JP3558100B2 - 電界測定方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノイズ測定に代表される電界強度を測定するために用いる光電界センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光電界センサで使用している光変調器の一例を、図4に示す。光変調器は、主に、電気光学効果を持つ光学結晶基板1、光導波路2、及び電極3によって構成される。ここでは、光学結晶としては、LiNbO3単結晶、光導波路の形状は、Mach Zehnder干渉型を用いている。
【0003】
次に、製作過程の一例を示す。まず、光学結晶基板1上に、Tiを蒸着する。エッチングにより形状を決定し、熱拡散することで、光導波路2を形成する。更に、クロム、金を蒸着し、エッチングにより、光導波路の近傍に一対の電極3を設ける。最後に、光の入射、出射のために、光導波路の両端に光ファイバ4を接続する。
【0004】
光変調器の動作原理は、以下の通りである。入射側光ファイバより光導波路に入った光は、分岐点で二つに分岐する。光が電極近傍を通過する際、電極に電圧が印加されていれば、電気光学効果に起因する屈折率変化により、その位相が変化する。合流点で二つの光が合波される際、両者に位相差があれば、干渉により光の強度が変化し、最終的には、印加された電圧により強度変調された光が、出射側光ファイバに伝送される。光変調器の結晶基板上の電極にアンテナ部を設けて、又は外部にダイポールアンテナ等を接続して使用することで、外部の被測定電界を電圧に変換して検出できる。以上により、光電界センサは、電界を直接、光信号に変換することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
光電界センサにおいて、電極の形状は、その特性に大きく影響する。電極の長さや幅により、センサの感度、及びダイナミックレンジ(測定可能な電界の範囲)等が決定される。これらの特性は、固定されたものであり、使用状況や被測定電界が変化すると、1個のセンサでは、対応できなくなる場合がある。しかし、異なる特性を持つ光電界センサを得るには、光学結晶基板上の電極形状を変更することは困難なので、新たに光電界センサを作り直さなくてはならないという問題があった。
【0006】
従って、本発明の技術的課題は、使用状況や被測定電界の変化に対して、1個の光電界センサで対応可能な測定方法を供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気光学効果を有する光学結晶上に設けられた光導波路を伝播する光をアンテナから導かれた電界により変調するための電極として、形状が同一の、あるいは、異なる複数対の電極を設置する。
【0008】
又、設置した複数対の電極から任意の電極対を選択し、任意の感度、検出可能最大電界、ダイナミックレンジを得る方法を提供する。
【0009】
本発明の作用効果について、以下に説明する。光学結晶基板上の光導波路に対して平行方向の電極長は、センサの検出可能最大電気信号、ダイナミックレンジ等を決定する。前記の電極長により、光導波路中で電気光学効果に起因する屈折率変化を起こす領域が決定される。電極長が変化すると、一定電圧下での光導波路内を通過する光の屈折率、位相も変化する。従って、変調度にも変化が生じ、最終的に検出可能最大電気信号が変化する。又、これに追従するかたちでダイナミックレンジもシフトする。
【0010】
一方、光導波路に対して垂直に伸びた電極は、外部アンテナとの接続部として使用する他に、それ自身がアンテナとして働く。この場合、垂直方向の電極長(以下、アンテナ長)により、光電界センサの検出感度が決定される。アンテナ長により、被測定電界から変換される電圧信号の大きさが変化し、電極部に印加される電圧が変化するため、結果として、感度が変化する。
【0011】
以上により、結晶基板上に複数対の電極を設置しておき、使用状況、被測定電界に適応した電極を選択することにより、光電界センサの特性、及び被測定対象の拡大が可能となる。又、複数対の電極、及びアンテナを同時に使用することで、光電界センサの特性の調整が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例によって説明する。
【0013】
(実施例1)
図1に、複数の電極を設置した光電界センサの平面図を示す。光学結晶基板1上に、Ti熱拡散により光導波路2を形成する。クロム、金を蒸着し、エッチングにより3組の形状の異なる電極3(31,32,33)を設ける。特性を測定し、必要とする感度、被測定対象に適応する電極を残し、他の2組は除去する。除去は、必要な電極上にレジストや樹脂等を塗布し、エッチングにより行う。工程の概略図を図2に示す。図2においては、電極32を残している。
【0014】
(実施例2)
実施例1と同様の光変調器において、不要な電極対を短絡させて無効化させる。これにより、必要な電極を選択できる。図3に、この方法を施した光電界センサを平面図で示す。図3においては、電極31及び33を無効化している。
【0015】
【発明の効果】
光電界センサ内の光変調器上に、予め複数の形状の異なる電極を配置することで、使用状況、被測定電界の変化等に対応した電極を選択して、測定できる。
【0016】
又、複数の形状の大きく異なる電極を設置し、その中から複数の電極、及びアンテナを同時に選択、使用することで、センサの特性を調整することが可能である。電極の設置数を増やせば、調整の解像度を上げることも可能である。
【0017】
更に、同様の形状の電極を複数設置することで、電極の破損等による特性の劣化を抑制することも可能である。
【0018】
従って、光電界センサの特性、測定範囲の拡大、及び運用性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複数の電極を設置した光変調器の一例を説明する平面図。
【図2】本発明の電極の選択方法の一例を示す説明図。
【図3】本発明の電極の選択方法の一例を示す説明図。
【図4】従来の光電界センサに使用される光変調器の一例を示す平面図。
【符号の説明】
1 光学結晶基板
2 光導波路
3,31,32,33 電極
4 光ファイバ
5 レジスト
6 短絡用リード線
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノイズ測定に代表される電界強度を測定するために用いる光電界センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光電界センサで使用している光変調器の一例を、図4に示す。光変調器は、主に、電気光学効果を持つ光学結晶基板1、光導波路2、及び電極3によって構成される。ここでは、光学結晶としては、LiNbO3単結晶、光導波路の形状は、Mach Zehnder干渉型を用いている。
【0003】
次に、製作過程の一例を示す。まず、光学結晶基板1上に、Tiを蒸着する。エッチングにより形状を決定し、熱拡散することで、光導波路2を形成する。更に、クロム、金を蒸着し、エッチングにより、光導波路の近傍に一対の電極3を設ける。最後に、光の入射、出射のために、光導波路の両端に光ファイバ4を接続する。
【0004】
光変調器の動作原理は、以下の通りである。入射側光ファイバより光導波路に入った光は、分岐点で二つに分岐する。光が電極近傍を通過する際、電極に電圧が印加されていれば、電気光学効果に起因する屈折率変化により、その位相が変化する。合流点で二つの光が合波される際、両者に位相差があれば、干渉により光の強度が変化し、最終的には、印加された電圧により強度変調された光が、出射側光ファイバに伝送される。光変調器の結晶基板上の電極にアンテナ部を設けて、又は外部にダイポールアンテナ等を接続して使用することで、外部の被測定電界を電圧に変換して検出できる。以上により、光電界センサは、電界を直接、光信号に変換することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
光電界センサにおいて、電極の形状は、その特性に大きく影響する。電極の長さや幅により、センサの感度、及びダイナミックレンジ(測定可能な電界の範囲)等が決定される。これらの特性は、固定されたものであり、使用状況や被測定電界が変化すると、1個のセンサでは、対応できなくなる場合がある。しかし、異なる特性を持つ光電界センサを得るには、光学結晶基板上の電極形状を変更することは困難なので、新たに光電界センサを作り直さなくてはならないという問題があった。
【0006】
従って、本発明の技術的課題は、使用状況や被測定電界の変化に対して、1個の光電界センサで対応可能な測定方法を供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気光学効果を有する光学結晶上に設けられた光導波路を伝播する光をアンテナから導かれた電界により変調するための電極として、形状が同一の、あるいは、異なる複数対の電極を設置する。
【0008】
又、設置した複数対の電極から任意の電極対を選択し、任意の感度、検出可能最大電界、ダイナミックレンジを得る方法を提供する。
【0009】
本発明の作用効果について、以下に説明する。光学結晶基板上の光導波路に対して平行方向の電極長は、センサの検出可能最大電気信号、ダイナミックレンジ等を決定する。前記の電極長により、光導波路中で電気光学効果に起因する屈折率変化を起こす領域が決定される。電極長が変化すると、一定電圧下での光導波路内を通過する光の屈折率、位相も変化する。従って、変調度にも変化が生じ、最終的に検出可能最大電気信号が変化する。又、これに追従するかたちでダイナミックレンジもシフトする。
【0010】
一方、光導波路に対して垂直に伸びた電極は、外部アンテナとの接続部として使用する他に、それ自身がアンテナとして働く。この場合、垂直方向の電極長(以下、アンテナ長)により、光電界センサの検出感度が決定される。アンテナ長により、被測定電界から変換される電圧信号の大きさが変化し、電極部に印加される電圧が変化するため、結果として、感度が変化する。
【0011】
以上により、結晶基板上に複数対の電極を設置しておき、使用状況、被測定電界に適応した電極を選択することにより、光電界センサの特性、及び被測定対象の拡大が可能となる。又、複数対の電極、及びアンテナを同時に使用することで、光電界センサの特性の調整が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例によって説明する。
【0013】
(実施例1)
図1に、複数の電極を設置した光電界センサの平面図を示す。光学結晶基板1上に、Ti熱拡散により光導波路2を形成する。クロム、金を蒸着し、エッチングにより3組の形状の異なる電極3(31,32,33)を設ける。特性を測定し、必要とする感度、被測定対象に適応する電極を残し、他の2組は除去する。除去は、必要な電極上にレジストや樹脂等を塗布し、エッチングにより行う。工程の概略図を図2に示す。図2においては、電極32を残している。
【0014】
(実施例2)
実施例1と同様の光変調器において、不要な電極対を短絡させて無効化させる。これにより、必要な電極を選択できる。図3に、この方法を施した光電界センサを平面図で示す。図3においては、電極31及び33を無効化している。
【0015】
【発明の効果】
光電界センサ内の光変調器上に、予め複数の形状の異なる電極を配置することで、使用状況、被測定電界の変化等に対応した電極を選択して、測定できる。
【0016】
又、複数の形状の大きく異なる電極を設置し、その中から複数の電極、及びアンテナを同時に選択、使用することで、センサの特性を調整することが可能である。電極の設置数を増やせば、調整の解像度を上げることも可能である。
【0017】
更に、同様の形状の電極を複数設置することで、電極の破損等による特性の劣化を抑制することも可能である。
【0018】
従って、光電界センサの特性、測定範囲の拡大、及び運用性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複数の電極を設置した光変調器の一例を説明する平面図。
【図2】本発明の電極の選択方法の一例を示す説明図。
【図3】本発明の電極の選択方法の一例を示す説明図。
【図4】従来の光電界センサに使用される光変調器の一例を示す平面図。
【符号の説明】
1 光学結晶基板
2 光導波路
3,31,32,33 電極
4 光ファイバ
5 レジスト
6 短絡用リード線
Claims (2)
- 電気光学効果を有する光学結晶基板上に入射光を分岐、合波させ出射光とする分岐干渉計を光導波路を用いて形成し、分岐した光導波路近傍に電極を設置し、外部電界によって前記電極に印加された電圧により透過光の強度を変化させることを利用した光電界センサによる電界測定方法において、前記基板上に、前記電極として、複数対の電極を設けて、複数対の電極の中から1対あるいは2対以上の電極の選択を、必要な電極上に耐食性のある物質を設け、腐食液により不用な電極を取り除いて行うことを特徴とする電界測定方法。
- 電気光学効果を有する光学結晶基板上に入射光を分岐、合波させ出射光とする分岐干渉計を光導波路を用いて形成し、分岐した光導波路近傍に電極を設置し、外部電界によって前記電極に印加された電圧により透過光の強度を変化させることを利用した光電界センサによる電界測定方法において、前記基板上に、前記電極として、複数対の電極を設けて、複数の電極の中から1対あるいは2対以上の電極の選択を、不用な電極対を金属線で結合することにより短絡させ、無効化することにより行うことを特徴とする電界測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27344995A JP3558100B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 電界測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27344995A JP3558100B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 電界測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0989958A JPH0989958A (ja) | 1997-04-04 |
JP3558100B2 true JP3558100B2 (ja) | 2004-08-25 |
Family
ID=17528074
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27344995A Expired - Fee Related JP3558100B2 (ja) | 1995-09-26 | 1995-09-26 | 電界測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3558100B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107907749B (zh) * | 2017-11-24 | 2021-02-23 | 中国科学院电子学研究所 | 一种低轴间耦合的三维电场传感器 |
CN113608037B (zh) * | 2021-08-09 | 2022-06-17 | 西安电子科技大学 | 一种基于非对称直波导干涉仪的脉冲电场传感器 |
-
1995
- 1995-09-26 JP JP27344995A patent/JP3558100B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0989958A (ja) | 1997-04-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A521 | Written amendment |
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TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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