ガス分離塔40としては長期間連続してCOの分離・発生を行うことができる。精製手段30のうち最後尾、すなわちガス中のHClやHSが十分に除去された部分にこの分離塔40を配置しているので、アミン系の固体吸収剤が早期に劣化する恐れはない。
【0031】
c) 炭酸ガス分離塔40によってガス化ガスから分離させたCOは、分離塔40のCO取出し口44より、図1のとおり燃料電池70のカソード極72に供給することとした。燃料電池70のカソード極72には空気等とともにCOを供給する必要があるが、分離塔40にてガス化ガスから分離したCOをそこに供給すれば、COを別途に手配する必要がなくコストメリットが生じる。また、アノード極71から未利用のまま排出されたCOを燃焼させてカソード極72用のCOを得る必要がなくなるので、当該未利用のCOを後述のガスタービン80において発電用に使用できるというメリットも生じる。なお、分離塔40からカソード極72までのCOの供給経路については、後述する。
【0032】
d) 図1のように、発電機84と結合したガスタービン80を発電手段60のうちに含め、燃料電池70で消費されなかったガス化ガス(未利用ガス)を燃料にして、そのガスタービン80等により発電することとした。ガスタービン80は、空気等を圧縮して高圧にする圧縮機81と、高圧空気中で燃料を連続的に燃焼させるタービン燃焼器82と、高温高圧の燃焼ガスを膨張させて回転仕事をするタービン83とからなる。燃料電池70での未利用ガスであるCOやHなどを、排出口73からガスタービン80の燃焼器82へ供給して燃焼させれば、発電機84を駆動するに十分な動力がタービン83において発生する。通常、燃料電池70では発電効率が約70%程度であって、アノード極71およびカソード極72に供給した全ガスの30%程度が未利用となるが、そのようなガスからさらに電気的エネルギーを発生させるので、図示の装置では、燃料電池70のみによる場合よりもガス化ガスのエネルギーを一層有効に回収できることになる。
【0033】
e) 炭酸ガス分離塔40において分離したCOは、上記c)のようにカソード極72に供給するにあたり、図1のとおり一旦ガスホルダー45に貯留したうえで、上記のガスタービン80における圧縮機81へ空気とともに導入して5〜10kgf/cm(490000〜980000Pa)程度に加圧することとしている。加圧された空気とCOは、一部を上記のガスタービン燃焼器82へ導き、一部を燃料電池70のカソード極72へ供給するわけである。このようにすれば、専用の加圧手段を用意しなくとも燃料電池70のカソード極72に向けて高い圧力で空気とCOとを供給でき、もって燃料電池70の発電効率を高めることができる。
【0034】
【発明の効果】
請求項1に記載した廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収方法および請求項2に記載したエネルギー回収装置によれば、燃料電池において高効率でエネルギー変換を行えることに加え、燃料電池へ向けてのガスの圧送にともなうエネルギーロスを少なくして効率的にエネルギー回収を行うことが可能になる。
【0035】
請求項1のエネルギー回収方法においてさらに、分離したCO 2 ガスを燃料電池(MCFC)のカソード極に供給することにより、または請求項2のエネルギー回収装置においてさらに、CO 2 ガスの分離手段におけるCO 2 の取出し口を、燃料電池のカソード極に接続することにより、CO2の製造または購入に要するコストを削減できるほか、燃料電池での未利用ガスを任意の用途に有効利用することができる。
【0036】
請求項1に記載のエネルギー回収方法および請求項2の回収装置によれば、廃棄物ガス化ガスがもつエネルギーを燃料電池とタービン発電機との双方によって一層効率的に電気的エネルギーに変換して回収することができる。
【0037】
請求項1のエネルギー回収方法において、分離したCO 2 ガスを、ガスタービン燃焼器へ送る空気とともに圧縮機(タービンと直結した圧縮機)に導入して圧縮し、圧縮した一部(ガスタービン燃焼器へ導くもの以外)を燃料電池のカソード極へ供給することにより、または請求項2のエネルギー回収装置において、CO 2 ガスの分離手段におけるCO 2 ガスの取出し口を、タービンと直結された圧縮機(つまり、当該タービンの出力の一部を利用して空気を圧縮し、ガスタービン燃焼器に高圧空気を導くもの)を介して燃料電池のカソード極に接続することにより、燃料電池のカソード極へ送る空気とCO2とを、専用の加圧手段を用意しなくとも高い圧力にして供給することができ、もって燃料電池の発電効率を高めることができる。
【0038】
請求項2に記載したエネルギー回収装置において、CO 2 ガスの分離手段としてアミン系吸収剤(固体吸収剤または液体吸収剤)を内蔵の容器を並列に複数基配置するとともに、ガス化炉から続く(下流側へ後続する)ガスの経路に廃熱ボイラを配置し、廃熱ボイラから容器にかけて蒸気管を接続することにより、ガス化ガスからCO2を分離して残りのガスを燃料電池のアノード極に供給しながら、分離したCO2をカソード極などに供給するという運転を、長期間にわたって連続的に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施に関する一形態である廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収装置に関する系統図である。ただし、精製されたガス化ガスによる発電プロセスなど、装置のうちのガスの下流側部分を示す。
【図2】図1に示すエネルギー回収装置について、廃棄物をガス化してそのガスを精製するプロセスなど、装置中のガスの上流側部分を示す系統図である。
【符号の説明】
10 ガス化炉
20 廃熱ボイラ
22 蒸気管
30 精製手段
40 炭酸ガス分離塔(炭酸ガスの分離手段)
41・42 容器
51 送風機(ガス圧縮機)
60 発電手段
70 燃料電池
71 アノード極
72 カソード極
80 ガスタービン
81 圧縮機
82 タービン燃焼器
83 タービン
84 発電機

Claims (2)

  1. 廃棄物をガス化して得る可燃性ガスを、炭酸ガスを分離したうえ加圧して燃料電池のアノード極に供給すること
    および、燃料電池での未利用のガスをガスタービン燃焼器へ供給して燃焼させ、その燃焼ガスをタービンに導入して発電機を駆動すること
    を特徴とする廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収方法。
  2. 廃棄物を可燃性ガスに換えるガス化炉から続くガスの経路に炭酸ガスの分離手段が配置されていて、同手段における分離された残りのガスの取出し口が、ガス圧縮機を介して燃料電池のアノード極に接続されていること
    および、燃料電池における未利用ガスの排出口がガスタービン燃焼器に接続されるとともに、当該燃焼器から燃焼ガスを受けるタービンに発電機が連結されていること
    を特徴とする廃棄物ガス化ガスのエネルギー回収装置。
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