JP3568874B2 - Mold for manufacturing pulp molded products - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルプモールド成形体の製造型及び該製造型を用いたパルプモールド成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
パルプモールド成形体の製造型に関する従来技術としては、例えば、特開平8−49200号公報に記載の繊維成形物の抄造型が開示されている。この抄造型は、吸水孔を設けた剛性体における成形面の側表面に、該吸水孔への導水通路(分散媒案内路)を形成するとともに、該側表面の一部又は全体に網状体を敷設し、抄造時の吸水効率を高めたものである。
【0003】
ところで、この種の抄造型を用いて繊維成形体を抄造した後に、該繊維成形体とともに抄造型を乾燥型内に納め、さら吸水孔及び導水通路を通じた脱気を行いつつ該抄造型で該繊維成形体を押圧・乾燥させて乾燥を行うと、吸水孔や導水通路に対応する部分における押圧力が他の部分に比べて低くなるため、繊維成形体を乾燥した後において、該繊維成形体の当該吸水孔や導水通路に対応する部分における内・外表面に、それぞれ凸・凹状となる不要な転写痕が残ってしまい、成形体の美観を損ねる問題があった。
【0004】
従って、本発明の目的は、成形体の内・外表面における不要な転写痕の発生を抑えることができるパルプモールド成形体の製造型及びこれを用いたパルプモールド成形体の製造方法を提供することにある。
【0005】
本発明者らは、吸引路を有する吸引型の吸引面に配設する抄紙ネットを、所定の流体透過性及び剛性を有する柔靱性ネットと、パルプが堆積される柔軟性ネットとで構成し、押圧・乾燥工程における通気性を確保しつつ押圧ムラを抑えることで、乾燥後の成形体の内・外表面の転写痕の発生を抑える得ることを知見した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、パルプモールド成形体の製造工程に用いられる製造型であって、内部に吸引路を有する弾性変形自在の弾性体からなる吸引型と、該吸引型の吸引面に配設され、該吸引型の弾性変形に追従し且つ前記吸引路を通じた吸引変形に耐える剛性及び流体透過性を有する柔靱性ネットと、該柔靱性ネットの外側に配設され伸縮可能で前記吸引型の弾性変形に追従して変形し且つパルプが堆積される柔軟性ネットとを備えているパルプモールド成形体の製造型を提供するものである。
【0007】
また、本発明は、上記本発明のパルプモールド成形体の製造型を用いたパルプモールド成形体の製造方法であって、前記製造型にパルプスラリーを供給し、前記吸引路を通じて該パルプスラリーを吸引して前記柔軟性ネットにパルプを堆積させてパルプ層を形成した後に、前記製造型と共に該パルプ層を乾燥型に移行し、該乾燥型の内面に該パルプ層を押圧しつつ乾燥させるパルプモールド成形体の製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明のパルプモールド成形体の製造型(以下単に製造型ともいう)を、その好ましい実施形態に基づいて、添付図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は、本発明の製造型の一実施形態を示したものである。同図において、符号1は、製造型を示している。
【0010】
同図に示すように、製造型1は、上方に向けて開する箱形形状の成形体の製造に係るものであり、内部に吸引路20を有するコア(吸引型)2と、コア2の吸引面21に配設される抄紙ネット3と、コア2の上部の周囲を囲繞するフランジ4とコア2の上面を覆うキャッププレート5とを備えている。
【0011】
コア2は、成形すべき成形体の外形よりもやや小さな外形をしている。但し、コア2の高さは、成形体の高さ(深さ)よりも大きくなされている。コア2は、弾性変形可能な材料から構成されている。そのような材料の例としては、シリコーンゴム、可撓性ラバー、ウレタンゴム等のゴム系材料が挙げられる。コア2の上部中央は開口した空間となっており、チャンバー22を形成している。コア2の外面をなす各側面及び底面は、網目状の凹凸模様を有している。
【0012】
上記吸引路20は、チャンバー22とコア2の外部とを連通するように多数形成されている。吸引路20は、チャンバー22の内面からコア2の外部へ向けて放射状に形成されている。吸引路20は、コア2の吸引面21において開口している。吸引路20の開口部の数は、1cm2当たり1〜4個、特に1〜2個とすることが、後述するパルプ層の脱水効率の点、及びコア2が弾性変形して抄紙ネット3に堆積したパルプを押圧する場合にコア2の強度が十分に保たれる点から好ましい。また、吸引路20は、コア2が押圧によって弾性変形しても流体の通過が妨げられない程度の大きさの断面を有している。
【0013】
前記抄紙ネット3は、コア2の吸引面21に配設される柔靱性ネット30と、この柔靱性ネット30の外側に配設されてパルプが堆積される柔軟性ネット31とから構成されている。柔靱性ネット30と柔軟性ネット31とは、後述のそれぞれの機能を損なわない手法で固定することができ、例えば、互いの周縁部を金属ワイヤー等で相互に編み込んで固定することができる。
【0014】
柔靱性ネット30は、流体透過性及び押圧・乾燥工程における吸引路20を通じた吸引による変形(吸引変形)に耐える剛性を有している。すなわち、柔靱性ネット30は、後述の押圧・乾燥工程において、前記吸引路20を通じて吸引しつつをパルプ層を押圧・乾燥している状態において、柔靱性ネット自身が流体透過性を有することは勿論のほか、吸引路20を通じた吸引による流体(水や水蒸気)の透過空間を確保しつつ、コア2の弾性変形に追従し且つ該吸引路20を通じた吸引変形に耐えうる剛性を有する柔靱なものである。これにより、押圧・乾燥工程において、コア2の凹凸形状に拘わらず、押圧力をパルプ層に均一に伝えつつ凹凸のないスムーズな吸引面を形成できるようになっている。
【0015】
柔靱性ネット30は、上述の柔靱性を得る上では、吸引路20の開口部に対応する部分において負荷荷重に対する変形量が、吸引路20の開口部の長径に対して、0〜5%であることが好ましい。具体的には、例えば、吸引路20の開口部における付加荷重が、0.7〜1.2kg/(吸引路1個)、吸引路20の開口部における内径が3〜4mmである場合に、柔靱性ネット30当該付加加重に対して変形しないものとすることが好ましい。また、柔靱性ネットの網目の大きさは流体透過性の点からは15〜60メッシュ(JIS L0208、以下同じ。)、特に30〜40メッシュであることが好ましい。柔靱性ネット30は、流体透過性及び保形性の点からコア2の吸引面21を被覆した状態における厚みが0.2〜1.5mm、特に0.5〜0.8mmであることが好ましい。かかる特性を備えた柔靱性ネット30は、具体的には、ステンレス、銅、真鍮、ケブラー、テフロン、ナイロン、ポリエステル等の素材で構成された繊維メッシュで構成することができる。
【0016】
柔軟性ネット31は、柔靱性ネット30の表面を密着被覆している。柔軟性ネット31も、コア2の弾性変形に追従して変形し得る伸縮可能な材料から形成されている。柔軟性ネット31は、コア2の弾性変形時にも潰れることなく流体を流通させる必要がある。この観点から、柔軟性ネット31は、伸縮性を有し、流体の流通性を有する材料から構成されていることが好ましい。柔靱性ネットの表面を被覆した被覆した状態における延伸性(伸張性)が、20〜200%、特に20〜80%であることが好ましい。また、柔軟性ネット31は、通水性、通気性の点から、柔靱性ネット30の表面を被覆した状態における厚みが0.4〜1.2mm、特に0.5〜0.8mmであることが好ましい。
【0017】
柔軟性ネット31は、パルプ層を形成する際の抄紙ネットとしても機能するものである。従って柔軟性ネット31は、パルプスラリー中の水分は通過させるがパルプ繊維は通過させない程度の網目を有する。この網目の大きさは25〜60メッシュ、特に30〜40メッシュであることが、パルプ層の成形性及びパルプ繊維の目詰まり防止の点から好ましい。また、柔軟性ネット31は、これを柔靱性ネットの表面に密着被覆させた状態での平均開孔面積率が40〜80%、特に40〜50%であることが吸水性、通気性及び強度の点から好ましい。
【0018】
以上の点を総合的に勘案すると、柔軟性ネット31として好ましく用いられるものとしては、天然繊維又は合成繊維から形成された編物が挙げられ、特にパルプ層の押圧時におけるコア2の弾性変形に追従性及び押圧後の離型において必要とされる伸縮性の点から、ナイロン、ポリエステル、テフロン等の合成繊維製の編物を用いることが好ましい。
【0019】
フランジ4は、コア2の上部の周囲を囲繞しており、平面視して矩形状の外形をなしている。フランジ4は所定手段によってコア2に固定されている。フランジ4は、金属、セラミックス、樹脂等の剛直体から構成されており、外部から力が加わっても実質的に変形しない。これによって、後述するように、成形体にフランジ部を形成する場合に、該フランジ部の仕上がり状態が良好となる。
【0020】
キャッププレート5は、平面視して矩形状をしており、フランジ4と同じ外形をしている。キャッププレート5の周縁部には貫通孔が穿設されている。一方、フランジ4の対応する位置には、ネジ穴が形成されている。そして、製造型1が組み立てられた状態においては、キャッププレート5の貫通孔にネジ50を通し、ネジ50をフランジ4に形成されたネジ穴に通してネジ止めすることで、キャッププレート5がコア2に固定されるようになっている。
【0021】
キャッププレート5の略中央部には、ネジ孔51が形成されており、ネジ孔51に吸引パイプ52が螺着されている。その結果、製造型1が組み立てられた状態においては、吸引パイプ52、チャンバー22、吸引路20、及び抄紙ネット3が連通して、製造型1の外部と内部とを連通する流通路が形成される。
【0022】
次に、本発明のパルプモールド成形体を、その好ましい実施形態として上記製造型1を用いた実施形態に基づいて、図面を参照しながら説明する。
【0023】
図2は、本実施形態のパルプモールド成形体の製造方法における各工程を順次示したものである。具体的には(a)は抄紙工程、(b)は製造型の引き上げ工程、(c)は製造型の乾燥型への挿入工程、(d)は製造型の乾燥型への押し込み工程、(e)は押圧・乾燥工程、(f)は脱型工程である。
【0024】
先ず図2(a)に示すように、製造型1をパルプスラリーが満たされた容器6内に浸漬させる。製造型1をパルプスラリー中に浸漬した状態下に、吸引パイプ52に接続された吸引ポンプ等の吸引手段(図示せず)により、パルプスラリーを吸引する。吸引は前述した流通路を通じて行われる。即ち、前記流通路を通じてパルプスラリー中の水分が吸引されて、製造型1の前記吸引面21に配設された抄紙ネット3の表面に、パルプの繊維が堆積され、含水状態のパルプ層が形成される。前述の通り、コア2の吸引面21と抄紙ネット3との間には所定の空間が存在しており、水の流通性が確保されているので、パルプ繊維の堆積は円滑に行われ、均一な厚みのパルプ層が形成される。尚、コア2が弾性変形可能な材料から構成されていることは前述の通りであるが、これに加えてコア2は、前記吸引によって変形しない程度の剛性を有していることが好ましい。
【0025】
本発明において用いられるパルプスラリーは、パルプ繊維と水とからなるものでもよく、或いはこれらに加えてタルクやカオリナイト等の無機物、ガラス繊維やカーボン繊維等の無機繊維、ポリオレフィン等の合成樹脂の粉末又は繊維、非木材又は植物質繊維、多糖類等の成分を含有していてもよい。これらの成分の配合量は、前記パルプ繊維及び該成分の合計量に対して1〜70重量%、特に5〜50重量%であることが好ましい。パルプ繊維は、針葉樹または広葉樹等の木材パルプや竹、わら等の非木材パルプであるのが好ましい。また、パルプ繊維の長さと太さは、それぞれ0.1mm以上10mm以下、0.01mm以上0.05mm以下であるのが好ましい。また、パルプスラリーは、脱水効率等を向上させる点から40〜120℃のものが好ましい。
【0026】
所定の厚みのパルプ層7が形成されたら、図2(b)に示すように製造型1をパルプスラリー中から引き上げ、吸引パイプ52を通じた吸引を引き続き行ってパルプ層7を脱水し、その含水率を所定の値とする。吸引脱水後のパルプ層の含水率は、60〜95重量%、特に60〜80重量%であることが、吸引によってパルプ層7を製造型1の表面に十分に保持し得る点、及び保持されたパルプ層が脱落すること無く製造型1を搬送移動し得る点から好ましい。また、脱水時の吸引圧力は、0.01〜0.1Pa、好ましくは0.03〜0.08Paである。そして、斯かる圧力範囲において、吸引路20の開口部に対応する部分における負荷荷重に対する柔靱性ネット30の変形量は、上述のように吸引路20の開口部の長径に対して0〜5%である。
【0027】
パルプ層7を所定の含水率まで吸引脱水できたら、図2(c)に示すように、パルプ層7が形成された製造型1を、成形すべき成形体の外形に対応した形状の開口した凹部を有する乾燥型8の凹部80に挿入し、凹部80内でパルプ層7の加圧脱水、形状付与、加熱乾燥を行う。本実施形態においては乾燥型8は1つの部材から構成されているが、成形すべき成形体の形状(例えば複雑な形状やアンダーカットを有する形状)に応じて2つ以上の割型を組み合わせて乾燥型を構成してもよい。
【0028】
乾燥型8は電熱ヒータ等の加熱手段81により予め所定の温度に加熱されている。また、乾燥型8の凹部80の内面には、パルプ層7から生ずる水分、即ち水や水蒸気の排出用の通気路が設けられておらず、内面は平滑になされている。更に、乾燥型8における成形体が成形される面(本実施形態においては乾燥型8の凹部80の周縁の面)に送風孔82が穿設されている。送風孔82は空気の供給源(図示せず)につながっている。
【0029】
挿入は、パルプ層7の底部が、乾燥型8の凹部80の底部と最初に当接するように行う。次いで図2(d)に示すように、製造型1を更に押し込んで押圧する。この押圧により、製造型1におけるコア2が乾燥型8の凹部80の内面に追随するように変形し、凹部80の空間を完全に埋める。この状態では、抄紙ネット3を構成する柔靱性ネット30は、コア2の吸引面21との間に流体の透過スペースを確保しつつコア2の弾性変形に追従し、押圧力をパルプに均一に伝達し得る凹凸のない滑らかな平面を形成する。また、その表面を被覆する柔軟性ネット31もこれに追従するように伸長する。
【0030】
その結果、抄紙ネット3上に形成されたパルプ層7が更に略均一に押圧されて加圧脱水され、且つパルプ層7に凹部80の内面形状が転写される。また、製造型1におけるフランジ4の下面に形成されたパルプ層は、該下面と乾燥型8の上面とに挟まれて押圧される。この部分は、得られる成形体におけるフランジ部となる。前述の通り、フランジ4は剛直体から構成されており、前記押圧によっても実質的に変形しないので、前記押圧が均一且つ効果的に行われ、該フランジ部の仕上がり状態が良好となる。
【0031】
製造型1の押圧状態を保ちつつ、製造型1において吸引パイプ52を通じた吸引を継続する。前述の通り、製造型1の外面に配された抄紙ネット3は、製造型1の押圧状態下においても潰れることなく流体を流通させ得るものなので、前記吸引によってパルプ層7に含まれている水は前記流通路を通じて製造型1の外へ排出される。パルプ層7の乾燥によって発生した水蒸気も、同様の経路を通じて製造型1の外へ排出される。
【0032】
製造型1の前記押圧状態を所定時間保ちパルプ層7を乾燥させて、目的物であるパルプモールド成形体を得る。次いで、製造型1の押圧を停止する。これにより図2(e)に示すように製造型1のコア2は押圧前の形状に復帰すると共に得られたパルプモールド成形体70は製造型1の抄紙ネット3から離型されて乾燥型8の凹部80内に留まる。
【0033】
次に製造型1を乾燥型8から取り出す。製造型1の取り出し後、乾燥型8の送風孔82を通じて、乾燥型8における成形体70が成形された面(本実施形態においては乾燥型の凹部周縁の面)から成形体70に向けて空気を吹き付ける。これによって該面と成形体70の外面と間に空隙が生じ、成形体70が乾燥型8から離型する。更に図2(f)に示すように凹部80内からパルプモールド成形体70を取り出す。
【0034】
このようにして製造されたパルプモールド成形体70は、開口部を有する箱形中空状の成形体であり、該開口部の周縁から外方に延出するフランジ部を有するものである。
【0035】
このように、本実施形態によれば、製造型1のコア2の表面に、柔靱性ネット30及び柔軟性ネット31からなる抄紙ネット3を配設し、押圧・乾燥工程において、コア2を乾燥型3の凹部30に押圧・乾燥させる際に、コア2の吸引面21に配設した柔靱性ネット30で、流体の透過スペースを確保しつつ均一に押圧力を伝えてスムーズな平面を形成するようにしたので、成形体70の内・外表面における不要な転写痕の発生を抑えることができる。本実施形態では、特に、乾燥型8の内面に水や水蒸気を型外へ排出するための通気路が形成されていないので、パルプモールド成形体の表面が平滑となり、該成形体の外観が極めて良好になる。また、成形体70におけるフランジ部の成形においては剛直体からなるフランジ4の下面と乾燥型8の上面との間で押圧が行われるので、当該フランジ部の仕上がり状態が良好となる。更に、成形体の乾燥型8からの取り出しに際しては、成形体の成形面21から成形体70に向けて空気を吹き付けるので、成形体70の乾燥型からの離型が極めて円滑に行われる。
【0036】
本発明は、上記実施形態に限定されない。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、パルプモールド成形体の内・外表面における不要な転写痕の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルプモールド成形体の製造型の一実施形態を示す概略縦断面図である。
【図2】本発明のパルプモールド成形体の製造方法の概略工程を示す概略図であり、(a)は抄紙工程、(b)は製造型の引き上げ工程、(c)は製造型の乾燥型への挿入工程、(d)は製造型の乾燥型への押し込み工程、(e)は押圧・乾燥工程、(f)は脱型工程である。
【符号の説明】
1:パルプモールド成形体の製造型
2:コア(吸引型)
3:抄紙ネット
7:パルプ層
20:吸引路
21:吸引面
30:柔靱性ネット
31:柔軟性ネット[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a mold for producing a pulp molded article and a method for producing a pulp molded article using the production mold.
[0002]
Problems to be solved by the prior art and the invention
As a conventional technique relating to a mold for producing a pulp molded article, for example, a papermaking mold for a fiber molded article disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-49200 is disclosed. In this papermaking mold, a water guide passage (dispersion medium guide path) to the water absorption hole is formed on the side surface of the molding surface of the rigid body provided with the water absorption hole, and a net-like body is partially or entirely formed on the side surface. It is laid to increase the water absorption efficiency during papermaking.
[0003]
By the way, after forming a fiber molded body using this type of papermaking mold, the papermaking mold is placed together with the fiber molded body in a drying mold, and further deaerated through a water absorption hole and a water guide passage. When the fiber molded body is pressed and dried to perform drying, the pressing force in a portion corresponding to the water absorption hole or the water passage becomes lower than that in other parts. Therefore, after drying the fiber molded body, the fiber molded body is dried. Unnecessary transfer marks, which are convex and concave, remain on the inner and outer surfaces of the portion corresponding to the water absorption hole and the water guide passage, thus deteriorating the appearance of the molded product.
[0004]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a production mold for a pulp molded article capable of suppressing the occurrence of unnecessary transfer marks on the inner and outer surfaces of the molded article, and a method for producing a pulp molded article using the same. It is in.
[0005]
The present inventors comprise a papermaking net disposed on a suction surface of a suction type having a suction path, a flexible net having a predetermined fluid permeability and rigidity, and a flexible net on which pulp is deposited, It has been found that the occurrence of transfer marks on the inner and outer surfaces of the dried molded article can be suppressed by suppressing the uneven pressing while securing the air permeability in the pressing / drying step.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made based on the above findings, and is a manufacturing die used in a manufacturing process of a pulp molded article, wherein the suction die is made of an elastically deformable elastic body having a suction passage therein. A flexible net having rigidity and fluid permeability that follows the elastic deformation of the suction mold and withstands the suction deformation through the suction passage; and is disposed outside the flexible net. there is provided a manufacturing mold of stretchable said suction-type elastic deformation following to the deformation and pulp molded article that has a flexible net pulp is deposited.
[0007]
Further, the present invention is a method for producing a pulp molded article using the production mold for a pulp molded article of the present invention, wherein a pulp slurry is supplied to the production mold, and the pulp slurry is sucked through the suction path. A pulp mold is formed by depositing pulp on the flexible net to form a pulp layer, then transferring the pulp layer together with the production mold to a drying mold, and pressing and drying the pulp layer on the inner surface of the drying mold. It is intended to provide a method for producing a molded article.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a production mold (hereinafter, simply referred to as a production mold) for a pulp molded article of the present invention will be described based on preferred embodiments thereof with reference to the accompanying drawings.
[0009]
FIG. 1 shows an embodiment of the production mold of the present invention. In the figure, reference numeral 1 indicates a production mold.
[0010]
As shown in FIG. 1, a manufacturing die 1 is for manufacturing a box-shaped molded body that opens upward, and includes a core (suction die) 2 having a
[0011]
The
[0012]
A large number of the
[0013]
The
[0014]
The
[0015]
In order to obtain the above-described flexibility, the
[0016]
The flexible net 31 closely covers the surface of the
[0017]
The flexible net 31 also functions as a papermaking net when forming a pulp layer. Therefore, the
[0018]
Considering the above points comprehensively, a knitted fabric formed of a natural fiber or a synthetic fiber is preferably used as the
[0019]
The
[0020]
The
[0021]
A
[0022]
Next, a pulp molded article of the present invention will be described with reference to the drawings based on an embodiment using the production die 1 as a preferred embodiment.
[0023]
FIG. 2 sequentially shows each step in the method for manufacturing a pulp molded article of the present embodiment. Specifically, (a) is a papermaking step, (b) is a lifting step of the production mold, (c) is a step of inserting the production mold into the drying mold, (d) is a step of pushing the production mold into the drying mold, e) is a pressing and drying step, and (f) is a demolding step.
[0024]
First, as shown in FIG. 2A, the production mold 1 is immersed in a container 6 filled with pulp slurry. While the production die 1 is immersed in the pulp slurry, the pulp slurry is sucked by suction means (not shown) such as a suction pump connected to the
[0025]
The pulp slurry used in the present invention may be composed of pulp fiber and water, or in addition to these, inorganic materials such as talc and kaolinite, inorganic fibers such as glass fiber and carbon fiber, and synthetic resin powder such as polyolefin. Alternatively, it may contain components such as fiber, non-wood or vegetable fiber, and polysaccharide. The compounding amount of these components is preferably 1 to 70% by weight, particularly preferably 5 to 50% by weight based on the total amount of the pulp fiber and the components. The pulp fibers are preferably wood pulp such as softwood or hardwood or non-wood pulp such as bamboo or straw. The length and thickness of the pulp fiber are preferably 0.1 mm or more and 10 mm or less, and 0.01 mm or more and 0.05 mm or less. The pulp slurry preferably has a temperature of 40 to 120 ° C. from the viewpoint of improving the dewatering efficiency and the like.
[0026]
When the pulp layer 7 having a predetermined thickness is formed, the production mold 1 is pulled out of the pulp slurry as shown in FIG. 2B, and suction is continuously performed through the
[0027]
When the pulp layer 7 can be sucked and dehydrated to a predetermined moisture content, as shown in FIG. 2C, the production mold 1 on which the pulp layer 7 is formed is opened with a shape corresponding to the outer shape of the molded article to be molded. The pulp layer 7 is inserted into the
[0028]
The drying
[0029]
The insertion is performed such that the bottom of the pulp layer 7 first contacts the bottom of the
[0030]
As a result, the pulp layer 7 formed on the
[0031]
The suction through the
[0032]
The pulp layer 7 is dried by keeping the pressed state of the production mold 1 for a predetermined time to obtain a pulp molded article as an object. Next, the pressing of the production mold 1 is stopped. As a result, as shown in FIG. 2 (e), the
[0033]
Next, the production mold 1 is taken out of the drying
[0034]
The pulp molded
[0035]
As described above, according to the present embodiment, the
[0036]
The present invention is not limited to the above embodiment.
[0037]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, generation | occurrence | production of the unnecessary transfer mark on the inner and outer surfaces of a pulp molded article can be suppressed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic longitudinal sectional view showing one embodiment of a production mold for a pulp molded article of the present invention.
FIGS. 2A and 2B are schematic diagrams showing schematic steps of a method for producing a pulp molded article of the present invention, wherein FIG. (D) is a step of pushing a production die into a drying die, (e) is a pressing / drying step, and (f) is a demolding step.
[Explanation of symbols]
1: Production mold for pulp molded article 2: Core (suction type)
3: Papermaking net 7: Pulp layer 20: Suction path 21: Suction surface 30: Flexible net 31: Flexible net
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