JP3555925B2 - パラメータ補間装置及びその方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声コーデック処理の量子化系において通信路誤りによって損失したパラメータを統計モデルを用いて推定するパラメータ補間装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
音声コーデック処理では、入力信号をフレーム毎に分析して得られたパラメータ(以下、「分析パラメータ」と呼ぶ)のフレーム間相関が大きい時、複数のパラメータ(以下、「量子化パラメータ」と呼ぶ)の線形変換によりひとつの分析パラメータを表す移動平均型量子化器が用いられる。これに対応して、復号処理では複数のフレームに渡る量子化パラメータからひとつの復号パラメータを求めている。このような量子化系において通信路誤りによって損失したパラメータを統計モデルを用いて推定する装置としてパラメータ補間装置が考えられている。
【0003】
図6に従来のパラメータ補間装置の構成例を示す。同図に示すパラメータ補間装置は、写像器1001において受信符号をパラメータ空間上の量子化パラメータへ写像する一方、量子化パラメータ推定器1002において現フレームにおける量子化パラメータを推定して量子化パラメータ切替え器1003へ入力している。
【0004】
なお、量子化パラメータ推定器1002は、量子化状態蓄積器1004に蓄積されている量子化パラメータを用いて代数演算処理により現フレームにおける量子化パラメータを推定している。
【0005】
量子化パラメータ切替え器1003は、誤り検出情報から誤りが検出された場合は量子化パラメータ推定器1002から出力された量子化パラメータを選択し、誤りが検出されなかった場合は写像器1001から出力された量子化パラメータを選択するように動作する。量子化パラメータ切替え器1003で選択された量子化パラメータが量子化状態蓄積器1004を経由して逆量子化器1005へ与えられる。
【0006】
逆量子化器1005は、蓄積されている量子化パラメータ{p|q=1、…N}(ただし、Nは蓄積量子化パラメータ数)に対して線形変換f(p、…pN)することで復号パラメータを出力する。
【0007】
一方、復号パラメータ推定器1006は、前フレームの復号パラメータを定数倍、又はそのまま使用することで現フレームの復号パラメータを推定して復号パラメータ切替え器1007へ出力する。
【0008】
復号パラメータ切替え器1007では、誤り検出情報により、誤りが検出されていない場合は逆量子化器1005から出力された復号パラメータを選択し、誤りが検出された場合は復号パラメータ推定器1006から出力された復号パラメータを選択し出力する。
【0009】
このようなパラメータ補間装置によれば、誤りが検出されたフレームにおける復号パラメータを推定し、かつ、量子化状態を更新することができるので、通信路誤りで損失したパラメータを補間することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のパラメータ補間装置は誤りが検出された場合に、前フレームの復号パラメータに対して常に同じ変換を行なうことで現フレームの復号パラメータを推定するため、信号の状態に応じてパラメータを推定することができないという問題点を有していた。
【0011】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、信号の状態に応じて損失したパラメータを推定することができ、パラメータ補間精度の改善されたパラメータ補間装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、復号パラメータの統計モデルを信号の状態に応じて変化させることで、信号の状態に適応した復号パラメータの推定を実現するようにした。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様は、受信符号を量子化パラメータへ写像する写像器と、量子化パラメータを蓄積する量子化状態蓄積器と、蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する逆量子化器と、算出された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新するモデル状態更新器と、前記パラメータ生成モデルの状態から次に出力される量子化パラメータを推定するパラメータ推定器と、誤り検出情報によって前記写像器又は前記パラメータ推定器のいずれかより出力された量子化パラメータを前記量子化状態蓄積器へ出力するパラメータ切替え器とを備えた構成を採る。
【0014】
この構成によれば、パラメータ生成モデルの状態から次に出力される量子化パラメータを推定する一方で、算出された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新するようにしたので、復号パラメータの統計モデルを用いることで信号の状態に応じて復号パラメータを推定することができる。
【0015】
本発明の第2の態様は、受信符号を量子化パラメータへ写像する写像器と、誤り検出情報及び量子化パラメータを蓄積する復号状態保持器と、前記復号状態保持器で蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する逆量子化器と、算出された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新するモデル状態更新器と、前記復号状態保持器で保持されている量子化パラメータ及び前記パラメータ生成モデルの状態から量子化パラメータを推定するパラメータ推定器とを備え、前記復号状態保持器に蓄積する量子化パラメータを前記誤り検出情報に従って選択する一方、前記復号状態保持器に保持された誤り検出情報から誤りが検出されたフレームの量子化パラメータを前記パラメータ推定器に再推定させる構成を採る。
【0016】
この構成によれば、復号状態保持器に保持された誤り検出情報から誤りが検出されたフレームの量子化パラメータを前記パラメータ推定器に再推定させるので、保持している状態中に誤りが検出されている量子化パラメータを再帰的に推定することができ、誤りによる歪みの収束性を向上させることができる。
【0017】
本発明の第3の態様は、受信符号を量子化パラメータへ写像する写像器と、誤り検出情報及び量子化パラメータを蓄積する復号状態保持器と、前記復号状態保持器で蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する逆量子化器と、前記逆量子化器で算出された復号パラメータが出力される確率を算出する出力確率算出器と、前記復号状態保持器に保持されている誤り検出情報と前記出力確率算出器により算出される確率に基づいて復号パラメータを再推定するか否か判定するパラメータ推定制御器と、前記パラメータ推定制御器で再推定指示されなかった又は再推定された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新するモデル状態更新器と、前記復号状態保持器で保持されている量子化パラメータ及びパラメータ生成モデルの状態から前記パラメータ推定制御器の指示に従って量子化パラメータを推定するパラメータ推定器とを備えた構成を採る。
【0018】
この構成によれば、復号パラメータが出力される確率を算出して誤り検出情報と算出確率とに基づいて復号パラメータを再推定するか否か判定するので、パラメータの推定を制御することができ、高精度で復号パラメータを推定することができる。
【0019】
本発明の第4の態様は、第1〜第3の態様において、前記パラメータ推定器は、前フレームの音声復号処理において得られる復号音声の周期性情報に基づいてパラメータ生成モデルの状態遷移を制御する状態遷移重み付け器と、前記状態遷移重み付け器の制御に従ってパラメータ生成モデルの状態が遷移するときに出力される復号パラメータの確率分布を算出するパラメータ分布算出器と、算出された復号パラメータの出力確率分布に基づいて復号パラメータを推定する推定器とを備えた構成を採る。
【0020】
この構成によれば、復号音声の周期性を考慮することでモデル状態の遷移を制御することができるので聴感上違和感の少ない復号パラメータを推定することができる。
【0021】
本発明の第5の態様は、第1〜第3の態様において、前記パラメータ推定器は、前フレームの音声復号処理において得られる復号音声の周期性情報に基づいてパラメータ生成モデルの状態遷移を制御する状態遷移重み付け器と、前記状態遷移重み付け器の重み付け制御に従ってパラメータ生成モデルの状態が遷移するときに出力される復号パラメータの確率分布を算出する第1パラメータ分布算出器と、重み付けを考慮せずに出力される復号パラメータの確率分布を算出する第2パラメータ分布算出器と、周期性情報に基づいて第1パラメータ分布算出器及び第2パラメータ分布算出器から出力される復号パラメータの出力分布に重み付けを与える分布重み付け器と、前記重み付けに従って重み付け加算した出力確率分布を用いて復号パラメータを推定する推定器とを備えた構成を採る。
【0022】
この構成によれば、復号音声の周期性を考慮することでモデル状態の遷移を制御することができるので聴感上違和感の少ない復号パラメータを推定することができる。
【0023】
本発明の第6の態様は、受信符号を量子化パラメータへ写像する工程と、量子化パラメータを蓄積する工程と、蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する工程と、算出された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新する工程と、前記パラメータ生成モデルの状態から次に出力される量子化パラメータを推定する工程と、前記写像及びパラメータ推定で得られた量子化パラメータから蓄積すべき量子化パラメータを誤り検出情報によって選択する工程とを備えた構成を採る。
【0024】
この構成によれば、復号パラメータの統計モデルを用いることで信号の状態に応じて復号パラメータを推定することができる。
【0025】
本発明の第7の態様は、コンピュータに、受信符号を量子化パラメータへ写像する手順と、量子化パラメータを蓄積する手順と、蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する手順と、算出された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新する手順と、前記パラメータ生成モデルの状態から次に出力される量子化パラメータを推定する手順と、前記写像及びパラメータ推定で得られた量子化パラメータから蓄積すべき量子化パラメータを誤り検出情報によって選択する手順と、を実行させるためのプログラムを記録した機械読取可能な記録媒体を提供する。
【0026】
この構成によれば、記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに実行させることにより第1の態様と同等に機能を提供することができる。
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図5を用いて具体的に説明する。ただし、以下の説明においては復号パラメータ生成モデルとして連続隠れマルコフモデル(HMM)を用いるものとする。
【0028】
(実施の形態1)
図1に実施の形態1にかかるパラメータ補間装置の構成を示す。同図に示すパラメータ補間装置は、受信符号を写像器101に取込んで量子化パラメータへ写像する一方、モデル状態更新器102で復号パラメータ生成モデルの状態を更新し、第1パラメータ推定器103で復号パラメータ生成モデルの状態から現フレームにおける量子化パラメータを推定する。パラメータ切替え器104は、誤り検出情報を用いて蓄積する量子化パラメータを選択する。パラメータ切替え器104から出力された量子化パラメータを量子化状態蓄積器105で蓄積し、逆量子化器106で蓄積されているパラメータの線形変換により復号パラメータを算出する。
【0029】
以上の構成のパラメータ補間装置の動作を以下に説明する。
【0030】
まず、受信した符号を写像器101で量子化パラメータへ写像する。一方、第1パラメータ推定器103はモデル状態更新器102によって更新されているモデル状態に応じて量子化パラメータを推定する。
【0031】
いま、復号パラメータ生成モデルとして、状態数Nの連続HMMを用いるとする。HMMにおいてモデル状態はN個の状態に対する存在確率分布{P(si)|i=1、…、N}で表される。また、状態sから状態sへ遷移する時に復号パラメータPが出力される確率は、
【0032】
【数1】
Figure 0003555925
と表される。ここで、前記遷移における復号パラメータの出力確率分布は
【0033】
【数2】
Figure 0003555925
とする正規分布に従うものとする。従って、モデル状態{Pe(yi)|i=1、…、N}が与えられたとき、モデル状態の遷移によって復号パラメータPが出力される確率Po(P)は、
【0034】
【数3】
Figure 0003555925
となる。式(2)の最大値を与えるP、もしくは、確率により重み付け平均したパラメータ値
【0035】
【数4】
Figure 0003555925
をモデルによって推定される復号パラメータとする。この復号パラメータを与える量子化パラメータを逆量子化器106で行なう線形変換f(p、p、…、pNq)(ただし、添字はフレーム順に対応しており、pを現フレーム、pNqをN−1フレーム前の量子化パラメータとする)のpを与える逆変換f(P1)を用いて算出する。
【0036】
【数5】
Figure 0003555925
このようにして得られた量子化パラメータがパラメータ推定器103の出力となる。モデル状態{Pe(s)|s=1、…、N}は、モデル状態更新器102において逆量子化器106から最終的に出力される復号パラメータを用いて前フレームのモデル状態の確率分布{Pc−1(s)|s=1、…、N}から次式で算出される。
【0037】
【数6】
Figure 0003555925
パラメータ切替え器104では、誤りが検出されなかったフレームでは写像器101から出力された量子化パラメータを、誤りが検出されたフレームでは第1パラメータ推定器103から出力された量子化パラメータを量子化状態蓄積器105へ出力する。
【0038】
量子化状態蓄積器105は、蓄積している量子化パラメータ{Pi|i=1、…、N−1}を{P|i=2、…、N}へ順次更新し、パラメータ切替え器104から出力された量子化パラメータをpとして格納する。
【0039】
逆量子化器106では、量子化状態蓄積器105に蓄積されているパラメータ{P|i=1、…、N}から線形変換f(p、p、…、pNq)により復号パラメータを算出する。
【0040】
このように本実施の形態によれば、パラメータ推定器103で統計モデルを用いて量子化パラメータを推定するとともに、モデル状態更新器102が信号の状態に適応して統計モデルを更新するようにしたので、信号の状態に応じてパラメータを推定することができ高精度のパラメータの補間を実現できる。
【0041】
(実施の形態2)
図2に本発明の実施の形態2にかかるパラメータ補間装置の構成を示す。なお上記実施の形態1で説明した構成要件と同一機能を有する部分には同一符号を付している。
【0042】
本実施の形態では、第2パラメータ推定器107において誤り検出されたフレームの量子化パラメータを再推定し、また、復号状態保持器108において量子化パラメータ及びフレーム毎の誤り検出情報を蓄積し、誤り検出されたフレームを第2パラメータ推定器107に再推定するように通知するように構成した。
【0043】
以上の構成のパラメータ補間装置の動作を以下に説明する。
【0044】
まず、受信した符号を写像器101で量子化パラメータへ写像する。復号状態保持器108では、蓄積されている量子化パラメータ{P|i=1、…、N−1}を{P|i=2、…、N}へ順次更新する。そして、現フレームにおいて誤りが検出されていないとき、写像器101の出力する量子化パラメータを格納し、現フレームにおいて誤りが検出されたときには、復号状態保持器108は第2パラメータ推定器107により推定された量子化パラメータを格納する。
【0045】
また、復号状態保持器108は量子化パラメータと同期してフレーム毎の誤り検出情報も蓄積する。更に、誤りが検出されている過去のフレームを第2パラメータ推定器107に通知し、そのフレームにおける量子化パラメータを再推定する。第2パラメータ推定器107はモデル状態更新器102によって更新されているモデル状態に基づき、復号状態保持器108から要求があるフレームの量子化パラメータを推定する。モデル状態更新器102は復号パラメータによりモデル状態を更新する。
【0046】
このようにして蓄積された量子化パラメータから逆量子化器106によって復号パラメータを算出する。
【0047】
このように本実施の形態によれば、誤り検出情報を保持することにより誤った量子化パラメータを再推定することができ、伝送路での誤りの影響をより早く取り除いたパラメータ補間装置が実現できる。
【0048】
(実施の形態3)
図3に本発明の実施の形態3にかかるパラメータ補間装置の構成を示す。なお上記実施の形態1、2で説明した構成要件と同一機能を有する部分には同一符号を付している。
【0049】
本実施の形態のパラメータ補間装置には、復号状態に応じて復号パラメータ生成モデルの状態から量子化パラメータを推定する第3パラメータ推定器109と、復号パラメータが出力される確率に応じてパラメータの推定を制御するパラメータ推定制御器110と、復号パラメータが出力される確率を算出する出力確率算出器111とを備える。
【0050】
以上のように構成されたパラメータ補間装置の動作を以下に説明する。
【0051】
まず、受信した符号が写像器101で量子化パラメータへ写像され、復号状態保持器108で蓄積されている量子化パラメータ{P|i=1、…、N−1}を{P|i=2、…、N}へ順次更新し、次に、現フレームにおいて誤りが検出されていないとき、写像器101の出力する量子化パラメータを格納する。現フレームにおいて誤りが検出されたときには復号状態保持器108は第3パラメータ推定器109により推定された量子化パラメータを格納する。
【0052】
また、復号状態保持器108に量子化パラメータと同期してフレーム毎の誤り検出情報も蓄積する。蓄積された量子化パラメータから逆量子化器106によってフレーム毎の復号パラメータを算出し、復号パラメータが出力される確率を出力確率算出器111によって算出する。
【0053】
パラメータ推定制御器110では、出力確率が所定の確率より低い復号パラメータを与える量子化パラメータの中で誤りが検出されているフレームを出力確率算出器111から得、該当フレームの量子化パラメータを再推定するように第3パラメータ推定器109に指示する。
【0054】
第3パラメータ推定器109はモデル状態更新器102によって更新されているモデル状態に基づき、復号状態保持器108及びパラメータ推定制御器110から要求があるフレームの量子化パラメータを推定する。なお、モデル状態更新器102は復号パラメータによりモデル状態を更新する。
【0055】
以上の動作を再帰的に繰り返し、所定の出力確率を得る復号パラメータをパラメータ推定制御器110より復号パラメータとして出力する。
【0056】
このように本実施の形態によれば、復号パラメータの出力確率を用いてパラメータの推定を制御するようにしたので、過度な再推定の繰り返しを避けたパラメータ補間装置を実現できる。
【0057】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4にかかるパラメータ補間装置は、図4に示すパラメータ推定器を備える。本実施の形態4は、上記実施の形態1、2又は3と同一の機能ブロックであり、第1、第2、又は第3パラメータ推定器が図4の構成を有するものとする。
【0058】
図4に示すパラメータ推定器は、復号パラメータの出力確率分布を算出する第1パラメータ分布算出器201と、復号パラメータの出力確率分布より量子化パラメータを推定するパラメータ推定器202と、復号音声の周期性情報を用いてモデル状態の遷移を制御する状態遷移重み付け器203とを備える。
【0059】
以下に本実施の形態のパラメータ補間装置の動作を示す。
【0060】
まず、状態遷移重み付け器203は周期性情報によりモデル状態の遷移に対して重み付けする。周期性情報は前フレームにおける音声復号処理の過程で算出するもので、音声信号のピッチ周期性を表す。
【0061】
状態遷移の重み付けは以下のように行なう。はじめに、所定の周期性fdに対応するモデル状態
【0062】
【数7】
Figure 0003555925
が予め求められているものとする。周期性情報fdが与えられた時、状態遷移重み付け器203は
【0063】
【数8】
Figure 0003555925
を遷移重みとして出力する。
【0064】
パラメータ分布算出器201ではモデル状態更新器102より得られる前フレームのモデル状態の確率分布
【0065】
【数9】
Figure 0003555925
と、遷移重み
【0066】
【数10】
Figure 0003555925
から復号パラメータpの出力確率Po(p)を式(2)と同様に次式で算出する。
【0067】
【数11】
Figure 0003555925
パラメータ推定器202では、この確率分布を用いて復号パラメータを推定し、量子化パラメータを算出する。
【0068】
このような実施の形態によれば、復号音声の周期性情報を用いてモデル状態の遷移を制御するので、復号音声の周期性を考慮して聴感上の違和感を抑制したパラメータ補間装置を実現できる。
【0069】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5にかかるパラメータ補間装置は、図5に示すパラメータ推定器を備える。本実施の形態5は、上記実施の形態1、2又は3と同一の機能ブロックであり、第1、第2、又は第3パラメータ推定器が図5の構成を有するものとする。
【0070】
図5に示すパラメータ推定器は、復号パラメータの出力確率分布を算出する第1、第2パラメータ分布算出器201、204と、復号パラメータの出力確率分布より量子化パラメータを推定するパラメータ推定器202と、復号音声の周期性情報を用いてモデル状態の遷移を制御する状態遷移重み付け器203と、復号パラメータの出力確率分布に対する重み付けを復号音声の周期性情報を用いて行なう分布重み付け器205とを備える。
【0071】
以上のように構成されたパラメータ推定器を備えたパラメータ補間装置の動作を示す。まず、状態遷移重み付け器203は周期性情報によりモデル状態の遷移に対して重み付けし、第1パラメータ分布算出器201において式(5)を用いて復号パラメータの出力確率分布を求める。一方、第2パラメータ分布算出器204では式(2)を用いて復号パラメータの出力確率分布を求める。
【0072】
パラメータ推定器202では、第1、第2パラメータ分布算出器201,204から得られる復号パラメータの出力確率分布を分布重み付け器205で与えられる重み付けを用いて加算した出力確率分布に基づいて復号パラメータを推定し、量子化パラメータを出力する。
【0073】
このように本実施の形態によれば、復号パラメータの出力確率分布を周期性上に基づいて分布重み付けした上で、復号パラメータを推定することが出来、復号音声の周期性を考慮し、聴感上、異音を感じにくいパラメータ補間を実現できる。
【0074】
なお、以上の実施の形態では複数の量子化パラメータを変換することで復号パラメータを求める移動平均型量子化器について説明したが、量子化パラメータと復号パラメータが一対一に対応する量子化器についても同様の処理を適用することができる。
【0075】
また、以上の実施の形態では統計モデルとして連続HMMを用いたが他の統計モデルを用いても同様の処理を適用することができる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、復号パラメータの統計モデルを用いることで信号の状態に適応してパラメータを推定することができ、自然なパラメータ補間が実現できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるパラメータ補間装置のブロック図
【図2】本発明の実施の形態2にかかるパラメータ補間装置のブロック図
【図3】本発明の実施の形態3にかかるパラメータ補間装置のブロック図
【図4】本発明の実施の形態4にかかるパラメータ補間装置に備えたパラメータ推定器のブロック図
【図5】本発明の実施の形態5にかかるパラメータ補間装置に備えたパラメータ推定器のブロック図
【図6】従来のパラメータ補間装置のブロック図
【符号の説明】
101 写像器
102 モデル状態更新器
103 第1パラメータ推定器
104 パラメータ切替え器
105 量子化状態蓄積器
106 逆量子化器
107 第2パラメータ推定器
108 復号状態保持器
109 第3パラメータ推定器
110 パラメータ推定制御器
111 出力確率算出器
201 第1パラメータ分布算出器
202 パラメータ推定器
203 状態遷移重み付け器
204 第2パラメータ分布算出器
205 分布重み付け器

Claims (7)

  1. 受信符号を量子化パラメータへ写像する写像器と、量子化パラメータを蓄積する量子化状態蓄積器と、蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する逆量子化器と、算出された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新するモデル状態更新器と、前記パラメータ生成モデルの状態から次に出力される量子化パラメータを推定するパラメータ推定器と、誤り検出情報によって前記写像器又は前記パラメータ推定器のいずれかより出力された量子化パラメータを前記量子化状態蓄積器へ出力するパラメータ切替え器とを備えたパラメータ補間装置。
  2. 受信符号を量子化パラメータへ写像する写像器と、誤り検出情報及び量子化パラメータを蓄積する復号状態保持器と、前記復号状態保持器で蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する逆量子化器と、算出された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新するモデル状態更新器と、前記復号状態保持器で保持されている量子化パラメータ及び前記パラメータ生成モデルの状態から量子化パラメータを推定するパラメータ推定器とを備え、前記復号状態保持器に蓄積する量子化パラメータを前記誤り検出情報に従って選択する一方、前記復号状態保持器に保持された誤り検出情報から誤りが検出されたフレームの量子化パラメータを前記パラメータ推定器に再推定させることを特徴とするパラメータ補間装置。
  3. 受信符号を量子化パラメータへ写像する写像器と、誤り検出情報及び量子化パラメータを蓄積する復号状態保持器と、前記復号状態保持器で蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する逆量子化器と、前記逆量子化器で算出された復号パラメータが出力される確率を算出する出力確率算出器と、前記復号状態保持器に保持されている誤り検出情報と前記出力確率算出器により算出される確率に基づいて復号パラメータを再推定するか否か判定するパラメータ推定制御器と、前記パラメータ推定制御器で再推定指示されなかった又は再推定された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新するモデル状態更新器と、前記復号状態保持器で保持されている量子化パラメータ及びパラメータ生成モデルの状態から前記パラメータ推定制御器の指示に従って量子化パラメータを推定するパラメータ推定器とを備えたパラメータ補間装置。
  4. 前記パラメータ推定器は、前フレームの音声復号処理において得られる復号音声の周期性情報に基づいてパラメータ生成モデルの状態遷移を制御する状態遷移重み付け器と、前記状態遷移重み付け器の制御に従ってパラメータ生成モデルの状態が遷移するときに出力される復号パラメータの確率分布を算出するパラメータ分布算出器と、算出された復号パラメータの出力確率分布に基づいて量子化パラメータを推定する推定器とを備えた、請求項1から請求項3のいずれかに記載のパラメータ補間装置。
  5. 前記パラメータ推定器は、前フレームの音声復号処理において得られる復号音声の周期性情報に基づいてパラメータ生成モデルの状態遷移を制御する状態遷移重み付け器と、前記状態遷移重み付け器の重み付け制御に従ってパラメータ生成モデルの状態が遷移するときに出力される復号パラメータの確率分布を算出する第1パラメータ分布算出器と、重み付けを考慮せずに出力される復号パラメータの確率分布を算出する第2パラメータ分布算出器と、周期性情報に基づいて第1パラメータ分布算出器及び第2パラメータ分布算出器から出力される復号パラメータの出力分布に重み付けを与える分布重み付け器と、前記重み付けに従って重み付け加算した出力確率分布を用いて量子化パラメータを推定する推定器とを備えた、請求項1から請求項3のいずれかに記載のパラメータ補間装置。
  6. 受信符号を量子化パラメータへ写像する工程と、量子化パラメータを蓄積する工程と、蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する工程と、算出された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新する工程と、前記パラメータ生成モデルの状態から次に出力される量子化パラメータを推定する工程と、前記写像及びパラメータ推定で得られた量子化パラメータから蓄積すべき量子化パラメータを誤り検出情報によって選択する工程とを備えたパラメータ補間方法。
  7. コンピュータに、
    受信符号を量子化パラメータへ写像する手順と、量子化パラメータを蓄積する手順と、蓄積されている量子化パラメータを線形変換して復号パラメータを算出する手順と、算出された復号パラメータによりパラメータ生成モデルの状態を更新する手順と、前記パラメータ生成モデルの状態から次に出力される量子化パラメータを推定する手順と、前記写像及びパラメータ推定で得られた量子化パラメータから蓄積すべき量子化パラメータを誤り検出情報によって選択する手順と、を実行させるためのプログラムを記録した機械読取可能な記録媒体。
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