JP3554932B2 - ペット用キャリア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はペットを単に携行、運搬するたけにとどまらず、安全に洗浄するためのペット用キャリアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
実用新案登録第3068087
【特許文献2】
特開平9−266920
【特許文献3】
特開2003−47357
ペット、とりわけ犬猫などのペット用キャリアにあっては、たとえば上記特許文献1の実用新案登録第3068087号「ペット用キャリーケース」の技術に見られるように、携行するペットの出し入れをいかに容易にするか、という点に重点が置かれていた。この先行技術にあっては、キャリーケース蓋部にヒンジを設けることによって、蓋の開閉を容易にしようとするアイデアである。
また、ペットの洗浄という面に関しては特定の面積を要する比較的大規模な装置が発明されているか、あるいは洗浄の際、ペットの一部水除け具などが考えられている。
例えば、上記特許文献2の特開平9−266920号「動物洗浄器具」にあっては、折りたたみが可能で、作業場所の制約を受けない洗浄器具の技術が開示されている。
さらに、上記特許文献3の特開2003−47357「動物洗浄装置」にあっては、メッシュ状台板に犬を立てて、下からの回転シャワー装置によって動物を洗浄する装置の技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これには、次のような欠点があった。
(イ)洗面台や浴室に工事や加工が必要で、費用と手間がかかった。
(ロ)洗面台等での洗浄はペットが足を滑らせケガをする恐れがあり、また犬特有のブルブル(体をふるわせる行為)によって室内や飼主が汚れてしまう。
本発明は、これらの欠点を除くためになされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
ペット用キャリア本体(1)の内部にシャワーノズル(2)を取付け、水道や給水ホースなどにつなげ、水または温水をキャリア内部に注入可能に構成する。
キャリア上部に、人の腕が入る穴(3)を開口し、キャリア底部分には排水用の穴(4)を形成する。
本発明は以上の構成よりなるペット洗浄のためのキャリアである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の他の実施例について説明する。
(イ)キャリア本体(1)蓋部にノズル用開口を設け、別に形成したシャワーノズル(2)を、前記蓋部裏面からホース側を表に出すように挿脱自在に形成する。尚、このシャワーノズルは本発明キャリアに一体のものとして据付形成しても、また着脱可能に別体として形成してもよい。
(ロ)人の腕が入る穴(3)を前記蓋部の縦の長さ方向もしくは横方向、側面部分にあける。
(ハ)キャリア本体底部分に排水用の穴(4)をあける。図示しないが、排水用の穴(4)はツマミを左右にひねる事により止水排水の切替が可能な部品で形成され、排水時には排水用の穴(4)が網状になっており、ペットの毛が網にひっかかり、流れだすのを防ぐ。止水時は一定の水量に水を溜めることが可能で、ペットを水に浸したまま洗浄することも可能である。
(ニ)尚、図示しないが、同蓋部の前方ないし後方には、ペットの呼吸を楽にするため、例えば線条の開口を数段設けるなどして、ダクト部を形成してもよい。
(ホ)本発明キャリアはペットの洗浄を可能にしようとするものであるため、本体、蓋部ともに透過色にて形成する事が望ましいが、半透明で装飾デザインを施すなど、本発明の目的に照らし、その機能を逸脱しない範囲においてのデザイン変更が可能である。
(ヘ)蓋部の取外しが可能に形成することによりキャリア洗浄時、またキャリアへのペットの出し入れが容易となる。
(ト)また、本発明の他の実施例として、図4に示すように縦の長さ方向片側に、給水ホース、シャワーノズル、付属のゴム手袋(11)などを収納できる横収納部(7)を設けた構成としてもよく、またこの横収納部(7)は、キャリア本体との着脱が可能なように別体として形成してもよい。
(チ)図示しないが、キャリア携行時には底部にキャスターを数個取付ける事もでき、特に地面での長時間にわたる携行を容易にする事が可能である。
(リ)図示しないが、キャリア携行時にはキャリア縦の長さ両方向、または横方向にショルダーヒモを取外し可能に形成することで、より携行が容易となる。
(ヌ)本発明は携行時や扱いやすさから考え、プラスチック製が望ましいが、他に、金属、木製、ステンレス、ブリキなど、軽量でまた、製造原価やユーザー側から考えると安価であるとなお、よい。
(ル)また、図8に示すように蓋部の腕が入る穴(3)には、あらかじめ取外し可能なゴム手袋(11)を取付ける事により、腕を水やペットに直接触れる事なく洗浄する事が可能である。
(ヲ)図示しないが、キャリア本体(1)内側、底面に、小さな凹凸が多数ついたゴム製などのマットを敷く事により、ペット洗浄時、ペットの足裏のドロ汚れなどを容易に落とす事が可能である。
(ワ)さらに図5に示すようにキャリア本体(1)の底部に、引出し式の網状のスノコ(8)もしくは、排水用の穴(4)付トレイを、両者交換可能に形成することで、長時間のペットの携行や特に気温が高い時などは、底部をスノコ(8)に交換する事により、ペットを安全に携行する事が可能である。
(カ)キャリア本体(1)底部分に、給水ホース、シャワーノズル、付属のゴム手袋などを収納できる下収納部(9)を形成してもよい。またこの下収納部(9)は、キャリア本体との着脱が可能となるように別体として形成してもよい。
(ヨ)図7に示す実施例では、キャリア本体(1)底部に付属のスノコ(8)を装着した状態で上記(カ)の実施例で、下収納部(9)を取付け、さらに下収納部(9)に温風送風機(10)をつなげることにより、キャリア本体(1)底部からスノコ(8)を通して温風をキャリア内に送る事により、ペットの乾燥を早めることが可能である。
(タ)本発明のキャリアを車両などの座席に載せるときは、図9に示すようなキャリア本体の長辺側側面に、シートベルト通し(12)を形成して、ここにシートベルトを通して、座席にキャリアを固定することにより、ペットおよびキャリアを携行する者にとってもより安全であると考えられる。
(レ)また、図10に示すように、キャリア本体の長辺側側面に、背負いバンド(13)を設け、人の両腕をとおしてキャリアを背中に背負うことも可能であり、またキャリアを人の胸の前でかかえるようにしてもよい。
本発明は以上のような構造で、これを使用するときは、シャワー部分にホースをつなげてからキャリアにペットを納め、水またはお湯をだし、穴から腕を入れてペットを洗浄する。
【0006】
【発明の効果】
楽にペットを洗浄でき室内を汚す心配がなくペットにとっても安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例を示す、蓋を開けた状態の斜視図である。
【図3】本発明の使用例である。
【図4】本発明の他の実施例を示す、一部を透過した側面図である。
【図5】本発明のスノコ(8)を装着した実施例の断面である。
【図6】本発明の下収納部(9)を装着した実施例である。
【図7】本発明の温風送風機(10)を装着した実施例である。
【図8】本発明のゴム手袋(11)を装着した実施例である。
【図9】本発明のシートベルト通し(12)を設けた実施例である。
【図10】本発明の背負いバンド(13)を設けた実施例である。
【符号の説明】
1 キャリア本体、2 シャワーノズル、3 腕が入る穴、4 排水用の穴、5 蓋部、6 ノズル用開口、7 横収納部、8 スノコ、9 下収納部、10温風送風機、11 ゴム手袋、12 シートベルト通し、13 背負いバンド

Claims (1)

  1. ペット用キャリア(1)内にシャワーノズル(2)を取付け、人の腕が入る穴(3)を形成し、キャリア本体の長辺側側面には、乗用車の座席に固定するためのシートベルト通し(12)を形成したペット洗浄用キャリアにおいて
    該ペット用キャリア本体(1)の底部に、引き出し式の網状のスノコ(8)、及び排水用の穴付トレイを、各々交換可能に形成したことを特徴とする、ペット洗浄用キャリア。
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