JP3562799B2 - 剪断強さ測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、剪断強さ測定装置に関し、さらに詳しくは、例えばゲル状或いはゴム状など柔軟な固形状物体の剪断強さを測定するに用いる試験用装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、種々の固体材料の機械的特性を調査する方法が、種々提案されている。しかし、ゲル状物体やゴム状物体等の柔軟な材料は、外力によって粘弾性的な変形をするために、従来から提案されている機械的特性の試験方法を、そのまま適用することは困難であることが多い。一方、可塑性材料の動的特性を測定するために、材料の粘弾性的挙動の測定手段として各種のレオメータ等が製作され、市販されている。このようなレオメータを用いる動的試験としては、試験体に対して押し潰し力又は捻じり力を作用させて、試験体の変形や応力の変化などを調べるのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】
しかし、ゲル状物体やゴム状物体には、その物体を構成する材料中に異方性構造や不均質な組織を含むものが多く、特に3次元網状構造を含む場合には、物体の破壊強度の測定が重要となる場合がある。しかし、軟質や半硬質のゲル状物質などの軟質物体の試験材料を、確実に保持し固定することが容易でないため、こうした軟質物体、例えば獣肉、魚肉、海老肉、貝柱などの機械的特性、特に剪断強度を測定するに適した装置は、未だに実用できるものが無かった。
そこで本発明は、上記のような軟弱な性状を有する物体の剪断強さを、正確且つ再現性良く測定できる剪断強さ測定装置を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決することができる本発明の剪断強さ測定装置は、所定の長さを有する試験材料の前後の両端部を位置決めする1組の平行な支持壁を立設すると共に、該支持壁の中間位置に該試験材料の幅より長く且つ該試験材料の厚さより深い剪断溝を該支持壁と平行に設けてなる試験材料載置台と、該試験材料の幅より長く且つ該剪断溝の幅より薄くて該剪断溝の側壁に接触することなく該剪断溝内に挿入できる板状の押圧子と、該試験材料載置台の該剪断溝に向けて該押圧子を圧下げる際の押圧力を計測できる加圧手段とを備えたことを要旨とする。
【0005】
そして、この剪断強さ測定装置において、前記押圧子の前記剪断溝に対向する先端面が、前記剪断溝の長さ方向と平行な軸を有する半円柱面状に形成されていることによって、更に正確で信頼性の高い測定値を得ることができ、更に、前記剪断溝を設けた前記試験材料載置台の上面位置に対する前記押圧子の先端の相対位置を表示する手段を備えていることにより、試験材料の剪断が進行する過程を追跡することができる利点がある。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の剪断強さ測定装置を、図面を参照して説明する。
図1及び図2において、1は試験材料載置台であって、試験材料載置台1の平坦な上面1aには、所定の幅と所定の深さを持つ剪断溝1bが、試験材料載置台1を横切るように設けてある。また、該剪断溝1bを挟んで対称的に、一対の支持壁1cが剪断溝1bと平行に、該上面1aの上に立設されている。そして、該試験材料載置台1の底面には、図示しない加圧手段の下部に設けた加圧台上の所定位置に固定できるような、位置決め手段などが設けておくことが望ましい。
【0007】
また図1及び図3において、2は略長方形板状の押圧子であって、その横幅は、前記剪断溝1bの長さ、即ち試験材料載置台1の横幅と、略等しく形成されている。そして、該押圧子2を図示しない加圧手段の上方に設けた加圧腕に取り付けるために、押圧子2の上側縁2aの中央から上に向かって、取付棒2bが延設されており、また該押圧子2の下側縁2cには、押圧子2の横幅方向、即ち前記剪断溝1bの長さ方向と軸が平行で、直径が押圧子2の厚さと等しい半円柱面が形成されている。
【0008】
なお、これらの試験材料載置台1と押圧子2とを取り付ける加圧手段としては、材料の圧縮強さや引張強さ等を測定するに使用される、従来公知の加圧試験装置と同様の装置を用いることができる。本発明において用いられる加圧手段は、例えば、測定試料を載せた加圧台を所定の速さで押し上げると同時に、移動距離を計測するように構成されると共に、測定試料と接する加圧治具を荷重計を介して固定できる加圧腕を備え、且つ該移動距離と該荷重とを記録できる加圧装置などを挙げることができるが、荷重計などの計測範囲が適切であって、前記の試験材料載置台1と押圧子2とを取り付け得る装置であれば、適宜の加圧装置を利用して、本発明の剪断強さ測定装置を構成することができる。
【0009】
次に、魚肉や海老肉などが加熱により肉が締まってゆく過程を調べるときを想定して、本発明の剪断強さ測定装置を用いて肉の剪断強さを測定する方法を説明する。
【0010】
先ず、図1のように本発明の剪断強さ測定装置を組み立てるが、このときの試験材料載置台1の寸法は、例えば剪断溝1bの幅は5mm、深さは10mmであり、長さ、すなわち試験材料載置台1の幅は6cmのものを用いる。このとき、剪断溝1bを挟んで設けた一対の支持壁1cの間隔は、例えば3cmである。その一方、剪断溝1bの上方に垂直に取り付けられる押圧子2は、例えば厚さが4mm、横幅が5cmであるものが適当である。
【0011】
このように剪断強さ測定装置を準備したのち、例えば1尾の重量が約50gの車海老の頭を除去し、96〜98℃の熱湯に投入して2分程度加熱処理して引き上げ、殻を外して得た、半ば白化した尾肉などを使用する。そして、この尾肉を腹側から二つ割りとして開き、頭部に近い方から幅が3cmとなるように尾肉を切り取って、剪断強さ測定用の試料Aとする。
【0012】
次いで、上記の試験材料載置台1の、剪断溝1bを挟んで設けた一対の支持壁1cの間に、上記の試料Aを嵌め込むように載置すると、剪断溝1bが海老の尾肉を横断するような状態に、試料Aが固定されることになる。こうしてから、試験材料載置台1と押圧子2を所定の速度で接近させると、押圧子2は試料Aと接触した状態を保ったままで、その接触した部分を剪断溝1bに向かって押し込むように作用する。そして、押圧子2に押された試料Aは横滑りなどを起こすこと無く剪断されるが、それと同時に、加圧手段に組み込まれた荷重計を作動させるので、試料Aを剪断するときの応力の測定が行われる。こうして測定された剪断応力は、例えば試料Aの剪断された断面積に対応した値などに換算するなどの方法で、評価することができる。
【0013】
以上詳述した本発明の剪断強さ測定装置において測定される剪断応力は、剪断溝1bの縁と押圧子2の下側縁2cとの間で押し潰され、且つ引きちぎられる際に観測される応力である。従って本発明の剪断強さ測定装置においては、剪断溝1b並びに押圧子2それぞれの形状、構造及び寸法を規定し、更に押圧子2の剪断溝1bに対する嵌入速度や嵌入位置を正確に規定して、測定を実施することにより、始めて正確で再現性のある測定結果が得られることを付言する。
【0014】
【発明の効果】
本発明の剪断強さ測定装置は、従来の方法では測定誤差が大きくて、正確な測定が難しかった軟弱な材料に対しても、正確で再現性の高い剪断強さの測定を行うことができる利点を有し、これまで官能検査などに頼る以外に信頼できる検査手段がなかったような、食品その他の軟質材料の力学的特性などの試験方法を提供することにより、これら軟質材料の品質管理を進めるのに極めて有用であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる剪断強さ測定装置の使用状況を説明する斜視図である。
【図2】本発明の剪断強さ測定装置における試験材料載置台の構造の例を示す斜視図である。
【図3】本発明の剪断強さ測定装置における押圧子の構造の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 試験材料載置台
1a 上面
1b 剪断溝
1c 支持壁
2 押圧子
2a 上側縁
2b 取付棒
2c 下側縁
Claims (3)
- 所定の長さを有する試験材料の前後の両端部を位置決めする1組の平行な支持壁を立設すると共に、該支持壁の中間位置に該試験材料の幅より長く且つ該試験材料の厚さより深い剪断溝を該支持壁と平行に設けてなる試験材料載置台と、該試験材料の幅より長く且つ該剪断溝の幅より薄くて該剪断溝の側壁に接触することなく該剪断溝内に挿入できる板状の押圧子と、該試験材料載置台の該剪断溝に向けて該押圧子を圧下げる際の押圧力を計測できる加圧手段とを備えたことを特徴とする剪断強さ測定装置。
- 前記押圧子の前記剪断溝に対向する先端面が、前記剪断溝の長さ方向と平行な軸を有する半円柱面状に形成されている、請求項1に記載の剪断強さ測定装置。
- 前記剪断溝を設けた前記試験材料載置台の上面位置に対する前記押圧子の先端の相対位置を表示する手段を備えている、請求項1または2に記載の剪断強さ測定装置。
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