JP3568473B2 - 移載装置およびそれを用いた回収方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移載装置および固形物回収方法に関するもので、特に固形物が混入された排水から固形物を効率よく回収する移載装置および固形物回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、産業廃棄物を減らす事、また産業廃棄物を分別し再利用する事または産業廃棄物を自然界に放出させない事は、エコロジーの観点から重要なテーマであり、21世紀へ向けての企業課題である。この産業廃棄物の中には、被除去物が含まれた色々な流体がある。
【0003】
これらは、汚水、排水、廃液等の色々な言葉で表現されているが、以下、水や薬品等の流体中に被除去物である物質が含まれているものを排水と呼び説明する。これらの排水は、高価な濾過処理装置等で前記被除去物が取り除かれ、排水がきれいな流体となり再利用されたり、分別された被除去物または濾過できず残ったものを産業廃棄物として処理している。特に水は、濾過により環境基準を満たすきれいな状態にして川や海等の自然界に戻されたり、また再利用される。
【0004】
しかし、濾過処理等の設備費、ランニングコスト等の問題から、これらの装置を採用することが非常に難しく、環境問題になっている。
【0005】
この事からも判るように、排水処理の技術は、環境汚染の意味からも、またリサイクルの点からも重要な問題であり、低イニシャルコスト、低ランニングコストのシステムが早急に望まれている。
【0006】
一例として、半導体分野に於ける排水処理を以下に説明していく。一般に、金属、半導体、セラミック等の板状体を研削または研磨する際、摩擦による研磨(研削)治具等の温度上昇防止、潤滑性向上、研削屑または切削屑の板状体への付着等が考慮され、水等の流体が研磨(研削)治具や板状体にシャワーリングされている。
【0007】
具体的には、半導体材料の板状体である半導体ウェハをダイシングしたり、バックグラインドする際、ダイシングブレードやウェハに純水を流す手法が取られている。
【0008】
つまり図12に示すように、バックグラインドでは、ターンテーブル200上に設けられたウェハ201は、砥石202で研磨され、ノズル204から純水をシャワーリングして洗浄される。そして排出される排水は、受け皿BLに取り付けられたパイプで外部へ輸送されている。
【0009】
またダイシング装置では、図13に示すように、ダイシングブレードDBの温度上昇防止のために、またダイシング屑がウェハWに付着するのを防止するために、半導体ウェハW上に純水の流れを作ったり、ブレードDBに純水が当たるように放水用のノズルSWが取り付けられ、シャワーリングされている。そして排水は、受け皿BLに取り付けられたパイプを介して外部に輸送されている。
【0010】
前述したダイシング装置やバックグラインド装置から排出される研削屑または研磨屑が混入された排水は、濾過されてきれいな水にして自然界に戻したり、あるいは再利用され、濃縮された排水は、回収されている。
【0011】
現状の半導体製造に於いて、Siを主体とする被除去物(屑)の混入された排水の処理は、凝集沈殿法、フィルタ濾過と遠心分離機を組み合わせた方法の二通りがある。
【0012】
前者の凝集沈殿法では、凝集剤としてPAC(ポリ塩化アルミニウム)またはAl2(SO4)3(硫酸バンド)等を排水の中に混入させ、Siとの反応物を生成させ、この反応物を取り除くことで、排水の濾過をしていた。
【0013】
後者の、フィルタ濾過と遠心分離を組み合わせた方法では、排水を濾過し、濃縮された排水を遠心分離機にかけて、シリコン屑をスラッジとして回収するとともに、排水を濾過してできたきれいな水を自然界に放出したり、または再利用していた。
【0014】
例えば、図15に示すように、ダイシング時に発生する排水は、原水タンク301に集められ、ポンプ302で濾過装置303に送られる。濾過装置303には、セラミック系や有機物系のフィルタFが装着されているので、濾過された水は、配管304を介して回収水タンク305に送られ、再利用される。または自然界に放出される。
【0015】
一方、濾過装置303は、フィルタFに目詰まりが発生するため、定期的に洗浄が施される。例えば、原水タンク301側のバルブB1を閉め、バルブB3と回収水タンクから洗浄水を送付するためのバルブB2が開けられ、回収水タンク305の水で、フィルタFが逆洗浄される。これにより発生した高濃度のSi屑が混入された排水は、原水タンク301に戻される。また濃縮水タンク306の濃縮水は、ポンプ308を介して遠心分離器309へ輸送され、遠心分離器309により汚泥(スラッジ)と分離液に分離される。Si屑から成る汚泥は、汚泥回収タンク310に集められ、分離液は分離液タンク311に集められる。更に分離液が集められた分離液タンク311の排水は、ポンプ312を介して原水タンク301に輸送される。
【0016】
これらの方法は、例えば、Cu、Fe、Al等の金属材料を主材料とする固形物または板状体、セラミック等の無機物から成る固形物や板状体等の研削、研磨の際に発生する屑を回収する際も採用されていた。
【0017】
しかしながら、前者の凝集沈殿法は、凝集剤として化学薬品が投入される。しかし完全に反応する薬品の量を特定するのは非常に難しく、どうしても薬品が多く投入され未反応の薬品が残る。逆に薬品の量が少ないと、全ての被除去物が凝集沈降されず、被除去物が分離せず残ってしまう。特に、薬品の量が多い場合は、上澄液に薬品が残る。これを再利用する場合、濾過流体に薬品が残留するため、化学反応を嫌うものには再利用できない問題があった。
【0018】
例えばダイシングの場合、排水はシリコン屑と蒸留水から成り、凝集沈殿後の濾過された水は、薬品が残留するため、ウェハ上に流すと、好ましくない反応を引き起こすため、ダイシング時に使用する水として再利用できない問題があった。
【0019】
また薬品と被除去物の反応物であるフロックは、あたかも藻の如き浮遊物で生成される。このフロックを形成する条件は、PH条件が厳しく、攪拌機、PH測定装置、凝集剤注入装置およびこれらを制御する制御機器等が必要となる。またフロックを安定して沈降させるには、大きな沈殿槽が必要となる。例えば、3m3/1時間の排水処理能力であれば、直径3メートル、深さ4メートル程度のタンク(約15トンの沈降タンク)が必要となり、全体のシステムにすると約11メートル×11メートル程度の敷地も必要とされる大がかりなシステムになってしまう。
【0020】
しかも沈殿槽に沈殿せず浮遊しているフロックもあり、これらはタンクから外部に流出する恐れがあり、全てを回収する事は難しかった。つまり設備の大きさの点、このシステムによるイニシャルコストが高い点、水の再利用が難しい点、薬品を使う点から発生するランニングコストが高い点等の問題があった。
【0021】
一方、図15の如き、5m3/1時間のフィルタ濾過と遠心分離機を組み合わせた方法では、濾過装置303にフィルタF(UFモジュールと言われ、ポリスルホン系ファイバで構成されたもの、またはセラミックフィルタ)を使用するため、水の再利用が可能となる。しかし、濾過装置303には4本のフィルタFが取り付けられ、フィルタFの寿命から、約50万円/本と高価格なフィルタを、少なくとも年に1回程度、交換する必要があった。しかも濾過装置303の手前のポンプ302は、フィルタFが加圧型の濾過方法であるためモータの負荷が大きく、ポンプ302が高容量であった。また、フィルタFを通過する排水の内、2/3程度は、原水タンク301に戻されていた。更には被除去物が入った排水をポンプ302で輸送するため、ポンプ302の内壁が削られ、ポンプ302の寿命も非常に短かった。
【0022】
これらの点をまとめると、モータの電気代が非常にかかり、ポンプPやフィルタFの取り替え費用がかかることからランニングコストが非常に大きい問題があった。
【0023】
また排水の中に入った被除去物(ダイシング屑、研磨屑または砥粒)を凝集沈殿する方法では、被除去物が化学的に反応されているため、再利用が難しい問題もあった。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかも従来の濾過では、原水タンクの排水は、30〜300ppmがせいぜいである。よって原水タンクの中に混入されている屑の量も自ずと限定され、屑の回収効率が非常に悪い問題があった。
【0025】
今までの説明からも判るように、地球環境に害を与える物質を可能な限り取り除くため、または濾過流体や分離された被除去物を再利用するために、排水の濾過装置は、色々な装置を追加して大がかりなシステムとなり、結局イニシャルコスト、ランニングコストが膨大と成っている。従って今までの汚水処理装置は、到底採用できるようなシステムでなかった。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題に鑑みてなされ、第1に、固形物の混入された排水を取り入れて濾過し、ケーキ状の前記固形物と低濃度排水に分離する濾過装置と、前記低濃度排水を貯留する濾液タンクとを有した移載装置。
【0027】
原水タンクの排水の濃度が高濃度に成ると、濾過装置の能力が低下する。よって、定期的に原水タンクの濃度を低下させることで濾過の能力を向上させることが出来る。
【0028】
また排水の固形物を殆ど取り除くように濾過するのではなく、あらく濾過し、固形物の一部が濾過されずに残留している状態とする。そして濾過装置から排出された低濃度排水を、回収するのではなく、原水タンクに戻し、原水タンクの中の排水を低濃度にする。こうすることにより、原水タンクの排水のレベルを維持しつつ、原水タンクの排水の濃度をスピードを持って所望の濃度に低下させることが出来る。
【0029】
例えば、本発明で採用する、原水タンク中の濾過装置は、排水に完全に浸っていないと濾過が出来ない。
【0030】
原水タンクの中に浸っている濾過装置の上端から原水の表面までの原水量は、原水タンクのサイズにより決まっている。よってこの量よりも少ない原水を移載装置に移動させ、そして濾過して原水タンクに戻せば、濾過装置は、原水タンクの中で常に浸っている。この状態で、原水を濾過しつつ、原水タンクの原水濃度を低下させることが出来る。もちろん、原水タンクの濾過装置を停止させておいても良い。この場合でも、原水タンク中の濾過装置が大気に触れず、乾燥を防止でき、濾過機能を維持することが出来る。
【0031】
またトラック等の移動可能な移載装置を採用すると、各半導体メーカー、各半導体ウェハメーカーに設置された原水タンクに移動でき、回収量の拡大を可能にする。よって同一の固形物を大量に回収でき、再利用の道も拡大する。
【0032】
第2に、濾液タンクには、排水を外部に移送する移送手段を有することで解決するものである。
【0033】
第3に、ケーキ状の固形物は、回収されて再利用されることで解決するものである。
【0034】
ケーキと成った固形物は、まとめて再利用業者(半導体ウェハメーカー、Si材料の供給メーカー、フィラーの加工メーカー、太陽電池メーカー、セメント、コンクリート、樹脂メーカー等)に提供することが出来る。また砒素等の有害物質が入った物質は、Siの中で固定された状態で回収でき、しかも乾燥した状態でなく、潤湿な状態で回収できるため、自然界への放出が極力抑えられる。
【0035】
第4に、濾過装置は、フィルタプレス法、自然落下法または加圧法が採用されることで解決するものである。
【0036】
これらの方法では、フィルタが袋状になっており、この袋の中でケーキ状の固形物とする事が出来る。
【0037】
第5に、原水タンクの排水濃度は、500〜40000ppmであることで解決するものである。
【0038】
図3で示した様に、自己形成されたフィルタ膜を原水タンクの中で採用すると、従来のフィルタと異なり、排水を500〜40000ppmと高濃度にする事が出来る。よって移載装置に設置された濾過装置の回収効率を高めることが出来る。
【0039】
第6に、前記排水中のpHが実質中性に制御されていることで解決するものである。
【0040】
原水タンクの排水が実質中性に制御されることで、原水タンクの中のゲルまたはコロイド状の反応物を抑止することが出来る。よって移載装置に設置された濾過装置の目詰まりを防止し、濾過能力の低下を防止することが出来る。
【0041】
第7に、固形物は、Siを含み、結晶物、多結晶物またはアモルファス物を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることで解決するものである。
【0042】
特に半導体ウェハメーカーでは、固形物の発生が非常に多く、また外部からの汚染が殆ど無い状態で回収でき再利用できるので、半導体ウェハの製造コストを低下させることが出来る。
【0043】
第8に、固形物は、化合物半導体材料を含み、化合物を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることで解決するものである。
【0044】
化合物材料は、非常に高価であり、リサイクルすることで製造コストの低下を実現できる。
【0045】
第9に、固形物は、半導体ウェハ、パシベーションが施された半導体ウェハ、絶縁性樹脂でパッケージされた半導体装置であり、これらを構成する材料を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることで解決するものである。
【0046】
第10に、固形物の混入された排水を取り入れる取り入れ手段と、前記高濃度の排水を移送する第1の移送ポンプと、前記第1の移送ポンプから移送された排水が圧入され、且つ濾過されることによりケーキ状の前記固形物と低濃度排水に分離する濾過装置と、前記低濃度排水を貯留する濾液タンクと、前記濾液タンクから前記低濃度排水を外部に移送する第2の移送ポンプとを有することで解決するものである。
【0047】
第11に、排水は、前記移載装置の外部に設置された原水タンクに貯留され、この原水タンクの排水が高濃縮排水タンクへ移送され、前記第2の移送ポンプから出てきた低濃度排水を前記原水タンクに戻し、前記原水タンクの排水濃度を低下させることで解決するものである。
【0048】
第12に、高濃度の排水は、500〜40000ppmであることで解決するものである。
【0049】
第13に、原水タンクの中の固形物は、前記排水中のpHが実質中性に制御されていることで解決するものである。
【0050】
第14に、固形物は、Siを含み、結晶物、多結晶物またはアモルファス物を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることで解決するものである。
【0051】
第15に、固形物は、化合物半導体材料を含み、化合物を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることで解決するものである。
【0052】
第16に、固形物は、半導体ウェハ、パシベーションが施された半導体ウェハ、絶縁性樹脂でパッケージされた半導体装置であり、これらを構成する材料を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることで解決するものである。
【0053】
第17に、移載装置の上、または移載装置の周りで使われる薬液は、移載装置で溜められる別の貯留タンクまたは容器が設けられることで解決するものである。
【0054】
第18に、原水タンクの排水は、半導体結晶物、半導体ウェハ、表面にパッシベーション膜が形成された半導体ウェハ、絶縁性樹脂で封止された半導体装置を研削・研磨する事によって生成される固形物からなり、この排水を500〜40000ppmの高濃度の排水にし、
前記原水タンクの排水をフィルタプレスで圧入濾過し、前記ケーキ状の固形物と低濃度排水に分離し、
前記低濃度排水を前記原水タンクに戻し、前記原水タンクの排水濃度を低下させることで解決するものである。
【0055】
第19に、原水タンクの排水は、半導体材料から成る結晶インゴットの研磨・研削物、半導体ウェハの裏面の研磨・研削物を含み、この排水を500〜40000ppmの高濃度の排水にし、
前記原水タンクの排水をフィルタプレスで圧入濾過し、前記ケーキ状の固形物と低濃度排水に分離し、
前記低濃度排水を前記原水タンクに戻し、原水タンクの排水濃度を低下させることで解決するものである。
【0056】
第20に、半導体材料、シリカ、金属、貴金属、レアメタルまたは化合物材料等が少なくとも混入された排水を前記フィルタプレスで圧入濾過し、前記ケーキ状の固形物と低濃度排水に分離し、
前記ケーキ状の固形物は、この固形物の乾燥を防止した状態で、再利用場に搬送することで解決するものである。
【0057】
固形物は、乾燥すると粉状に飛散する。よって潤湿状態を維持すれば、乾燥を防止でき、固形物が自然界に飛散するのを防止でき、環境汚染の防止が可能となる。
【0058】
第21に、固形物の乾燥を防止する手段は、密閉される容器または袋であることで解決するものである。
【0059】
【発明の実施の形態】
まず本発明の応用範囲について、説明する。
【0060】
排水中の固形物は、研削、切削、研磨したものであり、これが流体と一緒になったものである。例えば、Siのウェハ等の結晶体を研削、切削、研磨する際、水と一緒にSi屑が流され、排水が生成される。
【0061】
また流体と固形物は、相互の化学反応によりゲル状、コロイド状の反応物が殆ど生成されない関係を持つ。例えば、純水とSiに於いて、Siは、ゲルまたはコロイド状の目詰まりの原因となる反応生成物が形成されない環境を作り出すことが第1の前提条件である。また生成されるとしても、原水タンクの中の濾過装置、移載装置の濾過装置の機能を大幅に低下させない条件である必要がある。そのために、流体は、pHがコントロールされる。例えば、固形物としてSiを採用する場合、水は中性または弱酸性である必要がある。
【0062】
例えばSiから成る固形物の濾過に於いては、流体として純水を採用するか、また工業用水、井戸水、水道水等を採用する場合が考えられる。純水以外では、色々な環境から取水するため、そのpHは、色々な値を示す。特に、水のpHがアルカリ性を強く示す程、珪酸イオンが増加し、これらの一部がゲル状またはコロイド状となり、目詰まりを起こす。よって中性、または弱酸性に水を制御するため、水の経路、原水タンクには、pH調整装置の設置が必要となる。また移載装置に於いて、排水が原水タンクへ戻るため、この排水がアルカリ性に成らないように、薬品の混入に注意を払わなければならない。
【0063】
また半導体関係の排水を考える場合は、固形物は、Siを含み、結晶物、多結晶物またはアモルファス物を研削、切削、研磨した際に発生する屑である。また固形物は、化合物半導体材料、例えばGaAs、SiGeを含み、化合物を研削、切削、研磨した際に発生する屑である。更に半導体ウェハ、ポリイミド樹脂等の樹脂および/またはSi窒化膜等の無機物がパシベーション膜として施された半導体ウェハ、絶縁性樹脂でパッケージされた半導体装置を研削、切削、研磨した際は、これらを構成する材料が研削、切削、研磨した際に発生する屑である。またフェライト、PZT、ジルコニア、セラミック、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、カドミウムテルル、ポリカーボネイト、ガラエポ、ATC等を研削、切削、研磨した際にも発生する。
【0064】
続いて、これらの屑が発生する環境について、説明する。
【0065】
第1の環境として、半導体材料から成る結晶物、化合物インゴット等をウェハまたは板状に加工する産業が考えられる。
【0066】
図7〜図13は、半導体ウェハの加工工程を説明するものである。
【0067】
図7は、例えばSiの単結晶がインゴット状に引き上げられたものを示す。例えば8インチで2メートルもある。このインゴット1は、不要部分、上・下端部2、3を切断除去し、円柱状のいくつかのブロック4に切断される。この時は、図示しないブレードでカットし、水が供給される。(以上第1の研磨・研削工程)
続いて図8の如く、円柱状のブロック4を所定のウェハ径にするため、研削刃5で外周を研削する。ここでも研削刃5、ブロック4の保護を兼ねて、水の供給手段6を介してシャワーリングされる。(以上第2の研磨・研削工程)
続いて、図9に示すように、ブロック4には、ウェハの面内結晶方位を示すために、オリエンテーションフラット7が形成される。ここでも供給手段6により水が流される。(以上第3の研磨・研削工程)
続いて、図10、図11に示すように、ブロック4を接着剤で支持台SUBに貼り付け、一枚・一枚のウェハに切断する。図10は、ダイヤモンド粒を貼り付けたブレードソー8でスライシングしている。また図11では、ピアノ線9を張り、ピアノ線に沿ってスラリーのダイヤモンド砥粒を流し、ブロック4をスライシングしている。この時も、供給手段6により水が流される。
【0068】
切断後は、接着剤を薬液で溶かし、ウェハを支持台から剥がし、ウェハとして分離している。後述するが、この接着剤、薬液が排水として原水タンクに流れると、排水のpHをアルカリ性にする恐れがある。そのため、ウェハから接着剤を取り除く際は、少なくともそこで使われる薬液、その排水が原水タンクへ流れないように工夫する必要がある。例えば支持台SUB毎、原水タンクへ排水が流れない経路を持った洗浄装置に移載し、ここで取り除く必要がある。(第4の研磨・研削工程)
更には、ウェハの角部が欠けるのを防止するために、面取りが行われ、ウェハラッピングが行われる。
【0069】
例えば、ウェハの外周に見える側面は、その角部が面取りされる。またオリエンテーションとなるカット面の両端、つまり外周辺とのコンタクト部分であり、この部分にも面取りが施される場合がある。(第5の研磨・研削工程)
更に、図12のラッピング装置を使い、ウェハの表面または/および裏面を機械的化学的に研磨する。(以上第6の研磨・研削工程)
今までの第1〜第6までの研磨・研削工程に於いては、研磨・研削手段には殆どが水だけがかけられる。しかし研磨・研削手段の摩耗が考慮されて界面活性剤、潤滑油等の化学物質が混入される場合がある。これらの物質は、Siと反応する事があり、排水自身を中性または弱酸性に調整する必要がある。また水とSiで成る排水、水、Siおよび前記化学物質から成る排水は、出来る限り原水タンクを区別する必要がある。これは、この化学物質により、ゲル状またはコロイド状の物質が生成され、目詰まりの原因となるからである。しかし後者の排水が中性または弱酸性に調整される場合は、一つの原水タンクに排出することも可能である。
【0070】
そしてそのまま、または不純物の導入、表面の欠陥処理を行い、完全結晶にして、ウェハが出荷される。
【0071】
このウェハは、半導体メーカーにより、所望のICとして作り込まれる。またこのICは、ウェハにマトリックス状に形成され、少なくともICの表面に樹脂、Si窒化膜等のパシベーション膜が被覆される。一般には、最上層にポリイミド樹脂が被覆される場合と、このポリイミド樹脂の下層にSi窒化膜が形成される場合がある。
【0072】
ウェハは、そのままでは厚く、ダイシングが難しいため、また裏面の電気抵抗を下げるために更にはパッケージの厚みを薄くする目的で、バックラップされる。例えば、約300μm以下まで薄くされる。このバックラップ装置が図12に示される。ターンテーブル200の上にウェハ201が取り付けられ、砥石202でウェハ裏面が削られる。符号204は、水を供給するノズル(シャワー)204である。(以上第7の研磨・研削工程)
最後に、図13の様に半導体ウェハがダイシングされる。Wは、半導体ウェハで、DBは、ダイシングブレードである。またSW1、SW2は、ブレードに水をかけるシャワーであり、SW3は、ウェハWに水をかけるためのシャワーである。
【0073】
一般にダイシングラインの所のパシベーション膜は、取り除かれている。よってSi、酸化Si、層間絶縁膜で、ダイシングラインの所が構成されている。よってダイシング屑は、これらの削りカスより構成される。しかしパシベーション膜が被覆された状態でダイシングしても、何ら問題なく濾過できることは、言うまでもない。(以上第8の研磨・研削工程)
またダイシングされた半導体チップは、CSPとして加工される場合もある。例えば図14Aに於いて、プリント基板、セラミック基板、フレキシブルシート等の支持基板220上の電極221にマトリックス状に半導体チップ222が固着・配置され、全体を封止樹脂223で封止している。そしてこれを個々の半導体装置とするため点線の箇所でダイシングしている場合がある。この場合、メッキが考慮されて、電極221が全て配線でつながっている場合もあり、電極と封止樹脂が屑として生成される場合と、電極が全てアイランド状に加工され、封止樹脂のみが屑として生成される場合がある。ここで採用される半導体チップ222は、金属細線224を採用したフェイスアップ型であり、他にはバンプを採用したフェイスダウンが考えられる。
【0074】
また図14Bの様に、支持基板220が取り除かれたものもある。この場合、支持基板の厚みの分だけ薄くなる。当然支持基板は、ダイシングされないため、支持基板材料から成る固形物は発生しない。(以上第9の研磨・研削工程)
以上の様に、半導体の製造工程では、研磨・研削工程が数多く存在し、研磨・研削工程の際に、井戸水、水道水または工業用水等の水、あるいは蒸留水、イオン交換水等の純水を流す手法が取られている。
【0075】
例えばダイシング装置では、ダイシングブレードの温度上昇防止のために、またダイシング屑がウェハに付着するのを防止するために、半導体ウェハ上に純水の流れを作ったり、ブレードに純水が当たるように放水用のノズルが取り付けられている。またバックグラインドでウェハ厚を薄くする際も、同様な理由により純水が流されている。
【0076】
本発明では、これらの排水が濾過され、一部の固形物がケーキになり、残った低濃度排水は、原水タンクに戻される。
【0077】
この概念を示したものが図1に示される。研磨・研削現場から生成された排水は、パイプ100を介して原水タンク101に流されて溜められる。そして原水タンク101に設けられた第1の濾過装置102により、流体が抽出され、パイプ103、104を介して外部に輸送される。尚、105は、原水、106は、ポンプ、107は、濾液の輸送先を変える第1のバルブ、108は、濾液を循環させるパイプ、109は、薬液の注入装置、110は、pH調整装置、111は、pHセンサ、112は、撹拌手段、113は、固形物の残留度を検知するセンサ、114は、原水タンクの原液を外部へ輸送するためのバルブである。
【0078】
この原水タンク101は、排水の濾過が続けられるため、原水105の濃度が濃くなってくる。そして原水タンク105の濃度が濃くなればなるほど、第1の濾過装置102の機能が低下してくる。
【0079】
一方、120は、原水タンク101の固形物を回収する移載装置である。この移載装置120は、工場の中に点在する原水タンク、色々な地域に点在する原水タンクを回収する目的で、移動可能なようになっている。基本的には、駆動能力のない台車でも良いが、載せる設備の大きさ、点在する原水タンクの距離により、トラック等の運搬車が好ましい。また必要によっては、移載装置に載せられた設備が原水タンク101の周囲に固定は位置されても良い。
【0080】
この移載装置120は、原水タンク101からの原水105を濾過し、固形物をケーキ状にする第2の濾過装置121が取り付けられ、濾過して出てくる濾過水を原水タンク101に戻し、原水105の濃度を低下させている。
【0081】
第2の濾過装置121は、例えばフィルタプレスから成り、その濾過能力に従い、高濃縮排水タンク122が、移載装置120の上に取り付けられている。原水タンク101は、かなり大きなものであり、原水105は、原水の自重により、高濃縮排水タンク122に自然に流れ込む。しかしこの流れ込みの速度、量を制御するために、第1の移送ポンプ123が取り付けられている。これは、移載装置120に取り付けられても、外部に取り付けられても良い。
【0082】
一方、第2の濾過装置121から排出される濾液を原水タンク101に戻すために、第2の移送ポンプ124が取り付けられている。このポンプ124も、移載装置120に取り付けられても、外部に取り付けられても良い。また第2の移送ポンプの移送効率を考慮すると、手前に濾液タンク125を設けた方がよい。濾液タンク125にある程度溜まったら、第2の移送ポンプ124を介して原水タンクへ戻せるからである。
【0083】
例えば、移載装置120から延在され、原水タンク102に取り付けられた移送手段(パイプまたはホース)126は、第1の移送ポンプ123に取り付けられ、移送手段127は、第1の移送ポンプ123と高濃縮排水タンク122の間に取り付けられる。また移送手段128は、間に第3の移送ポンプ129を介して高濃縮排水タンク122と第2の濾過装置121の間に取り付けられ、移送手段130は、第2の濾過装置121と濾液タンク125の間に取り付けられる。また移送手段131は、濾液タンク125と第2の移送ポンプ124の間に取り付けられ、更に移送手段132は、第2の移送ポンプ124と取り付けられ、原水タンク101へ延在されている。
【0084】
よって原水105が移載装置120に送られ、ここで低濃度の濾液(排水)と固形物に分離され、低濃度の濾液が原水タンク101に戻されて、原水タンク101の濃度を低下させ、第1の濾過装置102の能力を向上させている。
【0085】
第2の濾過装置121に、本発明のポイントがある。一般に濾過装置といえば、出来るだけ固形物を取り除き、濾液は固形物の混入されていないきれいな水にするが、ここでは、こうしていない。
【0086】
ここの目的は、原水タンクの濃度を素早く低下させることが第1の目的である。また第2の目的は、濃度を低下させる際に第2の濾過装置121にトラップされた固形物をスピードを持って回収することである。ここでは、ケーキにしている。
【0087】
従って、第2の濾過装置121は、第1の濾過装置102のフィルタ径よりも粗くしてあり、ある程度の速度で固形物を捕捉し、濾液は、きれいにしなくても良い。原水タンクの原水よりも低濃度になった濾液を原水タンク101に戻すことで原水タンク101の濃度を低下させている。尚、第2の濾過装置121のフィルタの目は、通気度100〜200cc/cm2/分であり、0.25μmよりも粗くなっている。またこの通気度は、固形物の大小により調整できることは言うまでもない。
【0088】
従来の濾過装置では、原水の濃度は、30〜300ppmが限度であり、これを前述したフィルタの通気度よりも小さくして濾過しても、原水の固形物自体の量が少ないため、固形物はそれほど回収できない。
【0089】
しかし、本発明では、真っ黒な排水(500〜40000ppm)を、粗く濾過し、半透明に濁った濾液を原水タンク101に戻している。原水105を本発明の濾過装置で高濃度にし、原水をスピードを持って粗く濾過することで、第2の濾過装置の回収効率を高めている。
【0090】
図1では、移送手段123、高濃縮排水タンク122および第3の移送ポンプ129は、取り付けられなくても、原水105の自重により第2の濾過装置121へ原水を供給することが出来る。また第2の濾過装置121としては、フィルタプレス法、自然落下法または加圧法等の方法が採用可能である。尚、これらの方法は、図5に於いて後述する。
【0091】
また移載装置に移送される原水の量は限定される。つまり移載装置に移送されても、濾過装置102が原水105に完全に浸っている必要がある。これは、図3のフィルタが空気に触れると乾燥し、濾過能力を劣化させるからである。ここでは、高濃縮排水タンク122は、500リットルの容量で、濾液タンク125は、250リットルの容量である。つまり500リットルを原水タンクからとっても、フィルタは完全に原水に浸漬し、濾液タンクに250リットルが溜まると原水タンクへ戻されている。よって常にフィルタは、浸漬している。
【0092】
図2は、フィルタプレスを第2の濾過装置121として採用したするシステムを示している。フィルタプレスは、一定量の原水を取り込むため、高濃縮排水タンク122、第3の移送ポンプ129、濾液を溜めるため濾液タンク125と濾液移送ポンプ133が必要となる。
【0093】
フィルタプレス自身は、公知の濾過装置であり、例えば図4の様な構造をしている。詳細は後述する。フィルタプレスは、原水を濾過し、ケーキ134と半透明な濾液に分離する。そして濾液移送ポンプ133で移送された濾液がある程度濾液タンク125に溜まったら、第2の移送ポンプ124を使って濾液が原水タンク101へ戻される。
【0094】
前述したように、原水の濃度は、濃ければ濃いほど、固形物の回収率は高くなる。しかし従来の装置では、30〜300ppmの原水濃度が限度である。しかし本発明では、以下の方法により、500〜40000ppmと遙かに高濃度にすることが出来る。
【0095】
では、その原理と構造を図3を参照しながら説明していく。
【0096】
まず発明を説明する上で被除去物と固形物を文章中で使い分けているため、定義する。前者の被除去物とは、濾過したい排水の中に含まれる固形物であり、個体である。
【0097】
後者の固形物とは、前記被除去物が入った排水を濾過するため、砂のように個体物質が集められて層となったフィルタ膜142の構成物質を言う。例えば固形物140は、第1のフィルタ膜141に積層されるものである。積層されて成る第2のフィルタ膜142は、第1のフィルタ膜141の濾過精度よりも更に高い濾過精度を有し、外力が与えられた固形物は、排水中で個々に離間され、移動可能なものである。
【0098】
被除去物は、例えば500μm〜0.1μm以下と分布の広い粒子が大量に入ったものであり、例えばダイシング、バックグラインドまたはバックラップで発生する被除去物であり、または第1の工程から第9の工程で削られて発生する半導体材料屑、金属屑および/または絶縁膜材料屑である。
【0099】
また固形物は、〜約500μmで分布している物質であり、例えばSi等の半導体材料、アルミナ等の絶縁物質、金属等の切削屑、研磨屑または粉砕屑であり、また前記粒度分布を持った固形物質、例えばケイソウ土やゼオライト等である。尚、被除去物のサイズ、粒径分布により、固形物の粒度分布は、前述の粒度分布よりも上または下であってもよい。
次に、被除去物の集合体および/または固形物の集合体が濾過性能の高い濾過膜として活用できる点について説明する。
【0100】
まず発明者は、タンクの原液内に含まれる被除去物を濾過するため、この被除去物をフィルタ膜として活用することを考えた。
【0101】
例えば、被除去物は、第1の研磨・研削工程〜第9の研磨・研削工程で発生するものが採用でき、主に半導体材料、絶縁材料、金属材料であり、Si、酸化Si、Al、SiGe、封止樹脂等の有機物およびその他の絶縁膜材料や金属材料が該当する。また化合物半導体では、GaAs、SiGe等の化合物材料が該当する。
【0102】
特に第8、第9の研磨・研削工程で発生する金属材料は、全体の研削屑または研磨屑に対して非常に少ないため、水と反応した物質の量が少なく目詰まりの原因と成らない。しかし第2のフィルタ膜142の固形物として採用する場合、この金属は無い方が更に良く、第1の研磨・研削工程〜第7の研磨・研削工程で発生する屑で第2のフィルタ膜を形成した方が良い。
【0103】
また第9の研磨・研削工程に於いてダイシングを採用している。これはウェハの表面に樹脂を被覆し、最後に封止された樹脂とウェハを一緒にダイシングするものである。またセラミック基板の上に半導体チップをマトリックス状に配置し、セラミック基板も含めて樹脂を被覆し、最後に封止された樹脂とセラミック基板をダイシングするものもある。これらもダイシングする際に被除去物が発生する。
【0104】
一方、半導体分野以外でも被除去物が発生する所は数多くある。例えばガラスを採用する産業に於いては、液晶パネル、EL表示装置のパネル等は、ガラス基板のダイシング、基板側面の研磨等を行うため、ここで発生するガラス屑が被除去物に該当する。また電力会社や鉄鋼会社では石炭を燃料として採用しており、石炭から発生する粉体が該当し、更には煙突から出る煙の中に混入される粉体も除去物に相当する。また鉱物の加工、大理石の加工、宝石の加工、墓石の加工から発生する粉体もそうである。更には、旋盤等で加工した際に発生する金属屑、セラミック基板等のダイシング、研磨等で発生するセラミック屑等が該当する。
【0105】
これらの屑は、研磨、研削または粉砕等の加工により発生し、屑を取り去る為に水の中に取り込み、排水として生成されるものである。
【0106】
では、上記被除去物でフィルタを形成し、被除去物を取り除く濾過について具体的に説明する。
【0107】
尚、前述したように流体、被除去物は、色々な組み合わせがあるが、ここでは流体として水が採用され、水の中には、切削された被除去物として半導体ウェハのダイシング屑が含まれたものとして説明してゆく。
【0108】
図3の符号141は第1のフィルタ膜である。またフィルタ孔の開口部および第1のフィルタ膜141の表面に層状に形成されている膜は、固形物140A、140Bである。この固形物140は、前述したようにダイシング排水を使って成膜したものであるが、第1の研磨・研削工程〜第9の研磨・研削工程で発生する排水を採用して成膜しても良い。またセラミック、Si、アルミナ等の固まりを用意し、研磨・研削手段で削り、これを水で流して、この排水で成膜しても良い。当然、研磨・研削手段の目のあらさ、研磨・研削スピード等で発生する屑の粒度分布が異なることは言うまでもない。
【0109】
被除去物143は、フィルタ孔を通過できない大きな被除去物143Aとフィルタ孔を通過できる小さな被除去物143Bに分けられる。図では黒丸で示したものが通過できる小さな被除去物143Bである。
【0110】
またここで採用可能な第1のフィルタ膜141は、原理的に考えて有機高分子系、セラミック系とどちらでも採用可能である。しかしここでは、平均孔径0.25μm、厚さ0.1mmのポリオレフィン系の高分子膜を採用した。
【0111】
この濾過装置144の周囲には、被除去物143が混入された排水があり、空間145には、パイプ146を吸引しているため、濾過水が生成されている。その流れは白い矢印で示している。
【0112】
前述したようにフィルタ膜を介して排水を吸引する結果、排水は、第1のフィルタ膜141を通過する。その際、フィルタ孔を通過できない大きな被除去物143Aは、第1のフィルタ膜141の表面に捕獲される。
【0113】
第1のフィルタ膜141が浸かっている排水の中で被除去物143がランダムに位置しており、大きな被除去物から小さな被除去物までが不規則にフィルタ孔に移動していく。そしてランダムに捕獲された大きな被除去物140Aが第2のフィルタ膜142の初段の層となり、この層がフィルタ孔よりも小さなフィルタ孔を形成し、この小さなフィルタ孔を介して大きな被除去物143Aから小さな被除去物143Bが捕獲されていく。この時、研削、研磨または粉砕等の機械加工により発生する前記被除去物は、その大きさ(粒径)がある範囲で分布し、しかもそれぞれの被除去物の形状が異なっているために、被除去物と被除去物の間には、色々な形状の隙間ができ、水はこの隙間を通路として移動し、最終的に排水は濾過される。これは、砂浜の水はけが良いのと非常に似ている。
【0114】
この第2のフィルタ膜142は、大きな被除去物143Aから小さな被除去物143Bをランダムに捕獲しながら徐々に成長し、水(流体)の通路を確保しながら小さな被除去物143Bをトラップする様になる。この状態を示す図が、図3である。しかも第2のフィルタ膜142は、層状に残存しているだけで被除去物は砂のように容易に移動可能なので、層の付近に気泡を通過させたり、水流を与えたり、音波や超音波を与えたり、機械的振動を与えたり、更にはスキージ等でこすったりする事で、簡単に第2のフィルタ膜142の表層を排水側に移動させることができる。この砂のように個々に分離される構造が、第2のフィルタ膜142の濾過能力が低下しても、第2のフィルタ膜142に外力を加えることで、簡単にその能力が復帰できる要因となる。また別の表現をすれば、フィルタ能力の低下の原因は、主に目詰まりであり、この目詰まりを発生させている第2のフィルタ膜142の表層の被除去物を再度流体中に移動させる事ができ、目詰まりを繰り返し解消させ、濾過能力の維持が実現されている。
【0115】
しかし第1のフィルタ膜141が新規で取り付けられた場合、第1のフィルタ膜141の表面には固形物140の層が形成されていないので、また第1のフィルタ膜141に第2のフィルタ膜142の層が薄くしか形成されていないので、フィルタ孔を介して小さな被除去物143Bが通過する。この時は、その濾過水を再度排水が貯められている側に循環し、小さな被除去物143Bが第2のフィルタ膜142で捕獲されることを確認するまで待つ。これが図1のパイプ108で可能になるわけである。そして確認した後は、通過した小さな被除去物143Bの如きサイズの小さな被除去物が次々と捕獲され、排水は所定の清浄度で濾過される。
【0116】
図1に示す光センサ113の如き、被除去物検出手段を取り付け、前記被除去物の混入率が検査できるようになっていると確認が容易である。
【0117】
また濾過水に小さな被除去物143Bが残存している場合、この濾過水を戻すのではなく、別のタンクに移し、この小さな被除去物143Bやこの被除去物143Bと同程度のサイズの被除去物が捕獲されるのを確認するまで待ち、この後は、通過した小さな被除去物143Bの如きサイズの小さな被除去物が次々と捕獲され、排水は所定の清浄度で濾過されるため、濾過水は再利用可能となる。そしてこの濾過装置144の周囲の排水は、徐々に濃縮される。
【0118】
一例としてSiウェハのダイシング時に発生する切削屑の粒径分布を説明する。およそ0.1μm〜200μmの範囲で分布されている。尚、粒径分布測定装置は、0.1μmよりも小さい粒が検出不能であったが、実際は、これよりも小さいものが含まれている。実験に依れば、この切削屑が混入された排水を濾過した際、この切削屑が第1のフィルタ膜141に形成され、0.1μm以下の切削屑まで捕獲することが判っている。
【0119】
例えば0.1μmまでの切削屑を取り除こうとすれば、このサイズよりも小さな孔が形成されたフィルタを採用するのが一般的な考えである。しかし大きな粒径と小さな粒径が分布される中で、この間のサイズのフィルタ孔を採用しても、0.1μm以下の切削屑が捕獲できることが前述の説明から判る。
【0120】
逆に、被除去物の粒径のピークが0.1μmひとつであり、その分布も数μmと非常に狭い範囲で分布されていたら、フィルタは直ぐに目詰まりを起こすだろう。説明からも判るように、被除去物であるSiのダイシング屑は、大きな粒径と小さな粒径のピークが2つ現れており、しかも〜200μmの範囲で分布されているので、濾過能力が向上されている。また電子顕微鏡等で観察すると、被除去物の形状が多種多様であることが判る。つまり少なくとも粒径のピークが2つあり、被除去物の形状が多種多様であるから、被除去物同士に色々な隙間が形成され、濾過水の通路となり、これにより目詰まりが少なく、濾過能力の大きいフィルタが実現されたものと考えられる。
以上、第1のフィルタ膜141の表面に、0.1μm以下〜200μmまでの粒径分布を有する被除去物を第2のフィルタ膜142として形成すると、0.1μm以下の被除去物までも取り除けることが判る。また最大粒径は、200μmに限ることはなく、これ以上でも良い。例えば〜500μm、〜500μm以上で分布された被除去物でも濾過は可能である。
【0121】
以上の説明からも、ダイシング屑(被除去物)の排水が入った排水タンクに前記濾過装置144を浸漬し、濾過していくと、所定の精度で濾過され、排水タンクの排水は時間と共に高濃度になっていくことが判るだろう。
【0122】
図3では、第2のフィルタ膜の表面を取り除く方法として、気泡の上昇を活用した例を示した。斜線で示す矢印の方向に気泡が上昇し、この気泡の上昇力や気泡の破裂が直接被除去物や固形物に外力を与え、また気泡の上昇力や気泡の破裂により発生する水流が被除去物や固形物に外力を与える。そしてこの外力により第2のフィルタ膜142の濾過能力は、常時リフレッシュし、ほぼ一定の値を維持することになる。またその濾過能力が低下するにしても、その低下速度を極端に遅くすることが出来る。
【0123】
第2のフィルタ膜142に目詰まりが発生してその濾過能力が低下しても、前記気泡のように、第2のフィルタ膜142を構成する固形物140を動かす外力を与えることで、第2のフィルタ膜142を構成する固形物140を排水側に動かすことができ、濾過能力を長期にわたり維持させることができる。
【0124】
尚、濾過能力を維持できれば、外力が常に加わっていても良いし、間欠的に加わっても良い。
【0125】
また全ての実施の形態に言えることであるが、フィルタ膜は、排水に完全に浸されている必要がある。第2のフィルタ膜は、長時間空気に触れると膜が乾燥し、剥がれたり、崩れたりするからである。また空気に触れているフィルタが少しでもあると、フィルタ膜は空気を吸引するため、濾過能力が低下するからである。
【0126】
従って、被除去物で第2のフィルタ膜142を形成した濾過装置144を原水タンク101に浸漬して濾過すると、常に濾過能力が維持できるため、原水105は、決まった濾過期間で所定の濃度まで排水の濃度を高めることができる。
【0127】
実験に依れば、500ppm〜最高40000ppmまで可能となる。従って原水の被除去物の濃度は、非常に濃いため、図1や図2に説明した粗い目のフィルタで濾過しても、被除去物を効率よくケーキにできる。
続いて、図4を参照してフィルタプレスの原理を簡単に説明する。150は、フィルタであり、上と下に口が形成された筒状の布である。
【0128】
このフィルタ150は、図4Aの様に、プレス手段151とフィルタ支持体152の間に配置され、続いて図4Bの様に、第1の押さえ手段153により、フィルタ150の下の口が押さえられる。この状態で、フィルタ150は、袋154となり、中に高濃縮排水を溜めることが可能となる。
【0129】
続いて、図4Cの如く、フィルタ150から成る袋154に、排水供給手段155を通じて高濃縮排水156が供給される。前述したようにこのフィルタ150の通気度は、100〜200cc/cm2/分であるため、この高濃縮排水156を溜めておくことが出来る。
【0130】
続いて、図4Dの様に、袋154の上の口を第2の押さえ手段155で抑える。この結果、高濃縮排水156は、上下の口がとじられた袋154にとじ込められる。そして図4Eに示すように、プレス手段151とフィルタ支持体152を使いプレスすれば、フィルタ150から濾液が出てくる。この濾液は、下方に置いた濾液タンク125に溜められ、図1に示す原水タンクに戻される。濾液は、フィルタの目が粗いため、比較的早くケーキとして取り出せる。しかし濾液は、原水タンクの濃度よりも低濃度と成るが、きれいな水ではなく、この半透明の濾液が原水タンクに戻されるが、ケーキとして回収でき、原水タンクの濃度も比較的早く低濃度にすることが出来る。
【0131】
最後に、第2の抑え手段155を解除し、続いて第1の抑え手段153を解除すれば、ケーキになった被除去物が落下し、回収が可能となる。
【0132】
このケーキは、水が含んでケーキとなっており、乾燥すると飛散する。そのため、ケーキは、密閉された容器157または袋に回収される。また長期に保存する場合、金属がラミネートされた、また透湿性のない袋が好ましい。被除去物が、シリカ、金属、貴金属、レアメタルまたは化合物半導体材料であれば、リサイクル材料として効率高く回収ができる。また砒素等の有害金属で有れば、外部雰囲気を汚染することなく回収することが出来る。
【0133】
どちらにしてもこの密閉できる容器157または袋に入れて、再利用場、産廃処理場に持っていくことが出来る。
【0134】
図5にフィルタプレス121以外で、被除去物を回収できる濾過装置を説明する。
図5Aは、下の口がとじられた袋160が容器161の中に取り付けられ、自然落下で濾液を回収するものである。容器161の底面には、パイプ162が取り付けられ、このパイプ162を介して濾液タンク、原水タンクへと移送される。
【0135】
図5Bは、図5Aの改良型で、容器161は、フィルタ160を介して上の空間163と下の空間164に区画される。そして上の空間163を加圧すれば、排水が濾過されるものである。
【0136】
更に図5Cは、表面にフィルタが形成されたベルト165が設けられ、この上で被除去物を捕捉するものである。符号166は、ケガキのようなものであり、フィルタの表面が削られて被除去物が容器167に回収されるものである。そしてベルトが浸っている排水が原水タンクに戻される。尚、この場合、濾液タンク125は、省略されても良い。
【0137】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、原水タンクの排水を高濃度の原水にし、この高濃度にされた排水を、移載装置上に取り付けられた濾過装置で、ケーキと濾液(低濃度排水)にし、この濾液(低濃度排水)を再度原水タンクに戻すことで、原水タンク中の濾過装置の能力を向上させることが出来ると同時に、ケーキとして屑をまとめることが出来る。また流体が蒸留水であると、またpHが調整されて中性または弱酸性であると、被除去物は、排水中で殆ど反応しないため、再利用も可能となる。
【0138】
また移載装置に濾過システムとして設置されているため、異なる場所に配置された原水タンクをそれぞれケーキと濾液に分けることが出来る。よって回収量を拡大することができ、リサイクル効率を高めることができる。
【0139】
以上、本発明は、簡単なシステムで、非常に微細な被除去物が混入された排水から被除去物を分離回収することができ、産業廃棄物を極力減らせ、リサイクルが可能な環境に優しい濾過が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移載装置と原水タンクの関係を説明する図である。
【図2】本発明の移載装置に設置される濾過システムを説明する図である。
【図3】原水タンクに採用される濾過装置を説明する図である。
【図4】移載装置に設置される濾過装置を説明する図である。
【図5】移載装置に設置される濾過装置を説明する図である。
【図6】移載装置に設置される濾過装置を説明する図である。
【図7】半導体結晶物の研磨・研削工程を説明する図である。
【図8】半導体結晶物の研磨・研削工程を説明する図である。
【図9】半導体結晶物の研磨・研削工程を説明する図である。
【図10】半導体結晶物の研磨・研削工程を説明する図である。
【図11】半導体結晶物の研磨・研削工程を説明する図である。
【図12】半導体結晶物の研磨・研削工程を説明する図である。
【図13】半導体結晶物の研磨・研削工程を説明する図である。
【図14】半導体装置のダイシング工程を説明する図である。
【図15】従来の濾過システムを説明する図である。
【符号の説明】
101 原水タンク
120 移載装置
121 濾過装置
122 高濃縮排水タンク
125 濾液タンク

Claims (27)

  1. 被除去物が濃縮された流体が貯留されたタンクより前記流体を濾過装置に導入し、分離されたケーキ状の前記被除去物を回収するために、駆動力により移動可能な移載装置であり、
    前記被除去物は、半導体、金属、アルミナ、フェライト、PZT、ジルコニア、セラミック、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、カドミウムテルル、ポリカーボネイトまたはガラエポの何れかを含み、
    前記濾過装置により濾過されて前記被除去物を含有した状態で前記タンクに戻される前記流体を貯留する第1の貯留タンクを具備することを特徴とする移載装置。
  2. 前記タンク内では、前記被除去物から成る自己形成膜を有するフィルタ装置により前記流体は濃縮されることを特徴とする請求項1記載の移載装置。
  3. 前記前記濾過装置は前記フィルタ装置よりも粗く濾過を行うことを特徴とする請求項2記載の移載装置。
  4. 前記輸送手段により前記流体を前記タンクに戻すことで、前記フィルタ装置を前記流体に浸漬された状態に保つことを特徴とする請求項2記載の移送装置。
  5. 前記濾過装置により濾過を行う前の前記流体を貯留する第2の貯留タンクを有することを特徴とする請求項1記載の移載装置。
  6. 前記濾過装置は、フィルタプレス法または加圧法により濾過を行う装置であることを特徴とする請求項1記載の移載装置。
  7. 前記被除去物は、結晶物、多結晶物またはアモルファス物を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることを特徴とする請求項1記載の移載装置。
  8. 前記被除去物は化合物半導体材料を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることを特徴とする請求項1記載の移載装置。
  9. 前記被除去物は、半導体材料から成るインゴット、半導体ウェハ、パシベーションが施された半導体ウェハ、絶縁性樹脂でパッケージされた半導体装置を構成する材料を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることを特徴とする請求項1記載の移載装置。
  10. 前記被除去物は、シリコンを主材料とした半導体材料であることを特徴とする請求項1記載の移載装置。
  11. 半導体、金属、アルミナ、フェライト、PZT、ジルコニア、セラミック、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、カドミウムテルル、ポリカーボネイトまたはガラエポの何れかの被除去物を含む流体をタンク内で濃縮し、
    前記タンクから前記被除去物が含まれた前記流体を取り出し、
    移動可能な移載装置に載置された濾過装置に前記流体を導入し、
    前記濾過装置で前記流体を濾過することにより分離した前記被除去物を回収し、
    前記移載装置に積載された第1の貯留タンクに前記濾過装置を通過した前記流体を前記被除去物を含む状態で暫定的に貯留し、
    前記第1の貯留タンク内部の前記流体を前記被除去物が含まれた状態で前記タンクに戻すことを特徴とする回収方法。
  12. 前記タンク内に設置された自己形成膜を有するフィルタ装置により前記タンクに導入された流体を濾過することで、前記タンク内に貯留された前記流体の濃縮を行うことを特徴とする請求項11記載の回収方法。
  13. 前記流体を前記タンクに戻すことで、前記フィルタ装置を前記流体に浸漬された状態に保つことを特徴とする請求項12記載の回収方法。
  14. 前記濾過装置は前記フィルタ装置よりも粗く前記流体を濾過することを特徴とする請求項12記載の回収方法。
  15. 前記濾過装置と前記フィルタ装置とを同時に動作させることを特徴とする請求項12記載の回収方法。
  16. 前記移載装置に積載された第2の貯留タンクに前記濾過装置により濾過を行う前の前記流体を暫定的に貯留し、
    前記第2の貯留タンクから取り出した前記流体を前記濾過装置に導入することを特徴とする請求項11記載の回収方法。
  17. 前記移載装置はトラックであることを特徴とする請求項11記載の回収方法。
  18. 前記濾過装置は、フィルタプレス法または加圧法により濾過を行うことを特徴とする請求項11記載の回収方法。
  19. 前記被除去物は、結晶物、多結晶物またはアモルファス物を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることを特徴とする請求項11記載の回収方法。
  20. 前記被除去物は化合物半導体材料を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることを特徴とする請求項11記載の回収方法。
  21. 前記被除去物は、半導体ウェハ、パシベーションが施された半導体ウェハ、絶縁性樹脂でパッケージされた半導体装置を構成する材料を研削、切削、研磨した際に発生する屑であることを特徴とする請求項11記載の回収方法。
  22. 前記被除去物は、乾燥を防止した状態で、再利用場に搬送することを特徴とする請求項11記載の回収方法。
  23. 前記被除去物は、前記被除去物を容器または袋にて密閉することで乾燥を防止することを特徴とする請求項22記載の回収方法。
  24. 前記タンクの内部には、外力を発生させる外力付与手段が設けられ、
    前記外力付与手段により前記自己形成膜の表面に外力を与えつつ前記フィルタ装置による濾過を行うことを特徴とする請求項12記載の回収方法。
  25. 前記外力付与手段は、気泡の上昇力、水流、超音波、または、機械的振動を発生させる手段であることを特徴とする請求項24記載の回収方法。
  26. 前記濾過装置が前記流体を濾過する速度は、前記フィルタ濾過装置が前記流体を濾過する速度よりも早いことを特徴とする請求項12記載の回収方法。
  27. 前記被除去物は、シリコンを主材料とした半導体材料であることを特徴とする請求項1 1記載の回収方法。
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