JP3039293B2 - 音声符号化装置 - Google Patents

音声符号化装置

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JP3039293B2
JP3039293B2 JP6268519A JP26851994A JP3039293B2 JP 3039293 B2 JP3039293 B2 JP 3039293B2 JP 6268519 A JP6268519 A JP 6268519A JP 26851994 A JP26851994 A JP 26851994A JP 3039293 B2 JP3039293 B2 JP 3039293B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は音声符号化装置に関し、
特に音声信号を4kbps 以下の低いビットレートで高品質
に符号化するための音声符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の音声符号化装置は、従来から音声
信号を低ビットレートで符号化する有効な方法として、
CELP(Cod Excited Linear Prediction Coding)方
式が知られている。CELP方式に関しては、例えば、
アイイーイーイー・プロシーディングス(IEEE Proc.)IC
ASSP-85,1985年、937〜940頁(文献1)に記載さ
れている。CELP方式は、音声信号をそのスペクトル
特性とその励振信号とで表す。スペクトル特性は2個の
線形予測フィルタで表現され、その短期予測フィルタ係
数、および長期予測フィルタの係数と遅延が符号化され
る。励振信号は、音源コードブックを用いてベクトル量
子化によって符号化される。音源コードブックは、音声
データあるいは白色雑音を用いて予め作成される。
【0003】CELP方式では、予め定めた長さに切り
出して作成したフレーム単位で、入力音声の短期予測フ
ィルタ係数を量子化する。また、このフレームを更に分
割したサブフレーム単位で、長期予測フィルタの係数と
遅延、および励振信号を量子化する。長期予測フィルタ
の出力応答はz変換表示で次のように表される。
【0004】
【0005】遅延Lは、入力音声のピッチ周期あるいは
その整数倍、整数分の1に近い値になる。βは長期予測
ゲインである。また、音声のスペクトル構造の概形を表
現するための短期予測フィルタの出力応答H(z) は、z
変換表示を用いて次式で表される。
【0006】
【0007】α(i)(i=1,...,p)は、入力音声を線形予測
分析して得た短期予測フィルタ係数である。pは、予測
次数である。
【0008】次に、図7を用いて式(1) を実現する従来
方式の長期予測フィルタのバッファの内容の更新とフィ
ルタの動作とを説明する。nは現サブフレームの先頭の
サンプルの時刻である。b(i),(i=n-M,...,n-1) は長期
予測フィルタの過去の出力信号である。Mは遅延の最大
値であり、 120〜150 程度の値を使用する。長期予測フ
ィルタの出力b(i) は、長期予測信号g(i) と音源信号
x(i) を用いて次式で表される。
【0009】 b(i) = βg(i) + x(i) (3) 長期予測信号g(i) は次式で計算される。
【0010】
【0011】ここで、Qは遅延Lの整数部である。ε
(m,R) 、(m=-m1,...,m2)は1以下の小数値Rだけ信号を
遅延させる補間フィルタの係数である。U=Q+Rであ
る。補間フィルタの代表的な方法として、アール・イー
・クロシャー(R. E. Crochiere)とエル・アール・レイ
ビナ(L. R. Rabiner) によるマルチレート・ディジタル
・シグナル・プロセッシング(Multirate Digital Signa
l Processing),第4章,プレンティス―ホール(Prentic
e-Hall),1983.(文献2)に記載された補間有限イ
ンパルス応答フィルタを用いる方法がある。また、フィ
ルタのバッファ信号h(i) は次式で表される。
【0012】 h(i) = b(i), i=n-M,...,n-1 (5) 遅延Lがサブフレーム長Nより長い場合、式(4)を現
サブフレームの先頭の時刻i=nからi=n+N-1まで繰り返
すことによって、現サブフレームのための長期予測フィ
ルタを実行することができる。
【0013】遅延Lがサブフレーム長Nより短い場合、
時刻n+L 以降では、式(4)を実行するために、時刻n
以降のバッファ信号h(i) を必要とする。ところが、現
サブフレームの処理が終了しないと、現サブフレームの
長期予測信号b(i),(i=n,...,n+N-1) は計算されず、バ
ッファ信号h(i) も得られない。このため、図7分図
(a) のように時刻n以降のバッファ信号h(i) は存在し
ない。従って、バッファ信号h(i),(i=n,...,n+N-1) を
近似的に作成する必要がある。
【0014】従来の音声符号化装置では、次式のよう
に、存在する時刻n-1 以前の信号を図7(c) のように繰
り返すことによって、長期予測信号g(i) を作成してい
る。
【0015】
【0016】これは、短時間の音声信号のピッチ構造を
見た場合、ほぼ同じ形の波形が繰り返すことからも適当
な近似と考えられる。この動作をz変換表示の出力応答
で表すと次式となる。
【0017】
【0018】ここで、p(i,z) の引数iは現サブフレー
ム内での時刻である。|(i+L)/L 」は(i+L)/L より小さ
いかまたは等しい最も近い整数を表す。従来方式の長期
予測フィルタの遅延は現サブフレーム内での時刻iの関
数として変化する。
【0019】従来の音声符号化装置に使用されている方
法として、例えば、公表平4―502675号公報「改
良されたロングターム予測器を有するデジタル音声コー
ダ」(文献3)に掲載されている方法がある。
【0020】図3は本発明および従来の音声符号化装置
の構成を示すブロック図、図6は従来の音声符号化装置
に使用する長期予測フィルタの構成を説明するブロック
図である。
【0021】図3は本発明の音声符号化装置の説明にも
従来の音声符号化装置の説明にも使用する全体の構成を
示すブロック図である。まず、入力端子10から入力音
声信号s(i) を入力する。係数分析回路15は、予め定
めたフレーム長ごとの入力信号を分析する。この分析に
おいて、短期予測フィルタ係数α(i) 、長期予測フィル
タ係数β、長期予測フィルタ遅延L、重み付けフィルタ
W、音源利得係数γを計算する。これらのパラメータの
代表的な計算法は、アイイーイーイー・トランザクショ
ンズ・オン・コミュニケーションズ(IEEE Transactions
on Communications),第COM-30巻,1982年,4月,
第 600〜614 頁(文献4)を参照できる。また、減算器
20は、入力音声と短期予測フィルタ回路40から出力
される再生音声信号の差分信号を計算する。音源コード
ブック回路25は、予め作成した長さNの音源コードベ
クトルを蓄積している。またコードブック探索制御回路
55の指令に従って、音源コードベクトルを1個ずつゲ
イン回路30に出力する。ゲイン回路30は、入力され
た音源コードベクトルに、係数分析回路15から出力さ
れた係数γを積算し、これを長期予測フィルタ回路(本
発明の音声符号化装置に使用するものは35、従来の音
声符号化装置に使用するものは70とする)70に出力
する。長期予測フィルタ回路70は、係数γを積算され
た音源コードベクトルと、係数分析回路15から出力さ
れた係数βと遅延Lとを用いて、演算を実行する。長期
予測フィルタ回路70での動作は後で説明する。短期予
測フィルタ回路40は、長期予測フィルタ回路70の出
力信号に対して式(2) の短期予測フィルタ40での演算
を実行し、その出力を差分回路20に出力する。この
時、係数分析回路15から出力された短期予測フィルタ
係数α(i) を使用する。荷重回路45は、係数分析回路
15から出力された荷重関数wを使用して差分回路20
が出力した差分信号の重み付けを行う。ここで、代表的
な荷重関数wとしては、知覚的に人間の耳にとってより
重要な周波数を強調し、かつ他の周波数を減衰させる聴
感フィルタがある。二乗和回路50は、荷重回路45で
荷重された差分信号のエネルギーを計算し、このエネル
ギーをコードブック探索制御回路55に出力する。コー
ドブック探索制御回路55は、着目している音源ベクト
ルに対して計算した差分信号のエネルギーと他の音源ベ
クトルに対して同様に計算した差分信号のエネルギーと
を比較することによって、最小のエネルギーを持つ音源
コードベクトルのインデックスIを決定する。また前記
比較を終えると、音源コードブック回路25に次の音源
コードベクトルを出力する指令を出力する。マルチプレ
クサ60は、係数分析回路15で計算された短期予測フ
ィルタ係数α(i)、長期予測フィルタ係数βと遅延L、
重み付けフィルタw、音源利得係数γ、およびコードブ
ック探索制御回路55で決定された音源コードベクトル
のインデックスIをバイナリデータに変換する。出力端
子65はバイナリデータIをチャネルに出力する。
【0022】次に、図6および図7を用いて従来の音声
符号化装置に使用する長期予測フィルタ回路70の構成
とそのバッファ回路210の信号の流れを説明する。入
力端子200は図3のゲイン回路30の出力信号s(i)
を入力する。加算回路205は、入力信号s(i) とゲイ
ン回路220の出力信号βg(i) の加算計算を行う。バ
ッファ回路210は、加算で得た信号h(i)=s(i)+βg
(i) を蓄積する。補間回路215は、バッファ回路21
0に蓄積された信号に対して式 (4)の補間を行うこと
によって、長期予測信号g(i) を計算する。ゲイン回路
220は、信号g(i) と長期予測フィルタゲインβの積
算値を計算する。出力端子225は、加算回路205の
出力信号b(i) を図3の短期予測フィルタ回路40に出
力する。図7分図(a) のように、バッファ回路210に
は、現サブフレームの先頭の時刻nの時点では、信号b
(i)(i=n-M 〜n-1)のみが蓄積されている。時刻nからn
+Lまでは、信号b(i) の補間によって信号g(i) を計
算する。時刻nからn+N-1の励振信号が利用できないた
め、時刻n+L+1以降では、図7分図(c) のように遅延L
の整数倍の遅延kLの信号h(i-kL)の補間によって長期
予測信号g(i) を計算する。
【0023】次に、従来の音声符号化装置内での長期予
測フィルタ回路の動作を説明する。図8は従来の長期予
測フィルタ回路の動作の流れ図である。
【0024】まず、ステップ(以下Sと記す)500で
スタートすると、S505でサンプル番号iをnに初期
化する。S510で長期予測フィルタ70の遅延Lと係
数βを設定する。次にS515でサンプル番号iがn+N
-1より大きければS555で動作を終了し、大きくなけ
ればS520で信号s(i) を入力する。S525で信号
g(i) を式(6) によって計算し、S530で長期予測フ
ィルタ70の出力応答b(i) を式(3) を用いて計算す
る。続いてS535でバッファ信号h(i) を式(11)で更
新し、S540で出力サンプルb(i) をバッファの最後
のh(-1)に入力する。S545では出力サンプルb(i)
を出力する。最後にS550でサンプル番号iを更新
し、S505に戻り再度演算を行う。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の音声符
号化装置は、使用する長期予測フィルタ70が式(6) の
ようにフィルタの処理がピッチ周期Lと時刻iの関数と
して変化するため、フィルタ処理が複雑となり、演算量
が多くなるという問題点があった。
【0026】本発明の目的は、上述の問題を解決し、よ
り少ない演算量で音声符号化を行う音声符号化装置を提
供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明の音声符
号化装置は、入力音声信号から計算した遅延と長期予測
ゲインとで規定された長期予測フィルタと前記音声信号
から計算した線形予測係数で規定された短期予測フィル
タとを所定の音源信号で駆動して得られる再生信号と、
前記入力音声信号との差分信号のエネルギーを最小化す
るように前記音源信号をサブフレーム毎に決定する音声
符号化装置において、前記長期予測フィルタが、自己の
現在の出力値の状態を表すバッファ信号と前記遅延を受
けて、バッファ信号に対する補間演算を行い演算結果で
ある補間値を出力する補間回路と、前記補間回路の出力
する補間値に前記長期予測ゲインを積算することにより
帰還値を算出する帰還ゲイン回路と、前記帰還ゲイン回
路が算出した帰還値と新たに到着するサブフレームの入
力値とを加算して新たな出力値として出力する加算回路
と、前記加算回路が出力した出力値と前記補間回路が出
力した補間値とからなるバッファ信号を蓄積するバッフ
ァ回路とを有することを特徴とする。
【0028】本願第2の発明の音声符号化装置は、入力
音声信号から計算した遅延と長期予測ゲインとで規定さ
れた長期予測フィルタと前記音声信号から計算した線形
予測係数で規定された短期予測フィルタとを所定の音源
信号で駆動して得られる再生信号と、前記入力音声信号
との差分信号のエネルギーを最小化するように前記音源
信号をサブフレーム毎に決定する音声符号化装置におい
て、前記長期予測フィルタが、自己の現在の出力値の状
態を表すバッファ信号と前記遅延を受けて、バッファ信
号に対する補間演算を行い演算結果である補間値を出力
する補間回路と、前記補間回路の出力する補間値に帰還
ゲインを積算することにより積算結果値を算出するゲイ
ン回路と、前記補間回路が出力する補間値に前記長期予
測ゲインを積算することにより帰還値を算出する帰還ゲ
イン回路と、前記帰還ゲイン回路が算出した帰還値と新
たに到着するサブフレームの入力値とを加算して新たな
出力値として出力する加算回路と、前記加算回路が出力
した出力値と前記ゲイン回路が出力する積算結果値とか
らなるバッファ信号を蓄積するバッファ回路とを有する
ことを特徴とする。
【0029】
【作用】本発明では、長期予測フィルタの遅延Lがサブ
フレーム長Nより短い場合に式(1) を実行するために必
要な現サブフレームの長期予測フィルタの出力信号の近
似値を、フィルタの演算を実行しながら1サンプルずつ
生成することにより、常に同形のフィルタ処理で長期予
測フィルタを実行できる。
【0030】第1の発明では、時刻n以降のフィルタの
出力信号の近似値として、入力信号の予測値である長期
予測信号g(i) を用いる。長期予測信号g(i) は次式で
作成される。
【0031】
【0032】ここで第1の発明の音声符号化装置の長期
予測フィルタ35のバッファの内容の更新とフィルタの
動作を説明する。nは現サブフレームの先頭のサンプル
の時刻であるとする。
【0033】b(i),(i=n-M,...,n-1) は長期予測フィル
タの過去の出力信号である。時刻nからn+Lまでは、長
期予測フィルタの過去の出力信号b(i),i=n-M,...,n-1
を用いて、式(8) によって、長期予測信号g(i) を計算
する。この際、式(9) のように、各時刻で長期予測信号
g(i) をバッファ信号h(i) に蓄積する。時刻n+L+1以
降ではバッファ信号h(i) を用いて、式(8) によって、
長期予測信号g(i) を計算する。ここでg(i) をh(i)
のバッファ回路に蓄積しておけば、式(6) の従来法の複
雑な処理を行うことなしに、式(8) の簡単な処理で、こ
れらのフィルタ処理を実行することができる。
【0034】又、第2の発明では、長期予測フィルタ3
5の出力信号に対する長期予測信号g(i) の近似精度を
向上するためにゲインηを積算した次式を使用する。ゲ
インηの値として、前のサブフレームのβの値等が使用
できる。
【0035】
【0036】以上述べたように、音声符号化装置におけ
る長期予測フィルタを、従来行っていたような複雑なフ
ィルタ処理でなく、単純で同一のフィルタ処理で行うこ
とができ、DSP等でのハードウエア化の処理を簡単化
するばかりでなく、演算量を削減することができる。
【0037】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0038】図1は本発明の第1の実施例の音声符号化
装置の長期予測フィルタ回路のブロック図、図2は本発
明の第2の実施例の音声符号化装置の長期予測フィルタ
回路のブロック図、図3は本発明および従来の音声符号
化装置の全体構成を示すブロック図、図4は長期予測フ
ィルタのバッファ回路の信号の動作を説明する説明図で
ある。
【0039】音声符号化装置全体の動作説明は、従来の
技術の項で説明したものと同様であり重複するのでここ
では説明を省く。但し、説明には適宜、名称と符号とを
使用する。
【0040】まず、図1および図4を用いて、第1の発
明における長期予測フィルタ回路35の構成を説明す
る。
【0041】入力端子100には、ゲイン回路30(図
3)の出力信号s(i) を入力する。加算回路105は、
入力信号s(i) とゲイン回路120の出力信号βg(i)
の加算計算を行う。2入力バッファ回路110は、加算
回路120の出力信号s(i)+βg(i) 、および簡単補間
回路115の出力信号g(i) を蓄積する。簡単補間回路
115は、2入力バッファ回路110に蓄積された信号
を、式(8) で補間計算することによって長期予測信号g
(i) を計算する。ゲイン回路120は、信号g(i) と長
期予測フィルタゲインβとの積算値を計算する。出力端
子125は、短期予測フィルタ回路40(図3)に、加
算回路105の出力信号b(i) を出力する。図1のよう
に、2入力バッファ回路110には、現サブフレームの
先頭の時刻nの時点では、長期予測フィルタの出力信号
b(i),(i=n-M〜n-1)のみが蓄積されている。時刻nから
n+Lまでは、式(8) を用いて信号b(i) を補間すること
によって信号g(i) を計算する。時刻n+L+1以降でも、
式(8) を用いて信号g(i)を補間することによって信号
g(i) を計算する。前述の補間計算は、小数点遅延Lに
対応する励振信号を生成するためのものである。
【0042】次に、図2を用いて、第2の発明における
長期予測フィルタ回路35の構成を説明する。
【0043】入力端子100には、ゲイン回路30(図
3)の出力信号s(i) を入力する。加算回路105は、
入力信号s(i) とゲイン回路120の出力信号βg(i)
の加算計算を行う。2入力バッファ回路110は、ゲイ
ン回路130の過去の出力信号ηg(i) と加算回路10
5の出力信号s(i)+βg(i) とを蓄積する。簡単補間回
路115は、2入力バッファ回路110に蓄積された信
号を、式(8) で補間計算することによって、長期予測信
号g(i) を計算する。ゲイン回路120は、信号g(i)
と長期予測フィルタゲインβの積算値を計算する。ゲイ
ン回路130は、信号g(i) と長期予測フィルタゲイン
ηの積算値を計算する。出力端子125は、短期予測フ
ィルタ回路40(図3)に加算回路105の出力信号b
(i) を出力する。
【0044】続いて、本発明における長期予測フィルタ
回路35の動作を説明する。図5は本発明の長期予測フ
ィルタ回路35の動作の流れ図である。
【0045】最初にS400でスタートすると、サンプ
ル番号iをS405で現サブフレームの先頭の時刻nに
初期化する。次に、S410で長期予測フィルタとして
の遅延Lと係数βを設定し、S415でサンプル番号i
が現サブフレームの最後の時刻n+N-1より大きいか否か
を判別し、大きければS455において動作を終了す
る。大きくなければS420で信号s(i) を入力し、S
425で信号g(i) を式(8) を用いて計算する。S43
0で長期予測フィルタの出力応答b(i) を式(3)を用い
て計算し、続いてS435でバッファ信号h(i) を次式
で更新する。 h(i) = h(i+1), i=-M 〜-2 (11) 次に、S440で先にS425で出力してある出力サン
プルg(i) をバッファ信号の最後h(-1)に入力し、S4
45で出力サンプルb(i) を出力し、S450でサンプ
ル番号iを更新し、S415に戻り再度演算を行う。
【0046】尚、長期予測フィルタ係数βおよび音源コ
ードブックのゲイン係数γは、閉ループ構成におけるL
のすべての値に対し同時に最適化することができる。
【0047】又、長期予測フィルタの遅延Lと係数β
と、音源コードベクトルのインデックスと係数γを順に
決定する場合、長期予測フィルタの遅延Lと係数βを決
める際には、現サブフレームの音源ベクトルは未定で使
用できない。遅延Lがサブフレーム長Nより小さい場合
は、式(1) のフィルタを実現できない。この場合、長期
予測フィルタでは現サブフレームの音源コードベクトル
の要素をすべて0と仮定することもできる。
【0048】又、長期予測フィルタの次数は2次以上と
することもできる。
【0049】又、本発明における長期予測フィルタは、
任意の形式の音声符号化(例えば、RELP、マルチパ
ルス、RPE、LPC)でも使用することができる。
【0050】図9は本発明の音声符号化装置から出力さ
れたバイナリデータを用いて音声信号を復号する音声復
号装置の一実施例を示すブロック図である。デマルチプ
レクサ300は、入力端子305から入力したバイナリ
データを用いて、短期予測フィルタ係数α(i) 、長期予
測フィルタの遅延Lと係数β、音源コードベクトルのイ
ンデックスIとゲイン係数γを計算する。音源コードブ
ック回路310は、インデックスIの音源コードベクト
ルを出力する。ゲイン回路320は、入力された音源コ
ードベクトルにゲイン係数γを積算する。長期予測フィ
ルタ回路330は、本発明の音声符号化装置の長期予測
フィルタ回路35と同一の動作により、遅延Lと係数β
を用いて、長期予測フィルタリングを行う。短期予測フ
ィルタ回路340は、長期予測フィルタ回路330の出
力信号を、短期予測フィルタ係数α(i) を用いて短期予
測フィルタリングして作成した再生音声信号を、出力端
子350から出力する。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、長期予
測フィルタを、自己の現在の出力値の状態を表すバッフ
ァ信号を受けてこのバッファ信号に対する補間演算を行
い演算結果である補間値を出力する補間回路と、補間回
路の出力する補間値に長期予測ゲインを積算することに
よって帰還値を算出する帰還ゲイン回路と、帰還ゲイン
回路の算出した帰還値と新たに到着するサブフレームの
入力値とを加算して新たな出力値として出力する加算回
路と、加算回路の出力した出力値と補間回路が出力した
補間値とからなるバッファ信号を蓄積するバッファ回路
とで構成することにより、少ない演算量で音声符号化を
行うことができるという効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の音声符号化装置の長期
予測フィルタ回路のブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例の音声符号化装置の長期
予測フィルタ回路のブロック図である。
【図3】本発明および従来の音声符号化装置の全体構成
を示すブロック図である。
【図4】長期予測フィルタのバッファ回路の信号の動作
を説明する説明図である。
【図5】本発明の長期予測フィルタ回路35の動作の流
れ図である。
【図6】従来の音声符号化装置に使用する長期予測フィ
ルタの構成を説明するブロック図である。
【図7】従来のバッファ回路の信号の動作を説明する説
明図である。
【図8】従来の長期予測フィルタ回路の動作の流れ図で
ある。
【図9】本発明の音声符号化装置から出力されたバイナ
リデータを用いて音声信号を復号する音声復号装置の一
実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,100 入力端子 15 係数分析回路 20 減算器 25 音源コードブック回路 30,120,130 ゲイン回路 35 長期予測フィルタ回路 40 短期予測フィルタ回路 45 荷重回路 50 二乗和回路 55 コードブック探索制御回路 60 マルチプレクサ 65,125 出力端子 105 加算回路 110 2入力バッファ回路 115 簡単補間回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力音声信号から計算した遅延と長期予
    測ゲインとで規定された長期予測フィルタと前記音声信
    号から計算した線形予測係数で規定された短期予測フィ
    ルタとを所定の音源信号で駆動して得られる再生信号
    と、前記入力音声信号との差分信号のエネルギーを最小
    化するように前記音源信号をサブフレーム毎に決定する
    音声符号化装置において、 前記長期予測フィルタが、自己の現在の出力値の状態を
    表すバッファ信号と前記遅延を受けて、バッファ信号に
    対する補間演算を行い演算結果である補間値を出力する
    補間回路と、前記補間回路の出力する補間値に前記長期
    予測ゲインを積算することにより帰還値を算出する帰還
    ゲイン回路と、前記帰還ゲイン回路が算出した帰還値と
    新たに到着するサブフレームの入力値とを加算して新た
    な出力値として出力する加算回路と、前記加算回路が出
    力した出力値と前記補間回路が出力した補間値とからな
    るバッファ信号を蓄積するバッファ回路とを有すること
    を特徴とする音声符号化回路。
  2. 【請求項2】 入力音声信号から計算した遅延と長期予
    測ゲインとで規定された長期予測フィルタと前記音声信
    号から計算した線形予測係数で規定された短期予測フィ
    ルタとを所定の音源信号で駆動して得られる再生信号
    と、前記入力音声信号との差分信号のエネルギーを最小
    化するように前記音源信号をサブフレーム毎に決定する
    音声符号化装置において、 前記長期予測フィルタが、自己の現在の出力値の状態を
    表すバッファ信号と前記遅延を受けて、バッファ信号に
    対する補間演算を行い演算結果である補間値を出力する
    補間回路と、前記補間回路の出力する補間値に帰還ゲイ
    ンを積算することにより積算結果値を算出するゲイン回
    路と、前記補間回路が出力する補間値に前記長期予測ゲ
    インを積算することにより帰還値を算出する帰還ゲイン
    回路と、前記帰還ゲイン回路が算出した帰還値と新たに
    到着するサブフレームの入力値とを加算して新たな出力
    値として出力する加算回路と、前記加算回路が出力した
    出力値と前記ゲイン回路が出力する積算結果値とからな
    るバッファ信号を蓄積するバッファ回路とを有すること
    を特徴とする音声符号化装置。
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