JP3556845B2 - ビーム形成回路 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、アンテナ等に所望のビームを実現する高周波信号を供給するためのビーム形成回路、特に主としてマイクロ波帯およびミリ波帯におけるマルチビームフェーズドアレーアンテナのビーム形成回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は、例えばG. Estep, R. Gupta, T. Hampsch, M. Zaharovits, L. Pryor, C. Chen, A. Zaghloul, および F. Assal,による¨フェーズドアレー・アンテナ・アプリケーションのためのCバンド・ビームフォーミング・マトリックス(AC‐band Beam‐forming Matrix for Phased‐array Antenna Applications)¨ 1995IEEE MTT‐S International Microwave Symposium Digest pp.1225‐1228, 1995年、6月、に示された従来のマルチビームフェーズドアレーアンテナのビーム形成回路の回路構成を示した図である。送信の場合、図において1はビーム端子、2は分配回路、3は可変移相器、5は合成回路、6は放射素子側に接続されるアンテナ端子である。受信の場合には分配回路2と合成回路5の役割が入れ替わる。
【0003】
ビーム毎に複数のビーム端子1から入力された高周波信号は、それぞれ分配回路2によって等位相で放射素子の数に分配される。分配された高周波信号は、可変移相器3にて励振位相を制御され、合成回路5によって放射素子毎にすべてのビームの高周波信号が合成されてアンテナ端子6から各放射素子に供給される。
【0004】
このような構成で、ビーム数と放射素子数をかけ合わせた数の可変移相器3を配置することにより、所望の複数の方向に電波ビームを形成するビーム形成回路を構成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のビーム形成回路では、ビーム毎に入力された高周波信号を放射素子の数にそれぞれ分配する分配回路2と、放射素子毎にビーム数の高周波信号を合成する合成回路5が必要であるため、回路パターンが非常に複雑になっていた。このため、ビーム形成回路の小形化が困難であり、特にビーム数が多く、かつ放射素子間隔の小さいマルチビームフェーズドアレーアンテナに適用するには限界があった。
【0006】
一方、複数の可変移相器3と分配回路2や合成回路5を1つのパッケージに搭載しようとすると、ビーム数が多い場合にはパッケージの大きさが大きくなってしまう。低コストで大量に製造できるセラミック多層基板パッケージは、各層の導体パターンをスクリーン印刷した焼成前のセラミック・グリーンシートを複数積層した後、同時焼成するため、パッケージサイズが大きいと歪みが大きくなり不向きである。したがって、低価格なパッケージ化が困難であるという問題もあった。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、特にビーム数が多いマルチビームフェーズドアレーアンテナ等に効果的な小形で低価格なビーム形成回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明は、送信時に高周波信号が入力され受信時にアンテナ放射素子からの信号を出力する複数のビーム端子と、複数のアンテナ放射素子にそれぞれ接続される複数のアンテナ端子と、上記各ビーム端子と各アンテナ端子の間をそれぞれ接続する分配合成回路と、上記分配合成回路の中に、各アンテナ放射素子の励振振幅と励振位相の少なくとも一方を各ビーム端子の高周波信号ごとに独立に制御できるように挿入された複数の可変デバイスと、を備えたビーム形成回路において、上記可変デバイスとパッケージ外部接続端子の間を接続する少なくとも1つの分配合成デバイスを内蔵した複数のパッケージに上記複数の可変デバイスを分散して実装するとともに、上記複数のパッケージを同一面上に並べて配置し、各パッケージの上記パッケージ外部接続端子間相互を接続し最端のパッケージの上記パッケージ外部接続端子が上記ビーム端子又はアンテナ端子に接続され上記分配合成回路の一部を構成したことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0009】
またこの発明は、各アンテナ端子毎に、共通端子および第1の分配合成端子がそれぞれ第1及び第2のパッケージ外部接続端子に接続され残る第2の分配合成端子が可変デバイスに接続された分配合成デバイスを上記可変デバイスと共に実装した複数のパッケージを、隣り合うパッケージの一方の上記分配合成デバイスの共通端子が接続された第1のパッケージ外部接続端子と他方の上記分配合成デバイスの第1の分配合成端子が接続された第2のパッケージ外部接続端子が向かい合うように配置し、上記向かい合う第1及び第2パッケージ外部接続端子間を接続し、最もアンテナ端子に近いパッケージの第1のパッケージ外部接続端子がアンテナ端子に接続され、また上記可変デバイスの上記第2の分配合成端子と反対側が第3のパッケージ外部接続端子に接続され、この第3のパッケージ外部接続端子が上記ビーム端子側に接続されることを特徴とするビーム形成回路にある。
【0010】
またこの発明は、分配合成デバイスとしてアンテナ端子に近いパッケージには結合線路形カップラを用い、アンテナ端子から遠いパッケージにはウィルキンソン形電力分配器を用いたことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0011】
またこの発明は、パッケージ外部接続端子間を直接接続する伝送線路を内蔵したパッケージを用いて、該パッケージの両側に配置された2つのパッケージのパッケージ外部接続端子間を接続して、分配合成回路を構成したことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0012】
またこの発明は、可変デバイスと、分配合成デバイスをそれぞれ実装する空洞部とがもうけられた共通形状のパッケージ内に、分配合成デバイスがパッケージとは別部品として各パッケージごとに異なる分配特性のものが実装されていることを特徴とするビーム形成回路にある。
【0013】
またこの発明は、上記各パッケージをセラミック多層基板で構成し、上層の面に可変デバイスとパッケージ外部接続端子を形成し、下層の面に分配合成デバイスの少なくとも一部を形成したことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0014】
またこの発明は、パッケージ外部接続端子を下層の面に設け、上層のこれの上に当たる部分に切り欠きを設けたことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の一実施の形態によるマルチビームフェーズドアレーアンテナのためのビーム形成回路の回路構成を示す図、図2は図1に示したビーム形成回路で用いられているパッケージ100の回路構成図である。送信の場合、図において1はビーム端子、2は分配回路、100はパッケージ、6は放射素子側に接続されるアンテナ端子である。
【0016】
パッケージ100には図2に示すように、可変デバイスである可変移相器3、分配合成回路を構成する分配合成デバイスである合成回路4が含まれており、分配回路2からの入力端子11と、別のパッケージ100からの入力端子12と、出力端子13が設けられている。これらの入力端子11、12および出力端子13はパッケージ外部接続端子である。また、合成回路4において、4aは共通端子、4b、4c、4dは分配合成端子である。
【0017】
そして図1に示すように隣り合うパッケージの入力端子12と出力端子13を接続することにより、複数のパッケージ100が直列に接続されている。なお、直列接続されたパッケージ100のうち、放射素子から最も遠いパッケージには入力端子12は設けられていない。また、放射素子に最も近いパッケージ100の出力端子13はアンテナ端子6として放射素子側に接続される。
【0018】
次に動作について説明する。ビーム端子1から入力された高周波信号は、分配回路2によってパッケージ100に供給される。パッケージ100内に実装された可変移相器3によって所定の位相を与えられた高周波信号は、合成回路4によって同じパッケージ100内の他の可変移相器3の出力信号と合成され、さらに入力端子12から供給される他のパッケージ100からの高周波信号と合成される。合成回路4によって合成された高周波信号は出力端子13へ出力され、直列に接続された隣のパッケージ100に供給される。
【0019】
このようにして、放射素子に最も近いパッケージ100において各ビームに対応した信号をすべて合成した信号は、アンテナ端子6から放射素子側に供給される。このとき、同一ビームの高周波信号についてはすべての放射素子に対してビーム端子1からアンテナ端子6までの電気長が等しいので、可変移相器3の移相量を所定の値に設定することにより、所定の複数の方向にビームを形成することができる。
【0020】
このような構成においては、パッケージ100を直列に接続することにより、すべてのビームの信号を合成する合成回路を構成しているので、合成回路を別の基板上に形成する必要がなく、回路構成が単純となり、ビーム形成回路の小形化を図れるという効果がある。更に、ビーム数が非常に多い場合でも、直列接続するパッケージ100の数を増やすだけで対応できるという効果もある。
【0021】
また、パッケージ100については、ビーム数に関係なくパッケージ1つあたりの大きさを小さくすることができるため、セラミック多層基板を用いてパッケージの低価格化が図れるという効果もある。
【0022】
なお、以上では送信用のビーム形成回路の場合について説明したが、分配回路2を合成回路に、合成回路4を分配回路に置き換えて考えれば、受信用ビーム形成回路として同様の効果が得られることは言うまでもない。また、以上では励振位相のみを変化させる場合について説明したが、パッケージ100内に可変移相器3だけでなく可変減衰器(共に可変デバイス)も設けた場合でも同様の効果がある。
【0023】
実施の形態2.
図3はこの発明のビーム形成回路における放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの一例を示す図である。図において、41は結合線路形カップラ、42はウィルキンソン形電力分配器である。各ビームの信号を等振幅で分配合成するためには、放射素子に近いパッケージ100では分配比の大きな分配回路が必要であり、放射素子から遠いパッケージ100では分配比の小さな分配回路が必要である。そこで、放射素子に近いパッケージ100では大きな分配比の得やすい結合線路形カップラ41を、放射素子から遠いパッケージ100では小さな分配比の得やすいウィルキンソン形電力分配器42を用いることにより、可変移相器3からアンテナ端子6までの合成回路を実現している。このため、ビーム数が多い場合でもビーム形成回路を構成することができるという効果がある。また回路を平面で構成できるという効果もある。
【0024】
実施の形態3.
図4はこの発明のビーム形成回路における放射素子1素子分の別の回路構成を示す図である。図において、14はパッケージ100内において入力端子12と出力端子13を直接接続する伝送線路である。複数の入力端子12と複数の出力端子13をもち、さらに伝送線路14を設けたパッケージ100を用いることにより、可変移相器3からアンテナ端子6までの合成回路をトーナメント方式にすることができるため、必要な分配回路はすべて等分配の分配回路でよいという効果がある。
【0025】
実施の形態4.
図5はこの発明のビーム形成回路における放射素子1素子分の別の回路構成を示す図である。図において、40はパッケージ100の基板表面に設けられた空洞部、15は空洞部40に配設されたマイクロ波回路チップである。複数の共通形状のパッケージ100を直列に接続し、それぞれのパッケージ100内の空洞部40に適切な回路パターンを持つマイクロ波回路チップ15を入れることにより、合成回路を構成している。このとき、高周波パッケージ100本体を全て同一にすることができるため、ビーム形成回路の低価格化が図れるという効果がある。
【0026】
実施の形態5.
図6は、例えば実施の形態1において、パッケージ100をセラミック多層基板で構成したときの、放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの一例を示す。図7は図6に示したパッケージ100のa−a’線に沿った断面図である。図において、51はセラミック多層基板の上層、52は下層あるいは内層である。16は上層51の導体パターンと下層52の導体パターンを接続するスルーホールである。43はパッケージ100内に実装された例えば送信時には可変移相器3から出力される信号と隣り合うパッケージからの信号を合成する合成回路である。そして図6の左側の下層52上に右側の上層51が図7に示すように積層されて形成される。
【0027】
このパッケージ100では、合成回路43のパターンを下層52表面に形成し、入力端子12と出力端子13を上層51表面に設けている。入力端子12から供給された信号は、スルーホール16によって下層52に伝わり、合成回路43によって可変移相器3からスルーホール16を通して供給される信号と合成される。合成された信号は再びスルーホール16によって上層51表面に出て、出力端子13から出力される。このような構成によればパッケージの占有面積が小さくなるので、さらにビーム形成回路の小形化が図れるという効果がある。
【0028】
図8は、実施の形態5において、入力端子12と出力端子13を下層52上に形成し、上層51のその上にくる部分に切り欠き44を設けて下層52の導体パターンを露出させる構造としたパッケージ100のパターン図である。図9は図8に示したパッケージ100のb−b’断面図である。このような構成によっても、実施の形態5と同様の効果が得られる。
【0029】
なお、上記説明ではマルチビームフェーズドアレーアンテナのためのビーム形成回路について説明したが、この発明はマルチビームフェーズドアレーアンテナ用に限定されるものではない。
【0030】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、送信時に高周波信号が入力され受信時にアンテナ放射素子からの信号を出力する複数のビーム端子と、複数のアンテナ放射素子にそれぞれ接続される複数のアンテナ端子と、各ビーム端子と各アンテナ端子の間をそれぞれ接続する分配合成回路と、分配合成回路の中に、各アンテナ放射素子の励振振幅と励振位相の少なくとも一方を各ビーム端子の高周波信号ごとに独立に制御できるように挿入された複数の可変デバイスと、を備えたビーム形成回路において、可変デバイスとパッケージ外部接続端子の間を接続する少なくとも1つの分配合成デバイスを内蔵した複数のパッケージに複数の可変デバイスを分散して実装するとともに、該複数のパッケージを同一面上に並べて配置し、各パッケージのパッケージ外部接続端子間相互を接続することによって上記分配合成回路の一部を構成するようにした。これによりパッケージを直列に接続することにより、すべてのビームの信号を合成する合成回路を構成しているので、合成回路を別の基板上に形成する必要がなく、回路構成が単純となり、ビーム形成回路の小形化を図れるという効果がある。更に、ビーム数が非常に多い場合でも、直列接続するパッケージの数を増やすだけで対応できるという効果もある。また、パッケージについては、ビーム数に関係なくパッケージ1つあたりの大きさを小さくすることができるため、セラミック多層基板を用いてパッケージの低価格化が図れるという効果もある。
【0031】
またこの発明では、共通端子および1つの分配合成端子がそれぞれパッケージ外部接続端子に接続され、残る分配合成端子が可変デバイスに接続された分配合成デバイスを内蔵した複数のパッケージを、隣り合うパッケージの分配合成デバイスの共通端子が接続されたパッケージ外部接続端子と上記分配合成デバイスの一つの分配合成端子が接続されたパッケージ外部接続端子が向かい合うように配置し、上記向かい合うパッケージ外部接続端子間を接続するようにすることで上記効果をより一層、高めることができる。
【0032】
またこの発明では、分配合成デバイスとしてアンテナ端子に近いパッケージには結合線路形カップラを用い、アンテナ端子から遠いパッケージにはウィルキンソン形電力分配器を用いたので、ビーム数が多い場合でもビーム形成回路を構成することができるという効果がある。また回路を平面で構成できるという効果もある。
【0033】
またこの発明では、パッケージ外部接続端子間を直接接続する伝送線路を内蔵したパッケージを用いて、該パッケージの両側に配置された2つのパッケージのパッケージ外部接続端子間を接続して、分配合成回路を構成したので、可変移相器からアンテナ端子までの合成回路をトーナメント方式にすることができるため、必要な分配回路はすべて等分配の分配回路でよいという効果がある。
【0034】
またこの発明では、可変デバイスと、分配合成デバイスをそれぞれ実装する空洞部とがもうけられた共通形状のパッケージ内に、分配合成デバイスがパッケージとは別部品として各パッケージごとに異なる分配特性のものが実装されるようにしたので、パッケージ本体を全て同一にすることができるため、ビーム形成回路の低価格化が図れるという効果がある。
【0035】
またこの発明では、各パッケージをセラミック多層基板で構成し、上層の面に可変デバイスとパッケージ外部接続端子を形成し、下層の面に分配合成デバイスの少なくとも一部を形成したので、パッケージの占有面積が小さくなるので、さらにビーム形成回路の小形化が図れるという効果がある。
【0036】
また、上記セラミック多層基板において、パッケージ外部接続端子を下層の面に設け、上層のこれの上に当たる部分に切り欠きを設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態によるマルチビームフェーズドアレーアンテナのためのビーム形成回路の回路構成を示す図である。
【図2】図1に示したビーム形成回路で用いられているパッケージの回路構成図である。
【図3】この発明のビーム形成回路における放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの一例を示す図である。
【図4】この発明のビーム形成回路における放射素子1素子分の別の回路構成を示す図である。
【図5】この発明のビーム形成回路における放射素子1素子分の別の回路構成を示す図である。
【図6】実施の形態1においてパッケージをセラミック多層基板で構成したときの放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの一例を示す図である。
【図7】図6に示したパッケージのa−a’線に沿った断面図である。
【図8】実施の形態1においてパッケージをセラミック多層基板で構成したときの放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの別の例を示す図である。
【図9】図8に示したパッケージのb−b’線に沿った断面図である。
【図10】従来のマルチビームフェーズドアレーアンテナのビーム形成回路の回路構成を示した図である。
【符号の説明】
1 ビーム端子、2 分配回路(分配合成デバイス)、3 可変移相器(可変デバイス)、4,43 合成回路(分配合成デバイス)、4a 共通端子、4b,4c,4d 分配合成端子、6 アンテナ端子、11,12 入力端子(パッケージ外部接続端子)、13 出力端子(パッケージ外部接続端子)、14 伝送線路、15 マイクロ波回路チップ、16 スルーホール、40 空洞部、41 結合線路形カップラ、42 ウィルキンソン形電力分配器、44 切り欠き、51
上層、52 下層、100 パッケージ。
【発明の属する技術分野】
この発明は、アンテナ等に所望のビームを実現する高周波信号を供給するためのビーム形成回路、特に主としてマイクロ波帯およびミリ波帯におけるマルチビームフェーズドアレーアンテナのビーム形成回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は、例えばG. Estep, R. Gupta, T. Hampsch, M. Zaharovits, L. Pryor, C. Chen, A. Zaghloul, および F. Assal,による¨フェーズドアレー・アンテナ・アプリケーションのためのCバンド・ビームフォーミング・マトリックス(AC‐band Beam‐forming Matrix for Phased‐array Antenna Applications)¨ 1995IEEE MTT‐S International Microwave Symposium Digest pp.1225‐1228, 1995年、6月、に示された従来のマルチビームフェーズドアレーアンテナのビーム形成回路の回路構成を示した図である。送信の場合、図において1はビーム端子、2は分配回路、3は可変移相器、5は合成回路、6は放射素子側に接続されるアンテナ端子である。受信の場合には分配回路2と合成回路5の役割が入れ替わる。
【0003】
ビーム毎に複数のビーム端子1から入力された高周波信号は、それぞれ分配回路2によって等位相で放射素子の数に分配される。分配された高周波信号は、可変移相器3にて励振位相を制御され、合成回路5によって放射素子毎にすべてのビームの高周波信号が合成されてアンテナ端子6から各放射素子に供給される。
【0004】
このような構成で、ビーム数と放射素子数をかけ合わせた数の可変移相器3を配置することにより、所望の複数の方向に電波ビームを形成するビーム形成回路を構成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のビーム形成回路では、ビーム毎に入力された高周波信号を放射素子の数にそれぞれ分配する分配回路2と、放射素子毎にビーム数の高周波信号を合成する合成回路5が必要であるため、回路パターンが非常に複雑になっていた。このため、ビーム形成回路の小形化が困難であり、特にビーム数が多く、かつ放射素子間隔の小さいマルチビームフェーズドアレーアンテナに適用するには限界があった。
【0006】
一方、複数の可変移相器3と分配回路2や合成回路5を1つのパッケージに搭載しようとすると、ビーム数が多い場合にはパッケージの大きさが大きくなってしまう。低コストで大量に製造できるセラミック多層基板パッケージは、各層の導体パターンをスクリーン印刷した焼成前のセラミック・グリーンシートを複数積層した後、同時焼成するため、パッケージサイズが大きいと歪みが大きくなり不向きである。したがって、低価格なパッケージ化が困難であるという問題もあった。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、特にビーム数が多いマルチビームフェーズドアレーアンテナ等に効果的な小形で低価格なビーム形成回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明は、送信時に高周波信号が入力され受信時にアンテナ放射素子からの信号を出力する複数のビーム端子と、複数のアンテナ放射素子にそれぞれ接続される複数のアンテナ端子と、上記各ビーム端子と各アンテナ端子の間をそれぞれ接続する分配合成回路と、上記分配合成回路の中に、各アンテナ放射素子の励振振幅と励振位相の少なくとも一方を各ビーム端子の高周波信号ごとに独立に制御できるように挿入された複数の可変デバイスと、を備えたビーム形成回路において、上記可変デバイスとパッケージ外部接続端子の間を接続する少なくとも1つの分配合成デバイスを内蔵した複数のパッケージに上記複数の可変デバイスを分散して実装するとともに、上記複数のパッケージを同一面上に並べて配置し、各パッケージの上記パッケージ外部接続端子間相互を接続し最端のパッケージの上記パッケージ外部接続端子が上記ビーム端子又はアンテナ端子に接続され上記分配合成回路の一部を構成したことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0009】
またこの発明は、各アンテナ端子毎に、共通端子および第1の分配合成端子がそれぞれ第1及び第2のパッケージ外部接続端子に接続され残る第2の分配合成端子が可変デバイスに接続された分配合成デバイスを上記可変デバイスと共に実装した複数のパッケージを、隣り合うパッケージの一方の上記分配合成デバイスの共通端子が接続された第1のパッケージ外部接続端子と他方の上記分配合成デバイスの第1の分配合成端子が接続された第2のパッケージ外部接続端子が向かい合うように配置し、上記向かい合う第1及び第2パッケージ外部接続端子間を接続し、最もアンテナ端子に近いパッケージの第1のパッケージ外部接続端子がアンテナ端子に接続され、また上記可変デバイスの上記第2の分配合成端子と反対側が第3のパッケージ外部接続端子に接続され、この第3のパッケージ外部接続端子が上記ビーム端子側に接続されることを特徴とするビーム形成回路にある。
【0010】
またこの発明は、分配合成デバイスとしてアンテナ端子に近いパッケージには結合線路形カップラを用い、アンテナ端子から遠いパッケージにはウィルキンソン形電力分配器を用いたことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0011】
またこの発明は、パッケージ外部接続端子間を直接接続する伝送線路を内蔵したパッケージを用いて、該パッケージの両側に配置された2つのパッケージのパッケージ外部接続端子間を接続して、分配合成回路を構成したことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0012】
またこの発明は、可変デバイスと、分配合成デバイスをそれぞれ実装する空洞部とがもうけられた共通形状のパッケージ内に、分配合成デバイスがパッケージとは別部品として各パッケージごとに異なる分配特性のものが実装されていることを特徴とするビーム形成回路にある。
【0013】
またこの発明は、上記各パッケージをセラミック多層基板で構成し、上層の面に可変デバイスとパッケージ外部接続端子を形成し、下層の面に分配合成デバイスの少なくとも一部を形成したことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0014】
またこの発明は、パッケージ外部接続端子を下層の面に設け、上層のこれの上に当たる部分に切り欠きを設けたことを特徴とするビーム形成回路にある。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の一実施の形態によるマルチビームフェーズドアレーアンテナのためのビーム形成回路の回路構成を示す図、図2は図1に示したビーム形成回路で用いられているパッケージ100の回路構成図である。送信の場合、図において1はビーム端子、2は分配回路、100はパッケージ、6は放射素子側に接続されるアンテナ端子である。
【0016】
パッケージ100には図2に示すように、可変デバイスである可変移相器3、分配合成回路を構成する分配合成デバイスである合成回路4が含まれており、分配回路2からの入力端子11と、別のパッケージ100からの入力端子12と、出力端子13が設けられている。これらの入力端子11、12および出力端子13はパッケージ外部接続端子である。また、合成回路4において、4aは共通端子、4b、4c、4dは分配合成端子である。
【0017】
そして図1に示すように隣り合うパッケージの入力端子12と出力端子13を接続することにより、複数のパッケージ100が直列に接続されている。なお、直列接続されたパッケージ100のうち、放射素子から最も遠いパッケージには入力端子12は設けられていない。また、放射素子に最も近いパッケージ100の出力端子13はアンテナ端子6として放射素子側に接続される。
【0018】
次に動作について説明する。ビーム端子1から入力された高周波信号は、分配回路2によってパッケージ100に供給される。パッケージ100内に実装された可変移相器3によって所定の位相を与えられた高周波信号は、合成回路4によって同じパッケージ100内の他の可変移相器3の出力信号と合成され、さらに入力端子12から供給される他のパッケージ100からの高周波信号と合成される。合成回路4によって合成された高周波信号は出力端子13へ出力され、直列に接続された隣のパッケージ100に供給される。
【0019】
このようにして、放射素子に最も近いパッケージ100において各ビームに対応した信号をすべて合成した信号は、アンテナ端子6から放射素子側に供給される。このとき、同一ビームの高周波信号についてはすべての放射素子に対してビーム端子1からアンテナ端子6までの電気長が等しいので、可変移相器3の移相量を所定の値に設定することにより、所定の複数の方向にビームを形成することができる。
【0020】
このような構成においては、パッケージ100を直列に接続することにより、すべてのビームの信号を合成する合成回路を構成しているので、合成回路を別の基板上に形成する必要がなく、回路構成が単純となり、ビーム形成回路の小形化を図れるという効果がある。更に、ビーム数が非常に多い場合でも、直列接続するパッケージ100の数を増やすだけで対応できるという効果もある。
【0021】
また、パッケージ100については、ビーム数に関係なくパッケージ1つあたりの大きさを小さくすることができるため、セラミック多層基板を用いてパッケージの低価格化が図れるという効果もある。
【0022】
なお、以上では送信用のビーム形成回路の場合について説明したが、分配回路2を合成回路に、合成回路4を分配回路に置き換えて考えれば、受信用ビーム形成回路として同様の効果が得られることは言うまでもない。また、以上では励振位相のみを変化させる場合について説明したが、パッケージ100内に可変移相器3だけでなく可変減衰器(共に可変デバイス)も設けた場合でも同様の効果がある。
【0023】
実施の形態2.
図3はこの発明のビーム形成回路における放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの一例を示す図である。図において、41は結合線路形カップラ、42はウィルキンソン形電力分配器である。各ビームの信号を等振幅で分配合成するためには、放射素子に近いパッケージ100では分配比の大きな分配回路が必要であり、放射素子から遠いパッケージ100では分配比の小さな分配回路が必要である。そこで、放射素子に近いパッケージ100では大きな分配比の得やすい結合線路形カップラ41を、放射素子から遠いパッケージ100では小さな分配比の得やすいウィルキンソン形電力分配器42を用いることにより、可変移相器3からアンテナ端子6までの合成回路を実現している。このため、ビーム数が多い場合でもビーム形成回路を構成することができるという効果がある。また回路を平面で構成できるという効果もある。
【0024】
実施の形態3.
図4はこの発明のビーム形成回路における放射素子1素子分の別の回路構成を示す図である。図において、14はパッケージ100内において入力端子12と出力端子13を直接接続する伝送線路である。複数の入力端子12と複数の出力端子13をもち、さらに伝送線路14を設けたパッケージ100を用いることにより、可変移相器3からアンテナ端子6までの合成回路をトーナメント方式にすることができるため、必要な分配回路はすべて等分配の分配回路でよいという効果がある。
【0025】
実施の形態4.
図5はこの発明のビーム形成回路における放射素子1素子分の別の回路構成を示す図である。図において、40はパッケージ100の基板表面に設けられた空洞部、15は空洞部40に配設されたマイクロ波回路チップである。複数の共通形状のパッケージ100を直列に接続し、それぞれのパッケージ100内の空洞部40に適切な回路パターンを持つマイクロ波回路チップ15を入れることにより、合成回路を構成している。このとき、高周波パッケージ100本体を全て同一にすることができるため、ビーム形成回路の低価格化が図れるという効果がある。
【0026】
実施の形態5.
図6は、例えば実施の形態1において、パッケージ100をセラミック多層基板で構成したときの、放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの一例を示す。図7は図6に示したパッケージ100のa−a’線に沿った断面図である。図において、51はセラミック多層基板の上層、52は下層あるいは内層である。16は上層51の導体パターンと下層52の導体パターンを接続するスルーホールである。43はパッケージ100内に実装された例えば送信時には可変移相器3から出力される信号と隣り合うパッケージからの信号を合成する合成回路である。そして図6の左側の下層52上に右側の上層51が図7に示すように積層されて形成される。
【0027】
このパッケージ100では、合成回路43のパターンを下層52表面に形成し、入力端子12と出力端子13を上層51表面に設けている。入力端子12から供給された信号は、スルーホール16によって下層52に伝わり、合成回路43によって可変移相器3からスルーホール16を通して供給される信号と合成される。合成された信号は再びスルーホール16によって上層51表面に出て、出力端子13から出力される。このような構成によればパッケージの占有面積が小さくなるので、さらにビーム形成回路の小形化が図れるという効果がある。
【0028】
図8は、実施の形態5において、入力端子12と出力端子13を下層52上に形成し、上層51のその上にくる部分に切り欠き44を設けて下層52の導体パターンを露出させる構造としたパッケージ100のパターン図である。図9は図8に示したパッケージ100のb−b’断面図である。このような構成によっても、実施の形態5と同様の効果が得られる。
【0029】
なお、上記説明ではマルチビームフェーズドアレーアンテナのためのビーム形成回路について説明したが、この発明はマルチビームフェーズドアレーアンテナ用に限定されるものではない。
【0030】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、送信時に高周波信号が入力され受信時にアンテナ放射素子からの信号を出力する複数のビーム端子と、複数のアンテナ放射素子にそれぞれ接続される複数のアンテナ端子と、各ビーム端子と各アンテナ端子の間をそれぞれ接続する分配合成回路と、分配合成回路の中に、各アンテナ放射素子の励振振幅と励振位相の少なくとも一方を各ビーム端子の高周波信号ごとに独立に制御できるように挿入された複数の可変デバイスと、を備えたビーム形成回路において、可変デバイスとパッケージ外部接続端子の間を接続する少なくとも1つの分配合成デバイスを内蔵した複数のパッケージに複数の可変デバイスを分散して実装するとともに、該複数のパッケージを同一面上に並べて配置し、各パッケージのパッケージ外部接続端子間相互を接続することによって上記分配合成回路の一部を構成するようにした。これによりパッケージを直列に接続することにより、すべてのビームの信号を合成する合成回路を構成しているので、合成回路を別の基板上に形成する必要がなく、回路構成が単純となり、ビーム形成回路の小形化を図れるという効果がある。更に、ビーム数が非常に多い場合でも、直列接続するパッケージの数を増やすだけで対応できるという効果もある。また、パッケージについては、ビーム数に関係なくパッケージ1つあたりの大きさを小さくすることができるため、セラミック多層基板を用いてパッケージの低価格化が図れるという効果もある。
【0031】
またこの発明では、共通端子および1つの分配合成端子がそれぞれパッケージ外部接続端子に接続され、残る分配合成端子が可変デバイスに接続された分配合成デバイスを内蔵した複数のパッケージを、隣り合うパッケージの分配合成デバイスの共通端子が接続されたパッケージ外部接続端子と上記分配合成デバイスの一つの分配合成端子が接続されたパッケージ外部接続端子が向かい合うように配置し、上記向かい合うパッケージ外部接続端子間を接続するようにすることで上記効果をより一層、高めることができる。
【0032】
またこの発明では、分配合成デバイスとしてアンテナ端子に近いパッケージには結合線路形カップラを用い、アンテナ端子から遠いパッケージにはウィルキンソン形電力分配器を用いたので、ビーム数が多い場合でもビーム形成回路を構成することができるという効果がある。また回路を平面で構成できるという効果もある。
【0033】
またこの発明では、パッケージ外部接続端子間を直接接続する伝送線路を内蔵したパッケージを用いて、該パッケージの両側に配置された2つのパッケージのパッケージ外部接続端子間を接続して、分配合成回路を構成したので、可変移相器からアンテナ端子までの合成回路をトーナメント方式にすることができるため、必要な分配回路はすべて等分配の分配回路でよいという効果がある。
【0034】
またこの発明では、可変デバイスと、分配合成デバイスをそれぞれ実装する空洞部とがもうけられた共通形状のパッケージ内に、分配合成デバイスがパッケージとは別部品として各パッケージごとに異なる分配特性のものが実装されるようにしたので、パッケージ本体を全て同一にすることができるため、ビーム形成回路の低価格化が図れるという効果がある。
【0035】
またこの発明では、各パッケージをセラミック多層基板で構成し、上層の面に可変デバイスとパッケージ外部接続端子を形成し、下層の面に分配合成デバイスの少なくとも一部を形成したので、パッケージの占有面積が小さくなるので、さらにビーム形成回路の小形化が図れるという効果がある。
【0036】
また、上記セラミック多層基板において、パッケージ外部接続端子を下層の面に設け、上層のこれの上に当たる部分に切り欠きを設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態によるマルチビームフェーズドアレーアンテナのためのビーム形成回路の回路構成を示す図である。
【図2】図1に示したビーム形成回路で用いられているパッケージの回路構成図である。
【図3】この発明のビーム形成回路における放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの一例を示す図である。
【図4】この発明のビーム形成回路における放射素子1素子分の別の回路構成を示す図である。
【図5】この発明のビーム形成回路における放射素子1素子分の別の回路構成を示す図である。
【図6】実施の形態1においてパッケージをセラミック多層基板で構成したときの放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの一例を示す図である。
【図7】図6に示したパッケージのa−a’線に沿った断面図である。
【図8】実施の形態1においてパッケージをセラミック多層基板で構成したときの放射素子1素子分のパッケージ基板パターンの別の例を示す図である。
【図9】図8に示したパッケージのb−b’線に沿った断面図である。
【図10】従来のマルチビームフェーズドアレーアンテナのビーム形成回路の回路構成を示した図である。
【符号の説明】
1 ビーム端子、2 分配回路(分配合成デバイス)、3 可変移相器(可変デバイス)、4,43 合成回路(分配合成デバイス)、4a 共通端子、4b,4c,4d 分配合成端子、6 アンテナ端子、11,12 入力端子(パッケージ外部接続端子)、13 出力端子(パッケージ外部接続端子)、14 伝送線路、15 マイクロ波回路チップ、16 スルーホール、40 空洞部、41 結合線路形カップラ、42 ウィルキンソン形電力分配器、44 切り欠き、51
上層、52 下層、100 パッケージ。
Claims (7)
- 送信時に高周波信号が入力され受信時にアンテナ放射素子からの信号を出力する複数のビーム端子と、複数のアンテナ放射素子にそれぞれ接続される複数のアンテナ端子と、上記各ビーム端子と各アンテナ端子の間をそれぞれ接続する分配合成回路と、上記分配合成回路の中に、各アンテナ放射素子の励振振幅と励振位相の少なくとも一方を各ビーム端子の高周波信号ごとに独立に制御できるように挿入された複数の可変デバイスと、を備えたビーム形成回路において、上記可変デバイスとパッケージ外部接続端子の間を接続する少なくとも1つの分配合成デバイスを内蔵した複数のパッケージに上記複数の可変デバイスを分散して実装するとともに、上記複数のパッケージを同一面上に並べて配置し、各パッケージの上記パッケージ外部接続端子間相互を接続し最端のパッケージの上記パッケージ外部接続端子が上記ビーム端子又はアンテナ端子に接続され上記分配合成回路の一部を構成したことを特徴とするビーム形成回路。
- 各アンテナ端子毎に、共通端子および第1の分配合成端子がそれぞれ第1及び第2のパッケージ外部接続端子に接続され残る第2の分配合成端子が可変デバイスに接続された分配合成デバイスを上記可変デバイスと共に実装した複数のパッケージを、隣り合うパッケージの一方の上記分配合成デバイスの共通端子が接続された第1のパッケージ外部接続端子と他方の上記分配合成デバイスの第1の分配合成端子が接続された第2のパッケージ外部接続端子が向かい合うように配置し、上記向かい合う第1及び第2パッケージ外部接続端子間を接続し、最もアンテナ端子に近いパッケージの第1のパッケージ外部接続端子がアンテナ端子に接続され、
また上記可変デバイスの上記第2の分配合成端子と反対側が第3のパッケージ外部接続端子に接続され、この第3のパッケージ外部接続端子が上記ビーム端子側に接続されることを特徴とする請求項1に記載のビーム形成回路。 - 分配合成デバイスとしてアンテナ端子に近いパッケージには結合線路形カップラを用い、アンテナ端子から遠いパッケージにはウィルキンソン形電力分配器を用いたことを特徴とする請求項2に記載のビーム形成回路。
- パッケージ外部接続端子間を直接接続する伝送線路を内蔵したパッケージを用いて、該パッケージの両側に配置された2つのパッケージのパッケージ外部接続端子間を接続して、分配合成回路を構成したことを特徴とする請求項1に記載のビーム形成回路。
- 可変デバイスと、分配合成デバイスをそれぞれ実装する空洞部とがもうけられた共通形状のパッケージ内に、分配合成デバイスがパッケージとは別部品として各パッケージごとに異なる分配特性のものが実装されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のビーム形成回路。
- 上記各パッケージをセラミック多層基板で構成し、上層の面に可変デバイスとパッケージ外部接続端子を形成し、下層の面に分配合成デバイスの少なくとも一部を形成したことを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載のビーム形成回路。
- パッケージ外部接続端子を下層の面に設け、上層のこれの上に当たる部分に切り欠きを設けたことを特徴とする請求項6に記載のビーム形成回路。
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