JP3571238B2 - 骨弁固定具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、頭蓋骨の一部が外傷や骨腫瘍等に冒されている場合などで、その一部(自家骨)を切断、除去した後や外減圧術後の骨欠損部の補填(手術)に使用される人工頭蓋骨弁を頭蓋骨に固定するために使用される骨弁固定具に関する。
【0002】
【従来の技術】
脳神経外科手術等で頭蓋骨を開頭し、その手術後に切り取った骨弁(自家骨)を戻し周囲の頭蓋骨(生体骨)と固定する場合には生体骨同士の固定のため、外側からプレート状の固定具を跨がせるようにあてがってタッピングスクリュー(セルフタッピング式のネジ部材)によるねじ込み固定や、ハーケンといわれる抜け止め用突起付き釘などの打ち込みなどによって、かなりしっかりと固定できる。また、骨腫瘍等により、頭蓋骨の一部を切断、除去した後の骨欠損部を人工頭蓋骨弁で補填する場合でも、それがプラスチック製のものである場合には、その加工が容易なために、上記したのと同様にして固定できる。
【0003】
ところで、このような人工頭蓋骨弁は、セラミック製のものがその生体適合性や生体骨との結合性などにおいてとくに優れており、好ましい材質とされている。しかし、セラミック製の人工頭蓋骨弁は、その性質上、ドリルによる孔あけ程度の加工はできるが、それ自体にネジを立てることが困難なため、上記のようにして固定することはできず、通常、次のようにして固定されていた。
【0004】
すなわち、セラミック製の人工頭蓋骨弁で骨欠損部を補填する手術をする場合には、その骨欠損部と同様の形状、大きさのセラミック製の人工頭蓋骨弁をつくり、その周縁にドリルでもって適数個(人工頭蓋骨弁の大きさなどにもよるが外周縁に沿って10か所ぐらい)の貫通孔を外面から周縁面に向かって斜めにあける。そして、この貫通孔に対応するように患者本人の頭蓋骨(自家骨)の骨欠損部の内周縁にも同様の貫通孔を斜めにあけ、人工頭蓋骨弁をその骨欠損部に補填してその互いの貫通孔にナイロン糸を通すことで縫合して縛り付けるようにして固定されていた。ここで、骨の面に直角な貫通孔とせず傾斜孔としているのは、自家骨の孔あけ時や縫合過程で硬膜等を傷付けないようにするためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような手術においては手術を無事に終えるためその時間の短縮を図ることと、術後における回復をできるだけ早めることが要求される。しかし、ナイロン糸による縫合による固定では、自家骨に多数の傾斜孔をあける必要のあることや、縫合の手間が大きいなどにより手術時間が多くかかり、その短縮を図ることは容易でないといった問題があった。とりわけ、自家骨に孔をあけるに際しては斜めにあける必要があることからしても、その加工が難しくしたがって慎重に行う必要があるために、孔あけだけにもかなり多くの時間がかかっていた。
【0006】
また、術後の回復を早めるためには、補填部位周辺の新生骨(骨組織)と人工頭蓋骨弁との結合を早期に図る必要があり、このためには、人工頭蓋骨弁が自家骨(生体骨)に強固で安定して固定されないといけない。しかし、ナイロン糸による縫合による固定では、満足のいく十分な固定強度は得られないため、術後の回復に長期間を要する原因となっていた。また、場合によっては、生体骨との固定が不十分なことに起因すると推察される骨組織の結合不良による偽関節の発生の原因ともなる。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、頭蓋骨の骨欠損部位に補填される人工頭蓋骨弁がセラミック製であっても、これを比較的短時間の手術で、生体骨同士の固定と同様に強固に固定できる骨弁固定具を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため請求項1の本発明は、人工頭蓋骨弁を頭蓋骨の骨欠損部に固定するために使用される骨弁固定具であって、
塑性変形可能の素材から形成された頭蓋骨への固定用孔を備えた基板と、該基板の一端側に形成された鉤部とからなり、
該鉤部は前記人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込むように折返し状に形成され、
該鉤部の折返し状に形成された折返し部を人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込ませた状態において、前記基板のうちの前記固定用孔のある部位が人工頭蓋骨弁の外面側に突出するように形成されると共に、人工頭蓋骨弁の外面側に突出する該基板を折曲げた際に前記固定用孔のある部位が頭蓋骨の外面に当接可能に形成されてなることを特徴とするものである。
【0009】
このような骨弁固定具(以下、単に固定具ともいう)においては、例えば内面に開口する孔のあるセラミック製の人工頭蓋骨弁(以下、単に骨弁ともいう)を固定する際には次のようである。すなわち、その各孔に、本発明の固定具の鉤部の折返し部を骨弁の内面側から入り込ませ、基板を骨弁の外面側に突出(位置)する。そして、頭蓋骨の外面に当接状となるように骨弁の外面側で折り曲げる。次いでこのように固定具がセットされた人工頭蓋骨弁を骨欠損部に戻し、例えば基板の固定用孔にネジ部材を通して頭蓋骨の表面にねじ込むのである。
【0010】
このように、本発明による骨弁固定具においては、人工頭蓋骨弁の頭蓋骨への固定において、鉤部の折返し部を骨弁の内面側に入り込ませ、基板を骨弁の外面側にて折り曲げて頭蓋骨に固定できるため、簡易にしかも強固な固定が得られるといった画期的な手術が実現できる。すなわち、ナイロン糸による縫合による場合に比べ、頭蓋骨への傾斜孔の穿孔を要しないなどにより、比較的簡易に固定できることから手術時間の短縮が図られるし、鉤部の折返し部を骨弁の内面の凹部ないし孔に入り込ませ、基板を頭蓋骨(外面)にネジ部材などにて固定できることから固定強度の向上も図られる。
【0011】
また、請求項2に記載の本発明は、人工頭蓋骨弁を頭蓋骨の骨欠損部に固定するために使用される骨弁固定具であって、
塑性変形可能の板材から形成された頭蓋骨への固定用孔を備えた基板と、該基板と一体でその一端側に形成された鉤部とからなり、
該鉤部は前記人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込むように、該基板の一端において横方向に曲げられた平坦部と該平坦部を介して折返し状に曲げられた折返し部を備えており、
該鉤部の折返し部を人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込ませた状態において、該鉤部の平坦部が人工頭蓋骨弁の内面に当接状となり、しかも前記基板のうちの前記固定用孔のある部位が人工頭蓋骨弁の外面側に突出するように形成されると共に、人工頭蓋骨弁の外面側に突出する該基板を折曲げた際に前記固定用孔のある部位が頭蓋骨の外面に当接可能に形成されてなることを特徴とするものである。
【0012】
前記いずれの手段においても、その折返し部は、人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込ませた状態において、その外面に突出しないように形成されているとよい。また、本発明に係る骨弁固定具は、人体内に使用するものであることから当然のことながら生体適合性を有し、ある程度の強度、耐腐食性を有する素材(材質)から適宜のものを選択して用いることができるが、チタン又はチタン合金等の生体適合性を有する金属から形成するのが信頼性も高く好ましい。なお、基板は、塑性変形(曲げ)が可能の板材から形成すればよい。
【0013】
前記基板は、一定厚さで長く延びる帯板形状のものが適切であるが、本発明においてその形状はこれに限定されるものではない。また本発明における固定具の固定用孔は、ねじ部材を通して頭蓋骨に固定できるものであればよい。したがって、その固定用孔は、通常の独立した貫通孔以外に基板の縁に開口する平面視切欠状をなす形のものであってもよい。そして、請求項1記載の固定具では、基板の一端側に設ける鉤部は、前記人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込むように折返し状に形成されていればよく、基板と一体でもよいし、これと別体のもの(部品)を固着することで形成してもよい。さらに、その形態はV字形や円弧状で折返すように形成されていてもよい。
【0014】
なお本発明は、前記のいずれかの骨弁固定具と、内外両面間に貫通する貫通孔を複数備えると共に、内面にはその各貫通孔に対応して凹部若しくはその内面に開口する孔を備えた人工頭蓋骨弁とからなり、前記骨弁固定具を、その基板側が該人工頭蓋骨弁の表面側に突出するように、該人工頭蓋骨弁の貫通孔に挿入して人工頭蓋骨弁付きとしてもよい。このものでは、固定具の鉤部の折返し部を骨弁の内面側から凹部若しくは孔に入り込ませ、骨弁の外面側に突出させた基板をその外面側に引き出すようにした状態の下で、頭蓋骨の外面に当接状となるように骨弁の外面側で折り曲げることで、骨弁に固定具がセットされるため便利である。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本例の骨弁固定具1の全体を示す斜視図である。本例の固定具1は、塑性変形可能の例えばチタン製の板材(厚さ0.5mm程度)を一定幅(例えば7.5mm)に細長く切断して帯板形状とし、これを側面視、略7字形状をなすように一端部を折返し状に屈曲して形成したものである。すなわち、7字形の長脚をなす基板2には、これを頭蓋骨(外面)に固定するための固定用孔3を適数、所定の間隔で備えており、図示下側の端部には、横方向に略直角に曲げられた平坦部5を介して折返し状に略直角に曲げられた折返し部6を備えて鉤部4を形成している。
【0016】
なお、このような固定具1で固定する人工頭蓋骨弁91は例えばアパタイト焼結体等のセラミックからなり、骨欠損部に略隙間なくセットされるように、元の頭蓋骨と同様にやや球面状で略一定厚さ(例えば6mm)で所定形状に形成されている。そして、本例では周縁92の適所に厚さ方向(外面)に略直角に貫通する貫通孔95,96を備えたものが例示されている。ただしこの貫通孔95,96の平面形状は、周縁92における接線方向に略平行な向きに長いスリット形状とされ、本例では各所において対向して平行に一対設けられている。なお、貫通孔95,96の大きさは、それぞれ長さが8mmで、幅が1.5mmとされ、基板2と折返し部6とが挿入される形で入り込むように構成されている。また、対向する一対の貫通孔95,96のピッチ(間隔)は平坦部5の長さ(例えば6.5mm)に対応するように設定されている。
【0017】
しかして本例の固定具1は、図2に示したように、基板2の一端2a側を骨弁91の内面93側からの外縁寄り部位の貫通孔95に入れて引き出すと同時に、鉤部4を成す折返し部6を中央寄り部位の貫通孔96に同内面側から入り込ませるように構成されている。そして鉤部4の折返し部6を人工頭蓋骨弁91の内面93に開口する貫通孔96に入り込ませた状態において、鉤部4の平坦部5が人工頭蓋骨弁91の内面93に当接状となるように構成されている。このとき、基板2のうちの固定用孔3のある部位が人工頭蓋骨弁91の外面94側に突出する。
【0018】
次にこのように形成された固定具1の作用と効果を具体的に説明する。まず、人工頭蓋骨弁91の周縁92の各一対の貫通孔のうちの外側の貫通孔95に、内面93側から固定具1の基板2の端部2aを通して外面94側に引き出し、折返し部6を骨弁91の中央寄りの貫通孔96に挿入する(図1,2参照)。そして、引き出された基板2を人工頭蓋骨弁91の外面94に当接するように、図2中2点鎖線で示したように周縁(外)92側に折り曲げる(図2,3参照)。なお、基板2の長さは、人工頭蓋骨弁91の外面94側に位置する部位を折曲げた際、固定用孔3のある部位が頭蓋骨Zの外面に当接する長さ、つまり頭蓋骨Zの外面に十分に届きかつその固定用孔3からタッピングスクリューなどのネジ部材を頭蓋骨Zの外面にねじ込むことで固定可能の長さに設定する。
【0019】
そして、図3に示したように各貫通孔95,96において固定具1を取付け、基板2を折り曲げてセットした人工頭蓋骨弁91を骨欠損部にセットし、各固定具1の基板2を頭蓋骨Zの外面Zaにあてがう。次に、固定用孔3の位置決めをして頭蓋骨Zに要すれば下孔を穿孔し、その固定用孔3から例えばチタン製のネジ部材30をねじ込む。こうすることで人工頭蓋骨弁91は本形態の固定具1を介して頭蓋骨Zに固定される。このとき、鉤部4の折返し部6が骨弁91の内面93側から貫通孔96に入り込んでいるため、その固定力は高く、例えば骨弁91にその厚さ方向に外力(圧力)がかかってもこれが落ち込む危険性も小さいなど、安定した固定が確保される。
【0020】
このように本例の固定具1によれば、図示のように形成された人工頭蓋骨弁91を固定するに際して、頭蓋骨Zへの傾斜孔の穿孔も不要であることなどにより、ナイロン糸による縫合による場合に比べ、手術時間の短縮が図られるし、強固な固定が実現される。なお、鉤部4をなす折返し部6の長さは、骨弁91の厚さ以下としておき、折返し部6が、骨弁91の貫通孔96から外面94に突出しないようにするのが好ましいが、突出する場合には適宜突出部分を折り曲げて骨弁91の外面94に馴染ませておくか、切断しておけばよい。
【0021】
そして、本例においては、基板2が貫通孔95に挿入されて外面94側に引き出されている。したがって、外面94に突出している基板2をその外面94に当接するように曲げる際にはテコを利用して容易に折り曲げることができる。また、鉤部4をなす折返し部6が貫通孔96に挿入された際において、平坦部5が貫通孔95,96の間の内面93に当接するように形成されている。このため、内面93側つまり術後、硬膜側への鉤部4の突出も最小限にすることができる。なお、平坦部5と接する内面93の部分を固定具1の厚み分以上削ることで硬膜との接触を完全に防止することもできる。
【0022】
なお、前記形態の固定具1は、人工頭蓋骨弁91が周縁92に沿って内外両面93,94に略垂直に貫通する貫通孔95,96をその適所において各一対備えたものを固定する場合において、骨弁91の中央寄りの貫通孔96に折返し部6を入り込ませた場合で説明したが、これとは逆に図4に示したように周縁92寄りの貫通孔95に折返し部6を入り込ませてもよい。すなわち、人工頭蓋骨弁91の周縁92の各一対の貫通孔のうちの中央寄りの貫通孔96に、内面93側から固定具1の基板2の端部2aを通して外面94側に引き出し、折返し部6を骨弁91の外側の貫通孔95に挿入し、引き出された基板2を人工頭蓋骨弁91の外面94に当接するように同図中2点鎖線で示したように周縁(外)92側に折り曲げるようにしてもよい。
【0023】
また、前記において固定具1は、骨弁91が周縁92に沿って内外両面93,94に略垂直に貫通する貫通孔95,96を各一対備えたものを固定する場合において説明したが、使用できる骨弁はこれに限定されるものではない。そして、折返し部6が入り込まされる孔は外面94側が閉塞する孔(凹部)であってもよい。図5に示したように、周縁92に沿って形成された貫通孔95と、内面93側の周縁に凹設された凹部97とを備えた骨弁91にも使用できる。すなわち、図5に示したように、骨弁91の周縁92に沿って形成された貫通孔95に固定具の基板2を通して骨弁91の外面94側に引出し、折返し部6を骨弁91の周縁92に凹設された凹部97に係止状に入り込ませるようにし、突出する基板2を骨弁91の外面94において周縁92側に折り曲げるようにしてもよい。
【0024】
なお、前記もしたように基板に設けた固定用孔は、図6に示した固定具1における固定用孔3のように基板2の縁に開口する平面視切欠状をなす形とすることもできるなどその形態は適宜に設定すればよい。また、本発明の固定具は、メッシュ(網又は格子)状の板材(金属プレート)を細長く帯板状に切断し、そして折り曲げ加工することでも形成できるが、その場合にはその網目自体を固定用孔として用いることができる。
【0025】
前記形態では一端側に設けた鉤部4を平坦部5を介して折返し状に形成したものを示したが、図7に示した固定具21ように、基板2の一端側に設けた鉤部24を円弧状部25を介して折返し状に形成しても良い。また、図8に示した固定具31のように、基板2の一端側に設けた鉤部34をV字形状に折り曲げて折返し状に形成してもよい。さらに、図9に示した固定具41のように、基板2の一端側に設けた鉤部44を基板2の端部において単に鋭角状に折り曲げて折返し状に形成してもよい。ただし、いずれの形状の鉤部とする場合でも、各図中に示した骨弁91のように、鉤部をなす折返し部26,36,46を入り込ませる骨弁91の内面93に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔は、鉤部24,34,44が骨弁91の内面93側に突出しないように、その内面側の開口周縁を形成しておくのが好ましい。
【0026】
また、前記形態の固定具はその鉤部を基体と一体をなすように板材を折り曲げて形成したものを例示したが、本発明における固定具はこれに限定されるものではない。図10に示した固定具51のように、基板2の一端において横方向に曲げられた平坦部5の先に2本のピン26を折返し状に立設して鉤部4の折返し部としてもよい。もちろん、図11に示した固定具61のように平坦部5に1本のピン26を立設して鉤部4の折返し部としてもよい。すなわち、折返し部は、基板2を人工頭蓋骨弁91の内面の凹部や貫通孔に入り込ませることができるものであればよく、したがってそれらに応じて適宜の形状に設定すればよいが、なるべく隙間なく入り込むようにするのが抜け難く好ましい。
【0027】
一方基板は、鉤部の折返し部を人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込ませた状態において、基板のうちの固定用孔のある部位が人工頭蓋骨弁の外面側に突出するように形成されると共に、人工頭蓋骨弁の外面側に位置する基板を折曲げた際に固定用孔のある部位が頭蓋骨の外面に当接可能に形成されておればよく、適宜の形状とすればよい。このように本発明の骨弁固定具は、前記形態のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲に於て適宜、設計変更して具体化できる。
【0028】
なお、前記形態では固定される人工頭蓋骨弁がアパタイト製のものにおいて説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その他のセラミック製、さらにはプラスチック製或いは金属製の人工頭蓋骨弁であっても使用できる。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る骨弁固定具によれば、頭蓋骨の骨欠損部位に補填される人工頭蓋骨弁の内面に凹部などを形成しておくことで、それがセラミック製であっても比較的短時間の手術で生体骨同士の固定と同様に強固に固定できるという画期的な手術を実現できる。すなわち、本発明の骨弁固定具は、人工頭蓋骨弁の固定手術を要する患者のみならず医師にとっても福音となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る骨弁固定具の実施形態例を示す斜視図。
【図2】図1の固定具を人工頭蓋骨弁にセットする過程の骨弁における断面図。
【図3】図1の固定具を人工頭蓋骨弁にセットし、頭蓋骨の骨欠損部に固定した状態の断面図。
【図4】図1の固定具をその折返し部と基板を逆にして人工頭蓋骨弁にセットする過程の骨弁における断面図。
【図5】図1の固定具を別の人工頭蓋骨弁にセットする過程の骨弁における断面図。
【図6】取付け用孔の別例を示す骨弁固定具の斜視図。
【図7】骨弁固定具の別の実施形態を示す側面図。
【図8】骨弁固定具の別の実施形態を示す側面図。
【図9】骨弁固定具の別の実施形態を示す側面図。
【図10】骨弁固定具の別例の斜視図。
【図11】骨弁固定具の別例の斜視図。
【符号の説明】
1,21,31,41 骨弁固定具
2 基板
3 固定用孔
4,24,34,44 鉤部
5 鉤部の平坦部
6,26,36,46 鉤部の折返し部
91 人工頭蓋骨弁
93 人工頭蓋骨弁の内面
94 人工頭蓋骨弁の外面
95,96 人工頭蓋骨弁の内面に開口する孔
Z 頭蓋骨
Claims (5)
- 人工頭蓋骨弁を頭蓋骨の骨欠損部に固定するために使用される骨弁固定具であって、
塑性変形可能の板材から形成された頭蓋骨への固定用孔を備えた基板と、該基板の一端側に形成された鉤部とからなり、
該鉤部は前記人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込むように折返し状に形成され、
該鉤部の折返し状に形成された折返し部を人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込ませた状態において、前記基板のうちの前記固定用孔のある部位が人工頭蓋骨弁の外面側に突出するように形成されると共に、人工頭蓋骨弁の外面側に突出する該基板を折曲げた際に前記固定用孔のある部位が頭蓋骨の外面に当接可能に形成されてなることを特徴とする骨弁固定具。 - 人工頭蓋骨弁を頭蓋骨の骨欠損部に固定するために使用される骨弁固定具であって、
塑性変形可能の板材から形成された頭蓋骨への固定用孔を備えた基板と、該基板と一体でその一端側に形成された鉤部とからなり、
該鉤部は前記人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込むように、該基板の一端において横方向に曲げられた平坦部と該平坦部を介して折返し状に曲げられた折返し部を備えており、
該鉤部の折返し部を人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込ませた状態において、該鉤部の平坦部が人工頭蓋骨弁の内面に当接状となり、しかも前記基板のうちの前記固定用孔のある部位が人工頭蓋骨弁の外面側に突出するように形成されると共に、人工頭蓋骨弁の外面側に突出する該基板を折曲げた際に前記固定用孔のある部位が頭蓋骨の外面に当接可能に形成されてなることを特徴とする骨弁固定具。 - 前記折返し部は、人工頭蓋骨弁の内面に形成された凹部若しくはその内面に開口する孔に入り込ませた状態において、その外面に突出しないように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の骨弁固定具。
- チタン又はチタン合金等の生体適合性を有する金属からなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の骨弁固定具。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の骨弁固定具と、
内外両面間に貫通する貫通孔を複数備えると共に、内面にはその各貫通孔に対応して凹部若しくはその内面に開口する孔を備えた人工頭蓋骨弁とからなり、
前記骨弁固定具を、その基板側が該人工頭蓋骨弁の表面側に突出するように、該人工頭蓋骨弁の貫通孔に挿入して人工頭蓋骨弁付きとしてなることを特徴とする骨弁固定具。
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