JP3553008B2 - エコー低減方法および電話装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自分の送話が、相手のハイブリッド回路で跳ね返り、遅延を有する4線送話受話伝送路を通じて戻ってくるエコー、および相手からの受話が自分側のハイブリッド回路で跳ね返って、遅延を有する4線送話受話伝送路を通じて相手に戻るエコーを低減する方法およびその方法に用いられる電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自分の電話機と相手の電話機との間の伝送系をモデル化すると、図10のように表すことができる。
【0003】
すなわち、図10に示すように、自分電話機(主として送受器)1は、2線送話受話伝送路2に接続されている。2線送話受話伝送路2は、2線送話受話と4線送話受話の変換を行なう自分側のハイブリッド回路3に接続される。ハイブリッド回路3は、電話回線を含む4線送話受話伝送路4を通じて、相手側のハイブリッド回路5に接続される。ハイブリッド回路5は、2線送話受話伝送路6を通じて相手電話機7に接続される。
【0004】
この伝送系において、4線送話受話伝送路4には、送話遅延8Tと受話遅延8Rとで、合計数ミリ秒から数100ミリ秒の伝送遅延がある。
【0005】
相手の信号は受話となって4線送話受話伝送路4の受話伝送路に入り、自分側ハイブリッド回路3で跳ね返って4線送話受話伝送路4の送話伝送路に入り、送話となって相手に届き、4線送話受話伝送路4の数ミリ秒から数100ミリ秒の遅延のために、エコーとなって相手に聞こえる。このエコーは相手の通話を妨害する。
【0006】
また、自分の送話は、自分側のハイブリッド回路3を通って4線送話受話伝送路4の送話伝送路により相手側に伝送され、相手側のハイブリッド回路5の所で跳ね返って、4線送話受話伝送路4の受話伝送路に入り、自分の2線受話伝送路2に戻ってきて、4線送話受話伝送路4の遅延のために、同様のエコーとなって自分に聞こえる。このエコーは自分の通話を妨害する。
【0007】
従来は、このエコーの問題を軽減するためには、ハイブリッド回路の4線側の受話から送話への跳ね返りを小さくする対策が施されていた。例えば、図10の例のように、ハイブリッド回路3に側音減衰量調整回路9を設け、受話から送話への跳ね返りのレベルを小さくするように、側音減衰量を調整するようにしている。
【0008】
また、4線送話受話伝送路4の送話信号を、位相およびレベル調整回路11を通じて、4線送話受話伝送路4の受話伝送路に設けられる減算回路12に供給することにより、相手側のハイブリッド回路5からの跳ね返り分を消去するようにするエコーキャンセル回路10が使われている場合もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、側音減衰量調整回路9を用いる方法の場合には、受話信号の送話路への跳ね返りの全てを低減するように調整することは非常に困難であり、有効な低減量を得るための調整が大変であった。
【0010】
また、エコーキャンセル回路10を用いる場合には、位相およびレベル調整回路11は、相手側のハイブリッド回路5で跳ね返って戻ってきた、4線送話受話伝送路4の遅延分の遅延のかかったものと、自分の送話との時間位相を合わせる必要があるため、4線送話受話伝送路4の遅延分の遅延回路を備える必要がある。前述したように、4線送話受話伝送路4の遅延8T、8Rは、数ミリ秒から数100ミリ秒という大きなものであるため、エコーキャンセル回路10は大規模になり、また、高価になるという問題があった。
【0011】
この発明は、以上の点にかんがみ、自分の送話のエコーの問題および相手に跳ね返って、相手の送話のエコーとなる問題を、簡単な構成で軽減することができるエコー低減方法および電話装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明によるエコー低減方法は、
自分についての送話と受話が混在して伝送される2線送話受話伝送路の先に、送話の2線と受話の2線との4線に変換する自分側のハイブリッド回路があり、 前記自分側のハイブリッド回路に接続される4線送話受話伝送路は伝送遅延を有し、
前記4線送話受話伝送路の先には相手側のハイブリッド回路および2線送話受話伝送路があって相手の電話機が接続されており、
自分の送話は前記相手側のハイブリット回路で跳ね返り、受話になって戻ってきてエコーとなる伝送系において、
前記自分側のハイブリッド回路が接続される前記4線送話受話伝送路の受話の伝送路に減衰量の変化する受話減衰回路を挿入し、
レベル検出の応答速度のリリースタイムを、自分の送話が相手のハイブリッド回路で跳ね返り、受話になって戻ってくる遅延時間を考慮したものに設定して、前記自分側のハイブリッド回路に接続される前記4線送話受話伝送路の送話の伝送路の送話レベルを検出し、
前記送話レベルの検出出力により、前記検出した送話レベルが、0dBm以上または0dBmから、0dBmよりも小さい所定レベルまでの範囲のときは、前記受話減衰回路の減衰量を大きくし、前記検出した送話レベルが前記所定のレベルよりも小さいときには前記減衰量を小さくして、受話に戻ってきたエコーのレベルを低減させる
ことを特徴とする。
【0013】
また、請求項2の発明によるエコー低減方法は、
自分についての送話と受話が混在して伝送される2線送話受話伝送路の先に、送話の2線と受話の2線との4線に変換する自分側のハイブリッド回路があり、 前記自分側のハイブリッド回路に接続される4線送話受話伝送路は伝送遅延を有し、
前記4線送話受話伝送路の先には相手側のハイブリッド回路および2線送話受話伝送路があって相手の電話機が接続されており、
相手の信号は前記自分側のハイブリッド回路に接続される前記4線送話受話伝送路の受話として入り、前記自分側のハイブリッド回路を通って自分の2線送話受話伝送路側に伝送されて行き、また、前記自分側のハイブリッド回路により前記4線送話受話伝送路の送話に跳ね返り、その跳ね返り分が相手にはエコーとして送られる伝送系において、
前記自分側のハイブリッド回路が接続される前記4線送話受話伝送路の送話の伝送路に減衰量の変化する送話減衰回路を挿入し、
前記自分側のハイブリッド回路が接続される前記4線送話受話伝送路の受話の伝送路の受話レベルを検出し、
前記受話レベルの検出出力により、前記検出した受話レベルが、0dBm以上または0dBmから、0dBmよりも小さい所定レベルまでの範囲のときは、前記送話減衰回路の減衰量を大きくし、前記検出した受話レベルが前記所定のレベルよりも小さいときには前記減衰量を小さくして、相手に跳ね返るエコーのレベルを低減させる
ことを特徴とする。
【0015】
また、請求項3の発明によるエコー低減方法は、
自分についての送話と受話が混在して伝送される2線送話受話伝送路の先に、送話の2線と受話の2線との4線に変換する自分側のハイブリッド回路があり、 前記自分側のハイブリッド回路に接続される4線送話受話伝送路は伝送遅延を有し、
前記4線送話受話伝送路の先には、相手側のハイブリッド回路および2線送話受話伝送路があって相手の電話機が接続されており、
自分の送話は前記相手側のハイブリット回路で跳ね返り、その跳ね返った信号が減衰されて受話になって戻ってきてエコーとなる伝送系において、
前記自分側のハイブリッド回路が接続される前記4線送話受話伝送路の受話の伝送路に減衰量の変化する受話減衰回路を挿入し、
前記受話減衰回路の入力レベルを検出し、その検出出力により、前記検出した前記入力レベルが0dBm以上または0dBmから、0dBmよりも小さい所定レベルまでの範囲のときは、前記受話減衰回路の減衰量を小さくし、前記検出した前記入力レベルが前記所定のレベルよりも小さいときには前記減衰量を大きくして、受話に戻ってきたエコーのレベルを低減させる
ことを特徴とする。
【0016】
【作用】
上記の構成の請求項1の発明によれば、送話レベルが標準のレベルの近傍の通常の送話の場合で、4線の送話が相手の所で跳ね返って受話伝送路に戻って来た場合に、その4線側の受話の伝送路に挿入されている受話減衰回路により、その受話に戻ってきたエコーのレベルが低減される。したがって、自分の送話によるエコーの通話時の妨害を軽減することができる。
【0017】
また、上記の構成の請求項2の発明によれば、自分側のハイブリッド回路で4線側の受話から送話に跳ね返った信号は、送話減衰回路によりレベルが減衰して、相手に戻る。したがって、相手側からの送話がハイブリッド回路で跳ね返ることによる相手側におけるエコーの問題を軽減することができる。
【0020】
また、上記の構成の請求項3の発明によれば、自分の送話が相手側のハイブリッド回路で跳ね返って自分側のハイブリッド回路の4線側の受話に入った信号は、相手側の例えばハイブリッド回路での減衰機能により、入力レベルが、0dBmよりも小さい所定レベルより減衰しており、受話減衰回路では入力レベルが小さいことから減衰量が大きくされる。以上のようにして、受話に跳ね返った信号のレベルは減衰させられるので、受話に戻ってきたエコーのレベルを低減させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明によるエコー低減方法のいくつかの実施の形態について説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
図1は、この発明によるエコー低減方法の第1の実施の形態が適用された伝送系を示す図である。この図1において、前述の図10と同一部分には同一符号を付してある。
【0023】
図1に示すように、この第1の実施の形態においては、ハイブリッド回路3が接続される4線送話受話伝送路4の受話伝送路に受話減衰回路21を挿入すると共に、ハイブリッド回路3の4線送話受話伝送路4の送話伝送路の送話レベルを検出する送話レベル検出回路22を設ける。そして、受話減衰回路21は、送話レベル検出回路22からの制御信号S1により、その減衰量が制御されて変化する構成とされている。
【0024】
この場合、受話減衰回路21の減衰量は、制御信号S1により、送話レベル検出回路22で検出された送話レベルが標準の送話レベルの近傍のときは大きくされ、検出された送話レベルが標準の送話レベルの近傍よりも小さいときには小さくされる。
【0025】
図2は、受話減衰回路21の4線送話レベルに対する減衰特性の一例を示す図である。この図2から判るように、この例の受話減衰回路21は、4線送話の標準レベルの近傍のレベルを0dBm〜−10dBmとしたときに、その4線送話レベルの範囲に対する減衰量が、5dBとされている(図2の太い実線部分参照)。
【0026】
そして、4線送話のレベルが−10dBm〜−15dBmになると、その送話のレベルに応じて受話減衰回路21の減衰量は、5dBから0dBへとほぼ直線的に変化するように構成され、さらに、4線送話のレベルが−15dBm以下になると、受話減衰回路21の減衰量は0dBになるように構成されている(図2の太い点線部分参照)。
【0027】
また、送話レベル検出回路22は、その応答速度の特にリリースタイムが、4線送話受話伝送路4の遅延8Tおよび8Rを考慮した構成とされている。この例においては、送話レベル検出回路22の応答速度は、アタックタイムは5ミリ秒で、リリースタイムは200ミリ秒とされている。
【0028】
図3は、この第1の実施の形態の場合において、送話レベルと、受話減衰回路での減衰量と、受話レベルの時間特性との関係を示したものである。この図3を参照して、第1の実施の形態の場合のエコー低減動作について説明する。
【0029】
自分の送話が無いときは、自分側のハイブリッド回路3の4線側の送話レベルは−15dBm以下であるから、受話減衰回路21の減衰量は0dBになっている。したがって、このときには、相手の信号はハイブリッド回路3の4線側の受話として入り、受話減衰回路21では受話減衰がなく、通常の受話レベルで伝送される。
【0030】
自分の送話のときは、その送話は2線送話受話伝送路2から自分側のハイブリッド回路3を通って4線送話として伝送される。このとき、4線送話レベルは標準レベル(0dBm〜−10dBm)であり、その一例として、送話レベルが図3(A)に示すように−5dBmとすると、それが送話レベル検出回路22で検出され、その検出結果に基づく制御信号S1により、受話減衰回路21の減衰量は、図3(B)に示すように、5dBとなる。このとき、送話レベル検出回路22の応答速度のアタックタイムは5ミリ秒であり、また、リリースタイムが200ミリ秒であるので、受話減衰回路21の減衰量は、図3(B)に示すように、送話の立ち上がり時(開始時)に対して、5ミリ秒遅れ、送話の立ち下がり時(終了時)に対して200ミリ秒遅れる。
【0031】
この自分の送話のときに相手の信号があった場合、相手の信号はハイブリッド回路3の4線の受話として入ってきて受話減衰回路で5dB減衰するが、これは受話として違和感のない範囲である。
【0032】
ところで、この自分の送話のときには、自分の送話の4線側の送話は相手側のハイブリッド回路5で跳ね返り、自分側のハイブリッド回路3の4線の受話に入ってくる。受話減衰回路21が無い場合は、この4線の受話に入ってくる跳ね返り信号は減衰のないまま自分の2線の受話に入り、エコーになる。
【0033】
しかし、この第1の実施の形態の場合、受話減衰回路21において、4線の受話レベルが5dB減衰して、自分の2線の受話に入ることになり、エコーとしては、5dB小さいレベルに低減される。エコーが少し聞こえて気になるような場合に、このように5dBのエコー減衰があれば、エコーが気にならなくなる。
【0034】
この第1の実施の形態の場合、一例として図3(C)に示すように、−25dBmの跳ね返り信号が、4線送話受話伝送路4での遅延により例えば100ミリ秒遅れて受話に入った場合でも、受話減衰回路21では、図3(B)に示すように、減衰を送話の立ち下がり時(終了時)よりも200ミリ秒維持しているから、エコーとしては−30dBmにまで低減される。したがって、エコーによる通話の妨害が軽減される。
【0035】
以上のようにして、この第1の実施の形態によれば、自分の送話が、相手のハイブリッド回路で跳ね返り、4線送話受話伝送路での遅延分だけ遅延されて戻ってきても、受話減衰回路21で減衰されて、エコーが低減され、通話妨害が軽減される。
【0036】
なお、受話減衰回路21での4線送話レベルに対する減衰特性は、図2のようなものに限られるわけではない。例えば、4線送話レベルが−10dBm〜−15dBmの範囲でも受話減衰量が5dBになるようにすると共に、4線送話レベルが−15dBm以下のところから急激に10dBに変化するような減衰特性としても良い。また、送話レベルが−10dBm以下になったときに、受話減衰量を0dBにまで下げる傾きを、図2の場合とは異なるようにしてもよい。例えば、受話減衰量を、送話レベルが−10dBm〜−20dBmの範囲で、5dBから0dBまでに直線的に変化させるようにしても良い。
【0037】
また、これらの複数種類の減衰特性を受話減衰回路21として用意すると共に、電話装置に、その複数種類の減衰特性の選択スイッチを設けておき、使用者が、そのときの状況に応じて、適切な減衰特性を切り換え選択できるようにすることもできる。
【0038】
なお、図1において、遅延8Tおよび遅延8Rの入出力の白丸印のそれぞれから、左側は、自分側の電話装置部分であり、また、右側は相手側の電話装置部分である。この間系は、以下の実施の形態においても同様である。
【0039】
[第2の実施の形態]
この第2の実施の形態は、第1の実施の形態の場合のような自分の通話におけるエコーの低減ではなく、相手の通話の妨害となるエコーを低減する場合である。図4は、この発明によるエコー低減方法の第2の実施の形態が適用された伝送系を示す図である。この図4においても、前述の図10と同一部分には同一符号を付してある。
【0040】
図4に示すように、この第2の実施の形態においては、ハイブリッド回路3に接続されている4線送話受話伝送路4の送話伝送路に送話減衰回路31を挿入すると共に、ハイブリッド回路3に接続されている4線送話受話伝送路4の受話伝送路の受話レベルを検出する受話レベル検出回路32を設ける。送話減衰回路31は、受話レベル検出回路32からの制御信号S2により、その減衰量が制御されて変化する構成とされている。
【0041】
この場合、送話減衰回路31の減衰量は、制御信号S2により、受話レベル検出回路32で検出された受話レベルが標準の受話レベルの近傍のときは大きくされ、検出された受話レベルが標準の受話レベルの近傍よりも小さいときには小さくされる。
【0042】
図5は、送話減衰回路31の4線受話レベルに対する減衰特性の一例を示す図である。この図5から判るように、この例の送話減衰回路31は、4線受話の標準レベルの近傍のレベルを0dBm〜−10dBmとしたときに、その4線受話レベルの範囲に対する減衰量が、5dBとされている(図5の太い実線部分参照)。
【0043】
そして、4線受話のレベルが−10dBm〜−15dBmになると、その受話のレベルに応じて送話減衰回路31の減衰量は、5dBから0dBへとほぼ直線的に変化するように構成され、さらに、4線受話のレベルが−15dBm以下になると、送話減衰回路31の減衰量は0dBになるように構成されている(図5の太い点線部分参照)。
【0044】
なお、この第2の実施の形態の受話レベル検出回路32は、リリースタイムを、第1の実施の形態のように4線送話受話伝送路の遅延分を考慮したものとする必要はない。受話レベル検出回路32の応答速度は、例えば、アタックタイムおよびリリースタイムが5ミリ秒のものでよい。
【0045】
次に、この第2の実施の形態におけるエコー低減動作について説明する。
【0046】
まず、相手の信号がないときは、自分側のハイブリッド回路3の4線側の受話レベルは−15dBm以下であるから、送話減衰回路31の減衰量は、図5に示したように0dBになっている。したがって、自分の送話は通常の送話レベルで伝送される。
【0047】
相手の信号があるときは、相手の信号は、自分側のハイブリッド回路3の4線の受話に標準レベルで入ってくる。受話の標準レベルの一例として、そのときの4線側の受話レベルが−5dBmであったとすると、それが受話レベル検出回路32で検出され、その検出結果に基づく制御信号S2により、送話減衰回路31の減衰量は、図5に示したように、5dBとなっている。
【0048】
このように相手の信号があるときに、自分の送話もある場合、自分の送話は送話減衰回路31で5dB減衰するが、これは送話としては違和感のない範囲である。
【0049】
ところで、4線側の受話に入った相手の信号は、自分側のハイブリッド回路3で跳ね返り、ハイブリッド回路3の4線の送話に入ってくる。送話減衰回路31が無い場合は、この4線の送話に入ってくる跳ね返り信号は減衰のないまま4線の送話に出ていき、相手にエコーとして返る。
【0050】
これに対して、この第2の実施の形態の場合は、送話減衰回路31があるので、4線の送話レベルが5dB減衰して4線の送話に入り、相手に返るエコーとしては5dB小さいレベルに低減される。したがって、このエコーによる相手の通話の妨害が軽減される。
【0051】
以上のようにして、この第2の実施の形態によれば、相手からの受話が、自分のハイブリッド回路3で跳ね返り、相手への送話となり、4線送話受話伝送路4での遅延分だけ遅延されて相手に伝送されても、送話減衰回路31で減衰されて、エコーが低減され、相手側における通話妨害が軽減される。
【0052】
なお、この第2の実施の形態においても、送話減衰回路21での4線受話レベルに対する減衰特性は、図5のようなものに限られるわけではない。例えば、4線受話レベルが−10dBm〜−15dBmの範囲でも送話減衰量が5dBになるようにすると共に、4線受話レベルが−15dBm以下のところから急激に10dBに変化するような減衰特性としても良い。また、受話レベルが−10dBm以下になったときに、送話減衰量を0dBにまで下げる傾きを、図5の場合とは異なるようにしてもよい。例えば、送話減衰量を、受話レベルが−10dBm〜−20dBmの範囲で、5dBから0dBに直線的に変化させるようにしても良い。
【0053】
[第3の実施の形態]
この第3の実施の形態は、自分の通話ではなく、相手の通話の妨害となるエコーを低減する場合である。図6は、この発明によるエコー低減方法の第3の実施の形態が適用された伝送系を示す図である。この図6においても、前述の図10と同一部分には同一符号を付してある。
【0054】
図6に示すように、この第3の実施の形態においては、ハイブリッド回路3は、4線受話から4線送話へ跳ね返る信号のレベルを減衰させる機能を備えている。図6の例では、ハイブリッド回路3は、前記跳ね返る信号のレベルを減衰させる機能を果たす手段としての側音減衰調整回路43を含んでおり、4線受話の4線送話への跳ね返りは、この側音減衰調整回路43で、例えば20dB減衰するようにされている。
【0055】
そして、この第3の実施の形態においては、ハイブリッド回路3に接続される4線送話受話伝送路の送話伝送路に送話減衰回路41を挿入すると共に、その送話減衰回路41の入力の送話レベル(4線送話入力レベル)を検出する送話レベル検出回路42を設ける。そして、送話減衰回路41は、送話レベル検出回路42からの制御信号S3により、その減衰量が制御されて変化する構成とされている。
【0056】
この場合、送話減衰回路41の減衰量は、制御信号S3により、送話レベル検出回路42で検出された4線送話入力レベルが標準の送話レベルの近傍のときは小さくされ、検出された4線送話入力レベルが標準の送話レベルの近傍よりも小さいときには大きくされる。
【0057】
図7は、送話減衰回路41の入出力特性の一例を示す図である。この図から判るように、送話減衰回路41は、この例では、4線送話の標準レベルの近傍のレベルを0dBm〜−10dBmとしたときに、当該標準レベル近傍の4線送話入力レベルの範囲に対する減衰量は、0dBとされている。この部分の特性は、図7の太い実線で示した。
【0058】
そして、4線送話のレベルが−10dBm〜−20dBmになると、その送話のレベルに応じて送話減衰回路41の減衰量は、0dB〜10dBに徐々に変化する。さらに、4線送話のレベルが−20dBm〜−30dBmになると、その送話のレベルに応じて送話減衰回路41の減衰量は、10dB〜20dBに徐々に変化する。−10dBm以下の4線送話のレベルの範囲部分の特性は、図7において、太い点線で示した。
【0059】
この−10dBm以下の4線送話のレベルの範囲部分の送話減衰回路41の減衰量の変化率が小さいと、エコー低減の効果が小さくなり、変化率が大きかったり、動作開始入力レベルが高い(例えば、図7において、送話入力レベルが−10dBmよりも大きいレベルのところから減衰量を大きくする)と、効果は大きいが、送話伝送の音声が例えばブツ切れになり、違和感が出るので、それらの不具合が生じないように、送話減衰回路41の減衰特性は定められる。図7の例は、そのように考慮して定められた減衰特性の一例である。
【0060】
次に、この第3の実施の形態の場合のエコー低減動作について、図7をも参照しながら説明する。
【0061】
自分の送話がある場合には、その送話は2線送話受話伝送路2から自分側のハイブリッド回路3を通って4線送話として伝送される。このとき、4線送話レベルは標準レベル(0dBm〜−10dBm)であり、送話減衰回路41では減衰量が0dBになるため、自分の送話は、通常の送話レベルで伝送される。
【0062】
自分の送話がなくて、相手の信号が4線受話として入る場合であって、受話の標準レベルの一例として−5dBmで4線側の受話に入ったとき、その受話信号はハイブリッド回路3で4線受話から4線送話に跳ね返る。このとき、4線送話に跳ね返った信号のレベルは、ハイブリッド回路3の側音減衰量調整回路43により、この例では20dB減衰して、図7の黒丸のレベルLbに示すように、−25dBmとなり、4線送話に入る。
【0063】
送話減衰回路41が無い場合は、その跳ね返り信号は、−25dBmのまま、相手に送られてエコーになって相手の通話を妨害することになる。
【0064】
これに対して、この第3の実施の形態においては、その−25dBmの送話レベルが送話レベル検出回路42で検出されて、制御信号S3により、送話減衰回路41の減衰量は、送話入力レベルが標準レベルのときよりも大きくなる。図7に示すように、送話減衰回路41の入力レベルが−25dBmのときは、送話減衰回路41の減衰量は15dBとなるので、送話減衰回路41から出力される跳ね返りの送話レベルLaは−40dBmとなって相手に返る。このため、エコーとしては小さいレベルに低減される。したがって、相手の通話を妨害することが軽減される。
【0065】
ハイブリッド回路3の、4線受話から4線送話へ跳ね返る信号のレベルを減衰させる機能の性能が良いほど跳ね返り信号のレベルは小さくなるため、送話減衰回路41の減衰量が大きくなり、エコー低減効果は大きくなる。
【0066】
しかし、跳ね返り信号のレベルが十分小さくできない場合でも、送話減衰回路41の減衰量が少しでもあれば、気になっていたエコーが気にならなくなるようなエコー低減効果はある。
【0067】
なお、4線送話受話伝送線路4の遅延が数100ミリ秒と大きい場合でも、この第3の実施の形態における送話減衰回路41は、その入力送話レベルに基づいて直接的に制御しているため、4線送話受話伝送線路4の遅延の大きさには関係ないエコー低減ができる。
【0068】
なお、ハイブリッド回路3を通って4線受話から4線送話へ跳ね返る信号のレベルを減衰させる機能としては、上述のようなハイブリッド回路3に設けられる側音減衰量調整回路43に限定されるものではなく、同様の機能がハイブリッド回路3に設けられていても良い。
【0069】
また、ハイブリッド回路3に当該減衰機能を設ける場合に限らず、前述したエコーキャンセル回路により、送話減衰回路41の入力における跳ね返り信号のレベルを減衰するものを用いるようにすることもできる。
【0070】
また、前述もしたように、送話減衰回路41での4線送話入力レベルに対する図7の減衰特性は、一例であって、送話減衰回路41の減衰特性は、これに限られるわけではない。
【0071】
[第4の実施の形態]
この第4の実施の形態は、自分の送話が相手のハイブリッド回路で跳ね返ってきて受話に入るエコーを低減する場合である。図8は、この発明によるエコー低減方法の第3の実施の形態が適用された伝送系を示す図である。この図8において、前述の図10と同一部分には同一符号を付してある。
【0072】
この第4の実施の形態は、相手側にハイブリッド回路5で4線受話から4線送話へ跳ね返る信号のレベルを減衰させる機能を備えている場合に非常に有効である。
【0073】
図8に示す例では、相手側のハイブリッド回路5は、4線受話から4線送話へ跳ね返る信号のレベルを減衰させる機能として、側音減衰調整回路61を含んでおり、相手側における4線受話の4線送話への跳ね返りは、この側音減衰調整回路61で、例えば20dB減衰するようにされている。
【0074】
そして、この第4の実施の形態においては、自分側のハイブリッド回路3が接続される4線送話受話伝送路4の受話伝送路に受話減衰回路51を挿入すると共に、その受話減衰回路51の入力の受話レベル(4線受話入力レベル)を検出する受話レベル検出回路52を設ける。そして、受話減衰回路51は、受話レベル検出回路52からの制御信号S4により、その減衰量が制御されて変化する構成とされている。
【0075】
この場合、受話減衰回路51の減衰量は、制御信号S3により、受話レベル検出回路52で検出された4線受話入力レベルが標準の受話レベルの近傍のときは小さくされ、検出された4線受話入力レベルが標準の受話レベルの近傍よりも小さいときには大きくされる。
【0076】
図9は、受話減衰回路51の入出力特性の一例を示す図である。この図から判るように、受話減衰回路51は、4線受話の標準レベルの近傍のレベルを0dBm〜−10dBmとしたときに、当該標準レベル近傍の4線受話入力レベルの範囲に対する減衰量は、0dBとされている。この部分の特性は、図9の太い実線で示した。
【0077】
そして、4線受話のレベルが−10dBm〜−20dBmになると、その受話のレベルに応じて受話減衰回路51の減衰量は、0dB〜10dBに徐々に変化する。さらに、4線受話のレベルが−20dBm〜−30dBmになると、その受話のレベルに応じて受話減衰回路51の減衰量は、10dB〜20dBに徐々に変化する。−10dBm以下の4線受話のレベルの範囲部分の特性は、図9において、太い点線で示した。
【0078】
この−10dBm以下の4線受話のレベルの範囲部分の受話減衰回路51の減衰量の変化率が小さいと、エコー低減の効果が小さくなり、変化率が大きかったり、動作開始入力レベルが高い(例えば、図9において、受話入力レベルが−10dBmよりも大きいレベルのところから減衰量を大きくする)と、効果は大きいが、受話伝送の音声が例えばブツ切れになり、違和感が出るので、それらの不具合が生じないように、受話減衰回路51の減衰特性は定められる。図9の例は、そのように考慮して定められた減衰特性の一例である。
【0079】
次に、この第4の実施の形態の場合のエコー低減動作について、図9をも参照しながら説明する。
【0080】
相手の信号がある場合、それは4線受話に標準レベルの近傍のレベルで入る。したがって、受話レベル検出回路52では、受話入力レベルを標準レベルの近傍レベルとして検出し、制御信号S4により、受話減衰回路51の減衰量は0dBとなり、通常に受話が伝送される。
【0081】
相手の信号がなくて自分の送話がある場合には、その送話は2線送話受話伝送路2から自分側のハイブリッド回路3を通って4線送話として伝送され、相手側のハイブリッド回路5で跳ね返り、自分側のハイブリッド回路3の4線受話として入ってくる。
【0082】
このとき、相手側のハイブリッド回路5で跳ね返る信号は、側音減衰量調整回路61で減衰して標準レベルより減衰している。この例では、−5dBmの標準レベルの送話は、20dB減衰して、図9の黒丸のレベルLdに示すように、−25dBmの跳ね返りとして、4線側の受話に入ってくる。
【0083】
受話減衰回路51が無い場合は、受話の跳ね返り信号は−25dBmのまま自分の受話に伝送され、エコーになって自分の通話を妨害する。
【0084】
これに対して、この第4の実施の形態においては、その−25dBmの受話レベルが受話レベル検出回路52で検出されて、制御信号S4により、受話減衰回路51の減衰量は、受話入力レベルが標準レベルのときよりも大きくなる。図9に示すように、受話減衰回路51の入力レベルが−25dBmのときは、受話減衰回路51の減衰量は15dBとなるので、受話減衰回路51から出力される跳ね返りの受話レベルLcは−40dBmとなって自分の受話に返るため、エコーとしては小さいレベルに低減される。したがって、自分の受話を妨害することが軽減される。
【0085】
この第4の実施の形態においては、相手側のハイブリッド回路5の、4線受話から4線送話へ跳ね返る信号のレベルを減衰させる機能の性能が良いほど跳ね返り信号のレベルは小さくなるため、受話減衰回路51の減衰量が大きくなり、エコー低減効果は大きくなる。
【0086】
しかし、跳ね返り信号のレベルが十分小さくできない場合でも、受話減衰回路41の減衰量が少しでもあれば、気になっていたエコーが気にならなくなるようなエコー低減効果はある。
【0087】
なお、前述の第3の実施の形態と同様に、4線送話受話伝送線路4の遅延が数100ミリ秒と大きい場合でも、この第4の実施の形態における受話減衰回路51は、その入力受話レベルに基づいて直接的に制御しているため、4線送話受話伝送線路4の遅延の大きさには関係ないエコー低減ができる。
【0088】
なお、ハイブリッド回路5を通って4線受話から4線送話へ跳ね返る信号のレベルを減衰させる機能としては、上述のようなハイブリッド回路5に設けられる側音減衰量調整回路61に限定されるものではなく、同様の機能がハイブリッド回路5に設けられていても良い。
【0089】
また、ハイブリッド回路5に当該減衰機能が設けられている場合に限らず、前述したエコーキャンセル回路により、跳ね返り信号のレベルが減衰されている場合の上述の同様の作用効果が得られる。
【0090】
また、前述もしたように、受話減衰回路51での4線送話入力レベルに対する図9の減衰特性は、一例であって、送話減衰回路51の減衰特性は、これに限られるわけではない。
【0091】
また、複数種類の減衰特性を受話減衰回路51に用意すると共に、自分電話機に、その複数種類の減衰特性の選択スイッチを設けておき、使用者が、そのときの状況に応じて、適切な減衰特性を切り換え選択できるようにすることもできる。
【0092】
[その他の実施の形態]
上述の第1の実施の形態の構成と、第4の実施の形態の構成とを、一つの電話装置に、切り換え選択可能に設け、使用者が状況に応じて選択することできるように、電話装置を構成するようにしても良い。例えば、相手側のハイブリッド回路5が跳ね返りの信号を十分に減衰させる機能を備えている場合には、第4の実施の形態の構成が有効であるし、そうでない場合には、第1の実施の形態の構成を採用する方が有効である。
【0093】
同様に、第2の実施の形態の構成と、第3の実施の形態の構成とを、一つの電話装置に、切り換え選択可能に設け、使用者が状況に応じて選択することできるように、電話装置を構成するようにしても良い。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、自分の送話のエコーの問題および相手に跳ね返って、相手の送話のエコーとなる問題を、簡単な構成で軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるエコー低減方法の第1の実施の形態を説明するための伝送系を示す図である。
【図2】第1の実施の形態で用いられる受話減衰回路の送話レベルに対する減衰特性を示す図である。
【図3】第1の実施の形態におけるエコー低減動作を説明するための図である。
【図4】この発明によるエコー低減方法の第2の実施の形態を説明するための伝送系を示す図である。
【図5】第2の実施の形態で用いられる送話減衰回路の受話レベルに対する減衰特性を示す図である。
【図6】この発明によるエコー低減方法の第3の実施の形態を説明するための伝送系を示す図である。
【図7】第3の実施の形態で用いられる送話減衰回路の入出力特性を示すものであって、跳ね返りの減衰動作の説明のために用いる図である。
【図8】この発明によるエコー低減方法の第4の実施の形態を説明するための伝送系を示す図である。
【図9】第4の実施の形態で用いられる受話減衰回路の入出力特性を示すものであって、跳ね返りの減衰動作の説明のために用いる図である。
【図10】従来のエコー低減方法を説明するための伝送系を示す図である。
【符号の説明】
1 自分側の電話機
2 2線送話受話伝送路
3 自分側のハイブリッド回路
4 4線送話受話伝送路
5 相手側のハイブリッド回路
21、51 受話減衰回路
22、42 送話レベル検出回路
31、41 送話減衰回路
32、52 受話レベル検出回路
43、61 側音減衰量調整回路
Claims (6)
- 自分についての送話と受話が混在して伝送される2線送話受話伝送路の先に、送話の2線と受話の2線との4線に変換する自分側のハイブリッド回路があり、 前記自分側のハイブリッド回路に接続される4線送話受話伝送路は伝送遅延を有し、
前記4線送話受話伝送路の先には相手側のハイブリッド回路および2線送話受話伝送路があって相手の電話機が接続されており、
自分の送話は前記相手側のハイブリット回路で跳ね返り、受話になって戻ってきてエコーとなる伝送系において、
前記自分側のハイブリッド回路が接続される前記4線送話受話伝送路の受話の伝送路に減衰量の変化する受話減衰回路を挿入し、
レベル検出の応答速度のリリースタイムを、自分の送話が相手のハイブリッド回路で跳ね返り、受話になって戻ってくる遅延時間を考慮したものに設定して、前記自分側のハイブリッド回路に接続される前記4線送話受話伝送路の送話の伝送路の送話レベルを検出し、
前記送話レベルの検出出力により、前記検出した送話レベルが、0dBm以上または0dBmから、0dBmよりも小さい所定レベルまでの範囲のときは、前記受話減衰回路の減衰量を大きくし、前記検出した送話レベルが前記所定のレベルよりも小さいときには前記減衰量を小さくして、受話に戻ってきたエコーのレベルを低減させる
ことを特徴とするエコー低減方法。 - 自分についての送話と受話が混在して伝送される2線送話受話伝送路の先に、送話の2線と受話の2線との4線に変換する自分側のハイブリッド回路があり、 前記自分側のハイブリッド回路に接続される4線送話受話伝送路は伝送遅延を有し、
前記4線送話受話伝送路の先には相手側のハイブリッド回路および2線送話受話伝送路があって相手の電話機が接続されており、
相手の信号は前記自分側のハイブリッド回路に接続される前記4線送話受話伝送路の受話として入り、前記自分側のハイブリッド回路を通って自分の2線送話受話伝送路側に伝送されて行き、また、前記自分側のハイブリッド回路により前記4線送話受話伝送路の送話に跳ね返り、その跳ね返り分が相手にはエコーとして送られる伝送系において、
前記自分側のハイブリッド回路が接続される前記4線送話受話伝送路の送話の伝送路に減衰量の変化する送話減衰回路を挿入し、
前記自分側のハイブリッド回路が接続される前記4線送話受話伝送路の受話の伝送路の受話レベルを検出し、
前記受話レベルの検出出力により、前記検出した受話レベルが、0dBm以上または0dBmから、0dBmよりも小さい所定レベルまでの範囲のときは、前記送話減衰回路の減衰量を大きくし、前記検出した受話レベルが前記所定のレベルよりも小さいときには前記減衰量を小さくして、相手に跳ね返るエコーのレベルを低減させる
ことを特徴とするエコー低減方法。 - 自分についての送話と受話が混在して伝送される2線送話受話伝送路の先に、送話の2線と受話の2線との4線に変換する自分側のハイブリッド回路があり、 前記自分側のハイブリッド回路に接続される4線送話受話伝送路は伝送遅延を有し、
前記4線送話受話伝送路の先には、相手側のハイブリッド回路および2線送話受話伝送路があって相手の電話機が接続されており、
自分の送話は前記相手側のハイブリット回路で跳ね返り、その跳ね返った信号が減衰されて受話になって戻ってきてエコーとなる伝送系において、
前記自分側のハイブリッド回路が接続される前記4線送話受話伝送路の受話の伝送路に減衰量の変化する受話減衰回路を挿入し、
前記受話減衰回路の入力レベルを検出し、その検出出力により、前記検出した前記入力レベルが0dBm以上または0dBmから、0dBmよりも小さい所定レベルまでの範囲のときは、前記受話減衰回路の減衰量を小さくし、前記検出した前記入力レベルが前記所定のレベルよりも小さいときには前記減衰量を大きくして、受話に戻ってきたエコーのレベルを低減させる
ことを特徴とするエコー低減方法。 - 一側が送受器側に接続され、送話と受話とが混在して伝送される2線送話受話伝送路と、
一側が電話回線に接続され、送話の2線と受話の2線とからなる4線送話受話伝送路と、
前記2線送話受話伝送路の他側と前記4線送話受話伝送路の他側との間に設けられ、2線送話受話と4線送話受話との間の変換を行なうハイブリッド回路と、 前記4線送話受話伝送路の受話の伝送路に挿入される減衰量の変化する受話減衰回路と、
前記4線送話受話伝送路の送話の伝送路の伝送レベルを検出し、その検出出力により前記受話減衰回路の減衰量を制御する送話レベル検出回路と、
を備え、
前記送話レベル検出回路の、レベル検出の応答速度のリリースタイムは、自分の送話が相手のハイブリッド回路で跳ね返り、受話になって戻ってくる遅延時間を考慮したものに設定されており、
前記受話減衰回路の減衰量は、前記送話レベル検出回路で検出される送話のレベルが、0dBm以上または0dBmから、0dBmよりも小さい所定レベルまでの範囲のときは、大きくされ、前記送話レベル検出回路で検出される送話のレベルが前記所定のレベルよりも小さいときには小さくされる
ことを特徴とする電話装置。 - 一側が送受器側に接続され、送話と受話とが混在して伝送される2線送話受話伝送路と、
一側が電話回線に接続され、送話の2線と受話の2線とからなる4線送話受話伝送路と、
前記2線送話受話伝送路の他側と前記4線送話受話伝送路の他側との間に設けられ、2線送話受話と4線送話受話との間の変換を行なうハイブリッド回路と、 前記4線送話受話伝送路の送話の伝送路に挿入される減衰量の変化する送話減衰回路と、
前記4線送話受話伝送路の受話の伝送路の伝送レベルを検出し、その検出出力により前記送話減衰回路の減衰量を制御する受話レベル検出回路と、
を備え、
前記送話減衰回路の減衰量は、前記受話レベル検出回路で検出される受話のレベルが、0dBm以上または0dBmから、0dBmよりも小さい所定レベルまでの範囲のときは、大きくされ、前記受話レベル検出回路で検出される受話のレベルが前記所定のレベルよりも小さいときには小さくされる
ことを特徴とする電話装置。 - 一側が送受器側に接続され、送話と受話とが混在して伝送される2線送話受話伝送路と、
一側が電話回線に接続され、送話の2線と受話の2線とからなる4線送話受話伝送路と、
前記2線送話受話伝送路の他側と前記4線送話受話伝送路の他側との間に設けられ、2線送話受話と4線送話受話との間の変換を行なうハイブリッド回路と、 前記4線送話受話伝送路の受話の伝送路に挿入される減衰量の変化する受話減衰回路と、
前記受話減衰回路の入力レベルを検出し、その検出出力により前記受話減衰回路の減衰量を制御する受話レベル検出回路と、
を備え、
前記受話減衰回路の減衰量は、前記受話レベル検出回路で検出される前記入力レベルが0dBm以上または0dBmから、0dBmよりも小さい所定レベルまでの範囲のときは、小さくされ、前記受話レベル検出回路で検出される前記入力レベルが前記所定のレベルよりも小さいときには大きくされる
ことを特徴とする電話装置。
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