JP3572285B2

JP3572285B2 - Wrapper tube with welded joint and method of manufacturing the same

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Publication number: JP3572285B2
Application number: JP2001352806A
Authority: JP
Inventors: 耕一畠山; 重治鵜飼; 隆成奥田; 優行藤原
Original assignee: Kobe Special Tube Co Ltd
Current assignee: Kobe Special Tube Co Ltd
Priority date: 2001-11-19
Filing date: 2001-11-19
Publication date: 2004-09-29
Anticipated expiration: 2021-11-19
Also published as: JP2003149366A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両端部にオーステナイト系ステンレス鋼製のハンドリングヘッドとエントランスノズルが接合溶接される構造の高速炉燃料集合体用のフェライト鋼製ラッパ管及びその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
高速増殖炉用燃料集合体は、例えば図４に示すように、六角管であるラッパ管１０内に、スペーサワイヤが巻装されている多数本の燃料ピンを集束して構成された燃料要素１２が収納されており、ラッパ管１０の上端口は、ハンドリングヘッド１４と称する上側の端管栓が溶接手段によって接合され、ラッパ管１０の下端口は、エントランスノズル１６と呼ばれる下側の端管栓が溶接手段によって接合されている構造である。なお、符号１８はスペーサパッドを表している。
【０００３】
従来の高速増殖炉用燃料集合体にあっては、ラッパ管１０と上側と下側の端管栓（ハンドリングヘッド１４とエントランスノズル１６）は、全てオーステナイト系ステンレス鋼で製造されていた。
【０００４】
しかし、ラッパ管にオーステナイト系ステンレス鋼を用いると、ラッパ管が炉内での高速中性子の照射を受けることで、スウェリング（体積膨張）により、かなりの変形を起こし易いという問題がある。そこで、耐スウェリング性材料としてフェライト鋼等が開発され、ラッパ管の耐スウェリング性向上のために、オーステナイト系ステンレス鋼からフェライト鋼等への材質の変更が必要となってきている。
【０００５】
これに対して高速増殖炉の炉内材料としては、液体ナトリウム環境下での耐食性と中性子照射脆化に対する抵抗性に比較的優れたオーステナイト系ステンレス鋼が用いられており、そのため炉心支持板もオーステナイト系ステンレス鋼で製作されている。従って、もしエントランスノズルをフェライト鋼で製作すると、熱膨張差に起因して炉心支持板とエントランスノズルの嵌合部からの液体ナトリウムの漏洩が懸念されることになる。そこで、エントランスノズルは、炉心支持板と同様、オーステナイト系ステンレス鋼にすることが望ましい。
【０００６】
このような理由から、ラッパ管素材にフェライト鋼を適用する場合、ラッパ管素材であるフェライト鋼とエントランスノズル素材であるオーステナイト系ステンレス鋼との異材溶接を行う必要が生じる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
フェライト鋼製のラッパ管とオーステナイト系ステンレス鋼製のエントランスノズル及びハンドリングヘッドとを異材溶接する際、例えばＴＩＧ溶接を行った場合、溶接部に脆性を示すδフェライト相が生成するのは避けられない。溶接方法として、ＴＩＧ溶接に比べて入熱量が小さい電子ビーム溶接を選択した場合においても、ＴＩＧ溶接に比べればδフェライト生成量をかなりの割合で低減できるものの、皆無にはできない。一般にδフェライト相が生成した材料では、使用期間中に靱性の低下を招くことが知られている。
【０００８】
そこで、溶接後に焼戻しを行って、生成したδフェライト相の低減を図ることが試みられている。しかし、燃料集合体組立後の熱処理には大規模な熱処理炉が必要となるだけでなく、そのような状態で熱処理を行ってもδフェライト相の低減効果は殆ど期待できない。
【０００９】
また溶接により、フェライト鋼製ラッパ管の熱影響部が硬化することからも、それに対処するための溶接後熱処理が不可欠となるが、上記のように燃料集合体組立後の熱処理には大規模な熱処理炉が必要となる。
【００１０】
更に異材溶接時には熱膨張差に起因して曲がりが生じるため、曲がり矯正が必要になるが、燃料集合体組立後の曲がり矯正は極めて困難である。また、曲がり矯正を行えたとしても、完全に矯正することはできず、且つコストアップの要因となる。このようなことから、フェライト鋼製のラッパ管にオーステナイト系ステンレス鋼製のエントランスノズルあるいはハンドリングヘッドを直接異材溶接する方法は不適当であると考えられていた。
【００１１】
本発明の目的は、オーステナイト系ステンレス鋼製のハンドリングヘッドあるいはエントランスノズルとの溶接部にδフェライト相の生成がない溶接構造を実現できるフェライト鋼製ラッパ管及びその製造方法を提供することである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明は、両端部にオーステナイト系ステンレス鋼製のハンドリングヘッドとエントランスノズルが接合溶接される高速炉燃料集合体用のフェライト鋼製ラッパ管であって、フェライト鋼製のラッパ管本体の両端に、オーステナイト系ステンレス鋼製の短尺管状の溶接継手が溶接され、焼ならしにて溶接部のδフェライト相が消失した状態になっている溶接継手付きラッパ管である。
【００１３】
このような溶接継手付きラッパ管は、フェライト鋼丸管とオーステナイト系ステンレス鋼丸管とを丸管同士の状態でまず接合溶接し、六角管状に抽伸した後、焼ならしにて溶接部に生成したδフェライト相を消失させるという手順によって製造することができる。
【００１４】
ここでフェライト鋼丸管の化学成分は、Ｃ＝０．０９〜０．１５重量％、Ｓｉ≦０．１０重量％、Ｍｎ＝０．４０〜０．８０重量％、Ｐ≦０．０３０重量％、Ｓ≦０．０３０重量％、Ｎｉ＝０．２０〜０．６０重量％、Ｃｒ＝１０．０〜１２．０重量％、Ｍｏ＝０．３０〜０．７０重量％、Ｗ＝１．７０〜２．３０重量％、Ｖ＝０．１５〜０．２５重量％、Ｎｂ＝０．０２０〜０．０８０重量％、Ｎ＝０．０３０〜０．０７０重量％とするのが好ましい。焼ならしは、１０２５〜１０７５℃、より好ましくは１０４５〜１０５０℃で行う。
【００１５】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明に係るラッパ管と、それを用いて組み立てる高速増殖炉用燃料集合体の一例を示す概略説明図であり、Ａは組立前の状態を、Ｂは組立後の状態を表している。この高速増殖炉用燃料集合体は、フェライト鋼製の（大部分がフェライト鋼からなる）ラッパ管２０の上下両端口に、それぞれオーステナイト系ステンレス鋼製のハンドリングヘッド２２とエントランスノズル２４が接合溶接される構造である。本発明では、ラッパ管２０は、フェライト鋼製のラッパ管本体２６の両端に、それぞれオーステナイト系ステンレス鋼製の短尺管状の溶接継手２８が溶接され、その溶接部で発生したδフェライト相が焼ならし処理によって消失した状態になっており、この点に特徴がある。このような溶接継手を有する構造としたことにより、燃料集合体組立工程では、従来技術と同様に、オーステナイト系ステンレス鋼同士（ハンドリングヘッド２２と短尺管状の溶接継手２８、及び短尺管状の溶接継手２８とエントランスノズル２４）での溶接が可能となる。
【００１６】
例えば、化学成分がＣ＝０．０９〜０．１５重量％、Ｓｉ≦０．１０重量％、Ｍｎ＝０．４０〜０．８０重量％、Ｐ≦０．０３０重量％、Ｓ≦０．０３０重量％、Ｎｉ＝０．２０〜０．６０重量％、Ｃｒ＝１０．０〜１２．０重量％、Ｍｏ＝０．３０〜０．７０重量％、Ｗ＝１．７０〜２．３０重量％、Ｖ＝０．１５〜０．２５重量％、Ｎｂ＝０．０２０〜０．０８０重量％、Ｎ＝０．０３０〜０．０７０重量％であるフェライト鋼丸管を用いる。該フェライト鋼丸管とオーステナイト系ステンレス鋼丸管とを接合溶接し、六角管状に抽伸した後、１０２５℃〜１０７５℃の焼ならし処理を施すことによって、溶接部に生成したδフェライト相を消失させることができる。
【００１７】
製造工程の一例を図２に示す。フェライト鋼製の丸管とオーステナイト系ステンレス鋼（例えばＳＵＳ３１６鋼）製の丸管とを、丸管同士の状態で接合溶接した後、軟化焼鈍を行う。ここで実施する溶接及び焼鈍については、従来から行われている一般的な方法を採用してかまわない。次に、接合溶接した丸管を六角抽伸し、焼ならし・焼戻し処理を行う。その後、冷間加工率２％以下の六角抽伸加工による寸法調整・油圧プレスによる曲がり矯正を行い、外面研磨、定尺切断を行って溶接継手付きラッパ管を製造する。そして、面取り、脱脂を行い、寸法検査を行う。焼ならし・焼戻し後は一切熱処理を行わないので、ラッパ管の機械的性質は維持されることになる。
【００１８】
上記の製造工程で、焼ならし処理はラッパ管本体と短尺管との溶接後に実施しなければならない。所定の機械的性質を確保するために焼ならし処理を施したフェライト鋼製ラッパ管本体と溶体化処理を行ったオーステナイト系ステンレス鋼製短尺管を溶接して、その後焼鈍したのでは、δフェライト相は消失せずにそのまま残ってしまうからである。
【００１９】
溶接は六角管同士でも可能であるが、六角管同士の場合は、六角管突き合わせの開先加工及び六角アール（Ｒ）部の溶接が難しいのに対して、丸管同士の場合は、比較的溶接が容易であることから、溶接は上記のように丸管同士の状態で行うのが好ましい。更に、丸管同士の溶接の場合には、溶接後に六角抽伸を行うので、真直度、捩れといった寸法精度に優れている利点もある。因みに、六角管同士の溶接では、溶接時の入熱により曲がりが発生し、加工率２％以下の抽伸加工による寸法調整や油圧矯正では曲がりを完全には矯正できないという問題も生じる。
【００２０】
焼ならし温度は、δフェライト相が消失する温度範囲、及びフェライト鋼に要求される引っ張り強さ、衝撃特性などの機械的性質が確保できる温度範囲等を勘案して、１０２５℃〜１０７５℃（両端温度を含む）とする。この温度範囲よりも高い場合、例えば１１００℃以上ではδフェライト相が安定して存在するために、１１００℃以下でなければならない。１０７５℃を超える（１１００℃以下の）温度範囲では、クリープ破断強度や引っ張り強さは高い値を示すが、結晶粒が成長するため靱性が劣化する。靱性を重視するラッパ管では、このような温度範囲は適当ではない。また、１０２５℃未満では、要求される機械的性質を満足できない。これらの理由により、焼ならし温度は上記のように１０２５℃〜１０７５℃とするのがよい。焼戻しは、焼ならしによって消失したδフェライト相が焼戻しによって再び生じることはないので、要求される機械的性質及びＡ１変態点を考慮して７００℃〜７５０℃程度の範囲で行うのがよい。
【００２１】
【実施例】
真空溶解炉にてフェライト・マルテンサイト鋼を溶製しインゴットを得た。これを熱間鍛造し機械加工でビレットとした後、熱間押出を行い素管を作製した。この素管を冷間加工することで丸管とした。他方、オーステナイト系ステンレス鋼は、市販のＳＵＳ３１６を用いてビレット加工し熱間押出し後、丸管に冷間加工した。前記フェライト鋼素管とＳＵＳ３１６鋼管の化学成分を表１に示す。なお、各成分量は重量％で表示してある。
【００２２】
【表１】

【００２３】
これらの丸管同士をインコネル系の溶加材を用いてＴＩＧ溶接し、８００℃×３０分の溶接後熱処理を施した後、六角管に抽伸加工した。最終熱処理として、焼ならし・焼戻しを、１０５０℃×４０分＋７２０℃×４０分行った。その後、ラッパ管の寸法調整・曲がり矯正（冷間加工率２％以下）、外面研磨を行い、定尺に切断し、オーステナイト系ステンレス鋼製の溶接継手を備えたラッパ管を製造した。
【００２４】
製造した溶接継手付きラッパ管について外観検査を行い溶接欠陥が無いことを確認した後、直角度及び捩れの測定を行ったが、いずれも問題はなかった。表２に測定結果を示す。なお表２中、Ａ面〜Ｆ面は六角管の６面を表している。
【００２５】
【表２】

【００２６】
次に、溶接部断面の組織観察を行った。その結果、本発明方法では、溶接欠陥や割れは全く発生しておらず、健全な溶接部が形成できていた。また、図３に示すように、溶接方法の如何によらず、組織的にもδフェライト相の生成は認められなかった。それに対して従来技術では、δフェライト量は、ＴＩＧ溶接の場合には１２．７％もあり、ＥＢ（電子ビーム）溶接の場合でも０．８％あった。
【００２７】
【発明の効果】
本発明は上記のように、フェライト鋼製のラッパ管本体の両端に、オーステナイト系ステンレス鋼製の短尺管状の溶接継手が予め溶接され、焼ならしにて溶接部のδフェライト相が消失した状態になっている溶接継手付きラッパ管であるから、通常の溶接技術を用いてオーステナイト系ステンレス鋼製ハンドリングヘッドとフェライト鋼製ラッパ管とオーステナイト系ステンレス鋼製エントランスノズルからなる高速炉燃料集合体を組み立てることができる。しかも両端部にオーステナイト系ステンレス鋼製のハンドリングヘッド及びエントランスノズルを接合溶接する際に、靱性の低下を防止することができる。
【００２８】
また本発明は、フェライト鋼丸管とオーステナイト系ステンレス鋼丸管とを丸管同士の状態でまず接合溶接し、六角管状に抽伸した後、焼ならしにて溶接部に生成したδフェライト相を消失させるようにした溶接継手付きラッパ管の製造方法であるから、曲がりを小さく、寸法精度よく、しかも容易に製造できる。
【００２９】
本発明により、高速炉燃料集合体用のラッパ管として、スウェリングの小さいフェライト鋼を用いることが可能となり、その結果、燃料集合体構造を現状から変更することなく実機への適用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る溶接継手付きラッパ管を用いる燃料集合体の概略説明図。
【図２】その製造工程の一例を示すフロー図。
【図３】従来技術と本発明でのδフェライト相の有無を示す観察結果の説明図。
【図４】高速増殖炉用燃料集合体の一例を示す説明図。
【符号の説明】
２０ラッパ管
２２ハンドリングヘッド
２４エントランスノズル
２６ラッパ管本体
２８短尺管状の溶接継手[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a ferrule steel wrapper tube for a fast reactor fuel assembly having a structure in which an austenitic stainless steel handling head and an entrance nozzle are joined and welded to both ends, and a method of manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
As shown in FIG. 4, for example, a fuel assembly for a fast breeder reactor has a fuel element 12 formed by bundling a large number of fuel pins around which a spacer wire is wound in a wrapper tube 10 which is a hexagonal tube. The upper end of the wrapper tube 10 is joined to an upper end plug called a handling head 14 by welding means, and the lower end of the wrapper tube 10 is connected to a lower end plug called an entrance nozzle 16. Are structures joined by welding means. Reference numeral 18 denotes a spacer pad.
[0003]
In the conventional fuel assembly for a fast breeder reactor, the trumpet tube 10 and the upper and lower end plugs (the handling head 14 and the entrance nozzle 16) are all made of austenitic stainless steel.
[0004]
However, when austenitic stainless steel is used for the wrapper tube, there is a problem in that the wrapper tube is susceptible to swelling (volume expansion) when irradiated with high-speed neutrons in the furnace, so that considerable deformation is likely to occur. Therefore, ferritic steel or the like has been developed as a swelling-resistant material, and it has become necessary to change the material from austenitic stainless steel to ferrite steel or the like in order to improve the swelling resistance of the wrapper tube.
[0005]
On the other hand, as a material in the fast breeder reactor, austenitic stainless steel having relatively excellent corrosion resistance in a liquid sodium environment and resistance to neutron irradiation embrittlement is used. Made of stainless steel. Therefore, if the entrance nozzle is made of ferritic steel, leakage of liquid sodium from the fitting portion between the core support plate and the entrance nozzle may be caused due to a difference in thermal expansion. Therefore, it is desirable that the entrance nozzle be made of austenitic stainless steel, similarly to the core support plate.
[0006]
For this reason, when ferrite steel is used as the wrapper tube material, it is necessary to perform dissimilar welding between the ferrite steel as the wrapper tube material and the austenitic stainless steel as the entrance nozzle material.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
When welding dissimilar materials between a ferrite steel wrapper tube and an austenitic stainless steel entrance nozzle and a handling head, for example, when performing TIG welding, it is inevitable that a δ ferrite phase showing brittleness is formed in the welded portion. . Even when electron beam welding having a smaller heat input than TIG welding is selected as the welding method, the amount of δ ferrite generated can be reduced at a considerable rate as compared with TIG welding, but it cannot be eliminated. In general, it is known that a material in which a δ ferrite phase is formed causes a decrease in toughness during a use period.
[0008]
Therefore, it has been attempted to reduce the generated δ ferrite phase by performing tempering after welding. However, the heat treatment after assembling the fuel assembly not only requires a large-scale heat treatment furnace, but even if the heat treatment is performed in such a state, the effect of reducing the δ ferrite phase can hardly be expected.
[0009]
In addition, since the heat-affected zone of the ferrite steel wrapper tube is hardened by welding, post-weld heat treatment is indispensable to cope with this, but as described above, large-scale heat treatment after fuel assembly assembly is required. A heat treatment furnace is required.
[0010]
Furthermore, since bending occurs at the time of dissimilar material welding due to a difference in thermal expansion, it is necessary to correct the bending, but it is extremely difficult to correct the bending after assembling the fuel assembly. Further, even if the straightening can be performed, the straightening cannot be completely performed, and the cost increases. For this reason, it has been considered that a method of directly welding an austenitic stainless steel entrance nozzle or a handling head to a ferrite steel wrapper tube by dissimilar materials is inappropriate.
[0011]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a ferrite steel wrapper tube capable of realizing a welded structure in which a δ ferrite phase is not formed at a welded portion with a handling head or an entrance nozzle made of austenitic stainless steel, and a method of manufacturing the same.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a ferrite steel wrapper tube for a fast reactor fuel assembly to which an austenitic stainless steel handling head and an entrance nozzle are joined and welded at both ends, and at both ends of a ferrite steel wrapper tube main body, This is a trumpet tube with a welded joint in which a short tubular welded joint made of austenitic stainless steel is welded, and the δ ferrite phase in the welded portion has disappeared by normalizing.
[0013]
Such a wrapper tube with a welded joint is formed by first joining and welding a ferritic round tube and an austenitic stainless steel round tube in a state of round tubes, drawing it into a hexagonal tube, and normalizing it to the welded part. It can be manufactured by a procedure of eliminating the δ ferrite phase.
[0014]
Here, the chemical composition of the ferrite steel round tube is as follows: C = 0.09 to 0.15% by weight, Si ≦ 0.10% by weight, Mn = 0.40 to 0.80% by weight, P ≦ 0.030% by weight. , S ≦ 0.030% by weight, Ni = 0.20 to 0.60% by weight, Cr = 10.0 to 12.0% by weight, Mo = 0.30 to 0.70% by weight, W = 1.70 It is preferable to set it to ｂ2.30 wt%, V = 0.15 to 0.25 wt%, Nb = 0.020 to 0.080 wt%, and N = 0.030 to 0.070 wt%. Normalization is performed at 1025 to 1075 ° C, more preferably at 1045 to 1050 ° C.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 is a schematic explanatory view showing an example of a wrapper tube according to the present invention and a fuel assembly for a fast breeder reactor assembled using the same, wherein A shows a state before assembly and B shows a state after assembly. ing. In this fuel assembly for a fast breeder reactor, a handling head 22 and an entrance nozzle 24 made of austenitic stainless steel are respectively welded to upper and lower ends of a wrapper tube 20 made of ferrite steel (mostly made of ferrite steel). Structure. In the present invention, the wrapper tube 20 is formed by welding a short tubular welded joint 28 made of austenitic stainless steel to both ends of a wrapper tube body 26 made of ferritic steel, and the δ ferrite phase generated at the welded portion is baked. This is a state that has been lost by the processing, and this point is characteristic. Due to the structure having such a welded joint, in the fuel assembly assembling process, the austenitic stainless steels (the handling head 22 and the short tubular welded joint 28, and the short tubular welded joint 28) are formed in the same manner as in the prior art. And welding at the entrance nozzle 24).
[0016]
For example, when the chemical components are C = 0.09 to 0.15% by weight, Si ≦ 0.10% by weight, Mn = 0.40 to 0.80% by weight, P ≦ 0.030% by weight, S ≦ 0.030% by weight. % By weight, Ni = 0.20 to 0.60% by weight, Cr = 10.0 to 12.0% by weight, Mo = 0.30 to 0.70% by weight, W = 1.70 to 2.30% by weight , V = 0.15 to 0.25% by weight, Nb = 0.020 to 0.080% by weight, and N = 0.030 to 0.070% by weight. The ferrite steel round tube and the austenitic stainless steel round tube are joined and welded, drawn into a hexagonal tube, and then subjected to a normalizing process at 1025 ° C. to 1075 ° C. to eliminate the δ ferrite phase generated in the welded portion. Can be done.
[0017]
FIG. 2 shows an example of the manufacturing process. After the ferrite steel round tube and the austenitic stainless steel (for example, SUS316 steel) round tube are joined and welded in a state of the round tubes, soft annealing is performed. For the welding and annealing performed here, a general method conventionally performed may be adopted. Next, the welded round tube is hexagonally drawn and subjected to normalizing and tempering processes. Thereafter, dimensional adjustment is performed by hexagonal drawing at a cold working rate of 2% or less, bending is corrected by a hydraulic press, outer surface is polished, and cut to a fixed size to produce a wrapper tube with a welded joint. Then, chamfering, degreasing, and dimensional inspection are performed. Since no heat treatment is performed after normalizing and tempering, the mechanical properties of the trumpet tube are maintained.
[0018]
In the above manufacturing process, the normalizing process must be performed after welding the wrapper tube main body and the short tube. Welding a ferrite steel wrapper tube body that has been normalized to ensure the required mechanical properties and an austenitic stainless steel short tube that has been solution treated and then annealed it, This is because the phase remains without being lost.
[0019]
Welding is possible with hexagonal pipes, but in the case of hexagonal pipes, it is difficult to bevel the hexagonal pipe butt and weld the hexagonal radius (R) part, whereas in the case of round pipes, Since welding is easy, it is preferable to perform welding in a state of round tubes as described above. Furthermore, in the case of welding round tubes, hexagonal drawing is performed after welding, so that there is an advantage that dimensional accuracy such as straightness and torsion is excellent. Incidentally, in welding between hexagonal tubes, bending occurs due to heat input at the time of welding, and there is also a problem that bending cannot be completely corrected by dimensional adjustment or hydraulic correction by drawing at a processing rate of 2% or less.
[0020]
The normalizing temperature is set to 1025 ° C. to 1075 ° C. in consideration of a temperature range in which the δ ferrite phase disappears and a temperature range in which mechanical properties such as tensile strength and impact properties required for ferritic steel can be secured. (Including the temperature at both ends). When the temperature is higher than this temperature range, for example, at 1100 ° C or higher, the temperature must be 1100 ° C or lower because the δ ferrite phase is stably present. In a temperature range exceeding 1075 ° C. (1100 ° C. or less), the creep rupture strength and the tensile strength show high values, but the toughness deteriorates due to the growth of crystal grains. Such a temperature range is not appropriate for a wrapper tube that emphasizes toughness. If the temperature is lower than 1025 ° C., required mechanical properties cannot be satisfied. For these reasons, the normalizing temperature is preferably 1025 ° C to 1075 ° C as described above. Tempering is preferably performed at a temperature in the range of about 700 ° C. to 750 ° C. in consideration of required mechanical properties and the A1 transformation point, since the δ ferrite phase disappeared by normalizing does not occur again by tempering.
[0021]
【Example】
Ferrite / martensite steel was melted in a vacuum melting furnace to obtain an ingot. This was hot forged and made into a billet by machining, followed by hot extrusion to produce a raw tube. This raw tube was cold-worked to obtain a round tube. On the other hand, austenitic stainless steel was billet-processed using commercially available SUS316, hot-extruded, and then cold-processed into a round tube. Table 1 shows the chemical composition of the ferrite steel tube and the SUS316 steel tube. In addition, each component amount is shown by weight%.
[0022]
[Table 1]

[0023]
These round tubes were subjected to TIG welding using an Inconel filler metal, subjected to a heat treatment after welding at 800 ° C. for 30 minutes, and then drawn into a hexagonal tube. As final heat treatment, normalizing and tempering were performed at 1050 ° C. × 40 minutes + 720 ° C. × 40 minutes. Then, the wrapper tube was dimensionally adjusted and straightened (cold working ratio of 2% or less), the outer surface was polished, and cut to a fixed length to produce a wrapper tube provided with a welded joint made of austenitic stainless steel.
[0024]
The appearance of the manufactured wrapper tube with a welded joint was inspected to confirm that there were no welding defects, and then the squareness and torsion were measured, but there were no problems. Table 2 shows the measurement results. In Table 2, planes A to F represent six sides of a hexagonal tube.
[0025]
[Table 2]

[0026]
Next, the structure of the weld cross section was observed. As a result, in the method of the present invention, no welding defects or cracks occurred, and a sound weld was formed. Further, as shown in FIG. 3, the formation of a δ ferrite phase was not recognized systematically regardless of the welding method. On the other hand, in the prior art, the amount of δ ferrite was 12.7% in the case of TIG welding and 0.8% in the case of EB (electron beam) welding.
[0027]
【The invention's effect】
As described above, a short tubular welded joint made of austenitic stainless steel is welded in advance to both ends of a ferrite steel wrapper tube main body, and the δ ferrite phase in the welded portion disappears by normalizing. Since the wrapper tube has a welded joint, the fast reactor fuel assembly consisting of an austenitic stainless steel handling head, a ferritic wrapper tube and an austenitic stainless steel entrance nozzle is assembled using ordinary welding techniques. be able to. In addition, when joining and welding the austenitic stainless steel handling head and the entrance nozzle to both ends, it is possible to prevent a decrease in toughness.
[0028]
Further, the present invention also provides a delta ferrite phase formed in a welded portion by normalizing a ferritic steel round tube and an austenitic stainless steel round tube in a state where the round tubes are first joined and welded to each other and drawn into a hexagonal tube. Since the method is a method for manufacturing a trumpet tube with a welded joint that is made to disappear, the bending can be reduced, the dimensional accuracy can be improved, and the manufacturing can be easily performed.
[0029]
According to the present invention, it is possible to use ferrite steel having a small swelling as a wrapper tube for a fuel assembly of a fast reactor, and as a result, it is possible to apply the fuel assembly to an actual machine without changing the structure of the fuel assembly from the current state. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic explanatory view of a fuel assembly using a flared tube with a welded joint according to the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing an example of the manufacturing process.
FIG. 3 is an explanatory diagram of observation results showing the presence or absence of a δ ferrite phase in the conventional art and the present invention.
FIG. 4 is an explanatory view showing an example of a fuel assembly for a fast breeder reactor.
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 20 wrapper pipe 22 handling head 24 entrance nozzle 26 wrapper pipe main body 28 short tubular welded joint

Claims

A ferrite steel wrapper tube for a fast reactor fuel assembly to which an austenitic stainless steel handling head and an entrance nozzle are joined and welded at both ends,
A short tubular welded joint made of austenitic stainless steel is welded to both ends of the ferrite steel wrapper tube main body, and the δ ferrite phase in the welded portion is eliminated by normalizing. Bugle tube with weld joint.

A method for manufacturing a wrapper tube with a weld joint according to claim 1,
Wrapper tube with weld joint characterized by joining and welding a ferrite steel round tube and an austenitic stainless steel round tube, drawing it into a hexagonal tube, and then normalizing to eliminate the δ ferrite phase generated in the welded part Manufacturing method.

The ferrite steel round tube has a chemical composition of C = 0.09 to 0.15% by weight, Si ≦ 0.10% by weight, Mn = 0.40 to 0.80% by weight, P ≦ 0.030% by weight. , S ≦ 0.030% by weight, Ni = 0.20 to 0.60% by weight, Cr = 10.0 to 12.0% by weight, Mo = 0.30 to 0.70% by weight, W = 1.70 3. The welding according to claim 2, wherein V is 0.15 to 0.25% by weight, Nb is 0.020 to 0.080% by weight, and N is 0.030 to 0.070% by weight. Manufacturing method of wrapper tube with joint.

The method for producing a wrapper tube with a welded joint according to claim 3, wherein normalizing is performed at 1025C to 1075C.