JP3557734B2 - Single crystal manufacturing method - Google Patents
Single crystal manufacturing method Download PDFInfo
- Publication number
- JP3557734B2 JP3557734B2 JP19336495A JP19336495A JP3557734B2 JP 3557734 B2 JP3557734 B2 JP 3557734B2 JP 19336495 A JP19336495 A JP 19336495A JP 19336495 A JP19336495 A JP 19336495A JP 3557734 B2 JP3557734 B2 JP 3557734B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- single crystal
- raw material
- material rod
- oxygen concentration
- atmosphere gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C30—CRYSTAL GROWTH
- C30B—SINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
- C30B13/00—Single-crystal growth by zone-melting; Refining by zone-melting
- C30B13/16—Heating of the molten zone
- C30B13/22—Heating of the molten zone by irradiation or electric discharge
- C30B13/24—Heating of the molten zone by irradiation or electric discharge using electromagnetic waves
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子材料等に使用される単結晶の製造方法に関する。詳しくはフローティングゾーン法を適用した単結晶の製造方法において、チョコラルスキー法において一般的である肩部を形成し、大径の単結晶を製造することを可能とする単結晶の製造方法及び原料棒と種結晶の接合時の酸素濃度を低くし、これらの接合を容易とする単結晶の製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
シリコン,水晶,ダイヤモンド,サファイヤ等の単結晶材料は電子材料やその他の材料として多用されており、その製造技術は各種産業分野において重要なものとなっている。
【0003】
単結晶の製造方法としては、融液法,溶液法,固相法,気相法が挙げられるが、例えば融液法を適用した単結晶の製造方法としては主にチョコラルスキー法(以下、Cz法と称する。)、フローティングゾーン法(以下、FZ法と称する。)が挙げられる。
【0004】
上記Cz法は、るつぼ内の融液に種結晶を接触させ、種結晶或いは種結晶とるつぼの両方を回転させながら単結晶を引き上げる方法である。上記Cz法はメルトと単結晶が融けた場合の組成が同一である一致溶融化合物を対象にした材料の単結晶の製造に使用されている。また、上記Cz法は、製造装置の制御が容易であり、大径の単結晶の製造が可能であることから、量産性が良好である。
【0005】
なお、上記Cz法においては、単結晶中への欠陥の混入を防ぐために、種結晶を融液に接触させた後、比較的小径のネッキング部と称される部分を製造し、単結晶育成方向において次第に大径とされ、種結晶よりも大径とされる肩部と称される部分を形成し、続いて円筒状の直胴部と称される部分を形成するようにして単結晶を製造している。
【0006】
しかしながら、上記Cz法においてはるつぼを使用するため、るつぼ材の融点、材料の融点、双方の反応性を考慮する必要があり、使用可能な材料が限定されるという欠点がある。また、上記Cz法は、一方向の凝固法であるため、組成ずれが生じない系で上述のようにメルトと結晶が融けた場合の組成が同一である一致溶融化合物の材料の単結晶の製造にしか適用できず、このことからも使用可能な材料が限定される。さらに、上記Cz法においては、メルトの蒸散による組成ずれを避けるために低蒸気圧の材料の単結晶の製造にしか適用できず、このことからも使用可能な材料が限定される。
【0007】
一方、上記FZ法は原料棒を両端で鉛直に保持し、その一部を加熱溶融して溶融帯を形成し、これを一端側から他端側へと移動して順次単結晶化する方法である。上記FZ法は、主に高融点材料或いは分解溶融化合物の結晶の製造に使用されている。
【0008】
上記FZ法は、るつぼを使用しないため、るつぼ材による汚染がなく、加熱するヒーター材が限定されないことから、育成可能な温度領域を広くすることが可能である。また、上記FZ法においては、原料棒同士からでも単結晶の製造が可能である上、少量の原料粉からでも単結晶の製造が可能であることから材料探査等に適している。さらに、上記FZ法においては、一致溶融化合物だけでなく分解溶融化合物の単結晶の製造も可能であり、使用可能な材料が比較的限定されない。さらにまた、上記FZ法を適用した製造装置は閉じた装置系となり、単結晶の製造を閉じた系の中で行うこととなるため、雰囲気の制御が容易である。
【0009】
しかしながら、上記FZ法においては、大径の単結晶の製造が困難であり、単結晶の大型化に対応が困難であるといった不都合を有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにFZ法において大型の単結晶の製造が困難であるのは、以下のような理由による。
【0011】
上記FZ法は、溶融帯を原料棒内で相対的に移動させて順次単結晶化するものであるため、原料棒から送り込んだ分だけ単結晶が晶出され単結晶が育成される。従って、単結晶を大径化するには、原料棒の送り込み速度を単結晶の育成速度よりも相対的に速くする方法が用いられる。
【0012】
ところで、上記FZ法においては、溶融帯は溶融帯自体の表面張力と重力のバランスにより保持されており、表面張力が小さく、密度も大きい材料系においては溶融帯を保持することが難しい。
【0013】
従って、このような材料系を使用した場合において、上記のような方法で単結晶の大径化を行おうとすると、溶融帯を保持することが困難で、溶融帯の垂れが生じ、単結晶の大径化は困難である。
【0014】
また、上記FZ法においては、種結晶上に単結晶を育成するのが一般的であり、種結晶と原料棒を溶融部を介して接合し、上記溶融部を最初の溶融帯として上記のような方法で単結晶の製造を行う。このとき、前述のように上記種結晶及び原料棒が高融点材料であることから、加熱手段として使用される例えば赤外線ランプとしては高出力のものを使用することが望ましい。
【0015】
ところが、上記赤外線ランプとしては、通常、ランニングコストの安価なハロゲンランプが使用されており、大出力のハロゲンランプにおいてはランプのフィラメントが大きくなる傾向があり、その分、集光がブロードになり、集光部の加熱により形成される溶融帯が大きくなってしまう。すなわち、溶融帯の垂れが発生する可能性も高くなり、単結晶の大径化が困難となってしまう。
【0016】
従って、上述のように単結晶の大径化を行うためには、ランプとしてできるだけ小出力のものを使用し、集光度を高めることが好ましく、上記のような種結晶と原料棒の溶融部を介した接合は困難である。
【0017】
そこで、本発明は従来の実情に鑑みて提案されたものであり、FZ法における単結晶の大径化を可能とする単結晶の製造方法及び原料棒と種結晶の接合を容易とする単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明者等が鋭意検討した結果、FZ法においてもCz法において単結晶への欠陥の混入を防止するべく実施されている肩部及び直胴部の形成を行えば、最終的には種結晶よりも大径となる肩部の上にそのままの径を有する直胴部が形成されることから、単結晶の大径化が可能であることを見い出した。そして、このようにして単結晶を製造すれば、FZ法の利点を生かした良質な単結晶が製造される。
【0019】
一般に、Cz法及びTSSG(Top−Seeded Solution Growth)法等における融液成長及び溶液成長の酸化物の単結晶育成では、固体を融かして(溶かして)から種結晶を用いて融液(溶液)の温度を下げながら単結晶を晶出させて単結晶を育成している。
【0020】
近年、上記のような融液成長の分野で、例えば木村茂行により、融液成長による単結晶育成において融液の物性が単結晶育成の制御の重要な因子となっていることが指摘されている。(結晶成長国内会議 特別講演 1992年 7月)
すなわち、融液の結晶成長においては、融液の粘性及び表面張力を下げることが、融液を均一に攪拌できることにつながり、液体である融液から固体である結晶に均一に物質を供給することを可能とするので望ましいとされている。
【0021】
そして、例えば酸化物の融液では原子が規則正しく並んで結合した固体とは異なり、原子はより自由度をもっていると考えられるが、液体表面では酸素原子を介して他の原子と架橋(ダングルボンド)を形成しており、この架橋の結合の力が表面張力に反映していると考えられる。すなわち、酸素原子を介した架橋の力が大きいほど、表面張力は大きいことになる。
【0022】
従って、岡邦彦,伊藤利充 低酸素分圧下における銅酸化物単結晶育成.日本結晶成長学会紙,vol.21(1994) No.3 113に示されるように、酸素の少ない雰囲気、還元雰囲気ほど、この酸素原子による架橋を断ち切ることが可能となり、表面張力を下げることが可能となる。言い換えれば、融液の結晶成長においては雰囲気中の酸素濃度を変化させることにより融液の表面張力を変化させることが可能となると言える。
【0023】
そこで本発明者等は鋭意検討を進めた結果、FZ法においても、雰囲気ガス中の酸素濃度を変化させることにより溶融帯の表面張力を変化させることが可能で、酸素濃度を高くすることにより溶融帯の表面張力を高めれば、溶融帯の垂れが起こり難くなることから上述のような肩部が容易に形成されることを見い出した。
【0024】
また、FZ法においては溶融帯の量がCz法と比較して非常に少ないことから表面張力を上げることにより攪拌効果が弱くなっても不都合は生じないことも見い出した。
【0025】
さらに、本発明者等は鋭意検討の結果、雰囲気ガス中の酸素濃度、言い換えれば雰囲気ガス中の酸素分圧が原料棒及び種結晶の融点を左右することを見い出した。すなわち、相平衡の熱力学によるClausius−Claperonの式によれば、液相と固相が共存する系において、圧力をp、温度をT、潜熱をL、液体の体積をVL 、固体の体積をVS とすると、これらの関係は下記式1のように表される。
【0026】
dp/dT=L/T/(VL −VS )・・・(式1)
また、上記式1から下記式2が導き出される。
【0027】
dT=T/L・(VL −VS )・dp・・・(式2)
従って、雰囲気ガス中の酸素分圧を低くし、dp<0とし、液体の体積が固体の体積よりも大きい材料系を使用している場合、言い換えれば固体よりも液体の密度が小さい場合、すなわち(VL −VS )>0であると、dT<0となり、この材料系においては酸素分圧を下げると融点が下がることがわかる。また、逆に酸素分圧を上げると融点が上がることになる。水と氷の場合は逆となるが、多くの系においては融点近傍では固体よりも液体の方が密度が小さく、上記のように雰囲気ガス中の酸素分圧を低くすると融点が下がる。
【0028】
すなわち、本発明は、所定の雰囲気ガス中において原料棒及び/又は種結晶の先端部に溶融部を形成し、原料棒と種結晶を接合してこれらの間に溶融帯を形成し、この溶融帯を回転させながら前記原料棒内において相対的に移動させることにより順次単結晶化してFz法により単結晶を製造するに際し、原料棒と種結晶の接合後、雰囲気ガス中の酸素濃度を上げて、種単結晶育成方向において次第に大径とされ、種結晶よりも大径とされる肩部を形成するようにしたものである。
また、本発明に係る単結晶の製造方法は、肩部を形成した後、雰囲気ガス中の酸素濃度を下げて円筒部の直胴部を形成する。
【0029】
本発明に係る単結晶の製造方法は、原料棒と種結晶の接合後から肩部形成までの雰囲気ガス中の酸素濃度をCo1とし、肩部形成時の雰囲気ガス中の酸素濃度をCo2とし、直胴部形成時の雰囲気ガス中の酸素濃度をCo3とした場合に、これらがCo1=Co3、Co 1 <Co 2 、Co 3 <Co 2 の関係を有することが好ましく、肩部形成時の酸素濃度を高めることにより溶融帯の垂れが起こり難くなることから容易に肩部を形成することができる。
されることとなる。
【0030】
また、雰囲気ガス中の酸素濃度Co1,Co2,Co3が、1<Co 1 /Co 2 ≦12.5、1<Co 3 /Co 2 ≦12.5の関係を有することが好ましい。
なお、上記のような酸素濃度の比が1以下であると、肩部形成時の溶融帯の表面張力を高める効果が弱く、上記のような酸素濃度の比が12.5よりも大であると、肩部形成時の融点が高くなりすぎて単結晶の製造が困難となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について述べる。先ず、本発明の単結晶の製造方法により単結晶の製造を行うのに使用する単結晶製造装置について述べる。
【0037】
上記単結晶製造装置は、図1に示すように、赤外線集光加熱型育成炉2内に配される原料棒1aと例えば種結晶1bが接する部分に、上記赤外線集光加熱型育成炉2内に配される赤外線ランプ3,4の赤外線を集光照射して溶融帯1cを形成し、上記原料棒1aを所定の速さで図中下方に送り出す上部シャフト5と上記種結晶1bを所定の速さで図中下方に引き下げる下部シャフト6により原料棒1a及び種結晶1bを移動させることにより溶融帯1cを原料棒1aの図中上方に相対的に移動させて、溶融帯1c下端部を順次単結晶化して連続的に単結晶を製造するものである。なお、上記単結晶製造装置においては、種結晶1bの代わりに原料棒を用いても良い。
【0038】
上記赤外線集光加熱型育成炉2は、楕円の一端部を切り欠いた略楕円形の断面の空洞部7a,7bをそれぞれ有する炉体2a,2bが、上記空洞部7a,7bを対向させるようにして突き合わされたものである。そして、上記赤外線集光加熱型育成炉2内には、断面が、2個の楕円の一方の焦点同士を重ねた形状、いわゆる双楕円形の空洞部7が形成され、上記空洞部7の中心は双楕円形の重ねた焦点となる。このとき、炉体2a,2bの空洞部7a,7bの壁面が反射鏡となされているため、空洞部7の壁面は双楕円面鏡となる。
【0039】
また、上記赤外線集光加熱型育成炉2にはその中央を貫通するように図中上下方向に延在する石英管8が設けられており、該石英管8内の図中上下方向には雰囲気ガス流入口9と雰囲気ガス排気口10が設けられている。そして、雰囲気ガスの充填された石英管8内において、原料棒1aは上部シャフト5、種結晶1bは下部シャフト6により保持され、双楕円形の空洞部7の中心、すなわち重ねた焦点上にこれらの接する部分が位置するように配されている。
【0040】
さらに、上記上部シャフト5には駆動装置11が接続され、原料棒1aを回転させながら図中下方に送り出すことが可能とされており、下部シャフト6にも駆動装置12が接続されて、種結晶1bを回転させながら図中下方に引き下げることが可能なようになされている。
【0041】
なお、上部シャフト5の先端部には図示しない例えば白金線のフックが設けられて原料棒1aを保持できるようになされ、下部シャフト6の先端部は図示しない例えばアルミナのチューブで芯出しされて種結晶1bを固定できるようになされているが、上部シャフト5の先端部も同様の構成としても構わない。
【0042】
そして、上記赤外線集光加熱型育成炉2の炉体2a,2bの空洞部7a,7bの他方の焦点、すなわち双楕円形の空洞部7の焦点にそれぞれ位置するように一対の赤外線ランプ3,4が配されている。
【0043】
従って、双楕円形の空洞部7の焦点に位置する一対の赤外線ランプ3,4から照射される赤外線は、空洞部7壁面の双楕円面鏡により反射されて、原料棒1aと種結晶1bの接する部分にあたる空洞部7の重ねた焦点に位置する部分に必ず集光され、この部分が加熱されて溶融帯1cとなる。なお、上記単結晶製造装置においては、赤外線ランプ3,4として、ハロゲンランプを使用しているが、キセノンランプの使用も可能である。
【0044】
また、上記赤外線集光加熱型育成炉2は、炉体2a,2bを図中左右方向に移動させて開閉扉として炉の開閉を可能とし、この開閉部から原料棒の取り付け,取り外し、単結晶の取り出しを可能としている。
【0045】
なお、上記単結晶製造装置においては、赤外線集光加熱型育成炉2内部を観察できるように、該赤外線集光加熱型育成炉2に図示しない観察用の窓が設けられており、さらにこの観察用の窓に向けてレンズ13,フィルター14を介してビデオカメラ15が設けられている。
【0046】
従って、上記単結晶製造装置により本発明の単結晶製造方法に従って単結晶の製造を行う場合には、先ず、所定の雰囲気ガスの充填された石英管8内において、上部シャフト5に原料棒を保持させるとともに、下部シャフト6に種結晶を保持させる。
【0047】
次に、上部シャフト5,下部シャフト6に保持された原料棒及び種結晶を逆方向に回転させ、例えば上部シャフト5に保持される原料棒の先端部に、一対の赤外線ランプ3,4の赤外線を空洞部7の双楕円面鏡により反射させて集光して照射し、上記先端部を加熱して溶融させ、メルトを形成する。
【0048】
続いて、上部シャフト5に保持される原料棒と下部シャフト6に保持される種結晶をメルトを介して接合させる。
【0049】
次に、上記石英管8内に所定の酸素濃度Co1 の雰囲気ガスを充填し、この中で上記メルトを最初の溶融帯とし、上部シャフト5及び下部シャフト6により上記接合された原料棒と種結晶を所定の速さで逆方向に回転させながら図中下方に引き下げて移動させることにより上記溶融帯1cを上部シャフト5側の原料棒1aの図中上方に相対的に移動させ、溶融帯1cの下端部を順次単結晶化する。
【0050】
そして、上記石英管8内の雰囲気ガスを所定の酸素濃度Co2 の雰囲気ガスに変える。このとき、上記酸素濃度Co1 ,Co2 間には、Co1 ≦Co2 の関係が成り立ち、1≦Co1 /Co2 ≦12.5であることが好ましく、1≦Co1 /Co2 ≦7.5であることがより好ましい。
【0051】
このように雰囲気ガス中の酸素濃度を上げると、溶融帯1cの表面張力が高まり溶融帯1cの垂れが起こり難くなることから、原料棒の送り込み速度を徐々に速くし結晶径を徐々に大径とすることが可能であり、単結晶育成方向において次第に大径とされ、最終的には種結晶よりも大径とされる肩部を形成することが可能である。
【0052】
なお、上記のように雰囲気ガス中の酸素濃度を上げると、融点が高くなるため、溶融帯1cが固化してくる可能性がある。そこで、上記のように酸素濃度を上げる際には、赤外線ランプ3,4の出力も上げて溶融帯の固化を防止するようにすることが好ましい。
【0053】
また、雰囲気ガス中の酸素濃度Co1 ,Co2 の比、Co1 /Co2 が1未満であると、肩部形成時の溶融帯の表面張力を高める効果が弱く、上記のような酸素濃度の比が12.5よりも大であると、肩部形成時の融点が高くなりすぎて単結晶の製造が困難となる。
【0054】
さらに、上記のように肩部を形成する前の工程においては、原料棒1aの送り込み速度を遅くし、径の細い単結晶を製造し、いわゆるネッキング部を形成することが好ましく、上記のようなネッキング部を形成した方が肩部の形成が容易となる。
【0055】
また、これに伴い、順次単結晶化される原料棒1aとしては、小径の原料棒と大径の原料棒が徐々に大径となされる原料棒構成材料よりなる接続部を介して接続される原料棒を使用することが好ましく、小径の原料棒により上記ネッキング部を形成し、接続部により肩部を形成するようにすれば、上記のようなネッキング部及び肩部の形成が容易となる。
【0056】
次に、上記石英管8内の雰囲気ガス中の酸素濃度を徐々に下げ、所定の酸素濃度Co2 まで下げるとともに赤外線ランプ3,4の出力も徐々に下げ、上記肩部の上に肩部の最上部と同等の直径の直胴部を形成する。このとき、上記酸素濃度Co2 ,Co3 間には、Co3 ≦Co2 の関係が成り立ち、1≦Co3 /Co2 ≦12.5であることが好ましく、1≦Co3 /Co2 ≦7.5であることがより好ましい。
【0057】
また、雰囲気ガス中の酸素濃度Co2 ,Co3 の比、Co3 /Co2 が1未満であると、肩部形成時の溶融帯の表面張力を高める効果が弱く、上記のような酸素濃度の比が12.5よりも大であると、肩部形成時の融点が高くなりすぎて単結晶の製造が困難となる。
【0058】
そして、連続的に単結晶を製造し、最終的には上部シャフト5側の原料棒略全体を単結晶化すれば、種結晶よりも大径となる肩部の上にこれと同径の直胴部が形成されることから大型の単結晶が製造され、単結晶の大型化がなされる。また、このようにして単結晶を製造すればFZ法の利点を生かした良質な単結晶が製造される。
【0059】
さらに、上記のようにして本発明の単結晶の製造方法に従って単結晶を製造する際に、原料棒及び種結晶を融点近傍における液体の密度が固体の密度よりも小さい材料系により形成し、原料棒と種結晶の接合時の雰囲気ガス中の酸素濃度(酸素分圧)を後工程における雰囲気ガス中の酸素濃度(酸素分圧)よりも低くすれば、原料棒と種結晶の接合時のこれらの融点が低くなり、これらの接合が容易となる。また、上記のように接合時の融点を低くすれば、加熱手段である赤外線ランプとしてさほど高出力のものを必要とせず、集光度の高いものを使用できることから、単結晶の大径化の点においても好ましい。
【0060】
なお、このように原料棒と種結晶を接合する際に酸素濃度を低くし、その後工程ではそれ以上とする場合には、酸素濃度を上げると融点が高くなることから酸素濃度を上げた直後において溶融帯が安定するまで原料棒及び種結晶の回転方向を同方向とした方が良い。
【0061】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例について実験結果に基づいて説明する。なお、ここでは、YVO4 単結晶を製造する例について述べる。
【0062】
原料棒の作製
先ず、原料棒の作製を行った。最初に、純度4Nの酸化イットリウム試薬(Y2 O3 )の灼熱減量を空気中で1000℃×10時間で加熱処理して求め、純度4Nの酸化バナジウム試薬(V2 O5 )の灼熱減量を空気中で500℃×10時間で加熱処理して求めた。そして、上記Y2 O3 及びV2 O5 を1:1のモル比となるように秤量した。
【0063】
次に、これらを分散媒としてエタノールを用いて湿式混合して乾燥させて原料粉を作製した。そして、上記原料粉を直径が5〜8mm程度の袋状の生ゴム(ラバーチューブ)内に充填し、これに静水圧3kg/cm2 の圧力をかけて成形して原料棒とした。次に、この原料棒を空気中で1300℃で6〜10時間程度焼成し、原料棒サンプル1とした。得られた原料棒サンプル1は、直径が約5mm程度で長さは50〜100mm程度であった。
【0064】
また、上記原料粉を直径が5〜8mm程度の小径部と直径が10mm程度の大径部が長さ5〜10mmの円錐状の接続部を介して接続された袋状の生ゴム(ラバーチューブ)内に充填し、これに静水圧3kg/cm2 の圧力をかけて成形して原料棒とした。次に、この原料棒を空気中で1300℃で6〜10時間程度焼成し、原料棒サンプル2とした。得られた原料棒サンプル2は、小径部の直径が約5mm程度で大径部の直径が8〜9mm程度で、長さが100mm程度であった。
【0065】
実験例1
本実験例においては、雰囲気ガス中の酸素濃度と原料棒及び種結晶の融点の関係を調査した。すなわち、本実験例においては、雰囲気ガス中の酸素濃度を変化させ、それぞれの条件下で原料棒を赤外線ランプにより加熱し、原料棒が融け出す際の赤外線ランプの出力を調査し、雰囲気ガス中の酸素濃度と赤外線ランプの出力の関係を調査した。
【0066】
前述の構成の単結晶製造装置の赤外線ランプとして100V−1.5kWのランプを使用することとし、種結晶として〈001〉方位のYVO4 単結晶の3〜4mm角で長さ20〜30mmのものを使用し、原料棒として上記原料棒サンプル1のうちの長さ50mm程度のものを使用した。
【0067】
なお、赤外線ランプとして1.5kWのものと3.5kWのものを用意し、これらの15V〜20Vの電圧に相当する出力の時の集光領域を紙にあぶりだして確認したところ、1.5kWのものは直径5mmの領域で集光され、3.5kWのものは直径10mmの領域で集光された。集光領域が10mmではメルトの垂れが生じる可能性が高いことから集光領域が5mmの1.5kWのものを使用することとした。
【0068】
先ず、上記原料棒を単結晶製造装置の上部シャフトにフックにより保持させ、種結晶を下部シャフトにアルミナよりなるチューブで芯出しして保持させた。次に、前述の構成の単結晶製造装置の石英管内に所定の雰囲気ガスを充填させた。
【0069】
前述の構成の単結晶製造装置においては、排気装置が設けられていないことから、石英管内の空気を完全に排気して所定の雰囲気ガスに置換することは不可能である。そこで、雰囲気ガス流入口と雰囲気ガス流出口を通じて所定の雰囲気ガスを終夜流通させることにより、置換を行い、充填させることとした。
【0070】
上記雰囲気ガスとしては、窒素ガスを毎分2.5リットルと酸素ガスを毎分0〜0.6リットルの範囲で変化させた酸素濃度0〜20%のガスを使用した。このとき、石英管内は十分に時間をかけて雰囲気ガスにより置換されているため、上記のように流量の割合で酸素濃度を表すものとした。
【0071】
続いて、上記原料棒を6.5rpmの回転速度で回転させ、上記種結晶を6rpmの回転速度で反対方向に回転させ、原料棒の先端に上記赤外線ランプの光を照射した。
【0072】
赤外線ランプの出力制御は電圧制御により行うものとし、1つのプログラム計で2つの赤外線ランプの出力制御を行うものとした。そして、赤外線ランプの出力を原料棒が融け始めると思われる電圧近傍までプログラムを使用して自動的に上げ、次に原料棒が融け始めるまで手動で上げていくこととし、このときの赤外線ランプの出力を調査するとともに溶融帯の固液界面の幅が4mmになったときの赤外線ランプの出力も調査した。酸素濃度と赤外線ランプの出力の関係を表1に示し、原料棒が融け始めた時(融点)の赤外線ランプの出力をPw1 、固液界面の幅が4mmになったときの赤外線ランプの出力をPw2 として示す。また、酸素濃度と赤外線ランプの出力Pw2 の関係は図2にも示す。
【0073】
【表1】
【0074】
表1及び図2の結果から雰囲気ガス中の酸素濃度が低いほど、原料棒が溶融するとき、溶融帯の固液界面の幅が4mmになったときの赤外線ランプの出力が小さいことがわかる。
【0075】
また、上記赤外線ランプの出力と集光部における温度の関係を図3に示す。図3から赤外線ランプの出力が大きいほど集光部の温度が高くなることがわかる。
【0076】
従って、これらのことから、雰囲気ガス中の酸素濃度を低くすると原料棒の融点が低くなることが確認され、原料棒と種結晶の接合時の雰囲気ガス中の酸素濃度を低くすれば、これらの接合が容易となることもわかった。さらには、接合時の雰囲気ガス中の酸素濃度を低くすることで、このときの赤外線ランプの出力を小さく抑えることが可能であることから、赤外線ランプとしてさほど出力の大きなものは必要なく、単結晶の大径化の点からも好ましいことがわかった。
【0077】
実験例2
本実験例においては、YVO4 単結晶の製造例を示す。先ず、前述の構成の単結晶製造装置の石英管内に前述の直径5mm程度の小径部の長さが5〜10mm程度で直径8〜9mm程度の大径部の長さが50mm程度の原料棒サンプル2を上部シャフトの白金線のフックにより保持し、〈100〉方位のYVO4 単結晶の3〜4mm角で長さが20〜30mmの種結晶を下部シャフトのアルミナのチューブに芯出しして保持した。
【0078】
そして、石英管内に窒素ガスを毎分2.5リットル近傍で終夜流通させ、石英管内を窒素ガスにより置換し、充填した。
【0079】
次に、原料棒を回転速度6.5rpmで回転させるとともに種結晶を回転速度6rpmで逆方向に回転させ、原料棒の先端部に赤外線ランプの光を集光照射した。なお、上記赤外線ランプとしては100V−1.5kWの赤外線ランプを使用することとし、ランプの出力制御は電圧により行うものとし、1つのプログラム計で2つの赤外線ランプの制御を行うことにした。
【0080】
そして、上記プログラム計により、赤外線ランプの電圧を原料棒が融け始めると思われる出力に対応する電圧に近い60V(1.3kW)まで2時間程度かけて自動的に上げて集光部分の温度を昇温させ、次に手動操作により電圧を上げ、原料棒先端部を溶融させてメルトを形成し、これを溶融帯として介して原料棒と種結晶を接合した。このときの電圧は64V(1.4kW)前後であった。
【0081】
なお、上記のように原料棒と種結晶を接合する際、特願平6−16853号明細書に記載されるように、原料棒と種結晶の接する部分を、酸素を含み、バナジウムとイットリウムの組成比をV/Yとすると、上記V/Yが0.8≦V/Y≦1.25である組成を有し、波長0.4μm以上,1.3μm以下の帯域に吸収を有する黒色物質としても良い。
【0082】
次に、原料棒と種結晶を同方向に回転速度6rpmで回転させ、雰囲気ガス中の酸素濃度Co1 を0.8%とした。このように酸素濃度を上げると、溶融帯の融点が上がり一部が固化して溶融帯が不安定となる可能性があるため、上記のように原料棒と種結晶を同方向に回転させることとした。続いて、上記溶融帯の固液界面の幅が4mm程度となるまで赤外線ランプの電圧を上げた。このときの電圧は68〜70V(1.5〜1.7kW)程度であった。
【0083】
次に、原料棒を回転速度を6.5rpmとして回転させ、種結晶を回転速度を6rpmとして反対方向に回転させながら原料棒を下部シャフト側に送り出し、溶融帯を原料棒中で相対的に移動させ、溶融帯下端部を順次単結晶化して単結晶を製造した。ただし、このとき、単結晶の育成速度を5.0mm/時とし、原料棒の送り出し速度を3.9mm/時から3.4mm/時まで徐々に遅くして単結晶の径を細くし、いわゆるネッキング部を長さ5〜10mm程度に形成した。
【0084】
次に、石英管内の雰囲気ガス中の酸素濃度を上げながら赤外線ランプの出力も上げて原料棒の送り出し速度を速め、結晶径を徐々に大径とし、単結晶育成方向において次第に大径とされ、最終的には種結晶よりも大径とされる肩部を形成した。単に雰囲気ガス中の酸素濃度を上げると、溶融帯の融点が上がり一部が固化して溶融帯が不安定となる可能性があるため、溶融帯の固液界面の幅を一定に保てるように赤外線ランプの電圧も上げた。酸素濃度は肩部形成工程の8割程度までかけて徐々に上昇させるものとし、最終的な酸素濃度Co2 は10%とした。すなわち、Co1 ≦Co2 であり、Co1 /Co2 =12.5である。また、原料棒の送り出し速度は7.5mm/時まで上げた。
【0085】
次に、肩部形成工程の残り2割において、溶融帯の固液界面の幅が一定となるようにランプの電圧を下げながら酸素濃度も除々に下げ、酸素濃度Co3 が0.8%となるように下げた。そして原料棒の送り込み速度を7.5mm/時とし、上記肩部の上に肩部の最上部と同等の直径の直胴部を形成した。このとき、上記酸素濃度Co2 ,Co3 間には、Co3 ≦Co2 の関係が成り立ち、Co3 /Co2 =12.5である。得られた直胴部は直径9mm程度で長さが30〜50mm程度のものであった。
【0086】
本実験例においては、酸素濃度Co1 ,Co3 を0.8%としているが、これは酸素濃度を比較的低くして融点を下げるためと、バナジウムの蒸気圧が高いのでその蒸散を抑えるためである。
【0087】
そして、このようにして得られた単結晶においては、最終的には種結晶よりも大径となる肩部の上に直胴部を形成することから、単結晶の大径化がなされるとともに、FZ法の利点を生かした良質な特性を有することが確認された。
【0088】
実験例3
この他、本発明者等は原料棒として原料棒サンプル1を使用して酸素濃度を0.8%の一定に保って単結晶の製造を行ってみたが、メルトが垂れないような原料棒の送り出し速度は4mm/時程度であり、肩部の形成は難しいことが確認された。また、得られた単結晶の直径も4〜6mm程度であり、単結晶の大型化には対応困難であることも確認された。
【0089】
さらに、原料棒の径が大きいことから原料棒への赤外線ランプの照射密度が低くなり、メルトの形成が難しく、赤外線ランプの電圧が80V程度となってもメルトが形成されず、84Vと高電圧下で突然メルトが形成されて垂れる等のトラブルが発生した。
【0090】
これらのことから、酸素濃度を変化させずに肩部の形成を行う、或いは原料棒と種結晶の接合を行うのは困難であることが確認された。
【0091】
実験例4
また、本発明者等は、肩部形成時に溶融帯が垂れないための酸素濃度の範囲についても調査した。その結果、3%以上、12%以下、好ましくは6%以下であることがわかった。すなわち、雰囲気ガス中の酸素濃度Co1 ,Co2 ,Co3 が、1≦Co1 /Co2 ≦12.5、1≦Co3 /Co2 ≦12.5、好ましくは1≦Co1 /Co2 ≦7.5、1≦Co3 /Co2 ≦7.5であれば、溶融帯の垂れが起こらないことが確認された。
【0092】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明の単結晶の製造方法においては、FZ法により単結晶の製造を行うに際し、最終的には種結晶よりも大径となる肩部の上にそのまま直胴部を形成することから、単結晶の大径化がなされる。そして、このようにして単結晶を製造すれば、FZ法の利点を生かした良質な単結晶が製造される。
【0093】
また、上記製造方法において、肩部形成時の雰囲気ガス中の酸素濃度を高めれば、溶融帯の表面張力が高くなり、溶融帯の垂れが起こり難くなり、肩部が容易に形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】単結晶製造装置の一構成例を模式的に示す断面図である。
【図2】酸素濃度と赤外線ランプの出力Pw2 の関係を示す特性図である。
【図3】赤外線ランプの出力と集光部における温度の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1a 原料棒
1b 種結晶
1c 溶融帯
2 赤外線集光加熱型育成炉
3,4 赤外線ランプ
5 上部シャフト
6 下部シャフト
7 空洞部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a single crystal used for electronic materials and the like. More specifically, in a method of manufacturing a single crystal to which the floating zone method is applied, a single crystal manufacturing method and a raw material rod which form a shoulder which is common in the Czochralski method and which can manufacture a large-diameter single crystal The present invention relates to a method for producing a single crystal, which lowers the oxygen concentration at the time of bonding between the silicon and the seed crystal to facilitate the bonding.
[0002]
[Prior art]
Single crystal materials such as silicon, quartz, diamond, and sapphire are widely used as electronic materials and other materials, and their manufacturing techniques are important in various industrial fields.
[0003]
Examples of a method for producing a single crystal include a melt method, a solution method, a solid phase method, and a gas phase method. For example, as a method for producing a single crystal to which the melt method is applied, a Czochralski method (hereinafter, Cz method) is mainly used. Method and a floating zone method (hereinafter referred to as FZ method).
[0004]
The Cz method is a method in which a seed crystal is brought into contact with a melt in a crucible and a single crystal is pulled while rotating the seed crystal or both the seed crystal and the crucible. The Cz method is used for producing a single crystal of a material intended for a congruent molten compound having the same composition when the melt and the single crystal are melted. In addition, the Cz method has good mass productivity because the control of the manufacturing apparatus is easy and a large diameter single crystal can be manufactured.
[0005]
In the Cz method, a portion called a necking portion having a relatively small diameter is manufactured after the seed crystal is brought into contact with the melt in order to prevent defects from being mixed into the single crystal, and the single crystal is grown in the direction of growing the single crystal. A single crystal is manufactured by forming a portion called a shoulder portion that is gradually increased in diameter and larger in diameter than the seed crystal, and then forming a portion called a cylindrical straight body portion. are doing.
[0006]
However, since the crucible is used in the Cz method, it is necessary to consider the melting point of the crucible material and the melting point of the material, and the reactivity of both, and there is a disadvantage that usable materials are limited. Further, since the Cz method is a one-way solidification method, a single crystal of a material of a congruent molten compound having the same composition when the melt and the crystal are melted as described above in a system in which the composition does not shift is produced. Therefore, the usable materials are limited. Further, the Cz method can be applied only to the production of a single crystal of a material having a low vapor pressure in order to avoid a composition deviation due to the evaporation of the melt, and thus the usable materials are limited.
[0007]
On the other hand, the above-mentioned FZ method is a method in which a raw material rod is held vertically at both ends, and a part thereof is heated and melted to form a molten zone, which is moved from one end to the other end to sequentially form a single crystal. is there. The above-mentioned FZ method is mainly used for producing crystals of a high melting point material or a decomposition and melting compound.
[0008]
Since the above-mentioned FZ method does not use a crucible, there is no contamination by the crucible material, and there is no limitation on the heater material to be heated. In addition, the FZ method is suitable for material exploration and the like because a single crystal can be produced from raw material rods and a single crystal can be produced from a small amount of raw material powder. Furthermore, in the above-mentioned FZ method, not only a coincident molten compound but also a single crystal of a decomposition molten compound can be produced, and usable materials are not relatively limited. Furthermore, the manufacturing apparatus to which the above-mentioned FZ method is applied is a closed apparatus system, and the single crystal is manufactured in a closed system, so that the atmosphere can be easily controlled.
[0009]
However, the above-mentioned FZ method has a disadvantage that it is difficult to produce a single crystal having a large diameter and it is difficult to cope with an increase in the size of the single crystal.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, it is difficult to produce a large single crystal in the FZ method for the following reasons.
[0011]
In the above-mentioned FZ method, since the molten zone is relatively moved within the raw material rod and is successively single-crystallized, a single crystal is crystallized by the amount fed from the raw material rod and a single crystal is grown. Therefore, in order to increase the diameter of the single crystal, a method is used in which the feed rate of the raw material rod is relatively higher than the growth rate of the single crystal.
[0012]
By the way, in the FZ method, the molten zone is held by the balance between the surface tension of the molten zone itself and gravity, and it is difficult to hold the molten zone in a material system having a small surface tension and a high density.
[0013]
Therefore, in the case of using such a material system, if it is attempted to increase the diameter of the single crystal by the method described above, it is difficult to hold the molten zone, and the molten zone sags, and the single crystal It is difficult to increase the diameter.
[0014]
In the FZ method, a single crystal is generally grown on a seed crystal, and the seed crystal and a raw material rod are joined via a fusion zone, and the fusion zone is used as an initial fusion zone as described above. Of a single crystal by a simple method. At this time, since the seed crystal and the raw material rod are high melting point materials as described above, it is desirable to use a high-output infrared lamp used as a heating means, for example.
[0015]
However, as the above-mentioned infrared lamp, a halogen lamp having a low running cost is generally used.In a high-power halogen lamp, the filament of the lamp tends to be large, and condensing is broadened accordingly. The melting zone formed by heating the light condensing portion becomes large. That is, the possibility that the molten zone sags increases, and it becomes difficult to increase the diameter of the single crystal.
[0016]
Therefore, in order to increase the diameter of the single crystal as described above, it is preferable to use a lamp with a power as small as possible as the lamp and to increase the light condensing degree. Intermediate bonding is difficult.
[0017]
In view of the above, the present invention has been proposed in view of the conventional circumstances, and a method of manufacturing a single crystal capable of increasing the diameter of a single crystal in the FZ method and a single crystal which facilitates bonding of a raw material rod to a seed crystal It is an object of the present invention to provide a method for producing the same.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies by the present inventors in order to achieve the above-mentioned object, formation of shoulders and straight bodies, which are performed in the FZ method to prevent defects from being mixed into the single crystal in the Cz method, have been performed. For example, since a straight body portion having the same diameter is formed on a shoulder portion having a diameter larger than that of a seed crystal, it has been found that the diameter of a single crystal can be increased. When a single crystal is manufactured in this way, a high-quality single crystal utilizing the advantages of the FZ method is manufactured.
[0019]
In general, in a single crystal growth of a melt growth and a solution growth oxide in a Cz method, a TSSG (Top-Seded Solution Growth) method, or the like, a solid is melted (dissolved) and then a seed crystal is used to melt (dissolve). (Solution) to grow a single crystal while lowering the temperature of the solution.
[0020]
In recent years, in the field of melt growth as described above, for example, by Shigeyuki Kimura, it has been pointed out that in single crystal growth by melt growth, the physical properties of the melt are an important factor in controlling single crystal growth. . (Special Lecture at the National Conference on Crystal Growth, July 1992)
In other words, in the crystal growth of the melt, lowering the viscosity and surface tension of the melt leads to uniform stirring of the melt, and uniformly supplying a substance from the liquid melt to the solid crystal. It is desirable because it enables
[0021]
For example, in a melt of oxides, atoms are considered to have more freedom, unlike solids in which atoms are regularly arranged and bonded, but on the liquid surface, they are cross-linked with other atoms via oxygen atoms (dangle bond). Are formed, and it is considered that the force of the cross-linking is reflected in the surface tension. That is, the greater the force of crosslinking via oxygen atoms, the greater the surface tension.
[0022]
Therefore, Kunihiko Oka and Toshimitsu Ito grown copper oxide single crystals under low oxygen partial pressure. Japan Society for Crystal Growth, vol. 21 (1994) No. As indicated by 3113, in an atmosphere with less oxygen or in a reducing atmosphere, it becomes possible to cut off the cross-linking by oxygen atoms and lower the surface tension. In other words, in crystal growth of the melt, it can be said that the surface tension of the melt can be changed by changing the oxygen concentration in the atmosphere.
[0023]
Therefore, the present inventors have conducted intensive studies and found that, even in the FZ method, it is possible to change the surface tension of the molten zone by changing the oxygen concentration in the atmosphere gas, and to increase the oxygen concentration by increasing the oxygen concentration. It has been found that if the surface tension of the band is increased, the molten band is less likely to sag, so that the above-mentioned shoulder is easily formed.
[0024]
It has also been found that in the FZ method, since the amount of the molten zone is much smaller than that in the Cz method, no problem occurs even if the stirring effect is weakened by increasing the surface tension.
[0025]
Further, as a result of intensive studies, the present inventors have found that the oxygen concentration in the atmosphere gas, in other words, the oxygen partial pressure in the atmosphere gas affects the melting points of the raw material rod and the seed crystal. That is, according to the Clausius-Claperon equation based on thermodynamics of phase equilibrium, in a system where a liquid phase and a solid phase coexist, the pressure is p, the temperature is T, the latent heat is L, and the volume of the liquid is V.L , The volume of the solidS Then, these relations are expressed as in the following
[0026]
dp / dT = L / T / (VL -VS ) (Equation 1)
The
[0027]
dT = T / L · (VL -VS ) · Dp (Equation 2)
Therefore, when the oxygen partial pressure in the atmosphere gas is reduced, dp <0, and a material system in which the volume of the liquid is larger than the volume of the solid is used, in other words, when the density of the liquid is smaller than that of the solid, (VL -VS )> 0, dT <0, and it can be seen that in this material system, the melting point decreases when the oxygen partial pressure is reduced. Conversely, increasing the oxygen partial pressure will increase the melting point. In the case of water and ice, the opposite is true, but in many systems, the liquid has a lower density than the solid near the melting point, and the melting point decreases when the oxygen partial pressure in the atmosphere gas is reduced as described above.
[0028]
Ie,According to the present invention, a molten portion is formed at the tip of a raw material rod and / or a seed crystal in a predetermined atmosphere gas, and the raw material rod and the seed crystal are joined to form a molten zone therebetween. When producing a single crystal by the Fz method by performing single crystallization sequentially by moving relatively in the raw material rod while rotating, after joining the raw material rod and the seed crystal,Raise the oxygen concentration in the atmosphere gas to increase the seed single crystalIt gradually becomes larger in the growth direction and forms a shoulder that is larger in diameter than the seed crystal.Is like.
Further, in the method for producing a single crystal according to the present invention, after forming the shoulder portion, the oxygen concentration in the atmosphere gas is reduced to form the straight body portion of the cylindrical portion..
[0029]
The method for producing a single crystal according to the present invention,The oxygen concentration in the atmosphere gas from the joint between the raw material rod and the seed1The oxygen concentration in the atmosphere gas at the time of forming the shoulder was changed to Co.2And the oxygen concentration in the atmosphere gas at the time of forming the straight body is changed to Co.3And these are Co1= Co3,Co 1 <Co 2 , Co 3 <Co 2 It is preferable to have the relationship of:Can be formed.
Will be done.
[0030]
Also, the oxygen concentration Co in the atmosphere gas1, Co2, Co3But,1 <Co 1 / Co 2 ≤12.5,1 <Co 3 / Co 2 It is preferable to have a relationship of ≦ 12.5.
In addition, the ratio of the oxygen concentration as described above is1 or lessIn this case, the effect of increasing the surface tension of the molten zone during the formation of the shoulder is weak, and when the oxygen concentration ratio is greater than 12.5, the melting point during the formation of the shoulder becomes too high. Production of single crystals becomes difficult.
[0036]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, specific embodiments of the present invention will be described. First, a single crystal manufacturing apparatus used for manufacturing a single crystal according to the method for manufacturing a single crystal of the present invention will be described.
[0037]
As shown in FIG. 1, the single crystal manufacturing apparatus is provided in the infrared condensing heating
[0038]
In the infrared condensing heating
[0039]
In addition, the infrared condensing heating
[0040]
Further, a driving
[0041]
A not-shown, for example, a platinum wire hook is provided at the tip of the
[0042]
Then, a pair of
[0043]
Therefore, the infrared rays emitted from the pair of
[0044]
Further, in the infrared condensing heating
[0045]
In the single crystal manufacturing apparatus, an observation window (not shown) is provided in the infrared condensing heating
[0046]
Therefore, when a single crystal is manufactured by the single crystal manufacturing apparatus according to the single crystal manufacturing method of the present invention, first, the raw material rod is held on the
[0047]
Next, the raw material rod and the seed crystal held on the
[0048]
Subsequently, the raw material rod held on the
[0049]
Next, a predetermined oxygen concentration Co is stored in the
[0050]
Then, the atmosphere gas in the
[0051]
When the oxygen concentration in the atmosphere gas is increased as described above, the surface tension of the molten zone 1c is increased, and the sagging of the molten zone 1c is unlikely to occur. Therefore, the feeding speed of the raw material rod is gradually increased, and the crystal diameter is gradually increased. It is possible to form a shoulder portion whose diameter is gradually increased in the direction of growing the single crystal, and eventually larger than the seed crystal.
[0052]
When the oxygen concentration in the atmosphere gas is increased as described above, the melting point is increased, so that the molten zone 1c may be solidified. Therefore, when increasing the oxygen concentration as described above, it is preferable to increase the output of the
[0053]
Also, the oxygen concentration Co in the atmosphere gas1 , Co2 Ratio, Co1 / Co2 Is less than 1, the effect of increasing the surface tension of the molten zone at the time of shoulder formation is weak, and if the oxygen concentration ratio is greater than 12.5, the melting point at the time of shoulder formation is high. It becomes too difficult to produce a single crystal.
[0054]
Further, in the step before forming the shoulder portion as described above, it is preferable to reduce the feeding speed of the raw material rod 1a, produce a single crystal having a small diameter, and form a so-called necking portion. The formation of the necking facilitates the formation of the shoulder.
[0055]
Accordingly, as the raw material rods 1a to be successively single-crystallized, a small-diameter raw material rod and a large-diameter raw material rod are connected via a connecting portion made of a raw material rod constituent material having a gradually increasing diameter. It is preferable to use a raw material rod. If the necking portion is formed by a small-diameter raw material rod and a shoulder is formed by a connecting portion, the formation of the necking portion and the shoulder as described above becomes easy.
[0056]
Next, the oxygen concentration in the atmosphere gas in the
[0057]
Also, the oxygen concentration Co in the atmosphere gas2 , Co3 Ratio, Co3 / Co2 Is less than 1, the effect of increasing the surface tension of the molten zone at the time of shoulder formation is weak, and if the oxygen concentration ratio is greater than 12.5, the melting point at the time of shoulder formation is high. It becomes too difficult to produce a single crystal.
[0058]
Then, if a single crystal is manufactured continuously and finally the entire raw material rod on the side of the
[0059]
Further, when a single crystal is produced according to the method for producing a single crystal of the present invention as described above, a raw material rod and a seed crystal are formed from a material system in which the density of the liquid near the melting point is smaller than the density of the solid, If the oxygen concentration (oxygen partial pressure) in the atmosphere gas at the time of joining the rod and the seed crystal is lower than the oxygen concentration (oxygen partial pressure) of the atmosphere gas in the post-process, the Has a low melting point, and these are easily joined. In addition, if the melting point at the time of bonding is lowered as described above, an infrared lamp that is a heating means does not need to have a very high output, and a lamp with a high condensing degree can be used. Is also preferred.
[0060]
When the oxygen concentration is lowered when the raw material rod and the seed crystal are joined in this manner, and when the oxygen concentration is further increased in the subsequent process, since the melting point increases when the oxygen concentration is increased, immediately after the oxygen concentration is increased, It is better to keep the rotation direction of the raw material rod and the seed crystal in the same direction until the melting zone is stabilized.
[0061]
【Example】
Hereinafter, specific examples of the present invention will be described based on experimental results. Note that here, YVO4 An example of manufacturing a single crystal will be described.
[0062]
Production of raw material rod
First, a raw material rod was manufactured. First, a 4N-purity yttrium oxide reagent (Y2 O3 ) Is determined by heat treatment in air at 1000 ° C. for 10 hours, and a 4N-purity vanadium oxide reagent (V2 O5 ) Was determined by heat treatment in air at 500 ° C. for 10 hours. And the above Y2 O3 And V2 O5 Was weighed to give a molar ratio of 1: 1.
[0063]
Next, these were wet-mixed using ethanol as a dispersion medium and dried to prepare a raw material powder. Then, the raw material powder is filled into a bag-like raw rubber (rubber tube) having a diameter of about 5 to 8 mm, and a hydrostatic pressure of 3 kg / cm is added thereto.2 The raw material rod was formed by applying the pressure described above. Next, this raw material rod was fired in air at 1300 ° C. for about 6 to 10 hours to obtain a raw
[0064]
A bag-shaped raw rubber (rubber tube) in which the raw material powder is connected to a small-diameter part having a diameter of about 5 to 8 mm and a large-diameter part having a diameter of about 10 mm via a conical connection part having a length of 5 to 10 mm. Filled into this, and hydrostatic pressure 3kg / cm2 The raw material rod was formed by applying the pressure described above. Next, this raw material rod was fired in air at 1300 ° C. for about 6 to 10 hours to obtain a raw
[0065]
Experimental example 1
In this experimental example, the relationship between the oxygen concentration in the atmosphere gas and the melting points of the raw material rod and the seed crystal was investigated. That is, in this experimental example, the oxygen concentration in the atmosphere gas was changed, the raw material rod was heated by the infrared lamp under each condition, and the output of the infrared lamp when the raw material rod was melted was investigated. The relationship between the oxygen concentration and the output of the infrared lamp was investigated.
[0066]
A 100 V-1.5 kW lamp is used as the infrared lamp of the single crystal manufacturing apparatus having the above-mentioned configuration, and the YVO of <001> orientation is used as a seed crystal.4 A single crystal having a length of 3 to 4 mm square and a length of 20 to 30 mm was used, and a raw material rod of the raw
[0067]
In addition, 1.5 kW and 3.5 kW infrared lamps were prepared, and the condensing area at the time of output corresponding to a voltage of 15 V to 20 V was blown out on paper and confirmed. The sample was collected in a region of 5 mm in diameter, and the sample of 3.5 kW was collected in a region of 10 mm in diameter. If the condensing area is 10 mm, there is a high possibility that the melt will sag. Therefore, a 1.5 kW condensing area having a condensing area of 5 mm is used.
[0068]
First, the raw material rod was held on an upper shaft of a single crystal manufacturing apparatus by a hook, and the seed crystal was centered and held on a lower shaft by a tube made of alumina. Next, a predetermined atmospheric gas was filled in the quartz tube of the single crystal manufacturing apparatus having the above-described configuration.
[0069]
In the single crystal manufacturing apparatus having the above-described configuration, since no exhaust device is provided, it is impossible to completely exhaust the air in the quartz tube and replace it with a predetermined atmospheric gas. Therefore, a predetermined atmosphere gas is circulated overnight through the atmosphere gas inlet and the atmosphere gas outlet, thereby performing replacement and filling.
[0070]
As the atmosphere gas, a gas having an oxygen concentration of 0 to 20% in which nitrogen gas was changed in a range of 2.5 liters per minute and oxygen gas in a range of 0 to 0.6 liters per minute was used. At this time, since the inside of the quartz tube was sufficiently replaced by the atmospheric gas over a long period of time, the oxygen concentration was represented by the flow rate ratio as described above.
[0071]
Subsequently, the raw material rod was rotated at a rotational speed of 6.5 rpm, the seed crystal was rotated at a rotational speed of 6 rpm in the opposite direction, and the tip of the raw material rod was irradiated with the light of the infrared lamp.
[0072]
The output control of the infrared lamp is performed by voltage control, and the output control of two infrared lamps is performed by one program meter. Then, the output of the infrared lamp is automatically increased using a program until the raw material rod is considered to start melting, and then manually increased until the raw material rod starts melting. The output was examined and the output of the infrared lamp when the width of the solid-liquid interface of the molten zone became 4 mm was also examined. The relationship between the oxygen concentration and the output of the infrared lamp is shown in Table 1. The output of the infrared lamp when the raw material rod began to melt (melting point) was Pw1 The output of the infrared lamp when the width of the solid-liquid interface becomes 4 mm is Pw2 Shown as Also, the oxygen concentration and the output Pw of the infrared lamp2 Is also shown in FIG.
[0073]
[Table 1]
[0074]
From the results of Table 1 and FIG. 2, it can be seen that the lower the oxygen concentration in the atmosphere gas, the lower the output of the infrared lamp when the raw material rod is melted and the width of the solid-liquid interface of the molten zone becomes 4 mm.
[0075]
FIG. 3 shows the relationship between the output of the infrared lamp and the temperature at the light collecting section. From FIG. 3, it can be seen that the higher the output of the infrared lamp, the higher the temperature of the condensing part.
[0076]
Therefore, from these facts, it was confirmed that when the oxygen concentration in the atmosphere gas was lowered, the melting point of the raw material rod was lowered, and when the oxygen concentration in the atmosphere gas at the time of joining the raw material rod and the seed crystal was lowered, these were reduced. It was also found that joining was easy. Furthermore, since the output of the infrared lamp at this time can be suppressed low by lowering the oxygen concentration in the atmosphere gas at the time of bonding, an infrared lamp having a large output is not required, and a single crystal is not required. It was also found to be preferable from the viewpoint of increasing the diameter.
[0077]
Experimental example 2
In this experimental example, YVO4 An example of manufacturing a single crystal will be described. First, a raw material rod sample having a length of about 5 to 10 mm and a length of about 8 to 9 mm in a large diameter section of about 50 mm in a quartz tube of the single crystal manufacturing apparatus having the above-described configuration. 2 is held by the platinum wire hook of the upper shaft, and the <100> direction YVO4 A seed crystal of 3 to 4 mm square and 20 to 30 mm in length was centered and held on an alumina tube of the lower shaft.
[0078]
Then, a nitrogen gas was allowed to flow in the quartz tube overnight at around 2.5 liters per minute, and the inside of the quartz tube was replaced with nitrogen gas and filled.
[0079]
Next, the raw material rod was rotated at a rotation speed of 6.5 rpm, and the seed crystal was rotated in a reverse direction at a rotation speed of 6 rpm, so that the tip of the raw material rod was irradiated with light from an infrared lamp. It should be noted that an infrared lamp of 100 V-1.5 kW was used as the infrared lamp, and that the output of the lamp was controlled by voltage, and that two infrared lamps were controlled by one program meter.
[0080]
Then, the program meter automatically raises the voltage of the condensing part by raising the voltage of the infrared lamp to 60 V (1.3 kW), which is close to the voltage corresponding to the output at which the raw material rods seem to start melting, in about two hours. The temperature was raised, and then the voltage was increased by manual operation to melt the tip of the raw material rod to form a melt, and the raw material rod and the seed crystal were joined via this as a melting zone. The voltage at this time was about 64 V (1.4 kW).
[0081]
When the raw material rod and the seed crystal are joined as described above, as described in Japanese Patent Application No. 6-16853, a portion where the raw material rod and the seed crystal come into contact with each other contains oxygen and contains vanadium and yttrium. Assuming that the composition ratio is V / Y, a black material having a composition in which the above V / Y is 0.8 ≦ V / Y ≦ 1.25 and having absorption in a wavelength range of 0.4 μm or more and 1.3 μm or less. It is good.
[0082]
Next, the raw material rod and the seed crystal are rotated in the same direction at a rotation speed of 6 rpm, and the oxygen concentration Co in the atmosphere gas is increased.1 Was set to 0.8%. If the oxygen concentration is increased in this manner, the melting zone of the melting zone rises and a part of the melting zone may be solidified and the melting zone may become unstable, so that the raw material rod and the seed crystal are rotated in the same direction as described above. And Subsequently, the voltage of the infrared lamp was increased until the width of the solid-liquid interface of the melting zone became about 4 mm. The voltage at this time was about 68 to 70 V (1.5 to 1.7 kW).
[0083]
Next, the raw material rod is rotated at a rotational speed of 6.5 rpm, and the raw material rod is sent out to the lower shaft side while rotating the seed crystal at a rotational speed of 6 rpm in the opposite direction, and the molten zone relatively moves in the raw material rod. Then, the lower end portion of the molten zone was successively single-crystallized to produce a single crystal. However, at this time, the growth rate of the single crystal was set to 5.0 mm / hour, and the feed rate of the raw material rod was gradually reduced from 3.9 mm / hour to 3.4 mm / hour, so that the diameter of the single crystal was reduced. The necking was formed to a length of about 5 to 10 mm.
[0084]
Next, while increasing the oxygen concentration in the atmosphere gas in the quartz tube, the output of the raw material rod was also increased by increasing the output of the infrared lamp, the crystal diameter was gradually increased, and the crystal diameter was gradually increased in the single crystal growing direction. Finally, a shoulder portion having a diameter larger than that of the seed crystal was formed. Simply increasing the oxygen concentration in the atmosphere gas may raise the melting point of the molten zone and solidify part of the molten zone, making the molten zone unstable, so that the width of the solid-liquid interface of the molten zone can be kept constant. The voltage of the infrared lamp was also increased. The oxygen concentration is gradually increased up to about 80% of the shoulder forming step, and the final oxygen concentration Co is2 Was 10%. That is, Co1 ≤Co2 And Co1 / Co2 = 12.5. The feed rate of the raw material rod was increased to 7.5 mm / hour.
[0085]
Next, in the remaining 20% of the shoulder forming step, the oxygen concentration is gradually decreased while the lamp voltage is decreased so that the width of the solid-liquid interface of the molten zone is constant, and the oxygen concentration Co is decreased.3 Was reduced to 0.8%. Then, the feed speed of the raw material rod was set to 7.5 mm / hour, and a straight body portion having the same diameter as the uppermost portion of the shoulder portion was formed on the shoulder portion. At this time, the oxygen concentration Co2 , Co3 In between, Co3 ≤Co2 Holds, Co3 / Co2 = 12.5. The obtained straight body had a diameter of about 9 mm and a length of about 30 to 50 mm.
[0086]
In this experimental example, the oxygen concentration Co1 , Co3 Is set to 0.8% in order to lower the melting point by relatively lowering the oxygen concentration and to suppress the evaporation of vanadium due to its high vapor pressure.
[0087]
And, in the single crystal thus obtained, since the straight body is formed on the shoulder which eventually becomes larger in diameter than the seed crystal, the diameter of the single crystal is increased. It was confirmed that it had good quality characteristics taking advantage of the FZ method.
[0088]
Experimental example 3
In addition, the present inventors tried to produce a single crystal using the raw
[0089]
Further, since the diameter of the raw material rod is large, the irradiation density of the infrared lamp on the raw material rod is low, and it is difficult to form a melt. Even when the voltage of the infrared lamp is about 80 V, no melt is formed, and the voltage is as high as 84 V. Troubles such as melt formation and dripping occurred suddenly below.
[0090]
From these facts, it was confirmed that it was difficult to form the shoulder portion without changing the oxygen concentration or to join the raw material rod and the seed crystal.
[0091]
Experimental example 4
The present inventors also investigated the range of oxygen concentration for preventing the molten zone from sagging during formation of the shoulder. As a result, it was found that the content was 3% or more and 12% or less, preferably 6% or less. That is, the oxygen concentration Co in the atmosphere gas1 , Co2 , Co3 Where 1 ≦ Co1 / Co2 ≦ 12.5, 1 ≦ Co3 / Co2 ≦ 12.5, preferably 1 ≦ Co1 / Co2 ≦ 7.5, 1 ≦ Co3 / Co2 If ≦ 7.5, it was confirmed that the molten zone did not sag.
[0092]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, in the single crystal manufacturing method of the present invention, when a single crystal is manufactured by the FZ method, the single crystal is ultimately left on a shoulder portion having a larger diameter than the seed crystal. By forming the straight body, the diameter of the single crystal can be increased. When a single crystal is manufactured in this way, a high-quality single crystal utilizing the advantages of the FZ method is manufactured.
[0093]
Further, in the above-described manufacturing method, if the oxygen concentration in the atmosphere gas at the time of forming the shoulder is increased, the surface tension of the molten zone is increased, the sagging of the molten zone is less likely to occur, and the shoulder is easily formed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view schematically illustrating a configuration example of a single crystal manufacturing apparatus.
FIG. 2 shows oxygen concentration and output Pw of an infrared lamp.2 FIG. 6 is a characteristic diagram showing the relationship of FIG.
FIG. 3 is a characteristic diagram showing a relationship between an output of an infrared lamp and a temperature in a light collecting unit.
[Explanation of symbols]
1a Raw material rod
1b Seed crystal
1c Melting zone
2 Infrared focusing heating type growth furnace
3,4 Infrared lamp
5 Upper shaft
6 Lower shaft
7 Cavity
Claims (4)
原料棒と種結晶の接合後、雰囲気ガス中の酸素濃度を上げて、種単結晶育成方向において次第に大径とされ、種結晶よりも大径とされる肩部を形成することを特徴とする単結晶の製造方法。In a predetermined atmosphere gas, a molten portion is formed at the tip of the raw material rod and / or the seed crystal, and the raw material rod and the seed crystal are joined to form a molten zone between them. In a single crystal production method of producing a single crystal by sequentially single crystallizing by relatively moving in the raw material rod,
After joining the raw material rod and the seed crystal, the oxygen concentration in the atmosphere gas is increased to gradually increase the diameter in the seed single crystal growth direction, thereby forming a shoulder portion having a larger diameter than the seed crystal. Single crystal production method.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19336495A JP3557734B2 (en) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | Single crystal manufacturing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19336495A JP3557734B2 (en) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | Single crystal manufacturing method |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0940486A JPH0940486A (en) | 1997-02-10 |
JP3557734B2 true JP3557734B2 (en) | 2004-08-25 |
Family
ID=16306691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19336495A Expired - Fee Related JP3557734B2 (en) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | Single crystal manufacturing method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3557734B2 (en) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4544606B2 (en) * | 2002-05-17 | 2010-09-15 | 株式会社日本政策投資銀行 | Laser system |
-
1995
- 1995-07-28 JP JP19336495A patent/JP3557734B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0940486A (en) | 1997-02-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3557734B2 (en) | Single crystal manufacturing method | |
JP2007145611A (en) | Method for producing sapphire single crystal and producing device therefor | |
EP1234899A2 (en) | A single crystal and method of manufacturing same | |
JP3533648B2 (en) | Reactive oxygen species inclusion calcia-alumina oxide single crystal and method for producing the same | |
JP3106182B2 (en) | Manufacturing method of bulk single crystal | |
JP2734485B2 (en) | Single crystal growth equipment | |
Itoyama et al. | Growth of βII-Li3VO4 single crystals by the floating zone technique with the aid of a heat reservoir | |
JP3531254B2 (en) | Single crystal manufacturing method | |
JP4682350B2 (en) | Crystal growth method and apparatus | |
JP2831906B2 (en) | Single crystal manufacturing equipment | |
JP3531280B2 (en) | Single crystal manufacturing method | |
JP2002234795A (en) | Lithium calcium aluminum fluoride single crystal and method for producing the same | |
JP3078547B1 (en) | Method for producing oxide single crystal | |
JP2000335999A (en) | Production of barium titanate single crystal | |
JP3367616B2 (en) | Single crystal manufacturing method and single crystal manufacturing apparatus | |
JPH0891978A (en) | Method for growing single crystal | |
JPH0948697A (en) | Production of lithium triborate single crystal | |
JPS63274697A (en) | Production of cupric acid-lanthanum single crystal | |
JPH0812499A (en) | Production of single crystal | |
JP2535773B2 (en) | Method and apparatus for producing oxide single crystal | |
JPH04338191A (en) | Production of single crystal | |
JPH08183696A (en) | Crucible for producing fine wire-shaped silicon and fine wire-shaped silicon | |
JPH10231195A (en) | Method for growing rutile single crystal | |
JPH042700A (en) | Production of oxide crystal thin wire | |
JPH08231293A (en) | Production of single crystal |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040203 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040402 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040427 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040510 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090528 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |