JP3557261B2 - 顕微鏡 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、大径ガラスウエハや大型液晶ディスプレイ製造用ガラス基板等の比較的大きな標本を検査するために用いられる対物レンズ移動型の顕微鏡に用いられる顕微鏡用透過照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
対物レンズ移動型の顕微鏡として、例えば特開平5−127088号公報や米国特許第4,744,642号明細書等の刊行物により開示されているようなものがある。これらの対物レンズ移動型の顕微鏡は、大きな標本の全域を観察できるように、標本を載せるステージが対物レンズの光軸に直交する平面上においてX−Y方向のいずれか一方向にのみ移動し、対物レンズが前記ステージの移動方向とは直交する方向に移動するものとなっている。これにより、顕微鏡装置の小型化、省スペース化が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記二つの刊行物に記載されている対物レンズ移動型の顕微鏡に用いられている照明法は、いわゆる落射照明法であり、透過照明法ではない。透過照明法による観察を可能とする為には、理論的には対物レンズの移動に同期してコンデンサレンズを移動させれば実現できる。しかし、そのためにはコンデンサレンズを移動可能にする機構が必要となる。
【0004】
このように、対物レンズ移動型の顕微鏡で透過照明を行なおうとすると、対物レンズの移動に同期して透過コンデンサレンズを移動させなければならない。このため顕微鏡装置が大型化、複雑化してしまいコスト高になる。また、対物レンズとコンデンサレンズとの同軸度を高精度に保つことは技術的にかなり困難である。
【0005】
本発明の目的は、コンデンサレンズを移動させることなく、対物レンズ移動型の顕微鏡において透過照明を実現することが可能で、しかも大型標本の全域に亘って均一な照明を行なうことができる、構成が簡単で安価に製作可能な顕微鏡用透過照明装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の顕微鏡は以下の如く構成されている。
(1)本発明の顕微鏡は、対物レンズを一方向に移動しながら標本を検査するための顕微鏡において、前記標本を挟んで前記対物レンズの反対側から前記標本を透過照明するための光を発する光源と、前記標本と前記光源との間に前記対物レンズの移動軌跡と対峙して配置され、前記光源からの光を線形状光に変換する光線形状変換手段と、この光線形状交換手段と前記標本との間に配置され、前記光線形状変換手段からの出射光を前記標本に集光させるシリンドリカルレンズと、を備え、前記対物レンズを前記光線形状変換手段に沿って移動させる。
(2)本発明の顕微鏡は上記(1)に記載の装置であって、前記シリンドリカルレンズは、透明なアクリルの丸棒を軸方向に2分割にして断面半円形に形成した。
(3)本発明の顕微鏡は上記(1)に記載の装置であって、前記シリンドリカルレンズと前記標本との間に散乱板を配置した。
(4)本発明の顕微鏡は上記(3)に記載の装置であって、前記散乱板は、前記シリンドリカルレンズの全収束光を照射する位置に配置された。
【0007】
【作用】
本発明によれば、次のような作用が生ずる。
本発明の顕微鏡用透過照明装置においては、光線形状変換手段により対物レンズの移動範囲全域に亘って透過照明が行われるので、コンデンサレンズを移動させずに対物レンズ移動型顕微鏡用の透過照明装置を実現できる。
また、シリンドリカルレンズにより集光された光が散乱されて照明されるので、シリンドリカルレンズへ入射する光にムラがある場合でも標本をムラなく均一に照明することができる。
また、光線形状変換手段により直線の発光面を作れるので、対物レンズの移動距離に応じた所要幅の扁平状光線を容易に作り出すことができる。
【0008】
【実施例】
図1および図2は本発明の一実施例に係る顕微鏡用透過照明装置の構成を示す図で、図1は透過照明装置の要部を分解して示す斜視図、図2の(a)は図1において矢印Aの方向から見た光学系を示す図、図2の(b)は図1の(a)の破線で囲んだ散乱NAの一態様を示す図である。
【0009】
図1および図2において1は対物レンズであり、この対物レンズ1は図1に示す矢印aの方向に移動可能となっている。2は図示しないステージに載せられる大型液晶基板等の標本である。
【0010】
一方、11は透過照明のための光を発する光源であり、この光源11から発せられた光は光線形状変換手段であるラインファイバ12によって一平面に沿った偏平状光線に変換されて出射されるものとなっている。ラインファイバ12は複数の光ファイバ(不図示)の各一端12aが全体断面が略円形をなすように丸く束ねられ、光源11側に配置されている。上記複数の光ファイバの他端12bは標本2側に配置され、かつ対物レンズ1の移動方向に沿って一直線状に配列されている。シリンドリカルレンズ13は上記ラインファイバ12の出射光を集光できるように所要の面精度を有している。このシリンドリカルレンズ13としては例えば透明アクリルの丸棒を軸方向に2分割したもの等を用い得る。散乱板14はシリンドリカルレンズ13からの光を適度に散乱して標本2を照明するものである。
【0011】
なお、散乱板14とシリンドリカルレンズ13とは、ラインファイバ12の偏平状光線を全て透過するように配置されており、結果として対物レンズ1の観察範囲全域をムラなく均一に照明できるものとなっている。散乱板14としては、図2(b)に示す散乱NAの大きいもの、例えば特開平4−318804号公報に記載されているような、20°位までの範囲でほぼ均一な光量を保つカメラ用フォーカシングマットに使用されるアキューマット等が適当である。なおラインファイバ12の出射端と、シリンドリカルレンズ13と、散乱板14と、標本2と、対物レンズ1のピント位置Fとの関係は、図2(a)に示すようになっている。
【0012】
シリンドリカルレンズ13とラインファイバー12とは、対物レンズ1の視野をより明るくするように、全収束光が散乱板14に照射するよう配置されることが望ましい。また散乱板14の位置は、対物レンズ1のNA光線がなす幅と対物レンズ1の視野径が等しくなる位置がよい。こうすることにより、対物レンズ1の視野径の半分が明視野照明、もう半分が偏斜照明されることになり、全体としてムラがなくかつ観察し易い照明となる。ただし、一般に対物レンズは5×〜100×まで切換えられるが、透過照明の場合は100×を用いることはほとんどないため、最もよく使用する10×の対物レンズ使用時に合わせて配置するものとする。
【0013】
上記の如く構成された本装置においては、光源11より光が発せられると、この光はラインファイバ12によって対物レンズ1の移動方向aに沿った偏平状の光線とされる。この偏平状光線の照射範囲(幅)は対物レンズ1の移動範囲全域をカバーする範囲である。ラインファイバ12から出射された光は、シリンドリカルレンズ13によって集光され、その集光された光は散乱板14によって散乱され、標本2を対物レンズ1の移動範囲全域に亘ってムラなく均一に照明する。
【0014】
(実施例のまとめ)
実施例に示された構成および作用効果をまとめると次の通りである。
[1]実施例に示された顕微鏡用透過照明装置は、大径ガラスウエハや大型液晶基板等の比較的大きな標本2を検査するために用いられる対物レンズ移動型の顕微鏡に用いられる透過照明装置において、透過照明のための光を発する光源11と、この光源11より発せられた光を一平面に沿った偏平状の光線に変換して出射するラインファイバ12と、このラインファイバ12から出射された前記偏平状の光を集光して前記標本2に照射するシリンドリカルレンズ13とから構成されている。
【0015】
したがって上記顕微鏡用透過照明装置においては、ラインファイバ12により偏平状光線がつくられ、この光線により対物レンズ1の移動範囲全域に亘って透過照明が行なわれるので、コンデンサレンズを移動させずに対物レンズ移動型顕微鏡用の透過照明を実現できる。
[2]実施例に示された顕微鏡用透過照明装置は、上記[1]に記載の装置であって、かつラインファイバ12は、複数の光ファイバの各一端12aが前記光源11側に束ねられて配置され、各他端12bが前記標本2側に前記対物レンズ1の移動方向に沿って一直線状に並べて配置されたラインファイバである。
【0016】
したがって上記顕微鏡用透過照明装置においては、複数の光ファイバからなるラインファイバ12によって偏平状光線をつくるようにしているので、対物レンズ1の移動距離に応じた所要幅の広がりを有する偏平状光線を容易かつ適確につくり出すことができる。
[3]実施例に示された顕微鏡用透過照明装置は、上記[1]または[2]に記載の装置であって、かつシリンドリカルレンズ13により集光された光を散乱させて前記標本2を照明する散乱板14を備えている。
【0017】
したがって、上記顕微鏡用透過照明装置においては、シリンドリカルレンズ13により集光された光が散乱されて照射されるので、シリンドリカルレンズ13へ入射する光にムラがある場合でも標本2をムラなく均一に照明することが可能である。したがって上記入射光が複数の光ファイバからなるラインファイバ12を用いてつくった偏平状光線であっても何ら支障なく均一な照明が行なえる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、コンデンサレンズを移動させることなく、対物レンズ移動型の顕微鏡において透過照明を実現することが可能で、しかも大型標本の全域に亘って均一な照明を行なうことができる、構成が簡単で安価に製作可能な顕微鏡用透過照明装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る顕微鏡用透過照明装置の構成を分解して示す斜視図。
【図2】本発明の一実施例に係る顕微鏡用透過照明装置の光学系の構成を示す図。
【符号の説明】
1…対物レンズ 2…標本
11…光源 12…ラインファイバ
12a…ファイバの一端 12b…ファイバの他端
13…シリンドリカルレンズ 14…散乱板
Claims (4)
- 対物レンズを一方向に移動しながら標本を検査するための顕微鏡において、
前記標本を挟んで前記対物レンズの反対側から前記標本を透過照明するための光を発する光源と、
前記標本と前記光源との間に前記対物レンズの移動軌跡と対峙して配置され、前記光源からの光を線形状光に変換する光線形状変換手段と、
この光線形状交換手段と前記標本との間に配置され、前記光線形状変換手段からの出射光を前記標本に集光させるシリンドリカルレンズと、を備え、
前記対物レンズを前記光線形状変換手段に沿って移動させることを特徴とする顕微鏡。 - 前記シリンドリカルレンズは、透明なアクリルの丸棒を軸方向に2分割にして断面半円形に形成したことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
- 前記シリンドリカルレンズと前記標本との間に散乱板を配置したことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
- 前記散乱板は、前記シリンドリカルレンズの全収束光を照射する位置に配置されたことを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡。
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1994
- 1994-12-15 JP JP31185794A patent/JP3557261B2/ja not_active Expired - Fee Related
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