JP3571772B2 - 熱処理炉 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複数のバーナを順次パルス燃焼させる方式の熱処理炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3はこの種の熱処理炉を示したもので、炉1の内壁面に複数のバーナ2を列設し、炉温が立ち上がり定常状態に達した後は、図4に示すように、各バーナ2を順次パルス燃焼させるようにしたものであり、バーナ2には、噴出速度の大きい所謂高速バーナを使用して、温度調節計4からの出力信号で燃焼パルスのデューティ比を制御することにより、バーナを常に完全燃焼させると同時に、火炎の噴出速度を最大に保つことによって炉内を攪拌し、炉内の温度分布を均一化するようにしたものである。なお図3(b)は温度調節計4からの出力信号を受けて各バーナ2を制御するパルス燃焼コントローラのブロック図の一例を示したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上述の従来方式において、炉長の大きい炉や、被処理物の配置等によって炉内の負荷分布が一定しないような場合など、炉内の温度分布の均一化が困難な場合がある。このような場合に、従来は炉内を長手方向に沿って複数のゾーンに区画し、各ゾーン毎に温度調節計4及びパルス燃焼コントローラ5を設けてバーナの燃焼制御を行っていたが、温度調節計4等がゾーン数だけ必要となり、コストアップの原因となっていた。本発明はかかる問題点を解消し、炉長が大きくあるいは負荷分布が不均一な熱処理炉の炉内温度分布を容易に均一化し得る温度制御手段を安価に提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明による熱処理炉は、図1に示すように、炉1の内壁面に列設した複数のバーナ2を順次パルス燃焼させる方式の熱処理炉において、炉1内を長手方向に沿って複数のゾーンA,Bに区画し、各ゾーンA,B間の温度差を検出する温度センサ3a,3bを設けると共に、各バーナA,Bを制御するパルス燃焼コントローラ5を設け、パルス燃焼コントローラ5では、いずれかのゾーンを基準ゾーンAとし基準ゾーンAの温度のみを用いる温度調節計4の出力により、各バーナA,Bのオフ時間を変化させて炉温の制御を行い、更に予めゾーンA,B毎に各バーナ2のオン時間を基準値に対して一定の割合で増減した燃焼パターンを複数種設定しておき、上記温度差が所定値を超えた時に上記温度差をなくすように上記燃焼パターンを切り換えるものである。
【0005】
【作用】
上述の構成において、まず基準となるゾーンAの温度Taが設定温度以下の場合は、各バーナ2は温度調節計4の出力に従って連続燃焼を行い、炉温を定常状態まで急速に立ち上げる。定常状態に達した後は、温度調節計4による炉1の温度制御を基準ゾーンAの温度Taのみによって行うと共に、両センサ3a,3bにより温度差(ΔT=Ta−Tb)を監視し、ΔTが所定値以内のときは両ゾーンA,B共に各バーナ2は基準燃焼パターンでパルス燃焼を行い、ΔTの絶対値が所定値を超えたときは燃焼パターンの切り換えを行う。このときΔTの符号に応じて、いずれかのゾーンの各バーナ2のオン時間を基準値に対して一定の割合だけ増減した燃焼パターンを使用するのである。従って炉温が立ち上がった後は、すべてのバーナ2の燃焼パターンが、基準となるゾーンAの温度Ta及び他のゾーンBと基準ゾーンAとの温度差ΔTによって決定されるので、従来のように温度調節計4及びパルス燃焼制御器5を各ゾーン毎に設置する必要がなく、ゾーン制御を安価に行うことができる。
【0006】
【実施例】
図1は本発明による熱処理炉の一実施例を示したもので、炉1内を2つのゾーンA,Bに区画して、Aを基準ゾーンとしたものであり、表1は図1の炉に使用する燃焼パターンの一例を示したもので、各バーナのデューティ比を基準値の2割だけ増減するようにしたものである。なお本実施例では、温度調節計4による炉温の制御は、基準ゾーンAの温度Taのみを用いて、オン時間を一定にしてパルス周期を変化させることにより行い、更にゾーンA,B間に生じた温度差をオン時間を可変にして調整している。また各バーナの基準オン時間を炉内のバーナ位置により異ならせることによって、無負荷状態における炉内温度分布を均一化している。すなわち表1において、バーナ番号▲1▼〜▲4▼のバーナは▲5▼〜▲8▼のバーナよりも基準オン時間が長いが、これは扉6に近い方が熱が逃げ易いからであり、また各ゾーンにおいて、炉壁に近いバーナ▲1▼▲2▼あるいは▲7▼▲8▼の方が▲3▼▲4▼あるいは▲5▼▲6▼よりも基準オン時間が長くなっているが、これは炉壁から伝導熱が逃げ易いからである。また本例では、ゾーンA,B間の温度差の調整は、表1に示すように、ゾーンAの温度TaがゾーンBの温度Tbよりも5℃以上高くなると、ゾーンBのオン時間は基準値のままにして、ゾーンAの各バーナ▲1▼〜▲4▼のオン時間をそれぞれ基準値の2割減にし、逆にTbがTaよりも5℃以上高くなると、ゾーンBの各バーナ▲5▼〜▲8▼のオン時間を基準値の2割減にしている。
【0007】
図1(b)は、シーケンサを用いたパルス燃焼コントローラ5の内部構成図を示したもので、入力ユニット7では温度調節計4からの出力信号sと共に、両温度センサ3a,3bからの出力信号a,bを受け、CPU8で信号を処理して、出力ユニット9を介して各バーナ2を制御しており、CPU8では温度調節計4からの出力sにより、各バーナ2のオン時間を一定にしオフ時間を可変にする通常の温度制御を行うと共に、両温度センサ3a,3bからの出力a,bによりいずれか一方のゾーンの各バーナ2のオン時間を基準オン時間の2割だけ増減する制御(表1)を行っている。
【0008】
表2は本発明の他の実施例を示したもので、ゾーンA,B間の温度差が大きい場合には、バーナ2の燃焼量の差も大きくして温度差を是正する時間を短縮しようとするものである。本例では、ゾーンA,B間の温度差が5〜15℃のときにオン時間を2割増減し、温度差が15℃を超えたときは、オン時間を4割増減するようにしている。
【0009】
図2(表3)は本発明の更に他の実施例を示したもので、炉1内を長手方向に沿って3つのゾーンA,B1 ,B2 に区画したものである。図1(表1)の実施例では燃焼パターンの数は、基準ゾーンAに対してゾーンBが標準,高,低の3種類であったが、本実施例の場合には表3に示すように、基準ゾーンAに対して他の2ゾーンB1 ,B2 それぞれに標準,高,低の3状態があるので、3×3=9種類の燃焼パターンを予め設定しておくものである。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば上述のように、炉長が大きくあるいは負荷分布が不均一なために炉内温度制御をゾーン分けして行う必要がある場合においても、温度調節計4及びパルス燃焼制御器5を各ゾーン毎に設置する必要がなく、ゾーン制御式順次パルス燃焼制御を安価な装置で行うことができるという利点がある。
【表1】
【表2】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例の炉内バーナ配置図、(b)は同上に用いるパルス燃焼コントローラのブロック図。
【図2】本発明の他の実施例の炉内バーナ配置図。
【図3】(a)は従来例の炉内バーナ配置図、(b)は同上に用いるパルス燃焼コントローラのブロック図。
【図4】同上の動作を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1 炉
2 バーナ
3a,3b 温度センサ
4 温度調節計
5 パルス燃焼コントローラ
6 扉
7 入力ユニット
8 CPU
9 出力ユニット
Claims (2)
- 炉の内壁面に列設した複数のバーナを順次パルス燃焼させる方式の熱処理炉において、炉内を長手方向に沿って複数のゾーンに区画し、各ゾーン間の温度差を検出する温度センサを設けると共に、各バーナを制御するパルス燃焼コントローラを設け、パルス燃焼コントローラでは、いずれかのゾーンを基準ゾーンとし基準ゾーンの温度のみを用いる温度調節計の出力により、各バーナのオフ時間を変化させて炉温の制御を行い、更に予めゾーン毎に各バーナのオン時間を基準値に対して一定の割合で増減した燃焼パターンを複数種設定しておき、上記温度差が所定値を超えた時に上記温度差をなくすように上記燃焼パターンを切り換えることを特徴とする熱処理炉。
- 各バーナのオン時間の基準値を炉内のバーナ位置により異ならせて、炉内温度分布を均一化するようにしたことを特徴とする請求項1記載の熱処理炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23946694A JP3571772B2 (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | 熱処理炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23946694A JP3571772B2 (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | 熱処理炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0875151A JPH0875151A (ja) | 1996-03-19 |
JP3571772B2 true JP3571772B2 (ja) | 2004-09-29 |
Family
ID=17045189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23946694A Expired - Lifetime JP3571772B2 (ja) | 1994-09-07 | 1994-09-07 | 熱処理炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (4)
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-
1994
- 1994-09-07 JP JP23946694A patent/JP3571772B2/ja not_active Expired - Lifetime
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