JP3565498B2 - コンテンツ検索方法、その装置及びそのプログラムを格納した記録媒体 - Google Patents

コンテンツ検索方法、その装置及びそのプログラムを格納した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
マルチメディア著作物は、不正複製や改竄(かいざん)が容易であることから、情報利用者の正当な二次利用やコンテンツ提供者の情報発信の障害となっており、その著作権保護が訴えられている。画像や音声などのメディアの冗長性を利用し、人間に知覚されないように、主情報である情報コンテンツに別の副情報を埋め込む技術に『電子透かし技術』がある。この技術は、情報コンテンツとそれに重畳した情報の分離が困難なことより、マルチメディア著作物の著作権保護に有効な手段として考えられている。この発明は、電子透かしを用いたネットワーク上に公開されているコンテンツの検索方法、その装置及びそのプログラムを格納した記録媒体及びコンテンツ検索システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この発明で用いる電子透かし技術とは、特開平10−257300「画像処理方法及び装置」公報や特開平11−18064「情報多重化方法、情報抽出方法及びそれらの装置」公報などに記載されたものを参照されたい。電子透かし方法は、その用途に応じて埋め込む透かし情報量も異なるが、一般的に考えられているアプリケーションに応用する場合には、数十ビットから数百ビットを埋め込む必要があるが、透かし入りコンテンツの品質と、透かしの情報量と、透かしの編集耐性(例えば画像を編集した時にその透かし情報がどの程度破壊されないかを示す強さ)とがトレードオフの関係にあり、透かし情報として多くの情報を埋め込み、かつコンテンツの品質をなるべく高い状態に保持するためには、透かしの編集耐性が犠牲になり、この部分が現在提案されている様々な電子透かし方法の特徴となっている。これより、一般に電子透かし方法は、その用途に応じて様々な方法を取捨選択して用いることが想定される。電子透かし技術は、埋め込み及び読み取り処理の対からなっており、電子透かしを埋め込んだ方法に対応する電子透かし読み取り方法を用いないと埋め込んだ電子透かし情報を読み取ることができないことから、電子透かし技術を用いてネットワーク上に存在するコンテンツを検索するシステムは、ある特定の電子透かし方法を礎としたものとなっており、電子透かし方法の選択ができない状態にあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、すべての電子透かし埋め込み方法を、何れのコンテンツにも共通に利用すると、電子透かし埋め込み方法が見破られるおそれがある。
一方、電子透かしとしては、画像、音楽などのコンテンツの種類により、また圧縮技術などの利用形態に適した埋め込み方法がある。また電子透かしは、その埋め込み方法を明らかにすると、容易に読み取ることができ、埋め込んだ電子透かし情報が改ざんされたり、消去されたりするおそれがある。従って情報コンテンツの製造会社は電子透かしの埋め込み方法を公開しておらず、電子透かしの埋め込み方法は仮りに基本的な手法は同一でも、少しずつ異なったものとなっている。
【0004】
このように電子透かしの埋め込み方法は各種のものが用いられていた。このため、電子透かしを用いてネットワーク上の情報コンテンツを検索するサービスにおいては、そのコンテンツの電子透かしがどの埋め込み方法により行われているか不明であり、各種の電子透かし読み出し方法を試みる必要があり、検索に長い時間がかかるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
ここで、この明細書で用いる以下の用語を定義する。
・実透かし:実際にシステムで利用する情報を埋め込む/読み取る電子透かし方法
・メタ透かし:実透かし方法を特定する情報を埋め込む/読み取る電子透かし方法
情報コンテンツに電子透かしを埋め込んでおき、ネットワーク上のコンテンツからその透かし情報を読み取ることにより、所望のコンテンツを検索するシステムにおいて、情報コンテンツに透かし情報を埋め込む際に二つの電子透かし情報を用い、片方をメタ透かし、もう一方を実透かしとすることにより、従来法の問題点を解消する。
【0006】
すなわち、電子透かしを利用してネットワーク上のコンテンツを検索するサービスなどを仮定した場合、そのサービスは、システムに要求される条件を満たす様々な電子透かし方法を実透かしとして採用し、利用者(コンテンツ製造会社)がそれらの中から選択できるようにする。
選択された電子透かし方法(実透かし)を用いてコンテンツに透かし情報を埋め込み、その実透かし情報埋め込み方法が特定できるようにメタ透かし情報として、利用者が選択した実透かし埋め込み方法の番号などを埋め込む。
【0007】
電子透かしの読み取りプロセスとしては、まずコンテンツからメタ透かし情報を読み取り、その情報から実透かし方法を特定し、その特定した方法により実透かしを読み取る。メタ透かしとして埋め込まれる情報は実透かし方法を特定するだけの情報量で十分なため、あらゆる編集に耐性を持つ透かし方法を実現するのが、実透かしに比べて容易である。
作用
電子透かしを用いてネットワーク上の情報コンテンツを検索するサービスにおいて、利用者の要求に応じた電子透かし方法を提供(もしくは利用者が選択)することができる。また、同様のサービスを実透かしのみで実現する場合に比べて、コンテンツの検索時間を大幅に短縮することができる。例えば実透かし情報をコンテンツの識別子とすると、雑誌、テレビジョン、広告、パンフレットなどで、コンテンツの識別子を知り、そのコンテンツを入手したい場合に、このデータベースをコンテンツ識別子により検索することにより、そのコンテンツの所在情報を知ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施例1
図1は、メタ透かしと実透かしの二つの電子透かしを用いて、ネットワーク上に公開されているコンテンツを検索するこの発明の実施例を適用したシステムの概要を示す。
公開されているコンテンツの幾つかは、メタ透かし及び実透かしが埋め込まれているものとし、これらのコンテンツを検索するものとする。
【0009】
一般にメタ透かし方法は、コンテンツのメディア毎に実現されると考えられる。すなわち、映像には映像のメタ透かしが、音声には音声のメタ透かしといった具合である。
ただし、メディア種別に依存しないメタ透かしというものも実現不能ではない。この発明を適用したシステム構成において、これらの分別による影響はほとんどないため、この明細書ではメタ透かしを、コンテンツに透かし情報を埋め込んだ実透かし方法を特定する情報を埋め込む/読み取る方法として説明する。
【0010】
インターネットなどのネットワーク100に接続されている情報発信サーバ101は、それに接続されている記憶媒体102上の文字や映像、音声などのコンテンツ103を情報発信(公開)している。つまりネットワーク100上に公開している。図2にメタ透かし実透かしサーバ104の機能構成例を、図3にその処理手順の例を示す。
まず、このコンテンツ103にメタ透かしが埋め込まれている場合を考える。
【0011】
ネットワーク100上のコンテンツを検索しているメタ透かし実透かしサーバ104は、コンテンツ配信要求生成部107によりコンテンツ配信要求を生成して送信部108を介して情報発信サーバ101にアクセスし、ネットワーク100上に公開しているコンテンツ103の配信を要求する。
情報発信サーバ101はその要求に応え、コンテンツ103をネットワーク100を通じてメタ透かし実透かしサーバ104に送信し、その送信されたコンテンツ103をメタ透かし実透かしサーバ104は送受信部108にて受信する。このようにしてメタ透かし実透かしサーバ104はコンテンツを入手する(図3、S1)。
【0012】
次にメタ透かし実透かしサーバ104は、受け取ったコンテンツ103に対して、メタ透かし読み取り処理部109でメタ透かし読み取り処理を行なう(S2)。
メタ透かし読み取り処理の結果は、候補配列部111で読み取られたメタ透かし情報の信頼度の高い順序に並べられる(S3)。つまり電子透かしにおいてはその読み取り結果を確率で求めるものがあり、読み出し処理の結果は確からしさの高い順に複数のメタ透かし情報を出力することができるものがあり、あるいは読み取られたメタ透かし情報に対し、ハミング距離が小さいメタ透かし情報を求めるなど読み取られたメタ透かし情報の信頼度の高い順序にメタ透かし候補・配列を作る。
【0013】
ここでは、コンテンツ103にはメタ透かし情報が埋め込まれていることから、メタ透かし読み取り処理は成功する。
選択部112はパラメータiを1とし(S4)、i番目に信頼度が高いメタ透かし候補を候補配列部111から受取りこれと対応する実透かし方法を対応テーブル113を参照して求め、その求めた実透かし読み取り処理部114に、切替部115を制御してメタ透かし読み取り処理部109を接続して、コンテンツを供給し、実透かし読み取りを行わせる(S5)。
【0014】
ここで、読み取られたメタ透かし候補のうち、一番信頼度が高かったメタ透かし情報の番号を例えばnとすると、メタ透かし実透かしサーバ104は、読み取られたメタ透かし情報に対応する実透かし方法(実透かし方法Rn)を用いて実透かし情報を読み取る。読み取られた実透かし情報は、コンテンツのネットワーク上の所在情報とともに、メタ透かし実透かしサーバ104に接続されたデータベース105上にログデータ106として保存される(S6)。
【0015】
仮に実透かしの読み取りに失敗した場合、そのことが選択部112に入力され、i←i+1とし(S7)、メタ透かし候補のうち、次に信頼度が高い番号と対応する実透かし方法を用いて透かし読み取り処理を行なう。つまり、ステップS6での後、iが予め決められた数以上でなければ(S8)、ステップS4に戻って、実透かし読み出し処理が行われる。
選択部112は、この処理を実透かしが読み取れるまで、もしくは予め決まった回数だけ行なう。
【0016】
信頼度の高い順に、メタ透かし候補中の全て、もしくは予め決まった回数だけ、メタ透かし情報に対応する実透かし方法を用いた実透かし読み取りが失敗した場合、メタ透かし実透かしサーバ104は、コンテンツ所在情報とメタ透かし読み取りに成功し実透かし読み取りに失敗した旨をログデータ106としてデータベース105に保存する(S9)。
次に、コンテンツ103にメタ透かしが埋め込まれていなかった場合を考える。
【0017】
上記同様、ネットワーク100上のコンテンツを検索しているメタ透かし実透かしサーバ104は、情報発信サーバ101にアクセスし、ネットワーク100上に公開しているコンテンツ103の配信を要求し、その情報発信サーバ101から受信したコンテンツ103に対しメタ透かし読み取り処理を行うが、このコンテンツ103にメタ透かし情報が埋め込まれていないことから、メタ透かし読み取り処理は失敗する。
【0018】
よって、メタ透かし実透かしサーバ104は実透かし処理を行なわず、透かし情報がなかった旨や、コンテンツ103のネットワーク上の所在情報とともに、データベース105上にログデータ106として保存し処理を終了する(S10)。
なおステップ9及びステップ10は省略し、データベース105に対し、例えばコンテンツの識別子により、そのコンテンツの所在情報の検索依頼を受けた場合、ステップS9、S10で登録できなかった検索依頼に対し、検索不能を回答するようにしてもよい。
【0019】
上述したメタ透かし実透かしサーバ104における処理をコンピュータにより行わせることもできる。その場合の構成例を図4に示す。CPU201はプログラムメモリ202に格納されているプログラムを解読実行して、このサーバの全体を機能させる。先に述べたように情報発信サーバ101に対し、ネットワーク100上で公開するコンテンツ103の要求を送受信部108を通じて行い、受信したコンテンツ103を記憶部203に一旦格納し、その記憶部203内のコンテンツ103に対し、メモリ204に格納されているメタ透かし読み出し処理プログラムを実行してメタ透かし情報を得る。なおこの場合、コンテンツ103を記憶部203から読み出して処理することは当然のことである。
【0020】
この読み出されたメタ透かし情報をその信頼度が高い順にメタ透かし候補として配列して、RAM205内の領域205aに格納する。その後、RAM205内の領域205bにパラメータiを設定し、iを1,2,…と順次更新すると共に、各iについて、領域205a内のメタ透かし候補をその信頼度の高い順に取り出し、対応テーブル113を参照して、その候補と対応する実透かし方法を求め、その方法の実透かし読み取り処理プログラムを格納したメモリ206を選択して、そのメモリ206に格納されたプログラムを記憶部203内のコンテンツ103に対し実行して、実透かし読み出しを行う。
【0021】
iの値を更新して、他の方法の実透かし読み出し処理を行うこと、実透かし読み出しに成功した場合の処理、何れの実透かし方法によっても読み出しができなかった時の処理、メタ透かし読み取りに失敗した場合の処理は、先に述べたと同様に、プログラムを実行することにより行われる。
なお、メタ透かし読み取り処理、実透かし読み取り処理を、それぞれCPU201で各プログラムを実行することにより行ったが、これら両者あるいはその一方を、独立したプロセッサによりそれぞれ処理させてもよい。またデータベース105に対する検索要求に対し、メモリ208に格納された検索プログラムが実行され、要求された例えばコンテンツ識別子と対応するコンテンツの所在情報をその要求端末へ回答する。つまりこの装置104はコンテンツ所在情報を提供するサービスを行うようにすることもできる。
【0022】
実施例1の効果として、この処理をネットワーク上のある部分に公開されているコンテンツ全てに対して行なうことにより、それらのコンテンツに埋め込まれている電子透かし情報を全て検索することができる。この際にそのコンテンツの実透かしの方法を、読み取ったメタ透かし情報の信頼度の高い順に行うため、各種の実透かし埋め込み方法が用いられていても、短時間に正しく実透かし情報を求めることができる。電子透かしとして埋め込まれている情報が著作権に関するものであるならば、ネットワーク上のコンテンツに対して、ある特定の著作者のコンテンツをすべて検索するなどのサービスを行なうことも可能である。
実施例2
実施例2は、上記実施例1の改良システムであって図5を参照して説明する。
【0023】
この実施例2では、メタ透かしと実透かしの二つの電子透かしを用いて、ネットワーク上に公開されているコンテンツを検索する際に、メタ透かしの読み取り処理と実透かしの読み取り処理を分散協調して行なう。
実施例1と同様に、公開されているコンテンツの幾つかは、メタ透かし及び実透かしが埋め込まれているものとし、これらのコンテンツを検索するものとする。インターネットなどのネットワークに接続されている情報発信サーバ101は、それに接続されている記憶媒体102上の文字や映像、音声などのコンテンツ103を情報発信(公開)している。
【0024】
まず、このコンテンツ103にメタ透かしが埋め込まれている場合を考える。ネットワーク上のコンテンツを検索しているメタ透かしサーバ304は、情報発信サーバ101にアクセスし、ネットワーク100上に公開しているコンテンツ103の配信を要求する。
情報発信サーバ101は要求に応え、コンテンツ103をネットワーク100を通じてメタ透かしサーバ304に送信する▲1▼。
【0025】
メタ透かしサーバ304は、受け取ったコンテンツ103に対して、メタ透かし読み取り処理を行なう(図6、S1)。
メタ透かし読み取り処理の結果は、読み取られた情報の信頼度の高い順序に並べられる(S2)。この順列をメタ透かし候補と定義する。
ここでは、コンテンツ103にはメタ透かし情報が埋め込まれていることから、メタ透かし読み取り処理は成功する。
【0026】
処理パラメータiを1とし(S3)、信頼度がi番目のメタ透かし情報と対応した実透かし方法を対応テーブルから求め、その求めた実透かし方法で実透かし読み取り処理を行う実透かしサーバ305にコンテンツ103に対する実透かし読み取り処理を依頼する(S4)。
ここで、読み取られたメタ透かし候補のうち、一番信頼度が高かったメタ透かし情報の番号をnとする。
【0027】
メタ透かしサーバ304は、読み取られたメタ透かし情報に対応する実透かし方法(実透かしRn)を用いて実透かし読み取り処理を行なう実透かしサーバ(n)305に対して、コンテンツ103もしくは、コンテンツ103を表すリンク情報(WWW( World Wide Web)のURL(Uniform Resource Locator)、つまりインターネット上の各種資源を一意に指定する方法による指定情報など、この実施例の場合では情報発信サーバ101の所在情報)を送信し、実透かし読み取り処理を依頼する▲2▼。
【0028】
実透かしサーバ(n)305は、要求に応じてコンテンツ103を情報発信サーバ101から入手し▲3▼、実透かし読み取り処理を行ない読み取った実透かし情報をメタ透かしサーバ304に送信する▲4▼。メタ透かしサーバ304は処理を依頼した実透かしサーバ305からの読み取り処理結果を受信し(S5)、その受信検出結果が成功の場合は(S6)、実透かしサーバ(n)305から送信されてきた実透かし情報、コンテンツのネットワーク上の所在情報とともに、実透かしサーバ304に接続されたデータベース105上にログデータ106として保存する(S7)。
【0029】
仮に実透かしサーバ(n)305が透かし読み取りに失敗し、その旨をメタ透かしサーバ304に送信してきた場合、メタ透かしサーバ304は、i←i+1として(S8)、ステップS4に戻り、メタ透かし候補のうち、次に信頼度が高い番号のメタ透かし情報と対応する実透かし方法を用いて実透かし読み取り処理を行なう実透かしサーバ305に対して、実透かし読み取り処理を依頼する。
メタ透かしサーバ304は、この処理を実透かしが読み取れるまで、もしくは予め決まった回数だけ行なう(S9)。
【0030】
信頼度の高い順に、メタ透かし候補中の全て、もしくは予め決まった回数だけ、メタ透かし情報に対応する実透かし方法を用いても透かし読み取りが失敗した場合、メタ透かしサーバ304は、コンテンツ所在情報とメタ透かし読み取りに成功し実透かし読み取りに失敗した旨をログデータ106としてデータベース105に保存する(S10)。
次に、コンテンツ103にメタ透かしが埋め込まれていなかった場合を考える。上記同様、ネットワーク上のコンテンツを検索しているメタ透かしサーバ304は、情報発信サーバ101にアクセスし、ネットワーク上に公開しているコンテンツ103の配信を要求し、情報発信サーバ101から受信すると、ここでは、コンテンツ103にはメタ透かし情報が埋め込まれていないことから、メタ透かし読み取り処理は失敗する。
【0031】
よって、メタ透かしサーバ304は、透かし情報がなかった旨を、コンテンツ103のネットワーク上の所在情報とともに、データベース105上にログデータ106として保存し処理を終了する(S11)。
特に図として示さないがメタ透かしサーバ304の構成は図2中の実透かし読取り処理部114、切替部115が省略され、これにかえて、各実透かしサーバ305に対し読み取り処理依頼を行う部分と、その実透かしサーバ305からの読み取り処理結果を受信する部分が設けられ、図2中の選択部112により、実透かし読み取り処理部114に対して選択して処理を行わせたと同様の手法により、実透かしサーバ305の対応するものに処理の依頼をなし、また実透かしサーバ305からの処理結果にもとづき、データベース105への格納処理を行う。
【0032】
実透かしサーバ305は図7及び図8に示すように、ネットワーク100を介して、メタ透かしサーバ304から実透かし読み取りの依頼を送受信部401に受信すると、その時、コンテンツ103も送られた場合は記憶部402に格納し、またコンテンツ103を表わすリンク情報を受け取った場合は、そのリンク情報により、対応する情報発信サーバ101を送受信部401を介してアクセスして、該当するコンテンツ103を入手して記憶部402に格納する(S1)。
【0033】
その後、メモリ403内の実透かし読み取り処理プログラムを記憶部402内のコンテンツ103に対し実行して(S2)、その実透かし読み取り結果を送受信部401を介してメタ透かしサーバ304へ送信する(S3)。実透かしサーバ305のこれらの機能はCPU404がメモリ405内のプログラムを解読実行することにより行われる。
実施例2の効果として、実施例1と同様の効果が得られる他、電子透かし読み取り処理の負荷を分散することができるため、全体を通して処理が高速になるという利点がある。また、個々の実透かしは、メタ透かしサーバ側による電子透かし方法のリバースエンジニアリングの脅威を回避することができ、実施例1の場合に比べシステムの安全性を高くすることができる。
【0034】
上述の実施例1、実施例2ではメタ透かし情報の信頼度の順に、実透かし方法を選択したが、読み出されたそのメタ透かし情報(一般に最高の信頼度をもつ)と対応した実透かし方法により実透かし読み出し処理を行い、これに失敗した場合、適当な順に他の実透かし方法により順次実透かし読み取りを行うようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、ネットワーク上のコンテンツを、そのメタ透かしを読み取った後、その読み取ったメタ透かし情報と対応した実透かしの方法により実透かしの読み取りを行うため、コンテンツ所在情報のデータベースを短時間で作ることができる。特に読み取ったメタ透かしの信頼度に応じた順に、実透かしの方法を選択して実透かし読み取りを行う場合は、最初に実透かし読み取りに失敗しても、速く実透かしを読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を適用したシステム構成例を示す図。
【図2】実施例1中のメタ透かし実透かしサーバ104の機能構成例を示す図。
【図3】実施例1中のメタ透かし実透かしサーバ104の動作手順の例を示す流れ図。
【図4】実施例1中のメタ透かし実透かしサーバ104をコンピュータにより機能させる構成例を示す図。
【図5】この発明の実施例2が適用されるシステム構成例を示す図。
【図6】実施例2中のメタ透かしサーバ304の動作手順の例を示す流れ図。
【図7】実施例2中の実透かしサーバ305をコンピュータにより機能させた構成例を示す図。
【図8】実透かしサーバ305の動作手順の例を示す流れ図。

Claims (11)

  1. 二重に電子透かし処理が施された情報コンテンツをネットワーク上で検索する方法において、
    メタ透かし実透かしサーバはネットワーク上に公開されている情報コンテンツを情報発信サーバから収集し、
    その収集した情報コンテンツに対し第一の電子透かし方法を用いて電子透かし読み取りをメタ透かし読み取り処理部により行ない、
    その第一の電子透かしを読み取った情報に対応する第二の電子透かし方法を用いて上記収集した情報コンテンツに対し電子透かし読み取りを実透かし読み取り処理部により行ない、
    第二の電子透かし読み取りに成功すると、その第二の電子透かし情報と上記収集した情報コンテンツの上記ネットワーク上の所在情報をデータベースに格納することを特徴とするコンテンツ検索方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    上記メタ透かし実透かしサーバは読み取った第一の電子透かし情報を、候補配列部により、信頼性の高い順に並べて、電子透かし候補を生成し、
    予め決まった回数だけ上記電子透かし候補から並べた順に第一の電子透かし情報を選択部により取り出して上記第二の電子透かし読み取りを行うことを特徴とするコンテンツ検索方法。
  3. 二重に電子透かし処理が施された情報コンテンツをネットワーク上で検索する装置であって、
    ネットワーク上に公開されているコンテンツを収集する手段と、
    上記コンテンツが入力され、そのコンテンツに対し第一の電子透かし方法を用いて電子透かし読み取りを行なう第一の読み取り手段と、
    その第一の読み取り手段で読み取られた電子透かし情報を、信頼性の高い順に並べて電子透かし候補を生成する手段と、
    予め決まった回数だけ電子透かし候補から順に電子透かし情報を取り出し、それに対応する第二の電子透かし方法の第二の読み取り手段へ上記コンテンツを供給する選択手段と、
    供給されたコンテンツに対し、第二の電子透かし方法で電子透かし読み取りを行なう上記第二の読み取り手段と、
    第二の読み取り手段で読み取った第二の電子透かし情報と上記コンテンツの所在情報をデータベースに格納する手段と、
    予め決まった箇数の全てにおいて第二の読み取り手段で電子透かしを読み取れなかったコンテンツについて、第一の読み取り手段で読み取れたが、第二の読み取り手段で読み取れなかった情報と、そのコンテンツの所在情報を上記データベースに格納する手段と、
    第一の読み取り手段で読み取れなかったコンテンツについて、第一の電子透かしが埋め込まれていないことと、コンテンツ所在情報を上記データベースに格納する手段とを有することを特徴とするコンテンツ検索装置。
  4. 二重に電子透かし処理が施された情報コンテンツをネットワーク上で検索するコンテンツ検索装置のプログラムに、
    ネットワーク上に公開されているコンテンツを収集して記憶手段に格納する処理と、
    上記記憶手段用のコンテンツに対し、第一の電子透かし方法を用いて電子透かし読み取りを行なう第一の読み取り処理と、
    第一の電子透かし読み取りに成功したか否か判断する第一の判断処理と、
    第一の判断処理が成功と判断すると、信頼性の高い順に、上記第一の読み取り処理により読み取った電子透かし情報を並べた電子透かし候補を生成する処理と、
    予め決まった回数だけ上記電子透かし候補から順に電子透かし情報を取り出し、それに対応する第二の電子透かし方法を用いて、上記記憶手段内のコンテンツに対し、電子透かし読み取りを行なう第二の読み取り処理と、
    第二の読み取り手段による読み取りが成功したか否かを判断する第二の判断処理と、
    第二の判断処理が成功と判断すると上記読み取った第二の電子透かし情報と上記コンテンツの所在情報をデータベースに格納する処理と、
    上記第二の判断処理が予め決まった回数全てにおいて第二の電子透かし読み取りに失敗したと判断すると、第一の電子透かし読み取りに成功し、第二の電子透かし読み取りに失敗した情報と、上記コンテンツの所在情報を上記データベースに格納する処理と、
    第一の判断処理が第一の電子透かし読み取りに失敗したと判断すると、第一の電子透かしが埋め込まれていないことと、コンテンツ所在情報を上記データベースに格納する処理と
    を実行させるプログラムを格納した記録媒体。
  5. 二重に電子透かし処理が施された情報コンテンツをネットワーク上で検索する方法であって、
    メタ透かしサーバはネットワーク上に公開されている情報コンテンツを情報発信サーバから収集し、その収集した情報コンテンツに対し、第一の電子透かし方法を用いて電子透かし読み取りをメタ透かし読み取り処理部により行ない、
    その第一の電子透かしを読み取った情報に対応する第二の電子透かし読み取り方法を選定し、選定された第二の電子透かし読み取り方法を持つ実透かしサーバに対して、上記収集した情報コンテンツもしくはその情報コンテンツの所在情報を送信し、上記収集した情報コンテンツに対する第二の電子透かし情報の読み出しを読み取り処理依頼部により依頼し、
    上記実透かしサーバから第二の電子透かし読み取り結果を受信し、その受信した読み取り結果が第二の電子透かし読み取りに成功であれば、上記第二の電子透かし情報と上記収集した情報コンテンツの所在情報をデータベースに格納することを特徴とするコンテンツ検索方法。
  6. 請求項5記載の方法において、
    上記メタ透かしサーバは上記読み取った第一の電子透かし情報を、候補配列部により信頼性の高い順に並べて、電子透かし候補を生成し、
    予め決まった回数だけ上記電子透かし候補から並べた順に第一の電子透かし情報を取り出して、上記第二の電子透かし情報の読み出し依頼を行うことを特徴とするコンテンツ検索方法。
  7. 請求項1、2、5又は6記載の方法において、
    上記情報コンテンツを収集したサーバは予め決めた回数全てにおいて第二の電子透かし読み取り失敗であれば、第一の電子透かし読み取りに成功し、第二の電子透かし読み取りに失敗した情報と、上記収集した情報コンテンツの所在情報を上記データベースに格納し、
    第一の電子透かし読み取りに失敗すると、第一の電子透かしが埋め込まれていないことと、上記収集した情報コンテンツ所在情報を上記データベースに格納することを特徴とするコンテンツ検索方法。
  8. 二重に電子透かし処理が施された情報コンテンツをネットワーク上で検索する装置であって、
    ネットワーク上に公開されているコンテンツを収集する手段と、
    上記収集したコンテンツが入力され、そのコンテンツに対し、第一の電子透かし方法を用いて電子透かし読み取りを行なう第一の読み取り手段と、
    第一の読み取り手段に読み取られた第一の電子透かし情報が入力され、これらをその信頼性の高い順に並べた電子透かし候補を生成する手段と、
    予め決まった回数だけ上記電子透かし候補から並べた順に電子透かし情報を取り出し、それに対応する第二の電子透かし読み取り方法を選定する手段と、
    上記選定された第二の電子透かし読み取り方法を持つサーバに対して、上記コンテンツもしくはそのコンテンツの所在情報を送信して、第二の電子透かし情報の読み出しを依頼し、その第二の電子透かし読み取り結果を受信する読み取り依頼手段と、
    上記受信した第二の電子透かし情報と上記コンテンツの所在情報をデータベースに格納する手段と、
    上記予め決まった回数全てにおいて第二の電子透かし読み取りに失敗した場合、第一の電子透かし読み取りに成功し、第二の電子透かし読み取りに失敗した情報と、上記コンテンツの所在情報を上記データベースに格納する手段と、
    上記第一の電子透かし読み取りに失敗した場合、第一の電子透かしが埋め込まれていないことと、コンテンツ所在情報を上記データベースに格納する手段を有することを特徴とするコンテンツ検索装置。
  9. 請求項3又は8記載の装置において、
    検索要求を受信して、上記データベースを検索し、検索したコンテンツ所在情報を上記検索要求した装置へ応答する手段を備えることを特徴とするコンテンツ検索装置。
  10. 二重に電子透かし処理が施された情報コンテンツをネットワーク上で検索するコンテンツ検索装置のコンピュータに、
    ネットワーク上に公開されているコンテンツを収集し、記憶手段を格納する処理と、
    第一の電子透かし方法を用いて、上記記憶手段内のコンテンツに対し、電子透かし読み取りを行なう処理と、
    第一の電子透かし読み取りに成功したか否かの判断を行う第一の判断処理と、上記第一の判断処理が読み取りに成功したと判断すると、上記読み取った第一の電子透かし情報を、その信頼性の高い順に並べた電子透かし候補を生成する処理と、
    予め決まった回数だけ上記電子透かし候補から順に第一の電子透かし情報を取り出し、それに対応する第二の電子透かし読み取り方法を選定する処理と、
    上記選定された第二の電子透かし読み取り方法を持つサーバに対して、コンテンツもしくはコンテンツの所在情報を送信し、第二の電子透かし情報の読み出しを依頼し、第二の電子透かし読み取り結果を受信する処理と、
    第二の電子透かし読み取りに成功したか否か判断する第二の判断処理と、
    その第二の判断処理が成功と判断すると上記受信した第二の電子透かし情報と上記コンテンツの所在情報をデータベースに格納する処理と、
    上記予め決まった回数全てにおいて第二の電子透かし読み取りに失敗したと上記第二の判断処理が判断すると、第一の電子透かし読み取りに成功し、第二の電子透かし読み取りに失敗した情報と、コンテンツの所在情報を上記データベースに格納する処理と、
    上記第一の判断処理が第一の電子透かし読み取りに失敗したと判断すると、第一の電子透かしが埋め込まれていないことと、コンテンツ所在情報を上記データベースに格納する処理と
    を実行させるプログラムを格納した記録媒体。
  11. 二重に電子透かし処理が施された情報コンテンツをネットワーク上で検索するシステムであって、
    ネットワーク上に公開されているコンテンツを収集する手段と、第一の電子透かし方法を用いて電子透かし読み取りを行なう手段と、第一の電子透かし読み取りに成功した場合、信頼性の高い順に読み取った電子透かし情報を並べた電子透かし候補を生成する手段と、予め決まった回数だけ電子透かし候補から順に電子透かし情報を取り出し、それに対応する第二の電子透かし読み取り方法を選定する手段と、選定された第二の電子透かし読み取り方法を持つサーバ乙に、コンテンツもしくはコンテンツの所在情報を送信し、第二の電子透かし情報の読み出しを依頼し、そのサーバ乙から第二の電子透かし読み取り結果を受信する手段と、第二の電子透かし読み取りに成功した場合、第二の電子透かし情報と情報コンテンツの所在情報をデータベースに格納する手段と、予め決まった回数全てにおいて第二の電子透かし読み取りに失敗した場合、第一の電子透かし読み取りに成功し、第二の電子透かし読み取りに失敗した情報と、コンテンツの所在情報をデータベースに格納する手段と、第一の電子透かし読み取りに失敗した場合、第一の電子透かしが埋め込まれていないことと、コンテンツ所在情報をデータベースに格納する手段を有するサーバ甲と、
    上記サーバ甲により送信されたコンテンツもしくはコンテンツの所在情報を受信し、コンテンツの所在情報を受信した場合はコンテンツを入手する手段と、コンテンツから第二の電子透かしを用いて電子透かし読み取りを行なう手段と、電子透かし読み取り結果をサーバ甲に送信する手段を有する一つまたは複数のサーバ乙とから構成されるコンテンツ検索システム。
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