JP3553519B2 - プログラマブル論理回路装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの論理機能を動的に更新することができるプログラマブル論理回路装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プログラマブル論理回路装置は、定義用データ(コンフィグレーションデータ)によってプログラマブルに論理回路の論理要素の接続関係及び論理仕様を特定することにより、定義用データに応じた所望の論理回路を得ることができる。このような定義用データを格納する定義用メモリ部には、不揮発性メモリを用いるものと、揮発性メモリを用いるものとがあり、これらは用途に応じて適宜選択される。例えば、プログラマブル論理回路装置を信号処理装置に使用する場合、別機能の論理回路に内容変更を求められることがあり、このような場合では揮発性メモリを搭載したプログラマブル論理回路装置が適当である。
しかしながら、定義用メモリ部のデータ書き換えにはある程度の時間を要するため、書き換え時に回路動作を停止するか、動作速度を低下させる必要がある。
【0003】
このような不具合を解消するものとして、例えば特開平5−63551号公報に定義用データを書き換えることなく論理機能を瞬時に変更するプログラマブル論理回路装置が開示されている。
図5は特開平5−63551号公報に開示された従来のプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、100は従来のプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部130と定義用メモリ部160とを備える。110,120は定義用メモリ部160を構成する揮発性メモリで、SRAMなどから構成される。130は論理回路部であって、定義用データによってプログラマブルな複数の論理ゲート回路やフリップフロップ回路などから構成される単位ブロックを多数含むとともに、これら単位ブロック間を接続し定義用データによってプログラマブルな配線要素が含まれている。140,150は定義用データを書き込み・読み出しする揮発性メモリ110,120を選択する選択制御回路であって、CPU190からの選択信号に基づいて上記選択動作を行う。160は定義用メモリ部であって、2セットの揮発性メモリ110,120と、2セットの揮発性メモリ110,120をそれぞれ選択する選択制御回路140,150から構成される。170,180は外部からの信号をプログラマブル論理回路装置100内に入力する入力端子で、入力端子170を介して定義用データが入力され、入力端子180を介してCPU190からの選択信号が入力される。190は定義用メモリ部160に対する定義用データの書き込み・読み出し動作を制御するCPUである。
【0004】
次に動作について説明する。
先ず、入力端子170を介して外部から定義用データが与えられると、選択制御回路140に入力される。この選択制御回路140では、揮発性メモリ110,120のいずれかを選択して上記定義用データを格納する。一方、選択制御回路150では、定義用メモリ部160の揮発性メモリ110,120のいずれかを選択して定義用データを読み出すとともに、論理回路部130にロードする。上述した選択制御回路140,150による動作は、入力端子170,180を介してCPU190などの外部制御装置から与えられる選択信号に基づいて行われる。
【0005】
また、上記と同様に定義用データを書き換えることなく論理機能を瞬時に変更するプログラマブル論理回路装置としては、通信制御装置に適用された特開2000−174844号公報に開示される例がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプログラマブル論理回路装置は以上のように構成されているので、論理回路の種類が大幅に変更されたり、変更回数が多い場合、論理機能変更に係るCPUの処理負荷が高くなり、本来の演算処理機能に影響を与える可能性があるという課題があった。
【0007】
上記課題を具体的に説明する。
従来のプログラマブル論理回路装置において、定義用データを格納する定義用メモリ部のセット数は固定されている。このため、論理仕様の変更などによって論理回路の種類が大幅に変更になったり、多くの変更を行う必要がある場合、CPUが定義用データを定義用メモリ部に格納する処理負荷が高くなる。このようにCPUの処理負荷が高くなると、論理機能変更がCPU本来の演算処理などに与える影響が大きくなり、高速処理に対応することが困難になり、ひいては高速処理を維持するためにプログラマブル論理回路装置自身の変更・交換を余儀なくされることになる。
【0008】
さらに、定義用メモリ部の揮発性メモリは論理回路部をコンフィグレーションするためだけの用途であり、例えば瞬時に論理機能を変更するデータ数が多い場合、必然的に予め多くの揮発性メモリを備えた装置を採用することになるが、論理回路部に定義用データをダウンロードし終えた揮発性メモリは未使用のままとなり、メモリブロック部のメモリ使用効率が悪くなる。この不具合は、各定義用データの使用頻度が低いほど顕著になる。
【0009】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、定義用メモリ部又は内部メモリ部のどちらにも割り当てることができる複数のメモリブロックを備え、変更される論理回路の種類や変更回数に合わせて上記メモリブロックを定義用メモリ部又は内部メモリ部として選択的に割り当てることによって、論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができるとともに、定義用メモリ部を構成するメモリ数を最適に設定することで定義用データを定義用メモリ部に格納する際におけるCPUの処理負荷を軽減することができ、さらには、メモリブロック部の使用効率が向上することから大規模な論理機能に容易に対応することができるプログラマブル論理回路装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、複数の論理要素を有し、定義用データに応じて論理要素間の接続関係及び論理仕様を設定する論理回路部と、複数のメモリからなるメモリブロック部と、メモリブロック部を構成する複数のメモリを、論理回路部に提供する定義用データを格納する定義用メモリ部と、論理回路部の処理に係るデータを入出力する内部メモリ部とにそれぞれ割り当てるとともに、両メモリ部におけるデータ入出力を制御する選択制御手段とを備えるものである。
【0011】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、電源投入後の論理回路部の初期化時に、選択制御手段がメモリブロック部を構成する複数のメモリを定義用メモリ部と内部メモリ部とにそれぞれ割り当てるものである。
【0012】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、選択制御手段が定義用メモリ部に対する定義用データ入出力をFIFO(First In First Out)方式で制御するものである。
【0013】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、選択制御手段が論理回路部の動作に合わせてメモリブロック部の複数のメモリに対する定義用メモリ部と内部メモリ部との割り当てを変更するものである。
【0014】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、選択制御手段が定義用データを論理回路部に提供した定義用メモリ部を内部メモリ部に割り当て変更するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、1は実施の形態1によるプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部2とメモリブロック部6とからなる。2は論理回路部であって、多数の論理ゲート回路やフリップフロップ回路などの論理要素からなり、定義用データによって各論理要素間がプログラマブルに接続される。3はメモリブロック部6内のメモリブロック群8からなる定義用メモリ部で、論理回路部2内の論理要素の接続関係及び論理仕様を設定する定義用データを格納する。4は定義用データ入力端子で、プログラマブル論理回路装置1内にCPU11からの定義用データを入力する。5は制御信号入力端子で、プログラマブル論理回路装置1内にCPU11からの選択制御信号を入力する。
【0016】
6はメモリブロック部であって、定義用メモリ部3と、内部メモリ部7、定義用データ入力端子4、制御信号入力端子5、及び選択制御回路9,10からなる。7はメモリブロック部6内のメモリブロック群8からなる内部メモリ部で、論理回路部2との間で処理に係るデータが入出力される。8はメモリブロック部6を構成するメモリブロック群(複数のメモリ)であって、SRAMなどの揮発性メモリから構成される。9は選択制御回路(選択制御手段)であって、定義用データ入力端子4を介して入力した定義用データを定義用メモリ部3内のいずれのメモリブロック群8に格納するかを選択する。この選択制御回路9は、セレクタ機能を有する回路構成によって定義用データ入力端子4から入力された定義用データを定義用メモリ部3内の各メモリブロックを順次選択して書き込み処理を行う。10は選択制御回路(選択制御手段)であって、制御信号入力端子5を介して入力した選択制御信号に基づいて定義用メモリ部3のメモリブロック群8を選択し、これに格納された定義用データを読み出して論理回路部2にダウンロードするとともに、内部メモリ部7と論理回路部2との間における処理に係るデータの入出力を制御する。この選択制御回路10は、マルチプレクス機能を有する回路構成によって定義用メモリ部3内のある1つのメモリブロックの定義用データを論理回路部2に出力する。11はCPUであって、定義用メモリ部3や内部メモリ部7に対するデータ書き込み・読み出し動作を制御する選択制御信号を生成する。
【0017】
次に動作について説明する。
プログラマブル論理回路装置1を搭載した機器に電源を投入した際に、CPU11が実行する論理回路部2の初期化を行うプログラムに、制御信号入力端子5を介して本装置にて実現する機能・処理の種類、機能の変更回数に応じて、必要な定義用データを格納するメモリブロック数を定義用メモリ部3として割り当てる動作を組み込んでおく。
これにより、プログラマブル論理回路装置1を搭載した機器に電源を投入すると、CPU11からの制御に応じた数のメモリブロックが定義用メモリ部3に割り当てられ、残りのメモリブロックが内部メモリ部7に割り当てられる。内部メモリ部7では、論理回路部2によって論理回路部2の処理に係るデータであるアドレスや処理データなどの入出力が制御される。
ここでは、例えばプログラマブル論理回路装置1の搭載機器の初期化及びステータスを確認するための定義用データを選択制御回路9によって定義用メモリ部3として割り当てられたメモリブロック1〜mに格納する。
【0018】
次に、CPU11から制御信号入力端子5を介して入力される選択制御信号に基づいて、選択制御回路10によって定義用メモリ1〜mのいずれかを有効にし、定義用データを論理回路部2にダウンロードし、所望の処理を行う。
このとき、選択制御回路10は、定義用メモリ部3から論理回路部2へは一方向(片方向)パスとして機能し、内部メモリ部7のメモリブロックm+1〜Mと論理回路部2との間では双方向パスとして機能する。
【0019】
このあと、選択制御回路10によって選択された定義用メモリ部3のあるメモリブロックに格納されていた定義用データの処理モードが完了すると、直ちに次に処理すべき機能を定義した定義用データを瞬時に論理回路部2にダウンロードし、所望の処理を行う。
以下、このサイクルを機能変更の度に繰り返し実行することとなる。
【0020】
ここで、レーダシステムの信号処理部に実施の形態1によるプログラマブル論理回路装置1を適用した場合について説明する。
先ず、プログラマブル論理回路装置1によってパルス圧縮機能を実現することができる。具体的には、FIR(Finite Impulse Response)ディジタルフィルタのフィルタ係数をヒットごとにループを組んで繰り返すコンプリメンタリ符号の圧縮モードの場合、ループする回数に依存してフィルタ係数を保持するために必要な内部メモリ部のメモリブロック数が変動する。例えば、ループ回数に言及すると、8ビットSPANOコンプリメンタリ符号圧縮モードでは16回、4ビットSPANOコンプリメンタリ符号圧縮モードでは8回、シングルモードでは1回のループ回数となり、内部メモリ部7としてそれぞれ16セット(16種類)、8セット、1セットのメモリブロックが必要になる。また、定義用メモリ部3では、上記3つのモードに対応する定義用データを格納するための3セット(3種類)のメモリブロックが必要になる。
上述したように、プログラマブル論理回路装置1では、選択制御回路9,10によってメモリブロック部6内の任意のメモリブロックを定義用メモリ部3及び内部メモリ部7に割り当てることができることから、上記のように定義用メモリ部3及び内部メモリ部7として多数のセットを必要とする場合においても十分に対応することができる。
【0021】
また、上記の他に、例えばプログラマブル論理回路装置1によってコヒーレント積分機能を実現することができる。
レーダシステムから発射したビーム、例えば同一方位に連続発射したビームに対してヒットごとの積分を行うモードの場合、1ビーム分に対応した積分結果を格納する内部メモリ部7のメモリブロックを用意することができる。
一方、予め決められたいくつかの方位にランダムに発射したビームに対するヒットごとの積分を行うモードの場合、各ランダム方位分の内部メモリ部7のメモリブロックを用意する必要がある。また、定義用メモリ部3では、上記2つのモードに対応する定義用データを格納するための2セットのメモリブロックが必要になる。
この場合においても、選択制御回路9,10によってメモリブロック部6内の任意のメモリブロックを定義用メモリ部3及び内部メモリ部7に割り当てることができることから、上記のように内部メモリ部7として多数のセットを必要とする場合においても十分に対応することができる。
【0022】
さらに、実際には、上述したパルス圧縮機能やコヒーレント積分機能を組み合わせて使用する場合もあり、その分必要な内部メモリ部7のメモリブロック数のセット数も増加するが、プログラマブル論理回路装置1では選択制御回路9,10によってメモリブロック部6内の任意のメモリブロックを定義用メモリ部3及び内部メモリ部7に割り当てることができることから、上記の場合においても十分に対応することができる。
【0023】
以上のように、この実施の形態1によれば、複数の論理要素を有し、定義用データに応じて論理要素間の接続関係及び論理仕様を設定する論理回路部2と、複数のメモリブロックからなるメモリブロック部6と、メモリブロック部6を構成する複数のメモリブロックを、論理回路部2に提供する定義用データを格納する定義用メモリ部3と、論理回路部2の処理に係るデータを入出力する内部メモリ部7とにそれぞれ割り当てるとともに、両メモリ部3,7におけるデータ入出力を制御する選択制御回路9,10とを備えるので、論理回路部2に対する論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができる。また、定義用メモリ部3を構成するメモリブロック数を最適に設定することで、定義用データを定義用メモリ部3に格納する際におけるCPU11の処理負荷を軽減することができる。さらに、定義用メモリ部3内の任意のメモリブロックに定義用データを格納することができることから、既に論理回路部2へ定義用データをダウンロードしてしまった定義用メモリ部3のメモリブロックに対して、別の定義用データ(場合によっては以前と同じ定義用データ)を格納することが可能であり、容易に多機能回路を実現することができる。
【0024】
また、この実施の形態1によれば、電源投入後の論理回路部2の初期化時に、選択制御回路9,10がメモリブロック部6を構成する複数のメモリブロックを定義用メモリ部3と内部メモリ部7とにそれぞれ割り当てるので、論理回路部2に対する論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができる。
【0025】
実施の形態2.
この実施の形態2は、メモリブロック部6aの定義用メモリ部3a及び内部メモリ部7aの割り当ての変更処理を機器の電源投入後における論理回路部2の初期化時は勿論のこと、論理回路部2内の論理回路が動作中の状況下においても選択、再割り当てを行うことができるように構成・処理することにより、さらに多くの機能実現を可能としたものである。
【0026】
図2はこの発明の実施の形態2によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、1Aは実施の形態2によるプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部2とメモリブロック部6aとからなる。3aはメモリブロック部6a内のメモリブロック群8からなる定義用メモリ部で、論理回路部2内の論理要素の接続関係及び論理仕様を設定する定義用データを格納する。また、この定義用メモリ部3aは、論理回路部2に定義用データをダウンロードし終えたメモリブロックを内部メモリ部7に解放される。6aはメモリブロック部であって、定義用メモリ部3aと、内部メモリ部7a、定義用データ入力端子4、制御信号入力端子5、及び選択制御回路9a,10aからなる。
【0027】
7aはメモリブロック部6a内のメモリブロック群8からなる内部メモリ部で、論理回路部2との間で処理に係るデータが入出力される。また、論理回路部2に定義用データをダウンロードし終えた定義用メモリ部3aのメモリブロックが内部メモリ部7aとして適宜使用される。9aは選択制御回路(選択制御手段)であって、上記実施の形態1の選択制御回路9と同様の動作をするとともに、論理回路部2の動作に合わせてメモリブロック部6aの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3aと内部メモリ部7aとの割り当てを変更する。10aは選択制御回路(選択制御手段)であって、制御信号入力端子5を介して取得したCPU11からの選択制御信号に基づいて選択制御回路9aが割り当てた定義用メモリ部3aや内部メモリ部7aに対するデータ入出力を制御する。なお、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0028】
次に動作について説明する。
電源投入時におけるメモリブロック部6aの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3aと内部メモリ部7aとの割り当て動作については、上記実施の形態1と同様であるので重複する説明を省略し、ここでは、上記実施の形態1と異なる箇所である論理回路部2の動作中における定義用メモリ部3aと内部メモリ部7aとの割り当て動作について説明する。
【0029】
先ず、上記実施の形態1で説明したような定義用データの論理回路部2へのダウンロード、これに続く論理回路部2による定義用データに係る処理の実行のサイクルを繰り返す間、選択制御回路10aが論理回路部2に定義用データをダウンロードする定義用メモリ部3a内のメモリブロックを監視する。
【0030】
具体的には、選択制御回路10aが定義用データのダウンロードするメモリブロックを選択(有効)する際に、該メモリブロックを特定する制御信号(ビジー信号)をオン状態とする。上記制御信号は、制御信号入力端子5を介してCPU11に常時検出されている。このあと、上記メモリブロックからの定義用データのダウンロードが完了すると、選択制御回路10aは制御信号をオフ状態にする。
【0031】
このとき、CPU11は、制御信号のオン状態からオフ状態への変化を検出して定義用データのダウンロード完了を認識すると、ダウンロード済みのメモリブロックを内部メモリ部7aに割り当てる選択制御信号を装置1Aに出力する。
選択制御回路10aは、上記選択制御信号を受けるとダウンロード済みのメモリブロックを内部メモリ部7aに割り当てる。
【0032】
一方、例えば論理回路部2の論理回路動作中に発生したエラーに対するエラー処理などの追加機能を実現する必要がある場合を考える。
このとき、CPU11は、上記エラー処理に係る定義用データとともに、今まで内部メモリ部7aに割り当てられていたメモリブロックを選択的に定義用メモリ部3に変更する選択制御信号を選択制御回路9aに出力する。
【0033】
具体的には、選択制御回路10aは、定義用メモリ部2aと同様に論理回路部2の現行動作に関与するか否かによって内部メモリ部7aのメモリブロックを特定する制御信号(ビジー信号)のオン・オフ状態を制御する。この制御信号は、上記と同様に制御信号入力端子5を介してCPU11に常時検出されている。上記メモリブロックが論理回路部2の現行動作に関与していないと、選択制御回路10aは該メモリブロックに係る制御信号をオフ状態にする。
【0034】
このとき、CPU11は、制御信号のオン状態からオフ状態への変化を検出して内部メモリ部7a内の上記メモリブロックが論理回路部2の現行動作に関与していないことを認識すると、上記エラー処理に係る定義用データを格納する定義用メモリ部3aとして上記メモリブロックを割り当てる選択制御信号を装置1Aに出力する。
選択制御回路9aは、上記選択制御信号を受けると論理回路部2の現行動作に関与していないメモリブロックを定義用メモリ部3aに割り当てて、上記エラー処理に係る定義用データを格納する。
【0035】
以上のように、この実施の形態2によれば、選択制御回路9a,10aが論理回路部2の動作に合わせてメモリブロック部6aの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3と内部メモリ部7aとの割り当てを変更するので、上記実施の形態1による効果を奏するとともに、論理回路部2の動作中においてもメモリブロック部6a内のメモリブロック数の割り当ての最適化を図ることができることから、メモリブロック部6aの使用効率を向上させることができる。これにより、大規模機能に容易に対応することができる。また、CPU11から定義用メモリ部3aに定義用データを格納する処理負荷を軽減でき、装置1A全体としての性能向上も期待することができる。
【0036】
また、この実施の形態2によれば、選択制御回路9a,10aが定義用データを論理回路部2に提供した定義用メモリ部3aを内部メモリ部7aに割り当て変更するので、メモリブロック部6aの使用効率を向上させることができる。
【0037】
実施の形態3.
この実施の形態3は、論理回路部2にて予め設定された論理機能を順次実現するような場合、定義用データの論理回路部2へのダウンロードなどのデータ入出力制御についてFIFO(First In First Out)方式で動作させるようにしたものである。
【0038】
図3はこの発明の実施の形態3によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、1Bは実施の形態3によるプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部2とメモリブロック部6bとからなる。3bはメモリブロック部6b内のメモリブロック群8からなる定義用メモリ部で、論理回路部2内の論理要素の接続関係及び論理仕様を設定する定義用データを格納する。また、この定義用メモリ部3bは、CPU11からの定義用データの格納、及び、論理回路部2への定義用データのダウンロードがFIFO方式で行われる。
【0039】
6bはメモリブロック部であって、定義用メモリ部3bと、内部メモリ部7、定義用データ入力端子4、制御信号入力端子5、及び選択制御回路9b,10bからなる。9bは選択制御回路(選択制御手段)であって、上記実施の形態1の選択制御回路9と同様の動作をするとともに、定義用メモリ部3bへの定義用データの格納動作をFIFO方式で制御する。10bは選択制御回路(選択制御手段)であって、制御信号入力端子5を介して取得したCPU11からの選択制御信号に基づいて定義用メモリ部3bから論理回路部2への定義用データのダウンロードをFIFO方式で制御する。なお、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0040】
次に動作について説明する。
電源投入時におけるメモリブロック部6bの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3bと内部メモリ部7との割り当て動作については、上記実施の形態1と同様であるので重複する説明を省略し、ここでは、上記実施の形態1と異なる箇所である定義用メモリ部3bのデータ入出力制御動作について説明する。
【0041】
先ず、選択制御回路9bは、定義用メモリ部3bへの定義用データの格納動作をFIFO方式で制御する。図示の例では、選択制御回路9bがCPU11からの定義用データを定義用メモリ部3b内のメモリブロック1〜mに順次格納してゆく。このとき、メモリブロック1〜mに順次格納される定義用データは、論理回路部2が順次実行することができる複数の論理機能に対応している。
上記定義用データによる動作を開始する場合、CPU11からFIFO方式で定義用データを読み出す旨の選択制御信号に基づいて、選択制御回路10bが最初に定義用データが格納されたメモリブロック1から論理回路部2にダウンロードし始め、メモリブロックmまで順次ダウンロードが行われる。これによって、論理回路部2は、予め設定された論理機能を順次実行することができる。
【0042】
以上のように、この実施の形態3によれば、選択制御回路9b,10bが定義用メモリ部3bに対する定義用データ入出力をFIFO(First In First Out)方式で制御するので、予め実現すべき論理機能が特定されている場合におけるデータ入出力を簡易に行うことができることから、定義用メモリ部3bに定義用データを格納する際のCPU11の処理負荷を軽減することができる。
【0043】
実施の形態4.
この実施の形態4は、論理回路部2にて予め設定された論理機能を順次実現するような場合、定義用データの論理回路部2へのダウンロードなどのデータ入出力制御についてFIFO(First In First Out)方式で動作させるとともに、定義用データをダウンロードした後の使用済みメモリブロックを内部メモリ部に解放するようにしたものである。
【0044】
図4はこの発明の実施の形態4によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、1Cは実施の形態4によるプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部2とメモリブロック部6cとからなる。3cはメモリブロック部6c内のメモリブロック群8からなる定義用メモリ部で、論理回路部2内の論理要素の接続関係及び論理仕様を設定する定義用データを格納する。また、この定義用メモリ部3cは、CPU11からの定義用データの格納、及び、論理回路部2への定義用データのダウンロードがFIFO方式で行われるとともに、論理回路部2に定義用データをダウンロードし終えたメモリブロックは内部メモリ部7bに解放される。6cはメモリブロック部であって、定義用メモリ部3cと、内部メモリ部7b、定義用データ入力端子4、制御信号入力端子5、及び選択制御回路9c,10cからなる。
【0045】
7bはメモリブロック部6c内のメモリブロック群8からなる内部メモリ部で、論理回路部2との間で処理に係るデータが入出力される。また、論理回路部2に定義用データをダウンロードし終えた定義用メモリ部3cのメモリブロックが内部メモリ部7bとして適宜使用される。9cは選択制御回路(選択制御手段)であって、定義用メモリ部3cへの定義用データの格納動作をFIFO方式で制御するとともに、論理回路部2の動作に合わせてメモリブロック部6cの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3cと内部メモリ部7bとの割り当てを変更する。10cは選択制御回路(選択制御手段)であって、制御信号入力端子5を介して取得したCPU11からの選択制御信号に基づいて定義用メモリ部3cから論理回路部2への定義用データのダウンロードをFIFO方式で制御する。なお、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0046】
次に動作について説明する。
電源投入時におけるメモリブロック部6cの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3cと内部メモリ部7bとの割り当て動作については、上記実施の形態3と同様であるので重複する説明を省略し、ここでは、上記実施の形態3と異なる箇所である論理回路部2の動作中における定義用メモリ部3cと内部メモリ部7bとの割り当て動作について説明する。
【0047】
先ず、選択制御回路9cは、定義用メモリ部3cへの定義用データの格納動作をFIFO方式で制御する。図示の例では、選択制御回路9cがCPU11からの定義用データを定義用メモリ部3c内のメモリブロック1〜mに順次格納してゆく。このとき、メモリブロック1〜mに順次格納される定義用データは、論理回路部2が順次実行することができる複数の論理機能に対応している。
【0048】
上記定義用データによる動作を開始する場合、CPU11からFIFO方式で定義用データを読み出す旨の選択制御信号に基づいて、選択制御回路10cが最初に定義用データが格納されたメモリブロック1から順次定義用データを論理回路部2へダウンロードするとともに、該メモリブロックに対応する制御信号をオフ状態にする。
【0049】
制御信号入力端子5を介してCPU11がオフ状態の制御信号を検出すると、該制御信号に対応する定義用メモリ部3c内のダウンロード済みのメモリブロックを内部メモリ部7bに割り当てる選択制御信号を装置1Cに出力する。
装置1Cが上記選択制御信号を受けると、選択制御回路10cによってダウンロード済みのメモリブロックが内部メモリ部7bに順次割り当てられる。
【0050】
また、最終の定義用データをダウンロードした時点で、それまで定義用メモリ部3cに割り当てていたメモリブロックを内部メモリ部7bに解放するようにしてもよい。
ただし、いずれの場合も、定義用メモリ部3c内の最後に定義用データが格納されたメモリブロックは内部メモリ部7bへの解放対象から除くようにする。
【0051】
以上のように、この実施の形態4によれば、選択制御回路9c,10cが定義用メモリ部3cに対する定義用データ入出力をFIFO(First In First Out)方式で制御するとともに、論理回路部2の動作に合わせてメモリブロック部6cの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3cと内部メモリ部7bとの割り当てを変更するので、上記実施の形態3と同様の効果が得られるとともに、メモリブロック部6c内のメモリブロックの使用効率を向上させることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、複数の論理要素を有し、定義用データに応じて論理要素間の接続関係及び論理仕様を設定する論理回路部と、複数のメモリからなるメモリブロック部と、メモリブロック部を構成する複数のメモリを、論理回路部に提供する定義用データを格納する定義用メモリ部と、論理回路部の処理に係るデータを入出力する内部メモリ部とにそれぞれ割り当てるとともに、両メモリ部におけるデータ入出力を制御する選択制御手段とを備えるので、論理回路部に対する論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができるという効果がある。
また、定義用メモリ部を構成するメモリ数を最適に設定することで、定義用データを定義用メモリ部に格納する際におけるCPUの処理負荷を軽減することができるという効果がある。
さらに、定義用メモリ部内の任意のメモリに定義用データを格納することができることから、既に論理回路部へ定義用データをダウンロードしてしまった定義用メモリ部のメモリに対して、別の定義用データ(場合によっては以前と同じ定義用データ)を格納することが可能であり、容易に多機能回路を実現することができるという効果がある。
【0053】
この発明によれば、電源投入後の論理回路部の初期化時に、選択制御手段がメモリブロック部を構成する複数のメモリを、定義用メモリ部と内部メモリ部とにそれぞれ割り当てるので、論理回路部に対する論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができるという効果がある。
【0054】
この発明によれば、選択制御手段が定義用メモリ部に対する定義用データ入出力をFIFO(First In First Out)方式で制御するので、予め実現すべき論理機能が特定されている場合におけるデータ入出力を簡易に行うことができることから、定義用メモリ部への定義用データ格納におけるCPUの処理負荷を軽減することができるという効果がある。
【0055】
この発明によれば、論理回路部の動作に合わせて、選択制御手段がメモリブロック部の複数のメモリに対する定義用メモリ部と内部メモリ部との割り当てを変更するので、論理回路部の動作中においてもメモリブロック部内のメモリ数の割り当ての最適化を図ることができることから、メモリブロック部の使用効率を向上させることができるという効果がある。これにより、大規模機能に容易に対応することができる。
また、CPUから定義用メモリ部に定義用データを格納する処理負荷を軽減することができるという効果がある。
【0056】
この発明によれば、選択制御手段が定義用データを論理回路部に提供した定義用メモリ部を内部メモリ部に割り当て変更するので、メモリブロック部の使用効率を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】この発明の実施の形態2によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【図3】この発明の実施の形態3によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【図4】この発明の実施の形態4によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【図5】従来のプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C プログラマブル論理回路装置、2 論理回路部、3,3a,3b,3c 定義用メモリ部、4 定義用データ入力端子、5 制御信号入力端子、6,6a,6b,6c メモリブロック部、7,7a,7b 内部メモリ部、8 メモリブロック群(複数のメモリ)、9,9a,9b,9c 選択制御回路(選択制御手段)、10,10a,10b,10c 選択制御回路(選択制御手段)、11 CPU。
【発明の属する技術分野】
この発明はPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの論理機能を動的に更新することができるプログラマブル論理回路装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プログラマブル論理回路装置は、定義用データ(コンフィグレーションデータ)によってプログラマブルに論理回路の論理要素の接続関係及び論理仕様を特定することにより、定義用データに応じた所望の論理回路を得ることができる。このような定義用データを格納する定義用メモリ部には、不揮発性メモリを用いるものと、揮発性メモリを用いるものとがあり、これらは用途に応じて適宜選択される。例えば、プログラマブル論理回路装置を信号処理装置に使用する場合、別機能の論理回路に内容変更を求められることがあり、このような場合では揮発性メモリを搭載したプログラマブル論理回路装置が適当である。
しかしながら、定義用メモリ部のデータ書き換えにはある程度の時間を要するため、書き換え時に回路動作を停止するか、動作速度を低下させる必要がある。
【0003】
このような不具合を解消するものとして、例えば特開平5−63551号公報に定義用データを書き換えることなく論理機能を瞬時に変更するプログラマブル論理回路装置が開示されている。
図5は特開平5−63551号公報に開示された従来のプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、100は従来のプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部130と定義用メモリ部160とを備える。110,120は定義用メモリ部160を構成する揮発性メモリで、SRAMなどから構成される。130は論理回路部であって、定義用データによってプログラマブルな複数の論理ゲート回路やフリップフロップ回路などから構成される単位ブロックを多数含むとともに、これら単位ブロック間を接続し定義用データによってプログラマブルな配線要素が含まれている。140,150は定義用データを書き込み・読み出しする揮発性メモリ110,120を選択する選択制御回路であって、CPU190からの選択信号に基づいて上記選択動作を行う。160は定義用メモリ部であって、2セットの揮発性メモリ110,120と、2セットの揮発性メモリ110,120をそれぞれ選択する選択制御回路140,150から構成される。170,180は外部からの信号をプログラマブル論理回路装置100内に入力する入力端子で、入力端子170を介して定義用データが入力され、入力端子180を介してCPU190からの選択信号が入力される。190は定義用メモリ部160に対する定義用データの書き込み・読み出し動作を制御するCPUである。
【0004】
次に動作について説明する。
先ず、入力端子170を介して外部から定義用データが与えられると、選択制御回路140に入力される。この選択制御回路140では、揮発性メモリ110,120のいずれかを選択して上記定義用データを格納する。一方、選択制御回路150では、定義用メモリ部160の揮発性メモリ110,120のいずれかを選択して定義用データを読み出すとともに、論理回路部130にロードする。上述した選択制御回路140,150による動作は、入力端子170,180を介してCPU190などの外部制御装置から与えられる選択信号に基づいて行われる。
【0005】
また、上記と同様に定義用データを書き換えることなく論理機能を瞬時に変更するプログラマブル論理回路装置としては、通信制御装置に適用された特開2000−174844号公報に開示される例がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプログラマブル論理回路装置は以上のように構成されているので、論理回路の種類が大幅に変更されたり、変更回数が多い場合、論理機能変更に係るCPUの処理負荷が高くなり、本来の演算処理機能に影響を与える可能性があるという課題があった。
【0007】
上記課題を具体的に説明する。
従来のプログラマブル論理回路装置において、定義用データを格納する定義用メモリ部のセット数は固定されている。このため、論理仕様の変更などによって論理回路の種類が大幅に変更になったり、多くの変更を行う必要がある場合、CPUが定義用データを定義用メモリ部に格納する処理負荷が高くなる。このようにCPUの処理負荷が高くなると、論理機能変更がCPU本来の演算処理などに与える影響が大きくなり、高速処理に対応することが困難になり、ひいては高速処理を維持するためにプログラマブル論理回路装置自身の変更・交換を余儀なくされることになる。
【0008】
さらに、定義用メモリ部の揮発性メモリは論理回路部をコンフィグレーションするためだけの用途であり、例えば瞬時に論理機能を変更するデータ数が多い場合、必然的に予め多くの揮発性メモリを備えた装置を採用することになるが、論理回路部に定義用データをダウンロードし終えた揮発性メモリは未使用のままとなり、メモリブロック部のメモリ使用効率が悪くなる。この不具合は、各定義用データの使用頻度が低いほど顕著になる。
【0009】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、定義用メモリ部又は内部メモリ部のどちらにも割り当てることができる複数のメモリブロックを備え、変更される論理回路の種類や変更回数に合わせて上記メモリブロックを定義用メモリ部又は内部メモリ部として選択的に割り当てることによって、論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができるとともに、定義用メモリ部を構成するメモリ数を最適に設定することで定義用データを定義用メモリ部に格納する際におけるCPUの処理負荷を軽減することができ、さらには、メモリブロック部の使用効率が向上することから大規模な論理機能に容易に対応することができるプログラマブル論理回路装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、複数の論理要素を有し、定義用データに応じて論理要素間の接続関係及び論理仕様を設定する論理回路部と、複数のメモリからなるメモリブロック部と、メモリブロック部を構成する複数のメモリを、論理回路部に提供する定義用データを格納する定義用メモリ部と、論理回路部の処理に係るデータを入出力する内部メモリ部とにそれぞれ割り当てるとともに、両メモリ部におけるデータ入出力を制御する選択制御手段とを備えるものである。
【0011】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、電源投入後の論理回路部の初期化時に、選択制御手段がメモリブロック部を構成する複数のメモリを定義用メモリ部と内部メモリ部とにそれぞれ割り当てるものである。
【0012】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、選択制御手段が定義用メモリ部に対する定義用データ入出力をFIFO(First In First Out)方式で制御するものである。
【0013】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、選択制御手段が論理回路部の動作に合わせてメモリブロック部の複数のメモリに対する定義用メモリ部と内部メモリ部との割り当てを変更するものである。
【0014】
この発明に係るプログラマブル論理回路装置は、選択制御手段が定義用データを論理回路部に提供した定義用メモリ部を内部メモリ部に割り当て変更するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、1は実施の形態1によるプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部2とメモリブロック部6とからなる。2は論理回路部であって、多数の論理ゲート回路やフリップフロップ回路などの論理要素からなり、定義用データによって各論理要素間がプログラマブルに接続される。3はメモリブロック部6内のメモリブロック群8からなる定義用メモリ部で、論理回路部2内の論理要素の接続関係及び論理仕様を設定する定義用データを格納する。4は定義用データ入力端子で、プログラマブル論理回路装置1内にCPU11からの定義用データを入力する。5は制御信号入力端子で、プログラマブル論理回路装置1内にCPU11からの選択制御信号を入力する。
【0016】
6はメモリブロック部であって、定義用メモリ部3と、内部メモリ部7、定義用データ入力端子4、制御信号入力端子5、及び選択制御回路9,10からなる。7はメモリブロック部6内のメモリブロック群8からなる内部メモリ部で、論理回路部2との間で処理に係るデータが入出力される。8はメモリブロック部6を構成するメモリブロック群(複数のメモリ)であって、SRAMなどの揮発性メモリから構成される。9は選択制御回路(選択制御手段)であって、定義用データ入力端子4を介して入力した定義用データを定義用メモリ部3内のいずれのメモリブロック群8に格納するかを選択する。この選択制御回路9は、セレクタ機能を有する回路構成によって定義用データ入力端子4から入力された定義用データを定義用メモリ部3内の各メモリブロックを順次選択して書き込み処理を行う。10は選択制御回路(選択制御手段)であって、制御信号入力端子5を介して入力した選択制御信号に基づいて定義用メモリ部3のメモリブロック群8を選択し、これに格納された定義用データを読み出して論理回路部2にダウンロードするとともに、内部メモリ部7と論理回路部2との間における処理に係るデータの入出力を制御する。この選択制御回路10は、マルチプレクス機能を有する回路構成によって定義用メモリ部3内のある1つのメモリブロックの定義用データを論理回路部2に出力する。11はCPUであって、定義用メモリ部3や内部メモリ部7に対するデータ書き込み・読み出し動作を制御する選択制御信号を生成する。
【0017】
次に動作について説明する。
プログラマブル論理回路装置1を搭載した機器に電源を投入した際に、CPU11が実行する論理回路部2の初期化を行うプログラムに、制御信号入力端子5を介して本装置にて実現する機能・処理の種類、機能の変更回数に応じて、必要な定義用データを格納するメモリブロック数を定義用メモリ部3として割り当てる動作を組み込んでおく。
これにより、プログラマブル論理回路装置1を搭載した機器に電源を投入すると、CPU11からの制御に応じた数のメモリブロックが定義用メモリ部3に割り当てられ、残りのメモリブロックが内部メモリ部7に割り当てられる。内部メモリ部7では、論理回路部2によって論理回路部2の処理に係るデータであるアドレスや処理データなどの入出力が制御される。
ここでは、例えばプログラマブル論理回路装置1の搭載機器の初期化及びステータスを確認するための定義用データを選択制御回路9によって定義用メモリ部3として割り当てられたメモリブロック1〜mに格納する。
【0018】
次に、CPU11から制御信号入力端子5を介して入力される選択制御信号に基づいて、選択制御回路10によって定義用メモリ1〜mのいずれかを有効にし、定義用データを論理回路部2にダウンロードし、所望の処理を行う。
このとき、選択制御回路10は、定義用メモリ部3から論理回路部2へは一方向(片方向)パスとして機能し、内部メモリ部7のメモリブロックm+1〜Mと論理回路部2との間では双方向パスとして機能する。
【0019】
このあと、選択制御回路10によって選択された定義用メモリ部3のあるメモリブロックに格納されていた定義用データの処理モードが完了すると、直ちに次に処理すべき機能を定義した定義用データを瞬時に論理回路部2にダウンロードし、所望の処理を行う。
以下、このサイクルを機能変更の度に繰り返し実行することとなる。
【0020】
ここで、レーダシステムの信号処理部に実施の形態1によるプログラマブル論理回路装置1を適用した場合について説明する。
先ず、プログラマブル論理回路装置1によってパルス圧縮機能を実現することができる。具体的には、FIR(Finite Impulse Response)ディジタルフィルタのフィルタ係数をヒットごとにループを組んで繰り返すコンプリメンタリ符号の圧縮モードの場合、ループする回数に依存してフィルタ係数を保持するために必要な内部メモリ部のメモリブロック数が変動する。例えば、ループ回数に言及すると、8ビットSPANOコンプリメンタリ符号圧縮モードでは16回、4ビットSPANOコンプリメンタリ符号圧縮モードでは8回、シングルモードでは1回のループ回数となり、内部メモリ部7としてそれぞれ16セット(16種類)、8セット、1セットのメモリブロックが必要になる。また、定義用メモリ部3では、上記3つのモードに対応する定義用データを格納するための3セット(3種類)のメモリブロックが必要になる。
上述したように、プログラマブル論理回路装置1では、選択制御回路9,10によってメモリブロック部6内の任意のメモリブロックを定義用メモリ部3及び内部メモリ部7に割り当てることができることから、上記のように定義用メモリ部3及び内部メモリ部7として多数のセットを必要とする場合においても十分に対応することができる。
【0021】
また、上記の他に、例えばプログラマブル論理回路装置1によってコヒーレント積分機能を実現することができる。
レーダシステムから発射したビーム、例えば同一方位に連続発射したビームに対してヒットごとの積分を行うモードの場合、1ビーム分に対応した積分結果を格納する内部メモリ部7のメモリブロックを用意することができる。
一方、予め決められたいくつかの方位にランダムに発射したビームに対するヒットごとの積分を行うモードの場合、各ランダム方位分の内部メモリ部7のメモリブロックを用意する必要がある。また、定義用メモリ部3では、上記2つのモードに対応する定義用データを格納するための2セットのメモリブロックが必要になる。
この場合においても、選択制御回路9,10によってメモリブロック部6内の任意のメモリブロックを定義用メモリ部3及び内部メモリ部7に割り当てることができることから、上記のように内部メモリ部7として多数のセットを必要とする場合においても十分に対応することができる。
【0022】
さらに、実際には、上述したパルス圧縮機能やコヒーレント積分機能を組み合わせて使用する場合もあり、その分必要な内部メモリ部7のメモリブロック数のセット数も増加するが、プログラマブル論理回路装置1では選択制御回路9,10によってメモリブロック部6内の任意のメモリブロックを定義用メモリ部3及び内部メモリ部7に割り当てることができることから、上記の場合においても十分に対応することができる。
【0023】
以上のように、この実施の形態1によれば、複数の論理要素を有し、定義用データに応じて論理要素間の接続関係及び論理仕様を設定する論理回路部2と、複数のメモリブロックからなるメモリブロック部6と、メモリブロック部6を構成する複数のメモリブロックを、論理回路部2に提供する定義用データを格納する定義用メモリ部3と、論理回路部2の処理に係るデータを入出力する内部メモリ部7とにそれぞれ割り当てるとともに、両メモリ部3,7におけるデータ入出力を制御する選択制御回路9,10とを備えるので、論理回路部2に対する論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができる。また、定義用メモリ部3を構成するメモリブロック数を最適に設定することで、定義用データを定義用メモリ部3に格納する際におけるCPU11の処理負荷を軽減することができる。さらに、定義用メモリ部3内の任意のメモリブロックに定義用データを格納することができることから、既に論理回路部2へ定義用データをダウンロードしてしまった定義用メモリ部3のメモリブロックに対して、別の定義用データ(場合によっては以前と同じ定義用データ)を格納することが可能であり、容易に多機能回路を実現することができる。
【0024】
また、この実施の形態1によれば、電源投入後の論理回路部2の初期化時に、選択制御回路9,10がメモリブロック部6を構成する複数のメモリブロックを定義用メモリ部3と内部メモリ部7とにそれぞれ割り当てるので、論理回路部2に対する論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができる。
【0025】
実施の形態2.
この実施の形態2は、メモリブロック部6aの定義用メモリ部3a及び内部メモリ部7aの割り当ての変更処理を機器の電源投入後における論理回路部2の初期化時は勿論のこと、論理回路部2内の論理回路が動作中の状況下においても選択、再割り当てを行うことができるように構成・処理することにより、さらに多くの機能実現を可能としたものである。
【0026】
図2はこの発明の実施の形態2によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、1Aは実施の形態2によるプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部2とメモリブロック部6aとからなる。3aはメモリブロック部6a内のメモリブロック群8からなる定義用メモリ部で、論理回路部2内の論理要素の接続関係及び論理仕様を設定する定義用データを格納する。また、この定義用メモリ部3aは、論理回路部2に定義用データをダウンロードし終えたメモリブロックを内部メモリ部7に解放される。6aはメモリブロック部であって、定義用メモリ部3aと、内部メモリ部7a、定義用データ入力端子4、制御信号入力端子5、及び選択制御回路9a,10aからなる。
【0027】
7aはメモリブロック部6a内のメモリブロック群8からなる内部メモリ部で、論理回路部2との間で処理に係るデータが入出力される。また、論理回路部2に定義用データをダウンロードし終えた定義用メモリ部3aのメモリブロックが内部メモリ部7aとして適宜使用される。9aは選択制御回路(選択制御手段)であって、上記実施の形態1の選択制御回路9と同様の動作をするとともに、論理回路部2の動作に合わせてメモリブロック部6aの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3aと内部メモリ部7aとの割り当てを変更する。10aは選択制御回路(選択制御手段)であって、制御信号入力端子5を介して取得したCPU11からの選択制御信号に基づいて選択制御回路9aが割り当てた定義用メモリ部3aや内部メモリ部7aに対するデータ入出力を制御する。なお、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0028】
次に動作について説明する。
電源投入時におけるメモリブロック部6aの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3aと内部メモリ部7aとの割り当て動作については、上記実施の形態1と同様であるので重複する説明を省略し、ここでは、上記実施の形態1と異なる箇所である論理回路部2の動作中における定義用メモリ部3aと内部メモリ部7aとの割り当て動作について説明する。
【0029】
先ず、上記実施の形態1で説明したような定義用データの論理回路部2へのダウンロード、これに続く論理回路部2による定義用データに係る処理の実行のサイクルを繰り返す間、選択制御回路10aが論理回路部2に定義用データをダウンロードする定義用メモリ部3a内のメモリブロックを監視する。
【0030】
具体的には、選択制御回路10aが定義用データのダウンロードするメモリブロックを選択(有効)する際に、該メモリブロックを特定する制御信号(ビジー信号)をオン状態とする。上記制御信号は、制御信号入力端子5を介してCPU11に常時検出されている。このあと、上記メモリブロックからの定義用データのダウンロードが完了すると、選択制御回路10aは制御信号をオフ状態にする。
【0031】
このとき、CPU11は、制御信号のオン状態からオフ状態への変化を検出して定義用データのダウンロード完了を認識すると、ダウンロード済みのメモリブロックを内部メモリ部7aに割り当てる選択制御信号を装置1Aに出力する。
選択制御回路10aは、上記選択制御信号を受けるとダウンロード済みのメモリブロックを内部メモリ部7aに割り当てる。
【0032】
一方、例えば論理回路部2の論理回路動作中に発生したエラーに対するエラー処理などの追加機能を実現する必要がある場合を考える。
このとき、CPU11は、上記エラー処理に係る定義用データとともに、今まで内部メモリ部7aに割り当てられていたメモリブロックを選択的に定義用メモリ部3に変更する選択制御信号を選択制御回路9aに出力する。
【0033】
具体的には、選択制御回路10aは、定義用メモリ部2aと同様に論理回路部2の現行動作に関与するか否かによって内部メモリ部7aのメモリブロックを特定する制御信号(ビジー信号)のオン・オフ状態を制御する。この制御信号は、上記と同様に制御信号入力端子5を介してCPU11に常時検出されている。上記メモリブロックが論理回路部2の現行動作に関与していないと、選択制御回路10aは該メモリブロックに係る制御信号をオフ状態にする。
【0034】
このとき、CPU11は、制御信号のオン状態からオフ状態への変化を検出して内部メモリ部7a内の上記メモリブロックが論理回路部2の現行動作に関与していないことを認識すると、上記エラー処理に係る定義用データを格納する定義用メモリ部3aとして上記メモリブロックを割り当てる選択制御信号を装置1Aに出力する。
選択制御回路9aは、上記選択制御信号を受けると論理回路部2の現行動作に関与していないメモリブロックを定義用メモリ部3aに割り当てて、上記エラー処理に係る定義用データを格納する。
【0035】
以上のように、この実施の形態2によれば、選択制御回路9a,10aが論理回路部2の動作に合わせてメモリブロック部6aの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3と内部メモリ部7aとの割り当てを変更するので、上記実施の形態1による効果を奏するとともに、論理回路部2の動作中においてもメモリブロック部6a内のメモリブロック数の割り当ての最適化を図ることができることから、メモリブロック部6aの使用効率を向上させることができる。これにより、大規模機能に容易に対応することができる。また、CPU11から定義用メモリ部3aに定義用データを格納する処理負荷を軽減でき、装置1A全体としての性能向上も期待することができる。
【0036】
また、この実施の形態2によれば、選択制御回路9a,10aが定義用データを論理回路部2に提供した定義用メモリ部3aを内部メモリ部7aに割り当て変更するので、メモリブロック部6aの使用効率を向上させることができる。
【0037】
実施の形態3.
この実施の形態3は、論理回路部2にて予め設定された論理機能を順次実現するような場合、定義用データの論理回路部2へのダウンロードなどのデータ入出力制御についてFIFO(First In First Out)方式で動作させるようにしたものである。
【0038】
図3はこの発明の実施の形態3によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、1Bは実施の形態3によるプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部2とメモリブロック部6bとからなる。3bはメモリブロック部6b内のメモリブロック群8からなる定義用メモリ部で、論理回路部2内の論理要素の接続関係及び論理仕様を設定する定義用データを格納する。また、この定義用メモリ部3bは、CPU11からの定義用データの格納、及び、論理回路部2への定義用データのダウンロードがFIFO方式で行われる。
【0039】
6bはメモリブロック部であって、定義用メモリ部3bと、内部メモリ部7、定義用データ入力端子4、制御信号入力端子5、及び選択制御回路9b,10bからなる。9bは選択制御回路(選択制御手段)であって、上記実施の形態1の選択制御回路9と同様の動作をするとともに、定義用メモリ部3bへの定義用データの格納動作をFIFO方式で制御する。10bは選択制御回路(選択制御手段)であって、制御信号入力端子5を介して取得したCPU11からの選択制御信号に基づいて定義用メモリ部3bから論理回路部2への定義用データのダウンロードをFIFO方式で制御する。なお、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0040】
次に動作について説明する。
電源投入時におけるメモリブロック部6bの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3bと内部メモリ部7との割り当て動作については、上記実施の形態1と同様であるので重複する説明を省略し、ここでは、上記実施の形態1と異なる箇所である定義用メモリ部3bのデータ入出力制御動作について説明する。
【0041】
先ず、選択制御回路9bは、定義用メモリ部3bへの定義用データの格納動作をFIFO方式で制御する。図示の例では、選択制御回路9bがCPU11からの定義用データを定義用メモリ部3b内のメモリブロック1〜mに順次格納してゆく。このとき、メモリブロック1〜mに順次格納される定義用データは、論理回路部2が順次実行することができる複数の論理機能に対応している。
上記定義用データによる動作を開始する場合、CPU11からFIFO方式で定義用データを読み出す旨の選択制御信号に基づいて、選択制御回路10bが最初に定義用データが格納されたメモリブロック1から論理回路部2にダウンロードし始め、メモリブロックmまで順次ダウンロードが行われる。これによって、論理回路部2は、予め設定された論理機能を順次実行することができる。
【0042】
以上のように、この実施の形態3によれば、選択制御回路9b,10bが定義用メモリ部3bに対する定義用データ入出力をFIFO(First In First Out)方式で制御するので、予め実現すべき論理機能が特定されている場合におけるデータ入出力を簡易に行うことができることから、定義用メモリ部3bに定義用データを格納する際のCPU11の処理負荷を軽減することができる。
【0043】
実施の形態4.
この実施の形態4は、論理回路部2にて予め設定された論理機能を順次実現するような場合、定義用データの論理回路部2へのダウンロードなどのデータ入出力制御についてFIFO(First In First Out)方式で動作させるとともに、定義用データをダウンロードした後の使用済みメモリブロックを内部メモリ部に解放するようにしたものである。
【0044】
図4はこの発明の実施の形態4によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。図において、1Cは実施の形態4によるプログラマブル論理回路装置であって、論理回路部2とメモリブロック部6cとからなる。3cはメモリブロック部6c内のメモリブロック群8からなる定義用メモリ部で、論理回路部2内の論理要素の接続関係及び論理仕様を設定する定義用データを格納する。また、この定義用メモリ部3cは、CPU11からの定義用データの格納、及び、論理回路部2への定義用データのダウンロードがFIFO方式で行われるとともに、論理回路部2に定義用データをダウンロードし終えたメモリブロックは内部メモリ部7bに解放される。6cはメモリブロック部であって、定義用メモリ部3cと、内部メモリ部7b、定義用データ入力端子4、制御信号入力端子5、及び選択制御回路9c,10cからなる。
【0045】
7bはメモリブロック部6c内のメモリブロック群8からなる内部メモリ部で、論理回路部2との間で処理に係るデータが入出力される。また、論理回路部2に定義用データをダウンロードし終えた定義用メモリ部3cのメモリブロックが内部メモリ部7bとして適宜使用される。9cは選択制御回路(選択制御手段)であって、定義用メモリ部3cへの定義用データの格納動作をFIFO方式で制御するとともに、論理回路部2の動作に合わせてメモリブロック部6cの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3cと内部メモリ部7bとの割り当てを変更する。10cは選択制御回路(選択制御手段)であって、制御信号入力端子5を介して取得したCPU11からの選択制御信号に基づいて定義用メモリ部3cから論理回路部2への定義用データのダウンロードをFIFO方式で制御する。なお、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0046】
次に動作について説明する。
電源投入時におけるメモリブロック部6cの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3cと内部メモリ部7bとの割り当て動作については、上記実施の形態3と同様であるので重複する説明を省略し、ここでは、上記実施の形態3と異なる箇所である論理回路部2の動作中における定義用メモリ部3cと内部メモリ部7bとの割り当て動作について説明する。
【0047】
先ず、選択制御回路9cは、定義用メモリ部3cへの定義用データの格納動作をFIFO方式で制御する。図示の例では、選択制御回路9cがCPU11からの定義用データを定義用メモリ部3c内のメモリブロック1〜mに順次格納してゆく。このとき、メモリブロック1〜mに順次格納される定義用データは、論理回路部2が順次実行することができる複数の論理機能に対応している。
【0048】
上記定義用データによる動作を開始する場合、CPU11からFIFO方式で定義用データを読み出す旨の選択制御信号に基づいて、選択制御回路10cが最初に定義用データが格納されたメモリブロック1から順次定義用データを論理回路部2へダウンロードするとともに、該メモリブロックに対応する制御信号をオフ状態にする。
【0049】
制御信号入力端子5を介してCPU11がオフ状態の制御信号を検出すると、該制御信号に対応する定義用メモリ部3c内のダウンロード済みのメモリブロックを内部メモリ部7bに割り当てる選択制御信号を装置1Cに出力する。
装置1Cが上記選択制御信号を受けると、選択制御回路10cによってダウンロード済みのメモリブロックが内部メモリ部7bに順次割り当てられる。
【0050】
また、最終の定義用データをダウンロードした時点で、それまで定義用メモリ部3cに割り当てていたメモリブロックを内部メモリ部7bに解放するようにしてもよい。
ただし、いずれの場合も、定義用メモリ部3c内の最後に定義用データが格納されたメモリブロックは内部メモリ部7bへの解放対象から除くようにする。
【0051】
以上のように、この実施の形態4によれば、選択制御回路9c,10cが定義用メモリ部3cに対する定義用データ入出力をFIFO(First In First Out)方式で制御するとともに、論理回路部2の動作に合わせてメモリブロック部6cの複数のメモリブロックに対する定義用メモリ部3cと内部メモリ部7bとの割り当てを変更するので、上記実施の形態3と同様の効果が得られるとともに、メモリブロック部6c内のメモリブロックの使用効率を向上させることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、複数の論理要素を有し、定義用データに応じて論理要素間の接続関係及び論理仕様を設定する論理回路部と、複数のメモリからなるメモリブロック部と、メモリブロック部を構成する複数のメモリを、論理回路部に提供する定義用データを格納する定義用メモリ部と、論理回路部の処理に係るデータを入出力する内部メモリ部とにそれぞれ割り当てるとともに、両メモリ部におけるデータ入出力を制御する選択制御手段とを備えるので、論理回路部に対する論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができるという効果がある。
また、定義用メモリ部を構成するメモリ数を最適に設定することで、定義用データを定義用メモリ部に格納する際におけるCPUの処理負荷を軽減することができるという効果がある。
さらに、定義用メモリ部内の任意のメモリに定義用データを格納することができることから、既に論理回路部へ定義用データをダウンロードしてしまった定義用メモリ部のメモリに対して、別の定義用データ(場合によっては以前と同じ定義用データ)を格納することが可能であり、容易に多機能回路を実現することができるという効果がある。
【0053】
この発明によれば、電源投入後の論理回路部の初期化時に、選択制御手段がメモリブロック部を構成する複数のメモリを、定義用メモリ部と内部メモリ部とにそれぞれ割り当てるので、論理回路部に対する論理仕様の変更に対して柔軟かつ瞬時に対応することができるという効果がある。
【0054】
この発明によれば、選択制御手段が定義用メモリ部に対する定義用データ入出力をFIFO(First In First Out)方式で制御するので、予め実現すべき論理機能が特定されている場合におけるデータ入出力を簡易に行うことができることから、定義用メモリ部への定義用データ格納におけるCPUの処理負荷を軽減することができるという効果がある。
【0055】
この発明によれば、論理回路部の動作に合わせて、選択制御手段がメモリブロック部の複数のメモリに対する定義用メモリ部と内部メモリ部との割り当てを変更するので、論理回路部の動作中においてもメモリブロック部内のメモリ数の割り当ての最適化を図ることができることから、メモリブロック部の使用効率を向上させることができるという効果がある。これにより、大規模機能に容易に対応することができる。
また、CPUから定義用メモリ部に定義用データを格納する処理負荷を軽減することができるという効果がある。
【0056】
この発明によれば、選択制御手段が定義用データを論理回路部に提供した定義用メモリ部を内部メモリ部に割り当て変更するので、メモリブロック部の使用効率を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】この発明の実施の形態2によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【図3】この発明の実施の形態3によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【図4】この発明の実施の形態4によるプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【図5】従来のプログラマブル論理回路装置の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C プログラマブル論理回路装置、2 論理回路部、3,3a,3b,3c 定義用メモリ部、4 定義用データ入力端子、5 制御信号入力端子、6,6a,6b,6c メモリブロック部、7,7a,7b 内部メモリ部、8 メモリブロック群(複数のメモリ)、9,9a,9b,9c 選択制御回路(選択制御手段)、10,10a,10b,10c 選択制御回路(選択制御手段)、11 CPU。
Claims (5)
- 複数の論理要素を有し、定義用データに応じて上記論理要素間の接続関係及び論理仕様を設定する論理回路部と、
複数のメモリからなるメモリブロック部と、
上記メモリブロック部を構成する複数のメモリを、上記論理回路部に提供する定義用データを格納する定義用メモリ部と、上記論理回路部の処理に係るデータを入出力する内部メモリ部とにそれぞれ割り当てるとともに、両メモリ部におけるデータ入出力を制御する選択制御手段と
を備えたプログラマブル論理回路装置。 - 選択制御手段は、電源投入後の論理回路部の初期化時に、メモリブロック部を構成する複数のメモリを、定義用メモリ部と内部メモリ部とにそれぞれ割り当てることを特徴とする請求項1記載のプログラマブル論理回路装置。
- 選択制御手段は、定義用メモリ部に対する定義用データ入出力をFIFO(First In First Out)方式で制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のプログラマブル論理回路装置。
- 選択制御手段は、論理回路部の動作に合わせて、メモリブロック部の複数のメモリに対する定義用メモリ部と内部メモリ部との割り当てを変更することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のプログラマブル論理回路装置。
- 選択制御手段は、定義用データを論理回路部に提供した定義用メモリ部を内部メモリ部に割り当て変更することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のプログラマブル論理回路装置。
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