JP3575333B2 - 内燃機関の始動時制御装置 - Google Patents

内燃機関の始動時制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の始動性を向上させるための内燃機関の始動時制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の装置としては、例えば特開平5−240080号公報に記載のものがある。この公報に記載の装置においては、極低温のときには内燃機関の始動が困難となって、始動するまでのクランキング時間が長くなるので、このクランキング時間が所定時間継続すると、吸気絞り弁を開き、これによって吸入空気量を増大させて、プラグのかぶりを回避し、内燃機関の始動性を向上させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関の始動性は、内燃機関の温度ばかりでなく、他の要因によっても悪化する。例えば、バッテリーの電圧低下によってクランキング回転数が低下したときや、吸排気バルブとバルブシート間にカーボンがかみ込んで圧縮工程における燃焼室の気密性が低下し、圧縮不良が発生したときにも、内燃機関の始動性が低下する。
【0004】
このため、上記公報に記載の装置の様にクランキング時間が長くなったときに吸入空気量を増大させるだけでは、内燃機関の始動性を低下させる各種の要因に対して適切に対処することができなかった。例えば、バッテリーの電圧低下によってクランキング回転数が低下した場合は、クランキング時間が長くなる。このときに吸入空気量を増大すると、燃焼室の圧縮圧力が増大して燃料の霧化が悪化し、この結果として内燃機関の始動性が更に悪化した。逆に、吸排気バルブとバルブシート間にカーボンがかみ込んで、圧縮不良が発生した場合は、吸入空気量を十分に増大させないと、内燃機関の始動性が向上しなかった。
【0005】
そこで、本発明の課題は、上記従来の課題に鑑みなされたものであって、バッテリーの電圧低下や吸排気バルブにカーボンがかみ込んでいるときにも内燃機関の始動性を向上させることが可能な内燃機関の始動時制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために、本発明は、内燃機関の吸入空気量を調整する電子制御アクチュエータを備え、該電子制御アクチュエータを制御することにより該内燃機関の始動時の吸入空気量を調節する内燃機関の始動時制御装置において、該内燃機関の始動時のクランキング回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出手段によって検出されたクランキング回転数が、吸入空気の圧縮不良を判定するための回転数しきい値よりも高い場合は、前記吸入空気量が増大される様に前記電子制御アクチュエータを制御する制御手段とを備えている。
【0007】
本発明によれば、クランキング回転数が吸入空気の圧縮不良を判定するための回転数しきい値よりも高くなったときに、電子制御アクチュエータを制御して吸入空気量を増大させている。例えば、吸排気バルブのカーボンのかみ込みによって圧縮工程における燃焼室の気密性が低下し、圧縮不良が発生すると、内燃機関の始動性が低下する。この場合、燃焼室の圧縮圧力の低下によりクランキング回転数が高くなるので、このときに電子制御アクチュエータを制御して吸入空気量を増大すると、圧縮不良が解消されて、内燃機関の始動性が向上する。また、バッテリーの電圧低下によりクランキング回転数が低下した場合は、吸入空気量を増大することがないので、従来の様に内燃機関の始動性を更に悪化させることはない。
【0008】
一実施形態では、該内燃機関が始動するまでのクランキング時間を計時する計時手段を備え、前記制御手段は、前記計時手段によって計時されたクランキング時間が予め定められた第1時間しきい値よりも長くなったときにのみ、前記吸入空気量が増大される様に前記電子制御アクチュエータを制御している。
【0009】
つまり、内燃機関の始動が困難なときにはクランキング時間が長くなるので、このクランキング時間が第1時間しきい値よりも長くなったときにのみ、吸入空気量を増大している。これによって吸入空気量を不要に増大することがなくなる。
【0010】
一実施形態では、前記回転数しきい値は、該内燃機関の温度もしくは該内燃機関の始動時のクランキングを行うための電力を供給するバッテリーの電圧に基き設定されている。
【0011】
クランキング回転数は、内燃機関の温度やバッテリーの電圧によって変化する。このため、内燃機関の温度やバッテリーの電圧に応じて回転数しきい値も変化させ、これによってクランキング回転数が回転数しきい値よりも高いか否かの判定、つまり圧縮不良の判定を正確に行っている。
【0012】
一実施形態では、前記回転数しきい値は、該内燃機関の始動完了までの時間が予め定められた第2時間しきい値よりも短い場合に、該内燃機関の始動完了時の回転数に基き更新されている。
【0013】
内燃機関の動力特性のばらつきや経時変化によって、クランキング回転数が低くなったり高くなるので、内燃機関が正常に始動したときの内燃機関の回転数を動力特性とみなし、この内燃機関の回転数に応じて回転数しきい値を更新して、このしきい値を動力特性に整合させている。これによってクランキング回転数が回転数しきい値よりも高いか否かの判定、つまり圧縮不良の判定を正確に行っている。
【0014】
一実施形態では、前記制御手段は、前記吸入空気量が増大される様に前記電子制御アクチュエータを制御するに際し、前記回転数検出手段によって検出されたクランキング回転数に応じて該吸入空気量の増大量を調節している。
【0015】
吸入空気量を増大させると、内燃機関の燃焼室の圧縮圧力が高くなり、内燃機関の負荷が増大する。このためクランキング回転数に応じて吸入空気量の増大量を調節し、これによって吸入空気量を適宜に増大させている。
【0016】
一実施形態では、前記制御手段は、前記吸入空気量が増大される様に前記電子制御アクチュエータを制御するに際し、該内燃機関の温度に応じて該吸入空気量の増大量を調節している。
【0017】
吸入空気量が増大して、内燃機関の燃焼室の圧縮圧力が高くなったり、内燃機関の温度が低くなると、燃焼室内の燃料の霧化が悪化する。このため内燃機関の温度に応じて吸入空気量の増大量を調節し、これによって燃焼室内の燃料の霧化の悪化を防止している。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、本発明の始動時制御装置の一実施形態を示す概略構成図である。図1において、内燃機関(以下エンジンと称す)1にはスロットルバルブ4が設けられている。このスロットルバルブ4は、電子制御アクチュエータとしてのスロットルアクチュエータ5によりその開度が調整され、これによってエンジン1に吸入される空気の量が調節される。
【0020】
エンジン1の気筒を構成するシリンダ8内には図の上下方向に往復動するピストン9が配設されており、同ピストン9はコンロッド10を介してクランク軸11に連結されている。ピストン9の上方にはシリンダ8及びシリンダヘッド12によって区画された燃焼室13が形成されている。燃焼室13は、吸気弁14及び排気弁15を介して吸気管2及び排気管3に連通している。
【0021】
エンジン1の吸気ポート17には電磁駆動式のインジェクタ18が設けられており、このインジェクタ18には図示しない燃料タンクから燃料(ガソリン)が供給される。この場合、吸気管2上流から供給される空気とインジェクタ18により供給される噴射燃料とが吸気ポート17にて混合され、その混合気が吸気弁14の開弁動作に伴い燃焼室13内(シリンダ8内)に流入する。そして、燃焼室13内に流入された混合気は、その中で圧縮され、点火プラグ19から点火火花が発せられることにより点火して爆発する。エンジン1は、この爆発によって回転トルクを得ることになる。燃焼後のガスは、排気ガスとして排気弁15を介して排気管3に排出される。
【0022】
また、シリンダ8(ウォータジャケット)には冷却水の水温を検出するための水温センサ21が配設されている。さらに、クランク軸11には、その回転状態に応じて720°CA(クランクアングル)毎にパルス信号を出力する基準位置センサ22と、一定のクランク角度(例えば30°CA)毎にパルス信号を出力する回転数センサ23が設けられている。
【0023】
更に、吸気管2の上流部には吸入空気量を検出するためのエアフローメータ24が配設されている。運転者により踏み込み操作されるアクセルペダル25には同アクセルペダル25の踏み込み量を検出するためのアクセルセンサ26が配設されている。変速機(図示せず)には該変速機のシフト位置を検出するシフトセンサ28が配設されている。
【0024】
一方、ECU30は、周知のCPU、ROM、RAM、I/O回路等からなるマイクロコンピュータを中心に構成されている。そして、ECU30は、水温センサ21、基準位置センサ22、回転数センサ23、エアフローメータ24、アクセルセンサ26及びシフトセンサ28の検出信号を入力し、これらの各種検出信号に基いてエンジン水温、クランク角度、エンジン回転数、吸入空気量、アクセル開度、シフト位置を検知する。
【0025】
また、ECU30は、上記センサ群による各種検出出力に基いて、燃料噴射量(もしくは燃料噴射時間)、点火時期、目標スロットル開度等を算出して、インジェクタ18による燃料噴射、点火プラグ19による点火、スロットルアクチュエータ5によるスロットルバルブ4の開度を制御する。
【0026】
さて、この様な構成において、イグニッションキー27を操作してスタータモータをオンにすると、バッテリー31からスタータモータ(図示せず)への電力供給経路が形成されて、該スタータモータへと電力が供給され、該スタータモータが作動してクランク軸11が回転し、ピストン9が往復動して混合気が燃焼室13内に流入し、点火プラグ19から点火火花が発せられてエンジン1が作動する。
【0027】
先に述べた様に、バッテリー31の電圧低下によってクランキング回転数が低下したとき、また各バルブ14,15とバルブシート間にカーボンがかみ込んで圧縮工程における燃焼室13の気密性が低下し、圧縮不良が発生したとき、更にはエンジン1の水温が極度に低下したときには、エンジン1の始動性が低下する。このため、本実施形態の制御装置においては、エンジン1の始動に際し、図2、図3及び図4に示すフローチャートの処理を行い、これによってエンジン1の始動性の悪化を防止している。
【0028】
まず、図2のフローチャートに従って本実施形態の制御装置による処理の概要を述べる。図2のフローチャートの処理は、例えば8msec毎に繰り返される。
【0029】
ECU30は、スタータモータがオンにされスタータモータが作動しているかを判定し(ステップ101)、スタータモータがオンにされているときには(ステップ101,Yes)、エンジン1が始動モードであるかをエンジン回転数が所定回転数以下であるか否かに基き判定する(ステップ102)。
【0030】
エンジン1が始動モードであるときには(ステップ102,Yes)、ECU30は、回転数センサ23によって検出されたエンジン回転数をクランキング回転数enesmとして、実際のクランキング回転数enesmと第1回転数しきい値enesmgxを比較する(ステップ103)。ここで、第1回転数しきい値enesmgxは、後述するステップ201,202の処理と同様に、冷却水の温度THW及びバッテリー31の電圧BaTに基き求められる。
【0031】
そして、ECU30は、実際のクランキング回転数enesmが第1回転数しきい値enesmgxよりも高ければ(ステップ103,Yes)、各バルブ14,15とバルブシート間にカーボンがかみ込んで圧縮行程における燃焼室13の気密性が低下し、圧縮不良が発生しているものとして、実際のクランキング時間ecstartと第1時間しきい値ecstartxを比較する(ステップ104)。なお、クランキング時間ecstartはスタータモータによってクランク軸11が回転されている期間であり、ECU30は、スタータモータがオンされている期間をカウンタによりカウントすることで、クランキング時間ecstartを計時している。また、第1時間しきい値ecstartxは、後述するステップ203の処理と同様に、第1回転数しきい値enesmgx及び冷却水の温度THWに基き求められる。
【0032】
この後、ECU30は、実際のクランキング時間ecstartが第1時間しきい値ecstartxよりも長ければ(ステップ104,Yes)、エンジン1が正常に作動開始しなかったとみなし、スロットルアクチュエータ5によりスロットルバルブ4の開弁制御を行い(ステップ105)、これによってエンジン1の始動性の向上を図る。
【0033】
また、ECU30は、スタータモータがオフであったり(ステップ101,No)、エンジン1が始動モードでないときには(ステップ102,No)、或いは、スタータモータがオンであり、かつエンジン1が始動モードであっても、クランキング回転数enesmが低かったり(ステップ103,No)、クランキング時間ecstartが短ければ(ステップ104,No)、エンジン1が前回始動モードであるか否かを判定する(ステップ106)。
【0034】
そして、エンジン1が始動モードでなく(ステップ102,No)、前回始動モードであるときには(ステップ106,Yes)、すなわち、エンジン1が始動モードから始動後モードに移行したときには、第1回転数しきい値enesmgxの学習を行い(ステップ107)、この後、スロットルバルブ4の通常制御に移り(ステップ108)、図2の処理を終了する。
【0035】
すなわち、図2の処理においては、クランキング回転数enesmを用いて圧縮不良が発生しているか否か及びクランキング時間ecstartを用いてエンジン1が正常に作動開始しているか否かを判定し、圧縮不良により正常に作動開始してないときにはスロットルバルブ4の開弁制御を行い、エンジン1の始動性の向上を図っている。
【0036】
図3は、図2のステップ107の処理を更に詳しく示すフローチャートである。
【0037】
先に述べたようにエンジン1が始動モードから始動後モードに移行したときには、図3のフローチャートにおいて、まず、ECU30は、バックアップRAM内の図5に示す様な第1回転数しきい値enesmgxを学習記憶しているデータテーブル51を参照する。このデータテーブル51においては、冷却水の水温THW及びバッテリー31の電圧BaTに対応する複数の学習領域jが設定されており、各学習領域j毎に、第1回転数しきい値enesmgxを学習記憶している。なお、バッテリー31が外されたときなどには、各学習領域j毎に学習記憶した第1回転数しきい値enesmgx、つまり各学習領域j毎の学習値enesmgxjは初期値に設定されるが、ここで、各学習領域jの初期値は、エンジン1が平均的な動力特性を持つことを前提にして予め設定された平均的なものとされている。
【0038】
そして、ECU30は、水温センサ21によって検出された冷却水の水温THW及び電圧検出器32によって検出されたバッテリー31の電圧BaTに対応する学習領域jをデータテーブル51の各学習領域jから選択する(ステップ201)。
【0039】
次に、ECU30は、選択した学習領域j内の学習値enesmgxjを読み出す。また、検出された冷却水の水温THWが選択した学習領域jの中央値と選択した学習領域jに隣接する学習領域jの中央値の各水温THWの中間値を示す場合には、この隣接する学習領域j内の学習値enesmgxjを読み出す。これと同様に、検出されたバッテリー31の電圧BaTが選択した学習領域jの中央値と選択した学習領域jに隣接する学習領域jの中央値の各電圧BaTの中間値を示す場合には、この隣接する学習領域j内の学習値enesmgxjを読み出す。
【0040】
そして、このように読み出した各学習値enesmgxjを用いて、検出された冷却水の水温THW及び検出されたバッテリー31の電圧BaTに対応する第1回転数しきい値enesmgxを求める(ステップ202)。ここでは、補間法によって各学習値enesmgxjから1つの第1回転数しきい値enesmgxを求めている。ただし、ステップ202において、1つの学習領域j内の学習値enesmgxjのみを読み出した場合は、補間法を用いる必要がなく、該学習領域j内の学習値enesmgxjが第1回転数しきい値enesmgxとして設定される。
【0041】
更に、ECU30は、第1回転数しきい値enesmgx及び検出された冷却水の水温THWを用いて、予め設定された関数f(enesmgx,THW)に基き第1時間しきい値ecstartxを求める(ステップ203)。
【0042】
ECU30は、始動モードでのクランキング回転数enesmと第1回転数しきい値enesmgxの1.3倍の値を比較すると共に、実際のクランキング時間ecstart、つまりエンジン1の始動時間ecstartと第1時間しきい値ecstartxの0.9倍の値(第2時間しきい値)を比較する(ステップ204)。
【0043】
そして、始動モードでのクランキング回転数enesmが第1回転数しきい値enesmgxの1.3倍の値よりも大きく、かつエンジン1が正常に作動開始されて始動時間ecstartが第1時間しきい値ecstartxの0.9倍の値(第2時間しきい値)よりも小さい場合は(ステップ204,Yes)、エンジン1の動力特性が平均的なものから外れており、クランク軸11が回転し易く、エンジン1のフリクションが小さいため、学習値enesmgxを更新してエンジン1の動力特性に整合させるためのステップ205に移る。
【0044】
ステップ205において、ECU30は、選択した学習領域jにおける学習値enesmgxjに予め設定された値Ksを加算し、選択した学習領域jの学習値enesmgxjを更新する。
【0045】
また、始動モードでのクランキング回転数enesmが第1回転数しきい値enesmgxの1.3倍の値以下か、又は実際の始動時間ecstartが第1時間しきい値ecstartxの0.9倍の値(第2時間しきい値)以下の場合は(ステップ204,No)、ECU30は、始動モードでのクランキング回転数enesmと第1回転数しきい値enesmgxの0.7倍の値を比較すると共に、実際の始動時間ecstartと第1時間しきい値ecstartxの0.9倍の値(第2時間しきい値)を比較する(ステップ206)。
【0046】
始動モードのクランキング回転数enesmが第1回転数しきい値enesmgxの0.7倍の値よりも小さく、かつエンジン1が正常に作動開始されて始動時間ecstartが第1時間しきい値ecstartxの0.9倍の値(第2時間しきい値)よりも小さい場合は(ステップ206,Yes)、エンジン1の動力特性が平均的なものから外れており、クランク軸11が回転し難く、エンジン1のフリクションが大きため、学習値enesmgxjを更新してエンジン1の動力特性に整合させるためのステップ207に移る。
【0047】
ステップ207において、ECU30は、選択した学習領域jにおける学習値enesmgxjから予め設定された値Ksを減算し、選択した学習領域jの学習値enesmgxjを更新する。
【0048】
この様に図3のフローチャートの処理(図2のステップ107の処理)においては、始動モードでのクランキング回転数enesmを第1回転数しきい値enesmgxと比較し、始動モードでのクランキング回転数enesmが第1回転数しきい値enesmgxよりも高過ぎたり低過ぎると、第1回転数しきい値enesmgxを導くための各学習領域jの学習値enesmgxjを更新し、各学習値enesmgxjをエンジン1の動力特性に整合させている。例えば、エンジン1のフリクションが小さい場合は、エンジン1の始動の度に、各学習領域jの学習値enesmgxjが徐々に大きくされるので、第1回転数しきい値enesmgxが大きくなって実際のクランキング回転数enesmに近づく、つまり第1回転数しきい値enesmgxがエンジン1の動力特性に整合したものとなる。各学習値enesmgxjが十分に大きくなると、始動モードでのクランキング回転数enesmが第1回転数しきい値enesmgxの1.3倍の値以下と判定されるので(ステップ204,No)、各学習領域jの学習値enesmgxjが不用に大きくなることはない。また、エンジン1のフリクションが大きい場合は、エンジン1の始動の度に、各学習領域jの学習値enesmgxjが徐々に小さくされるので、第1回転数しきい値enesmgxが小さくなって実際のクランキング回転数enesmに近づく。各学習値enesmgxjが十分に小さくなると、始動モードでのクランキング回転数enesmが第1回転数しきい値enesmgxの0.7倍の値以上と判定されるので(ステップ206,No)、各学習領域jの学習値enesmgxjが不用に小さくなることはない。
【0049】
また、第1回転数しきい値enesmgx及び検出された冷却水の水温THWを用いて第1時間しきい値ecstartxを求めているので、各学習領域jの学習値enesmgxjの更新に伴い、第1時間しきい値ecstartxも更新されることになる。
【0050】
こうして各学習領域jの学習値enesmgxjをエンジン1の動力特性に整合させておけば、該動力特性に整合した第1回転数しきい値enesmgx及び第1時間しきい値ecstartxを得ることができる。この結果、図1のステップ103,104においては、第1回転数しきい値enesmgx及び第1時間しきい値ecstartxに基いて、エンジン1が正常に作動開始されたか否かを正確に判定することが可能になる。
【0051】
図4は、図2のステップ105の処理を更に詳しく示すフローチャートである。
【0052】
先に述べた様に実際のクランキング回転数enesmが高くかつ実際のクランキング時間ecstartが長く(各ステップ10,Yes、10,Yes)、圧縮不良によりエンジン1が正常に作動開始しなかったとみなすと、エンジン1の始動性の向上を図るためにスロットルアクチュエータ5によるスロットルバルブ4の開弁制御を開始する(ステップ105)。
【0053】
図4のフローチャート(図2のステップ105)において、まずECU30は、前回の制御が通常モード、つまりスロットルバルブ4の開弁制御を開始していない状態にあったか否かを判定する(ステップ301)。最初はスロットルバルブ4の開弁制御を開始していないので(ステップ301,Yes)、ECU30は、開弁制御経過時間ccarbonを0に初期化すると共に実際のクランキング回転数enesmを開弁制御直前回転数enesmbとして記憶する(ステップ302)。
【0054】
そして、ECU30は、冷却水の水温THWを用いて、予め設定された関数f(THW)に基きカーボン補正開度dcarbonを求める(ステップ303)。更に、ECU30は、ベース開度dg、水温補正開度dsta及びカーボン補正開度dcarbonを加算して、この和をスロットルバルブ4の目標開度TAtgとして設定し(ステップ304)、スロットルアクチュエータ5を駆動制御することによって、スロットルバルブ4の開度を目標スロットル開度TAtgに調節する。
【0055】
図6のグラフは、冷却水の水温THWに対する始動時の目標スロットル開度TAtgの特性を示している。目標スロットル開度TAtgは、ベース開度dg、水温補正開度dsta及びカーボン補正開度dcarbonの和である。
【0056】
ベース開度dgは、予め設定された一定値である。
【0057】
水温補正開度dstaは、先に述べた様に冷却水の水温THWに対応して変動する値であって、予め設定された関数に基き求められる。水温THWが低い程、水温補正開度dstaが大きくされ、これに伴って目標スロットル開度TAtgが大きくなり、吸入空気量が増大されて、始動性の向上が図られる。
【0058】
カーボン補正開度dcarbonは、冷却水の水温THWに対応して変動する値であって、予め設定された関数に基き求められる。水温THWが高い程、カーボン補正開度dcarbonが大きくされ、これに伴って目標スロットル開度TAtgが大きくなり、吸入空気量が増大されて、始動性の向上が図られる。つまり、各バルブ14,15とバルブシート間にカーボンがかみ込んで圧縮工程における燃焼室13の気密性が低下し、圧縮不良が発生したときには、始動性が悪化するので、カーボン補正開度dcarbonを加算して目標スロットル開度TAtgを増大させ、吸入空気量を増大して燃焼室13内の圧縮圧力の低下を補い、始動性の向上を図っている。
【0059】
尚、図4のフローチャートの処理(図2のステップ105の処理)に移らない限り、スロットルバルブ4の通常制御に移り(図2のステップ108)、ベース開度dgと水温補正開度dstaの和が目標スロットル開度TAtgとして求められ、この目標スロットル開度TAtgにスロットルバルブ4の開度が調節される。
【0060】
この後、図2のフローチャートの処理が繰り返され、ステップ105に戻ると、ECU30は、スロットルバルブ4の開弁制御を既に開始しているので、前回の制御が通常モードでないと判定し(ステップ301,No)、開弁制御経過時間ccarbonを歩進してから(ステップ305)、開弁制御経過時間ccarbonが1秒に達していないことを確認して(ステップ306,No)、図2のステップ101の処理に戻る。
【0061】
ここで、図2のフローチャートの処理を繰り返すうちにエンジン1が作動して始動モードを抜けると、スロットルバルブ4の通常制御に移り(ステップ108)、図2の処理を終了する。
【0062】
また、始動モードが継続されていれば、ステップ301,305,306が繰り返され、開弁制御経過時間ccarbonが1秒に達する(ステップ306,Yes)。そして、ECU30は、開弁制御経過時間ccarbonを0に初期化してから(ステップ307)、ステップ302において記憶しておいた開弁制御直前回転数enesmbと冷却水の水温THWを用いて、予め設定された関数f(enesmb,THW)に基き第2回転数しきい値enesmvを求める。また、ECU30は、冷却水の水温THWを用いて、予め設定された関数f(THW)に基き第3回転数しきい値enesmlを求める(ステップ308)。
【0063】
図7のグラフは、開弁制御直前回転数enesmbに対する第2回転数しきい値enesmvの特性を示しており、各水温THW毎にそれぞれの特性曲線が描かれている。各特性曲線の傾きは、開弁制御直前回転数enesmbに対する第2回転数しきい値enesmvの比を示している。ステップ308における第2回転数しきい値enesmvを求める演算は、検出された冷却水の水温THWに対応する特性曲線を選択し、この選択された特性曲線に基き開弁制御直前回転数enesmbに対する第2回転数しきい値enesmvを求めることに相当する。検出された冷却水の水温THWに対応する特性曲線が各特性曲線の中間に位置する場合は、補間法により中間位置の特性曲線を求め、この特性曲線に基き第2回転数しきい値enesmvを求める。
【0064】
ここで、カーボンのかみ込みによる圧縮不良の程度が大きい場合は、カーボン補正開度dcarbonの加算により吸入空気量を既に増大したにもかかわらず、燃焼室13内の圧縮圧力が大きく上昇しない。このため、エンジン1の負荷が増大せず、実際のクランキング回転数enesmが殆ど低下せず、実際のクランキング回転数enesmが第2回転数しきい値enesmvを大きく上回る。従って、実際のクランキング回転数enesmが第2回転数しきい値enesmvを大きく上回れば、カーボンのかみ込みによる圧縮不良の程度が大きいことが判るる。
【0065】
図8のグラフは、冷却水の水温THWに対する第3回転数しきい値enesmlの特性を示している。第3回転数しきい値enesmlは、エンジン1を始動させるのに必要な最低限度のクランキング回転数を示しており、水温THWに応じて変化する。ステップ308における第3回転数しきい値enesmlを求める演算は、図8の特性曲線に基き水温THWに対する第3回転数しきい値enesmlを求めることに相当する。
【0066】
ここで、カーボンのかみ込みによる圧縮不良の程度が小さい場合は、吸入空気量を既に増大したことによって、燃焼室13内の圧縮圧力が上昇して、エンジン1の負荷が増大し、実際のクランキング回転数enesmが第3回転数しきい値enesmlよりも低くなる。このとき、燃焼室13内の燃料の霧化が悪化し、エンジン1の始動が極めて困難な状態となる。従って、実際のクランキング回転数enesmが第3回転数しきい値enesmlよりも低くなれば、燃焼室13内の燃料の霧化が悪化していることになる。
【0067】
さて、ステップ308において第2回転数しきい値enesmv及び第3回転数しきい値enesmlを求めると、ECU30は、実際のクランキング回転数enesmと第2回転数しきい値enesmvの1.3倍の値を比較する(ステップ309)。実際のクランキング回転数enesmが第2回転数しきい値enesmvの1.3倍の値よりも大きい場合は(ステップ309,Yes)、つまり先に述べた様に実際のクランキング回転数enesmが第2回転数しきい値enesmvを大きく上回れば、カーボンのかみ込みによる圧縮不良の程度が大きいことが判る。このため、ECU30は、冷却水の水温THWを用いて、予め設定された関数f(THW)に基き補正開度を求め、この補正開度をカーボン補正開度dcarbonに加算して、カーボン補正開度dcarbonを更新する(ステップ310)。そして、ECU30は、スロットルバルブ4の目標開度TAtgを更新し(ステップ304)、スロットルバルブ4の開度を補正開度の分だけ開く。この結果、吸入空気量が更に増大され、燃焼室13内の圧縮圧力の低下が更に補われ、始動性が向上する。
【0068】
実際のクランキング回転数enesmが第2回転数しきい値enesmvの1.3倍の値以下の場合は(ステップ309,No)、ECU30は、実際のクランキング回転数enesmと第3回転数しきい値enesmlを比較する(ステップ311)。実際のクランキング回転数enesmが第3回転数しきい値enesmlよりも低い場合は(ステップ311,Yes)、先に述べた様にカーボンのかみ込みによる圧縮不良の程度が小さく、燃焼室13内の燃料の霧化が悪化している。このため、ECU30は、上記関数f(THW)に基く補正開度を求め、この補正開度をカーボン補正開度dcarbonから減算して、カーボン補正開度dcarbonを更新する(ステップ312)。そして、ECU30は、スロットルバルブ4の目標開度TAtgを更新し(ステップ304)、スロットルバルブ4の開度を補正開度の分だけ閉じる。この結果、吸入空気量が減少されて、燃焼室13内の燃料が良好に霧化され、エンジン1の始動性が向上する。
【0069】
この様に図4のフローチャートの処理(図2のステップ105の処理)においては、スロットルバルブ4の目標開度TAtgをカーボン補正開度dcarbonだけ開いて、吸入空気量を一旦増大させ、この後に開弁制御経過時間ccarbonが1秒に達するのを待ってから、実際のクランキング回転数enesmと第2回転数しきい値enesmv及び第3回転数しきい値enesmlを比較することによって、実際のクランキング回転数enesmの変化の程度を判定し、実際のクランキング回転数enesmが第2回転数しきい値enesmvの1.3倍の値よりも大きくなると、カーボンのかみ込みによる圧縮不良の程度が大きいとして、カーボン補正開度dcarbonを増大して、スロットルバルブ4の目標開度TAtgを増大し、スロットルバルブ4の開度を更に大きくし、吸入空気量をより増大し、燃焼室13内の圧縮圧力の低下を更に補い、始動性を向上させている。また、実際のクランキング回転数enesmが第3回転数しきい値enesmlよりも低くなると、カーボンのかみ込みによる圧縮不良の程度が小さいとして、カーボン補正開度dcarbonを減少して、スロットルバルブ4の目標開度TAtgを減少し、スロットルバルブ4の開度を小さくし、吸入空気量を減少して、燃焼室13内の燃料を良好に霧化させ、エンジン1の始動性を向上させている。
【0070】
この様に本実施形態では、各バルブ14,15にカーボンがかみ込んで圧縮不良が発生し、これによってクランキング回転数が高くなったときには、吸入空気量を増大して圧縮不良を解消し、内燃機関の始動性を向上させている。また、バッテリー電圧が低下し、クランキング回転数が低下した場合は、吸入空気量を増大しないので、従来の様に内燃機関の始動性を更に悪化させることはない。
【0071】
また、吸入空気量を増大してからのクランキング回転数の変化に応じて吸入空気量を再度調節しているので、圧縮不良の程度に応じて吸入空気量を更に増大したり、吸入空気量を減少させることができる。
【0072】
更に、ROM内の各学習値をエンジン1の動力特性に整合させたり、冷却水の水温THW及びバッテリー31の電圧BaTに対応する各学習値をROMから読み出しているので、これらの学習値に基いてエンジン1が正常に作動開始されたか否かを正確に判定することができる。
【0073】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、多様に変形することができる。例えば、各関数の内容をエンジンの動力特性に応じて変化させることが好ましい。また、各しきい値を適宜に増減させても構わない。
【0074】
【発明の効果】
以上説明した様に本発明によれば、クランキング回転数が吸入空気の圧縮不良を判定するための回転数しきい値よりも高くなったときに、電子制御アクチュエータを制御して吸入空気量を増大させている。例えば、吸排気バルブのカーボンのかみ込みによって圧縮工程における燃焼室の気密性が低下し、圧縮不良が発生すると、内燃機関の始動性が低下する。この場合、燃焼室の圧縮圧力の低下によりクランキング回転数が高くなるので、このときに電子制御アクチュエータを制御して吸入空気量を増大すると、圧縮不良が解消されて、内燃機関の始動性が向上する。また、バッテリーの電圧低下によりクランキング回転数が低下した場合は、吸入空気量を増大することがないので、従来の様に内燃機関の始動性を更に悪化させることはない。
【0075】
一実施形態によれば、制御手段は、計時手段によって計時されたクランキング時間が第1時間しきい値よりも長くなったときにのみ、吸入空気量を増大させている。つまり、内燃機関の始動が困難なときにはクランキング時間が長くなるので、このクランキング時間が第1時間しきい値よりも長くなったときにのみ、吸入空気量を増大している。これによって吸入空気量を不要に増大することがなくなる。
【0076】
一実施形態によれば、回転数しきい値は、内燃機関の温度もしくはバッテリーの電圧に基き設定されている。クランキング回転数は、内燃機関の温度やバッテリーの電圧によって変化する。このため、内燃機関の温度やバッテリーの電圧に応じて回転数しきい値も変化させ、これによってクランキング回転数が回転数しきい値よりも高いか否かの判定、つまり圧縮不良の判定を正確に行っている。
【0077】
一実施形態によれば、回転数しきい値は、内燃機関の始動完了までの時間が第2時間しきい値よりも短い場合に、内燃機関の始動完了時の回転数に基き更新されている。内燃機関の動力特性のばらつきや経時変化によって、クランキング回転数が低くなったり高くなるので、内燃機関が正常に始動したときの内燃機関の回転数を動力特性とみなし、この内燃機関の回転数に応じて回転数しきい値を更新して、このしきい値を動力特性に整合させている。これによってクランキング回転数が回転数しきい値よりも高いか否かの判定、つまり圧縮不良の判定を正確に行っている。
【0078】
一実施形態によれば、検出されたクランキング回転数に応じて吸入空気量の増大量を調節している。吸入空気量を増大させると、内燃機関の燃焼室の圧縮圧力が高くなり、内燃機関の負荷が増大する。このためクランキング回転数に応じて吸入空気量の増大量を調節し、これによって吸入空気量を適宜に増大させている。
【0079】
一実施形態によれば、内燃機関の温度に応じて吸入空気量の増大量を調節している。吸入空気量が増大して、内燃機関の燃焼室の圧縮圧力が高くなったり、内燃機関の温度が低くなると、燃焼室内の燃料の霧化が悪化する。このため内燃機関の温度に応じて吸入空気量の増大量を調節し、これによって燃焼室内の燃料の霧化の悪化を防止している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の始動時制御装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の制御装置における処理の概要を示すフローチャートである。
【図3】図2のステップ107の処理を更に詳しく示すフローチャートである。
【図4】図2のステップ105の処理を更に詳しく示すフローチャートである。
【図5】図1の制御装置におけるデータテーブルを示す図である。
【図6】冷却水の水温THWに対する始動時の目標スロットル開度TAtgの特性を示すグラフである。
【図7】開弁制御直前回転数enesmbに対する第2回転数しきい値enesmvの特性を示すグラフである。
【図8】冷却水の水温THWに対する第3回転数しきい値enesmlの特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 内燃機関(エンジン)
2 吸気管
3 排気管
4 スロットルバルブ
5 スロットルアクチュエータ
8 シリンダ
9 ピストン
10 コンロッド
11 クランク軸
12 シリンダヘッド
13 燃焼室
14 吸気弁
15 排気弁
17 吸気ポート
18 インジェクタ
19 点火プラグ
21 水温センサ
22 基準位置センサ
23 回転数センサ
24 エアフローメータ
25 アクセルペダル
26 アクセルセンサ
27 イグニッションキー
28 シフトセンサ
30 ECU
31 バッテリー
32 電圧検出器

Claims (6)

  1. 内燃機関の吸入空気量を調整する電子制御アクチュエータを備え、該電子制御アクチュエータを制御することにより該内燃機関の始動時の吸入空気量を調節する内燃機関の始動時制御装置において、
    該内燃機関の始動時のクランキング回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記回転数検出手段によって検出されたクランキング回転数が、吸入空気の圧縮不良を判定するための回転数しきい値よりも高い場合は、前記吸入空気量が増大される様に前記電子制御アクチュエータを制御する制御手段とを備える内燃機関の始動時制御装置。
  2. 該内燃機関が始動するまでのクランキング時間を計時する計時手段を備え、
    前記制御手段は、前記計時手段によって計時されたクランキング時間が予め定められた第1時間しきい値よりも長くなったときにのみ、前記吸入空気量が増大される様に前記電子制御アクチュエータを制御する請求項1に記載の内燃機関の始動時制御装置。
  3. 前記回転数しきい値は、該内燃機関の温度もしくは該内燃機関の始動時のクランキングを行うための電力を供給するバッテリーの電圧に基き設定される請求項1又は2に記載の内燃機関の始動時制御装置。
  4. 前記回転数しきい値は、該内燃機関の始動完了までの時間が予め定められた第2時間しきい値よりも短い場合に、該内燃機関の始動完了時の回転数に基き更新される請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の始動時制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記吸入空気量が増大される様に前記電子制御アクチュエータを制御するに際し、前記回転数検出手段によって検出されたクランキング回転数に応じて該吸入空気量の増大量を調節する請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の始動時制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記吸入空気量が増大される様に前記電子制御アクチュエータを制御するに際し、該内燃機関の温度に応じて該吸入空気量の増大量を調節する請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の始動時制御装置。
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