JP3556414B2 - Delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition and pressure-sensitive adhesive sheet - Google Patents

Delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition and pressure-sensitive adhesive sheet Download PDF

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JP3556414B2 JP29253596A JP29253596A JP3556414B2 JP 3556414 B2 JP3556414 B2 JP 3556414B2 JP 29253596 A JP29253596 A JP 29253596A JP 29253596 A JP29253596 A JP 29253596A JP 3556414 B2 JP3556414 B2 JP 3556414B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、常温では非粘着性であるが加熱により粘着性が発現し、しかも粘着性発現後も粘着性が持続するディレードタック型粘着剤組成物、及びそれを紙やフィルムなどの支持体に塗工してなるディレードタック型粘着性を有する粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディレードタック型粘着シートにおけるディレードタック型粘着剤組成物は、固体可塑剤及び熱可塑性粘着剤を必須成分とし、これらに粘着付与剤などを混合したもので、これらの混合物を基材に塗工することにより得られる。ディレードタック型粘着シートの粘着層表面、すなわちディレードタック型粘着剤組成物は、常温では粘着性は全く示さないが、加熱することにより粘着性が発現し、その後加熱を施さなくても暫らくの間粘着性を維持するものである。
【0003】
ディレードタック型粘着シートは、ディレードタック型粘着性を示さない従来のタックシートに用いられている剥離紙が不要であり、貼り付け後不要な塵が出ない利点を有し、また剥離紙のない分粘着シートとしてかさばらないばかりか、ヒーターや熱風バーナーなどの熱源に短時間曝すだけで粘着性が発現し、従来のタックシートと同様に使用することができる。更に、貼り付ける対象物に当てがってから加熱すれば接着できるため、付着ミスが防止できる。
【0004】
このような利点を有するディレードタック型粘着シートであっても、従来のものには問題点を有するものもあった。その第1の問題点として、ブロッキングが挙げられる。ブロッキングは、粘着を意図しないにも拘わらず粘着性を発現してしまう現象であり、高温雰囲気下に長時間曝された場合などに誘発することがある。ディレードタック型粘着シートは、加熱によりまず固体可塑剤が溶解することで粘着性が発現するため、本来ブロッキングは用いられている固体可塑剤の融点以下の温度では生じないはずであるが、実際にはその融点より20〜30℃低い温度から粘着層組成物が溶解し始める現象が示差熱熱量計(DSC)の測定結果より観察される。
【0005】
従来のディレードタック型粘着シートに用いられている固体可塑剤としては、フタル酸ジエステル及びカテコールジエステルなどの融点が約40〜130℃の範囲の各種エステル系化合物が挙げられるが、従来のディレードタック型粘着シート用固体可塑剤として最も汎用されているフタル酸ジシクロヘキシルを例にとって説明すると、この融点は64℃であるにも拘わらず、この固体可塑剤を用いて作製されたディレードタック型粘着シートは、約45℃の雰囲気下に保存することにより粘着性が発現する現象が観察される。
【0006】
ロール状またはそれを枚葉に裁断して積み重ねた状態のいずれの場合においても、一たびブロッキングが誘発すれば、粘着剤塗工面と外面(粘着剤塗工面と反対面)とが接着し、紙送りに支障をきたすのみならず、外面の印刷にも悪影響を与えることになる。
【0007】
そこで、ブロッキングを防止する手段として、粘着組成物中に滑性のあるワックスを配合することなどが特公昭62−21835号公報に開示されているが、ブロッキング防止効果が不十分であるばかりか、逆に粘着性の低下をもたらす。また、高融点の可塑剤を用いることによりブロッキングは改良されるが、粘着力の著しい低下をもたらすなどの副作用が生じ、実際にはブロッキングが起こらないような低温度条件下で搬送され、保存されているのが現状である。
【0008】
第2の問題点として被着体の材質により接着力に差が生じることが挙げられる。即ち、被着体として、紙、ガラス、金属等の様な材質であれば長期に安定した接着力が持続するが、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのいわゆるポリオレフィン樹脂に対しては貼り付け直後でも充分な接着力が得られないばかりか、貼り付け直後は強い接着性があっても経時的に接着力の低下をもたらすものであり実用上大きな障害となっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、第一に少なくとも70℃以下の雰囲気下に長時間曝されてもブロッキングを誘発せず、第二にポリオレフィンに対する充分な接着力を発現するディレードタック型粘着剤組成物、及びそれを紙やフィルムなどの支持体に塗工してなるディレードタック型粘着性を有する粘着シートを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、少なくとも固体可塑剤と粘着剤を含むディレードタック型粘着剤組成物において、一般式1で示される固体可塑剤を粘着剤100部に対し50〜500部含有するディレードタック型粘着剤組成物を用いることにより達成される。
【0011】
【化2】

Figure 0003556414
【0012】
一般式1において、R1、R2は、水素原子、炭素数が1〜8のアルキル基、α,α−ジメチルベンジル基の何れかを表し、R3は水素原子、塩素原子の何れかを表す。
【0013】
また、本発明は、一般式1で示される固体可塑剤を粘着剤100部に対し50〜500部含有するディレードタック型粘着剤組成物が支持体上に塗工されたディレードタック型粘着性を有する粘着シートである。
【0014】
本発明に係わる上記化合物をディレードタック型粘着剤組成物の固体可塑剤として用いられることは従来知られておらず、上記化合物を用いることにより、耐ブロッキング性とポリオレフィンに対する接着力が著しく向上することが見出された。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のディレードタック型粘着剤組成物及び粘着シートについて詳細に説明する。
本発明のディレードタック型粘着剤組成物は、固体可塑剤と粘着剤を含み、一般式1で示される固体可塑剤を粘着剤100部に対し50〜500部含有する。
又、本発明の粘着シートは、一般式1で示される固体可塑剤を粘着剤100部に対し50〜500部含有するディレードタック型粘着剤組成物が支持体上に塗工されたディレードタック型粘着性を有する粘着シートである。
【0016】
本発明に係わる固体可塑剤は、上記一般式1で示される化合物であり、R1、R2は、水素原子、炭素数が1〜8のアルキル基、α,α−ジメチルベンジル基の何れかを表し、R3は水素原子、塩素原子の何れかを表す。
【0017】
これらのうち、本発明において好ましい固体可塑剤として、上記一般式1において、R1、R2のどちらかが炭素数4〜8の分岐を有するアルキル基である化合物が挙げられる。これは、R1、R2のどちらかにこうした立体障害の大きい基を有していると、化合物の融解後の再結晶化を妨げるため、ディレードタック型粘着剤組成物を熱活性化した後の固体可塑剤の再結晶化による接着力の低下を防ぐことができるからだと考えられる。
【0018】
これらのうち、本発明において更に好ましい固体可塑剤としては、2−[5′−(1″,1″,3″,3″−テトラメチルブチル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾールが挙げられる。これらの化合物を用いたディレードタック型粘着シートが充分な粘着力を示す最低加熱温度は70〜120℃の範囲にあるため、夏場等の高温条件下に曝されても耐ブロッキング性に優れ、しかもポリオレフィン等の被着体に対しても長時間にわたり良好な接着力を持続する利点を全て兼ね揃えた化合物である。
【0019】
本発明に係わる固体可塑剤を単独で使用することにより、本発明の充分な効果が発揮されるが、本発明に係わる固体可塑剤には、前記従来より知られている固体可塑剤あるいは下記化合物と併用しても良い。
【0020】
本発明に係わるその他の固体可塑剤としては、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸ジメチル、安息香酸スクロース、二安息香酸エチレングリコール、三安息香酸グリセリド、四安息香酸ペンタエリトリット、八酢酸スクロース、クエン酸トリシクロヘキシルなど、カテコールジパルミテート、カテコールジステアレート、カテコールジベンゾエート、ステアリン酸ステアリル、ベヘニル酸モノグリセライド、ステアリン酸モノグリセライドなどの融点が約40〜130℃の範囲の各種エステル系化合物が挙げられる。
【0021】
更に、1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルプロピオニルオキシ]エチル]−2,4,8,10−エトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどの化合物を併用しても良い。
【0022】
これらの固体可塑剤及び化合物は、ボールミル、サンドミル、ペイントシェイカー、ダイノミル、アトライター、ヘンチェルミキサーなどの湿式もしくは乾式の粉砕機により微粒化され水分散液として用いられるが、従来公知の方法でマイクロカプセル化して使用することも可能である。固体可塑剤の粒径は10μm以下が好ましく、より好ましくは5μm以下であるが、実用上からは1〜2μmである。
【0023】
また、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、マレイン酸ジブチルなどの液体可塑剤でも、従来公知の方法でマイクロカプセル化して見掛け上固体可塑剤として本発明に係わる固体可塑剤と併用することも可能である。この場合においても、好ましい粒径は1〜10μmである。
【0024】
本発明に係わる粘着剤はガラス転移点温度(Tg)が20℃以下、好ましくは0℃以下の熱可塑性樹脂エマルジョンが用いられ、例えばアクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン−アクリル共重合体、ポリブタジエン、ポリウレタンなどの樹脂が挙げられる。これらは単独または複数を組み合わせて用いられる。
【0025】
本発明における固体可塑剤は、粘着剤100部に対し50〜500部、好ましくは100〜400部の範囲で用いられる。粘着剤に対する固体可塑剤がこの範囲未満の混合比率の場合、ブロッキングが生じやすくなり、この範囲を越えると粘着力の低下やチョーキングが生じ易くなる。
【0026】
本発明に係わる一般式1で示される固体可塑剤の割合は、全固体可塑剤に対して、60重量%以上が好ましく、更には80重量%が好適である。
【0027】
本発明のディレードタック型粘着剤組成物中には、粘着力を向上するために、粘着付与剤を添加することができる。本発明に用いる粘着付与剤の具体例としては、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジン誘導体樹脂などが用いられるが、JIS K 2406に記載の環球法による軟化点が130℃以上のものが好ましい。
【0028】
これら粘着付与剤は、粘着剤100部に対し200部以下、好ましくは50〜150部の範囲で混合して用いられる。この範囲未満の混合比率の場合、チョーキングが生じやすくなり、この範囲を越えると粘着力の低下が生じ易くなる。
【0029】
本発明のディレードタック型粘着剤組成物中には、フィラーなども本発明の目的を妨げない範囲で添加可能であり、例えば酸化チタン、アルミナ、カオリン、タルク、シリカなどの無機物や、パラフィン、天然ワックス、合成ワックスなどが使用可能である。
【0030】
本発明のディレードタック型粘着剤組成物の中には、組成物と支持体の接着または粘着剤塗工層内の凝集力を高める目的で、水性高分子バインダー、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、酸化澱粉、エーテル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、アルギン酸ソーダなどを添加することができる。上記水性高分子バインダーの混合比率は、ディレードタック型粘着シートの本来の粘着力を損なわない範囲で添加され、具体的には固体可塑剤100部に対し50部以下、好ましくは20部以下の範囲で用いられる。
【0031】
本発明のディレードタック型粘着剤組成物の中には上記成分以外に必要に応じて顔料、硬膜剤、防腐剤、染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、pH調節剤、消泡剤などの各種添加剤を添加することができる。
【0032】
本発明のディレードタック型粘着剤組成物は通常水性スラリーの状態で得られるが、瓶、缶類、商品ケース、建材、各種樹脂類などの屈曲した部分に直接塗設して加熱により始めて接着性を発現させることが可能な接着剤としての使用が可能である。
【0033】
本発明のディレードタック型粘着剤組成物は支持体に塗布又は含浸させて粘着シートにしても良い。粘着シートに用いる支持体としては、紙、塗工紙、合成紙、不織布、ポリエチレンテレフタレートなどのプラスチックフィルムやシートなどが挙げられるが特に限定はされない。
【0034】
本発明のディレードタック型粘着剤組成物は、通常紙塗工用に用いられているエアーナイフコーター、ブレードナイフコーター、バーコーター、カーテンコーター等の塗工装置、若しくはフレキソ、凸版、グラビア、オフセットなどの各種印刷機を用いて支持体に塗工、印刷される。
【0035】
支持体に塗工若しくは印刷の際の乾燥条件は使用される固体可塑剤が融解しない温度範囲で乾燥されなければならない。乾燥の手段としては熱風乾燥の他に赤外線、マイクロ波、高周波による熱源を利用した乾燥方法が使用できる。
【0036】
粘着層の塗布量は粘着組成物や粘着の対象となる包材の材質により異なるが、乾燥塗布量で通常1〜30g/m、好ましくは5〜25g/mの範囲で塗工される。
【0037】
【実施例】
次に、本発明を実施例を挙げて説明する。尚、実施例に記載の添加部数は、有効成分重量部数を示す。
【0038】
実施例1
固体可塑剤として一般式1で示される化合物中、R1=水素原子、R2=1,1,3,3−テトラメチルブチル基、R3=水素原子を有する化合物である、2−[5′−(1″,1″,3″,3″−テトラメチルブチル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール(融点103℃)100部に、分散剤としてポリアクリル酸のナトリウム塩(東亞合成株式会社製、アロンT−40)を5部添加し、固体可塑剤の固形分濃度が50重量%になるように水を添加した。この混合物をボールミルタイプの粉砕機を用い、平均粒径が2μmになるまで湿式粉砕処理を施し、固体可塑剤分散液aを得た。
【0039】
この固体可塑剤分散液a180部に、粘着剤として酢酸ビニル−エチレン−アクリル系共重合体エマルジョン(住友化学工業株式会社製、スミカフレックス910)100部と、粘着付与剤としてロジンエステル分散液(荒川化学工業株式会社製、スーパーエステルE−730)100部とを混合して、固形分濃度50重量%のディレードタック型粘着剤組成物の分散液Aを得た。
【0040】
このディレードタック型粘着剤組成物分散液Aを、乾燥塗布量が15g/mになるように片面アート紙(坪量60g/m)の非塗工面(非光沢面)に塗布し、40℃で2分間乾燥してディレードタック型粘着シート1を得た。
【0041】
実施例2
固体可塑剤として一般式1で示される化合物中、R1=水素原子、R2=1,1,2,3−テトラメチルブチル基、R3=水素原子を有する化合物である、2−[5′−(1″,1″,2″,3″−テトラメチルブチル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール(融点103℃)を、実施例1と同様にして分散剤を添加し、この混合物をボールミルタイプの粉砕機を用い、平均粒径が2μmになるまで湿式粉砕処理を施し、固体可塑剤分散液bを得た。
【0042】
この固体可塑剤分散液b180部と、実施例1で用いた粘着剤及び粘着付与剤をそれぞれ100部ずつ混合して、固形分濃度50重量%のディレードタック型粘着剤組成物の分散液Bを得た。
【0043】
このディレードタック型粘着剤組成物分散液Bを、実施例1と同様に乾燥塗布量が15g/mになるように片面アート紙の非塗工面に塗布し、40℃で2分間乾燥してディレードタック型粘着シート2を得た。
【0044】
実施例3
固体可塑剤として一般式1で示される化合物中、R1=R2=2,2−ジメチルプロピル基、R3=水素原子を有する化合物である2−[3′,5′−ジ−(2″,2″−ジメチルプロピル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール(融点80℃)を、実施例1と同様にして分散剤を添加し、この混合物をボールミルタイプの粉砕機を用い、平均粒径が2μmになるまで湿式粉砕処理を施し、固体可塑剤分散液cを得た。
【0045】
この固体可塑剤分散液c180部と、実施例1で用いた粘着剤及び粘着付与剤をそれぞれ100部ずつ混合して、固形分濃度50重量%のディレードタック型粘着剤組成物の分散液Cを得た。
【0046】
このディレードタック型粘着剤組成物分散液Cを、実施例1と同様に乾燥塗布量が15g/mになるように片面アート紙の非塗工面に塗布し、40℃で2分間乾燥してディレードタック型粘着シート3を得た。
【0047】
実施例4
固体可塑剤として一般式1で示される化合物中、R1=t−ブチル基、R2=メチル基、R3=塩素原子を有する化合物である2−(3′−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(融点138℃)を、実施例1と同様にして分散剤を添加し、この混合物をボールミルタイプの粉砕機を用い、平均粒径が2μmになるまで湿式粉砕処理を施し、固体可塑剤分散液dを得た。
【0048】
この固体可塑剤分散液d180部と、実施例1で用いた粘着剤及び粘着付与剤をそれぞれ100部ずつ混合して、固形分濃度50重量%のディレードタック型粘着剤組成物の分散液Dを得た。
【0049】
このディレードタック型粘着剤組成物分散液Dを、実施例1と同様に乾燥塗布量が15g/mになるように片面アート紙の非塗工面に塗布し、40℃で2分間乾燥してディレードタック型粘着シート4を得た。
【0050】
比較例1
実施例1で用いた固体可塑剤に換えてフタル酸ジシクロヘキシル(融点64℃)を用いた他は、実施例1と同様にして固形分濃度50重量%のディレードタック型粘着剤組成物の分散液Eを得た。この分散液Eを実施例1と同様に乾燥塗布量が15g/mになるように片面アート紙の非塗工面に塗布し、40℃で2分間乾燥してディレードタック型粘着シート5を得た。
【0051】
比較例2
実施例1で用いた固体可塑剤に換えてカテコールジベンゾエート(融点80℃)を用いた他は、実施例1と同様にして固形分濃度50重量%のディレードタック型粘着剤組成物の分散液Fを得た。この分散液Fを実施例1と同様に乾燥塗布量が15g/mになるように片面アート紙の非塗工面に塗布し、40℃で2分間乾燥してディレードタック型粘着シート6を得た。
【0052】
実施例及び比較例で得られたディレードタック型粘着シート1〜6に付き、低密度ポリエチレンシート(厚さ50μm)に対する接着性、耐ブロッキング性を評価した。ディレードタック型粘着シート1〜6の評価結果を表1に示す。
【0053】
ポリエチレンシートに対する接着性
120℃雰囲気内で1分間加熱することにより粘着性を発現させた後、速やかにポリエチレンシートに貼り付け、貼り付け後1時間後と、1ヶ月後の180度剥離力を測定し、以下の基準で評価した。
◎…300g/10mm以上、または基材破壊
○…100g/10mm以上300g/10mm未満
×…100g/10mm未満
【0054】
耐ブロッキング性
ディレードタック型粘着シートの粘着面と片面アート紙のアート面が対向するように重ね合わせ、500g/cmの加重をかけ、70℃で24時間保存後の180度剥離力を測定し、以下の基準で評価した。
◎…全く抵抗なく剥がれる。
○…50g/10mm以下のブロッキングが発生する。
×…50g/10mm以上のブロッキングが発生する。
【0055】
【表1】
Figure 0003556414
【0056】
表1の結果から明らかなように、本発明で示される固体可塑剤を使用したディレードタック型粘着シートは耐ブロッキング性、ポリオレフィンに対する接着性のいずれにおいても優れた品質を示すものである。
【0057】
これらに反し、比較例1、2に挙げた固体可塑剤を用いたディレードタック型粘着シートは、70℃という条件下では極めてブロッキングし易く、しかもポリオレフィンに対する接着性は経時的に急激に喪失するものであった。
【0058】
【発明の効果】
実施例からも明らかなように、ディレードタック型粘着剤組成物を構成する固体可塑剤として、本発明による特定の化合物を用いることにより、幅広い材質の支持体に接着が可能となり、しかも70℃という高温にも耐えうるディレードタック型粘着剤であって、この粘着剤組成物を支持体に塗工したディレードタック型粘着シートは、剥離紙の要らないラベル、テープとして利用可能である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention is a non-adhesive at room temperature, but develops tackiness by heating, and furthermore, a delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition in which tackiness is maintained even after tackiness is developed, and a support such as paper or film. The present invention relates to a coated adhesive sheet having delayed tack-type adhesiveness.
[0002]
[Prior art]
The delayed-tack-type pressure-sensitive adhesive composition in the delayed-tack-type pressure-sensitive adhesive sheet has a solid plasticizer and a thermoplastic pressure-sensitive adhesive as essential components and is mixed with a tackifier and the like, and the mixture is applied to a base material. It can be obtained by: The pressure-sensitive adhesive layer surface of the delayed-tack-type pressure-sensitive adhesive sheet, that is, the delayed-tack-type pressure-sensitive adhesive composition does not show any tackiness at room temperature, but the tackiness is developed by heating, and for a while without heating. This is to maintain the inter-adhesion.
[0003]
The delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet does not require a release paper used for a conventional tack sheet that does not exhibit delayed tack-type adhesiveness, has an advantage that unnecessary dust does not appear after pasting, and has no release paper. Not only is it not bulky as a separate adhesive sheet, but it also exhibits adhesiveness when exposed to a heat source such as a heater or a hot air burner for a short time, and can be used in the same manner as a conventional tack sheet. Furthermore, since it is possible to bond by applying heat after applying to an object to be attached, an attachment error can be prevented.
[0004]
Even with the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet having such advantages, some conventional ones have problems. The first problem is blocking. Blocking is a phenomenon in which tackiness is exhibited despite unintended adhesion, and may be induced when exposed to a high-temperature atmosphere for a long time. Delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet, because the solid plasticizer is first dissolved by heating to develop tackiness, originally blocking should not occur at a temperature below the melting point of the solid plasticizer that is used, but actually The phenomenon in which the pressure-sensitive adhesive layer composition starts to dissolve at a temperature 20 to 30 ° C. lower than its melting point is observed from the measurement results of a differential calorimeter (DSC).
[0005]
Examples of the solid plasticizer used in the conventional delayed tack type pressure-sensitive adhesive sheet include various ester compounds having a melting point in the range of about 40 to 130 ° C. such as phthalic acid diester and catechol diester. Taking the example of dicyclohexyl phthalate, which is most widely used as a solid plasticizer for an adhesive sheet, in spite of its melting point being 64 ° C., a delayed tack-type adhesive sheet produced using this solid plasticizer, A phenomenon in which tackiness is exhibited by storage in an atmosphere at about 45 ° C. is observed.
[0006]
In either the roll form or the state where it is cut into sheets and stacked, once blocking is induced, the adhesive-coated surface and the outer surface (opposite to the adhesive-coated surface) adhere to each other, and paper This not only hinders feeding, but also adversely affects printing on the outer surface.
[0007]
Thus, as means for preventing blocking, the incorporation of a slippery wax into the pressure-sensitive adhesive composition and the like is disclosed in Japanese Patent Publication No. 62-21835, but not only is the blocking prevention effect insufficient, Conversely, it causes a decrease in tackiness. In addition, although the blocking is improved by using a high melting point plasticizer, side effects such as a remarkable decrease in adhesive strength are caused, and the material is transported and stored under low temperature conditions where blocking does not actually occur. That is the current situation.
[0008]
The second problem is that a difference occurs in the adhesive strength depending on the material of the adherend. That is, if the adherend is made of a material such as paper, glass, metal, etc., a stable adhesive force can be maintained for a long period of time, but sufficient adhesion to a so-called polyolefin resin such as polypropylene or polyethylene can be obtained even immediately after application. Not only is it not possible to obtain a force, but even if there is strong adhesiveness immediately after the application, the adhesive force is reduced over time, which is a serious obstacle in practical use.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition which does not induce blocking even when exposed to an atmosphere of at least 70 ° C. or less for a long time, and which exhibits a sufficient adhesive force to a polyolefin. An object of the present invention is to provide a pressure-sensitive adhesive sheet having delayed tack-type adhesiveness obtained by coating it on a support such as paper or film.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
An object of the present invention is to provide a delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition containing at least a solid plasticizer and a pressure-sensitive adhesive, the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive containing 50 to 500 parts of a solid plasticizer represented by the general formula 1 with respect to 100 parts of the pressure-sensitive adhesive. This is achieved by using an agent composition.
[0011]
Embedded image
Figure 0003556414
[0012]
In the general formula 1, R1 and R2 each represent a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, or an α, α-dimethylbenzyl group, and R3 represents a hydrogen atom or a chlorine atom.
[0013]
Further, the present invention provides a delayed tack-type adhesive composition in which a delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition containing 50 to 500 parts of a solid plasticizer represented by the general formula 1 with respect to 100 parts of a pressure-sensitive adhesive is coated on a support. It is an adhesive sheet having.
[0014]
It has not been heretofore known that the compound according to the present invention is used as a solid plasticizer in a delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition, and the use of the compound significantly improves blocking resistance and adhesion to polyolefin. Was found.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition and the pressure-sensitive adhesive sheet of the present invention will be described in detail.
The delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition of the present invention contains a solid plasticizer and a pressure-sensitive adhesive, and contains 50 to 500 parts of the solid plasticizer represented by the general formula 1 based on 100 parts of the pressure-sensitive adhesive.
Further, the pressure-sensitive adhesive sheet of the present invention is a delayed-tack-type pressure-sensitive adhesive composition in which a delayed-tack-type pressure-sensitive adhesive composition containing 50 to 500 parts of a solid plasticizer represented by the general formula 1 with respect to 100 parts of a pressure-sensitive adhesive is coated on a support. It is an adhesive sheet having adhesiveness.
[0016]
The solid plasticizer according to the present invention is a compound represented by the above general formula 1, wherein R1 and R2 represent any one of a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, and an α, α-dimethylbenzyl group. , R3 represents either a hydrogen atom or a chlorine atom.
[0017]
Among these, preferred solid plasticizers in the present invention include compounds in which, in the above general formula 1, either R1 or R2 is an alkyl group having a branched chain having 4 to 8 carbon atoms. This is because if either of R1 and R2 has such a group having a large steric hindrance, recrystallization of the compound after melting is prevented, and thus the solidified after heat-activated the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition is used. It is considered that a decrease in adhesive strength due to recrystallization of the plasticizer can be prevented.
[0018]
Among these, a more preferred solid plasticizer in the present invention is 2- [5 '-(1 ", 1", 3 ", 3" -tetramethylbutyl) -2'-hydroxyphenyl] benzotriazole. . Since the minimum heating temperature at which the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet using these compounds exhibits sufficient adhesive force is in the range of 70 to 120 ° C., it has excellent blocking resistance even when exposed to high-temperature conditions such as in summer. It is a compound that has all the advantages of maintaining good adhesive strength for a long time even on adherends such as polyolefin.
[0019]
By using the solid plasticizer according to the present invention alone, the sufficient effect of the present invention is exhibited, but the solid plasticizer according to the present invention includes the conventionally known solid plasticizer or the following compound. You may use together.
[0020]
Other solid plasticizers according to the present invention include diphenyl phthalate, dihexyl phthalate, dicyclohexyl phthalate, dihydroabiethyl phthalate, dimethyl isophthalate, sucrose benzoate, ethylene glycol dibenzoate, glyceride tribenzoate, The melting points of catechol dipalmitate, catechol distearate, catechol dibenzoate, stearyl stearate, behenyl monoglyceride, and monoglyceride stearate such as pentaerythritol benzoate, sucrose octaacetate, and tricyclohexyl citrate are about 40 to 130 ° C. And various ester compounds in the range described above.
[0021]
Further, 1,3,5-tris (3 ', 5'-di-tert-butyl-4-hydroxybenzyl) isocyanuric acid, 1,3,5-tris (3', 5'-di-tert-butyl-) 4'-hydroxybenzyl) -S-triazine-2,4,6- (1H, 3H, 5H) trione, 1,1,3-tris (2-methyl-4-hydroxy-5-t-butylphenyl) butane , 4,4-butylidenebis (3-methyl-6-t-butylphenol), stearyl-β- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate, tetrakis [methylene-3- (3 ′, 5'-di-tert-butyl-4'-hydroxyphenyl) propionate] methane, 3,9-bis [2- {3- (3-tert-butyl-4-hydroxy-5-methylphenyl) propionyloxy}- 1,1 Dimethylethyl] -2,4,8,10-tetraoxaspiro [5,5] undecane], 1,3,5-trimethyl-2,4,6-tris (3,5-di-t-butyl-4 -Hydroxybenzyl) benzene, 3,9-bis [1,1-dimethyl-2- [β- (3-tert-butyl-4-hydroxy-5-methylphenylpropionyloxy] ethyl] -2,4,8, Compounds such as 10-etraoxaspiro [5,5] undecane may be used in combination.
[0022]
These solid plasticizers and compounds are atomized by a wet or dry pulverizer such as a ball mill, a sand mill, a paint shaker, a dyno mill, an attritor, a Henchel mixer and used as an aqueous dispersion. It is also possible to use it after encapsulation. The particle size of the solid plasticizer is preferably 10 μm or less, more preferably 5 μm or less, but is 1 to 2 μm in practical use.
[0023]
Also, liquid plasticizers such as dimethyl phthalate, diethyl phthalate, dibutyl phthalate, and dibutyl maleate may be microencapsulated by a conventionally known method and used together with the solid plasticizer according to the present invention as an apparent solid plasticizer. Is also possible. Also in this case, the preferred particle size is 1 to 10 μm.
[0024]
As the pressure-sensitive adhesive according to the present invention, a thermoplastic resin emulsion having a glass transition temperature (Tg) of 20 ° C. or less, preferably 0 ° C. or less is used. For example, an acrylate copolymer, a styrene-acrylate copolymer, Styrene-butadiene copolymer, ethylene-vinyl acetate copolymer, vinyl acetate-acrylate copolymer, ethylene-vinyl chloride copolymer, ethylene-acrylate copolymer, ethylene-acrylic acid copolymer, Resins such as a vinyl acetate-ethylene-acryl copolymer, polybutadiene, and polyurethane are exemplified. These are used alone or in combination of two or more.
[0025]
The solid plasticizer in the present invention is used in an amount of 50 to 500 parts, preferably 100 to 400 parts, per 100 parts of the adhesive. If the mixing ratio of the solid plasticizer to the pressure-sensitive adhesive is less than this range, blocking is likely to occur, and if it exceeds this range, the adhesive strength and chalking are likely to occur.
[0026]
The proportion of the solid plasticizer represented by the general formula 1 according to the present invention is preferably 60% by weight or more, and more preferably 80% by weight, based on the total solid plasticizer.
[0027]
A tackifier can be added to the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition of the present invention in order to improve the adhesive strength. Specific examples of the tackifier used in the present invention, terpene resin, aliphatic petroleum resin, aromatic petroleum resin, coumarone indene resin, styrene resin, phenol resin, terpene phenol resin, rosin derivative resin and the like are used However, those having a softening point of 130 ° C. or higher according to the ring and ball method described in JIS K 2406 are preferred.
[0028]
These tackifiers are mixed and used in an amount of 200 parts or less, preferably 50 to 150 parts with respect to 100 parts of the adhesive. If the mixing ratio is less than this range, chalking tends to occur. If the mixing ratio exceeds this range, the adhesive strength tends to decrease.
[0029]
In the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition of the present invention, fillers and the like can be added as long as the object of the present invention is not impaired.For example, inorganic substances such as titanium oxide, alumina, kaolin, talc, and silica, paraffin, and natural Wax, synthetic wax and the like can be used.
[0030]
Among the delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition of the present invention, an aqueous polymer binder, for example, polyvinyl alcohol, polyvinyl acetate, for the purpose of increasing the cohesive force in the pressure-sensitive adhesive coating layer or the adhesion of the composition and the support, Oxidized starch, etherified starch, cellulose derivatives such as carboxymethyl cellulose and hydroxyethyl cellulose, casein, gelatin, sodium alginate and the like can be added. The mixing ratio of the aqueous polymer binder is added in a range that does not impair the original adhesive strength of the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet, and specifically, a range of 50 parts or less, preferably 20 parts or less based on 100 parts of the solid plasticizer. Used in
[0031]
In the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition of the present invention, other than the above components, if necessary, pigments, hardeners, preservatives, dyes, ultraviolet absorbers, antioxidants, pH adjusters, defoamers, etc. Various additives can be added.
[0032]
The delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition of the present invention is usually obtained in the form of an aqueous slurry, but is directly applied to bent parts such as bottles, cans, product cases, building materials, and various resins, and adhesiveness is first obtained by heating. Can be used as an adhesive capable of expressing
[0033]
The delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition of the present invention may be coated or impregnated on a support to form a pressure-sensitive adhesive sheet. Examples of the support used for the pressure-sensitive adhesive sheet include paper, coated paper, synthetic paper, nonwoven fabric, and plastic films and sheets such as polyethylene terephthalate, but are not particularly limited.
[0034]
The delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition of the present invention is a coating device such as an air knife coater, a blade knife coater, a bar coater, a curtain coater, or a flexo, letterpress, gravure, offset or the like which is usually used for paper coating. Is applied and printed on the support using various printing machines.
[0035]
The drying conditions for coating or printing on the support must be such that the solid plasticizer used does not melt. As a drying method, a drying method using a heat source by infrared rays, microwaves, or high frequency can be used in addition to hot air drying.
[0036]
Although the coating amount of the adhesive layer varies depending on the material of the packaging material to be adhesive composition or adhesive, usually 1 to 30 g / m 2 on a dry coating amount is preferably coated in the range of 5 to 25 g / m 2 .
[0037]
【Example】
Next, the present invention will be described with reference to examples. Incidentally, the number of parts added in the examples indicates the number of parts by weight of the active ingredient.
[0038]
Example 1
In the compound represented by the general formula 1 as a solid plasticizer, R1 = hydrogen atom, R2 = 1,1,3,3-tetramethylbutyl group, and R3 = a compound having a hydrogen atom, 2- [5 ′-( 1 ", 1", 3 ", 3" -tetramethylbutyl) -2'-hydroxyphenyl] benzotriazole (melting point: 103 ° C) and 100 parts of a polyacrylic acid sodium salt (Toagosei Co., Ltd. Aron T-40) was added in an amount of 5 parts, and water was added so that the solid content of the solid plasticizer was 50% by weight. This mixture was subjected to wet pulverization using a ball mill type pulverizer until the average particle size became 2 μm, to obtain a solid plasticizer dispersion liquid a.
[0039]
To 180 parts of this solid plasticizer dispersion a, 100 parts of a vinyl acetate-ethylene-acrylic copolymer emulsion (Sumikaflex 910, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) as an adhesive, and a rosin ester dispersion (Arakawa) as a tackifier The mixture was mixed with 100 parts of Super Ester E-730 (manufactured by Chemical Industry Co., Ltd.) to obtain a dispersion A of a delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition having a solid content of 50% by weight.
[0040]
This delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition dispersion liquid A was applied to a non-coated surface (non-glossy surface) of a single-sided art paper (basis weight 60 g / m 2 ) so that the dry coating amount was 15 g / m 2 , After drying at 2 ° C. for 2 minutes, a delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet 1 was obtained.
[0041]
Example 2
In the compound represented by the general formula 1 as a solid plasticizer, R1 = a hydrogen atom, R2 = 1,1,2,3-tetramethylbutyl group, and R3 = a compound having a hydrogen atom, 2- [5 ′-( 1 ", 1", 2 ", 3" -tetramethylbutyl) -2'-hydroxyphenyl] benzotriazole (melting point: 103 DEG C.), a dispersant was added in the same manner as in Example 1, and this mixture was ball milled. Was subjected to wet pulverization until the average particle size became 2 μm to obtain a solid plasticizer dispersion b.
[0042]
180 parts of this solid plasticizer dispersion b, 100 parts of the pressure-sensitive adhesive and the tackifier used in Example 1, respectively, were mixed to prepare a dispersion T of a delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition having a solid content concentration of 50% by weight. Obtained.
[0043]
This delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition dispersion B was applied to the uncoated surface of a one-sided art paper so that the dry coating amount was 15 g / m 2 as in Example 1, and dried at 40 ° C. for 2 minutes. The delayed tack type pressure-sensitive adhesive sheet 2 was obtained.
[0044]
Example 3
2- [3 ', 5'-di- (2 ", 2" which is a compound having R1 = R2 = 2,2-dimethylpropyl group and R3 = hydrogen atom among the compounds represented by the general formula 1 as a solid plasticizer. "-Dimethylpropyl) -2'-hydroxyphenyl] benzotriazole (melting point: 80 ° C.), a dispersant was added in the same manner as in Example 1, and this mixture was subjected to ball mill type pulverization using an average particle size of 2 μm. To obtain a solid plasticizer dispersion liquid c.
[0045]
180 parts of the solid plasticizer dispersion c, 100 parts of the pressure-sensitive adhesive and the tackifier used in Example 1, respectively, were mixed to prepare a dispersion T of a delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition having a solid content concentration of 50% by weight. Obtained.
[0046]
This delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition dispersion C was applied to the uncoated surface of a one-sided art paper so that the dry coating amount was 15 g / m 2 as in Example 1, and dried at 40 ° C. for 2 minutes. A delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet 3 was obtained.
[0047]
Example 4
2- (3'-t-butyl-5'-methyl-2) which is a compound represented by the general formula 1 as a solid plasticizer having a R1 = t-butyl group, R2 = methyl group, and R3 = chlorine atom. '-Hydroxyphenyl) -5-chlorobenzotriazole (melting point: 138 ° C), a dispersant was added in the same manner as in Example 1, and this mixture was subjected to ball mill type grinding until the average particle size became 2 µm. The wet pulverization treatment was performed to obtain a solid plasticizer dispersion d.
[0048]
180 parts of this solid plasticizer dispersion d, 100 parts of each of the adhesive and the tackifier used in Example 1 were mixed, and a dispersion D of a delayed tack type adhesive composition having a solid concentration of 50% by weight was prepared. Obtained.
[0049]
This delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition dispersion D was applied to the uncoated surface of a one-sided art paper so that the dry coating amount was 15 g / m 2 as in Example 1, and dried at 40 ° C. for 2 minutes. A delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet 4 was obtained.
[0050]
Comparative Example 1
A dispersion of a delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition having a solid content of 50% by weight in the same manner as in Example 1 except that dicyclohexyl phthalate (melting point: 64 ° C.) was used instead of the solid plasticizer used in Example 1. E was obtained. This dispersion liquid E was applied to the uncoated surface of a one-sided art paper so that the dry coating amount was 15 g / m 2 as in Example 1, and dried at 40 ° C. for 2 minutes to obtain a delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet 5. Was.
[0051]
Comparative Example 2
A dispersion of a delayed tack type pressure-sensitive adhesive composition having a solid content of 50% by weight in the same manner as in Example 1 except that catechol dibenzoate (melting point: 80 ° C.) was used instead of the solid plasticizer used in Example 1. F was obtained. This dispersion F was applied to the uncoated surface of a one-sided art paper in a manner similar to that of Example 1 so that the dry coating amount was 15 g / m 2, and dried at 40 ° C. for 2 minutes to obtain a delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet 6. Was.
[0052]
Adhesion to a low-density polyethylene sheet (thickness: 50 μm) and blocking resistance were evaluated for the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheets 1 to 6 obtained in Examples and Comparative Examples. Table 1 shows the evaluation results of the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheets 1 to 6.
[0053]
Adhesiveness to polyethylene sheet After heating for 1 minute in an atmosphere of 120 ° C, adhesiveness was developed, then immediately attached to the polyethylene sheet, and the 180 ° peeling force was measured 1 hour after and 1 month after the application. And evaluated according to the following criteria.
◎: 300 g / 10 mm or more, or substrate fracture ○: 100 g / 10 mm or more and less than 300 g / 10 mm ×: less than 100 g / 10 mm
The adhesive surface of the blocking tacked delayed tack type adhesive sheet and the art surface of the one-sided art paper are overlapped so that they face each other, a load of 500 g / cm 2 is applied, and the 180 ° peel force after storage at 70 ° C. for 24 hours is measured. Was evaluated according to the following criteria.
◎: Peeling off without any resistance.
…: Blocking of 50 g / 10 mm or less occurs.
X: Blocking of 50 g / 10 mm or more occurs.
[0055]
[Table 1]
Figure 0003556414
[0056]
As is clear from the results in Table 1, the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet using the solid plasticizer shown in the present invention exhibits excellent quality in both blocking resistance and adhesion to polyolefin.
[0057]
On the contrary, the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet using the solid plasticizers listed in Comparative Examples 1 and 2 is extremely easy to block under the condition of 70 ° C., and the adhesiveness to polyolefin is rapidly lost with time. Met.
[0058]
【The invention's effect】
As is clear from the examples, by using the specific compound according to the present invention as a solid plasticizer constituting the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition, it is possible to adhere to a support of a wide range of materials, and at 70 ° C. A delayed tack-type pressure-sensitive adhesive that can withstand high temperatures, and a delayed tack-type pressure-sensitive adhesive sheet obtained by applying this pressure-sensitive adhesive composition to a support can be used as a label or tape that does not require release paper.

Claims (2)

少なくとも固体可塑剤と粘着剤を含むディレードタック型粘着剤組成物において、下記一般式1で示される固体可塑剤を粘着剤100部に対し50〜500部含有することを特徴とするディレードタック型粘着剤組成物。
Figure 0003556414
(一般式1において、R1、R2は、水素原子、炭素数が1〜8のアルキル基、α,α−ジメチルベンジル基の何れかを表し、R3は水素原子、塩素原子の何れかを表す。)
A delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition comprising at least a solid plasticizer and a pressure-sensitive adhesive, comprising 50 to 500 parts of a solid plasticizer represented by the following general formula 1 with respect to 100 parts of the pressure-sensitive adhesive. Composition.
Figure 0003556414
(In the general formula 1, R1 and R2 represent any of a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, and an α, α-dimethylbenzyl group, and R3 represents a hydrogen atom or a chlorine atom. )
請求項1のディレードタック型粘着剤組成物が支持体上に塗工されたディレードタック型粘着性を有する粘着シート。A pressure-sensitive adhesive sheet having delayed tack-type adhesiveness, wherein the delayed tack-type pressure-sensitive adhesive composition according to claim 1 is applied on a support.
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