JP3562789B2 - 過電流検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、バランサリアクトルを用いてインバータ装置を並列運転する場合の、電流検出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の電源装置は、電動機などの負荷に対して高精度かつ高速な制御が要求されるため、電源装置の内部または負荷の近傍に各種検出器が設置され、各種検出情報に基づいて給電状態を把握しながら、負荷に対する制御を行っている。
この様な従来の制御装置において、制御の異常または電源装置や負荷の故障などに起因する種々の異常は、制御用の各種検出器によって検出され、装置全体の自己保護を実施できる構成となっている。
【0003】
図5は、例えば、平成2年電気学会産業応用部門全国大会の「LSM駆動用PWM多重インバータの制御方式」に記載された、従来の異常検出装置を示す回路図である。
ここでは、近年の電動機制御に広く使用されているインバータ装置を適用した場合を示し、3相のうちの1相のみを回路化した状態を示している。
図において、1〜5は半導体素子から成る公知のインバータ装置であり、入力された直流電力を交流電力に変換して出力する。6は各インバータ装置1〜5に直流電圧Edを供給する直流電源、7〜10は各インバータ装置1〜4の出力端子に設置された変圧器である。
【0004】
V1〜V5は各インバータ装置1〜5の出力電圧であり、インバータ装置1〜4の出力電圧V1〜V4は、変圧器7〜10の二次側から出力される。Vは出力電圧V1〜V5を総合した出力電圧、Iは出力電圧Vにより供給される1相分の出力電流である。インバータ装置1〜5、直流電源6および出力変圧器7〜10は、交流電力を出力するための電源装置を構成しており、同様の電源装置を併設することにより3相の電源装置と成っている。
11および12は、出力電流Iが供給される抵抗RおよびリアクタンスLから成る負荷であり、例えば電動機等に相当する。13は電動機の逆起電力e0を発生する等価的な交流電源であり、その一端は、接地線を介してグランドと直流電源6の中間点とに接続されている。14は変圧器7〜10の負荷側で出力電流Iを検出する電流検出器である。
なお、変圧器7〜10のインバータ装置1〜4側、およびインバータ装置5の出力端子には、各出力電流を検出するための電流検出器(図示せず)がそれぞれ設置され、各電流検出値等の各種検出情報により、異常検出を行う。
【0005】
次に、動作について説明する。
各インバータ装置1〜5からの出力電流を検出する電流検出器、および変圧器7〜10の負荷側で出力電流Iを検出する電流検出器14で過電流を検出し、インバータ装置1〜5の自己保護を行う。すなわち、装置内に設置された電流検出器のうち少なくとも1つが予め設定された閾値を越えると、過電流が発生したことを検出し、異常と判断する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の異常検出装置は、各インバータ装置1〜5のそれぞれにその出力電流を検出する電流検出器を備え、この各電流検出器と変圧器7〜10の負荷側の電流検出器14とで検出される各検出値の少なくとも1つが、予め設定された閾値を越えることで、過電流、すなわち異常を検出していた。
ところで、図5に示すような、インバータ装置1〜5、直流電源6および出力変圧器7〜10で構成される電源装置において、インバータ装置5の出力電流の不足解消等のため、出力電流を増大させるには、インバータ装置5に、他の同様のインバータ装置をバランサリアクトルを配して増設する方法が用いられる。この様な場合、従来の異常検出装置では、増設されたインバータ装置の出力電流を検出する電流検出器が設置されていなければ、バランサリアクトルを介してインバータ装置間に流れる循環電流、あるいは増設されたインバータ装置の出力電流の過電流を検出することができず、バランサリアクトルおよび増設されたインバータ装置の保護が困難であった。
【0007】
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、出力電流増大等のため、バランサリアクトルを配して2個の同様のインバータ装置の出力を結合させた装置において、その過電流検出を各インバータ装置のそれぞれに出力電流を検出する電流検出器が無くても可能にし、少ない電流検出器で各インバータ装置およびバランサリアクトルの保護を実施することができる過電流検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる請求項1記載の過電流検出装置は、バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBにより、上記バランサリアクトルを介して上記第1および第2のインバータ装置間に流れる循環電流値(IA−(IB/2))を演算する手段と、この演算された循環電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたものである。
【0009】
この発明に係わる請求項2記載の過電流検出装置は、バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に変圧器を介して接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を上記変圧器の上記負荷側で検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBおよび上記変圧器の巻き数比kにより、上記バランサリアクトルを介して上記第1および第2のインバータ装置間に流れる循環電流値(IA−(IB/2k))を演算する手段と、この演算された循環電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたものである。
【0010】
この発明に係わる請求項3記載の過電流検出装置は、バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBにより、上記第2のインバータ装置の出力電流値(IB−IA)を演算する手段と、この演算された出力電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたものである。
【0011】
この発明に係わる請求項4記載の過電流検出装置は、バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に変圧器を介して接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を上記変圧器の上記負荷側で検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBおよび上記変圧器の巻き数比kにより、上記第2のインバータ装置の出力電流値((IB/k)−IA)を演算する手段と、この演算された出力電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたものである。
【0012】
この発明に係わる請求項5記載の過電流検出装置は、請求項1〜4のいずれかにおいて、出力電流を検出する電流検出器をそれぞれに備えた複数個の既設インバータ装置が変圧器を介して多段接続されて、第2の電流検出器を備えて負荷に電力を供給し、上記既設インバータ装置のいずれかを第1の電流検出器を備えた第1のインバータ装置として、該第1のインバータ装置にバランサリアクトルを配して第2のインバータ装置を増設して出力電流を増大させ、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値を用いて、上記バランサリアクトルを介して上記第1および第2のインバータ装置間に流れる循環電流、あるいは上記第2のインバータ装置の出力電流の過電流を検出するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による過電流検出装置を示す回路図で、この場合も、インバータ装置の3相のうちの1相のみを回路化した状態を示している。
図において、15〜20は半導体素子から成る公知のインバータ装置であり、特に、19および20は同様に構成され、バランサリアクトル21を介して接続されてパラレル運転される第1のインバータ装置および第2のインバータ装置である。また、22は各インバータ装置15〜20に直流電圧Edを供給する直流電源、23〜26は各インバータ装置15〜18の出力端子に設置された変圧器であり、この変圧器23〜26を介して、各インバータ装置15〜18および結合された第1および第2のインバータ装置19、20が多段接続されて負荷に電力を供給する。
【0014】
V1〜V4は変圧器23〜26の負荷側から出力されるインバータ装置15〜18の出力電圧、V5は第1および第2のインバータ装置19、20の結合された出力電圧、Vは出力電圧V1〜V5を総合した出力電圧、Iは出力電圧Vにより供給される1相分の出力電流で、第1および第2のインバータ装置19、20の結合された出力電流でもある。このように、インバータ装置15〜20、バランサリアクトル21、直流電源22および出力変圧器23〜26は、交流電力を出力するための電源装置を構成しており、同様の電源装置を併設することにより3相の電源装置と成っている。
また、27は第1のインバータ装置19の出力電流を検出する第1の電流検出器、28は変圧器23〜26の負荷側で出力電流Iを検出する第2の電流検出器であり、また、変圧器23〜26のインバータ装置15〜18側には、各インバータ装置15〜18の出力電流を検出するための電流検出器(図示せず)がそれぞれ設置され、各電流検出値等の各種検出情報により、異常検出を行う。
【0015】
RおよびLは、出力電流Iが供給される、例えば電動機等に相当する負荷としての抵抗およびリアクタンスであり、29は電動機の逆起電力e0を発生する等価的な交流電源であり、その一端は、接地線を介してグランドと直流電源22の中間点とに接続されている。
また、図1の回路図には図示しないが、この過電流検出装置は、第1および第2の電流検出器27、28で検出される各電流値IA、IBにより、バランサリアクトル21を介して第1および第2のインバータ装置19、20間に流れる循環電流値を演算する手段と、この循環電流値が予め設定された閾値を越えると過電流と判断する手段を有する。
【0016】
次に、動作について説明する。
出力電流をIaに制御された第1のインバータ装置19と、出力電流をIbに制御された第2のインバータ装置20とをパラレル運転すると、これらのインバータ装置19、20間でバランサリアクトル21を介して循環電流Icが流れる。ここで、Iaは第1のインバータ装置19の電流指令値、Ibは第2のインバータ装置20の電流指令値であり、第1および第2のインバータ装置19、20は、同様に構成されてパラレル運転されるもので、同じ出力電流になるように制御されるため、Ia=Ibである。この様に電流指令値Ia、Ibは等しいが、制御異常の場合、もしくは両回路のインピーダンスの差等から循環電流Icが流れるものである。
この循環電流Icは、バランサリアクトル21の鉄心を飽和させないために、所定の値以下に抑えておく必要があり、予め設定された閾値を超える過電流を検出することにより、バランサリアクトル21を保護する。
【0017】
この循環電流Icの過電流検出について以下に示す。
第1の電流検出器27(検出電流値IA)では、第1のインバータ装置19の出力電流が検出され、
IA=Ia+Ic
第2の電流検出器28(検出電流値IB)では、第1および第2のインバータ装置19、20の結合された出力電流Iが検出され、
IB=Ia+Ib
ここでIa=Ibであるため、
IB=2Ia
従って、
Ic=(IA−(IB/2)) となる。
【0018】
この実施の形態では、第1の電流検出器27による検出電流値IAと第2の電流検出器28による検出電流値IBとを用いて、バランサリアクトル21を介して第1および第2のインバータ装置19、20間に流れる循環電流値Icを、(IA−(IB/2))で演算し、この演算された循環電流値Icが、予め設定された閾値を超えると過電流が発生したことを検出し、異常と判断する。
この様に、第1のインバータ装置19の出力電流を検出する第1の電流検出器27からの値と、変圧器23〜26の負荷側で出力電流I(第1および第2のインバータ装置19、20の結合された出力電流)を検出する第2の電流検出器28からの値とで、循環電流値Icを演算して過電流検出を行うため、第2のインバータ装置20の出力電流を検出する電流検出器が無くても、バランサリアクトル21の保護が可能になり、検出器が削減できコスト低減も図れる。
【0019】
また、インバータ装置15〜19、直流電源22および出力変圧器23〜26で構成される電源装置を既設のものとして、既設の第1のインバータ装置19の出力電流の不足解消等のため、出力電流を増大させるためにバランサリアクトル21を配して第2のインバータ装置20を増設してパラレル運転する場合、増設インバータ装置としての第2のインバータ装置20に電流検出器が無くても、バランサリアクトル21を介して第1および第2のインバータ装置19、20間に流れる循環電流の過電流が検出でき、バランサリアクトルの保護が容易に行うことができ、設計上の自由度が向上する。この他、装置製作後に回路変更を行い検出器の設置が困難な場合等にも効果がある。
【0020】
実施の形態2.
この実施の形態2では、図2に示すように、上記実施の形態1で示した過電流検出装置において、第1および第2のインバータ装置19、20の出力側を変圧器30を介して他のインバータ装置15〜18と多段接続したものである。
第2の電流検出器28による検出電流値IBは、変圧器23〜26、30の負荷側での出力電流Iを示すもので、上記変圧器30の巻き数比をkとすると、上記変圧器30のインバータ装置19、20側に換算すると、第1および第2のインバータ装置19、20の結合された出力電流は(IB/k)となる。
すなわち、この実施の形態では、第1の電流検出器27による検出電流値IAと第2の電流検出器28による検出電流値IBとを用いて、バランサリアクトル21を介して第1および第2のインバータ装置19、20間に流れる循環電流値Icを、(IA−(IB/2k))で演算し、この演算された循環電流値Icが、予め設定された閾値を超えると過電流が発生したことを検出し、異常と判断する。
【0021】
この実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様に、第2のインバータ装置20の出力電流を検出する電流検出器が無くても、バランサリアクトル21の保護が可能になり、検出器が削減できコスト低減が図れる。また、装置製作後に、第2のインバータ装置20の増設等、回路変更する際、検出器が無くてもバランサリアクトル21の保護が可能なため、設計上の自由度が向上する。
【0022】
実施の形態3.
次に、この発明による実施の形態3について、図3に基づいて説明する。この実施の形態では、上記実施の形態1で示した同様の過電流検出装置において、図示しないが、第1および第2の電流検出器27、28で検出される各電流値IA、IBにより、第2のインバータ装置20の出力電流値を演算する手段と、この出力電流値が予め設定された閾値を越えると過電流と判断する手段を有する。
【0023】
この第2のインバータ装置20の出力電流の過電流検出の動作について以下に示す。
第1の電流検出器27(検出電流値IA)では、第1のインバータ装置19の出力電流が検出され、第2の電流検出器28(検出電流値IB)では、第1および第2のインバータ装置19、20の結合された出力電流Iが検出されるため、第2のインバータ装置20の出力電流値を、(IB−IA)で演算し、この演算された出力電流値が、予め設定された閾値を超えると過電流が発生したことを検出し、異常と判断する。
【0024】
この様に、第1のインバータ装置19の出力電流を検出する第1の電流検出器27からの値と、変圧器23〜26の負荷側で出力電流I(第1および第2のインバータ装置19、20の結合された出力電流)を検出する第2の電流検出器28からの値とで、第2のインバータ装置20の出力電流値を演算して過電流検出を行う。このため、第2のインバータ装置20の出力電流を検出する電流検出器が無くても、第2のインバータ装置20の出力電流およびバランサリアクトル21を流れる過電流が検出でき、第2のインバータ装置20およびバランサリアクトル21の保護が可能になり、検出器が削減できコスト低減も図れる。
また、上記実施の形態1と同様に、装置製作後に、第2のインバータ装置20の増設等、回路変更する際、検出器が無くても第2のインバータ装置20およびバランサリアクトル21の保護が可能なため、設計上の自由度が向上する。
【0025】
なお、この実施の形態では、第2のインバータ装置20の出力電流値を演算して過電流検出を行う過電流検出装置について示したが、上記実施の形態1で示した、バランサリアクトル21を介して第1および第2のインバータ装置19、20間に流れる循環電流値Icを演算して過電流検出を行う手段を併せ持つと、双方の過電流検出を実施できる信頼性の高い過電流検出装置が得られる。
【0026】
実施の形態4.
この実施の形態4では、図4に示すように、上記実施の形態3で示した過電流検出装置において、第1および第2のインバータ装置19、20の出力側を変圧器30を介して他のインバータ装置15〜18と多段接続したものである。
上記実施の形態2で示したように、第2の電流検出器28による検出電流値IBは、変圧器23〜26、30の負荷側での出力電流Iを示すもので、上記変圧器30の巻き数比をkとすると、上記変圧器30のインバータ装置19、20側に換算すると、第1および第2のインバータ装置19、20の結合された出力電流は(IB/k)となる。
すなわち、この実施の形態では、第1の電流検出器27による検出電流値IAと第2の電流検出器28による検出電流値IBとを用いて、第2のインバータ装置20の出力電流値を、((IB/k)−IA)で演算し、この演算された出力電流値が、予め設定された閾値を超えると過電流が発生したことを検出し、異常と判断する。
【0027】
この実施の形態4においても、上記実施の形態3と同様に、第2のインバータ装置20の出力電流を検出する電流検出器が無くても、第2のインバータ装置20およびバランサリアクトル21の保護が可能になり、検出器が削減できコスト低減が図れる。また、装置製作後に、第2のインバータ装置20の増設等、回路変更する際、検出器が無くてもバランサリアクトル21の保護が可能なため、設計上の自由度が向上する。
また、上記実施の形態2で示した、バランサリアクトル21を介して第1および第2のインバータ装置19、20間に流れる循環電流値Icを演算して過電流検出を行う手段を併せ持つと、双方の過電流検出を実施できる信頼性の高い過電流検出装置が得られる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係わる請求項1記載の過電流検出装置は、バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBにより、上記バランサリアクトルを介して上記第1および第2のインバータ装置間に流れる循環電流値(IA−(IB/2))を演算する手段と、この演算された循環電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたため、第2のインバータ装置の出力電流を検出する電流検出器が無くても、バランサリアクトルの保護が可能になり、検出器が削減できコスト低減も図れるとともに、装置設計上の自由度も向上する。
【0029】
またこの発明に係わる請求項2記載の過電流検出装置は、バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に変圧器を介して接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を上記変圧器の上記負荷側で検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBおよび上記変圧器の巻き数比kにより、上記バランサリアクトルを介して上記第1および第2のインバータ装置間に流れる循環電流値(IA−(IB/2k))を演算する手段と、この演算された循環電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたため、第2のインバータ装置の出力電流を検出する電流検出器が無くても、バランサリアクトルの保護が可能になり、検出器が削減できコスト低減も図れるとともに、装置設計上の自由度も向上する。
【0030】
またこの発明に係わる請求項3記載の過電流検出装置は、バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBにより、上記第2のインバータ装置の出力電流値(IB−IA)を演算する手段と、この演算された出力電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたため、第2のインバータ装置の出力電流を検出する電流検出器が無くても、第2のインバータ装置およびバランサリアクトルの保護が可能になり、検出器が削減できコスト低減も図れるとともに、装置設計上の自由度も向上する。
【0031】
またこの発明に係わる請求項4記載の過電流検出装置は、バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に変圧器を介して接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を上記変圧器の上記負荷側で検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBおよび上記変圧器の巻き数比kにより、上記第2のインバータ装置の出力電流値((IB/k)−IA)を演算する手段と、この演算された出力電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたため、第2のインバータ装置の出力電流を検出する電流検出器が無くても、第2のインバータ装置およびバランサリアクトルの保護が可能になり、検出器が削減できコスト低減も図れるとともに、装置設計上の自由度も向上する。
【0032】
またこの発明に係わる請求項5記載の過電流検出装置は、請求項1〜4のいずれかにおいて、出力電流を検出する電流検出器をそれぞれに備えた複数個の既設インバータ装置が変圧器を介して多段接続されて、第2の電流検出器を備えて負荷に電力を供給し、上記既設インバータ装置のいずれかを第1の電流検出器を備えた第1のインバータ装置として、該第1のインバータ装置にバランサリアクトルを配して第2のインバータ装置を増設して出力電流を増大させ、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値を用いて、上記バランサリアクトルを介して上記第1および第2のインバータ装置間に流れる循環電流、あるいは上記第2のインバータ装置の出力電流の過電流を検出するため、増設する第2のインバータ装置に電流検出器が無くても、第2のインバータ装置およびバランサリアクトルの保護が可能になり、検出器が削減できコスト低減も図れるとともに、装置設計上の自由度が向上し、インバータ装置の増設が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による過電流検出装置を示す回路図である。
【図2】この発明の実施の形態2による過電流検出装置を示す回路図である。
【図3】この発明の実施の形態3による過電流検出装置を示す回路図である。
【図4】この発明の実施の形態4による過電流検出装置を示す回路図である。
【図5】従来の異常検出装置を示す回路図である。
【符号の説明】
15〜18 既設のインバータ装置、
19 既設のインバータ装置としての第1のインバータ装置、
20 増設インバータ装置としての第2のインバータ装置、
21 バランサリアクトル、23〜26 変圧器、27 第1の電流検出器、
28 第2の電流検出器、30 変圧器。
Claims (5)
- バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBにより、上記バランサリアクトルを介して上記第1および第2のインバータ装置間に流れる循環電流値(IA−(IB/2))を演算する手段と、この演算された循環電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたことを特徴とする過電流検出装置。
- バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に変圧器を介して接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を上記変圧器の上記負荷側で検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBおよび上記変圧器の巻き数比kにより、上記バランサリアクトルを介して上記第1および第2のインバータ装置間に流れる循環電流値(IA−(IB/2k))を演算する手段と、この演算された循環電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたことを特徴とする過電流検出装置。
- バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBにより、上記第2のインバータ装置の出力電流値(IB−IA)を演算する手段と、この演算された出力電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたことを特徴とする過電流検出装置。
- バランサリアクトルを備えてパラレル運転され、出力が結合される第1および第2のインバータ装置と、該第1および第2のインバータ装置の出力側に変圧器を介して接続された負荷と、上記第1のインバータ装置の出力電流を検出する第1の電流検出器と、上記第1および第2のインバータ装置の結合された出力電流を上記変圧器の上記負荷側で検出する第2の電流検出器と、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値IA、IBおよび上記変圧器の巻き数比kにより、上記第2のインバータ装置の出力電流値((IB/k)−IA)を演算する手段と、この演算された出力電流値が予め設定された基準値を越えると過電流と判断する手段とを備えたことを特徴とする過電流検出装置。
- 出力電流を検出する電流検出器をそれぞれに備えた複数個の既設インバータ装置が変圧器を介して多段接続されて、第2の電流検出器を備えて負荷に電力を供給し、上記既設インバータ装置のいずれかを第1の電流検出器を備えた第1のインバータ装置として、該第1のインバータ装置にバランサリアクトルを配して第2のインバータ装置を増設して出力電流を増大させ、上記第1および第2の電流検出器で検出される各電流値を用いて、上記バランサリアクトルを介して上記第1および第2のインバータ装置間に流れる循環電流、あるいは上記第2のインバータ装置の出力電流の過電流を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の過電流検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12762098A JP3562789B2 (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | 過電流検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12762098A JP3562789B2 (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | 過電流検出装置 |
Publications (2)
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JPH11332246A JPH11332246A (ja) | 1999-11-30 |
JP3562789B2 true JP3562789B2 (ja) | 2004-09-08 |
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Family Applications (1)
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JP12762098A Expired - Lifetime JP3562789B2 (ja) | 1998-05-11 | 1998-05-11 | 過電流検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3562789B2 (ja) |
-
1998
- 1998-05-11 JP JP12762098A patent/JP3562789B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH11332246A (ja) | 1999-11-30 |
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