JP3575157B2 - エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム - Google Patents

エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム、更には、生ゴム及び加硫ゴムの引張強度が高く、耐熱性に優れ、低分子量成分のブリードが無い加工性の良好なエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エチレン−α−オレフィン共重合ゴムは従来、EPDM等のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエンゴムとともに自動車用材料、建築材料、電線用材料、ポリオレフィン改質材料として広く用いられている。これらの用途では、加硫物性が優れていることはもちろん、加工性、特にロール加工性、押し出し加工性が優れていることが望まれており、この点で、ジエン成分を含むことにより加工性に優れたEPDM等のエチレン−α−オレフィン−非共役ジエンゴムがエチレン−α−オレフィン共重合ゴムよりも広く用いられる現状となっている。この加工性を更に改良する従来技術として例えば、特開昭61−4708号公報に示されるように二級アルコールのバナジン酸エステル等の特殊な触媒を用いて分子量分布の広いエチレン−α−オレフィン−非共役ジエンゴムを製造する方法が開示されている。しかしながら、ジエン成分を含むゴムは加工性に優れるものの、ジエン成分を含まないゴムに比べて耐熱性、対候性に劣り、昨今の要求性能の高まりとともに、規格の厳しい分野には適用出来ない現状となりつつある。さらに特開昭61−4708号公報の方法では、分子量分布が必要以上に低分子量方向に広がるために、加工性は優れるものの、引張強度が低く、更に、低分子量部がゴム表面にブリードする等の問題点が生じ、最終製品の表面に清浄さが求められる分野、例えばポリオレフィン改質材料には使用出来ない現状にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、加工性、耐熱性に優れ、かつ引張強度が高く、低分子量部のブリードの発生しないエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを提供する点に存するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来の技術的課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の組成、分子量、分子量分布を有するエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを考案するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は、エチレン及び炭素数3ないし12のα−オレフィンからなり、下記(a)〜(h)の条件を満足するエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムに係わるものである。
(a)α−オレフィン含量が5〜35wt%であること
(b)ムーニー粘度:ML1+4121℃が10〜45であること
(c)分子量分布曲線の高分子量ピークに相当する部分の共重合体が、70phr油展としたときのムーニー粘度:ML1+4121℃が25以上70未満に相当する分子量を有すること
(d)GPC測定におけるQ値(重量平均分子鎖長/数平均分子鎖長)が4以上であること
(e)バイモーダルの分子量分布曲線を示すこと
(f)分子量分布曲線の高分子量ピーク高さ:X1と低分子量ピーク高さX2の
比:H=X1/X2が1.8以下であること
(g)分子量分布曲線の高分子量ピーク連鎖長(オングストローム)の常用対数:Y1と低分子量ピー
ク連鎖長(オングストローム):Y2の常用対数の比:I=Y1/Y2が1.30以上であること
(h)分子量分布曲線において、連鎖長100オングストローム以下の低分子量部の面積が3%以下であること
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のα−オレフィンは、必ずしも限定されないが、具体例としては、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどを挙げることができる。これらのα−オレフィンは、その一種を単独で用いてもよく、またはその二種以上を併用してもよい。
【0007】
本発明共重合体ゴム中におけるα−オレフィン含量は5〜35wt%である必要がある。35wt%以上では共重合体の引張強度が低下し、5wt%以下では、共重合体のゴム弾性は不十分となり実用に耐えられないレベルとなる。
【0008】
また、ポリオレフィン改質用途としては、α−オレフィン含量はゴム弾性に富む15wt%〜35wt%であることが好ましく、さらに好ましくは20wt%〜35wt%である。
【0009】
本発明共重合体のムーニー粘度は:ML1+4 121℃10〜45であり、好ましくは20〜40である。10以下の共重合体は本発明の構成要件より実質合成が不可能である。また、20未満では引張強度がやや低い上、製造プロセスにエクスペラー等の絞り機を用いた場合著しく生産性を悪化させる。一方該粘度が高すぎる場合は引張強度は優れるものの、押し出し加工性が著しく悪化し、配合物とした場合の押し出し量の低下、押し出し表面肌の悪化を招く。以上を勘案してバランス的には20〜35がより好ましいと言える。
【0010】
本発明共重合体の分子量分布曲線の高分子量ピークに相当する部分の共重合体は、70phr油展としたときのムーニー粘度:ML1+4 121℃が25以上70未満に相当する分子量を有する(実施例の2槽による重合例では1槽目で重合される共重合体に相当する)。該数値が過小な場合は分子量分布の広がりが不十分であり、良加工性を実現することができない。分子量分布の広化と言う目的では該数値は概して大きい方が好ましく、引張強度、加工性ともに優れるが、過大な場合配合物の押し出し表面肌がやや劣るという欠点がある。
【0011】
本発明共重合体のGPC測定におけるQ値(重量平均分子鎖長/数平均分子鎖長)は4以上、好ましくは6以上である。該数値が過小な場合は良好な押し出し加工性が得られない。また、本発明の構成用件に合致する限りQ値は大きい方が押し出し加工性の面で好ましい。
【0012】
本発明共重合体はバイモーダルの分子量分布曲線を示し、かつ下記の要件を満たす。
(1)分子量分布曲線の高分子量ピーク高さ:X1 と低分子量ピーク高さX2 の比:H=X1 /X2 が1.8以下であり、より好ましくは1.2以下であること(2)分子量分布曲線の高分子量ピーク連鎖長の常用対数:Y1 と低分子量ピーク連鎖長:Y2 の常用対数の比:I=Y1 /Y2 が1.30以上であり、より好ましくは1.35以上であること
(3)分子量分布曲線において、連鎖長100オングストローム以下の低分子量部の面積が3%以下であること
【0013】
分子量分布が単一ピークでは分子量分布の広化が不十分であり、良加工性を実現できない。しかしながら分子量分布がバイモーダルであってもHが過大な場合高分子量部が過剰となり、押し出し量の低下をもたらす。また、Iが1.30以上(分子量分布曲線における2つのピークがI=1.30のときよりも離れていることに相当)のときのみ分子量分布の広化が十分となり、良加工性が実現できる。また、(3)の低分子量部の面積が過大である場合共重合体表面へのブリードが起こり本発明の効果が得られなくなる。
【0014】
なお、GPCの測定条件は以下の通りである。
GPC:Waters社製 150C型
カラム:昭和電工(株)製 Shodex A−80M
サンプル量:400μl(ポリマー濃度0.2wt%)
流量:1ml/分
温度:140℃
溶媒:オルトジクロルベンゼン
【0015】
検量線は東洋曹達(株)製の標準ポリスチレンを使用し、常法により作成した。
【0016】
本発明の共重合体ゴムは下記(A)成分〜(C)成分を後記のとおり組合せて得られる触媒系の存在下、2槽の重合槽を用いて、エチレン、α−オレフィンを重合に付すことにより製造し得る。なお、本研究の構成要件に合致する限り3槽以上の重合槽を使用することも可能である。
【0017】
(A)成分としては、一般式VO(OR)3−n (ただしRは炭化水素基、Xはハロゲン、0≦n≦3)で示されるバナジウム化合物を用いることができ、VOCl、VO(OCH)Cl、VO(OCHCl、VO(OCH、VO(OC)Cl、VO(OCCl、VO(OC、VO(OC)Cl、VO(OCCl、VO(OC、VO(Oiso )Cl、VO(Oiso Cl、VO(Oiso 、あるいはこれらの混合物を例示することができる。これらの内、VOCl以外のものはVOClとアルコールを反応させたり、あるいは、VOClとVO(OR)を反応させることによって容易に得ることができる。
【0018】
(B)成分としては、一般式R’AlX3−m (ただしR’は炭化水素基、Xはハロゲン、0≦m≦3)で示される有機アルミニウム化合物を使用することができ、(CAlCl、(CAlCl、(C13AlCl、(C1.5 AlCl1.5 、(C1.5 AlCl1.5 、(C131.5 AlCl1.5 、CAlCl、CAlCl、C13AlCl等が例示できる。
【0019】
(A)成分と(B)成分のみからなる触媒系を用いても本発明の共重合体を得ることが可能であるが、ブリードする低分子量成分を更に少なくする目的で次に示す(C)成分を合わせて用いる方がより好ましい。
【0020】
(C)成分としては、下記一般式で示されるハロゲン化エステル化合物を用いることができる。
Figure 0003575157
【0021】
(ただしR”は炭素数1〜20で、部分的あるいは全てハロゲン置換された有機基、R’’’ は炭素数1〜20の炭化水素基)好ましくはR”の置換基が全てクロル置換された化合物、さらに好ましくは、パークロルクロトン酸エステルが非常に有効である。具体的には、エチルジクロルアセテート、メチルトリクロルアセテート、エチルトリクロルアセテート、メチルジクロルフェニルアセテート、エチルジクロルフェニルアセテート、メチルパークロロクロトネート、エチルパークロククロトネート、プロピルパークロルクロトネート、イソプロピルパークロルクロトネート、ブチルパークロルクロトネート、シクロプロピルパークロルクロトネート、フェニルパークロルクロトネート、等が例示できる。
【0022】
重合反応における有機アルミニウム化合物(B)とバナジウム化合物(A)の割合は、モル比で2.5以上、かつハロゲン化エステル化合物(C)とバナジウム化合物(A)の割合が、モル比で1.5以上でなければならない。
【0023】
また、本発明の共重合体ゴムは、上記のバナジウム触媒系に匹敵するランダム共重合性を有し、かつ分子量分布の狭い別の触媒系(下記(D)〜(G)成分を、後記の通り組み合わせて得られる触媒系)の存在下で、エチレンとα−オレフィンを重合することによっても得ることができる。
【0024】
(D)成分:化学式(1)〜(3)で表される遷移金属錯体
Figure 0003575157
【0025】
(ここで、Mは周期律表第IVB族の遷移金属を表し、Cp 及びCp はMとπ結合しているシクロペンタジエニル基又はその誘導基を表し、X 及びX はアニオン性配位子又は中性ルイス塩基配位子を表し、Yは窒素原子、リン原子、酸素原子又は硫黄原子を含有する配位子を表し、Zは酸素原子、硫黄原子、硼素原子又は周期律表第IVA 族の原子を表す。ただし、YとZは合一して縮合環を形成していてもよい。)
【0026】
(E)成分:成分(D)中の遷移金属Mと反応してイオン性の錯体を形成する化合物
(F)成分:有機アルミニウム化合物
(G)成分:アルモキサン
(D)成分は、前記化学式(1)又は(2)で表される遷移金属錯体である。
【0027】
式中、Mは周期律表第IVB族の遷移金属を表し、好ましくはジルコニウム、ハフニウム、チタニウムである。Cp 及びCp はMとπ結合しているシクロペンタジエニル基又はその誘導基を表す。X 及びX はアニオン性配位子又は中性ルイス塩基配位子を表す。Yは窒素原子、リン原子、酸素原子又は硫黄原子を含有する配位子を表す。Zは酸素原子、硫黄原子、硼素原子又は周期律表第IVA 族の原子を表す。ただし、YとZは合一して縮合環を形成していてもよい。
【0028】
化学式(1)の具体的な例としては、(第3級ブチルアミド)(テトラメチル−η −シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド、(第3級ブチルアミド)(テトラメチル−η −シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル−η −シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル−η −シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロリド、(エチルアミド)(テトラメチル−η −シクロペンタジエニル)−メチレンチタンジクロリド、(第3級ブチルアミド)ジメチル−(テトラメチル−η −シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド、(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η −シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テトラメチル−η −シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド、及び(フェニルホスフィド)ジメチル(テトラメチル−η −シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジルからえらばれた金属配位錯体をあげることができる。
【0029】
化学式(2)で表わされる化合物の具体的としては、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジブロミド、エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジフェニルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)メチルジルコニウムモノクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナト)、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(p−トルエンスルホナト)、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド及び上記化合物におけるジルコニウムをハフニウム又はチタニウムに置き換えた化合物が例示できる。なお、該例示において、シクロペンタジエニル環の二置換体は、1,2−及び1,3−置換体を含み、三置換体は1,2,3−及び1,2,4−置換体を含む。又、プロピル、ブチルなどのアルキル基は、n−、i−、sec−、tert−などの異性体を含む。かかる化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0030】
化学式(3)で表される化合物の具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)エチルジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)シクロヘキシルジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)フェニルジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ベンジルジルコニウムクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ネオペンチルジルコニウムクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビスインデニルジルコニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、ビスインデニルハフニウムジクロリドなどを例示することができる。
【0031】
(E)成分は、上記の成分(D)中の遷移金属Mと反応してイオン性の錯体を形成する化合物である。すなわち、(E)成分は上記の遷移金属錯体をカチオン性の化合物にしうる化合物であり、生成したカチオン性の化合物に対して弱く配位及び/又は相互作用をするが、反応しない対アニオンを提供するような化合物である。その例として活性プロトンを含有するものとしてテトラキスフェニルボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのアンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩などがあげられ、活性プロトンを含有せず且つカルボニウムイオンなどのルイス酸を有するものとしてトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどに代表されるイオン性化合物があげられる。更に上記イオン性化合物の他に、中性の化合物であっても中性の錯体(D)をカチオン性化合物に変化させるに充分なルイス酸性度を持ち錯体(D)をカチオン化した後、イオン性の対アニオンを提供するトリス(ペンタフルオロフェニル)ボロンなどに代表される電子受容体なども本発明において用いることができる。
【0032】
その具体的な例として、以下化学式(3)に示されるようなイオン対を有するイオン性化合物と中性のルイス酸性の化合物をあげることができる。
〔D〕〔E〕 (3)
【0033】
化学式(3)で表される〔D〕の例としては、活性プロトンを含有するトリメチルアンモニウム、トリエチルアンモウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、N,N−ジエチルアニリニウム、N,N,2,4,5−ペンタメチルアニリニウム、トリフェニルホスホニウム、トリ(o−トリル)ホスホニウム、トリ(p−トリル)ホスホニウム、トリ(メシチル)ホスホニウムなどの化合物、あるいは活性プロトンを含有しないトリフェニルカルベニウムイオン、トロピリウムイオンなどがあげられ、化合物〔E〕の例としては、テトラフェニルボレート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラ(o−フルオロフェニル)ボレート、テトラ(p−フルオロフェニル)ボレート、テトラ(m−フルオロフェニル)ボレート、テトラ(3,5−ジフルオロフェニル)ボレート、テトラ(2,5−ジフルオロフェニル)ボレート、テトラ(2,6−ジフルオロフェニル)ボレート、テトラ(o−トリル)ボレート、テトラ(p−トリル)ボレート、テトラ(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、テトラ(2,5−ジメチルフェニル)ボレート、オクタデカボレート、ドデカボレート、1−カルバウンデカボレート、1−カルバドデカボレートなどの化合物をあげることができるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
また、中性の化合物で(D)成分をカチオン化する化合物として、トリ(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリ(o−フルオロフェニル)ボラン、トリ(p−フルオロフェニル)ボラン、トリ(m−フルオロフェニル)ボラン、トリ(3,5−ジフルオロフェニル)ボラン、トリ(2,5−ジフルオロフェニル)ボラン、ジメチルフルオロアルミニウムなどが好ましい例としてあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0035】
(F)成分は有機アルミニウム化合物であり、下記化学式(4)で表される。AlRb’b’’ (4)
ここで、R,Rb’、Rb’’ は各々同一でも異なっていてもよく、水素、ハロゲン、アミド、アルコキシ又は炭化水素基である。
【0036】
(F)成分の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ(n−プロピル)アルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ(n−ブチル)アルミニウム、トリ(n−ヘキシル)アルミニウム、トリ(n−オクチル)アルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライド、ジイソプロピルアルミニウムクロライド、ジ(n−プロピル)アルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、ジ(n−ブチル)アルミニウムクロライド、ジメチルアルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジイソプロピルアルミニウムエトキサイド、ジ(n−プロピル)アルミニウムエトキサイド、ジイソブチルアルミニウムエトキサイド、ジ(n−ブチル)アルミニウムエトキサイド、ジメチルアルミニウムハイドライド、ジ(n−プロピル)アルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジ(n−ブチル)アルミニウムハイドライドなどを例示することができる。
【0037】
(G)成分はアルモキサンであり、下記化学式(5)又は(6)で表わされる。
Figure 0003575157
(R,RC’,RC”,RC”’ ,RC”” は炭素数1〜8の炭化水素基、s は重合度を示し、通常3〜50、好ましくは7〜40である。)で示される鎖状アルミノキサン。
【0038】
Figure 0003575157
(Rは式(5)と同じものを示す。またsは重合度を示し、好ましい繰り返し単位数は3〜50、好ましくは7〜40である。)で示される繰り返し単位を有する環状アルキルアルミノキサン。(5)及び(6)式の化合物の中で好ましいのは重合度7以上のアルミノキサンである。特に好ましいのは重合度7以上のメチルアルミノキサンである。これら式(4)、(5)及び(6)で表わされる有機アルミニウム化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0039】
本発明の共重合体ゴムは。上記(D)〜(G)を下記のとおり組み合わせて得られる触媒系の一種を用いて製造し得る。
触媒系−1:(D)+(E)+(F)
触媒系−2:(D)+(E)+(G)
触媒系−3:(D)+(G)
触媒系−4:(D)+(F)
【0040】
触媒系−1の場合、(D)成分と(E)成分との使用条件は限定されないが、(D)成分:(E)成分の比(モル比)は、通常1:0.01〜1:100、好ましくは1:0.5〜1:10であり、特に好ましくは1:1〜1:5である。
【0041】
また、(F)成分の使用は(D)成分1モルに対し、通常1〜1000モル、好ましくは1〜500モル、特に好ましくは1〜300モルである。触媒成分の使用態様には制限はなく、たとえば(D)成分、(E)成分を予め接触させ、あるいは更に接触生成物を分離、洗浄して使用してもよく、重合系内で接触させて使用してもよい。また(F)成分は、予め(D)成分、(E)成分、あるいは(D)成分と(E)成分との接触生成物と接触させて用いてもよい。
【0042】
接触は、予め接触させてもよく、重合系内で接触させてもよい。更に触媒成分はモノマー、重合溶媒に予め加えたり、重合系内に加えることもできる。なお、触媒成分は、必要により、無機あるいは有機の担体に担持して用いることもできる。
【0043】
触媒系−2の場合は、触媒系−1の(F)成分が(G)成分に変わった場合であり、使用条件は触媒系−1の場合と同じである。特に式(5)、(6)で表わされる化合物は高価格であり、使用量は少ない程好ましい。
【0044】
触媒系−3の場合は、(D)成分と(G)成分の割合は〔(G)成分のアルミニウムモル量〕/〔(D)成分の遷移金属モル量〕として1〜10 、好ましくは10〜10 である。触媒成分の使用態様には制限はなく、(D)成分と(G)成分を重合系内に加える前に接触させても、接触させなくてもよい。
【0045】
上記組み合わせ以外の触媒の組み合わせとして、
触媒系−5:(D)+(E)+(F)+(G)
触媒系−6:(D)+(E)
も重合可能な組み合わせとして例示出来る。
【0046】
触媒の調製に用いられる不活性炭化水素媒体としては、具体的にはプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素、あるいはこれらの混合物などをあげることができる。また、調製温度は通常−100〜250℃の範囲とすることが好ましく、圧力、時間は任意に設定することができる。
【0047】
本発明における重合は、炭化水素溶媒中で行う。炭化水素溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油等のような脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン等のような環状脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等のような芳香族炭化水素を例示することができる。また、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の如きα−オレフィンを溶媒の一部または全部として使用し得る。重合温度は40〜160℃が好ましく、生産性、分子量制御の観点から40〜80℃が更に好ましい。
【0048】
重合は、二槽の重合槽を直列に用い、大気圧下もしくは加圧下で実施され、1〜50Kg/cmで実施するのが好ましく、特に1〜20Kg/cmの間が好ましい。重合槽一槽あたりの反応液の平均滞留時間は2〜180分、好ましくは20〜120分であり、ポリマー濃度は、反応液の粘度低減の観点から15wt%以下、好ましくは12wt%以下である。
【0049】
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体において、α−オレフィンとしては具体的にプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が例示できるが、プロピレン、1−ブテンが特に好ましい。
【0050】
また、エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量のコントロールにはH2 、ジエチルアミン、アリールクロリドピリジン−N−オキシド等が用いられるが、H2 が特に好ましい。
【0051】
1槽目と2槽目の重合槽の温度、分子量調節剤は本発明の構成要件を満たすように任意に設定できるが、1槽目で高分子量ポリマーを合成し、2槽目で低分子量ポリマーを重合するのが好ましく、1槽目の重合温度は40〜60℃、2槽目の重合温度は50〜80℃が好ましい。1槽目の重合温度が高過ぎると高分子量ポリマーの分子量が不十分となることがあり、また、2槽目の重合温度が低すぎると分子量調節剤を大量に使用する必要が生じ、好ましくない。
【0052】
一方、分子量調節剤は、1槽目、2槽目の何れか、または両方に添加できるが1槽目の使用量を少なくし、2槽目の使用量を多くすることにより、十分な高分子量ポリマーと低分子量ポリマーを重合することができ、好ましい。
【0053】
また、1槽目と2槽目の共重合体生成量の割合は2.0/1〜1/2.5の範囲が好ましい。更には、1.5/1〜1/1.5の範囲で実施すればより好適な結果が得られる。
【0054】
また、本発明の方法により得られた共重合体と同一の構成要件を満たす共重合体を、別々に合成したポリマーのブレンドにより合成する方法も考えられるが、本発明で1槽目で重合されるポリマーは非常に分子量が高く、単独で工業的に生産するのが困難である上、低分子量ポリマーとのブレンドも困難であり、実質的には工業生産不可能といえる。
【0055】
ただし、前述の(D)〜(G)成分よりなる触媒系の併用(ハイブリッド)により、高分子量ポリマーと低分子量ポリマーを同時に重合かつブレンドすることは可能であり、量産にも適する方法である。なお、この場合複数の重合槽は必ずしも必要ではなく、重合槽は1槽でも問題無い。
【0056】
本発明を更に詳しく説明するために以下に実施例を示すが本発明はこれに何等制限されるものではない。
【0057】
【実施例】
実施例1
かくはん機を備えた100LのSUS(ステンレススチール)製の重合槽2槽を直列に接続して、連続的に、共重合反応を行った。即ち、1槽目の重合槽下部より重合溶媒として、ヘキサンを毎時73.1Kg、エチレン、プロピレンを各々毎時2.55Kg、6.37Kgの速度で連続的に供給する。触媒としてオキシ三塩化バナジウム、エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)、パークロロクロトン酸n−ブチル(BPCC)を各々毎時0.156g、2.34g0.78gの速度で連続的に供給し、重合槽の温度を50℃に保った。1槽目の重合液を一部抜きだし、スチームストリッピングによりポリマーを析出、乾燥した後、プロセスオイル70phr油展として測定したムーニー粘度ML1+4 121℃は65であった。
【0058】
重合溶液は連続的に2槽目の重合槽へ送られ、ここで更にヘキサンを毎時39.9Kg、エチレン1.77Kgを連続的に供給し、触媒としてオキシ三塩化バナジウム、エチルアルミニウムセスキクロライド(EASC)、パークロロクロトン酸n−ブチル(BPCC)を各々毎時0.149g、2.24g、0.745gの速度で連続的に供給し、重合槽の温度を50℃に保って重合を行った。重合圧力は15Kg/cmGであった。重合液から、スチームストリッピングにより共重合体を析出させ、乾燥した。こうして毎時4.8Kgの共重合体を得た。この共重合体のプロピレン含量は25.8wt%、ムーニー粘度ML1+4 121℃36であった。
【0059】
得られた共重合体を150℃、50Kg/cmにて厚さ2mmのシートにプレス成形した後、48時間静置し、シート表面のブリード性を評価した。結果は以下に示す判定基準で○であり、ブリードは全く認められなかった。
○:シート表面は清浄であり手で触れても粘着性が認められない
△:シート表面がやや曇り、粘着性が認められる
×:シート表面に油膜が観察される
【0060】
得られた共重合体はGPC測定の結果、バイモーダルの分子量分布を示し、ピーク高さ比0.84、ピーク鎖長比1.46、Q値10.1、鎖長100オングストローム以下の低分子量部の面積比は1.3%であった。
【0061】
また、共重合体をBR型バンバリーミキサーを使用し下記の条件で混練し、加硫したポリマーの引張試験を行った。
<配合>
共重合体 100
タルク(ミストロンベーパー) 50
オイル(PW−90) 10
亜鉛華 5
ステアリン酸 1
以下ロ−ル添加
スミライザーMB 1.0
アンチゲンRD 0.5
パーオキサイド(DCP−98)2.7
TAIC 1.0
<混練>
充填率 75%
温度 70℃スタート
回転数 65rpm
時間 5分
<加硫>
170℃、20分間
【0062】
JIS−K6301に基づいて測定した破断強度は99Kgf/cm、破断伸びは720%と良好な値を示した。また、未加硫の生ゴム引張り試験でも破断強度51Kgf/cm、破断伸び950%と良好な値を示した。
【0063】
また、耐熱老化性試験(165℃、75時間のエージングを行った後の引張試験)の破断強度、破断伸びの保持率は各々110%、104%であり、殆ど劣化は認められなかった。
【0064】
更に以下の方法で未加硫配合物の加工性評価を行った。
<ロール加工性>
ロール加工性は8インチロールを用いてロールへの巻き付きで評価した。ロール温度60℃、ギャップ2.5mmである。
評価は
○:バギングが無く、フロントロールに巻き付く。
△:若干バギングを生じる。
×:バギングが大きく、手を添えないとロール処理ができない。
とした。
評価の結果、得られた共重合体の未加硫配合物のロール加工性は○であり、良好であった。
【0065】
更に以下の方法で未加硫配合物の押出し加工性評価を行った。
<押出し加工性>
45mmφ押出し機(シリンダー温度80℃、ダイス温度100℃)
回転数 74rpm
ダイス 3mmロッドダイ
押出し量については時間当りの押出し重量から、押出し表面肌については以下の方法で評価した。
5:押出し表面肌が平滑で波うちも認められない。
4:押出し表面肌は平滑であるがやや波うちが認められる。
3:押出し表面肌がやや荒れて波うちも認められる。
2:押出し表面肌が荒れて波うちも認められる。
1:押出し表面肌の荒れが著しい。
評価の結果、得られた共重合体の押出し量は、470g/minであり、表面肌の評価は4で良好な結果を示した。
以上の結果を表1〜2に示した。
【0066】
実施例2〜4及び比較例1〜7
実施例2〜4及び比較例1〜7の製造方法及び加硫物性、加工性、ブリード性の評価については実施例1と同様の方法にて行った。重合条件等の変更点及び評価結果について表1〜8に示した。
【0067】
比較例8
重合反応は1槽のみで行い、重合触媒としてVO(OisoPr)、EASCを用いた他は実施例1と同様な方法で評価した。結果を表7〜8に示した。
【0068】
比較例9
重合反応は1槽のみで行い、重合触媒としてVO(OisoPr)、EASCを用い、かつ第三成分として5−エチリデン−2−ノルボルネンを添加した。評価は実施例1と同様な方法で行った。得られた共重合体のヨウ素価は15であった。結果を表9〜10に示した。
【0069】
実施例1〜4は何れも加工性、耐熱性に優れ、かつ引張強度が高く、ブリードの発生しない共重合体ゴムを与えた。
【0070】
これに対して、ムーニー粘度が過大である比較例1、2、分子量分布曲線が単一ピークの比較例3、4はロール加工性、押出し加工性に著しく劣る結果を示した。また、ピーク鎖長比Iが過小である比較例5もロール加工性、押出し加工性に劣る結果を示した。更に高分子量ピークに相当する部分の共重合体分子量が過大な実施例6及び過小な実施例7はロール加工性は優れるものの押出し表面肌に劣る結果を示した。なお、実施例7では高分子量ピークに相当する部分の共重合体分子量が過小であるために生ゴム及び加硫ゴムの破断強度が劣る結果となった。 また、低分子鎖長部面積比が過大な実施例8の共重合体はブリード性を示し、好ましくない結果となった。
【0071】
また、ジエンの共重合により加工性の改良された比較例9は耐熱老化性が悪く、低い保持率を示す結果となった。
【0072】
【表1】
Figure 0003575157
【0073】
【表2】
Figure 0003575157
【0074】
【表3】
Figure 0003575157
【0075】
【表4】
Figure 0003575157
【0076】
【表5】
Figure 0003575157
【0077】
【表6】
Figure 0003575157
【0078】
【表7】
Figure 0003575157
【0079】
【表8】
Figure 0003575157
【0080】
【表9】
Figure 0003575157
【0081】
【表10】
Figure 0003575157
【0082】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明により、加工性、耐熱性に優れ、かつ引張強度が高く、低分子量部のブリードの発生しないエチレン−α−オレフィン共重合体ゴムを提供することができた。

Claims (2)

  1. エチレン及び炭素数3ないし12のα−オレフィンからなり、下記(a)〜(h)の条件を満足するエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム。
    (a)α−オレフィン含量が5〜35wt%であること
    (b)ムーニー粘度:ML1+4121℃が10〜45であること
    (c)分子量分布曲線の高分子量ピークに相当する部分の共重合体が、70phr油展としたときのムーニー粘度:ML1+4121℃が25以上70未満に相当する分子量を有すること
    (d)GPC測定におけるQ値(重量平均分子鎖長/数平均分子鎖長)が4以上であること
    (e)バイモーダルの分子量分布曲線を示すこと
    (f)分子量分布曲線の高分子量ピーク高さ:X1と低分子量ピーク高さX2の比:H=X1/X2が1.8以下であること
    (g)分子量分布曲線の高分子量ピーク連鎖長(オングストローム)の常用対数:Y1と低分子量ピーク連鎖長(オングストローム):Y2の常用対数の比:I=Y1/Y2が1.30以上であること
    (h)分子量分布曲線において、連鎖長100オングストローム以下の低分子量部の面積が3%以下であること
  2. エチレン及び炭素数3ないし12のα−オレフィンからなり、下記(a)〜(h)の条件を満足するエチレン−α−オレフィン共重合体ゴム。
    (a)α−オレフィン含量が15〜35wt%であること
    (b)ムーニー粘度:ML1+4121℃が20〜40であること
    (c)分子量分布曲線の高分子量ピークに相当する部分の共重合体が、70phr油展としたときのムーニー粘度:ML1+4121℃が35以上65未満に相当する分子量を有すること
    (d)GPC測定におけるQ値(重量平均分子鎖長/数平均分子鎖長)が6以上であること
    (e)バイモーダルの分子量分布曲線を示すこと
    (f)分子量分布曲線の高分子量ピーク高さ:X1と低分子量ピーク高さX2の比:H=X1 /X2が1.2以下であること
    (g)分子量分布曲線の高分子量ピーク連鎖長(オングストローム)の常用対数:Y1と低分子量ピーク連鎖長(オングストローム)の常用対数:Y2の比:I=Y1/Y2が1.35以上であること
    (h)分子量分布曲線において、連鎖長100オングストローム以下の低分子量部の面積が3%以下であること
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