JP3563589B2 - 電子装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空断熱容器を用いた冷却装置の内部に、例えば赤外線温度測定器あるいは超電導フィルタ等のような、150 K以下の温度に冷却して動作させる電子デバイスを配置し、真空断熱容器および電子デバイスの入出力用同軸コネクタを電子装置用同軸ケーブルで接続して成る電子装置に関し、詳しくはその電子装置用同軸ケーブルによる熱流入を抑制した電子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
真空断熱容器を利用して、その内部に収容した電子デバイス、例えば赤外線温度測定装置における赤外線検出器あるいは超電導フィルタや超電導マイクロ波回路装置等を、低温の温度環境、具体的には150 K以下の温度、例えば液体窒素温度(約77K)や液体ヘリウム温度(約4K)に近いような4〜150 Kの極低温に冷却して動作させる電子装置は、断熱効果として最も効率の高い真空断熱を利用し、真空断熱容器内に設置したコールドヘッド等の冷却手段の冷却能力を最大限に引き出すようにして用いられることが多い。
【0003】
このような電子装置を冷却しつつ動作させる場合には、通常、供給電力や高周波信号の入出力などの配線を電子装置内部の電子デバイスと真空断熱容器の外部の外部電気回路との間で接続する必要があり、一般的にはその接続に電磁ノイズの影響を防止したり高周波信号を伝送するために同軸ケーブルが使用されていた。
【0004】
このとき外部電気回路側の温度が高い場合には外部からの熱が電子デバイスに向かって同軸ケーブルを通じて流入することとなる。また、接続部間の配線における電力の損失が大きい場合には、配線中での発熱が生じ、外部からの熱流入に加えてその発熱分も冷却している電子デバイスに流入することとなり、電子デバイスの冷却効率をさらに低下させることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】
従来、上記のような真空断熱容器を利用する電子装置においては、内部に収容する電子デバイスについては、例えば超電導フィルタ等の高周波フィルタに関しては供給電力がmWオーダーと低い受信用フィルタの研究が中心であり、1W以上の高電力を伴う送信用フィルタの研究はほとんどなされていなかったように、電子デバイスに対しては高い電力の供給は行なわれず、通常はmWオーダーの低い電力の供給しか行なわれていなかった。
【0006】
一方、上記のような真空断熱容器を利用する電子装置に対しても、使用する電気信号の周波数の高周波化が進んでいる。同軸ケーブルは一般的に高周波化が進むにつれて外部電気回路から電子デバイスへの電気信号の伝送の際に電力の損失が大きくなる傾向にあり、このような電力の損失を低減するには同軸ケーブルの断面積を大きくすれば改善される傾向にある。しかしながら、電子装置用同軸ケーブルの断面積を大きくして使用すると、真空断熱容器の外部から内部の電子デバイスへの熱流入が大きくなってしまい、冷却手段の冷却効率を悪化させて電子デバイスを所望の温度に冷却できなくなるという問題点があった。
【0007】
これに対し、受信用フィルタ等の低電力の電子デバイスを動作させる電子装置においては、真空断熱容器の外部と内部に収容した電子デバイスとを接続する電子装置用同軸ケーブルにおける電力損失は微小なものであったため、電子装置用同軸ケーブルの電力損失に伴う発熱が冷却手段の冷却効率を悪化させるということは特に問題点とはならなかった。この場合、電子デバイスへの熱流入に関しては真空断熱容器外部からの電子装置用同軸ケーブルを介する熱流入のみを考慮すれば良かったことから、同軸ケーブル長さを長くするほど熱流入を抑えることができたため、接続作業上の使いやすさなどの観点から、50mmを超えて250 mm程度までの長さの同軸ケーブルが一般的に用いられていた。
【0008】
しかしながら、近年に至って送信用フィルタ等の高電力の電子デバイスを搭載した電子装置に対する実用化の要求が高まり、そのため、従来の電子装置用同軸ケーブルを用いて1W以上の電力供給を行なった場合は、真空断熱容器の外部からの同軸ケーブルを介しての熱流入は十分抑制できるが、同軸ケーブルでの電力損失が大きくなって同軸ケーブルにおける発熱が大きくなるという問題点を招来することとなった。またこの場合、真空断熱容器の内部では電子装置用同軸ケーブルおよび電子デバイスは断熱されているため、同軸ケーブルで発生した熱は空気の対流等によって冷却されるようなことがなく熱の逃げ場がない。その結果、電子デバイスに流入する全体の熱流入量が大きなものとなってしまい、冷却手段の冷却効率を悪化させ、電子デバイスを所望の温度に冷却できなくなるという問題点を招来することとなった。
【0009】
本発明は上記問題点を解決すべく案出されたものであり、その目的は、真空断熱容器内部に4〜150 Kの温度に冷却して動作させる電子デバイスを収容して成る電子装置において、電子デバイスの入出力用同軸コネクタと真空断熱容器に取着された容器側入出力用同軸コネクタと入出力用同軸コネクタとを接続して1〜100 Wの高電力を供給する電子装置用同軸ケーブルを外部からの熱流入および電力損失による発熱を共に抑制して電子デバイスを所望の温度に効率よく冷却して動作させることができ、しかも、高周波信号を良好に伝送することができるものとした電子装置を提供することにある。
【0010】
【問題点を解決するための手段】
本発明の電子装置用同軸ケーブルは、第1の入出力用同軸コネクタが取着されている真空断熱容器の内部に、4〜150 Kの温度に冷却して動作させる電子回路および第2の入出力用同軸コネクタを具備する電子デバイスとこの電子デバイスを冷却する冷却手段とを収容するとともに、前記第1および第2の入出力用同軸コネクタを1〜100Wの電力を供給する電子装置用同軸ケーブルで接続して成る電子装置であって、前記電子装置用同軸ケーブルはその長さが下記式
MIN ={2kS(T一T)/Q}1/2
ただし、k:ケーブルの断面積平均の熱伝導率
S:ケーブルの断面積
:真空断熱容器の内壁温度
:電子装置の温度
Q:ケーブルの単位長さ当たりの供給電力の伝送損失による発熱量
で表わされるLMIN の50%以上200 %以下であることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の電子装置は、上記構成において、電子装置用同軸ケーブルは、断面積平均の熱伝導率が2W・cm−1・K−1以下、断面積が0.5 mm〜10mm、単位長さ当たりの伝送損失が5dB/m以下であり、かつ長さが10mm以上50mm以下であることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の電子装置によれば、真空断熱容器に取着されている第1の入出力用同軸コネクタと電子デバイスの第2の入出力用同軸コネクタとを接続して1〜100 Wの電力を供給する電子装置用同軸ケーブルについて、その長さを式LMIN ={2kS(T一T)/Q}1/2 で表わされるLMIN の50%以上200 %以下としたことから、
▲1▼断面積が大きいときは、熱流入量は大きくなるが発熱量は小さくなる。
▲2▼断面積が小さいときは、熱流入量は小さくなるが発熱量は大きくなる。
▲3▼長さが長いときは、熱流入量は小さくなるが発熱量は大きくなる。
▲4▼長さが短いときは、熱流入量は大きくなるが発熱量は小さくなる。
という熱流入量と発熱量との相反する傾向に対して、両者の和の関係を導き出し、和が最小となる断面積と長さとの組合せとすることにより、同軸ケーブルの長さが最適化されることとなって同軸ケーブルにおける発熱量と真空断熱容器の外部からの同軸ケーブルを介する熱流入量との和を最小限に抑えることができる。
【0013】
しかも、同軸ケーブルの発熱量が小さいことから伝送損失も小さく、また、ケーブルの温度が低くなるため熱雑音も小さいことにより、高周波信号の伝送特性も良好なものとなる。その結果、冷却手段の冷却効率を悪化させることがなく、高電力の電子デバイスを所望の温度に安定して冷却して動作させることができるとともに、消費電力の省エネルギー化・目的の温度への電子デバイスの適正な冷却・冷却手段の高効率化による小型化が可能な電子装置を実現することができるものとなる。
【0014】
また、本発明の電子装置によれば、電子装置用同軸ケーブルによりその導体の表面に電流が流れる高周波信号を最も効果的に良好に伝送することができるものであるが、導体の断面の全てを電流が流れる直流信号についてもその伝送特性を良好なものに改善することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の電子装置の実施の形態の一例の概略構成を示す断面図である。
【0017】
図1において1は真空断熱容器、2は真空断熱容器1の内部に配置され、例えば冷凍機3とともに冷却手段を構成するコールドヘッド、4はコールドヘッド3上に載置された電子デバイスである。電子デバイス4は、通常はその本体内部に収容された4〜150 Kの温度に冷却して動作させる電子回路(図示せず)およびその本体に取着され内部の電子回路と接続された第2の入出力用同軸コネクタ5を具備している。6は真空断熱容器1の容器壁に取着された第1の入出力用同軸コネクタである。この第1の入出力用同軸コネクタ6は真空断熱容器1の容器壁を貫通して真空封止されており、これを介して真空断熱容器1内部の電子デバイス4と外部の外部電気回路との間で電力供給や信号の入出力等が行なわれる。
【0018】
そして、7は本発明の特徴部分である電子装置用同軸ケーブルであり、第1の入出力用同軸コネクタ6と第2の入出力用同軸コネクタ5とを接続して1〜100 Wの電力を供給するものである。
【0019】
このような電子装置における真空断熱容器1外部から内部の電子デバイス4への熱流入経路は、伝導熱・放射熱・ガスによる対流熱があるが、その中の伝導熱に関しては、その大部分が第1の入出力用同軸コネクタ6と第2の入出力用同軸コネクタ5とを接続する電子装置用同軸ケーブル7を介して伝わるものである。
【0020】
また、電子装置用同軸ケーブル7により1W以上の高い電力を供給した場合には、電子装置用同軸ケーブル7における電力の伝送損失が熱となって、この発熱分のほとんどが電子デバイス4へ伝導して流入することとなる。
【0021】
ここで、電子装置用同軸ケーブル7における熱伝導を検討すると、まず、一次元の熱伝導の式は、
q=−kS(d T/dx
により表わされる。ここで、qは熱流束、kはケーブルの断面積平均の熱伝導率を表わす。
【0022】
これに加えてケーブル内での電力損失による発熱がある場合には、無生成の項であるケーブルの単位長さ当たりの供給電力の損失による発熱量Qを付け加えることになり、
q=−kS(d T/dx )+Q
となる。この発熱量Qはケーブルにおける単位長さ当たりの電力損失による発熱割合と供給電力量の積で表わされる。
【0023】
この式を定常状態において、電子装置用同軸ケーブル7の電子デバイス4側(第2の入出力用同軸コネクタ5)をx=0、真空断熱容器1の内壁(第1の入出力用同軸コネクタ6)をx=L、電子デバイス4側(第2の入出力用同軸コネクタ5)の温度をT、真空断熱容器1側の外部(第1の入出力用同軸コネクタ6)の温度をTとして解くと、
T=−(Q/2kS)x+{QL/2kS+(T−T)/L}x+T
となる。
【0024】
この関係式から、ケーブル内での発熱量が比較的大きいときには、ケーブルの長さ方向の温度分布は、例えばQ>{2kS(T−T)/L}となるようなQ(単位長さ当たりの発熱量)が大きいかL(ケーブル長さ)が長くなる場合などにおいて極大値を持つことが分かる。
【0025】
一方、電子デバイス4への熱流入量は電子デバイス4の第2の入出力用同軸コネクタ5と電子装置用同軸ケーブル7との接点での温度勾配と電子装置用同軸ケーブル7の断面積平均の熱伝導率および断面積の積で表わされ、電子デバイス4内への熱流入量qは、
=QL/2+(T−T)kS/L
となる。
【0026】
従って、電子装置用同軸ケーブル7から電子デバイス4内への熱流入を抑制するためには、ケーブル7内での発熱量を小さくすること、ケーブル7の熱伝導コンダクタンスを小さくすること、ケーブル7の長さを最適化することが必要であることが分かる。
【0027】
これに対し、電子装置用同軸ケーブル7の最適ケーブル長さLMIN は、上記の式から導かれ、以下の式で表わされる。
【0028】
MIN ={2kS(T−T)/Q}1/2
すなわち、電子装置用同軸ケーブル7の長さをこの最適ケーブル長さLMIN にすることによって、電子デバイス4への熱流入量を最小にすることができる。
【0029】
しかしながら、電子装置用同軸ケーブル7による電力供給量が100 Wを超えると、この最適ケーブル長さLMIN によれば、第2の入出力用同軸コネクタ5と第1の入出力用同軸コネクタ6との間の距離を極めて短くしなければならなくなる。この場合には、伝導熱は小さく抑えられるものの真空断熱容器1からの放射熱および真空を介しての対流熱の影響が大きくなり、結果的に真空断熱容器1外部から電子デバイス4への熱流入が増えてしまうこととなって好ましくない。また、電力供給量と電力損失とが共に大きい場合には、発熱によりケーブル7の耐熱温度を超えてしまうまで温度が上昇してしまい、ケーブル7の特性を大きく損なうかまたは破損してしまうこともあり得る。ちなみに、ケーブル7の誘電体がPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)のときには、保証温度は約100 ℃から180 ℃程度である。
【0030】
他方、電力供給量が1W未満の場合には、電子装置用同軸ケーブル7の単位長さ当たりの発熱量が真空断熱容器1外部からの熱流入に対して無視できる程度に小さくなるため、ケーブルの長さを最適化する効果がほとんどなくなることとなる。また、ケーブル7の長さが長くなって真空断熱容器1内への収納も困難となるといった問題も発生する傾向がある。
【0031】
このように、電子装置用同軸ケーブル7の長さについては、一般にケーブルによる熱流入量は少ない程良いが、対流熱・放射熱やケーブル内の温度の上昇の問題を考慮する必要があり、好適な範囲が考えられる。これに対し、本発明者が鋭意検討したところ、1〜100 Wの電力を供給する電子装置用同軸ケーブル7については、その長さを上記の最適長さLMIN の50〜200 %とすることにより、伝導ならびに発熱による熱流入をいずれも問題なく抑えることができるとともに接続作業性を犠牲にすることがなく、しかも高周波信号の伝送においても良好な特性を持たせることができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0032】
本発明における電子装置用同軸ケーブル7について、その長さを上記の範囲としてさらにケーブルによる発熱を小さくするためには、ケーブルの伝送損失を小さくすればよい。具体的には、ケーブルの断面積を大きく、中心導体および外導体の電気伝導率を大きく、誘電体の誘電率を大きくすれば伝送損失を小さくできる。
【0033】
一方、電子装置用同軸ケーブル7による電子デバイス4への熱流入は、ケーブルを構成する材料の熱伝導率と断面積が影響し、ケーブルの熱伝導コンダクタンスを小さくするためには、ケーブルの断面積を小さく、その構成材料の熱伝導率を小さくするとよい。
【0034】
特に、本発明における電子装置用同軸ケーブル7には、ケーブルの断面積平均の熱伝導率が2W・cm−1・K−1以下、ケーブルの断面積が0.5 mm〜10mm、ケーブルの単位長さ当たりの伝送損失が5dB/m以下であり、かつケーブルの長さが10mm以上50mm以下のものを用いることが好ましい。ここで、ケーブルの断面積平均の熱伝導率を2W・cm−1・K−1以下とするのは、一般的な高周波用の低損失同軸ケーブルである、外導体が銅・誘電体がPTFE・中心導体が銀被覆銅鋼の組合せにおける断面積平均の熱伝導率が2W・cm−1・K−1以下であるためであり、これ以上に高い断面積平均の熱伝導率の同軸ケーブルを用いるには、金属の断面積の割合を増やすこととなる。すなわち、外導体の厚みを増やすこととなるが、これでは、誘電体側の内部の表面に電流が流れる高周波信号に対しては伝送特性の改善はないものとなる。また、熱伝導率が大きくなることにより、熱流入が増大して悪化することとなる。
【0035】
また、ケーブルの断面積を0.5 mm〜10mmとするのは、0.5 mm未満では電力の損失が大きく電力容量も小さいためであり、10mmを超えると熱流入量が大きくなることによる。
【0036】
ケーブルの単位長さ当たりの伝送損失を5dB/m以下とするのは、5dB/mを超えると電力の損失による発熱が大きくなり過ぎ、最適なケーブルの長さが真空断熱で必要な電子デバイスと真空断熱容器との距離よりも短くなることによる。
【0037】
そして、ケーブルの長さを10mm以上50mm以下とするのは、10mm未満では真空断熱で必要な電子デバイス4と真空断熱容器1との距離よりも短くなるためであり、50mmを超えると電力の損失量が大きくなるため発熱量が増大して電子デバイス4への熱流入が増大することとなり、また、ケーブルの温度が高くなるため高周波信号の伝送特性を低下させることとなるためである。
【0038】
このような電子装置用同軸ケーブル7が使用される本発明の電子装置においては、電子デバイス4への高周波信号の伝送には同軸ケーブルが一般的に用いられる。本発明における電子装置用同軸ケーブル7にはその中でも損失が少なくケーブルから外部へのリーケージ(漏れ)が少ないセミリジッド同軸ケーブルを用いることが好ましい。
【0039】
高周波信号の伝送に用いられるセミリジッド同軸ケーブルの断面積は0.26mmから31.7mmのものが一般的であるが、ケーブル7からの電子デバイス4への熱流入を抑え、しかもケーブル7における電力損失を少なくするには、例えば25Wの電力供給の際には0.5 mmから10mm程度が好ましい。これは、電力容量が25W以上必要となることと、断面積が大きいほど電力損失が少なくなるために0.5 mm以上とすることが好ましく、他方、断面積が小さいほど熱流入を抑えられることから10mm以下とすることが好ましいことによる。また、同様に、1Wの電力供給の際には0.26mmから2.1 mm程度、100 Wの電力供給の際には2.0 mmから31.7mm程度とすることが好ましい。
【0040】
次に、本発明における電子装置用同軸ケーブル7を構成する誘電体の材料に関しては、通常用いられる材料ではいずれも熱伝導率が小さいため、誘電体による熱流入の影響はほとんど考慮しなくても良い。例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)・ポリエチレン・ポリカーボネート等があるが、中でも、絶縁性が高く耐熱性の良いPTFEが非常に良好な特性を示す。
【0041】
また、電子装置用同軸ケーブル7の外導体の材料に関しては、熱伝導率は小さいほどケーブルによる熱流入が小さくなる。外導体としては、例えばキュプロニッケルや13Crステンレス鋼・18Crステンレス鋼・18−8ステンレス鋼などのステンレス鋼が非常に良好な特性を示すが、銅・銀・金・アルミニウム・ニッケルまたはその合金またはそれらの組合せでも良い。
【0042】
また、電子装置用同軸ケーブル7の中心導体の材料に関しては、熱伝導的にはキュプロニッケルやステンレスが非常に良好な特性を示すが、他方、これらの材料では電力損失が大きくなる傾向がある。中心導体は、外導体と比較して断面積が小さくなり、ケーブルによる熱流入には大きく寄与しないため、銅・銀・金・アルミニウム・ニッケルやそれらの合金を用いることによって、熱伝導性が比較的小さく、伝送特性が非常に良く、電力損失による発熱が小さいことから、良好な特性を示すものとなる。
【0043】
さらに、高周波信号を伝送する場合には、中心導体の表面を高周波電流が流れるため、中心導体の周囲に電力損失の小さい材料の被覆を施したものなど異種材料同士の組み合わせを用いることにより良好な高周波伝送特性を得ることも考えられる。本発明における電子装置用同軸ケーブル7については、例えば中心導体として銀被覆銅線を用いることにより、主に高周波信号が伝送される導体表面に抵抗の小さい銀を被覆することで、供給電力の損失が小さくなり、高周波信号の伝送特性が良くなることから、非常に良好な特性を示すものとなる。
【0044】
従って、本発明における電子装置用同軸ケーブル7としては、外導体の材質をキュプロニッケル、誘電体をPTFE、中心導体を銀被覆銅線とするセミリジッド同軸ケーブルを用いることが好ましい。
【0045】
なお、真空断熱容器1の容器内の真空度は、10−3Torr以下の真空度であれば、電子装置用同軸ケーブル7からの熱流入に対して他の経路からの熱流入が十分小さいものとなるので、真空断熱容器1には、その真空度を保つ気密性と高真空でもその構造を保つ強度を有するものであれば、種々の真空容器を使用することができる。その材料としては、気密性が高く加工しやすい金属として特にSUS(ステンレススチール)等が好適に用いられる。さらに、気体分子の平均自由行程が十分長くなる10−4Torr以下の高真空に保てば、他の経路の熱流入は電子装置用同軸ケーブル7からの熱流入に比べて無視し得る程小さくなる。
【0046】
ただし、真空断熱容器1と被冷却物である電子デバイス4との間の距離がガスの対流による熱に影響し、この場合には10mm以上の距離をとっておけば問題ないものとなる。
【0047】
他に熱が電子装置に流入する経路として放射が考えられるが、真空断熱容器1の内壁と電子デバイス4とを放射率の小さい材料でシールドすることで、放射は十分小さいものとなる。
【0048】
従って、十分な真空断熱と輻射対策を行なうことにより電子デバイス4に電力を供給する際の同軸ケーブル7からの熱伝導と電力損失による発熱分を抑えることで、冷却の効率を大きく改善することができる。
【0049】
また、コールドヘッド2は、熱伝導率が高い金属やセラミックス等により構成されており、例えば冷凍機3に対して熱伝導の良い接着剤や熱伝導の良い半田ほろう材もしくは熱伝導の良い金属製のネジ等で固定することが好ましい。
【0050】
電子デバイス4の電子回路は4〜150 Kの温度に冷却して動作させるものであり、150 K以下の温度に冷却して動作させることが必要な種々の電子回路が用いられる。他方、4K未満の温度ではすべての材料の熱伝導率が極度に低下してしまい、また、電子装置用同軸ケーブル7の中心導体を通しての熱流入もなくなるため、本発明における電子装置用同軸ケーブル7の構成ならびに本発明の電子装置の構成による作用効果が得られなくなる。
【0051】
4〜150 Kの温度に冷却して動作させる電子回路はこの温度において動作させるものであればどのような電子回路であってもよいが、本発明の電子装置に対して好適に適用されるものとしては、いわゆる液体窒素温度である77.3K以下もしくはそれ以下の温度に冷却して動作させるものである。このような電子回路を使用する電子装置が適用される機器の例としては、例えば赤外線カメラや走査型電子顕微鏡・透過型電子顕微鏡・冷却仕様のCCDカメラ・MRI(磁気共鳴画像診断装置)等がある。また、電子回路としてより好適に適用されるものとしては、超電導体を用いた高周波フィルタや高周波回路・デジタル回路等がある。
【0052】
電子デバイス4の第2の入出力用同軸コネクタ5としては、通常の種々の同軸コネクタが使用されるが、例えばセミリジッド同軸ケーブルを接続する同軸コネクタとしてはN型・SMA型・SMB型・K型・W型等が用いられる。また、外部電気回路との高周波信号の入出力を低損失で行なうために、第2の入出力用同軸コネクタ5のインピーダンスは50Ωもしくは75Ωとされる。
【0053】
なお、電子デバイス4の第2の入出力用同軸コネクタ5に接続される電子装置用同軸ケーブル7の本数に特に制限はなく、その電子デバイス4に要求される本数を接続すればよい。また、複数本のケーブル同士の並びにも特に制限はなく、必要な配線形態を任意に採用すればよいことは言うまでもない。
【0054】
【実施例】
以下、具体例によって本発明の電子装置をさらに詳しく説明する。
【0055】
〔例1〕
以下のような構成ならびに条件により、図1に示した構成の本発明の電子装置を作製した。
【0056】
伝送電力および周波数:25Wおよび2GHz
電子回路の動作温度:77K
真空断熱容器1の内壁(第1の入出力用同軸コネクタ6)温度:300 K
電子装置用同軸ケーブル7:セミリジッド同軸ケーブル
・外導体
材質:キュプロニッケル
熱伝導率:0.0021W・mm−1・K−1
電気伝導率:8.3 ×10Ω−1・cm−1
断面積:0.426 mm
・誘電体
材質:PTFE
熱伝導率:0.0003W・mm−1・K−1
誘電率:1.951
断面積:0.629 mm
・中心導体
材質:銀被覆銅鋼
熱伝導率:0.05W・mm−1・K−1
電気伝導率:5×10Ω−1・cm−1
断面積:0.065 mm
以上の構成により、周波数2GHzでの電子装置用同軸ケーブル7の減衰量を求めたところ、2.62dB・m−1であった。従って、25Wの電力を供給する時の電子装置用同軸ケーブル7による電力損失は15.1W・m−1となった。このとき、電子装置用同軸ケーブル7の熱伝導コンダクタンスは、各々の材料の熱伝導率と断面積の積の和から求められ、0.0124W・mm・K−1であった。
【0057】
これらの値を上記の式q=QL/2+(T−T)kS/Lに代入し、電子装置用同軸ケーブルの長さを変化させたときの同軸ケーブルからの熱流入量の変化を求めたところ、図2に線図で示すような関係が得られた。
【0058】
図2において横軸は電子装置用同軸ケーブルの長さ(単位:mm)を、縦軸はその同軸ケーブルからの熱流入量(単位:W)を表わし、A〜Cはそれぞれ供給電力が1W・5W・25Wのときの特性曲線を示している。
【0059】
図2の結果より、供給電力25Wのときであれば、特性曲線Cにより同軸ケーブルの長さが約20mmの位置で熱流入量が最小値(最適ケーブル長さLMIN に相当)をとることが分かる。これを同軸ケーブルの長さが50mm(LMIN の250 %に相当)のときと比較すると、50mmのとき約0.43Wであるのに対し、20mmでは約0.30Wであることから、50mmのときの約69%まで熱流入量を抑制できたことが分かる。
【0060】
ここで、
Figure 0003563589
(ただし、Q=25×{1−10(−0.00262/10) }=0.0151(W/mm))
であり、L=20mmのときの電子デバイス4への熱流入量qは、
Figure 0003563589
となる。これに対し、L=8mmのときは、
=0.0151×8/2+(300 −77)×0.0124/8≒0.41(W)
となって約37%の増加となり、L=50mmのときは、
=0.0151×50/2+(300 −77)×0.0124/50≒0.43(W)
となって約43%の増加となる。
【0061】
すなわち、同軸ケーブル7の長さがLMIN に対して長くなるかまたは短くなると、LMIN からの差に応じて、電子デバイス4へ流入する熱量が大きくなる。
【0062】
また、特性曲線Aにおいては、LMIN は96mm、そのときのqは0.058 Wとなり、これに対してL=250 mmのとき0.09Wとなって約55%の増加、L=30mmのとき0.10Wとなって約72%の増加となることが分かる。
【0063】
また、特性曲線Bにおいては、LMIN は43mm、そのときのqは0.13Wとなり、これに対してL=100 mmのとき0.18Wとなって約38%の増加、L=20mmのとき0.17Wとなって約30%の増加となることが分かる。
【0064】
〔例2〕
〔例1〕と同様の構成ならびに条件により、図1に示した構成の本発明の電子装置を作製した。ここで、電子装置用同軸ケーブル7による供給電力と同軸ケーブル7の長さ(最適ケーブル長さLMIN に対する比率で表わした)との組合せを種々変化させた場合の熱流入量の抑制の効果を、電子デバイス4の近傍に熱電対とヒータを設置して、ヒータをオフとした状態で同軸ケーブル7を接続したときの温度を測定し、同軸ケーブル7を外した状態でヒータをオンにして同じ温度となったときのヒータの出力を測定することにより調べた。そして、熱流入量を最適ケーブル長さLMIN のときの25%増以内に抑制でき、かつ設計上適当な長さ(放射熱および対流熱の影響の小さい10mm以上の長さとした)であったものを○○、熱流入量を許容限度内(最適ケーブル長さLMIN のときの25%増以内)に抑制でき、かつ設計上適当な長さであったものを○、熱流入量を許容限度内に抑制できなかったか、または設計上適当な長さでなかったものを△、一般的なケーブルの長さの範囲(50〜250 mm)の範囲で熱流入量の絶対量の差が小さく(0.025 W)となるものを△△、熱流入量を許容限度内に抑制できず、かつ設計上適当な長さでなかったものを×として評価したところ、表1に示すような結果となった。
【0065】
【表1】
Figure 0003563589
【0066】
表1より分かるように、同軸ケーブル7の長さが最適ケーブル長さLMIN の50%よりも短いかまたはLMIN の200 %よりも長いとき、熱流入量はLMIN ののときの25%増よりも大きくなってしまい、冷却効率を悪化させる。また、供給電力が100 Wよりも大きいときには放射熱および対流熱の影響が大きくなり設計上好ましくない。他方、供給電力が1W未満の場合には一般的なケーブル長さの範囲で熱流入量の変化が小さく、熱流入抑制の効果は見られなかった。
【0067】
以上の結果より、本発明の電子装置によれば、その電子装置用同軸ケーブル7の長さを所定の範囲に設定したことにより、電子デバイス4への熱流入量を抑制できたことが分かる。
【0068】
そして、図1に示す構成の電子装置において〔例1〕の同軸ケーブルを供給電力25W時の最適ケーブル長さである20mmとして2本使用し、77Kに冷却したところ、安定に冷却することができ電子装置も安定に動作させることができた。
【0069】
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更・改良を施すことは何ら差し支えない。例えば、電気特性に影響しない範囲での電子装置用同軸ケーブルの変形があってもよいし、電子装置用同軸ケーブルに対して基本的な高周波伝送のための構成(外部導体・誘電体・中心導体)以外のものが付加されていても構わない。
【0070】
【発明の効果】
本発明の電子装置によれば、真空断熱容器に取着されている第1の入出力用同軸コネクタと電子デバイスの第2の入出力用同軸コネクタとを接続して1〜100 Wの電力を供給する電子装置用同軸ケーブルとして、その長さを式LMIN ={2kS(T一T)/Q}1/2 で表わされるLMIN の50%以上200 %以下としたことから、ケーブルの断面積と長さに対する熱流入量と発熱量の相反する傾向に対して、両者の和の関係を導き出し、和が最小となる断面積と長さとの組合せとすることにより、同軸ケーブルの長さが最適化されることとなって同軸ケーブルにおける発熱量と真空断熱容器の外部からの同軸ケーブルを介する熱流入量との和を最小限に抑えることができた。
【0071】
しかも、同軸ケーブルの発熱量が小さいことから伝送損失も小さく、また、同軸ケーブルの温度が低くなるため熱雑音が少ないことにより、高周波信号の伝送特性も良好なものとなる。その結果、冷却手段の冷却効率を悪化させることがなく、高電力の電子デバイスを所望の温度に安定して冷却して動作させることができる。
【0072】
以上により、本発明によれば、真空断熱容器内部に4〜150 Kの温度に冷却して動作させる電子デバイスを収容して成る電子装置において、電子デバイスが具備する第2の入出力用同軸コネクタと真空断熱容器に取着された第1の入出力用同軸コネクタとを接続して1〜100 Wの高電力を供給する電子装置用同軸ケーブルを外部からの熱流入および電力損失による発熱を共に抑制して電子デバイスを所望の温度に効率よく冷却して動作させることができ、しかも、高周波信号も良好に伝送することができるものとした電子装置を提供することができた。
【0073】
すなわち、本発明の特徴部分である電子装置用同軸ケーブルを使用することにより、上記構成の電子装置において真空断熱容器の容器壁(第1の入出力用同軸コネクタ)から電子デバイス(第2の入出力用同軸コネクタ)までの長さを熱的に最適化することによる冷却装置の効率向上が可能となり、消費電力の省エネルギー化・目的の温度への電子デバイスの適正な冷却・冷却手段の高効率化による小型化が可能な電子装置を実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子装置の実施の形態の一例の概略構成を示す断面図である。
【図2】電子装置用同軸ケーブルにおけるケーブルの長さと熱流入量との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1・・・・真空断熱容器
2・・・・コールドヘッド(冷却手段)
4・・・・電子デバイス
5・・・・第2の入出力用同軸コネクタ
6・・・・第1の入出力用同軸コネクタ
7・・・・電子装置用同軸ケーブル

Claims (2)

  1. 第1の入出力用同軸コネクタが取着されている真空断熱容器の内部に、4〜150Kの温度に冷却して動作させる電子回路および第2の入出力用同軸コネクタを具備する電子デバイスと該電子デバイスを冷却する冷却手段とを収容するとともに、前記第1および第2の入出力用同軸コネクタを1〜100Wの電力を供給する電子装置用同軸ケーブルで接続して成る電子装置であって、前記電子装置用同軸ケーブルはその長さが下記式で表わされるLMIN の50%以上200%以下であることを特徴とする電子装置。
    MIN ={2kS(T一T)/Q}1/2
    ただし、k:ケーブルの断面積平均の熱伝導率
    S:ケーブルの断面積
    :真空断熱容器の内壁温度
    :電子装置の温度
    Q:ケーブルの単位長さ当たりの供給電力の伝送損失による発熱量
  2. 前記電子装置用同軸ケーブルは、断面積平均の熱伝導率が2W・cm−1・K−1以下、断面積が0.5mm〜10mm、単位長さ当たりの伝送損失が5dB/m以下であり、かつ長さが10mm以上50mm以下であることを特徴とする請求項1記載の電子装置。
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