JP3554221B2 - プラズマトーチ及びプラズマトーチの電極 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、電極とワークとの間に形成したプラズマアークを用いてワークの溶断又は溶接を行うプラズマトーチに関わり、特に、電極とトーチ本体との電気的及び機械的な接続構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマトーチは、その内部の中心軸位置にアークの発生点となる円柱状の電極を有する。電極は消耗品であり頻繁に交換する必要があるため、トーチ本体内部のスリーブ状の電極台座に着脱自在な状態で取り付けられる。電極台座は、電極を機械的に固定する役割だけでなく、アーク電流を電極へ供給するための電気端子の役目も兼ねている。従来のプラズマトーチにおける、電極の取り付け構造は、アーク電流の大小により次の2タイプに大別される。
【0003】
第1は、小電流のプラズマトーチで採用されている構造である。図1に示すように、電極1はその基端部にフランジ3を有する。トーチ本体の電極台座11もフランジ13を有する。台座11に対して電極1を軸方向に差し込むことで、台座11が電極1に嵌って電極フランジ3が台座フランジ13に当接する。電極の外側から被せられる図示しない固定用キャップによって、電極1が台座11に押し付けられて、電極フランジ3と台座フランジ13の端面(以下、「通電面」という)5、17同士が密着して、電極1と台座11間の電気接続が確立される。
【0004】
第2は、100A以上の大電流のプラズマトーチで採用されている構造である。大電流では、単なる押し付けだけでは十分な押し付け力が確保できず、通電面での接触抵抗が十分小さくならないため、ここで大きな発熱が生じ通電面が溶損する虞がある。そこで、図2に示すように、電極21と台座31とに螺子25、35を設け、専用の治具を用いて、電極21を台座31に螺入して固定する。電極フランジ23の通電面27が台座先端の通電面37に、螺合による強大な力で押し付けられ、通電面27、37の接触抵抗が十分に小さくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の2タイプの電極取り付け構造に共通する点は、電極と台座の通電面が、トーチ軸に対して垂直であることである。電極は台座に対し、トーチ軸方向へは直線的にしか移動することができない。そのため、その通電面にゴミや鉄粉などの異物が付着したままで電極を台座に取り付けてしまうと、その異物で通電面が浮いて完全に密着せず接触不良となる。そうすると、通電面で発熱し溶損が生じてしまう。特に押し付け力の弱い小電流タイプでこの接触不良が生じる可能性が高い。そのため、電極を取りつける際には、いちいち、電極の通電面とトーチ本体内の通電面とをウェスなどで十分に拭って通電面を完全に清浄するという面倒な作業が必要である。
【0006】
一方、大電力タイプのものでは、螺入するときの回転による通電面同士の擦り合いと螺合による強大な押し付け力により微小な異物は潰して、通電面の密着を確保できるかもしれない。しかし、大電流タイプでは、電極の取り付けには専用の治具を用いる必要があり、これが面倒である。
【0007】
従って、本発明の目的は、電極の取り付け作業を簡単にし、且つ、異物による通電面の接触不良を回避することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマトーチは、アークを発生するための電極と、電極と着脱自在な状態で結合されて電極を保持するとともに、電極に電気的に接続されて電極にアーク電流を供給するための電極台座とを備える。電極と電極台座はそれぞれ通電面を有しており、両者の通電面が接触し合うことで電極と電極台座が電気的に接続されるようになっている。そして、電極と電極台座のうちの少なくとも一方は、電極を電極台座に結合したときに弾性変形する弾性部材を有しており、この弾性部材が変形したときの弾性力により、一方の通電面が他方の通電面に押し付けられるようになっている。
【0009】
このプラズマトーチによれば、電極を電極台座に結合したときに、弾性部材が弾性変形して、その弾性力により、電極と電極台座の一方の通電面を他方の通電面に押し付ける。通電面に多少の異物が付いていても、電極を台座に取り付ける過程で、弾性力で通電面同士が押し付けられつつ多少擦り合うことで、異物が押し潰されて通電面の密着が形成される。
【0010】
好適な実施形態では、電極と電極台座の通電面は、電極の中心軸と共通の中心軸もつ円筒面又は円錐面の全周(又はその一部)である。電極を電極台座に結合するとき、電極を電極台座に対して中心軸の方向へ動かしたり、或いは中心軸周りに若干回転させるたりすることにより、電極と電極台座の通電面同士が擦れ合う。そのため、異物が押し潰され易く通電面の密着が容易に形成される。また、取りつけ作業も容易である。
【0011】
好適な実施形態では、電極を電極台座に結合したとき、電極及び電極台座の内部に冷却水通路が形成される。電極と電極台座の接触し合った通電面は、この冷却水路の近傍又は冷却水路内に存在する。そのため、通電面は冷却水によって強力に冷却されるので、通電面の接触抵抗が多少大きく発熱があったとしても、溶損は生じない。
【0012】
本発明のプラズマトーチ用電極は、トーチの電極台座に結合されたときに、電極台座がもつ通電面と接触して電気的接続を形成する通電面と、電極台座に結合されたときに、弾性変形して弾性力により電極の通電面を電極台座の通電面で押し付ける弾性部材とを有する。
【0013】
好適な実施形態では、電極は、概略円筒形の形状を有し、その先端部にはアーク発生点となる耐熱インサートを有し、その基端部には電極台座に差し込まれるスカート部を有し、このスカート部は複数のスリットによって、内側へ弾性変形可能な複数枚の舌状の弾性部材に分割されている。そして、この舌状の弾性部材の外周面に通電面が形成されている。この電極を電極台座に差し込むことで、舌状の弾性部材が内側に撓み変形して、その弾性力で、その外周面の通電面を電極台座の通電面に押しつける。電極を差し込むときに電極が台座に対して軸方向に移動することによって、或いは、差し込んでから電極を中心軸周りに多少回転させることによって、電極の通電面と台座の通電面とが擦り合って異物が潰れ、通電面が密着する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、本発明が直接関わる電極と電極台座の構造にのみ焦点を絞って、具体的に説明する。
【0015】
なお、プラズマトーチは、電極と電極台座の他に、ノズル、ノズル台座、ノズル保護キャップ、冷却水配管、ガス配管など様々な部品を備え、かつトーチの種類は数多く、その種類毎に具体的なトーチ構造は異なる。しかし、そうしたトーチ全体の構成は当業者の周知であり、そして、本発明の電極と電極台座は、それ以外の部品に関する従来の構造と合い入れないものではない。故に、以下の電極と電極台座に焦点を絞った説明から、本発明の電極と電極台座が、他の部品とどのような関係をもって組み合わされ、トーチ全体としてどのような構造をなすかについて、当業者は容易且つ正確に理解することができる筈である。
【0016】
また、本発明の電極及び電極台座が、特定の種類のトーチにのみ限って適用されるものではなく、従来知られているあらゆる種類のプラズマトーチに適用でき、更には、将来出現するであろう新しい構造のプラズマトーチにも(その新しい構造が本発明の原理と合い入れ無いものでない限り)適用することができることも、当業者は容易に理解することができる筈である。
【0017】
図3は、本発明の一実施形態にかかるプラズマトーチの電極を、その中心軸に沿った断面で示す。図4は、同実施形態におけるトーチ本体の電極台座を、その中心軸に沿った断面で示す。図5は、図3に示す電極を図4に示す電極台座に取り付けた状態を示す。
【0018】
図3に示すように、電極41は、肉薄の周壁43と閉じた先端部45と基端の開口47とをもった概略円筒形の例えば銅製の部品である。電極41の内部の空洞49は冷却水路として用いられる。電極41のテーパ状の先端部45には、プラズマアークの高熱に耐え得る高融点金属(例えばハフニウム)製の耐熱インサート51が埋め込まれている。耐熱インサート51は、その前面51Aにてアーク発生点として機能し、その背面51Bにて空洞49内に露出して冷却水に直接晒される。耐熱インサート51の背面51B及びその周りの電極先端部45の背面45は、湾曲することにより冷却水との広い接触面積を確保している。また、この湾曲した背面51B,45Bのは、冷却水の流れをこの背面51B,45Bに沿ってスムースに折り返させるための水流ガイドの役目ももつ。
【0019】
周壁43の基端側の開口47を囲む部分(以下、「スカート部」という)53には、基端面から電極軸に平行方向へ、一定間隔で、所定長と所定幅をもった複数本(例えば、2本、3本又は4本)のスリット55が刻み込まれている。スカート部53は、それらのスリット55により複数枚(例えば、2枚、3枚又は4枚)の舌(円弧に湾曲した矩形板)57に分割されていて、各舌57は、弾性をもって径方向内側へ僅かな距離だけ撓むことができる。スカート部53は、内径及び外径の双方にて他の部分より僅かに大きい大径部59を有し、この大径部59の外径は、舌57が内方へ弾性的に撓むことで僅かに縮小する。この大径部59の外周面59Aは、電極軸に平行な面であり、後述するように、電極台座に密着して通電面として機能する。大径部59の内側には、ステンレス鋼製のバネリング61が、大径部59の内周面59Bに密着するようにして嵌め込まれる。このバネリング61は、図には表れていないが、完全なリングではなく、1箇所にてスリットで切断されたC字形のものであり、元来弾性に富まない銅製の舌57に内側から弾性力を追加して、舌57が内側に撓んだときの塑性変形を防止し、かつ、通電面59Aの電極台座への押し付け力を強化する役割をもつ。この大径部59の基端の外周エッジは斜めに面取りされた面59Cとなっており、この面取り面59Cは電極41の電極台座への差し込みを容易にする。
【0020】
電極41の外周の、スカート部53より若干距離だけ先端側へずれた位置に、フランジ63が形成されている。フランジ63は、その基端側部分である比較的に小さい外径をもつ小径部63Aと、先端側部分である比較的に大きい外径をもつ大径部63とを有する。電極41の外周には、スカート部53とフランジ63との間の位置に、ゴムなどの弾性材料製のOリング65が嵌められている。このOリング65は、フランジ63の基端側の端面(電極軸に垂直な面である)に当接している。
【0021】
電極41は、その基端側のスカート部53から、若干の距離にわたり、先端側へ移動するにつれて内径が緩やかにテーパしているテーパ部67を有する。テーパ部67より先端側の電極41の部分69は、外径及び内径の双方において、それより基端側の部分67、53よりも細く形成されている。電極41のこの細い部分69は、電極41の外側に配置される図示しないノズルやノズルキャップなどの他の部品を細くすることを可能にし、結果として、トーチ全体を細くするのに寄与する。
【0022】
図4に示すように、電極台座71は、電極41を保持し且つ電極41に電流を供給するために概略円筒形のスリーブ73と、このスリーブ73の内側にスリーブ73と同軸の位置関係で組み込まれた、電極41内に冷却水を導くための冷却水導入パイプ75とを有する。冷却水導入パイプ75は、その先端の水出口77が耐熱インサート51の背面51Bの近傍に達するまで電極41の空洞95内に奥深く入りこむよう、スリーブ73より前方へ突き出ている。冷却水導入パイプ75の外径は、電極41の空洞49の内径より所定寸法だけ小さい。前述した電極41の空洞49がもつ基端から先端へ向かって途中で内径がテーパする形状に合わせて、それとほぼ平行になるように、冷却水導入パイプ75の外径も途中でテーパしている。冷却水導入パイプ75の先端部の水出口77の周囲には、冷却水の一部を径方向外方へ逃がして折り返させるための複数(例えば、2個、3個又は4個)のスリット79が、周方向一定間隔で形成されている。
【0023】
冷却水導入パイプ75の外周面とスリーブ73の内周面との間には、電極41のフランジ63より基端側部分を嵌め入れるための空間81が形成されている。スリーブ75の内周面83は、その先端部に、先端から基端へ向かうに従って内径がテーパするテーパ面83Aを有する。このテーパ面83Aの最も開いた部分の径、つまりスリーブ73の先端の内径は、電極41のフランジ63の小径部63Aの外径より若干大きい。スリーブ73の内周面83は、先端部から基端側へ向かって、テーパ面83Aに続いて、次にスリーブ軸に平行な面83Bとなり、次に内径が若干小さくなって、2番目のスリーブ軸に平行な面83Cとなる。この2番目の平行面83Cは、後述するように、電極41をこの電極台座71に取り付けたとき、電極スカート部53の大径部59の外周面59Aと密着することになる通電面である。この2番目の平行面83Cの内径は、電極スカート部53の大径部59の外径より僅かに小さい。また、この2番目の平行面83Cは先端側のエッジは、内径が滑らかに小さくなるように面取りされたスロープ面83Dとなっている。このスロープ面83Dは、電極41をスリーブ73に差し込んだときに、電極スカート部53の基端外周の面取り面59Cに当接して舌57を内側に撓ませ、それにより、電極スカート部53の大径部59がこの2番目の平行面83Cの内側へ入り込むのを容易にする。
【0024】
電極41を電極台座71に取り付けるときは、電極台座71から出ている冷却水導入管75を電極41の空洞49内に差し込み、そして、電極41のフランジ63より基端側の部分をスリーブ71と冷却水導入管75との間の空間81内に差し込む。そうすると、電極スカート部53の基端外周エッジの面取り面59Cが、まずスリーブ内周面83のスロープ面83Dに当接し、続いて、このスロープ面83Dに沿って滑りながら更に内奥へ入っていく。このとき、電極スカート部53の舌57が内側に撓んで、スカート部53の大径部59がスリーブ内周面83の2番目の平行面83C内に入るように縮まり、そして、電極スカート部53の大径部59の外周面(通電面)59が、スリーブ内周面83の2番目の平行面(通電面)83Cに対して、舌57とバネリング61の反力で押しつけられて、これら通電面59A,83C同士が擦り合いながら、電極スカート部53の大径部59がスリーブ内周面83の2番目の平行面83C内に入り込む。
【0025】
電極41をスリーブ73に完全に差し込むと、図5に示す状態となり、電極41の台座71への取り付けが完了する。このように、単なる軸方向への差し込みだけで、電極41を台座71に簡単に取りつけることが出来る。図5に示した取り付け完了状態では、冷却水が、矢印で示すように、冷却水導入管75から出て、まず電極41の耐熱インサート51の背面51Bに当たって耐熱インサート51を冷やし、続いて、折り返して冷却水導入管75の外周面と電極41の内周面との間に形成された冷却水路91を通って、電極41を冷却しつつ基端側へ流れていく。この冷却水路91は、電極41とスリーブ73の通電面59A,83Cの近傍を通っている。そして、この冷却水路91内の冷却水の一部は、電極スカート部53のスリット55に入り、スリット55を通って、電極41の外周面とスリーブ71の内周面との間に形成された隙間93内も満たす(つまり、スリット55や隙間95も冷却水路の一部である)。故に、密着した通電面59A,83Cの周囲は冷却水に晒されることになる。換言すれば、密着した通電面59A,83Cが冷却水路91、55、93内に存在することになる。また、電極41のOリング65が、電極41のフランジ63の基端面とスリーブ73の内周面83のテーパ面83Aとの間に挟まれている。このOリング65は、隙間93内の冷却水(つまり、冷却水路内の冷却水)が外部に漏れないようシールする。また、Oリング65は、電極41の軸方向の位置決めも行う。
【0026】
上述した電極取付けの過程で、電極41をスリーブ73に差し込むときに電極41がスリーブ71に対して軸方向へ動くことより、更には念のために差し込んでから電極41をその中心軸回りに若干回転させることにより、電極41とスリーブ73の通電面59A,83C同士が擦り合い、この擦り合いによって多少の異物は潰れたり通電面内に埋め込まれたりする。その結果、図5に示した取り付け完了状態では、通電面59A,83Cは、舌57とバネリング61の反力で押し付けられて密着する。また、仮に潰れずに残った異物があったとしても、その異物によって通電面59A,83Cの全部が接触不良となることはなく、電極スカート部53の複数枚の舌57のうち、その異物が存在する舌57以外の舌57では、通電面59A,83Cは密着する。このように、通電面に多少の異物があっても接触不良が生じにくい。ただし、通電面59A,83Cの密着は舌57とバネリング61の撓みによる反力による押し付けでなされているので、従来の大電流タイプの螺合による強大な押し付け力での通電面の密着に比べれば、通電面の接触抵抗は若干大きいかもしれない。しかし、そのために通電面で多少の発熱があったとしても、その近傍及び周囲を冷却水が流れて通電面を強力に冷却するため、溶損の問題は発生しない。
【0027】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これらの実施形態はあくまで本発明の説明のための例示であり、本発明をこれら実施形態にのみ限定する趣旨ではない。従って、本発明は、上記実施形態以外の様々な形態でも実施することができる。例えば、上記実施形態では、通電面を密着させる押し付け力を得るために、電極側に弾性的に変形する舌を設けたが、必ずしもそうしなければならないわけではなく、弾性変形部分を電極台座側に設けても、或いは、電極と電極台座の双方に設けても良い。但し、上記実施形態のように、交換部品である電極側に弾性変形部を設けた方が、電極は交換の都度に新品の状態で電極台座に取り付けられるため、変形の繰り返しによる金属疲労の問題がない点で有利である。また、上記実施形態では、電極と電極台座の通電面の形状は、電極の中心軸(トーチの中心軸)と共通の中心軸をもった円筒面であったが、必ずしもそうである必要はなく、トーチの中心軸と共通の中心軸をもった円錐面としてもよい(つまり、通電面にテーパをつけてもよい)。更に、本発明による弾性力で密着する通電面に加え、従来のトーチ軸に対して垂直な面での押し付けによる通電面も併せ持つようにしてもよい。この場合、通電面が2系統あることにより、通電トラブルに対する信頼性が高まるとともに、同じサイズの電極であっても、1系統の通電面しかもたない電極に比べて、より大きな電流が流せるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の小電流タイプのプラズマトーチの電極(A)と、電極を電極台座に取り付けた状態(B)とを示す断面図。
【図2】従来の大電流タイプのプラズマトーチの電極(A)と、電極を電極台座に取り付けた状態(B)とを示す断面図。
【図3】本発明の一実施形態にかかるプラズマトーチの電極の断面図。
【図4】本発明の一実施形態にかかるプラズマトーチの電極台座の断面図。
【図5】本発明の一実施形態にかかるプラズマトーチの、電極を電極台座に取り付けた状態を示す断面図。
【符号の説明】
41 電極
43 電極の周壁
45 電極の先端部
49 電極内の空洞
51 耐熱インサート
53 電極のスカート部
55 スカート部のスリット
57 スカート部の舌
59 スカート部の大径部
59A 大径部の外周面(通電面)
61 バネリング
63 電極のフランジ
65 Oリング
71 電極台座
73 スリーブ
75 冷却水導入管
77 冷却水出口
81 電極を嵌め込む空間
83 スリーブの内周面
83A スリーブ内周面のテーパ面
83C スリーブ内周面の2番目の平行面(通電面)
83D スリーブ内周面のスロープ面
91 冷却水通路

Claims (5)

  1. アークを発生するための電極と、
    前記電極と着脱自在な状態で結合されて前記電極を保持するとともに、前記電極に電気的に接続されて前記電極にアーク電流を供給するための電極台座と
    を備え、
    前記電極と前記電極台座がそれぞれ通電面を有し、両者の通電面が接触し合うことで前記電極と前記電極台座が電気的に接続され、
    前記電極と前記電極台座の少なくとも一方が、前記電極を前記電極台座に結合したときに弾性変形して弾性力により前記一方の通電面を他方の通電面に押し付ける弾性部材を有する、
    プラズマトーチ。
  2. 前記電極と前記電極台座の通電面は、前記電極の中心軸と共通の中心軸をもつ円筒面又は円錐面の、全周又はその一部である請求項1記載のプラズマトーチ。
  3. 前記電極を前記電極台座に結合したとき、前記電極及び前記電極台座の内部に冷却水通路を有し、
    前記電極と前記電極台座の接触し合った通電面が、前記冷却水路内又は前記冷却水路の近傍に存在する、
    請求項1又は2記載プラズマトーチ。
  4. プラズマトーチの電極台座に着脱自在な状態で結合されて保持されるとともに、前記電極台座に電気的に接続されてアーク電流の供給を受けるための電極において、
    前記電極台座に結合されたときに、前記電極台座がもつ通電面と接触して前記電極と前記電極台座間の電気的接続を形成する通電面と、
    前記電極台座に結合されたときに、弾性変形して弾性力により前記電極の通電面を前記電極台座の通電面に押し付ける弾性部材と
    を有するプラズマトーチ用電極。
  5. 概略円筒形の形状を有し、
    先端部にはアーク発生点となる耐熱インサートを有し、
    基端部は前記電極台座に差し込まれるスカート部を有し、このスカート部は複数のスリットによって、内側へ弾性変形可能な複数枚の舌状の前記弾性部材に分割され、この舌状の弾性部材がその外周面に前記通電面を有している、
    請求項4記載のプラズマトーチ用電極。
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