JP3572737B2 - 静圧気体軸受装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば静電塗装等用の軸部材を支持する静圧気体軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このように高速回転される軸部材を支持する従来の静圧気体軸受装置としては、例えば図4に示すようなものがある。この静圧気体軸受装置は、ラジアル軸受面及びスラスト軸受面を多孔質部材で構成して、そのラジアル軸受面とスラスト軸受面とから圧縮供給された気体が噴出するようにし、このラジアル軸受面を有する二つのラジアル軸受部材とスラスト軸受面を有する一対のスラスト軸受部材とを互いに独立して配設したものである。
【0003】
このうち、高速回転される軸部材Aのラジアル荷重を支持するラジアル軸受部材Bは、軸線方向に長い円筒状に形成され、特に軸部材Aのモーメントを支持するために、夫々多孔質部材Zが軸受ケースCに収納された二つのラジアル軸受部材Bを軸線方向に所定間隔離間してハウジングDの内孔に弾性支持する。この従来例では、前記軸受ケースCとハウジングDとの間にゴム製等の弾性部材からなるOリングEを介装して、当該ラジアル軸受部材Bを弾性支持している。このようにラジアル軸受部材Bを弾性支持することにより、高速回転される軸部材Aのラジアル方向(径方向)への振れ回りが後述するようにして吸収される。なお、円筒状のラジアル軸受部材Bの多孔質部材Zの両端面は、前記軸受ケースCやハウジングDによって閉塞され、ハウジングDに形成された給気口Fから圧縮気体が供給されると、各ラジアル軸受部材Bの内周面から圧縮気体が噴出して、当該軸部材Aの外周面とラジアル軸受部材Bの内周面との間に所定のラジアル軸受隙間Hを形成して当該軸部材Aをラジアル方向に非接触に支持する。ここで、高速回転される軸部材Aがラジアル方向に振れ回ると、各ラジアル軸受隙間Hが一定になるように、前記弾性部材からなるOリングEの変形を伴って前記軸受ケースCを含むラジアル軸受部材Bがラジアル方向に移動して、当該軸部材Aのラジアル方向への振れ回りが吸収される。
【0004】
一方、高速回転される軸部材Aのスラスト荷重を分担する一対のスラスト軸受部材Jは、方形断面を有するリング状に形成されている。軸部材Aに一体に形成されたフランジ部Kの両端面と各スラスト軸受部材Jの一方の端面との間に、夫々所定のスラスト軸受隙間Lが形成されるようにして、当該フランジ部Kの両側にスラスト軸受部材Jが配設され、各スラスト軸受部材JはハウジングDにリジッドに固定支持される。なお、前記スラスト軸受部材Jのうち、前記軸部材Aのフランジ部Kの端面に対向しない端面及び外周面はハウジングDに密着されて閉塞される。ハウジングDに形成された給気口Mから圧縮気体が供給されると、スラスト軸受部材Jの前記一方の端面から圧縮気体が噴出されて、その気体圧力が前記軸部材Aのフランジ部Kを非接触に支持する。
【0005】
なお、噴出された圧縮気体は、ハウジングDに形成された排気口G及びハウジングDと軸部材Aとの間の隙間から当該ハウジングDの外部に排気される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の静圧気体軸受装置では、前記スラスト軸受部材及びラジアル軸受部材を正確に位置決めする必要があるが、互いに独立した前記スラスト軸受部材Jとラジアル軸受部材Bとを軸方向に正確に位置出しして組立てることが非常に困難であり、またその調整には大変な手間と時間,或いは熟練を要する。また、スラスト軸受については、各スラスト軸受部材Jが、ハウジングDにリジッドに固定支持されているため、高速回転される軸部材Aの振れ回りから前記フランジ部Kがスラスト方向(軸方向)に振れてスラスト軸受部材Jに接触し、軸部材Aの回転速度が低下するばかりでなく、軸受かじりという不具合が発生することもあった。また、スラスト軸受部材とラジアル軸受部材とを軸方向の両側に併設する関係から、ラジアル負荷容量,ラジアル剛性及びモーメント剛性が低い。また、ハウジングDの軸方向寸法が大きくなってしまうという問題もある。
【0007】
本発明は、これらの諸問題に鑑みて開発されたものであり、部品が少なくてコストが安価であり、組立・調整が簡便であり、特にスラスト荷重を支持する軸受部材と軸部材との接触を回避でき、更に従来に比してラジアル負荷容量,ラジアル剛性及びモーメント剛性を大きくすることのできる静圧気体軸受装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の静圧気体軸受装置は、円筒状に形成された軸受部材の内周面と両端面とに気体噴出部を設け、当該軸受部材の内周面内に軸部材を挿通して当該軸部材の軸方向中間部に一体に形成されたフランジ部の両側に軸受部材を夫々配設し、各軸受部材はハウジングの内孔に弾性支持され、各軸受部材の一方の端面と当該一方の端面に対向する軸部材のフランジ部端面との間に夫々スラスト軸受隙間を形成し、各軸受部材の他方の端面と当該他方の端面に対向するハウジングとの間に夫々スラスト方向隙間を形成したことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の静圧気体軸受装置では、図1に示すように、例えば多孔質部材を用いて円筒状の軸受部材1を形成することで、例えばその外周面から圧縮気体が供給されると、その内周面と両端面とから当該圧縮気体が噴出されるように当該内周面と両端面とに気体噴出部2a〜2cを設ける。また、軸受部材1の外周面は軸方向中央部の円周溝を除く箇所が目つぶし加工を施されている。そして、軸部材3の軸方向中間部に両側部より大径に一体に形成されたフランジ部4の両側から当該軸部材3の外側に各軸受部材1を被せ、当該軸受部材1の内周面内に軸部材3を挿通して当該フランジ部4の両側に軸受部材1を夫々配設する。この状態で、軸部材3を軸受部材1ごとハウジング5のハウジング本体5cの内孔5a内に挿入し、各軸受部材1と当該ハウジング5の内孔5aとの間に、ゴム製等の弾性部材からなるOリング等の弾性支持部材6を介装するなどにより当該軸受部材1をハウジング5の内孔5aが弾性支持する。また、図1では前記軸部材3のフランジ部4の端面に対向しない両軸受部材1の外側端面にハウジング5のサイドカバー5bを被せる。これにより、各軸受部材1の内側端面(一方の端面)と当該一方の端面に対向する軸部材3のフランジ部4の端面との間に夫々所定寸法のスラスト軸受隙間7aが形成され、そして各軸受部材1の外側端面(他方の端面)と当該他方の端面に対向するハウジング5(サイドカバー5b)との間に、夫々所定寸法のスラスト方向隙間(ダンパー用隙間)7bが形成される。そして、ハウジング5に形成された給気口9から各軸受部材1の外周面に圧縮気体が供給されて、前記各軸受部材1の内周面及び両端面に設けられた気体噴出部2a,2b,2cから圧縮気体が噴出し、そのうちの内周面気体噴出部2aから噴出された気体圧力によって当該軸受部材1の内周面と軸部材3の外周面との間に所定寸法のラジアル軸受隙間8が形成され、当該軸部材3をラジアル方向に支持すると共に、各軸受部材1の内側端面の気体噴出部2bから噴出された圧縮気体の圧力がフランジ部4,即ち軸部材3をスラスト方向に支持する。また、各軸受部材1自体は、当該軸受部材1の外側端面の気体噴出部2cから噴出された圧縮気体の圧力により、ハウジング5(サイドカバー5b)に非接触にスラスト方向に支持されている。なお、排気はハウジング5に形成された排気口10及び軸部材3とサイドカバー5bとの間の隙間から行われる。従って、高速回転される軸部材3のラジアル荷重及びモーメントは前記二つのラジアル軸受隙間8内の気体圧力で受けられ、軸部材3のスラスト荷重は前記フランジ部4側のスラスト軸受隙間7aの気体圧力で受けられる。また、当該軸部材3のラジアル方向の振れ回りは、従来と同様に、前記ラジアル軸受隙間8が一定になるように、Oリング等の弾性支持部材6の変形を伴って、軸受部材1がラジアル方向に移動することで吸収され、そのスラスト方向の振れは、前記フランジ部4の両側のスラスト軸受隙間7aが一定になるように、前記Oリング等の弾性支持部材6の変形及び前記ハウジング5(サイドカバー5b)と軸受部材1との間のスラスト方向隙間7bの変化を伴って、軸受部材1がスラスト方向に移動することで吸収される。特に当該フランジ部4側のスラスト軸受隙間7a及びハウジング5(サイドカバー5b)側のスラスト方向隙間7bの気体圧力によって速やかに減衰され、当該フランジ部4及び軸部材3を各軸受部材1に対して軸線方向の所定位置に維持する。従って、軸部材3及びそのフランジ部4が、ラジアル方向にもスラスト方向にも各軸受部材1に接触することがない。また、各軸受部材1が、軸部材3のラジアル荷重とスラスト荷重との両方を支持し、一つの軸受部材1でラジアル軸受隙間8とスラスト軸受隙間7aとスラスト方向隙間7bとを同時に形成することができ、前述のようにスラスト方向への大きな振れを前記フランジ部4側のスラスト軸受隙間7a及びハウジング5(サイドカバー5b)側のスラスト方向隙間7bで吸収することができるため、軸部材3に対する軸受部材1の位置精度出しが容易となるから、そのための組立・調整が簡便となる。また、各軸受部材1の軸線方向長さを長くしたり、隣合う軸受部材1の間隔を広げたりすることができるので、ラジアル負荷容量やモーメント剛性を大きくすることができ、またハウジング5の軸方向寸法を小さくすることも可能となる。即ち、同じ大きさの外観を持つ従来の静圧気体軸受装置と較べると、従来より大きなラジアル負荷容量を得ることができる。
【0010】
【実施例】
以下に、本発明の静圧気体軸受装置の一実施例を図2を用いて説明する。この実施例は、前記図1に示す静圧気体軸受装置を高速で回転される静電塗装用エアスピンドルに適用したものであり、基本的な軸受装置の構成については同図1に示すものと同様であるため、同様の構成部材については同等の符号を附してその詳細な説明を省略する。ここで、図1の静圧気体軸受装置との最も大きな差異は、前記ハウジング5を形成する図示の右側のサイドカバー5bと、軸受部材1を収納するハウジング本体5cとの間に、軸部材3となるエアスピンドルを高速回転させるためのタービン機構11を介装したことであり、従って図1の右側サイドカバー5b側スラスト方向隙間7bは、右側軸受部材1の外側端部の気体噴出部2cと後述するハウジング5のタービン機構用ハウジング14との間に形成されることになる。また、エアスピンドルを構成する軸部材3は、中空構造とされ、その内径面内に、回転されない塗料供給管30が挿通され、当該軸部材3の左側サイドカバー5bからの突出部には、供給される塗料を霧化するための塗装用治具31が取付けられている。また、前記各軸受部材1への圧縮気体の給気口9は、装置の後方,即ち図示の右方から圧縮気体が供給できるように、前記右側サイドカバー5bから各軸受部材1の外周面に連通されている。なお、この右側サイドカバー5bには、タービン,即ち軸部材3であるエアスピンドルの回転速度を、光や磁気を利用して検出する回転速度センサ32が取付けられている。
【0011】
前記タービン機構11としては、軸部材3の後方端部,即ち図示の右側端部に、軸部材3を正回転させるためのタービン用羽根12と、軸部材3を停止させるための逆転用となるタービン逆転用羽根13とを、当該軸部材3と一体に形成している。また、前記右側サイドカバー5bからタービン機構用ハウジング14を介して前記タービン用羽根12まで圧縮気体を供給するタービン用給気口15と、当該タービン用給気口15内の圧縮気体を前記タービン用羽根12に向けて噴出するタービン用ノズル16とが設けられ、更に同じく前記右側サイドカバー5bからタービン機構用ハウジング14を介して前記タービン逆転用羽根13まで圧縮気体を供給するタービン逆転用給気口17と、当該タービン逆転用給気口17内の圧縮気体を前記タービン逆転用羽根13に向けて噴出するタービン逆転用ノズル18とが設けられている。
【0012】
次に本実施例の静電塗装装置及び静圧気体軸受装置の作用について説明する。まず、図2の左方に配設される被塗装物をプラス電位又はゼロ電位に帯電し、前記軸部材3とは一緒に回転しない塗料供給管30を介して、装置の後方,即ち図示の右方から、例えばマイナス電位に帯電された塗料が供給されると、塗料は当該塗料供給管30の先端,即ち図示の左方端部から、軸部材3に一体化された塗装用治具31に導かれ、その遠心力及び塗装用治具31の形状によって図示の左方向に噴射される。すると、塗料と被塗装物との間の電磁力によって軽量に霧化された塗料が被塗装物に吸引され、塗料は被塗装物に行き渡って付着し、ムラのない安定した塗装が達成される。
【0013】
ここで、静電塗装装置の軸部材3は、例えば塗料のバラツキなどによって大きく振れ回る可能性があるが、前述のように本実施例の静圧気体軸受装置では、軸部材3の振れ回りに対して大きな吸収力があり、またそのスラスト成分に対して十分な減衰力があるため、従来のように軸受かじり等の問題が発生することはない。
【0014】
次に、本発明の静圧気体軸受装置を前述のような静電塗装用エアスピンドルに適用した他の実施例を図3を用いて説明する。この実施例の静電塗装用エアスピンドルの基本的な軸受装置の構成については前記図1及び図2に示すものと同様であり、図1及び図2に示す構成部材と同様の構成部材については同等の符号を附してその詳細な説明を省略する。
【0015】
ここで、図2の静電塗装用エアスピンドルとの最も大きな差異は、前記図2の実施例でハウジング5の右部分に設けられたタービン機構11が、本実施例ではハウジング5の軸方向中間部,即ち前記軸部材3のフランジ部4に設けられていることであり、従って本実施例のハウジング本体5cが前記図2のタービン機構用ハウジング14を兼任する。このため、本実施例のフランジ部4は、前記図2のものに比して軸方向に少し長くなっているが、フランジ部4の各端面4aは前記各軸受部材1の内側端面の気体噴出部2bから噴出された圧縮気体の圧力を受けて、両者の間に前記スラスト軸受隙間7aを構成し、もって前記と同様にフランジ部4,即ち軸部材3をスラスト方向に支持する。
【0016】
一方、前記タービン機構11としては、前記軸部材3のフランジ部4の外周部にタービン用羽根12が設けられ、またフランジ部4の外周面にはタービン用羽根12の軸方向両側に円周溝4cがそれぞれ形成されている。タービン用羽根12の半径方向外方端を結ぶ円の直径即ちタービン用羽根12の外径は軸受部材1の内径面より大径であり、またタービン用羽根12を軸部材3と一体に形成している。また、ハウジング5にはタービン用羽根12に対して、図3bに示すように前記右側サイドカバー5bから圧縮気体を供給するタービン用給気口15と、当該タービン用給気口15内の圧縮気体を前記タービン用羽根12に向けて噴出するタービン用ノズル16とが設けられると共に、図3aに示すように、同じく前記右側サイドカバー5bからタービン用羽根12に圧縮気体を供給するタービン逆転用給気口17と、当該タービン逆転用給気口17内の圧縮気体を前記タービン用羽根12に向けて噴出するタービン逆転用ノズル18とが設けられている。従って、前記図2に示す実施例と異なり、本実施例では前記タービン用羽根12が、前記タービン逆転用羽根13を兼任することになる。また、タービン用ノズル16とタービン逆転用ノズル18とは軸部材3の軸新を含む平面に対して対称に傾斜している。
【0017】
従って、前記タービン用給気口15を介してタービン用ノズル16からタービン用羽根12に圧縮気体を噴射すると、その圧力でタービン用羽根12が回転され、もって軸部材3が高速回転される。また、前記タービン用給気口15への圧縮気体の供給を停止して、前記タービン逆転用給気口17を介してタービン逆転用ノズル18からタービン用羽根12に圧縮気体を噴射すると、その圧力がタービン用羽根12を逆回転させる方向に作用して、軸部材3の回転が減速される。
【0018】
ここで、前記図2の静電塗装用エアスピンドルのように静圧気体軸受装置とタービン機構とを軸方向に併設すると、前記フランジ部4とタービン用羽根12との間に軸受部材1があるので組立工程での規制から、タービン用羽根12の外径を、前記軸受部材1の外径より小さいものにしなければならない。タービン機構11の軸トルクは、同等の噴射気体圧力に対してタービン用羽根12の外径が大きいほど大きくなるから、このようにタービン用羽根12の外径が小さいと出力トルクも小さくなってしまう。一方、図3に示す本実施例の静電塗装用エアスピンドルでは、軸受部材1の内径より大きい外径のタービン用羽根12を設定することができるので、同等の噴射気体圧力に対して当該タービン機構11の出力トルクを大きくすることができ、もってエアスピンドルの回転特性を安定することができるという利点もある。また、タービン用羽根12が受けるトルクを軸受方両側の軸受部材1がバランス良く受けることができ、回転精度が向上する。更に、二つの軸受部材1の間隔が広くなるので外部モーメント負荷に対して強くなる。また、タービン機構用ハウジング14を軸受用ハウジング本体5cと一体にするなど、部品点数を低減してコストを低廉化できると共に、エアスピンドル装置を軸線方向に小さくすることも可能となる。
【0019】
なお、前記軸受部材は、前述のような多孔質絞り軸受だけでなく、オリフィス絞り軸受や自成絞り軸受,表面絞り軸受等を使用することも可能である。
また、前記図3の実施例ではフランジ部4に設けられたタービン用羽根12が逆転用羽根を兼任する場合について説明したが、当該フランジ部4の外周部にタービン用羽根12とタービン逆転用羽根とを併設し、タービン用羽根に圧縮気体を噴射するタービン用ノズルと、タービン逆転用羽根に圧縮気体を噴射するブレーキ用ノズルとを夫々独立してハウジング5に設けてもよく、そのようにすればタービン逆転用羽根の形状を最適に設定することにより軸部材3の停止トルクを大きくすることができる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の静圧気体軸受装置によれば、一つの軸受部材の周囲にラジアル軸受隙間とスラスト軸受隙間とスラスト方向隙間とを形成することができ、しかもスラスト軸受隙間は軸部材に一体に形成されたフランジ部側に形成され、スラスト方向隙間はハウジング側に形成されるから、スラスト軸受隙間及びスラスト方向隙間内に噴出される圧縮気体の圧力によって軸部材のスラスト方向の振れを速やかに減衰して吸収することができるから、軸部材及びフランジ部が軸受部材に接触することがない。また、これに伴って軸部材に対する軸受部材の位置精度が厳しくなくなるから、装置の組立・調整が簡便で容易になる。また、ラジアル軸受部材とスラスト軸受部材との両方を併設する必要がなくなるから、部品点数が少なく、組立が容易でコストが安価である。更に、隣合う軸受部材を軸方向にある程度離したり、軸受部材の軸方向寸法を長くできるから、ラジアル負荷容量,ラジアル剛性及びモーメント剛性を大きくできる。また、ハウジングの軸方向寸法を小さくしたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静圧気体軸受装置の構成図である。
【図2】本発明の静圧気体軸受装置を静電塗装用エアスピンドルに使用した一実施例を示す構成図である。
【図3】本発明の静圧気体軸受装置を静電塗装用エアスピンドルに使用した他の実施例を示す構成図である。
【図4】従来の静圧気体軸受装置の構成図である。
【符号の説明】
1は軸受部材
2a,2b,2cは気体噴出部
3は軸部材
4はフランジ部
5はハウジング
6は弾性支持部材
7aはスラスト軸受隙間
7bはスラスト方向隙間
8はラジアル軸受隙間
9は給気口
10は排気口
11はタービン機構
30は塗料供給管
31は静電塗装用治具
Claims (1)
- 円筒状に形成された軸受部材の内周面と両端面とに気体噴出部を設け、当該軸受部材の内周面内に軸部材を挿通して当該軸部材の軸方向中間部に一体に形成されたフランジ部の両側に軸受部材を夫々配設し、各軸受部材はハウジングの内孔に弾性支持され、各軸受部材の一方の端面と当該一方の端面に対向する軸部材のフランジ部端面との間に夫々スラスト軸受隙間を形成し、各軸受部材の他方の端面と当該他方の端面に対向するハウジングとの間に夫々スラスト方向隙間を形成したことを特徴とする静圧気体軸受装置。
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