JP3561676B2 - Semiconductor laser device - Google Patents
Semiconductor laser device Download PDFInfo
- Publication number
- JP3561676B2 JP3561676B2 JP2000092303A JP2000092303A JP3561676B2 JP 3561676 B2 JP3561676 B2 JP 3561676B2 JP 2000092303 A JP2000092303 A JP 2000092303A JP 2000092303 A JP2000092303 A JP 2000092303A JP 3561676 B2 JP3561676 B2 JP 3561676B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- current blocking
- semiconductor laser
- accumulation preventing
- laser device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電流ブロック層を有する半導体レーザ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光導波路を形成するために活性層に平行な方向に屈折率差が与えられた屈折率導波構造の半導体レーザ素子が開発されている。図12は、特開平8−222801号公報に記載された従来の半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【0003】
図12の半導体レーザ素子120においては、n型基板121上にn型クラッド層122、活性層123、p型クラッド層124およびp型コンタクト層127が順に形成され、p型コンタクト層127およびp型クラッド層124がエッチングされてリッジ部およびそのリッジ部両側に平坦部が形成されている。
【0004】
さらに、p型クラッド層124のリッジ部の両側の平坦部上に低キャリア濃度の第1の電流ブロック層125が形成され、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層125上にn型電流ブロック層126が形成されている。p型コンタクト層127上およびn型電流ブロック層126上にp型コンタクト層128が形成されている。
【0005】
半導体レーザ素子120の駆動時に、n型電流ブロック層126とp型クラッド層124との間におけるpn接合部に逆バイアスが印加される。それにより、n型電流ブロック層126により電流が遮断され、リッジ部に電流が狭窄されて注入される。
【0006】
一般に、n型電流ブロック層とp型クラッド層との間に形成されるpn接合部は大きな電気容量を有するので、半導体レーザ素子の高速動作を阻害する要因になっている。pn接合部の電気容量は、そのpn接合部におけるキャリア濃度が高い程大きくなる。
【0007】
そこで、図12の半導体レーザ素子120においては、n型電流ブロック層126とp型クラッド層124との間のpn接合部における電気容量を低減するために、低キャリア濃度の電流ブロック層125が設けられている。
【0008】
この低キャリア濃度の電流ブロック層125は、n型電流ブロック層126より低いキャリア濃度を有する。そのため、この低キャリア濃度の電流ブロック層125によりn型電流ブロック層126とp型クラッド層124との間のpn接合部に空乏領域が形成され、電気容量が低減する。それにより、半導体レーザ素子120の高速動作が可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、p型クラッド層124のバンドギャップよりも小さいバンドギャップを有する低キャリア濃度の電流ブロック層125を有する半導体レーザ素子120では、p型クラッド層124および低キャリア濃度の電流ブロック層125の価電子帯のエネルギーバンド構造が図13に示すような構造となる。
【0010】
図13はp型クラッド層および低キャリア濃度の電流ブロック層の価電子帯のエネルギーバンド構造を示す模式図である。図13に示すように、低キャリア濃度の電流ブロック層125のバンドギャップがp型クラッド層124のバンドギャップよりも十分小さいため、p型クラッド層124から低キャリア濃度の電流ブロック層125にキャリアが注入されて蓄積されやすくなる。その結果、低キャリア濃度の電流ブロック層125とp型クラッド層124の間に電気容量が新たに発生する。このため、半導体レーザ素子120において高速動作化が十分に図れない。
【0011】
本発明の目的は、高速動作化が十分に図られた半導体レーザ素子を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明に係る半導体レーザ素子は、活性層上に第1導電型の第1のクラッド層が設けられ、電流注入領域を除いて第1のクラッド層上に低キャリア濃度の第1の電流ブロック層が設けられたIII 族窒化物半導体からなる半導体レーザ素子であって、第1の電流ブロック層がGaNからなり、第1のクラッド層と第1の電流ブロック層との間に第1の電流ブロック層へのキャリアの蓄積を阻止するAlGaNからなるキャリア蓄積防止層が形成され、キャリア蓄積防止層は、変調ドープ効果により第1のクラッド層から供給される第1導電型のキャリアを補償するように第2導電型のキャリアを供給するバンド間準位を有するものである。
【0013】
なお、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層とは、アンドープの層、もしくは電流を阻止することが可能な範囲で少量に不純物がドープされた層である。
【0014】
本発明に係る半導体レーザ素子においては、第1のクラッド層と第1の電流ブロック層との間に、第2導電型のキャリアを供給するバンド間準位が形成されたキャリア蓄積防止層が形成されている。
【0015】
この場合、第1のクラッド層から供給された第1導電型のキャリアは、キャリア蓄積防止層のバンド間準位から供給される第2導電型のキャリアにより補償される。このため、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層におけるキャリアの蓄積を阻止することができる。それにより、第1の電流ブロック層の空乏状態が保たれる。したがって、第1の電流ブロック層と第1のクラッド層との間に発生する電気容量を小さくでき、半導体レーザ素子の高速動作化が十分に図られる。
【0016】
ここで、第1の電流ブロック層は第1のクラッド層よりもバンドギャップが小さい。第1の電流ブロック層が第1のクラッド層よりも小さなバンドギャップを有すると、第1のクラッド層から第1の電流ブロック層にキャリアが注入されて蓄積されやすくなる。しかしながら、この場合においては、第1のクラッド層と第1の電流ブロック層との間にキャリア蓄積防止層が形成されているため、第1の電流ブロック層におけるキャリアの蓄積を阻止することができる。
【0017】
バンド間準位は、バイアスを印加しない条件で実質的にすべてのバンド間準位がイオン化する密度を有することが好ましい。この場合、第1のクラッド層から供給された第1導電型のキャリアを効果的に補償することが可能となる。したがって、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層におけるキャリアの蓄積をより効果的に阻止することが可能となる。
【0018】
バンド間準位は、第2導電型の不純物のドーピングにより形成されてもよい。この場合、バンド間準位が形成されたキャリア蓄積防止層を容易に形成することが可能となる。
【0020】
また、第1のクラッド層はキャリア蓄積防止層よりも大きなバンドギャップを有し、第1のクラッド層とキャリア蓄積防止層との間に、第1のクラッド層のバンドギャップよりも小さくかつキャリア蓄積防止層のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する中間バンドギャップ層がさらに設けられてもよい。
【0021】
この場合、第1のクラッド層とキャリア蓄積防止層との間に中間バンドギャップ層が設けられているため、第1のクラッド層からn−キャリア蓄積防止層へキャリアが注入されにくくなり、さらに低キャリア濃度の第1の電流ブロック層へも注入されにくくなる。また、この場合においては、キャリアがキャリア蓄積防止層と中間バンドギャップ層との両方に分かれて注入されるので、キャリアが第1の電流ブロック層に注入されにくくなる。
【0022】
以上のことから、第1の電流ブロック層におけるキャリアの蓄積がさらに阻止される。
【0023】
また、このように中間バンドギャップ層を設けることにより、半導体レーザ素子の高速動作化を図ることが可能なキャリア蓄積防止層の膜厚およびキャリア濃度の範囲が広がる。このため、キャリア蓄積防止層の膜厚およびキャリア濃度の設定が容易となり、キャリア蓄積防止層の作製が容易となる。
【0024】
また、キャリア蓄積防止層は、第1のクラッド層のバンドギャップよりも小さくかつ第1の電流ブロック層のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有してもよい。この場合においては、キャリア蓄積防止層が上記の中間バンドギャップ層としての機能を有するため、第1の電流ブロック層におけるキャリアの蓄積がさらに阻止される。
【0025】
また、この場合においても、半導体レーザ素子の高速動作化を図ることが可能なキャリア蓄積防止層の膜厚およびキャリア濃度の範囲が広くなる。それにより、キャリア蓄積防止層の膜厚およびキャリア濃度の設定が容易となり、キャリア蓄積防止層の作製が容易となる。
【0026】
第1のクラッド層は、活性層上に形成された平坦部と、電流注入領域における平坦部上に形成されたリッジ部を有し、キャリア蓄積防止層は、リッジ部の両側における平坦部上およびリッジ部の側面上に形成され、第1の電流ブロック層は、キャリア蓄積防止層上に形成されてもよい。この場合においては、高速動作化が図られたリッジ導波型構造の半導体レーザ素子が実現される。
【0027】
また、キャリア蓄積防止層および第1の電流ブロック層は電流注入領域を除いて第1のクラッド層上に順に形成され、電流注入領域においてキャリア蓄積防止層および第1の電流ブロック層の側面と第1のクラッド層の上面とで囲まれた空間を埋め込むように第1導電型の第2のクラッド層が設けられてもよい。この場合においては、高速動作化が図られたセルフアライン型構造の半導体レーザ素子が実現される。
【0028】
キャリア蓄積防止層は、電流注入領域を除く領域に形成されてもよい。この場合においては、電流注入領域に逆導電型のキャリア蓄積防止層が形成されていないため、電流が速やかに電流注入領域に注入される。
【0029】
また、第1の電流ブロック層上に第2導電型の第2の電流ブロック層が設けられてもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の参考例における半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【0031】
図1に示す半導体レーザ素子においては、n−GaAs基板1上に、n−(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなる厚さ1500nmのn−クラッド層2、および後述する発光層14が順に形成されている。発光層14上に、p−(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなる厚さ1500nmのp−クラッド層6およびp−Ga0.5 In0.5 Pからなる厚さ200nmのp−コンタクト層7が順に形成されている。これらのp−クラッド層6およびp−コンタクト層7がエッチングされてリッジ部が形成されている。
【0032】
n−GaAs基板1のキャリア濃度は1×1018cm−3、n−クラッド層2のキャリア濃度は3×1017cm−3、p−クラッド層6のキャリア濃度は3×1017cm−3、p−コンタクト層7のキャリア濃度は2×1018cm−3である。
【0033】
さらに、リッジ部の上面にストライプ状開口部を有する厚さtのn−GaAsからなるn−キャリア蓄積防止層8が、p−クラッド層6上に形成されている。また、リッジ部の上面にストライプ状開口部を有するアンドープのGaAsからなる厚さ1000nmの低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9がn−キャリア蓄積防止層8上に形成されている。リッジ部の上面にストライプ状開口部を有するn−GaAsからなる厚さ500nmの逆導電型の第2の電流ブロック層10が低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9上に形成されている。n−キャリア蓄積防止層8のキャリア濃度は5×1017cm−3である。逆導電型の第2の電流ブロック層10のキャリア濃度は8×1017cm−3である。
【0034】
逆導電型の第2の電流ブロック層10のストライプ状開口部内のp−コンタクト層7上および逆導電型の第2の電流ブロック層10上に、p−GaAsからなる厚さ3000nmのp−コンタクト層11が形成されている。p−コンタクト層11のキャリア濃度は3×1019cm−3である。p−コンタクト層11上に厚さ300nmのp側電極12が形成される。n−GaAs基板1の裏面に厚さ300nmのn側電極13が形成されている。このように、図1の半導体レーザ素子はリッジ導波型構造を有する。
【0035】
発光層14は、n−クラッド層2上に形成された(Al0.5 Ga0.5 )0.5 In0.5 Pからなる厚さ30nmのガイド層3、このガイド層3上に形成された量子井戸活性層4、およびこの量子井戸活性層4上に形成された(Al0.5 Ga0.5 )0.5 In0.5 Pからなる厚さ30nmのガイド層5を含む。
【0036】
量子井戸活性層4は、Ga0.5 In0.5 Pからなる厚さ5nmの複数の量子井戸層15と(Al0.5 Ga0.5 )0.5 In0.5 Pからなる厚さ5nmの複数の障壁層16とが交互に積層されてなる超格子構造を有する。例えば、障壁層16の数は2であり、量子井戸層15の数は3である。
【0037】
上記の構成をまとめて表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
図2は図1の半導体レーザ素子におけるp−クラッド層6、n−キャリア蓄積防止層8および低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9のエネルギーバンド図を模式的に表したものである。
【0040】
図2(a)に示すように、図1の半導体レーザ素子においては、p−クラッド層6と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との間に、p−クラッド層6と逆導電型の不純物準位、すなわちドナー準位が形成されたn−キャリア蓄積防止層8が形成されている。
【0041】
なお、この場合においては、n−キャリア蓄積防止層8のバンドギャップと低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9とのバンドギャップとは等しく、これらの層8,9のバンドギャップは、p−クラッド層6のバンドギャップよりも小さい。
【0042】
図2(b)に示すように、n−キャリア蓄積防止層8に形成されたドナー準位から供給されるキャリアがp−クラッド層6から供給されるキャリアを補償する。このため、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へ蓄積されるキャリアの量が少なくなる。
【0043】
低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へ蓄積されるキャリアの量が少なくなることにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9の空乏状態が保たれるので、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9とp−クラッド層6との間に発生する電気容量を小さくでき、半導体レーザ素子の高速動作化が十分に図られる。このように、p−クラッド層6と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との間に、p−クラッド層6と逆導電型の不純物準位が形成されたn−キャリア蓄積防止層8を形成することにより、容易に図1の半導体レーザ素子の高周波特性が改善される。
【0044】
図3、図4および図5は図1に示した半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
【0045】
図3に示すように、MOCVD(有機金属化学的気相成長)法により、n−GaAs基板1上に、n−(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなるn−クラッド層2、(Al0.5 Ga0.5 )0.5 In0.5 Pからなるガイド層3、量子井戸活性層4、(Al0.5 Ga0.5 )0.5 In0.5 Pからなるガイド層5、(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなるp−クラッド層6およびp−Ga0.5 In0.5 Pからなるp−コンタクト層7を順に成長させる。
【0046】
図4に示すように、p−コンタクト層7上にSiO2 膜を形成してパターニングし、ストライプ状のSiO2 膜17を形成する。その後、SiO2 膜17をマスクとしてp−コンタクト層7およびp−クラッド層6の一部をエッチングにより除去し、リッジ部を形成する。
【0047】
さらに、図5に示すように、SiO2 膜17を選択成長マスクとして、MOCVD法によりp−クラッド層6上にn−GaAsからなる逆導電型のp−キャリア蓄積防止層8、アンドープのGaAsからなる低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9およびn−GaAsからなる逆導電型の第2の電流ブロック層10を順に成長させる。
【0048】
SiO2 膜17を除去した後、図1に示したように、逆導電型の第2の電流ブロック層10上およびp−コンタクト層7上にp−GaAsからなるp−コンタクト層11をMOCVD法により形成し、p−コンタクト層11の表面にCr/Auからなるp側電極12を形成し、n−GaAs基板1の裏面にAuGe/Ni/Auからなるn側電極13を形成する。
【0049】
ここで、図1の半導体レーザ素子において、キャリア濃度が5×1017cm−3のn−キャリア蓄積防止層8の膜厚tを変化させ、各膜厚tにおける半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚tが20〜35nmの場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0050】
なお、遮断周波数とは、測定対象の半導体レーザ素子から出力された正弦波を重畳したレーザ光の振幅が低周波重畳時(本例では重畳周波数が10MHz以下のとき)に比べて3dB低下する周波数である。
【0051】
さらに、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚を30nmとしてn−キャリア蓄積防止層8のキャリア濃度を変化させ、各キャリア濃度における半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層8のキャリア濃度が3×1017〜6×1017cm−3の場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0052】
次に、本発明の第2の参考例における半導体レーザ素子について説明する。
第2の参考例の半導体レーザ素子の構成は、図1に示した構成と同様であり、各層の材料、膜厚およびキャリア濃度が異なる。本参考例の半導体レーザ素子の各層の材料、膜厚およびキャリア濃度を表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
表2に示すように、本参考例の半導体レーザ素子においては、p−クラッド層6と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との間に、p−クラッド層6と逆導電型の不純物準位(ドナー準位)が形成されたn−キャリア蓄積防止層8が形成されている。このため、本参考例においては、第1の参考例と同様、n−キャリア蓄積防止層8に形成されたドナー準位から供給されるキャリアがp−クラッド層6から供給されるキャリアを補償する。このため、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へ蓄積されるキャリアの量が少なくなる。
【0055】
低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へ蓄積されるキャリアの量が少なく
なることにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9の空乏状態が保たれるので、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9とp−クラッド層6との間に発生する電気容量を小さくでき、半導体レーザ素子の高速動作化が十分に図られる。したがって、本参考例においては、半導体レーザ素子の高周波特性が改善される。
【0056】
ここで、本参考例においては、n−キャリア蓄積防止層8のバンドギャップが、p−クラッド層6のバンドギャップよりも小さく、かつ低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9のバンドギャップよりも大きくなるように設定されている。このような本参考例のn−キャリア蓄積防止層8は、第4の参考例において後述する中間バンドギャップ層としての機能も有する。
【0057】
すなわち、この場合においては、p−クラッド層6、n−キャリア蓄積防止層8および低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9のバンドギャップがこの順で小さくなる。このため、p−クラッド層6とn−キャリア蓄積防止層8とのエネルギー差が、p−クラッド層6と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9とのエネルギー差に比べて小さくなる。それにより、キャリアがp−クラッド層6からn−キャリア蓄積防止層8へ注入されにくくなり、さらに低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へも注入されにくくなる。また、この場合においては、キャリアがn−キャリア蓄積防止層8と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との両方に分かれて注入されるので、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9に注入されるキャリアが少なくなる。
【0058】
以上のように、p−クラッド層6と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との中間の大きさのバンドギャップを有するn−キャリア蓄積防止層8を形成することにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9に蓄積されるキャリアの量をより少なくすることが可能となる。
【0059】
以上のことから、p−クラッド層6と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との中間の大きさのバンドギャップを有するn−キャリア蓄積防止層8が形成された本参考例においては、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9とp−クラッド層6との間に発生する電気容量をより小さくできるので、半導体レーザ素子の高速動作化がより図られる。
【0060】
本参考例の半導体レーザ素子において、キャリア濃度が5×1017cm-3のn−キャリア蓄積防止層8の膜厚tを変化させ、各膜厚tにおける半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚tが10〜40nmの場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0061】
さらに、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚を25nmとしてn−キャリア蓄積防止層8のキャリア濃度を変化させ、各キャリア濃度における半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層8のキャリア濃度が2.5×1017〜8.5×1017cm−3の場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0062】
上記の結果に示すように、本参考例においては、n−キャリア蓄積防止層8がp−クラッド層6と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との中間の大きさのバンドギャップを有するため、n−キャリア蓄積防止層8および低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9のバンドギャップの大きさが等しい第1の実施例に比べて、半導体レーザ素子の遮断周波数を顕著に向上させることが可能なn−キャリア蓄積防止層8の膜厚およびキャリア濃度の範囲が広くなる。したがって、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚およびキャリア濃度の設定を容易に行うことが可能となり、n−キャリア蓄積防止層8の作製が容易となる。
【0063】
なお、本参考例の半導体レーザ素子において、n−キャリア蓄積防止層8とp−クラッド層6との間に、アンドープ層を形成してもよい。あるいは、n−キャリア蓄積防止層8と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との間に、アンドープ層を形成してもよい。この場合、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9よりもバンドギャップの大きい材料からなるアンドープ層を形成することが好ましい。加えて、アンドープ層の材料は、p−クラッド層6よりも小さくかつ低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9よりも大きなバンドギャップを有する材料であることが好ましい。
【0064】
次に、本発明の第3の参考例における半導体レーザ素子について説明する。
第3の参考例の半導体レーザ素子の構成は、図1に示した構成と同様であり、各層の材料、膜厚およびキャリア濃度が異なる。本実施の形態の半導体レーザ素子の各層の材料、膜厚およびキャリア濃度を表3に示す。
【0065】
【表3】
【0066】
表3に示すように、本参考例の半導体レーザ素子においては、p−クラッド層6と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との間に、p−クラッド層6と逆導電型の不純物準位(ドナー準位)が形成されたn−キャリア蓄積防止層8が形成されている。このため、本参考例においては、第1の参考例と同様、n−キャリア蓄積防止層8に形成されたドナー準位から供給されるキャリアがp−クラッド層6から供給されるキャリアを補償する。このため、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へ蓄積されるキャリアの量が少なくなる。
【0067】
なお、この場合においては、n−キャリア蓄積防止層8のバンドギャップと低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9とのバンドギャップとは等しく、これらの層8,9のバンドギャップは、p−クラッド層6のバンドギャップよりも小さい。
【0068】
低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へ蓄積されるキャリアの量が少なくなることにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9の空乏状態が保たれるので、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9とp−クラッド層6との間に発生する電気容量を小さくでき、半導体レーザ素子の高速動作化が十分に図られる。したがって、本参考例においては、半導体レーザ素子の高周波特性が改善される。
【0069】
本参考例の半導体レーザ素子において、nキャリア濃度が5×1017cm-3のn−キャリア蓄積防止層8の膜厚tを変化させ、各膜厚tにおける半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚tが35nmの場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0070】
図6は本発明の第4の参考例における半導体レーザ素子を示す模式的断面図である。
【0071】
図6に示す半導体レーザ素子の構成は、以下の点を除いて、図1に示した半導体レーザ素子の構成と同様である。
【0072】
図6に示す半導体レーザ素子においては、p−クラッド層6とn−キャリア蓄積防止層8との間に、p−クラッド層6よりもバンドギャップが小さくかつn−キャリア蓄積防止層8よりもバンドギャップが大きな中間バンドギャップ層80が形成されている。このような図6の半導体レーザ素子の構成をまとめて表4に示す。
【0073】
【表4】
【0074】
表4に示すように、本参考例の半導体レーザ素子においては、p−クラッド層6と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9との間に、p−クラッド層6と逆導電型の不純物準位(ドナー準位)が形成されたn−キャリア蓄積防止層8が形成されている。このため、本参考例においては、第1の参考例と同様、n−キャリア蓄積防止層8に形成されたドナー準位から供給されるキャリアがp−クラッド層6から供給されるキャリアを補償する。このため、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へ蓄積されるキャリアの量が少なくなる。
【0075】
低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へ蓄積されるキャリアの量が少なくなることにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9の空乏状態が保たれるので、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9とp−クラッド層6との間に発生する電気容量を小さくでき、半導体レーザ素子の高速動作化が十分に図られる。したがって、本参考例においては、半導体レーザ素子の高周波特性が改善される。
【0076】
ここで、本参考例においてn−キャリア蓄積防止層8のバンドギャップと低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9のバンドギャップとが等しく、これらの層8,9のバンドギャップは、p−クラッド層6のバンドギャップよりも小さい。さらに、p−クラッド層6とn−キャリア蓄積防止層8との間には、p−クラッド層6およびn−キャリア蓄積防止層8の中間の大きさのバンドギャップを有する中間バンドギャップ層80が形成されている。このような中間バンドギャップ80が形成された本参考例においては、以下のような効果が得られる。
【0077】
すなわち、この場合においては、p−クラッド層6、中間バンドギャップ層80およびn−キャリア蓄積防止層8のバンドギャップがこの順で小さくなるため、p−クラッド層6と中間バンドギャップ層80とのエネルギー差がp−クラッド層6とn−キャリア蓄積防止層8とのエネルギー差に比べて小さくなる。このため、キャリアがp−クラッド層6から中間バンドギャップ層80へ注入されにくくなり、さらにn−キャリア蓄積防止層8へも注入されにくくなる。また、この場合においては、キャリアが中間バンドギャップ層80とn−キャリア蓄積防止層8との両方に分かれて注入されるので、n−キャリア蓄積防止層8に注入されるキャリアが少なくなる。
【0078】
以上のことから、中間バンドギャップ層80を形成することにより、n−キャリア蓄積防止層8へ注入されるキャリアを少なくし、さらに低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9へ注入されるキャリアを少なくすることが可能になる。それにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9に蓄積されるキャリアの量をより少なくすることが可能になる。
【0079】
以上のことから、中間バンドギャップ層80が形成された本参考例においては、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層9とp−クラッド層6との間に発生する電気容量をより小さくできるので、半導体レーザ素子の高速動作化がより図られる。
【0080】
本参考例の半導体レーザ素子において、キャリア濃度が5×1017cm-3のn−キャリア蓄積防止層8の膜厚tを変化させ、各膜厚tにおける半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚tが15〜35nmの場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0081】
さらに、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚を30nmとしてn−キャリア蓄積防止層8のキャリア濃度を変化させ、各キャリア濃度における半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層8のキャリア濃度が2.5×1017〜6×1017cm−3の場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0082】
上記の結果に示すように、中間バンドギャップ層80が形成された本参考例においては、中間バンドギャップ層が形成されていない第1の参考例に比べて、半導体レーザ素子の遮断周波数を顕著に向上させることが可能なn−キャリア蓄積防止層8の膜厚およびキャリア濃度の範囲が広くなる。したがって、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚およびキャリア濃度の設定を容易に行うことが可能となり、n−キャリア蓄積防止層8の作製が容易となる。
【0083】
図7は本発明の第5の参考例における半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【0084】
図7に示す半導体レーザ素子においては、図1に示した半導体レーザ素子と同様、n−GaAs基板1上に各層2〜5が形成されている。
【0085】
ガイド層5上に、p−(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなる厚さ200nmのp−クラッド層91が形成されている。p−クラッド層91のキャリア濃度は3×1017cm−3である。
【0086】
p−クラッド層91上に、n−Ga0.5 In0.5 Pからなるn−キャリア蓄積防止層92、アンドープのGaAsからなる厚さ1000nmの低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93およびn−GaAsからなる厚さ500nmの逆導電型の第2の電流ブロック層94が順に形成されている。
【0087】
n−キャリア蓄積防止層92、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93および逆導電型の第2の電流ブロック層94の中央部の領域が除去されてストライプ状開口部が形成されている。n−キャリア蓄積防止層92のキャリア濃度は5×1017cm−3である。逆導電型の第2の電流ブロック層94のキャリア濃度は8×1017cm−3である。
【0088】
ストライプ状開口部を埋め込むようにp−クラッド層91上および逆導電型の第2の電流ブロック層94上にp−(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなる厚さ1300nmのp−クラッド層95が形成されている。p−クラッド層95のキャリア濃度は3×1017cm−3である。このように、図6の半導体レーザ素子はセルフアライン型構造を有する。
【0089】
p−Ga0.5 In0.5 Pからなる厚さ200nmのp−コンタクト層96がp−クラッド層95上に形成されている。p−GaAsからなる厚さ3000nmのp−コンタクト層97がp−コンタクト層96上に形成されている。p−コンタクト層96のキャリア濃度は2×1018cm−3である。p−コンタクト層97のキャリア濃度は3×1019cm−3である。
【0090】
上記の構成をまとめて表5に示す。
【0091】
【表5】
【0092】
図8および図9は図7に示した半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
【0093】
図8に示すように、MOCVD法により、n−GaAs基板1上に、n−(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなるn−クラッド層2、(Al0.5 Ga0.5 )0.5 In0.5 Pからなる厚さ30nmのガイド層3、量子井戸活性層4、(Al0.5 Ga0.5 )0.5 In0.5 Pからなる厚さ30nmのガイド層5、p−(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなp−クラッド層91、n−Ga0.5 In0.5 Pからなるn−キャリア蓄積防止層92、アンドープのGaAsからなる低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93、およびn−GaAsからなる逆導電型の第2の電流ブロック層94を順に成長させる。
【0094】
逆導電型の第2の電流ブロック層94上にマスク(図示せず)を形成し、ストライプ状開口部を有するようにパターンニングする。その後、図9に示すように、逆導電型の第2の電流ブロック層94、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93およびキャリア蓄積防止層92の中央部をエッチングにより除去し、ストライプ状開口部を形成する。
【0095】
さらに、図7に示したように、MOCVD法により逆導電型の第2の電流ブロック層94上およびストライプ状開口部内のp−クラッド層91上にp−(Al0.7 Ga0.3 )0.5 In0.5 Pからなるp−クラッド層95、p−Ga0.5 In0.5 Pからなるp−コンタクト層96、およびp−GaAsからなるp−コンタクト層97を順に形成する。p−コンタクト層97の表面にCr/Auからなるp側電極12を形成し、n−GaAs基板1の裏面にAuGe/Ni/Auからなるn側電極13を形成する。
【0096】
図9の半導体レーザ素子においては、p−クラッド層91と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93との間に、p−クラッド層91と逆導電型の不純物準位(ドナー準位)が形成されたn−キャリア蓄積防止層92が形成されている。このため、本参考例においては、第1の参考例と同様、n−キャリア蓄積防止層92に形成されたドナー準位から供給されるキャリアがp−クラッド層91から供給されるキャリアを補償する。このため、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93へ蓄積されるキャリアの量が少なくなる。
【0097】
低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93へ蓄積されるキャリアの量が少なくなることにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93の空乏状態が保たれるので、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93とp−クラッド層91との間に発生する電気容量を小さくでき、半導体レーザ素子の高速動作化が十分に図られる。したがって、本参考例においては、半導体レーザ素子の高周波特性が改善される。
【0098】
図7の半導体レーザ素子において、キャリア濃度が5×1017cm−3のn−キャリア蓄積防止層92の膜厚tを変化させ、各膜厚tにおける半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層92の膜厚tが20〜35nmの場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0099】
さらに、n−キャリア蓄積防止層8の膜厚を30nmとしてn−キャリア蓄積防止層8のキャリア濃度を変化させ、各キャリア濃度における半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層のキャリア濃度が3×1017〜6×1017cm−3の場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0100】
次に、本発明の第6の参考例における半導体レーザ素子について説明する。
第6の参考例の半導体レーザ素子の構成は、図7に示した構成と同様であり、各層の材料、膜厚およびキャリア濃度が異なる。本実施の形態の半導体レーザ素子の各層の材料、膜厚およびキャリア濃度を表6に示す。
【0101】
【表6】
【0102】
表6に示すように、本参考例の半導体レーザ素子においては、p−クラッド層91と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93との間に、p−クラッド層91と逆導電型の不純物準位(ドナー準位)が形成されたn−キャリア蓄積防止層92が形成されている。このため、本参考例においては、第1の参考例と同様、n−キャリア蓄積防止層92に形成されたドナー準位から供給されるキャリアがp−クラッド層91から供給されるキャリアを補償する。このため、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93へ蓄積されるキャリアの量が少なくなる。
【0103】
低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93へ蓄積されるキャリアの量が少なくなることにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93の空乏状態が保たれるので、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93とp−クラッド層91との間に発生する電気容量を小さくでき、半導体レーザ素子の高速動作化が十分に図られる。したがって、本参考例においては、半導体レーザ素子の高周波特性が改善される。
【0104】
図10は、n−キャリア蓄積防止層92の膜厚tを変化させたときの表8の半導体レーザ素子の遮断周波数の測定結果を示す図である。なお、この場合のn−キャリア蓄積防止層92のキャリア濃度は5×1017cm−3である。
【0105】
図10に示すように、n−キャリア蓄積防止層92を形成しない場合には遮断周波数が200MHzであったものが、n−キャリア蓄積防止層92を厚くすることにより遮断周波数が徐々に向上し、n−キャリア蓄積防止層92の厚さtが15〜35nmの場合において遮断周波数が顕著に向上する。
【0106】
一方、n−キャリア蓄積防止層92の膜厚を25nmとしてn−キャリア蓄積防止層92のキャリア濃度を変化させ、各キャリア濃度における半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層92のキャリア濃度が3.5×1017〜8×1017cm−3の場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0107】
次に、本発明の第1の実施例における半導体レーザ素子について説明する。
第1の実施例の半導体レーザ素子の構成は、図7に示した構成と同様であり、各層の材料、膜厚およびキャリア濃度が異なる。本実施の形態の半導体レーザ素子の各層の材料、膜厚およびキャリア濃度を表7に示す。
【0108】
【表7】
【0109】
表7に示すように、本実施例の半導体レーザ素子においては、p−クラッド層91と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93との間に、p−クラッド層91と逆導電型の不純物準位(ドナー準位)が形成されたn−キャリア蓄積防止層92が形成されている。このため、本実施例においては、第1の参考例と同様、n−キャリア蓄積防止層92に形成されたドナー準位から供給されるキャリアがp−クラッド層91から供給されるキャリアを補償する。このため、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93へ蓄積されるキャリアの量が少なくなる。
【0110】
低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93へ蓄積されるキャリアの量が少なくなることにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93の空乏状態が保たれるので、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93とp−クラッド層91との間に発生する電気容量を小さくでき、半導体レーザ素子の高速動作化が十分に図られる。したがって、本実施例においては、半導体レーザ素子の高周波特性が改善される。
【0111】
ここで、本実施例においては、第2の参考例と同様、n−キャリア蓄積防止層92のバンドギャップが、p−クラッド層91のバンドギャップよりも小さく、かつ低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93のバンドギャップよりも大きくなるように設定されている。このような本実施例のn−キャリア蓄積防止層92は、第4の参考例の中間バンドギャップ層80としての機能も有する。
【0112】
すなわち、この場合においては、p−クラッド層91、n−キャリア蓄積防止層92および低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93のバンドギャップがこの順で小さくなる。このため、p−クラッド層91とn−キャリア蓄積防止層92とのエネルギー差が、p−クラッド層91と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93とのエネルギー差に比べて小さくなる。このため、キャリアがp−クラッド層91からn−キャリア蓄積防止層92へ注入されにくくなり、さらに低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93へも注入されにくくなる。また、この場合においては、キャリアがn−キャリア蓄積防止層92と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93との両方に分かれて注入されるので、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93に注入されるキャリアが少なくなる。
【0113】
以上のことから、中間バンドギャップ層としても作用するn−キャリア蓄積防止層92を形成することにより、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93に蓄積されるキャリアの量をより少なくすることが可能となる。
【0114】
以上のように、中間バンドギャップ層としての機能も有するn−キャリア蓄積防止層92が形成された本実施例においては、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93とp−クラッド層6との間に発生する電気容量をより小さくできるので、半導体レーザ素子の高速動作化がより図られる。
【0115】
本実施例の半導体レーザ素子において、キャリア濃度が5×1017cm−3のn−キャリア蓄積防止層92の膜厚tを変化させ、各膜厚tにおける半導体レーザ素子の遮断周波数を測定した。その結果、n−キャリア蓄積防止層92の膜厚tが40nmの場合に、遮断周波数が顕著に向上することが明らかとなった。
【0116】
なお、本実施例の半導体レーザ素子において、n−キャリア蓄積防止層92とp−クラッド層91との間に、アンドープ層を形成してもよい。あるいは、n−キャリア蓄積防止層92と低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93との間に、アンドープ層を形成してもよい。この場合、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93よりもバンドギャップの大きい材料からなるアンドープ層を形成することが好ましい。加えて、アンドープ層の材料は、p−クラッド層91よりも小さくかつ低キャリア濃度の第1の電流ブロック層93よりも大きなバンドギャップを有する材料であることが好ましい。
【0117】
上記の第1〜第6の参考例および第1の実施例においては、n型の不純物をドーピングすることにより、キャリア蓄積防止層にドナー準位を形成している。この場合、キャリア蓄積防止層に形成するドナー準位の密度は、バイアスを印加しない状態でドナー準位がほとんどイオン化する密度とすることが好ましい。
【0118】
また、上記の第1〜第6の参考例および第1の実施例においては、p型のクラッド層の電流注入領域を除く領域上に逆導電型のn−キャリア蓄積防止層を形成する場合について説明したが、p型のクラッド層の電流注入領域上にn−キャリア蓄積防止層が形成されてもよい。ただし、この場合においては、n−キャリア蓄積防止層が電流を阻害しないようにするため、n−キャリア蓄積防止層の膜厚を小さくする。
【0119】
さらに、上記の第1〜第6の参考例および第1の実施例においては、低キャリア濃度の第1の電流ブロック層上に逆導電型の第2の電流ブロック層を有する構造について説明したが、逆導電型の第2の電流ブロック層は本発明において必ずしも必要な層ではなく、電流ブロック層として低キャリア濃度の第1の電流ブロック層のみを形成してもよい。
【0120】
加えて、上記の第1〜第6の参考例および第1の実施例においては、半導体として、III 族窒化物半導体、AlGaInP系半導体、AlGaAs系半導体を用いる半導体レーザ素子について説明した。
【0121】
次に、本発明の原理および作用の詳細について説明する。
以下においては、eを素電荷とし、εc をクラッド層の誘電率とし、εをキャリア蓄積防止層の誘電率とし、Nc をクラッド層のキャリア濃度とし、Nをキャリア蓄積防止層のキャリア濃度とし、Egcをクラッド層のバンドギャップとし、ΔEv をクラッド層およびキャリア蓄積防止層間の価電子帯のバンド不連続量とし、ΔEc をクラッド層およびキャリア蓄積防止層間の伝導帯のバンド不連続量とする。
【0122】
ここでは、図11に示すように、クラッド層がn型であり、キャリア蓄積防止層にアクセプタ準位が形成されている場合について考える。キャリア蓄積防止層上には低キャリア濃度の電流ブロック層が形成されている。
【0123】
さらに、この場合においては、εc Nc ΔEc /(εN)<Egc−ΔEc −ΔEv の関係が成り立つとともに、次の条件(1)または(2)のいずれかを満たす場合について考える。
【0124】
(1)クラッド層およびキャリア蓄積防止層が歪みを有していない場合
(2)各層が閃亜鉛鉱構造の半導体からなり、各層の積層方向が一般式[0MN]方向(M、NはM=N=0を除く任意の数、例えば[001]方向と[001]方向)で表される場合、あるいは、各層がウルツ鉱構造の半導体からなり、各層の積層方向が一般式[HKL0]方向、(H、K、LはH+K+L=0であり、かつH=K=L=0を除く任意の数、例えば[1−100]方向と[11−20]方向)で表される場合
まず、キャリア蓄積防止層の厚さtがおよそtA =(2εc Nc ΔEc )1/2 /(eN)であるときには、クラッド層およびキャリア蓄積防止層のバンド構造は図11(a)のようになる。
【0125】
すなわち、図11(a)に示すように、キャリア蓄積防止層の伝導帯の最も低いところ(クラッド層との界面)のエネルギーが、クラッド層の伝導帯のエネルギーの最も低いところのエネルギーと等しくなる。したがって、キャリア蓄積防止層の伝導帯のクラッド層との界面にはキャリアが溜まらない。
【0126】
一方、キャリア蓄積防止層の厚さtがおよそtB =[2εc εNc (Egc−ΔEV )/[N(εc Nc +εN)]]1/2 /eであるときには、クラッド層およびキャリア蓄積防止層のバンド構造は図11(b)のようになる。
【0127】
すなわち、図11(b)に示すように、キャリア蓄積防止層の価電子帯の最も高いところ(低キャリア濃度の第1の電流ブロック層との界面)のエネルギーが、クラッド層の伝導帯のエネルギーの最も低いところのエネルギーと等しくなる。したがって、キャリア蓄積防止層のアクセプタ準位は全てイオン化しており、低キャリア濃度の電流ブロック層にキャリアが供給されない。
【0128】
ところで、キャリア蓄積防止層の厚さtがtA ≦t≦tB の範囲では、クラッド層とキャリア蓄積防止層との界面にかかる電場の微小な変化に対して、界面に蓄積される電場の量は変化しない。つまり、クラッド層とキャリア蓄積防止層の界面の過渡的な電気容量を0に近くすることができる。このことから、キャリア蓄積防止層の厚さtを上記の範囲に設定することが特に好ましい。
【0129】
ここで、εc Nc ΔEc /(εN)=Egc−ΔEc −ΔEv のときには、tA =tB となる。このため、キャリア蓄積防止層の厚さtとキャリア蓄積防止層のキャリア濃度Nを調整してt=tA =tB に設定することが困難になる。つまり、εc Nc ΔEc /(εN)よりEgc−ΔEc −ΔEv の値が大きければ大きい程、キャリア蓄積防止層の厚さtとキャリア蓄積防止層のキャリア濃度Nの設定は容易になる。
【0130】
通常、半導体レーザ素子に使用されるクラッド層もしくはキャリア蓄積防止層の材料の組み合わせでは、ほぼεc =εであり、キャリア蓄積防止層のバンドギャップ(Egc−ΔEc −ΔEv )よりΔEc の方が小さい。Nc >>Nの場合には、εc Nc ΔEc /(εN)>Egc−ΔEv −ΔEc となることがあるが、N>>Nc あるいはほぼN=Nc とすれば、εc Nc ΔEc /(εN)<Egc−ΔEc −ΔEv の関係を満たすことは容易である。
【0131】
上記の議論では、クラッド層がn型でありキャリア蓄積防止層にアクセプタ準位が形成されている場合について考えたが、上記の実施例のようにクラッド層がp型でありかつキャリア蓄積防止層にドナー準位が形成されている場合においても、同様の効果がある。
【0132】
すなわち、p型クラッド層およびドナー準位が形成されたキャリア蓄積防止層においてεc Nc ΔEv /(εN)<Egc−ΔEc −ΔEv の関係が成り立つ場合、キャリア蓄積防止層の厚さtがtA ≦t≦tB の範囲では、クラッド層とキャリア蓄積防止層との界面にかかる電場の微小な変化に対して、界面に蓄積される電荷の量が変化しない。つまり、クラッド層とキャリア蓄積防止層との界面の過渡的な電気容量を0に近くすることができる。したがって、ドナー準位が形成されたキャリア蓄積防止層の厚さtを上記の範囲に設定することが特に好ましい。また、p型のクラッド層のキャリア濃度Nc およびドナー準位が形成されたキャリア蓄積防止層のキャリア濃度Nは、Nc ≦Nであることがさらに好ましい。
【0133】
ここで、第4の実施例のようにクラッド層とキャリア蓄積防止層との間に中間バンドギャップ層を形成した場合においては、tA 側の条件が広くなる。また、第2および第7の実施例のようにキャリア蓄積防止層が中間バンドギャップとしての機能を有する場合においては、tA 側およびtB 側の条件が広くなる。このことは、第2、第4および第7の実施例において前述したキャリア蓄積防止層8の最適な膜厚の範囲に現れている。
【0134】
なお、第7の実施例および第9の実施例の半導体レーザ素子においては、前述の条件(1)および(2)のどちらも当てはまらず、歪みによりクラッド層にピエゾ電場による電位勾配が発生する。このため、これらの実施例においては、上記のような関係を容易に導くことはできない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜第3の参考例における半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【図2】図1の半導体レーザ素子におけるp−クラッド層、n−キャリア蓄積防止層および低キャリア濃度の第1の電流ブロック層のエネルギーバンド図である。
【図3】図1の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
【図4】図1の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
【図5】図1の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
【図6】本発明の第4の参考例における半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【図7】本発明の第5の参考例における半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【図8】図7の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
【図9】図7の半導体レーザ素子の製造方法を示す模式的工程断面図である。
【図10】第5の参考例の半導体レーザ素子の遮断周波数とキャリア蓄積防止層の厚さとの関係の測定結果を示す図である。
【図11】本発明の原理および作用を説明するための図である。
【図12】従来の半導体レーザ素子の構成を示す模式的断面図である。
【図13】図12の半導体レーザ素子におけるp型クラッド層および低キャリア濃度の電流ブロック層の価電子帯のエネルギーバンド図である。
【符号の説明】
8,62,92 キャリア蓄積防止層
9,93 低キャリア濃度の第1の電流ブロック層
10,94 逆導電型の第2の電流ブロック層[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor laser device having a current blocking layer.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a semiconductor laser device having a refractive index waveguide structure in which a refractive index difference is given in a direction parallel to an active layer to form an optical waveguide has been developed. FIG. 12 is a schematic cross-sectional view of a conventional semiconductor laser device described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-222801.
[0003]
12, the n-
[0004]
Further, a first
[0005]
When the
[0006]
In general, a pn junction formed between an n-type current blocking layer and a p-type cladding layer has a large electric capacity, which is a factor that hinders a high-speed operation of a semiconductor laser device. The electric capacity of the pn junction increases as the carrier concentration at the pn junction increases.
[0007]
Therefore, in the
[0008]
The low carrier concentration
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the
[0010]
FIG. 13 is a schematic diagram showing the energy band structure of the valence band of the p-type cladding layer and the current blocking layer having a low carrier concentration. As shown in FIG. 13, since the band gap of the
[0011]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a semiconductor laser device capable of sufficiently operating at high speed.
[0012]
Means for Solving the Problems and Effects of the Invention
In the semiconductor laser device according to the present invention, a first conductive type first cladding layer is provided on an active layer, and a low carrier concentration first current blocking layer is formed on the first cladding layer except for a current injection region. Was establishedIII Made of group nitride semiconductorA semiconductor laser device,The first current blocking layer is made of GaN,Preventing accumulation of carriers in the first current blocking layer between the first cladding layer and the first current blocking layerConsists of AlGaNA carrier accumulation preventing layer is formed, and the carrier accumulation preventing layer is provided between the bands for supplying the second conductivity type carrier so as to compensate for the first conductivity type carrier supplied from the first cladding layer by a modulation doping effect. It has a position.
[0013]
Note that the first current blocking layer having a low carrier concentration is an undoped layer or a layer doped with a small amount of impurities in a range where current can be blocked.
[0014]
In the semiconductor laser device according to the present invention, a carrier accumulation preventing layer having an interband level for supplying carriers of the second conductivity type is formed between the first cladding layer and the first current blocking layer. Have been.
[0015]
In this case, the first conductivity type carrier supplied from the first cladding layer is compensated by the second conductivity type carrier supplied from the interband level of the carrier accumulation preventing layer. Therefore, accumulation of carriers in the first current blocking layer having a low carrier concentration can be prevented. Thereby, the depletion state of the first current block layer is maintained. Therefore, the electric capacitance generated between the first current blocking layer and the first cladding layer can be reduced, and the high speed operation of the semiconductor laser device can be sufficiently achieved.
[0016]
Here, the first current blocking layer has a smaller band gap than the first cladding layer. When the first current blocking layer has a band gap smaller than that of the first cladding layer, carriers are easily injected from the first cladding layer to the first current blocking layer and accumulated. However, in this case, since the carrier accumulation preventing layer is formed between the first cladding layer and the first current blocking layer, accumulation of carriers in the first current blocking layer can be prevented. .
[0017]
The interband level preferably has a density at which substantially all of the interband levels are ionized under the condition that no bias is applied. In this case, the first conductivity type carriers supplied from the first cladding layer can be effectively compensated. Therefore, accumulation of carriers in the first current blocking layer having a low carrier concentration can be more effectively prevented.
[0018]
The inter-band level may be formed by doping a second conductivity type impurity. In this case, it is possible to easily form the carrier accumulation preventing layer in which the interband level is formed.
[0020]
Further, the first cladding layer has a larger band gap than the carrier accumulation preventing layer, and is smaller than the band gap of the first cladding layer and has a carrier accumulation between the first cladding layer and the carrier accumulation preventing layer. An intermediate band gap layer having a band gap larger than the band gap of the prevention layer may be further provided.
[0021]
In this case, since the intermediate band gap layer is provided between the first cladding layer and the carrier accumulation preventing layer, it is difficult for carriers to be injected from the first cladding layer to the n-carrier accumulation preventing layer, and further lowering is achieved. It becomes difficult to inject the carrier concentration into the first current blocking layer. Further, in this case, since the carriers are separately injected into both the carrier accumulation preventing layer and the intermediate band gap layer, it becomes difficult for the carriers to be injected into the first current blocking layer.
[0022]
From the above, accumulation of carriers in the first current blocking layer is further prevented.
[0023]
Further, by providing the intermediate band gap layer in this manner, the range of the film thickness and carrier concentration of the carrier accumulation preventing layer, which can achieve high-speed operation of the semiconductor laser device, is widened. Therefore, the thickness and carrier concentration of the carrier accumulation preventing layer can be easily set, and the carrier accumulation preventing layer can be easily manufactured.
[0024]
Further, the carrier accumulation preventing layer may have a band gap smaller than the band gap of the first cladding layer and larger than the band gap of the first current blocking layer. In this case, since the carrier accumulation preventing layer has a function as the intermediate band gap layer, accumulation of carriers in the first current blocking layer is further prevented.
[0025]
Also in this case, the range of the film thickness and carrier concentration of the carrier accumulation preventing layer that can achieve high-speed operation of the semiconductor laser element is widened. This facilitates setting of the thickness and carrier concentration of the carrier accumulation preventing layer, and facilitates the production of the carrier accumulation preventing layer.
[0026]
The first cladding layer has a flat portion formed on the active layer and a ridge portion formed on the flat portion in the current injection region. The carrier accumulation preventing layer has a flat portion on both sides of the ridge portion. The first current blocking layer formed on the side surface of the ridge portion may be formed on the carrier accumulation preventing layer. In this case, a semiconductor laser device having a ridge waveguide structure that achieves high-speed operation is realized.
[0027]
Further, the carrier accumulation preventing layer and the first current blocking layer are sequentially formed on the first cladding layer except for the current injection region, and the side surfaces of the carrier accumulation preventing layer and the first current blocking layer and the first current blocking layer are formed in the current injection region. A second cladding layer of the first conductivity type may be provided so as to fill a space surrounded by the upper surface of the one cladding layer. In this case, a semiconductor laser device having a self-aligned structure with a high-speed operation is realized.
[0028]
The carrier accumulation preventing layer may be formed in a region other than the current injection region. In this case, the current is quickly injected into the current injection region because the reverse conductivity type carrier accumulation preventing layer is not formed in the current injection region.
[0029]
Further, a second current blocking layer of the second conductivity type may be provided on the first current blocking layer.
[0030]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 shows a first embodiment of the present invention.referenceIt is a typical sectional view of a semiconductor laser element in an example.
[0031]
In the semiconductor laser device shown in FIG. 1, n- (Al0.7Ga0.3)0.5In0.5An n-
[0032]
The carrier concentration of the n-
[0033]
Further, an n-carrier
[0034]
A 3000 nm-thick p-contact made of p-GaAs is formed on the p-
[0035]
The
[0036]
The quantum well
[0037]
Table 1 summarizes the above configuration.
[0038]
[Table 1]
[0039]
FIG. 2 schematically shows an energy band diagram of the p-clad
[0040]
As shown in FIG. 2A, in the semiconductor laser device of FIG. 1, between the p-
[0041]
In this case, the band gap of the n-carrier
[0042]
As shown in FIG. 2B, the carrier supplied from the donor level formed in the n-carrier
[0043]
Since the amount of carriers accumulated in the first
[0044]
3, 4 and 5 are schematic sectional views showing a method for manufacturing the semiconductor laser device shown in FIG.
[0045]
As shown in FIG. 3, n- (Al) is deposited on an n-
[0046]
As shown in FIG.2A film is formed and patterned, and striped SiO2A film 17 is formed. After that, the SiO2Using the
[0047]
Further, as shown in FIG.2Using the
[0048]
SiO2After removing the
[0049]
Here, in the semiconductor laser device of FIG.17cm-3The thickness t of the n-carrier
[0050]
The cutoff frequency is a frequency at which the amplitude of the laser light on which the sine wave output from the semiconductor laser element to be measured is superimposed is lower by 3 dB than when the frequency is superimposed at a low frequency (in this example, when the superimposed frequency is 10 MHz or less). It is.
[0051]
Further, the thickness of the n-carrier
[0052]
Next, the second aspect of the present inventionreferenceThe semiconductor laser device in the example will be described.
SecondreferenceThe configuration of the semiconductor laser device of the example is the same as the configuration shown in FIG. 1, and the material, thickness and carrier concentration of each layer are different.
[0053]
[Table 2]
[0054]
As shown in Table 2, the bookreferenceIn the example semiconductor laser device, an impurity level (donor level) of the opposite conductivity type to the p-clad
[0055]
The amount of carriers accumulated in the first
As a result, the depletion state of the first
[0056]
Where the bookreferenceIn the example, the band gap of the n-carrier
[0057]
That is, in this case, the band gaps of the p-
[0058]
As described above, by forming the n-carrier
[0059]
From the above, the present invention in which the n-carrier
[0060]
BookreferenceIn the example semiconductor laser device, the carrier concentration is 5 × 1017cm-3The thickness t of the n-carrier
[0061]
Further, the thickness of the n-carrier
[0062]
As shown in the above results, the bookreferenceIn the example, since the n-carrier
[0063]
The bookreferenceIn the example semiconductor laser device, an undoped layer may be formed between the n-carrier
[0064]
Next, the third embodiment of the present inventionreferenceThe semiconductor laser device in the example will be described.
ThirdreferenceThe configuration of the semiconductor laser device of the example is the same as the configuration shown in FIG. 1 except that the material, the film thickness, and the carrier concentration of each layer are different. Table 3 shows the material, film thickness, and carrier concentration of each layer of the semiconductor laser device of the present embodiment.
[0065]
[Table 3]
[0066]
As shown in Table 3, the bookreferenceIn the example semiconductor laser device, an impurity level (donor level) of the opposite conductivity type to the p-clad
[0067]
In this case, the band gap of the n-carrier
[0068]
Since the amount of carriers accumulated in the first
[0069]
BookreferenceIn the example semiconductor laser device, the n carrier concentration is 5 × 1017cm-3The thickness t of the n-carrier
[0070]
FIG. 6 shows a fourth embodiment of the present invention.referenceFIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing a semiconductor laser device in an example.
[0071]
The configuration of the semiconductor laser device shown in FIG. 6 is the same as the configuration of the semiconductor laser device shown in FIG. 1 except for the following points.
[0072]
In the semiconductor laser device shown in FIG. 6, the band gap between p-
[0073]
[Table 4]
[0074]
As shown in Table 4, the bookreferenceIn the example semiconductor laser device, an impurity level (donor level) of the opposite conductivity type to the p-clad
[0075]
Since the amount of carriers accumulated in the first
[0076]
Where the bookreferenceIn the example, the band gap of the n-carrier
[0077]
That is, in this case, since the band gaps of the p-clad
[0078]
From the above, by forming the intermediate
[0079]
From the above, the book on which the intermediate
[0080]
BookreferenceIn the example semiconductor laser device, the carrier concentration is 5 × 1017cm-3The thickness t of the n-carrier
[0081]
Further, the thickness of the n-carrier
[0082]
As shown in the above results, the book having the
[0083]
FIG. 7 shows a fifth embodiment of the present invention.referenceIt is a typical sectional view of a semiconductor laser element in an example.
[0084]
In the semiconductor laser device shown in FIG. 7, layers 2 to 5 are formed on an n-
[0085]
On the
[0086]
On the p-
[0087]
Striped openings are formed by removing the central regions of the n-carrier
[0088]
P- (Al) is formed on the p-
[0089]
p-Ga0.5In0.5A p-contact layer 96 made of P and having a thickness of 200 nm is formed on the p-
[0090]
Table 5 summarizes the above configuration.
[0091]
[Table 5]
[0092]
8 and 9 are schematic process sectional views showing a method for manufacturing the semiconductor laser device shown in FIG.
[0093]
As shown in FIG. 8, n- (Al) is formed on the n-
[0094]
A mask (not shown) is formed on the reverse conductivity type second
[0095]
Further, as shown in FIG. 7, p- (Al) is formed on the second
[0096]
In the semiconductor laser device of FIG. 9, between the p-clad
[0097]
Since the amount of carriers accumulated in the first
[0098]
In the semiconductor laser device of FIG. 7, the carrier concentration is 5 × 1017cm-3The thickness t of the n-carrier
[0099]
Further, the thickness of the n-carrier
[0100]
Next, the sixth embodiment of the present inventionreferenceThe semiconductor laser device in the example will be described.
SixthreferenceThe configuration of the semiconductor laser element of the example is the same as the configuration shown in FIG. 7, except that the material, thickness and carrier concentration of each layer are different. Table 6 shows the material, film thickness, and carrier concentration of each layer of the semiconductor laser device of the present embodiment.
[0101]
[Table 6]
[0102]
As shown in Table 6, the bookreferenceIn the example semiconductor laser device, an impurity level (donor level) of the opposite conductivity type to the p-clad
[0103]
Since the amount of carriers accumulated in the first
[0104]
FIG. 10 is a diagram showing the measurement results of the cutoff frequency of the semiconductor laser device of Table 8 when the thickness t of the n-carrier
[0105]
As shown in FIG. 10, the cutoff frequency was 200 MHz when the n-carrier
[0106]
On the other hand, the film thickness of the n-carrier
[0107]
Next, the second embodiment of the present invention1The semiconductor laser device according to the embodiment will be described.
No.1The configuration of the semiconductor laser device of the third embodiment is the same as the configuration shown in FIG. 7, except that the material, thickness and carrier concentration of each layer are different. Table 7 shows the material, film thickness, and carrier concentration of each layer of the semiconductor laser device of the present embodiment.
[0108]
[Table 7]
[0109]
As shown in Table 7, in the semiconductor laser device of this embodiment, the p-
[0110]
Since the amount of carriers accumulated in the first
[0111]
Here, in the present embodiment, the secondreferenceAs in the example, the band gap of the n-carrier
[0112]
That is, in this case, the band gaps of the p-
[0113]
As described above, by forming the n-carrier
[0114]
As described above, in the present embodiment in which the n-carrier
[0115]
In the semiconductor laser device of this embodiment, the carrier concentration is 5 × 1017cm-3The thickness t of the n-carrier
[0116]
In the semiconductor laser device of this embodiment, an undoped layer may be formed between the n-carrier
[0117]
The above first to firstReference Example 6 and 1In this embodiment, the donor level is formed in the carrier accumulation preventing layer by doping an n-type impurity. In this case, it is preferable that the density of the donor level formed in the carrier accumulation preventing layer be a density at which the donor level is almost ionized without applying a bias.
[0118]
In addition, the first to the firstReference Example 6 and 1In the embodiment, the case where the n-carrier accumulation preventing layer of the opposite conductivity type is formed on the region excluding the current injection region of the p-type cladding layer has been described. An n-carrier accumulation preventing layer may be formed. However, in this case, the film thickness of the n-carrier accumulation preventing layer is reduced so that the n-carrier accumulation preventing layer does not hinder the current.
[0119]
In addition, the first to the aboveReference Example 6 and 1In the embodiment, the structure in which the second current blocking layer having the opposite conductivity type is provided on the first current blocking layer having the low carrier concentration has been described. The layer is not always necessary, and only the first current blocking layer having a low carrier concentration may be formed as the current blocking layer.
[0120]
In addition, the first to the firstReference Example 6 and 1In the embodiment, a semiconductor laser device using a group III nitride semiconductor, an AlGaInP semiconductor, or an AlGaAs semiconductor as a semiconductor will be described.Was.
[0121]
Next, the principle and operation of the present invention will be described in detail.
In the following, e is an elementary charge and εcIs the dielectric constant of the cladding layer, ε is the dielectric constant of the carrier accumulation preventing layer,cIs the carrier concentration of the cladding layer, N is the carrier concentration of the carrier accumulation preventing layer,gcIs the band gap of the cladding layer, ΔEvIs the discontinuity of the valence band between the cladding layer and the carrier accumulation preventing layer, and ΔEcIs the band discontinuity of the conduction band between the cladding layer and the carrier accumulation preventing layer.
[0122]
Here, as shown in FIG. 11, the case where the cladding layer is n-type and the acceptor level is formed in the carrier accumulation preventing layer is considered. A current blocking layer having a low carrier concentration is formed on the carrier accumulation preventing layer.
[0123]
Further, in this case, εcNcΔEc/ (ΕN) <Egc−ΔEc−ΔEvLet us consider a case where the following relationship is satisfied and either of the following conditions (1) or (2) is satisfied.
[0124]
(1) When the clad layer and the carrier accumulation preventing layer have no distortion
(2) Each layer is made of a zinc-blende semiconductor, and the lamination direction of each layer is a general formula [0MN] direction (M and N are arbitrary numbers except M = N = 0, for example, [001] direction and [001] direction). Or, each layer is made of a semiconductor having a wurtzite structure, the lamination direction of each layer is a general formula [HKL0] direction, (H, K, and L are H + K + L = 0, and H = K = When represented by any number except L = 0, for example, [1-100] direction and [11-20] direction)
First, the thickness t of the carrier accumulation preventing layer is about t.A= (2εcNcΔEc)1/2/ (EN), the band structures of the cladding layer and the carrier accumulation preventing layer are as shown in FIG.
[0125]
That is, as shown in FIG. 11A, the energy at the lowest point of the conduction band of the carrier accumulation preventing layer (the interface with the cladding layer) is equal to the energy at the lowest point of the conduction band of the cladding layer. . Therefore, carriers do not accumulate at the interface between the conduction band of the carrier accumulation preventing layer and the cladding layer.
[0126]
On the other hand, the thickness t of the carrier accumulation preventing layer is approximately tB= [2εcεNc(Egc−ΔEV) / [N (εcNc+ ΕN)]]1/2/ E, the band structures of the cladding layer and the carrier accumulation preventing layer are as shown in FIG.
[0127]
That is, as shown in FIG. 11B, the energy of the highest part of the valence band of the carrier accumulation preventing layer (the interface with the first current blocking layer having a low carrier concentration) is the energy of the conduction band of the cladding layer. Equal to the lowest energy of Therefore, all of the acceptor levels of the carrier accumulation preventing layer are ionized, and no carrier is supplied to the current blocking layer having a low carrier concentration.
[0128]
By the way, the thickness t of the carrier accumulation preventing layer is tA≦ t ≦ tBIn the range, the amount of the electric field accumulated at the interface does not change even when the electric field applied to the interface between the cladding layer and the carrier accumulation preventing layer changes slightly. That is, the transient electric capacitance at the interface between the cladding layer and the carrier accumulation preventing layer can be made close to zero. For this reason, it is particularly preferable to set the thickness t of the carrier accumulation preventing layer in the above range.
[0129]
Where εcNcΔEc/ (ΕN) = Egc−ΔEc−ΔEvWhen, tA= TBIt becomes. Therefore, by adjusting the thickness t of the carrier accumulation preventing layer and the carrier concentration N of the carrier accumulation preventing layer, t = tA= TBIt becomes difficult to set. That is, εcNcΔEc/ E from (εN)gc−ΔEc−ΔEvIs larger, the setting of the thickness t of the carrier accumulation preventing layer and the carrier concentration N of the carrier accumulation preventing layer becomes easier.
[0130]
Usually, the combination of the materials of the cladding layer or the carrier accumulation preventing layer used in the semiconductor laser element is almost equal to ε.c= Ε, and the band gap (Egc−ΔEc−ΔEv) Than ΔEcIs smaller. Nc>> In the case of N, εcNcΔEc/ (ΕN)> Egc−ΔEv−ΔEcN >> NcOr almost N = NcThen εcNcΔEc/ (ΕN) <Egc−ΔEc−ΔEvIt is easy to satisfy the relationship.
[0131]
In the above discussion, the case where the cladding layer is n-type and the acceptor level is formed in the carrier accumulation preventing layer is considered. However, as in the above embodiment, the cladding layer is p-type and the carrier accumulation preventing layer is formed. A similar effect can be obtained even when the donor level is formed in the first region.
[0132]
That is, in the p-type cladding layer and the carrier accumulation preventing layer in which the donor level is formed, εcNcΔEv/ (ΕN) <Egc−ΔEc−ΔEvIs satisfied, the thickness t of the carrier accumulation preventing layer is tA≦ t ≦ tBIn the range, the amount of electric charge accumulated at the interface does not change even when the electric field applied to the interface between the cladding layer and the carrier accumulation preventing layer is minutely changed. That is, the transient electric capacitance at the interface between the cladding layer and the carrier accumulation preventing layer can be made close to zero. Therefore, it is particularly preferable to set the thickness t of the carrier accumulation preventing layer in which the donor level is formed in the above range. Also, the carrier concentration N of the p-type cladding layercAnd the carrier concentration N of the carrier accumulation preventing layer in which the donor level is formed is NcIt is more preferable that ≦ N.
[0133]
Here, when the intermediate band gap layer is formed between the cladding layer and the carrier accumulation preventing layer as in the fourth embodiment, tASide conditions become wider. When the carrier accumulation preventing layer has a function as an intermediate band gap as in the second and seventh embodiments, tASide and tBSide conditions become wider. This appears in the optimum thickness range of the carrier
[0134]
In the semiconductor laser devices of the seventh and ninth embodiments, neither of the above conditions (1) and (2) is applied, and a potential gradient is generated in the cladding layer by the piezoelectric field due to the strain. Therefore, in these embodiments, the above relation cannot be easily derived.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows first to third embodiments of the present invention.referenceIt is a typical sectional view of a semiconductor laser element in an example.
FIG. 2 is an energy band diagram of a p-clad layer, an n-carrier accumulation preventing layer, and a first current blocking layer having a low carrier concentration in the semiconductor laser device of FIG.
FIG. 3 is a schematic process sectional view illustrating the method for manufacturing the semiconductor laser device of FIG. 1;
FIG. 4 is a schematic process sectional view illustrating the method of manufacturing the semiconductor laser device of FIG. 1;
FIG. 5 is a schematic process sectional view showing the method of manufacturing the semiconductor laser device of FIG. 1;
FIG. 6 shows a fourth embodiment of the present invention.referenceIt is a typical sectional view of a semiconductor laser element in an example.
FIG. 7 shows a fifth embodiment of the present invention.referenceIt is a typical sectional view of a semiconductor laser element in an example.
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view showing a step of the method for manufacturing the semiconductor laser device of FIG.
9 is a schematic process sectional view illustrating the method of manufacturing the semiconductor laser device of FIG. 7;
FIG. 10referenceFIG. 9 is a diagram illustrating a measurement result of a relationship between a cutoff frequency of an example semiconductor laser device and a thickness of a carrier accumulation preventing layer.
FIG. 11 is a diagram for explaining the principle and operation of the present invention.
FIG. 12 is a schematic cross-sectional view showing a configuration of a conventional semiconductor laser device.
FIG. 13 is an energy band diagram of a valence band of a p-type cladding layer and a current blocking layer having a low carrier concentration in the semiconductor laser device of FIG. 12;
[Explanation of symbols]
8,62,92 Carrier accumulation prevention layer
9,931 Low current carrier first current blocking layer
10,94 Second current blocking layer of reverse conductivity type
Claims (10)
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000092303A JP3561676B2 (en) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | Semiconductor laser device |
EP00311645A EP1130722B1 (en) | 1999-12-28 | 2000-12-22 | Semiconductor laser device |
DE60033369T DE60033369T2 (en) | 1999-12-28 | 2000-12-22 | Semiconductor laser device |
US09/746,065 US6768755B2 (en) | 1999-12-28 | 2000-12-26 | Semiconductor laser device |
KR1020000082568A KR100734457B1 (en) | 1999-12-28 | 2000-12-27 | Semiconductor laser device |
CNB001377221A CN1182637C (en) | 1999-12-28 | 2000-12-28 | Semiconductor laser element |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000092303A JP3561676B2 (en) | 2000-03-29 | 2000-03-29 | Semiconductor laser device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001284728A JP2001284728A (en) | 2001-10-12 |
JP3561676B2 true JP3561676B2 (en) | 2004-09-02 |
Family
ID=18607655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000092303A Expired - Fee Related JP3561676B2 (en) | 1999-12-28 | 2000-03-29 | Semiconductor laser device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3561676B2 (en) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7773650B2 (en) | 2006-12-28 | 2010-08-10 | Nichia Corporation | Nitride semiconductor laser element |
JP7323783B2 (en) | 2019-07-19 | 2023-08-09 | 日亜化学工業株式会社 | Light-emitting device manufacturing method and light-emitting device |
-
2000
- 2000-03-29 JP JP2000092303A patent/JP3561676B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001284728A (en) | 2001-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1328025B1 (en) | Semiconductor laser structure | |
JP3857295B2 (en) | Semiconductor light emitting device | |
US7755101B2 (en) | Semiconductor light emitting device | |
KR100272155B1 (en) | Gallium nitride-based compound semiconductor laser and method of manufacturing the same. | |
JP5255106B2 (en) | Nitride semiconductor light emitting device | |
US20110002352A1 (en) | Optical waveguide integrated semiconductor optical device and manufacturing method therefor | |
JPH1051070A (en) | Semiconductor laser | |
US5355384A (en) | Semiconductor laser element | |
JP4061040B2 (en) | Multiple quantum well semiconductor device | |
JP2002232082A (en) | Embedded semiconductor laser element and manufacturing method thereof | |
JP3561676B2 (en) | Semiconductor laser device | |
JP2002368342A (en) | Multiplex quantum well semiconductor element | |
KR100734457B1 (en) | Semiconductor laser device | |
US6411637B1 (en) | Semiconductor laser and method of manufacturing the same | |
JPH07115251A (en) | Semiconductor laser | |
JP4983791B2 (en) | Optical semiconductor element | |
JP3403915B2 (en) | Semiconductor laser | |
JP2002026455A (en) | Semiconductor optical element and method of manufacturing the same | |
JP2748570B2 (en) | Semiconductor laser device | |
Sakata et al. | Low-threshold strained multi-quantum well lasers fabricated by selective metalorganic vapor phase epitaxy without a semiconductor etching process | |
JP4603113B2 (en) | Semiconductor laser | |
CN116670839A (en) | Mixed strain multi-quantum well super-radiation light-emitting diode | |
JPH11340585A (en) | Semiconductor light-emitting device | |
JP2001077466A (en) | Semiconductor laser | |
JP2001185812A (en) | Semiconductor laser and manufacturing method there for |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040511 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090604 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100604 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110604 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110604 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120604 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |