JP3563379B2 - 低電圧検知回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鉄道信号の制御を行う制御回路と共に実装されてそれと協動する低電圧検知回路に関し、詳しくは、制御回路と共に停電補償されるようになっていてその停電等を検出して制御に供する低電圧検知回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道信号においては、線路上の列車の有無を検知する方式として一般的に軌道回路が用いられており、軌道回路として区切られた線路上に列車が在線している場合に「列車あり」、在線していない場合に「列車なし」を出力するようになっている。軌道回路の列車検知出力を用いることにより、例えば信号機の防護区間内が「列車なし」であれば信号機に進行信号を現示するとともにルートを鎖錠し、信号機の防護区間内に列車が進入(「列車あり」)すると信号機に停止信号を現示するとともにルートを解錠するような制御を行っている。また、軌道回路の電源には、交流電源もしくは交流電源を整流して得られる直流電源が使用されている。
【0003】
この交流電源が電圧低下(低電圧)した場合は、軌道回路の動作が不安定となり、信号機の防護区間内に列車が進入していないにも関わらず、この区間に「列車あり」を出力してしまうと、ルートが解錠されるという誤った信号制御を引き起こすおそれがある。また、交流電源が停電するとすべての軌道回路出力は「列車あり」となり、交流電源が復電すると列車が在線していない軌道回路の出力は「列車なし」となる。ところが、軌道回路の動作時間にはバラツキがあるため、このバラツキによって、信号機の防護区間内に列車が進入していないにも関わらず、この区間に「列車あり」を出力してしまうと、ルートが解錠されるという誤った信号制御を引き起こすおそれがある。
【0004】
このような交流電源の電圧降下発生時や復電時の誤った信号制御を避けるために、鉄道信号においては交流電源の電圧を監視する低電圧検知回路が設けられている。従来、この低電圧検知回路には、低電圧検知リレーが用いられており、この故障は極めて少ないものとされている。ところが、鉄道信号へのコンピュータ導入に伴って低電圧検知回路の電子化も要求され、電子回路を用いた低電圧検知回路が用いられるようになってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の低電圧検知回路では、停電は検知できても、それ自体の故障まで検知できるようにはなっていない。このため、低電圧検知回路に回路故障が発生すると、そして、その故障が停電の検知を阻害するようなものであると、交流電源が停止したにもかかわらず停電の報せが制御回路に行かなくなってしまい、適切な停電処理のタイミングを失することも考えられる。
そこで、鉄道信号の制御をより確かなものにすべく、低電圧検知回路そのものの回路故障までも検知できるようにすることが技術的な課題となる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、停電に加えて故障も検知しうる低電圧検知回路を実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために発明された第1乃至第4の解決手段について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0007】
[第1の解決手段]
第1の解決手段の低電圧検知回路は、出願当初の請求項1に記載の如く、鉄道信号の制御を行う制御回路と別回路で設けられ又は一部もしくは全部を一体化して設けられその制御回路と共に停電補償される(すなわち後記交流電源の出力が止まったときでも或る程度の短期間であれば又は長期に亘って少なくとも自回路と前記制御回路との動作に必要な直流等の電力は供給されるようになっている)低電圧検知回路において、交流電源の出力を信号入力して波形の異なる複数のデジタル信号を生成する波形変換回路と、それらデジタル信号の値に基づき停電の有無に加えて前記波形変換回路の故障の有無も判別する判定手段とを備えたものである。
【0008】
このような第1の解決手段の低電圧検知回路にあっては、交流電源の出力から波形変換回路によって複数の信号が生成され、それらの値に基づいて判定手段により停電の有無が判別されるのに加えて波形変換回路の故障の有無も判別される。その際、複数の信号として生成されるのが、扱い易いデジタル信号であり、それも波形の異なる信号なため、種々の場合分けが可能となるので、停電も故障も的確に判別される。
これにより、交流電源の出力を監視してその停電を検知する低電圧検知回路によって、判定手段の部分は別としても、低電圧検知回路自体の故障までも、検知されることとなる。
したがって、この発明によれば、停電に加えて自らの故障も的確に検知する低電圧検知回路を実現することができる。
【0009】
[第2の解決手段]
第2の解決手段の低電圧検知回路は、出願当初の請求項2に記載の如く、上記の第1の解決手段の低電圧検知回路であって、前記波形変換回路が、入力信号を所定の閾値で二値化する二値化回路と、その出力に基づいてパルス信号を生成するパルス化回路と、前記二値化回路の出力に基づいてレベル信号を生成するレベル化回路とを具えている、というものである。
【0010】
このような第2の解決手段の低電圧検知回路にあっては、波形の異なる複数のデジタル信号としてパルス信号とレベル信号とが生成されるが、何れも、二値化回路等の一般的なものを組み合わせた簡便な回路によって生成され、入力信号の振幅変化等に応じて波形が変化する。
これにより、波形変換回路が比較的簡単に而も安価に具体化されることとなる。
したがって、この発明によれば、停電に加えて自らの故障も的確に検知する低電圧検知回路を簡便に実現することができる。
【0011】
[第3の解決手段]
第3の解決手段の低電圧検知回路は、出願当初の請求項3に記載の如く、上記の第2の解決手段の低電圧検知回路であって、前記二値化回路と前記パルス化回路と前記レベル化回路との組が複数設けられ、前記判定手段が故障有無の判別に際してその組を特定するようになっている、というものである。
【0012】
このような第3の解決手段の低電圧検知回路にあっては、二値化回路等が多重化されて、波形の異なる複数のデジタル信号も複数組得られることから、場合分けが更にきめ細かくなるので、判別可能な場合の数が増える。また、それによって回路規模が増大しても、故障の検知はそれぞれの組を特定して細かくなされるので、検知の精度は維持される。回路構造の複雑化も僅かに過ぎない。
これにより、検知精度を損なうことなく検知内容を拡張しうることとなる。
したがって、この発明によれば、停電に加えて自らの故障も的確に且つ細やかに検知する低電圧検知回路を簡便に実現することができる。
【0013】
[第4の解決手段]
第4の解決手段の低電圧検知回路は、出願当初の請求項4に記載の如く、上記の第3の解決手段の低電圧検知回路であって、前記二値化回路それぞれの閾値が異なっており、前記判定手段が停電有無の判別に際して復電状態(すなわち停電から復帰しつつある途中の状態)を検出するようになっている、というものである。
【0014】
このような第4の解決手段の低電圧検知回路にあっては、停電有無の判別に際して復電状態まで木目細かく判別される。しかも、二値化回路等の並列化を前提にして、それぞれの閾値に異なるものが採用されているので、各組の生成するデジタル信号の変化タイミングのずれ等を考慮する等のことで簡単に、木目細かな判別が可能になる。
したがって、この発明によれば、停電や故障に加えて復電まで的確に且つ細やかに検知する低電圧検知回路を簡便に実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明の低電圧検知回路について、これを実施するための具体的な形態を、図1〜図6に示した一実施例により説明する。この低電圧検知回路は、鉄道信号の制御を担うシステムに、その制御回路と一部回路を共有する形で、組み込まれている。そのシステムや低電圧検知回路の具体的な構成を、図面を引用して説明するが、図1は、システム全体回路のブロック図であり、図2は、波形変換回路のブロック図であり、図3は、判定手段の判別内容を示す表である。なお、その際、交流の電源ラインは太い長破線で、直流の電源ラインは太い短破線で、信号の流れは細い矢線で、複数本でも一本で、図示した。
【0016】
この鉄道信号のシステムには(図1参照)、電源10の交流出力Aから直流の電子回路動作電力Bを生成する電源系として主電源回路20と後備電源回路30とが設けられ、動作電力Bで動作する電子回路として波形変換回路40とコンピュータ50とインターフェイス60とが設けられている。その先には、制御対象の鉄道信号70も設置されている。コンピュータ50には、鉄道信号用として出力のフェールセーフが保証されたマイクロプロセッサシステム等が採用されるが、これはプログラムで論理演算や制御内容などを適宜設定できるようになっており、それには判定ルーチン51と信号制御ルーチン52とがインストールされている。それらのうち、後に詳述するように波形変換回路40と判定ルーチン51とによって低電圧検知が行われる。すなわち、波形変換回路40とコンピュータ50とで低電圧検知回路が構成されている。また、鉄道信号70の制御回路は信号制御ルーチン52とインターフェイス60とから構成されており、そのようなコンピュータ50は低電圧検知回路および制御回路とで共有・共用されるものとなっている。
【0017】
交流電源10は、例えば電圧が100Vや110Vで周波数が50Hzや60Hzで単相の交流を出力するものであり、その交流出力Aは主電源回路20と鉄道信号70に供給されるようになっている。必須では無いがこの例では後備電源回路30にも供給されるようになっている。主電源回路20は、例えば整流回路や平滑回路を具えた一般的な電源回路であり、交流出力Aから5Vや24Vなど電子回路の動作に好適な直流の電力Bを生成する。その電子回路動作電力Bは、波形変換回路40や,コンピュータ50,インターフェイス60に供給されるようになっている。
【0018】
後備電源回路30は、例えば大容量コンデンサや,繰り返し充放電可能な電池などを具備していて、主電源回路20が電子回路動作電力Bを出力しているときに電力を貯めておき、主電源回路20が動作電力Bを出力できないときにはそれに代わって電子回路動作電力Bを出力するものである。あるいは、それに代えて又はそれに加えて、エンジン駆動の自家発電装置などを利用して交流出力Aの生成を一時的に代行し、それを主電源回路20に供給するものである。そして、通常は電力が交流電源10から主電源回路20を介して電子回路40+50+60に供給され、交流電源10の停電時は電力が後備電源回路30から電子回路40+50+60に供給される。これにより、低電圧検知回路40+50が制御回路50+60と共に停電補償されるようになっている。
【0019】
鉄道信号70は、電気式の信号機が典型的であるが、軌道回路やその他の電気回路を介して電気的に制御可能なものであれば、合図器や標識なども、それに該当する。インターフェイス60には、コンピュータ50と軌道回路等とでやり取りされる信号のレベル変換を行う回路が設けられており、その他、必要に応じて、リレー回路や、センス回路、ロック回路なども設けられる。信号制御ルーチン52は、列車の運行等によって変わる軌道回路の状態を監視していて、その状態に応じて、あるいは図示しない操作パネルや上位コントローラからの指示に応じて、鉄道信号70に対する点灯や滅灯等の制御処理を行うものであるが、判定ルーチン51から定期的に又は非定期的に検知結果(C,D,E等)を受け取るとともにそれに応じて処理内容を切り替えるようにもなっている。
【0020】
波形変換回路40は(図2参照)、交流電源10の交流出力Aを信号として入力する際にサージノイズ等を除去・低減するノイズフィルタ41と、その入力信号Aから第1閾値に基づいて波形の異なる複数のデジタル信号LP,LLを生成する第1組の回路と、やはり入力信号Aから第2閾値に基づいて波形の異なる複数のデジタル信号HP,HLを生成する第2組の回路とを具えている。
そのうち、第1組の回路には、入力信号Aのノイズ除去後の信号を第1閾値との大小比較にて二値化するコンパレータ42(二値化回路)と、その二値信号からインパルスノイズやグリッジノイズを除去するローパスフィルタ43と、そのノイズ除去にて鈍った二値信号に対して波形整形を施してパルス信号LPを生成する波形整形回路44(パルス化回路)と、それと並列に設けられノイズ除去後の二値信号に対してパルス伸長を施してレベル信号LLを生成するパルス伸長回路45(レベル化回路)とが設けられている。
【0021】
コンパレータ42は、第1閾値が適切にセットできれば、ゲート素子等で置き換えるのも可能である。それにヒステリシス特性を持ったものを採用したり、ノイズフィルタ41を強化したりして、二値信号のノイズが無視できる程度しか発現しないようなときには、ローパスフィルタ43は不要であり、入力信号Aにノイズが乗らないような環境下では、ノイズフィルタ41も省略することができる。また、波形整形回路44は、論理素子を用いて単純に立ち上がり波形や立ち下がり波形を急峻にするものでも良いが、分周回路等を用いてパルス幅やデューティ比なども適当に改めてコンピュータ50への取り込みがしやすいようになっていると一層良い。さらに、パルス伸長回路45は、例えばリトリガラブルなワンショット回路等で具体化されるが、パルス間を埋めるようにパルス幅を伸長し得るものであれば、その他の回路でも良い。このような第1組の回路42〜45は、入力信号Aから、それを第1閾値で二値化して、波形の異なる複数のデジタル信号としてパルス信号LPとレベル信号LLとを生成するものとなっている。
【0022】
また、波形変換回路40における第2組の回路にも、コンパレータ42同様のコンパレータ46と、ローパスフィルタ43同様のローパスフィルタ47と、波形整形回路44同様の波形整形回路48と、パルス伸長回路45同様のパルス伸長回路49とが設けられている。第1組の回路との本質的な相違点は、コンパレータ46が第1閾値で無く第2閾値で二値化するようになっている、ということである。第1閾値と第2閾値は異なる値に設定され、この例では、第1閾値が正の低い値で、第2閾値はそれよりも高い値になっている。このような第2組の回路46〜49は、入力信号Aから、それを第2閾値で二値化して、波形の異なる複数のデジタル信号としてパルス信号HPとレベル信号HLとを生成するものとなっている。
【0023】
判定ルーチン51は(図3参照)、判定手段として、デジタル信号LP,LL,HP,HLの値に基づいて、波形変換回路40の入力信号Aに関する停電の有無を判別するのに加えて、波形変換回路40における故障の有無も判別するものであり、そのために、タイマー割込等にて定期的・周期的に起動されて、波形変換回路40からパルス信号LPとレベル信号LLとパルス信号HPとレベル信号HLとを受け取って取り込むようになっている。また、それらの入力値は、共通の所定期間に亘って又は個別に決められた入力回数分だけ、バッファリングされる。そして、その期間に亘ってパルスやレベルが継続しているか否かも斟酌したうえで、判別に用いる入力条件としてパルスやレベルの有無が決まるようにもなっている。
【0024】
入力条件に供されるデジタル信号が四つ有るので、それぞれの有無に基づいて、16ヶのケースに分かれ、入力条件がどのケースに当てはまっているかで判定結果が異なる。例えば、信号LP,LL,HP,HLがそれぞれ「○」,「○」,「○」,「○」すなわち総て有りのケース1では、停電や故障の判定結果が何れも「○」すなわち正常となる。一方、信号LP,LL,HP,HLがそれぞれ「×」,「×」,「×」,「×」すなわち総て無しのケース16では、故障の判定結果が「○」,「○」,「○」すなわち低い方の第1閾値に係る第1組の回路42〜45(Low)も,高い方の第2閾値に係る第2組の回路46〜49(High)も,総合的にも正常となるのに対し、停電の判定結果は「×」すなわち停電有りとなって、停電が検知されるようになっている。
【0025】
また、信号LP,LL,HP,HLがそれぞれ「○」,「○」,「×」,「×」のケース13でも、やはり故障の判定結果が何れも「○」になるとともに停電の判定結果が「×」となって停電が検知されるが、このケースは、完全な停電状態ではなく、それから脱する途中の状態と判別される。これにより、判定ルーチン51は、停電有無の判別に際して復電状態まで木目細かく検出するものとなっている。
【0026】
さらに、その他のケースでは、故障の判定結果のうち回路42〜45(Low)及び回路46〜49(High)に関するもの何れか一方または双方が故障の「×」になり、総合的にも「×」になる。これにより、判定ルーチン51は、波形変換回路40における故障の有無を判別するとともに、それに際して故障の発生した回路部分の組まで特定するものとなっている。なお、故障時には停電検知が適切に行えないので、停電検知の判定結果は一律に安全側の停電有り「×」になるようにもなっている。
【0027】
また、それらの各判定結果は、判定ルーチン51によって適宜な停電検知結果Cや,復電検知結果D,故障検知結果Eなどに纏められて、信号制御ルーチン52の利用し易いものとなり、それから、例えば判定ルーチン51と信号制御ルーチン52との双方からアクセス可能なメモリ領域を介して随時、判定ルーチン51から信号制御ルーチン52に引き渡されるようになっている。
【0028】
このような低電圧検知回路等について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図4〜図6は、何れもデジタル信号の波形例と検知タイミングを示す図である。先ず図4を参照して停電検知に至る状況等を詳述し、次に図5を参照して復電検知に至る状況等を詳述し、最後に図6を参照して故障検知に至る状況等を詳述する。
【0029】
故障も無く停電も無い正常状態・通常状態では、交流電源10から交流出力Aが主電源回路20や後備電源回路30に供給され、それから電子回路動作電力Bが主電源回路20によって生成され、それを供給されて波形変換回路40やコンピュータ50そしてインターフェイス60が動作し、コンピュータ50の信号制御ルーチン52によって鉄道信号70の制御が遂行される。そのとき、後備電源回路30では停電に備えて蓄電が行われる。交流出力Aが波形変換回路40の入力信号Aとされて、パルス信号LPや,レベル信号LL,パルス信号HP,レベル信号HLが繰り返して波形変換回路40からコンピュータ50に取り込まれる(図4(a)参照)。
【0030】
停電が発生する前は、レベル信号LL,HLが、図3の表の「○」に対応するハイ状態を維持し(図4(b)の左側部分を参照)、パルス信号LP,HPは「○」対応の矩形波状態を維持しているが(図4(c)の左側部分を参照)、停電が発生すると、交流出力Aが低下して、電子回路動作電力Bが主電源回路20でなく後備電源回路30から供給されるとともに、先にレベル信号HL及びパルス信号HPが「×」対応のロー状態になり、その後にレベル信号LL及びパルス信号LPも「×」対応のロー状態になる(図4(b),(c)の右側部分を参照)。そして、その状態が所定期間に亘って継続すると(図4(a)における▲1▼〜▲6▼のところを参照)、判定ルーチン51によって停電が検知される(図4(d)における★マークのところを参照)。そして、判定ルーチン51によって停電検知結果Cが有意にされ、それを参照した信号制御ルーチン52によって停電を考慮にいれた鉄道信号70の制御が行われる。
【0031】
また、停電から復帰するとき即ち復電時には(図5参照)、交流出力Aが上昇して回復するのに伴って、電子回路動作電力Bの供給主体が後備電源回路30から主電源回路20に戻るとともに、先にレベル信号LL及びパルス信号LPが「×」対応のロー状態から「○」対応のハイ状態や矩形波状態になり、その後にレベル信号HL及びパルス信号HPも、やはり、「×」対応のロー状態から「○」対応のハイ状態や矩形波状態になる(図5(b),(c)参照)。そして、その状態が所定期間に亘って継続したうえで(図5(a)における▲1▼〜▲6▼のところを参照)、その状態が更に念入りに継続したことが確認されると(図5(a)における丸付き110のところを参照)、判定ルーチン51によって復電状態が検知される(図5(d)における★マークのところを参照)。そして、判定ルーチン51によって復電検知結果Dが有意にされ、それを参照した信号制御ルーチン52によって鉄道信号70の制御が通常のものに戻される。
【0032】
さらに、波形変換回路40に故障が発生すると、故障状況にも依るが大抵、パルス信号LPかパルス信号HPが異常になる(図6(b)参照)。そして、その状態が所定期間に亘って継続すると(図6(a)における▲1▼〜▲6▼のところを参照)、判定ルーチン51によって故障が検知される(図6(d)における★マークのところを参照)。そして、判定ルーチン51によって、故障検知結果Eが有意にされるとともに、アラーム等が発せられる。そのアラーム表示や故障検知結果Eには、パルス信号LP,HPの何れが異常になったのかに応じて、さらにはレベル信号LL,HLの状態にも応じて、少なくとも第1組の回路42〜45と第2組の回路46〜49との何れが故障したのか等の詳細情報も含められる。また、それに随伴して停電検知結果Cも有意にされ、それを参照した信号制御ルーチン52によって念のため停電を考慮にいれた鉄道信号70の制御が行われる。
【0033】
こうして、この鉄道信号の制御システムにあっては、交流電源10から電力が供給されているときはもちろん、その停電時にも、鉄道信号70の制御を行う制御回路50+60が動作を継続するとともに、停電検知を行う低電圧検知回路40+50も動作を継続して、安全な制御がなされる。しかも、停電状態だけでなく、それからの復電状態や、きめ細かな故障状態まで検知され、それぞれの状態に対応した適切な制御がなされる。
【0034】
【その他】
なお、上記の実施例では、コンピュータ50がシングルCPUからなる場合を述べたが、コンピュータ50は、それに限らず、マルチCPUからなるものでも良い。そのようなマルチの場合は、さらに判定ルーチン51と信号制御ルーチン52とが何れのCPUで実行されるようになっていても良い。また、判定手段や制御回路の具現化にコンピュータが必須な訳で無く、それらの一方または双方がコンピュータを含まない電子回路によって具体化されていても良い。電子回路は、トランジスタ回路や集積回路からなるものでも良く、リレー回路でも良く、ハイブリッド回路でも良い。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の解決手段の低電圧検知回路にあっては、波形の異なる複数のデジタル信号を生成して判定に供するようにしたことにより、停電に加えて自らの故障も的確に検知する低電圧検知回路を実現することができたという有利な効果が有る。
【0036】
また、本発明の第2の解決手段の低電圧検知回路にあっては、デジタル信号としてパルス信号とレベル信号とを生成するようにもしたことにより、停電に加えて自らの故障も的確に検知する低電圧検知回路を簡便に実現することができたという有利な効果を奏する。
【0037】
さらに、本発明の第3の解決手段の低電圧検知回路にあっては、回路の多重化にて検知精度を損なうことなく検知内容を拡張しうるようにもしたことにより、停電に加えて自らの故障も的確に且つ細やかに検知する低電圧検知回路を簡便に実現することができたという有利な効果が有る。
【0038】
また、本発明の第4の解決手段の低電圧検知回路にあっては、閾値を異ならせたうえで木目細かく判別するようにしたことにより、停電や故障に加えて復電まで的確に且つ細やかに検知する低電圧検知回路を簡便に実現することができたという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低電圧検知回路の一実施例について、鉄道信号用の制御回路と一部回路を共有する態様で具体化した全体回路のブロック図である。
【図2】波形変換回路のブロック図である。
【図3】判定手段の判別内容を示す表である。
【図4】デジタル信号の波形例と停電検知タイミングを示す図である。
【図5】デジタル信号の波形例と復電検知タイミングを示す図である。
【図6】デジタル信号の波形例と故障検知タイミングを示す図である。
【符号の説明】
10 交流電源
20 主電源回路
30 後備電源回路(停電補償手段)
40 波形変換回路(低電圧検知回路の前半部分)
41 ノイズフィルタ(アナログ信号に係るノイズフィルタ)
42 コンパレータ(低い方の第1閾値に係わる第1二値化回路)
43 ローパスフィルタ(LPF、デジタル信号のノイズフィルタ)
44 波形整形回路(低い方の第1閾値に係わる第1パルス化回路)
45 パルス伸長回路(低い方の第1閾値に係わる第1レベル化回路)
46 コンパレータ(高い方の第2閾値に係わる第2二値化回路)
47 ローパスフィルタ(LPF、デジタル信号のノイズフィルタ)
48 波形整形回路(高い方の第2閾値に係わる第2パルス化回路)
49 パルス伸長回路(高い方の第2閾値に係わる第2レベル化回路)
50 コンピュータ(CPU、低電圧検知回路と制御回路との重複部)
51 判定ルーチン(判定手段、低電圧検知回路の後半部分)
52 信号制御ルーチン(鉄道信号用の制御回路の前半部分)
60 インターフェイス(I/F回路、鉄道信号用の制御回路の後半部分)
70 鉄道信号(軌道回路、標識、合図器、信号機)

Claims (4)

  1. 鉄道信号の制御を行う制御回路と共に停電補償される低電圧検知回路において、
    交流電源の出力を信号入力してデジタル化するデジタル化回路と、その出力から波形整形を行って周期的に値の変化するパルス波形的なデジタル信号を生成する波形整形回路と、前記デジタル化回路の出力から波形伸張を行って継続的に値の維持されるレベル波形的なデジタル信号を生成する波形伸張回路とを具えて、波形の異なる複数のデジタル信号を生成する波形変換回路と、
    それらデジタル信号について停電有無に係るに整合のとれているときにはその値の場合分けで停電の有無を判別するのに加えて前記デジタル信号について停電有無に係る値に不整合を生じたときにはその不整合状態に基づいて前記波形変換回路の故障の有無判別する判定手段とを備えたことを特徴とする低電圧検知回路。
  2. 前記デジタル化回路が、入力信号を所定の閾値で二値化する二値化回路であり前記波形整形回路がパルス信号を生成するパルス化回路であり前記波形伸張回路が二値のうち何れかを継続的に示すレベル信号を生成するレベル化回路であり、前記判定手段が、前記デジタル信号として前記パルス信号および前記レベル信号を用いるとともに、前記デジタル信号についての停電有無に係る値の整合・不整合として前記パルス信号のパルス有無と前記レベル信号の採択値との整合・不整合を用いるものであることを特徴とする請求項1記載の低電圧検知回路。
  3. 前記二値化回路と前記パルス化回路と前記レベル化回路との組が複数設けられ、前記判定手段が故障有無の判別に際して故障有りと判定するとき、前記デジタル信号についての停電有無に係る値に関して不整合の生じた回路を特定することにより、前記複数組のうち何れについての故障なのかも判別するものであることを特徴とする請求項2記載の低電圧検知回路。
  4. 前記二値化回路それぞれの閾値が異なっており、前記判定手段が停電有無の判別に際して復電状態を検出するものであることを特徴とする請求項3記載の低電圧検知回路。
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