JP3565918B2 - Damper device - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、振子挙動を安定させるために振子台車に装着されるダンパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、曲線通過時における乗り心地の悪化を防止すると共に高速走行を実現するために、曲線通過に際して車体を内軌側に傾斜させる振子電車が知られている。この振子電車には、曲線通過に伴う自然振子方式と流体圧シリンダ等によって強制的に車体を傾斜させる強制振子方式とがある。
【0003】
強制振子方式のうち空気圧シリンダを使用する振子電車の一例を示す。図9に示すように、振子電車300では、車体302は振子台車304によって支持されている。詳しくは、車体302は空気ばね306を介して振子梁308に支持され、振子梁308は、ころ軸受310によりローリング方向に傾斜可能に台車枠312に支持されている。また、振子梁308と台車枠312との間には空気圧シリンダ314が介装され、空気圧シリンダ314の伸縮変位に応じて振子梁308を台車枠312に対して傾斜させることで、車体302をローリング方向に傾斜させる構造となっている。さらに、台車枠312には一対の振子ストッパ316、316が設けられており、振子梁308にはストッパ受318が設けられている。このストッパ受318は車体302の傾斜に応じて振子ストッパ316、316間で変位し、ストッパ受318が振子ストッパ316、316に当接することによって車体302の傾斜範囲を制限している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば長波長の軌道曲率狂いや軌道通り狂いによるカント不足などにより、車体302に対して左右方向の振動が付与されて振子梁308がローリング方向に振動することがあるが、振子操作のための空気圧シリンダ314では振子梁308を拘束して振動を防止することは困難であった。特に、振子ストッパ316、316にストッパ受318が当接する傾斜(設定範囲での最大の傾斜)を振子梁308に与えた場合には、レール側からの振動によりストッパ受318が振子ストッパ316、316から離れては振子ストッパ316、316に衝突することがあり、この衝撃で乗客の乗り心地が損なわれることがあった。
【0005】
一方、上述の不具合を解消するために例えば空気圧シリンダに代えて油圧シリンダを用いることも考えられる。しかし、非圧縮性の流体を使用する油圧シリンダでは、空気圧シリンダならば有効に振動を吸収することができる、2Hz以上の高周波振動を吸収できないので、かえって乗り心地を低下させることになりかねず、油圧シリンダの採用も望ましくはなかった。
【0006】
本発明は、従来の空気圧シリンダを使用する強制振子方式における、上述の不具合を解消して振子電車の乗り心地を一層向上することを目的としてなされた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載のダンパ装置は、車体を支持する振子梁と、該振子梁を介して前記車体をローリング方向に傾斜可能に支持する台車枠と、前記振子梁と台車枠との間に介装され伸縮変位して前記振子梁を前記台車枠に対して傾斜させる気体圧シリンダとを備える振子台車に装着されるダンパ装置であって、
前記振子梁と台車枠との間に介装され前記振子梁の傾斜に追随して伸縮変位する液圧ダンパと
前記気体圧シリンダの変位方向に対して順方向となる前記振子梁の変位に対しては抵抗力を弱くし前記気体圧シリンダの変位方向に対して逆方向となる前記振子梁の変位に対しては抵抗力を強めるべく前記液圧ダンパのダンパ定数を制御するダンパ定数制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0008】
【作用】
上記の構成になる請求項1記載のダンパ装置においては、液圧ダンパは、振子梁と台車枠との間に介装され振子梁の傾斜に追随して伸縮変位する。ダンパ定数制御手段は、気体圧シリンダの変位方向に対して順方向となる振子梁の変位に対しては抵抗力を弱くし気体圧シリンダの変位方向に対して逆方向となる振子梁の変位に対しては抵抗力を強めるべく液圧ダンパのダンパ定数を制御する。
【0009】
例えば、車体の傾斜を増加させる方向に気体圧シリンダが変位する場合には、車体の傾斜を増加させる方向の振子梁の変位に対しては液圧ダンパの減衰力は弱く、液圧ダンパが振子梁の変位=気体圧シリンダの変位を阻害することはない。一方、車体の傾斜を減少させる方向の振子梁の変位に対しては液圧ダンパの減衰力が強いので、この振子梁の変位=気体圧シリンダの変位とは逆方向の変位は阻止される。したがって、傾斜を減少させる方向の車体の移動は阻止される。
【0010】
また、車体の傾斜を減少させる方向に気体圧シリンダが変位する場合においては、液圧ダンパは、傾斜を減少させる方向には弱く抵抗し、傾斜を増加させる方向には強く抵抗する。したがって、傾斜を増加させる方向の車体の移動は阻止される。
【0011】
このように、車体の振子操作に当たって、望ましい方向の振子梁(=車体)の変位は阻害されないが望ましくない方向の振子梁(=車体)の変位は阻止されるので、車体の挙動は安定したものとなる。特に、振子梁の一部が台車枠側の振子ストッパに当接される振子操作において、レール側からの振動で振子梁が振動して振子梁が振子ストッパから離れては振子ストッパに衝突する不具合は発生せず、乗客の乗り心地が損なわれることはない。
【0012】
【実施例】
次に、本発明のいくつかの実施例を説明する。
(実施例1)
図1に示すように、この実施例の台車10の台車枠12には、2本の車軸14a、14bに保持される2対の車輪16、16、18、18が装着されている。これら車軸14a、14b間の凹陥部分には、中央側に下降する傾斜状のRガイド受20、20が設けられ、その内側には一対の振子ストッパ22、22が相対向して設置されている。
【0013】
一方、台車枠12に支持される振子梁24には、図示しない車体を支持するための空気ばね26、26、ヨーイングダンパ28、28、左右動ダンパ30、ベアリングを内蔵するRガイド32、32、各Rガイド32、32を覆う防雨カバー34、34、中心穴36を貫通し一本リンク38を介して振子梁24に連結されると共に連結フランジ40aを介して車体と連結される中心ピン40、一本リンク38の下面側に取り付けられるストッパ受42等が装着されており、振子梁24は、Rガイド32、32をRガイド受20、20上に当接し、かつストッパ受42を振子ストッパ22、22間に位置させて台車枠12上に載置されている。したがって、振子梁24は、Rガイド32、32をRガイド受20、20に沿って移動させるローリング方向に変位可能であり、その変位範囲は振子ストッパ22、22にストッパ受42が当接することで規制される。
【0014】
また、振子梁24と台車枠12との間には、変位計44付で本発明の気体圧シリンダに該当するエアシリンダ46がヘッド端48を振子梁24に連結され、ロッド50の端部51を台車枠12のブラケット52に連結されて装着されている。このエアシリンダ46は、図1では短縮状態として示されているが、図4(a)に示すように、振子梁24が台車枠12に対してローリング変位していない中立位置にあるときには所定の長さに伸張されており、この中立位置を中心として伸縮変位することにより振子梁24を台車枠12に対してローリング変位させることができる。すなわち、エアシリンダ46を中立位置から短縮させれば、図4(b)に示すように振子梁24に支持されている車体Cを図上反時計廻りに傾斜(以下、この方向の傾斜を反時計廻り傾斜と称し、傾斜角度KKを数値で表す場合には負の数値を用いる)させることができ、エアシリンダ46を中立位置から伸張させれば、図4(c)に示すように振子梁24に支持されている車体Cを図上時計廻りに傾斜(以下、この方向の傾斜を時計廻り傾斜と称し、傾斜角度KKを数値で表す場合には正の数値を用いる)させることができる。
【0015】
さらに、図1に示すように、振子梁24のエアシリンダ46と反対側には本発明の液圧ダンパに該当するオイルダンパ54が配されており、エアシリンダ46と同様に振子梁24と台車枠12との間に介装されている。したがって、オイルダンパ54は、上述のエアシリンダ46による振子梁24のローリング変位に追随して伸縮変位される。なお、このオイルダンパ54には、作動油の給排経路を切換えるためのバルブ回路56が取り付けられている。
【0016】
図1および図2に示すように、エアシリンダ46に併設されている変位計44は、シリンダ部44aをエアシリンダ46のシリンダ部46aに固定され、ロッド部44bはエアシリンダ46のロッド50に連結されている。この構成により変位計44はエアシリンダ46の伸縮に応じて伸縮することになり、その伸縮の変位量に応じた変位信号HSを出力することができる。
【0017】
一方、図2に示すように、オイルダンパ54の内部は、仕切板58によりタンク室60とシリンダ62に分割され、仕切板58に内蔵される逆止弁64を介してタンク室60とシリンダ62とが連通されている。また、シリンダ62には逆止弁66を内蔵するピストン68が摺動自在に収容されており、ピストン68によってヘッド側70とロッド側72に区分されている。さらに、オイルダンパ54のヘッド端74は振子梁24に連結され、ロッド76の端部78は台車枠12に連結されており、図4に示される台車枠12に対する振子梁24のローリング変位に追随してオイルダンパ54が伸縮する構成である。
【0018】
図2に示すように、このオイルダンパ54に装着されているバルブ回路56は、タンク室60に接続されたタンク経路80、ヘッド側70に接続されたヘッド経路82、ロッド側72に接続された第1ロッド経路84、第2ロッド経路86並びに第3ロッド経路88を備えている。ヘッド経路82は、ポペット型の2位置電磁弁SOL1および第1大径オリフィス90を介してタンク経路80に接続されている。また、ヘッド経路82には、ポペット型の2位置電磁弁SOL2および第2大径オリフィス92を有する第1ロッド経路84が接続されている。さらに、第2ロッド経路86は小径オリフィス94を介してタンク経路80に接続され、第3ロッド経路88はポペット型の2位置電磁弁SOL3および中径オリフィス96を介してタンク経路80に接続されている。上述の各オリフィス90〜96の開口面積は、第1大径オリフィス90=第2大径オリフィス92>中径オリフィス96>小径オリフィス94となっており、電磁弁SOL1〜SOL3のポジションの切換えにより各オリフィス90〜96を単独または組み合わせる経路を選択することで、オイルダンパ54のダンパ定数を変化させることができる。
【0019】
図3に示すように、変位計44の変位信号HSは、車体Cに取付けられている振子制御装置100に入力される構成である。この振子制御装置100は、周知のマイクロコンピュータ(図示しない)を内蔵している。この振子制御装置100は、車両が走行する線区(例えば名古屋駅〜塩尻駅)の曲線データを予め記憶し、例えばATS地上子で車両の現在位置を検出して、曲線進入に際しては曲線データから演算される車体Cの傾斜を指令する装置である。この振子制御装置100の振子指令信号IFは、エアシリンダ46の空気の給排を制御する振子制御バルブ102に入力される。この振子指令信号IFに基づく振子制御バルブ102の挙動によりエアシリンダ46への空気の給排が調節されて、エアシリンダ46は伸縮変位することになる。なお、この振子指令信号IFは、例えば+4°のように時計廻りに4°傾斜という具体的な傾斜角度KKに対応する角度指令信号IKとして出力する形式と、例えば現在の傾斜角度KK=+4°と目標傾斜角度+5°との差(5−4)に相当する+1°のように偏差指令信号IHとして出力する形式とを択一的に設定可能である。
【0020】
また、振子指令信号IFは、ダンパコントローラ104の判断部106に入力される。判断部106には周知のマイクロコンピュータ(図示略)が備えられており、振子指令信号IFに基づく指令を駆動回路108、110、112に出力することによって電磁弁SOL1、電磁弁SOL2、電磁弁SOL3のポジションを切換えることができる。この判断部106の指令パターンは、図5に示されるようにパターンA、パターンBおよびパターンCの3パターンである。
【0021】
図5に従って各パターンを説明すると、まずパターンAは、電磁弁SOL1:オフ、電磁弁SOL2:オン、電磁弁SOL3:オンとするパターンである。パターンAでは、オイルダンパ54のロッド側72から作動油が排出される伸張変位に対しては、ピストン68に内蔵される逆止弁66が閉となり、第2大径オリフィス92からヘッド経路82を経てヘッド側70に通ずる経路と小径オリフィス94を経てタンク経路80からタンク室60に至る経路が形成される。したがって、この場合の流路面積は、第2大径オリフィス92+小径オリフィス94=大となりオイルダンパ54のダンパ定数は低下しオイルダンパ54の状態は抵抗力が弱い「軟」となる。他方、オイルダンパ54のヘッド側70から作動油が排出される短縮変位に対しては、逆止弁66が開かれてヘッド側70とロッド側72が連通される。したがって、ヘッド経路82から第2大径オリフィス92を経て流出する作動油はロッド側72には流入できず、小径オリフィス94を経てタンク室60へと導かれる。このため、流路面積は小径オリフィス94にて制限されて小となりオイルダンパ54のダンパ定数は増加しオイルダンパ54の状態は抵抗力が強い「硬」となる。
【0022】
次に、パターンBは、電磁弁SOL1:オン、電磁弁SOL2:オフ、電磁弁SOL3:オンとするパターンである。このパターンBでは、オイルダンパ54のロッド側72から作動油が排出される伸張変位に対しては、ピストン68に内蔵される逆止弁66が閉となり、ロッド側72から排出される作動油を、小径オリフィス94を経てヘッド経路82からヘッド側70およびタンク経路80からタンク室60に導く経路が形成される。したがって、この場合の流路面積は、小径オリフィス94にて制限されて小となりオイルダンパ54のダンパ定数は増加しオイルダンパ54の状態は「硬」となる。一方、オイルダンパ54のヘッド側70から作動油が排出される短縮変位に対しては、第1大径オリフィス90を経てタンク室60へ通ずる経路が形成される。また、逆止弁66が開かれてヘッド側70とロッド側72とが連通されるので、逆止弁66→ロッド側72→小径オリフィス94→タンク室60の経路も形成される。したがって、ヘッド経路82から流出する作動油の流路面積は大+小=大となりオイルダンパ54のダンパ定数は低下しオイルダンパ54の状態は「軟」となる。
【0023】
最後に、パターンCは、電磁弁SOL1、電磁弁SOL2および電磁弁SOL3全てをオフとするパターンである。このパターンCでは、オイルダンパ54のロッド側72から作動油が排出される伸張変位に対しては、ピストン68に内蔵される逆止弁66が閉となり、ロッド側72から排出される作動油は、中径オリフィス96を経てタンク室60へ通ずる経路と小径オリフィス94を経てタンク室60へ通ずる経路によりタンク室60へ排出される。したがって、この場合の流路面積は、中径オリフィス96+小径オリフィス94=中となり、オイルダンパ54のダンパ定数は、上述の「硬」の場合と「軟」の場合の中間レベルとなり、オイルダンパ54の状態は「中」となる。一方、オイルダンパ54のヘッド側70から作動油が排出される短縮変位に対しては、逆止弁66が開かれてヘッド側70とロッド側72とが連通されるので、逆止弁66→ロッド側72→中径オリフィス96または小径オリフィス94→タンク室60の経路が形成される。したがって、ヘッド側70から流出する作動油の流路面積は中+小=中となりオイルダンパ54の状態は「中」となる。
【0024】
判断部106の指令パターンは以上の3パターンであるが、この実施例においては、オイルダンパ54のダンパ定数は、上記「軟」状態では10kgf/m/s、「中」状態では20kgf/m/s、「硬」状態では40kgf/m/sに設定されている。
【0025】
本実施例のダンパ装置120は、上述したオイルダンパ54、バルブ回路56、ダンパコントローラ104により構成されるが、次に、ダンパコントローラ104で実行される制御処理と併せてダンパ装置120の動作について説明する。
(制御例1)
まず、制御例1として、振子制御装置100の振子指令信号IFが角度指令信号IKとして出力され、ダンパコントローラ104は角度指令信号IKに基づいて制御処理を実行する角度指令制御について、図6に示される角度制御ルーチンを参照して説明する。なお、この角度指令制御ルーチンは、車両の走行中を通じて一定時間毎に繰返し実行される。また、電磁弁SOL1、電磁弁SOL2、電磁弁SOL3の初期状態は、図2に示される状態(パターンC)とされている。
【0026】
図6に示すように、角度指令制御ルーチンを開始すると、判断部106は、角度指令信号IKの入力の有無によりフェールを判定する(ステップ210)。フェールとは、例えば振子制御装置100が例えばATS地上子の信号の受信不良で車両の現在位置を確定できない場合など、振子制御装置100側の事情で振子指令信号IFの出力がなされない(振子制御しない)状態である。したがって、判断部106は、角度指令信号IKの入力があればフェールではないと判定してステップ220へ進む。一方、フェールであればステップ230に進んで、パターンCとする指令を駆動回路108、110、112へ出力する。
【0027】
ステップ220では、判断部106は、今回の角度指令信号IKと前回の角度指令信号IKとの指令差Kを算出する。例えば前回の指令値が+4°、今回の指令値が+5°とすれば、指令差K=5−4=1となる。
続いて、判断部106は指令差K=0を判定する(ステップ240)。ここで指令差K=0であれば、判断部106はステップ250に進んで、前回の処理と同じパターンを指令する(例えば前回がパターンCであれば今回もパターンCとする指令)。なお、今回の処理が起動後の初回の処理であれば、初期状態のパターンCが指令されることになる。
【0028】
ステップ240で指令差K≠0と判定されれば、判断部106はステップ260に進んで、指令差K>0を判定する。
ここで指令差K>0であれば、判断部106はステップ270に進んで、パターンAとする指令を駆動回路108、110、112へ出力する。
【0029】
この際、指令差K>0ならばエアシリンダ46は伸張する側に変位することになり、オイルダンパ54も同様に変位させられる。上述のように、パターンAのオイルダンパ54は、伸張される側の変位に対しては「軟」であるので、エアシリンダ46の変位を妨げることはない。また、オイルダンパ54は短縮される側の変位に対しては「硬」であるので、例えば車体Cの振動等で振子梁24にエアシリンダ46の変位を妨害する方向の力が作用した場合には、オイルダンパ54はこのような力に対する有効な抵抗として作用することになる。したがって、エアシリンダ46の変位を妨害する方向の振子梁24の変位は防止される。
【0030】
またステップ260での判定が否定判定(指令差K>0ではない)であれば、判断部106はステップ280に進んで、パターンBとする指令を駆動回路108、110、112へ出力する。
この際、指令差K>0でなければ指令差K<0となっているので、エアシリンダ46は短縮する側に変位することになり、オイルダンパ54も同様に変位させられる。上述のように、パターンBのオイルダンパ54は、短縮される側の変位に対しては「軟」であるので、エアシリンダ46の変位を妨げることはない。また、オイルダンパ54は伸張される側の変位に対しては「硬」であるので、例えば車体Cの振動等で振子梁24にエアシリンダ46の変位を妨害する方向の力が作用した場合には、オイルダンパ54はこのような力に対する有効な抵抗として作用することになる。したがって、エアシリンダ46の変位を妨害する方向の振子梁24の変位は防止される。
【0031】
判断部106は、ステップ280あるいは上述のステップ230、250、270の処理を実行すると本ルーチンを一旦終了し、所定の時間を経過する毎に上述と同様の処理を繰り返す。
このように、このダンパ装置120では、振子制御装置100の指令に応じたエアシリンダ46の伸縮変位をオイルダンパ54が阻害することはなく、エアシリンダ46は円滑に伸縮される。ただし、振子制御装置100の指令に反する側にエアシリンダ46を変位させる外力が振子梁24に作用した場合には、オイルダンパ54はこの外力に抵抗して、そのような方向への振子梁24=車体Cの変位を防止する。車体Cの振子操作に当たって、望ましい方向の振子梁24(=車体C)の変位は阻害されないが望ましくない方向の振子梁24(=車体C)の変位は阻止されるので、車体Cの挙動は安定したものとなる。
【0032】
特に、振子梁24のストッパ受42が台車枠12の振子ストッパ22、22に当接する振子指令信号IF(角度指令信号IK)が振子制御装置100から出力されている場合には、判断部106は、これが時計廻り傾斜であればステップ270でパターンAを指令し、反時計廻り傾斜であればステップ280でパターンBを指令し、さらにその後の処理においてはステップ250で前回のパターンAまたはBを維持する。このため、ストッパ受42を振子ストッパ22、22から離脱させる方向に振子梁24を変位させる外力が作用した場合には、オイルダンパ54はこの外力に抵抗して、そのような方向への振子梁24の変位を防止する。したがって、例えばレール側からの振動で振子梁24が振動してストッパ受42が振子ストッパ22、22から離れては振子ストッパ22、22に衝突するといった不具合は発生せず、乗客の乗り心地が損なわれることはない。
(制御例2)
次に、制御例2として、振子制御装置100の振子指令信号IFが偏差指令信号IHとして出力され、ダンパコントローラ104は偏差指令信号IHに基づいて制御処理を実行する偏差指令制御について、図7に示される偏差指令制御ルーチンを参照して説明する。ここで、偏差指令信号IHは、目標とする傾斜角度と変位計44の変位信号HSに基づく実際の傾斜角度との偏差Hに対応しており、例えば目標とする傾斜角度が時計廻りに5°であり実際の傾斜角度が時計廻りに4°であれば、その差(5°−4°=1°)が偏差Hである。なお、この偏差指令制御ルーチンは、上述の角度指令制御ルーチンと同様に車両の走行中を通じて一定時間毎に繰返し実行される。また、電磁弁SOL1、電磁弁SOL2、電磁弁SOL3の初期状態は、図2に示される状態(パターンC)とされている。
【0033】
図7に示すように、偏差指令制御ルーチンを開始すると、判断部106は、偏差指令信号IHの入力の有無によりフェールを判定する(ステップ310)。フェールとは、上述の制御例1で述べたと同様に、振子制御装置100側の事情で振子指令信号IFの出力がなされない(振子制御しない)状態である。したがって、判断部106は、偏差指令信号IHの入力がればフェールではないと判定してステップ320へ進む。一方、フェールであればステップ330に進んで、パターンCとする指令を駆動回路108、110、112へ出力する。
【0034】
ステップ320では、判断部106は、偏差指令信号IHに基づいて算出される偏差Hの絶対値が予め設定された不感帯幅Sに満たないかを判定する。
このステップ320で肯定判断であれば、判断部106はステップ340に進んで、前回の処理と同じパターンを指令する(例えば前回がパターンCであれば今回もパターンCとする指令)。なお、今回の処理が起動後の初回の処理であれば、初期状態のパターンCが指令されることになる。
【0035】
ここで、偏差Hがわずかであれば、例えばわずかな車体Cの振動などでこのような偏差Hが発生している場合もある。このような場合にオイルダンパ54のダンパ定数を変動させることは好ましくないことがあり、不感帯幅Sを設定してこのような微小な偏差Hに対してはオイルダンパ54のダンパ定数を変動させない構成としている。
【0036】
ステップ320で否定判断(偏差Hの絶対値が不感帯幅S以上)であれば、判断部106は、ステップ350へ進んで、偏差H>0を判定する。
ここで偏差H>0であれば、判断部106はステップ360に進んで、パターンAとする指令を駆動回路108、110、112へ出力する。
【0037】
この際、偏差H>0ならばエアシリンダ46は伸張する側に変位することになり、オイルダンパ54も同様に変位させられる。上述のように、パターンAのオイルダンパ54は、伸張される側の変位に対しては「軟」であるので、エアシリンダ46の変位を妨げることはない。また、オイルダンパ54は短縮される側の変位に対しては「硬」であるので、例えば車体Cの振動等で振子梁24にエアシリンダ46の変位を妨害する方向の力が作用した場合には、オイルダンパ54はこのような力に対する有効な抵抗として作用することになる。したがって、エアシリンダ46の変位を妨害する方向の振子梁24の変位は防止される。
【0038】
またステップ350での判定が否定判定(偏差H>0ではない)であれば、判断部106はステップ370に進んで、パターンBとする指令を駆動回路108、110、112へ出力する。
この際、偏差H>0でなければ偏差H<0となっているので、エアシリンダ46は短縮する側に変位することになり、オイルダンパ54も同様に変位させられる。上述のように、パターンBのオイルダンパ54は、短縮される側の変位に対しては「軟」であるので、エアシリンダ46の変位を妨げることはない。また、オイルダンパ54は伸張される側の変位に対しては「硬」であるので、例えば車体Cの振動等で振子梁24にエアシリンダ46の変位を妨害する方向の力が作用した場合には、オイルダンパ54はこのような力に対する有効な抵抗として作用することになる。したがって、エアシリンダ46の変位を妨害する方向の振子梁24の変位は防止される。
【0039】
判断部106は、ステップ370あるいは上述のステップ330、340、360の処理を実行すると本ルーチンを一旦終了し、所定の時間を経過する毎に上述と同様の処理を繰り返す。
このように、このダンパ装置120では、振子制御装置100の指令に応じたエアシリンダ46の伸縮変位をオイルダンパ54が阻害することはなく、エアシリンダ46は円滑に伸縮される。ただし、振子制御装置100の指令に反する側にエアシリンダ46を変位させる外力が振子梁24に作用した場合には、オイルダンパ54はこの外力に抵抗して、そのような方向への振子梁24=車体Cの変位を防止する。車体Cの振子操作に当たって、望ましい方向の振子梁24(=車体C)の変位は阻害されないが望ましくない方向の振子梁24(=車体C)の変位は阻止されるので、車体Cの挙動は安定したものとなる。
【0040】
特に、振子梁24のストッパ受42が台車枠12の振子ストッパ22、22に当接する状態を維持する振子指令信号IF(偏差指令信号IH)が振子制御装置100から出力されている場合には、判断部106は、これが時計廻り傾斜であればステップ360でパターンAを指令し、反時計廻り傾斜であればステップ370でパターンBを指令し、その後の処理においてはステップ340で前回のパターンAまたはBを維持する。このため、ストッパ受42を振子ストッパ22、22から離脱させる方向に振子梁24を変位させる外力が作用した場合には、オイルダンパ54はこの外力に抵抗して、そのような方向への振子梁24の変位を防止する。したがって、例えばレール側からの振動で振子梁24が振動してストッパ受42が振子ストッパ22、22から離れては振子ストッパ22、22に衝突するといった不具合は発生せず、乗客の乗り心地が損なわれることはない。
【0041】
さらに、この制御例2では、実際の傾斜角度が目標とする傾斜角度を上回るオーバーシュートに対処できる。
時計廻り傾斜でのオーバーシュートでは、例えば目標傾斜角度が3°、実際の傾斜角度が3.5°なら偏差H=3°−3.5°=−0.5°と、偏差Hは負の値となる。このような場合、ステップ350で否定判断となるので、ステップ370でパターンBが指令される。パターンBのオイルダンパ54は、短縮される側の変位に対しては「軟」であるので、エアシリンダ46の目標傾斜角度側への短縮変位を妨げることはない。一方、オイルダンパ54は伸張される側の変位に対しては「硬」であるので、エアシリンダ46の伸張側への振子梁24の変位=オーバーシュートを拡大する側への変位には、有効な抵抗として作用することになる。したがって、オーバーシュートを解消する側へのエアシリンダ46の変位は妨害されず、オーバーシュートを拡大する側への振子梁24の変位は防止される。
【0042】
同様に、反時計廻りのオーバーシュートでは偏差Hが正となりステップ350、360の処理でパターンAとされるので、オイルダンパ54は、伸張される側の変位=オーバーシュートを解消する側へのエアシリンダ46の変位を妨げることはない。また、オイルダンパ54は、短縮される側の変位=オーバーシュートを拡大する側への振子梁24の変位に対しては有効な抵抗として作用し、このような方向の振子梁24の変位は防止される。
(実施例2)
この実施例は、オイルダンパのダンパ定数を切換えるバルブ回路に設ける電磁弁を1個とした例である。なお、この実施例においては、オイルダンパおよびバルブ回路以外の構成は実施例1と同様であるので、以下の説明においてはこれら実施例1と同様の各部については実施例1と同じ品番を使用して、その図示および説明は省略する。
【0043】
図8に示すように、オイルダンパ150は周知の両ロッド構造であり、図示は省略しているが実施例1のオイルダンパ54と同様のタンク室と油温変化等を補償するためのアキュムレータが装着されている。また実施例1と同様に、このオイルダンパ150の一方のロッド152の端部154は台車枠12に連結され、他方のロッド156の端部はどこにも連結されず自由端となっている。また、シリンダ側は、図示省略するリンク部材を介して振子梁24に連結されており、シリンダとロッド152の相対位置は振子梁24のローリング方向変位に応じて伸縮変位する。
【0044】
次に、オイルダンパ150のダンパ定数を変更するためのバルブ回路151について説明する。
このオイルダンパ150の第1室158には、第1中径オリフィス160と第1室158を2次側とする逆止弁162とを備える第1流入路164、第2中径オリフィス166と第1室158が1次側となる逆止弁168とを備える第1流出路170、第1大径オリフィス172と第1室158を2次側とする逆止弁174とを備える第2流入路176、第1小径オリフィス178と第1室158が1次側となる逆止弁180とを備える第2流出路182、第2小径オリフィス184と第1室158を2次側とする逆止弁186とを備える第3流入路188、第2大径オリフィス190と第1室158が1次側となる逆止弁192とを備える第3流出路194とが接続されている。また、第1流入路164と第1流出路170との合流路196は、第2室198の給排路200と並列に電磁弁202に接続されている。同様に、第2流入路176と第2流出路182との合流路204と、第3流入路188と第3流出路194との合流路206とが並列に電磁弁202に接続されている。電磁弁202は、図示のとおりの内部経路のAポート、Bポート、Cポートの3ポートを有する3ポジションで、スプリングセンター形式である。
【0045】
次に、この電磁弁202によるオイルダンパ150のダンパ定数切換え操作について説明する。
まず、電磁弁202のポジションを図示のAポートとした場合には、第1室158から排出される作動油は第3流出路194および給排路200により第2室198に導かれる。この経路の流路面積は第2大径オリフィス190に従うので「大」であり、ダンパ定数は小さくなり、オイルダンパ150の状態は「軟」となる。また、第2室198から排出される作動油は給排路200および第3流入路188により第1室158に導かれる。この経路の流路面積は第2小径オリフィス184に従うので「小」であり、ダンパ定数は大きくなり、オイルダンパ150の状態は「硬」となる。
【0046】
電磁弁202のポジションをBポートとすると、第1室158から排出される作動油は第2流出路182(第1小径オリフィス178)→給排路200の経路となり、オイルダンパ150の状態は「硬」となる。第2室198から排出される作動油の経路は、給排路200→第2流入路176(第1大径オリフィス172)となり、オイルダンパ150の状態は「軟」となる。
【0047】
電磁弁202のポジションをCポートとすると、第1室158から排出される作動油は第1流出路170(第2中径オリフィス166)→給排路200の経路となり、オイルダンパ150の状態は「中」となる。第2室198から排出される作動油の経路は、給排路200→第1流入路164(第1中径オリフィス160)となり、オイルダンパ150の状態は「中」となる。
【0048】
つまり、電磁弁202のポジションをAポートとすれば、実施例1におけるパターンAと同様に、オイルダンパ150は伸張方向には「軟」、短縮方向には「硬」となり、ポジションをBポートとすれば、実施例1におけるパターンBと同様に、オイルダンパ150は伸張方向には「硬」、短縮方向には「軟」となり、ポジションをCポートとすれば、実施例1におけるパターンCと同様に、オイルダンパ150は伸縮両方向とも「中」となる。したがって、実施例1の制御例1、2におけるパターンA、B、Cを、電磁弁202のポジションAポート、Bポート、Cポートに置き換えれば、実施例1と同様の効果を得られる。
【0049】
以上、実施例に従って、本発明について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
例えば、上述の各例ではエアシリンダ46とオイルダンパ54、150を並置して、エアシリンダ46の伸縮とオイルダンパ54、150の伸縮を同方向としているが、エアシリンダ46とオイルダンパ54、150をクロスさせる配置として両者の伸縮方向が逆となる構成も可能である。この場合、制御例1においてはステップ270とステップ280とを置換し(パターンAとパターンBとを入れ換える)、制御例2においてはステップ360とステップ370とを置換すれば、上述の実施例と同様の効果を得られる。
【0050】
また、要は振子梁の望ましい方向の変位に対してはオイルダンパの抵抗を弱め望ましくない方向の振子梁の変位に対してはオイルダンパの抵抗を強めればよいのであって、1本の振子梁についてエアシリンダを複数設けることやオイルダンパを複数設ける構成とすることも差し支えない。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載のダンパ制御装置によれば、車体の振子操作に当たって、望ましい方向の振子梁(=車体)の変位は阻害されないが望ましくない方向の振子梁(=車体)の変位は阻止されるので、車体の挙動は安定したものとなる。特に、振子梁が台車枠側の振子ストッパに当接される振子操作において、レール側からの振動で振子梁が振動して振子梁が振子ストッパから離れては振子ストッパに衝突する不具合は発生せず、乗客の乗り心地が損なわれることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のダンパ装置を組み込んだ台車の構造を示す分解斜視図である。
【図2】実施例1のダンパ装置の概要を示す説明図である。
【図3】実施例1のダンパ装置における制御系のブロック図である。
【図4】実施例1におけるエアシリンダの伸縮と振子梁および車体の傾斜の関係についての説明図である。
【図5】実施例1のダンパ装置におけるオイルダンパ制御パターンの説明図である。
【図6】実施例1のダンパ装置の判断部で実行される角度指令制御ルーチンのフローチャートである。
【図7】実施例1のダンパ装置の判断部で実行される偏差指令制御ルーチンのフローチャートである。
【図8】実施例2のダンパ装置の概要を示す説明図である。
【図9】従来の振子電車の概略構成の説明図である。
【符号の説明】
10・・・台車(振子台車)、12・・・台車枠、24・・・振子梁、44・・・変位計、46・・・エアシリンダ(気体圧シリンダ)、54・・・オイルダンパ(液圧ダンパ)、56・・・バルブ回路(ダンパ定数制御手段)、100・・・振子制御装置、104・・・ダンパコントローラ(ダンパ定数制御手段)、106・・・判断部(ダンパ定数制御手段)、108・・・駆動回路(ダンパ定数制御手段)、120・・・ダンパ装置、150・・・オイルダンパ(液圧ダンパ)、151・・・バルブ回路(ダンパ定数制御手段)、C・・・車体。
[0001]
[Industrial applications]
The present invention relates to a damper device mounted on a pendulum cart for stabilizing a pendulum behavior.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, there is known a pendulum train in which a vehicle body is inclined toward an inner rail side when passing through a curve in order to prevent a deterioration in riding comfort when passing through a curve and realize high-speed traveling. The pendulum train includes a natural pendulum system accompanying a curve and a forced pendulum system in which a vehicle body is forcibly tilted by a fluid pressure cylinder or the like.
[0003]
An example of a pendulum train using a pneumatic cylinder in the forced pendulum system is shown. As shown in FIG. 9, in a pendulum train 300, a vehicle body 302 is supported by a pendulum cart 304. Specifically, the vehicle body 302 is supported by a pendulum beam 308 via an air spring 306, and the pendulum beam 308 is supported by a bogie frame 312 so as to be tiltable in a rolling direction by a roller bearing 310. A pneumatic cylinder 314 is interposed between the pendulum beam 308 and the bogie frame 312, and the pendulum beam 308 is inclined with respect to the bogie frame 312 in accordance with the expansion and contraction displacement of the pneumatic cylinder 314, thereby rolling the vehicle body 302. It is structured to tilt in the direction. Further, the bogie frame 312 is provided with a pair of pendulum stoppers 316 and 316, and the pendulum beam 308 is provided with a stopper receiver 318. The stopper receiver 318 is displaced between the pendulum stoppers 316 and 316 in accordance with the inclination of the vehicle body 302, and the stopper receiver 318 abuts on the pendulum stoppers 316 and 316 to limit the inclination range of the vehicle body 302.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, for example, the pendulum beam 308 may be vibrated in the rolling direction due to the left-right vibration applied to the vehicle body 302 due to, for example, a long wavelength orbit deviation in the curvature of the track or a shortage of the cant due to the deviation of the track. With the pneumatic cylinder 314, it was difficult to restrain the pendulum beam 308 and prevent vibration. In particular, when the pendulum beam 308 is given an inclination (the maximum inclination in the set range) at which the stopper receiver 318 abuts on the pendulum stoppers 316, 316, the stopper receiver 318 receives the pendulum stoppers 316, 316 due to vibration from the rail side. When the vehicle is away from the vehicle, it may collide with the pendulum stoppers 316, 316, and this impact may impair the ride comfort of the passenger.
[0005]
On the other hand, it is conceivable to use, for example, a hydraulic cylinder instead of a pneumatic cylinder in order to solve the above-mentioned problem. However, in a hydraulic cylinder using an incompressible fluid, a pneumatic cylinder can effectively absorb vibration, and cannot absorb high-frequency vibration of 2 Hz or more. The use of hydraulic cylinders was also undesirable.
[0006]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned disadvantages in the conventional forced pendulum system using a pneumatic cylinder and to further improve the riding comfort of a pendulum train.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a means for solving the above problems, a damper device according to claim 1, wherein a pendulum beam supporting a vehicle body, a bogie frame supporting the vehicle body via the pendulum beam so as to be tiltable in a rolling direction, and the pendulum A damper device mounted on a pendulum truck including a gas pressure cylinder interposed between the beam and the bogie frame to expand and contract and displace the pendulum beam with respect to the bogie frame,
A hydraulic damper that is interposed between the pendulum beam and the bogie frame and that expands and contracts following the inclination of the pendulum beam;
With respect to the displacement of the pendulum beam which is in the forward direction with respect to the displacement direction of the pneumatic cylinder, the resistance is weakened and the displacement of the pendulum beam which is in the opposite direction to the displacement direction of the pneumatic cylinder is reduced. Is characterized in that damper constant control means for controlling a damper constant of the hydraulic damper is provided to increase resistance.
[0008]
[Action]
In the damper device according to the first aspect of the present invention, the hydraulic damper is interposed between the pendulum beam and the bogie frame, and expands and contracts following the inclination of the pendulum beam. The damper constant control means weakens the resistance to the displacement of the pendulum beam which is in the forward direction with respect to the displacement direction of the pneumatic cylinder, and reduces the displacement of the pendulum beam which is in the direction opposite to the displacement direction of the pneumatic cylinder. On the other hand, the damper constant of the hydraulic damper is controlled to increase the resistance.
[0009]
For example, when the pneumatic cylinder is displaced in a direction to increase the inclination of the vehicle body, the damping force of the hydraulic damper is weak for the displacement of the pendulum beam in the direction to increase the inclination of the vehicle body, and the hydraulic damper is displaced by the pendulum. The displacement of the beam does not impede the displacement of the pneumatic cylinder. On the other hand, since the damping force of the hydraulic damper is strong against the displacement of the pendulum beam in the direction of decreasing the inclination of the vehicle body, the displacement in the direction opposite to the displacement of the pendulum beam = the displacement of the gas pressure cylinder is prevented. Therefore, the movement of the vehicle body in the direction of decreasing the inclination is prevented.
[0010]
Further, when the pneumatic cylinder is displaced in the direction of decreasing the inclination of the vehicle body, the hydraulic damper weakly resists in the direction of decreasing the inclination and strongly resists in the direction of increasing the inclination. Therefore, the movement of the vehicle body in the direction of increasing the inclination is prevented.
[0011]
As described above, in the operation of the pendulum of the vehicle body, the displacement of the pendulum beam (= vehicle) in a desired direction is not hindered, but the displacement of the pendulum beam (= vehicle) in an undesired direction is prevented. It becomes. In particular, in a pendulum operation in which a part of the pendulum beam is in contact with the pendulum stopper on the bogie frame side, the pendulum beam vibrates due to vibration from the rail side, and the pendulum beam separates from the pendulum stopper and collides with the pendulum stopper. Does not occur, and the ride comfort of passengers is not impaired.
[0012]
【Example】
Next, several embodiments of the present invention will be described.
(Example 1)
As shown in FIG. 1, a bogie frame 12 of a bogie 10 according to this embodiment is provided with two pairs of wheels 16, 16, 18, and 18 held by two axles 14a and 14b. In the recessed portion between the axles 14a, 14b, inclined R guide receivers 20, 20 descending toward the center are provided, and a pair of pendulum stoppers 22, 22 are installed inside the R guide receivers 20, 22 facing each other. .
[0013]
On the other hand, on the pendulum beam 24 supported by the bogie frame 12, air springs 26, 26 for supporting a vehicle body (not shown), yawing dampers 28, 28, right and left motion dampers 30, R guides 32, 32 with built-in bearings, A rainproof cover 34, 34 covering each R guide 32, 32, a center pin 40 that penetrates through the center hole 36, is connected to the pendulum beam 24 through a single link 38, and is connected to the vehicle body through a connecting flange 40a. The pendulum beam 24 abuts the R guides 32, 32 on the R guide receivers 20, 20, and the stopper receiver 42 connects the stopper receiver 42 to the pendulum stopper. It is mounted on the bogie frame 12 so as to be located between 22 and 22. Accordingly, the pendulum beam 24 can be displaced in the rolling direction for moving the R guides 32, 32 along the R guide receivers 20, 20, and the displacement range is such that the stopper receiver 42 abuts on the pendulum stoppers 22, 22. Be regulated.
[0014]
Between the pendulum beam 24 and the bogie frame 12, an air cylinder 46 corresponding to the pneumatic cylinder of the present invention with a displacement gauge 44 is connected at the head end 48 to the pendulum beam 24, and the end 51 of the rod 50 Is connected to and mounted on the bracket 52 of the bogie frame 12. Although the air cylinder 46 is shown in a shortened state in FIG. 1, when the pendulum beam 24 is at a neutral position where the rolling motion is not displaced with respect to the bogie frame 12, as shown in FIG. The pendulum beam 24 can be rolled and displaced with respect to the bogie frame 12 by extending and contracting around the neutral position. That is, if the air cylinder 46 is shortened from the neutral position, the vehicle body C supported by the pendulum beam 24 is tilted counterclockwise as shown in FIG. When the tilt angle KK is expressed by a numerical value, a negative numerical value can be used. When the air cylinder 46 is extended from the neutral position, as shown in FIG. The vehicle body C supported by the vehicle 24 can be inclined clockwise in the figure (hereinafter, the inclination in this direction is referred to as clockwise inclination, and a positive numerical value is used when the inclination angle KK is represented by a numerical value).
[0015]
Further, as shown in FIG. 1, an oil damper 54 corresponding to the hydraulic damper of the present invention is disposed on the side of the pendulum beam 24 opposite to the air cylinder 46. It is interposed between the frame 12. Therefore, the oil damper 54 is expanded and contracted following the rolling displacement of the pendulum beam 24 by the air cylinder 46 described above. The oil damper 54 is provided with a valve circuit 56 for switching the supply / discharge path of hydraulic oil.
[0016]
As shown in FIGS. 1 and 2, a displacement gauge 44 provided in parallel with an air cylinder 46 has a cylinder portion 44 a fixed to a cylinder portion 46 a of the air cylinder 46, and a rod portion 44 b connected to a rod 50 of the air cylinder 46. Have been. With this configuration, the displacement meter 44 expands and contracts in accordance with the expansion and contraction of the air cylinder 46, and can output a displacement signal HS corresponding to the amount of the expansion and contraction.
[0017]
On the other hand, as shown in FIG. 2, the inside of the oil damper 54 is divided into a tank chamber 60 and a cylinder 62 by a partition plate 58, and the tank chamber 60 and the cylinder 62 are separated through a check valve 64 built in the partition plate 58. And are communicated. A piston 68 containing a check valve 66 is slidably accommodated in the cylinder 62, and is divided into a head side 70 and a rod side 72 by the piston 68. Further, the head end 74 of the oil damper 54 is connected to the pendulum beam 24, and the end 78 of the rod 76 is connected to the bogie frame 12, and follows the rolling displacement of the pendulum beam 24 with respect to the bogie frame 12 shown in FIG. Then, the oil damper 54 expands and contracts.
[0018]
As shown in FIG. 2, the valve circuit 56 mounted on the oil damper 54 is connected to a tank path 80 connected to the tank chamber 60, a head path 82 connected to the head side 70, and a rod side 72. A first rod path 84, a second rod path 86, and a third rod path 88 are provided. The head path 82 is connected to the tank path 80 via a poppet type two-position solenoid valve SOL1 and a first large-diameter orifice 90. A first rod path 84 having a poppet type two-position solenoid valve SOL2 and a second large-diameter orifice 92 is connected to the head path 82. Further, the second rod path 86 is connected to the tank path 80 via a small diameter orifice 94, and the third rod path 88 is connected to the tank path 80 via a poppet type two-position solenoid valve SOL3 and a medium diameter orifice 96. I have. The opening area of each of the above-mentioned orifices 90 to 96 is such that first large-diameter orifice 90 = second large-diameter orifice 92> medium-diameter orifice 96> small-diameter orifice 94. Each of the solenoid valves SOL1 to SOL3 is switched by switching the position. The damper constant of the oil damper 54 can be changed by selecting a path in which the orifices 90 to 96 are used alone or in combination.
[0019]
As shown in FIG. 3, a displacement signal HS of the displacement meter 44 is input to a pendulum control device 100 mounted on the vehicle body C. The pendulum control device 100 includes a well-known microcomputer (not shown). The pendulum control device 100 stores in advance curve data of a line section (for example, Nagoya Station to Shiojiri Station) in which the vehicle travels, detects the current position of the vehicle using, for example, an ATS ground rail, and uses the curve data when entering the curve. This is a device for instructing the inclination of the vehicle body C to be calculated. The pendulum command signal IF of the pendulum control device 100 is input to a pendulum control valve 102 that controls the supply and discharge of air from the air cylinder 46. The supply and exhaust of air to and from the air cylinder 46 is adjusted by the behavior of the pendulum control valve 102 based on the pendulum command signal IF, and the air cylinder 46 expands and contracts. Note that the pendulum command signal IF is output as an angle command signal IK corresponding to a specific tilt angle KK of 4 ° clockwise, such as + 4 °, for example, and the current tilt angle KK = + 4 ° And a form of outputting as a deviation command signal IH such as + 1 ° corresponding to the difference (5-4) between the target inclination angle and the target inclination angle + 5 °.
[0020]
Further, the pendulum command signal IF is input to the determination unit 106 of the damper controller 104. The determination unit 106 includes a well-known microcomputer (not shown), and outputs a command based on a pendulum command signal IF to the drive circuits 108, 110, and 112 to output the solenoid valves SOL1, SOL2, and SOL3. Can be switched. As shown in FIG. 5, the command patterns of the determination unit 106 are three patterns of pattern A, pattern B, and pattern C.
[0021]
Each pattern will be described with reference to FIG. 5. First, pattern A is a pattern in which the solenoid valve SOL1: OFF, the solenoid valve SOL2: ON, and the solenoid valve SOL3: ON. In the pattern A, the check valve 66 built in the piston 68 is closed with respect to the extension displacement in which the hydraulic oil is discharged from the rod side 72 of the oil damper 54, and the head path 82 is moved from the second large-diameter orifice 92. A path leading from the tank path 80 to the tank chamber 60 via the small-diameter orifice 94 is formed. Accordingly, the flow path area in this case becomes large, ie, the second large-diameter orifice 92 + the small-diameter orifice 94 = large, the damper constant of the oil damper 54 is reduced, and the state of the oil damper 54 becomes “soft” with weak resistance. On the other hand, with respect to the shortened displacement in which the hydraulic oil is discharged from the head side 70 of the oil damper 54, the check valve 66 is opened, and the head side 70 and the rod side 72 are communicated. Therefore, the hydraulic oil flowing out from the head path 82 through the second large-diameter orifice 92 cannot flow into the rod side 72, and is guided to the tank chamber 60 through the small-diameter orifice 94. For this reason, the flow path area is restricted by the small diameter orifice 94 and becomes small, the damper constant of the oil damper 54 increases, and the state of the oil damper 54 becomes "hard" with strong resistance.
[0022]
Next, the pattern B is a pattern in which the solenoid valve SOL1: ON, the solenoid valve SOL2: OFF, and the solenoid valve SOL3: ON. In this pattern B, the check valve 66 built in the piston 68 is closed with respect to the extension displacement in which the hydraulic oil is discharged from the rod side 72 of the oil damper 54, and the hydraulic oil discharged from the rod side 72 is closed. A path leading from the head path 82 to the head side 70 and from the tank path 80 to the tank chamber 60 via the small diameter orifice 94 is formed. Therefore, the flow path area in this case is limited by the small diameter orifice 94 and becomes small, the damper constant of the oil damper 54 increases, and the state of the oil damper 54 becomes “hard”. On the other hand, a path leading to the tank chamber 60 through the first large-diameter orifice 90 is formed for the shortened displacement in which the hydraulic oil is discharged from the head side 70 of the oil damper 54. Further, since the check valve 66 is opened and the head side 70 and the rod side 72 communicate with each other, a path of the check valve 66 → the rod side 72 → the small diameter orifice 94 → the tank chamber 60 is also formed. Therefore, the flow path area of the hydraulic oil flowing out of the head path 82 is large + small = large, the damper constant of the oil damper 54 is reduced, and the state of the oil damper 54 becomes “soft”.
[0023]
Finally, the pattern C is a pattern in which all the solenoid valves SOL1, SOL2 and SOL3 are turned off. In this pattern C, the check valve 66 built in the piston 68 is closed for the extension displacement in which the hydraulic oil is discharged from the rod side 72 of the oil damper 54, and the hydraulic oil discharged from the rod side 72 is Is discharged to the tank chamber 60 through a path leading to the tank chamber 60 via the medium diameter orifice 96 and a path leading to the tank chamber 60 via the small diameter orifice 94. Therefore, the flow path area in this case is medium orifice 96 + small diameter orifice 94 = medium, and the damper constant of oil damper 54 is at an intermediate level between the above “hard” and “soft”, and oil damper 54 Is "medium". On the other hand, when the hydraulic oil is discharged from the head side 70 of the oil damper 54, the check valve 66 is opened and the head side 70 and the rod side 72 communicate with each other. A path from the rod side 72 to the medium diameter orifice 96 or the small diameter orifice 94 to the tank chamber 60 is formed. Therefore, the flow path area of the hydraulic oil flowing out from the head side 70 is medium + small = medium, and the state of the oil damper 54 is “medium”.
[0024]
The command patterns of the determination unit 106 are the above three patterns. In this embodiment, the damper constant of the oil damper 54 is 10 kgf / m / s in the "soft" state and 20 kgf / m / s in the "medium" state. s, it is set to 40 kgf / m / s in the “hard” state.
[0025]
The damper device 120 of the present embodiment includes the above-described oil damper 54, the valve circuit 56, and the damper controller 104. Next, the operation of the damper device 120 will be described together with the control processing executed by the damper controller 104. I do.
(Control example 1)
First, as a control example 1, FIG. 6 shows angle command control in which the pendulum command signal IF of the pendulum control device 100 is output as an angle command signal IK, and the damper controller 104 executes control processing based on the angle command signal IK. This will be described with reference to an angle control routine. This angle command control routine is repeatedly executed at regular intervals throughout the travel of the vehicle. The initial state of the solenoid valves SOL1, SOL2, and SOL3 is the state shown in FIG. 2 (pattern C).
[0026]
As shown in FIG. 6, when the angle command control routine is started, the determination unit 106 determines a failure based on the presence or absence of the input of the angle command signal IK (step 210). The failure means that the pendulum control device 100 does not output the pendulum command signal IF due to circumstances on the pendulum control device 100 side, for example, when the pendulum control device 100 cannot determine the current position of the vehicle due to, for example, poor reception of an ATS ground signal. No). Accordingly, if there is an input of angle command signal IK, determination section 106 determines that a failure has not occurred, and proceeds to step 220. On the other hand, in the case of a failure, the process proceeds to step 230 and outputs a command for pattern C to the drive circuits 108, 110, and 112.
[0027]
In step 220, the determination unit 106 calculates a command difference K between the current angle command signal IK and the previous angle command signal IK. For example, if the previous command value is + 4 ° and the current command value is + 5 °, the command difference K = 5-4 = 1.
Subsequently, the determination unit 106 determines the command difference K = 0 (Step 240). Here, if the command difference K = 0, the determination unit 106 proceeds to step 250 and commands the same pattern as in the previous processing (for example, if the previous pattern is the pattern C, the pattern C is also the current command). If this process is the first process after the start, the pattern C in the initial state is instructed.
[0028]
If it is determined in step 240 that the command difference K ≠ 0, the determination unit 106 proceeds to step 260 and determines that the command difference K> 0.
Here, if the command difference K> 0, the determination unit 106 proceeds to step 270 and outputs a command for pattern A to the driving circuits 108, 110, and 112.
[0029]
At this time, if the command difference K> 0, the air cylinder 46 is displaced to the extension side, and the oil damper 54 is displaced similarly. As described above, since the oil damper 54 of the pattern A is “soft” with respect to the displacement on the extension side, it does not prevent the displacement of the air cylinder 46. Further, since the oil damper 54 is “hard” with respect to the displacement on the shortened side, for example, when a force in a direction that disturbs the displacement of the air cylinder 46 acts on the pendulum beam 24 due to vibration of the vehicle body C or the like. In other words, the oil damper 54 acts as an effective resistance to such a force. Therefore, the displacement of the pendulum beam 24 in the direction that obstructs the displacement of the air cylinder 46 is prevented.
[0030]
If the determination in step 260 is negative (ie, the command difference K is not greater than 0), the determination unit 106 proceeds to step 280 and outputs a command for pattern B to the drive circuits 108, 110, and 112.
At this time, if the command difference K> 0, the command difference K <0, so that the air cylinder 46 is displaced to the shortening side, and the oil damper 54 is displaced similarly. As described above, the oil damper 54 of the pattern B is “soft” with respect to the displacement on the shortened side, and therefore does not hinder the displacement of the air cylinder 46. Further, since the oil damper 54 is “hard” with respect to the displacement on the extension side, when a force in a direction that obstructs the displacement of the air cylinder 46 acts on the pendulum beam 24 due to, for example, vibration of the vehicle body C, or the like. In other words, the oil damper 54 acts as an effective resistance to such a force. Therefore, the displacement of the pendulum beam 24 in the direction that obstructs the displacement of the air cylinder 46 is prevented.
[0031]
After executing the processing of step 280 or steps 230, 250, and 270 described above, the determining unit 106 ends this routine once, and repeats the same processing as described above every time a predetermined time elapses.
In this manner, in the damper device 120, the oil damper 54 does not hinder the expansion and contraction displacement of the air cylinder 46 according to the command of the pendulum control device 100, and the air cylinder 46 expands and contracts smoothly. However, when an external force that displaces the air cylinder 46 on the side opposite to the command of the pendulum control device 100 acts on the pendulum beam 24, the oil damper 54 resists this external force and the pendulum beam 24 moves in such a direction. = Prevent displacement of the vehicle body C. In the operation of the pendulum of the vehicle body C, the displacement of the pendulum beam 24 (= vehicle C) in a desired direction is not hindered, but the displacement of the pendulum beam 24 (= vehicle C) in an undesired direction is prevented. It will be.
[0032]
In particular, when the pendulum command signal IF (angle command signal IK) in which the stopper receiver 42 of the pendulum beam 24 contacts the pendulum stoppers 22 of the bogie frame 12 is output from the pendulum control device 100, the determination unit 106 If this is a clockwise tilt, the pattern A is commanded in step 270, and if it is a counterclockwise tilt, the pattern B is commanded in step 280. In the subsequent processing, the previous pattern A or B is maintained in step 250. I do. Therefore, when an external force is applied to displace the pendulum beam 24 in a direction in which the stopper receiver 42 is disengaged from the pendulum stoppers 22, 22, the oil damper 54 resists the external force and causes the pendulum beam to move in such a direction. 24 is prevented from being displaced. Therefore, for example, the pendulum beam 24 vibrates due to the vibration from the rail side and the stopper receiver 42 separates from the pendulum stoppers 22 and collides with the pendulum stoppers 22, 22, and the ride comfort of the passenger is impaired. Will not be.
(Control example 2)
Next, as a control example 2, FIG. 7 shows a deviation command control in which the pendulum command signal IF of the pendulum control device 100 is output as the deviation command signal IH, and the damper controller 104 executes a control process based on the deviation command signal IH. A description will be given with reference to the indicated deviation command control routine. Here, the deviation command signal IH corresponds to the deviation H between the target inclination angle and the actual inclination angle based on the displacement signal HS of the displacement meter 44. For example, the target inclination angle becomes 5 ° clockwise. If the actual tilt angle is 4 ° clockwise, the difference (5 ° −4 ° = 1 °) is the deviation H. The deviation command control routine is repeatedly executed at regular intervals throughout the travel of the vehicle, similarly to the angle command control routine described above. The initial state of the solenoid valves SOL1, SOL2, and SOL3 is the state shown in FIG. 2 (pattern C).
[0033]
As shown in FIG. 7, when the deviation command control routine is started, the determination unit 106 determines a failure based on the presence or absence of the input of the deviation command signal IH (step 310). The failure is a state in which the pendulum command signal IF is not output (no pendulum control) due to circumstances on the pendulum control device 100 side, as described in the control example 1 described above. Therefore, determination section 106 determines that it is not a failure if deviation command signal IH is input, and proceeds to step 320. On the other hand, in the case of a failure, the process proceeds to step 330, and a command to set pattern C is output to the drive circuits 108, 110, and 112.
[0034]
In step 320, the determination unit 106 determines whether the absolute value of the deviation H calculated based on the deviation command signal IH is less than a preset dead zone width S.
If an affirmative determination is made in step 320, the determination unit 106 proceeds to step 340 and instructs the same pattern as in the previous process (for example, if the previous time is the pattern C, the current time is also the pattern C). If this process is the first process after the start, the pattern C in the initial state is instructed.
[0035]
Here, if the deviation H is slight, such a deviation H may occur due to a slight vibration of the vehicle body C, for example. In such a case, it may not be preferable to change the damper constant of the oil damper 54. Therefore, a configuration in which the dead zone width S is set and the damper constant of the oil damper 54 is not changed for such a small deviation H. And
[0036]
If a negative determination is made in step 320 (the absolute value of the deviation H is equal to or more than the dead zone width S), the determining unit 106 proceeds to step 350 and determines a deviation H> 0.
Here, if the deviation H> 0, the determination unit 106 proceeds to step 360 and outputs a command for pattern A to the drive circuits 108, 110, and 112.
[0037]
At this time, if the deviation H> 0, the air cylinder 46 is displaced to the extension side, and the oil damper 54 is displaced similarly. As described above, since the oil damper 54 of the pattern A is “soft” with respect to the displacement on the extension side, it does not prevent the displacement of the air cylinder 46. Further, since the oil damper 54 is “hard” with respect to the displacement on the shortened side, for example, when a force in a direction that disturbs the displacement of the air cylinder 46 acts on the pendulum beam 24 due to vibration of the vehicle body C or the like. In other words, the oil damper 54 acts as an effective resistance to such a force. Therefore, the displacement of the pendulum beam 24 in the direction that obstructs the displacement of the air cylinder 46 is prevented.
[0038]
If the determination in step 350 is negative (ie, the deviation is not H> 0), the determination unit 106 proceeds to step 370 and outputs a command for pattern B to the drive circuits 108, 110, and 112.
At this time, if the deviation H is not greater than 0, the deviation H is smaller than 0, so that the air cylinder 46 is displaced toward the shortening side, and the oil damper 54 is displaced similarly. As described above, the oil damper 54 of the pattern B is “soft” with respect to the displacement on the shortened side, and therefore does not hinder the displacement of the air cylinder 46. Further, since the oil damper 54 is “hard” with respect to the displacement on the extension side, when a force in a direction that obstructs the displacement of the air cylinder 46 acts on the pendulum beam 24 due to, for example, vibration of the vehicle body C, or the like. In other words, the oil damper 54 acts as an effective resistance to such a force. Therefore, the displacement of the pendulum beam 24 in the direction that obstructs the displacement of the air cylinder 46 is prevented.
[0039]
When executing the process of step 370 or the above-described steps 330, 340, and 360, the determination unit 106 terminates this routine once, and repeats the same process as described above every time a predetermined time elapses.
In this manner, in the damper device 120, the oil damper 54 does not hinder the expansion and contraction displacement of the air cylinder 46 according to the command of the pendulum control device 100, and the air cylinder 46 expands and contracts smoothly. However, when an external force that displaces the air cylinder 46 on the side opposite to the command of the pendulum control device 100 acts on the pendulum beam 24, the oil damper 54 resists this external force and the pendulum beam 24 moves in such a direction. = Prevent displacement of the vehicle body C. In the operation of the pendulum of the vehicle body C, the displacement of the pendulum beam 24 (= vehicle C) in a desired direction is not hindered, but the displacement of the pendulum beam 24 (= vehicle C) in an undesired direction is prevented. It will be.
[0040]
In particular, when a pendulum command signal IF (deviation command signal IH) for maintaining a state where the stopper receiver 42 of the pendulum beam 24 contacts the pendulum stoppers 22 of the bogie frame 12 is output from the pendulum control device 100, If this is a clockwise inclination, the judging unit 106 instructs the pattern A in step 360, and if it is a counterclockwise inclination, instructs a pattern B in step 370. Maintain B. Therefore, when an external force is applied to displace the pendulum beam 24 in a direction in which the stopper receiver 42 is disengaged from the pendulum stoppers 22, 22, the oil damper 54 resists the external force and causes the pendulum beam to move in such a direction. 24 is prevented from being displaced. Therefore, for example, the pendulum beam 24 vibrates due to the vibration from the rail side and the stopper receiver 42 separates from the pendulum stoppers 22 and collides with the pendulum stoppers 22, 22, and the ride comfort of the passenger is impaired. Will not be.
[0041]
Further, in the control example 2, it is possible to cope with an overshoot in which the actual inclination angle exceeds the target inclination angle.
In the overshoot in the clockwise tilt, for example, if the target tilt angle is 3 ° and the actual tilt angle is 3.5 °, the deviation H = 3 ° −3.5 ° = −0.5 °, and the deviation H is negative. Value. In such a case, since a negative determination is made in step 350, pattern B is instructed in step 370. Since the oil damper 54 of the pattern B is “soft” with respect to the displacement on the shortened side, the oil damper 54 does not hinder the shortened displacement of the air cylinder 46 to the target tilt angle side. On the other hand, since the oil damper 54 is “hard” with respect to the displacement on the extension side, the displacement of the pendulum beam 24 to the extension side of the air cylinder 46 is effective for the displacement to the side where the overshoot is enlarged. Will act as a simple resistance. Therefore, the displacement of the air cylinder 46 to the side where the overshoot is eliminated is not hindered, and the displacement of the pendulum beam 24 to the side where the overshoot is enlarged is prevented.
[0042]
Similarly, in a counterclockwise overshoot, the deviation H becomes positive and the pattern A is set in the processing of steps 350 and 360. Therefore, the oil damper 54 is displaced on the extended side = air to the side for eliminating the overshoot. The displacement of the cylinder 46 is not hindered. In addition, the oil damper 54 acts as an effective resistance to the displacement of the pendulum beam 24 to the side where the shortened side = the side where the overshoot is enlarged, and the displacement of the pendulum beam 24 in such a direction is prevented. Is done.
(Example 2)
This embodiment is an example in which one solenoid valve is provided in a valve circuit for switching a damper constant of an oil damper. In this embodiment, since the configuration other than the oil damper and the valve circuit is the same as that of the first embodiment, in the following description, the same parts as those of the first embodiment use the same part numbers as those of the first embodiment. The illustration and description are omitted.
[0043]
As shown in FIG. 8, the oil damper 150 has a well-known double rod structure, and although not shown, a tank chamber and an accumulator for compensating for a change in oil temperature and the like similar to the oil damper 54 of the first embodiment are provided. It is installed. Further, as in the first embodiment, the end 154 of one rod 152 of the oil damper 150 is connected to the bogie frame 12, and the end of the other rod 156 is free and not connected anywhere. The cylinder side is connected to the pendulum beam 24 via a link member (not shown), and the relative position between the cylinder and the rod 152 expands and contracts in accordance with the displacement of the pendulum beam 24 in the rolling direction.
[0044]
Next, the valve circuit 151 for changing the damper constant of the oil damper 150 will be described.
The first chamber 158 of the oil damper 150 has a first inflow passage 164 having a first medium-diameter orifice 160 and a check valve 162 having the first chamber 158 as a secondary side, a second medium-diameter orifice 166 and a second medium-diameter orifice 166. A first outflow passage 170 having a check valve 168 in which the first chamber 158 is on the primary side, and a second inflow passage having a first large-diameter orifice 172 and a check valve 174 having the first chamber 158 on the secondary side. 176, a second outflow passage 182 including a first small-diameter orifice 178 and a check valve 180 having the first chamber 158 as a primary side, a check valve having the second small-diameter orifice 184 and the first chamber 158 as a secondary side. 186, and a third outflow path 194 including a second large-diameter orifice 190 and a check valve 192 in which the first chamber 158 is on the primary side. Further, a junction 196 between the first inflow channel 164 and the first outflow channel 170 is connected to the solenoid valve 202 in parallel with the supply / discharge channel 200 of the second chamber 198. Similarly, the merged channel 204 between the second inflow channel 176 and the second outflow channel 182 and the merged channel 206 between the third inflow channel 188 and the third outflow channel 194 are connected to the solenoid valve 202 in parallel. The solenoid valve 202 is of a spring center type with three positions having three ports A, B, and C of an internal path as shown.
[0045]
Next, an operation of switching the damper constant of the oil damper 150 by the solenoid valve 202 will be described.
First, when the position of the solenoid valve 202 is set to the illustrated A port, the hydraulic oil discharged from the first chamber 158 is guided to the second chamber 198 via the third outflow path 194 and the supply / discharge path 200. Since the flow path area of this path follows the second large-diameter orifice 190, it is "large", the damper constant is small, and the state of the oil damper 150 is "soft". The hydraulic oil discharged from the second chamber 198 is guided to the first chamber 158 via the supply / discharge path 200 and the third inflow path 188. The flow path area of this path is "small" because it follows the second small diameter orifice 184, the damper constant is large, and the state of the oil damper 150 is "hard".
[0046]
Assuming that the position of the solenoid valve 202 is the B port, the hydraulic oil discharged from the first chamber 158 becomes a path from the second outflow path 182 (the first small-diameter orifice 178) to the supply / discharge path 200, and the state of the oil damper 150 is “ "Hard". The path of the hydraulic oil discharged from the second chamber 198 is from the supply / discharge path 200 to the second inflow path 176 (the first large-diameter orifice 172), and the state of the oil damper 150 is “soft”.
[0047]
Assuming that the position of the solenoid valve 202 is the C port, the hydraulic oil discharged from the first chamber 158 becomes a path from the first outflow path 170 (the second medium-diameter orifice 166) to the supply / discharge path 200, and the state of the oil damper 150 becomes "Middle". The path of the hydraulic oil discharged from the second chamber 198 is from the supply / discharge path 200 to the first inflow path 164 (the first medium diameter orifice 160), and the state of the oil damper 150 is “medium”.
[0048]
That is, assuming that the position of the solenoid valve 202 is the port A, the oil damper 150 is “soft” in the extension direction and “hard” in the contraction direction, and the position is the port B, similarly to the pattern A in the first embodiment. Then, similarly to the pattern B in the first embodiment, the oil damper 150 becomes “hard” in the extending direction and “soft” in the shortening direction, and is the same as the pattern C in the first embodiment if the position is the C port. In addition, the oil damper 150 is "medium" in both directions. Therefore, if the patterns A, B, and C in the control examples 1 and 2 of the first embodiment are replaced with the position A port, the B port, and the C port of the solenoid valve 202, the same effect as that of the first embodiment can be obtained.
[0049]
Although the present invention has been described with reference to the embodiments, the present invention is not limited to such embodiments, and it goes without saying that various embodiments can be made without departing from the spirit of the present invention.
For example, in each of the above-described examples, the air cylinder 46 and the oil dampers 54 and 150 are juxtaposed to extend and contract the air cylinder 46 and the oil dampers 54 and 150 in the same direction. May be arranged so that the directions of expansion and contraction are opposite to each other. In this case, in the control example 1, steps 270 and 280 are replaced (pattern A and pattern B are exchanged), and in control example 2, steps 360 and 370 are replaced. The effect of is obtained.
[0050]
The point is that the resistance of the oil damper should be reduced for the displacement of the pendulum beam in a desired direction, and the resistance of the oil damper should be increased for the displacement of the pendulum beam in an undesired direction. A configuration in which a plurality of air cylinders or a plurality of oil dampers are provided for the beam may be used.
[0051]
【The invention's effect】
As described above, according to the damper control device of the first aspect, when the pendulum operation of the vehicle body is performed, the displacement of the pendulum beam (= vehicle) in the desired direction is not hindered, but the displacement of the pendulum beam (= vehicle) in the undesirable direction is not hindered. Since the displacement is prevented, the behavior of the vehicle body becomes stable. In particular, in the pendulum operation in which the pendulum beam abuts the pendulum stopper on the bogie frame side, there is a problem that the pendulum beam vibrates due to the vibration from the rail side and the pendulum beam separates from the pendulum stopper and collides with the pendulum stopper. And the ride comfort of the passengers is not impaired.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a structure of a bogie incorporating a damper device according to a first embodiment.
FIG. 2 is an explanatory diagram illustrating an outline of a damper device according to the first embodiment.
FIG. 3 is a block diagram of a control system in the damper device according to the first embodiment.
FIG. 4 is an explanatory diagram illustrating a relationship between expansion and contraction of an air cylinder and inclination of a pendulum beam and a vehicle body in the first embodiment.
FIG. 5 is an explanatory diagram of an oil damper control pattern in the damper device according to the first embodiment.
FIG. 6 is a flowchart of an angle command control routine executed by a determination unit of the damper device according to the first embodiment.
FIG. 7 is a flowchart of a deviation command control routine executed by a determination unit of the damper device according to the first embodiment.
FIG. 8 is an explanatory diagram illustrating an outline of a damper device according to a second embodiment.
FIG. 9 is an explanatory diagram of a schematic configuration of a conventional pendulum train.
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 10: trolley (pendulum trolley), 12: trolley frame, 24: pendulum beam, 44: displacement gauge, 46: air cylinder (gas pressure cylinder), 54: oil damper ( Hydraulic damper), 56: valve circuit (damper constant control means), 100: pendulum control device, 104: damper controller (damper constant control means), 106: judgment unit (damper constant control means) ), 108: drive circuit (damper constant control means), 120: damper device, 150: oil damper (hydraulic pressure damper), 151: valve circuit (damper constant control means), C ... -Body.

Claims (1)

車体を支持する振子梁と、該振子梁を介して前記車体をローリング方向に傾斜可能に支持する台車枠と、前記振子梁と台車枠との間に介装され伸縮変位して前記振子梁を前記台車枠に対して傾斜させる気体圧シリンダとを備える振子台車に装着されるダンパ装置であって、
前記振子梁と台車枠との間に介装され前記振子梁の傾斜に追随して伸縮変位する液圧ダンパと
前記気体圧シリンダの変位方向に対して順方向となる前記振子梁の変位に対しては抵抗力を弱くし前記気体圧シリンダの変位方向に対して逆方向となる前記振子梁の変位に対しては抵抗力を強めるべく前記液圧ダンパのダンパ定数を制御するダンパ定数制御手段とを設けたことを特徴とするダンパ装置。
A pendulum beam supporting the vehicle body, a bogie frame supporting the vehicle body via the pendulum beam so as to be tiltable in a rolling direction, and a pendulum beam interposed between the pendulum beam and the bogie frame to expand and contract to displace the pendulum beam. A damper device mounted on a pendulum truck including a gas pressure cylinder inclined with respect to the truck frame,
With respect to the displacement of the pendulum beam, which is interposed between the pendulum beam and the bogie frame and which expands and contracts in accordance with the inclination of the pendulum beam and which is in a forward direction with respect to the displacement direction of the pneumatic cylinder. Damper constant control means for controlling the damper constant of the hydraulic damper to weaken the resistance and to increase the resistance against the displacement of the pendulum beam which is in the opposite direction to the direction of displacement of the pneumatic cylinder. A damper device comprising:
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