JP3569838B2 - 抄紙機におけるシートへの凹凸形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水濡れ段階でシートに凹凸を形成する抄紙機におけるシートへの凹凸形成方法に関する。
【0002】
紙、不織布などのシートに弾性や耐久性、通気性等を付与するために波形凹凸やエンボスを形成するが、これらエンボス等を形成する手段として、熱融着による方法、接着剤を用いる方法、ウオータージェットの水絡結合による方法などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術のうち熱融着による方法は、電気的手段によるので多大な電気代がかゝって不経済であり、装置も複雑化するという欠点がある。また接着剤を用いる方法においても接着剤に費用がかゝるのは勿論、シートの材質・形態に適合した接着剤を選定する必要があるのと、実施できるシートもおのずから限定されるという不利がある。更に水絡結合による方法は、乾燥したシートに水噴射するものであり、繊維組織が固定した状態のもとで圧力をかけるので繊維の結合が悪くなり、シートが形崩れしたり切破しやすくなるといった問題がある。
【0004】
しかして従来技術によると、例えばエンボスの場合、圧着された部分は繊維が押しつぶされるので密度が高くなって通気性が阻害される不利がある。また従来技術は、完成されたシート若しくは完成直前のシートに凹凸を形成するものであるから、凹凸のパターンも画一的であり、多様なパターン形状とするためには、その分工程を増やしたり別体の装置を付加するなどの手数を要していた。
【0005】
本発明は上記した従来の技術を考慮してなされたもので、シートを形成するウエット段階で凹凸を形成することにより繊維間の結合を良くして通気性・強靭性にすぐれるシートを得るようにするとともに、多様な凹凸パターンの形成を可能として広範な利用価値のあるシートを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、ドライパートに至る前のシート移送過程において、移送体に臨ませて、移送されるシートに対面する5〜100kg/cmの水圧を有するウオータージェットを設け、脱水装置を通過し繊維が絡み合ったまゝの水濡れシートに前記ウオータージェットの水を噴射させ、水圧によって水濡れシートにシート移送方向に沿った連続的な凹部を形成することを技術手段とするもので、上記ウオータージェットは、移送体の複数個所に設けるようにしてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の方法を実施する装置の概略を示したもので、1はプラスチックワイヤーからなる移送体であって、ガイドロール2・・・及びピックアップロール3に沿いエンドレスに可動し、傾斜部1aの上面に流し出された原料4は、傾斜部1a下面の脱水装置5で脱水される。
【0008】
6は、原料4が脱水装置5を通過して形成された水濡れシートであり、7は移送体1に臨ませて設けたウオータージェットで、ピックアップロール3寄りに配置し、シート6に対面する。このウオータージェット7の水圧は5〜100kg/cmで、シート6の表面に水を噴射する。
【0009】
8はフェルト製の移送体であり、前記ワイヤー製の移送体1から送られたシート6を走行させ且つこれを更に脱水して次のパートへと送り出すもので、ピックアップロール3と接するクーチロール9、及びガイドロール10・・・に沿って可動する。
【0010】
図2は、図1の装置におけるフェルト製の移送体8の部位にもウオータージェット7aを設けた装置を示すもので、移送体1から移送体8へと送られた水濡れシート6がウオータージェット7aで再び噴射水を浴びる。このとき移送体8上のシート6は移送体1の段階よりも水分をしぼり取られ締まりも良くなっているが、未だ水濡れ状態であることに変わりはない。なお移送体1から移送体8へと移行するシート6は、クーチロール9の個所で反転するのでウオータージェット7aの噴射水はシート6の裏面に衝当する。
【0011】
ウオータージェット7・7aは、図3の(イ)及び(ロ)に示したように、ボックスBと、ボックスB内に収納されるノズル板N及び吸引ボックスKで構成し、ノズル板Nには0.1mmの径を持つ通孔Hが、0.8mmの間隔Lで長手方向中央に列穿してある。そしてボックスB内の水は、通孔Hを通ってボックスB下面より出てシート6に噴射し、下方の吸引ボックスKで吸引される。本例ではノズル板Nの長さを1270mmとするが、抄紙幅などに応じてこの長さも異なってくる。
【0012】
図4は、水噴射前と水噴射後のシート6の繊維組織を拡大したもので、水噴射前(ハ)の状態では互いの繊維が密に絡み合っているが、水を噴射すると(ニ)のように水の通過部分が広がって該部に間隙Mが生じ、この間隙Mが通気個所となる。
【0013】
図5は本方法によって凹凸T・T’が形成されたシート6を示すもので、凹Tは水の通過個所であるから水圧によって陥没しているが、この部分は前記したように通気がよく、また凸T’は嵩高になるので強度が出る。ウオータージェット7・7aは5〜100kg/cmの圧力を持つので、シート6の材質、厚み、用途等に応じて任意に設定することができる。而してシート6の原料4はパルプを用いるが、天然及び化学繊維とすることもできる。
【0014】
【発明の効果】
以上のような本発明は以下のような特有の効果を奏する。
(1)シート抄造過程の水濡れ段階でウオータージェットの噴射水を当てると水圧を受けた繊維が無理なく広がってその部分の通気が良くなるとともに自然な結合状態を維持でき、ドライ時と異なり組織の部分的な凝結や破壊が回避されるのでシートの耐久性が発揮される。
(2)形成された凹凸によってシートが強靭となり、特に凹凸の長手方向に対する引っ張り強さが働いてシートが容易には切破せず、製品の正形状態が長期にわたって保たれる。
(3)ウオータージェットの水圧を5〜100kg/cmに設定したことにより、シート材質や用途に応じた高低の凹凸を無難に形成できる。
(4)ウオータージェットを複数個所に設けると、シートの表裏に凹凸が形成されるのみならず多様な凹凸パターンをシートに刻設でき、外観に特異性をもたせることができるので興趣に富んだ製品を得ることができる。
(5)電気的手段や接着手段を用いるのと異なり余分な費用がかゝらず、装置も複雑とならず工程を増やすこともないので、シートを安価に提供できる。
(6)本方法により得られたシートは通気性や吸水性にすぐれるので、例えば衛生用品やペットシーツに利用すると、水分が滞留して感触が悪くなったり、異臭が発生するといった事態が避けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する装置の概略側面図である。
【図2】本発明を実施する装置の他の態様を示す概略側面図である。
【図3】ウオータージェットを示す要部の略図であって、(イ)は側断面図(ロ)は正断面図である。
【図4】シートの繊維組織を示し、(ハ)は水噴射前、(ニ)は水噴射後の拡大図である。
【図5】凹凸を形成したシートの一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 移送体
6 シート
7・7a ウオータージェット
T・T’ 凹凸

Claims (2)

  1. ドライパートに至る前のシート移送過程において、移送体に臨ませて、移送されるシートに対面する5〜100kg/cmの水圧を有するウオータージェットを設け、脱水装置を通過し繊維が絡み合ったまゝの水濡れシートに前記ウオータージェットの水を噴射させ、水圧によって水濡れシートにシート移送方向に沿った連続的な凹部を形成することを特徴とする抄紙機におけるシートへの凹凸形成方法。
  2. ウオータージェットを移送体の複数個所に設けた請求項1記載の抄紙機におけるシートへの凹凸形成方法。
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