JP3552892B2 - 複成分混合型塗布容器および複成分混合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、二液混合硬化型の接着剤やシーリング剤などを塗布するための複成分混合型塗布容器および複成分混合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、複層ガラス、目地のシーリング剤、接着剤として、分子末端に反応性ケイ素基を有するポリオキシプロピレン(MS)、特開平1−198673号に開示されるような、分子末端に反応性ケイ素基を有するイソブチレン系重合体(PIB)および水添ポリブタジエン系重合体などの加熱架橋硬化型のシーリング剤、また、特開平4−15937号に開示されるような、粘性を付与して仮止め性能を付与するために、これらの加熱架橋硬化型のシーリング剤にホットメルトブチルなどのホットメルト樹脂をブレンドしたシーリング剤がある。
【0003】
これらの反応型ポリマーを、目地などに塗布する際には、
▲1▼ これらの反応型ポリマー、
▲2▼ Sn系硬化触媒、アミン系硬化触媒などの硬化触媒、
▲3▼ 水分、
▲4▼ 無機フィラーなどの充填剤、老化防止剤、
▲5▼ シランカップリング剤などの接着付与剤、
▲6▼ 必要に応じて色粉、
などとともに用いるのが通常である。
【0004】
そして、この場合、これらは一液タイプまたは二液タイプとして用いられている。
すなわち、一液タイプとして用いる場合には、図21に示したように、円筒形状の塗布容器(カートリッジ)100に、上記▲1▼〜▲6▼の成分を、▲3▼の水分を完全脱水して混合した状態で同時に充填包装している。
【0005】
そして、使用時には、図23に示したような別途用意したコーキングガン120を用いている。すなわち、コーキングガン120のストッパー130を矢印方向に解除して、ハンドル121を矢印方向に引っ張り、これにともないハンドル121のハンドル棒部材122先端に連結した押し出し部材123を矢印方向に移動させて、コーキングガン本体124に設けた装着部125に、塗布容器100を装着する。その後、このコーキングガン120のトリガー126を把持して矢印方向に握ることによって、トリガー126に連結したハンドル棒押し出し部材127を介して押し出し部材123が矢印と反対方向に移動して、塗布容器底部101に設けられた底部ピストン部材102を、上部に設けられた吐出口103方向に押しつけて、吐出口103に装着した吐出部材104の吐出口105からシーリング剤Aが吐出され、空気中の水分と反応して硬化するようになっている。
【0006】
一方、二液タイプとして用いる場合には、図22に示したように、いわゆる4L缶と呼ばれる円筒状の容器200に、例えば、その底部に主材201として、上記▲1▼の反応型ポリマーと水分を含んだ▲4▼の充填剤、老化防止剤を、容器200の底部202に充填した後、内蓋203で閉蓋した後、内蓋203の上部に上記▲2▼の硬化触媒と▲5▼の接着付与剤を充填した硬化剤用容器204を配置した後、必要に応じて、▲6▼の色粉を充填した色粉用袋205をその上部に配置して、上蓋206で閉蓋して梱包している。
【0007】
そして、使用時には、上蓋206を開蓋して、硬化剤用容器204と色粉用袋205を取り出した後、内蓋203を開蓋して、硬化剤用容器204と色粉用袋205からそれぞれ、硬化剤および色粉を取り出して、主材201中に入れて、混合撹拌して、図24に示したように、別途用意したカートリッジ250に吸い上げて、目地などに塗布して使用している。
【0008】
すなわち、このカートリッジ250は、円筒状のシリンダー本体251と、シリンダー本体251内に摺動自在に嵌装したピストン部材253と、ピストン部材253に連結したピストン棒部材254に接続したハンドル255と、シリンダー本体251に接続したトリガー部分256と、シリンダー本体251の先端に脱着自在に装着した吐出口部材257を備えている。そして、使用時には、カートリッジ250先端に装着した吐出口部材257を容器200内に浸漬した後、カートリッジ250のストッパー258を矢印方向に解除して、ハンドル255を矢印方向に引っ張り、これにともないハンドル255のピストン棒部材254先端に連結したピストン部材253を矢印方向に移動させて、容器200にて混合撹拌したシーリング剤をシリンダー本体251内に吸い上げる。
【0009】
その後、このカートリッジ250のトリガー252を把持して矢印方向に握ることによって、トリガー252に連結したピストン棒押し出し部材259を介してピストン部材253が矢印と反対方向に移動して吐出部材257の吐出口からシーリング剤が押し出されて吐出されるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した一液タイプのものでは、中低層ビルなどの内装に用いるのが通常であるが、この場合、色も含めて、何十〜何百種類もの在庫を準備しなければならず、在庫のスペースなどが必要である。また、一液タイプの場合、▲4▼の充填剤に水分が含まれているので、カートリッジに充填する際に、熱をかけたり、減圧にして脱水するなどの煩雑な脱水操作が必要であり、設備が必要でコスト高となっていた。
【0011】
一方、二液タイプのものでは、このような脱水操作は不要であるが、主材201、硬化剤用容器204、色粉用袋205を別々に配置し、内蓋203および上蓋206で閉蓋して梱包する必要があるため、その梱包作業が煩雑であり、梱包容器の構造も複雑となり、コストも高くなっている。
【0012】
また、二液タイプの場合、使用時に、内蓋203および上蓋206を開蓋し、硬化剤用容器204、色粉用袋205から硬化剤および色粉を取り出して、主材201中に入れて混合撹拌し、別途用意した図24に示した構造のカートリッジ250に吸い上げなければならず、煩雑な作業が必要であり、しかも、複雑な構造の専用の混合撹拌装置が必要となる。
【0013】
本発明は、このような実状に鑑みて、複成分混合硬化型の接着剤やシーリング剤などを少なくとも1成分を分離して収納しつつ、使用時に残りの成分を混合撹拌して、目地などの被塗布部分に簡単に塗布することが可能な複成分混合型塗布容器ならびに複成分を混合するための方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述した課題および目的を達成するために発明なされたものであって、本発明の複成分混合型塗布容器は、内部に複成分混合型の少なくとも1成分を収容した筒状の塗布容器本体と、
筒状の挿入混合部材本体に残りの成分を充填して、該挿入混合部材本体の上下端を脱着自在な蓋部材で閉蓋した挿入混合部材と、
前記挿入混合部材本体に挿入される押し出し棒部材とを備え、
前記挿入混合部材の上下蓋部材を取り外した後、挿入混合部材本体を塗布容器本体の上部に形成された吐出口より挿入し、
前記挿入混合部材本体内に、上方より挿入した押し出し棒部材を下方に付勢しつつ、挿入混合部材本体を上方に引き上げることにより、挿入混合部材本体に収容した残りの成分を塗布容器本体内に押し出して、塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に残りの成分を充填し、
前記挿入混合部材本体とともに、押し出し棒部材を上方に移動させて、塗布容器本体の上部に形成された吐出口を介して、塗布容器本体から押し出し棒部材とともに、挿入混合部材本体を取り出し、
前記吐出口を介して両成分を吐出することにより混合するように構成したことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の複成分混合型の複成分を混合するための混合方法は、複成分混合型の複成分を混合するための混合方法であって、
筒状の塗布容器本体の内部に複成分混合型の少なくとも1成分を収容し、
筒状の挿入混合部材本体に残りの成分を充填して、該挿入混合部材本体の上下端を脱着自在な蓋部材で閉蓋した挿入混合部材を、その上下蓋部材を取り外した後、挿入混合部材本体を塗布容器本体の上部に形成された吐出口より挿入し、
前記挿入混合部材本体内に、上方より挿入した押し出し棒部材を下方に付勢しつつ、挿入混合部材本体を上方に引き上げることにより、挿入混合部材本体に収容した残りの成分を塗布容器本体内に押し出して、塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に残りの成分を充填し、
前記挿入混合部材本体とともに、押し出し棒部材を上方に移動させて、塗布容器本体の上部に形成された吐出口を介して、塗布容器本体から押し出し棒部材とともに、挿入混合部材本体を取り出し、
吐出口を介して両成分を吐出することより両成分を混合することを特徴とする。
【0016】
このように構成することによって、使用時に、挿入混合部材の上下蓋部材を取り外した後、挿入混合部材本体を塗布容器本体の上部に形成された吐出口より挿入し、挿入混合部材本体内に、上方より挿入した押し出し棒部材を下方に付勢しつつ、挿入混合部材本体を上方に引き上げることにより、挿入混合部材本体に収容した残りの成分を塗布容器本体内に押し出して、塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に残りの成分を均一に充填できる。
【0017】
すなわち、残りの成分が、塗布容器本体内に塗布容器の最上部から最下部まで、同一幅で円柱状に塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に充填される。従って、このように残りの成分を充填した後に、挿入混合部材本体と押し出し棒部材を容器本体内より取り出し、吐出口を介して両成分を吐出する際に、吐出口を介して吐出される成分は、その水平断面が外周側に塗布容器本体内に予め収容した成分部分が円環状に、その内周側に残りの成分が円形状に均一に分布する。しかも、このような均一な分布が、塗布容器本体内に塗布容器の最上部から最下部まで存在することになるので、吐出の初期段階から終了段階に至るまで、吐出口を介して吐出される成分が均一に混合される。
【0018】
これによって、複数の成分を簡単に混合でき、塗布容器本体の上部に形成された吐出口から混合された成分を目地などの被塗布部分に簡単に塗布することができる。
【0019】
従って、複数の成分を脱水操作などの操作を必要とせず簡単に収納でき、その構造も簡単であり、部品点数も少なく、廃棄物が少量ですむ。さらに、挿入混合部材ならびに押し出し棒部材の繰り返し使用により廃棄物が少量ですむ。しかも別途撹拌装置を用いることなく、現場にて各成分を簡単に混合できるので、その塗布作業が容易に行える。
【0020】
また、本発明の複成分混合型塗布容器は、前記塗布容器本体の上部に形成された吐出口に、挿入混合部材本体を液密状態で挿通摺動可能な挿通孔が形成された、前記成分の漏洩を防止する保護キャップ部材を脱着自在に装着するように構成されていることを特徴とする。
【0021】
このように構成することによって、塗布容器本体の上部に形成された吐出口を介して挿入した混合部材本体内に、上方より挿入した押し出し棒部材を下方に付勢しつつ、挿入混合部材本体を上方に引き上げることにより、挿入混合部材本体に収容した残りの成分を塗布容器本体内に押し出すことにより、塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に残りの成分を充填する際に、吐出口を介して、塗布容器本体内に収容した成分が漏洩するのが防止できる。
【0022】
また、本発明の複成分混合型塗布容器では、前記塗布容器本体の上部に形成された吐出口に、挿入混合部材本体および押し出し棒部材にて充填された成分と塗布容器本体内に予め収容した成分とを吐出口から吐出する際にさらに前記両成分の混合撹拌する混合翼部材が内部に形設された混合吐出部材を、脱着自在に装着するように構成されていることを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明の複成分の混合方法は、前記塗布容器本体の上部に形成された吐出口に、混合翼部材が内部に形設された混合吐出部材を装着し、
前記挿入混合部材本体および押し出し棒部材にて充填された成分と塗布容器本体内に予め収容した成分とを吐出口から吐出する際に、前記混合吐出部材の内部に形設され混合翼部材によって、前記両成分を混合撹拌することを特徴とする。
【0024】
これによって、挿入混合部材本体および押し出し棒部材にて充填された成分と塗布容器本体内に予め収容した成分とを吐出口から吐出する際に、混合吐出部材を通過させ、混合翼部材によって、吐出口から吐出する両成分の混合撹拌をより促進することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態(実施例)について説明する。図1は、本発明の複成分混合型塗布容器の第1の実施例の部分切欠斜視図、図2は、図1の複成分混合型塗布容器の縦断面図である。
【0026】
図1及び図2において、本発明の複成分混合型塗布容器1は、略円筒形状の塗布容器本体2と、塗布容器本体2の底部3に設けられ塗布容器本体2の内壁4上を上下方向に摺動可能に装着された略カップ形状の底部ピストン部材5とを備えている。
【0027】
なお、塗布容器本体2、底部ピストン部材5の材質は特に限定されるものではなく、塗布容器本体2に収容する成分に応じて、例えば、アルミなどの金属、フッ素樹脂、ポリエチレンなどの合成樹脂、ダンボールなどの紙の表面にアルミを蒸着したものなどが使用可能であり、これらを適宜組み合わせることも可能である。さらに、これらの部材の寸法、形状も適宜変更可能であり、例えば、塗布容器本体2の形状を多角形円筒状にしてこれに応じて底部ピストン部材5の形状も多角形盤状とすることも可能である。
【0028】
また、塗布容器本体2の上部には、上壁6が設けられており、その中央部分には、吐出孔7が設けられている。吐出孔7の周囲は、上壁6よりも上方に突出し、その外周に雄ねじ8が螺設された吐出口9が形成されている。そして、この吐出口の雄ねじ8に螺合する雌ねじ32が内壁に形成されたゴムなどの弾性部材、フッ素樹脂、ポリエチレンなどの合成樹脂から構成された保護キャップ部材30が、吐出口9に予め螺着されている。この保護キャップ部材30には、後述する挿入混合部材20を液密状態で挿通摺動可能な挿通孔31が形成されている。なお、この保護キャップ部材30は、吐出口9に予め螺着したが、使用時に螺着するようにすることも可能である。
【0029】
また、吐出口9には、使用時に、後述するように挿入混合部材本体21の先端などの先の尖った部材などで突き刺すことによってその仮着状態が解除されたり、または孔を開けることができる閉塞部材10によって閉塞されている。
【0030】
さらに、この吐出口9は、後述するように、使用時に保護キャップ部材30を吐出口9から取り外した後、別途、図3に示したような形状の本発明の複成分混合型塗布容器1とともに用いるために用意された混合吐出部材40の内壁41の下端に設けられた雌ねじ42を吐出口9の雄ねじ8に螺着させて係合することができるようになっている。この混合吐出部材40は、断面略円錐形状であって、その内壁41に、螺旋形状の混合翼部材43が形成されており、この中を容器本体2から吐出された成分が通過することによって撹拌され、撹拌混合が促進されて混合吐出部材40の上部に設けられた吐出孔44より吐出されるようになっている。
【0031】
なお、本実施例の場合には、吐出口9と保護キャップ部材30を螺着によって係合したが、図4に示したように、吐出口9の外周に嵌合凸部9aを、保護キャップ部材30の内壁にこの嵌合凸部9aに嵌合する嵌合凹部34を設けて、この保護キャップ部材30を合成樹脂などの可撓性の材料から構成して、これらを嵌合するようにして脱着自在に係合するようにしてもよい。また、この構造を、図示しないが、吐出口9と混合吐出部材40との係合の場合にも同様に適用することも勿論可能である。
【0032】
ところで、塗布容器本体2内は、第1成分収容部16となっており、複成分混合型の少なくとも1成分が収容されている。
一方、図5は、本発明において用いられる挿入混合部材20を示している。この挿入混合部材20は、円筒形状の筒状の挿入混合部材本体21と、挿入混合部材本体21の上下の開口部22,23をそれぞれ閉蓋するように装着したキャップ形状の上蓋部材24と下蓋部材25とを備えている。
【0033】
そして、この挿入混合部材20内は、第2成分収容部20aとなっており、複成分混合型の残りの成分が収容されている。
この場合、上蓋部材24と下蓋部材25の内側にはそれぞれ、雌ねじ24a,25aが螺設されており、それぞれ挿入混合部材の上下端の外周壁に螺設した雄ねじ26,27に螺合することによって、挿入混合部材本体21の上下の開口部22,23をそれぞれ脱着自在に螺着して閉蓋するようになっている。
【0034】
なお、挿入混合部材本体21の外径は、保護キャップ部材30の挿通孔31の内径とほぼ同じ寸法になっている。また、その長さは、後述するように挿入混合部材本体21を保護キャップ部材30の挿通孔31を介して塗布容器本体2内に挿入した際に手で把持して操作できるように、塗布容器本体2の底部3と塗布容器本体2の上部の吐出口9の距離よりも長くなっている。
【0035】
なお、本実施例の場合には、上蓋部材24と下蓋部材25を、挿入混合部材本体21の上下の開口部22,23をそれぞれ脱着自在に螺着して閉蓋するようにしたが、図6に示したように、上蓋部材24と下蓋部材25をアルミ蒸着したポリエチレンなどのフィルムとして、これを挿入混合部材本体21の上下の開口部22,23に溶着して、使用時に上蓋部材24と下蓋部材25を開口部22,23から剥がすことができるようにすることもできる。この場合には、上蓋部材24と下蓋部材25に、溶着部分24b,25bより外側に突出する把持部分24c,25cを設けておけば、剥がし易くなるので好ましい。
【0036】
また、挿入混合部材本体21の上端部分には、図6に示したように、保護キャップ部材30の挿通孔31から突出する部分に、微少な凹凸を形成した把持部分21bを形成しておけば、手で把持して操作し易くなるので好ましい。
【0037】
図7は、本発明において用いられる押し出し棒部材50を示しており、押し出し棒部材50は、円盤形状の押し出し部51と、押し出し部51に連結した支持棒部分52とを備えている。また、支持棒部分52には、後述するように、本発明の複成分混合型塗布容器に用いる固定用治具において、所定位置に押し出し棒部材50を固定するための切欠部54がその上方部分に設けられている。
【0038】
この場合、押し出し棒部材50の押し出し部51の外径は、後述するように、押し出し棒部材50を挿入混合部材本体21の上端の開口部22を介して、挿入混合部材本体21内に挿入できるように、挿入混合部材本体21の内径より僅かに小さくなっている。
【0039】
また、押し出し棒部材50の支持棒部分52の長さは、後述するように、押し出し棒部材50を挿入混合部材本体21の上端の開口部22を介して、挿入混合部材本体21内に挿入した後、下方に付勢しながら挿入混合部材本体21を引き上げることができるように、挿入混合部材本体21の長さよりも長くなっている。
【0040】
さらに、押し出し棒部材50の支持棒部分52の上端部には、図7に示したように、微少な凹凸を形成した把持部分53を形成しておけば、手で把持して操作し易くなるので好ましい。
【0041】
なお、挿入混合部材20、押し出し棒部材50の材質は特に限定されるものではなく、挿入混合部材20に収容する成分に応じて、例えば、アルミなどの金属、フッ素樹脂、ポリエチレンなどの合成樹脂、ダンボールなどの紙の表面にアルミを蒸着したものなどが使用可能であり、これらを適宜組み合わせることも可能である。さらに、これらの部材の寸法、形状も適宜変更可能であり、例えば、挿入混合部材本体21の形状を多角形円筒状にしてこれに応じて押し出し棒部材50の押し出し部51の形状も多角形盤状とすることも可能である。
【0042】
図8は、本発明の複成分混合型塗布容器に用いる固定用治具の一実施例を示す斜視図、図9は、図8のIX−IX線での断面図、図10は、図8のX−X線での断面図である。
【0043】
固定用治具60は、円盤形状の台座61を備え、台座61の上面の一側には部分円管形状の支持柱部材62が立設されている。
この支持柱部材62の上端部には、円盤形状の押し出し棒部材固定用の係止部材63が固定されている。係止部材63には、スリット64が外周部分から中心部分に向かって設けられており、その中心部分に押し出し棒部材50の支持棒部分52を挿通支持するための支持孔65が形成されている。
【0044】
図9に示したように、係止部材63の内部には、摺動孔66が形成されており、摺動孔66の内部には、押し出し棒部材固定用の係止片68が摺動孔66に沿って摺動可能に装着されており、バネ部材67によって、この係止片68は、支持孔65方向に付勢されている。また、この係止片68の先端の係止突設部68aは、摺動孔66の支持孔65に開口する開口66aを介して支持孔65内に突出して、図9に示したように、押し出し棒部材50の支持棒部分52の切欠部54と係合し、押し出し棒部材50を所定の位置に固定するようになっている。
【0045】
また、係止片68の上部には、スライド操作片68bが設けられており、スライド操作片68bは、摺動孔66の上方に形成されたスライド用スリット開口69を介して、係止部63の上面に突出するようになっている。このスライド操作片68bを、図9に示したように、矢印に示したように係止部63の外周側方向に操作することによって、バネ部材67に抗して係止片68を移動させることによって、係止突設部68aと押し出し棒部材50の支持棒部分52の切欠部54との係合を解除できるようになっている。
【0046】
また、支持柱部材62の中間部分には、支持柱部材62の内壁62aに沿って上下方向に摺動可能な円盤形状の塗布容器固定用の係止部材70が設けられている。そして、係止部材70の係止部材本体71の中央部分には、塗布容器本体2の、保護キャップ部材30を装着した吐出口9を挿通するための挿通孔72が形成されている。
【0047】
図10に示したように、係止部材70の基端部73は、支持柱部材62の内部に上下方向に形成された摺動孔80内に上下方向に摺動可能に装着され、係止部材70の基端部73と係止部材本体71との連結部74が、摺動孔80の内壁62a側に形成されたスリット開口82を上下に摺動することにより、係止部材70が支持柱部材62の内壁62aに沿って上下方向に摺動可能となっている。
【0048】
なお、係止部材70の基端部73は、摺動孔80に装着されたバネ部材81によって、下方向に付勢されており、後述するように、保護キャップ部材30を装着した吐出口9を挿通孔72に挿通して、塗布容器本体2を台座61と係止部材70の間に装着した際に、係止部材本体71の下面71aが塗布容器本体2の上壁6に当接して、塗布容器本体2を固定用治具60に固定できるようになっている。
【0049】
また、摺動孔80の支持柱部材62の外壁62b側には、スリット開口83が設けられており、このスリット開口83を介して、係止部材70の基端部73の外壁側にスライド操作片75が突設されている。このスライド操作片75を、図10の上方向に操作することによって、バネ部材81に抗して係止部材本体71を上方向に移動させることにより、係止部材本体71の下面71aと塗布容器本体2の上壁6との当接を解除するとともに、保護キャップ部材30を装着した吐出口9を挿通孔72から取り外して、塗布容器本体2を固定用治具60から取り外すことができるようになっている。
【0050】
このように構成される塗本発明の複成分混合型塗布容器1は、下記のようにして使用される。
先ず、例えば、前述した▲1▼の反応型ポリマーと水分を含んだ▲4▼の充填剤、老化防止剤を主材として、塗布容器本体2内の第1成分収容部16に収容するとともに、▲2▼の硬化触媒と▲5▼の接着付与剤および必要に応じて▲6▼の色粉を副剤として、挿入混合部材20内の第2成分収容部20aに収容する。
【0051】
なお、これらの成分の組み合わせ、収容部分は適宜変更可能であるが、挿入混合部材20内の第2成分収容部20aに収容する成分は、挿入混合部材本体21の上下の開口部に装着した上蓋部材24と下蓋部材25を取り外して、挿入混合部材本体21を保護キャップ部材30の挿通孔31を介して塗布容器本体2内に挿入する際に、第2成分収容部20aに収容した成分が、下方の開口部23を介して漏洩しないように、固体状、ある程度粘性を有する液体状、ゲル状などとすることが望ましい。
【0052】
このような組み合わせとして、例えば前述した▲1▼〜▲6▼の成分を例に挙げれば、(1) ▲1▼の反応型ポリマーと水分を含んだ▲4▼の充填剤、老化防止剤からなる主材と、▲2▼の硬化触媒と▲5▼の接着付与剤からなる硬化剤とを、第1成分収容部16に収容するとともに、挿入混合部材20内の第2成分収容部20aに▲6▼の色粉を収容する場合、
(2) 前述の主材と色粉を第1成分収容部16に収容するとともに、硬化剤を第2成分収容部20aに収容する場合、
などがある。
【0053】
なお、挿入混合部材20内の第2成分収容部20aに少なくとも▲6▼の色粉を収容する場合には、色粉の色を種々選択した他種類の挿入混合部材20を用意しておけば、色の選択範囲が広がることになる。
【0054】
また、挿入混合部材20内の第2成分収容部20aに収容される成分の高さは、図17に示したように、挿入混合部材本体21を塗布容器本体2内に挿入して、その下端部が塗布容器本体2の底部3の底部ピストン部材5に当接するように配置した際に、塗布容器本体2内に収容した第1成分収容部16の上端液面L’と一致しており、吐出の際の成分の混合の均一化が図れるようになっている。
【0055】
そして、図8に示した固定用治具を準備して、図11に示したように、係止部材70の係止部材本体71を上方向に押し上げる。この際、図10の点線で示したように、スライド操作片75を上方向に操作することによって、バネ部材81に抗して係止部材本体71を上方向に移動させて、塗布容器本体2の保護キャップ30が装着された吐出口9を、係止部材70の挿通孔72に挿通する。これにより、バネ部材81の付勢力によって、図10の実線で示したように、係止部材本体71が下方に移動して、係止部材本体71の下面71aが塗布容器本体2の上壁6に当接して、塗布容器本体2が固定用治具60に固定される。
【0056】
そして、使用に際して、図12の点線で示したように、挿入混合部材20の上蓋部材24と下蓋部材25とを挿入混合部材本体21の上下の開口部22,23から取り外した後、挿入混合部材本体21の上端部分を把持して、押し出し棒部材50の把持部分53を手で把持して、押し出し棒部材50の押し出し部51を挿入混合部材本体21の上端の開口部22を介して、挿入混合部材本体21内に僅かに挿入する。
【0057】
この状態で、図12の矢印で示したように、押し出し棒部材50の支持棒部分52を、スリット64を介して側方より支持孔65に装着する。この際、押し出し棒部材50の支持棒部分52に押されて、バネ部材67に抗して係止片68が図12の矢印方向に外周側に移動して、その先端の係止突設部68aが開口66aを介して摺動孔66内に引き込まれる。
【0058】
そして、図13に示したように、予め保護キャップ30に形成された挿通孔31から、挿入混合部材本体21を用いて押し込んだり又はねじこんだりすることによって、その先端部を、吐出口9を介して塗布容器本体2内に挿入して、閉塞部材10の仮着状態を解除して孔を開ける。なお、この場合、閉塞部材10の仮着状態を解除して孔を開けるには、挿入混合部材本体21を用いないで、ドライバーなどの工具などで開けることも勿論可能である。
【0059】
さらに、このように孔を開けた後、図13に示したように、挿入混合部材本体21を塗布容器本体2内にさらに挿入して、図14および図17に示したように、その下端部が塗布容器本体2の底部3の底部ピストン部材5に当接するように配置する。この際、挿入混合部材本体21の上端部分を把持して、押し出し棒部材50の把持部分53を手で把持して、押し出し棒部材50を挿入混合部材本体21の塗布容器本体2内への挿入と同期して、下方に移動させる。
【0060】
その後、図14に示したように、さらに押し出し部51を挿入混合部材本体21の上端の開口部22を介して、挿入混合部材本体21内に挿入することによって、図9に示したように、係止片68の先端の係止突設部68aは、摺動孔66の支持孔65に開口する開口66aを介して支持孔65内に突出して、押し出し棒部材50の支持棒部分52の切欠部54と係合し、押し出し棒部材50を所定の位置に固定する。
【0061】
この際、塗布容器本体2内に収容した第1成分収容部16の上端液面は、図17に示したように、LからL'へと上昇するが、押し出し棒部材50の押し出し部51の下面51aがこの液面L'と一致するように押し出し棒部材50の切欠部54の位置が予め設定されたおり、これによって吐出の際の成分の混合の均一化が図れるようになっている。
【0062】
そして、図15および図18の矢印で示したように、押し出し棒部材50を下方に付勢しつつ、挿入混合部材本体21を保護キャップ30の挿通孔31をガイドとして上方に引き上げれば、挿入混合部材本体21の第2成分収容部20aに収容された成分Bが塗布容器本体内に押し出されて、塗布容器本体2内の第1成分収容部16に予め収容した成分部分Aの内周側に残りの成分が充填される。
【0063】
このように、塗布容器本体2内に、第2成分収容部20aに収容された成分を充填した後、スライド操作片68bを、図9に示したように、矢印に示したように係止部材63の外周側方向に操作することによって、バネ部材67に抗して係止片68を移動させることによって、係止突設部68aと押し出し棒部材50の支持棒部分52の切欠部54とに係合を解除する。
【0064】
そして、図16に示したように、挿入混合部材本体21とともに、押し出し棒部材50を上方に移動させて、塗布容器本体2の保護キャップ30の挿通孔31を介して塗布容器本体2内から取り出すとともに、押し出し棒部材50を係止部63のスリット64を介して、挿入混合部材本体21とともに、押し出し棒部材50を取り出す。
【0065】
その後、スライド操作片75を、図10の上方向に操作することによって、バネ部材81に抗して係止部材本体71を上方向に移動させることにより、係止部材本体71の下面71aと塗布容器本体2の上壁6との当接を解除するとともに、保護キャップ部材30を装着した吐出口9を挿通孔72から取り外して、塗布容器本体2を固定用治具60から取り外す。
【0066】
そして、図19に示したように、保護キャップ部材30を吐出口9から取り外した後、別途、図3に示したような形状の本発明の複成分混合型塗布容器1とともに用いるために用意された混合吐出部材40の内壁に設けられた雌ねじ42を吐出口9の雄ねじ8に螺着させて係合する。
【0067】
この混合吐出部材40は、断面略円錐形状であって、その内壁41に、螺旋形状の混合翼部材43が形成されており、この中を容器本体2から吐出された成分が通過することによって、混合翼部材43によって撹拌混合が促進されて混合吐出部材40の上部に設けられた吐出孔44より吐出されるようになっている。
【0068】
したがって、この状態で、別途用意したコーキングガン(図示せず)に、複成分混合型塗布容器1を装着した後、このコーキングガンを用いて、塗布容器本体底部に設けられた底部ピストン部材5を、図19の矢印および一点鎖線で示したように、上部に設けられた吐出孔44方向に押しつけて、この吐出孔44を、例えば、被塗布部分の目地などの部分にあてれば、混合された混合成分(シーリング剤)が塗布され、直ちに硬化する。
【0069】
この場合、図20に示したように、挿入混合部材本体21の第2成分収容部20aに収容された成分Bが、塗布容器本体2内に塗布容器の最上部から最下部まで、同一幅で円柱状に塗布容器本体2内の第1成分収容部16に予め収容した成分部分Aの内周側に充填される。従って、吐出口を介して吐出される成分は、その水平断面が外周側に塗布容器本体内に予め収容した成分部分が円環状に、その内周側に残りの成分が円形状に均一に分布する。しかも、このような均一な分布が、塗布容器本体内に塗布容器の最上部から最下部まで存在することになるので、吐出の初期段階から終了段階に至るまで、吐出口を介して吐出される成分が均一に混合される。
【0070】
なお、容器本体2内での撹拌混合が十分である場合には、混合吐出部材40を用いずに、図21に示したような、従来タイプの吐出部材104を用いることも勿論可能である。
【0071】
また、本実施例では、挿入混合部材本体21の第2成分収容部20aに収容された成分を塗布容器本体2内に充填する際に、固定用治具60を用いて、塗布容器本体2を固定するとともに、押し出し棒部材50を所定位置に固定するようにしたが、勿論この他の治具を用いることも可能であり、また、このような治具を用いないで操作することも勿論可能である。
【0072】
さらに、本実施例では、操作しやすいため、また、挿入混合部材本体21の第2成分収容部20aに収容された成分を塗布容器本体2内に充填する際に、塗布容器本体2内の第1成分収容部16に予め収容した成分の反発圧力に負けて、充填成分を上方へ押し上げられるのを防止するために、挿入混合部材本体21を塗布容器本体2内に挿入する前に、押し出し棒部材50を挿入混合部材本体21内に挿入しておいたが、挿入混合部材本体21を塗布容器本体2内に挿入した後、押し出し棒部材50を挿入混合部材本体21内に挿入することも勿論可能である。
【0073】
なお、本発明の複成分混合型塗布容器は、二液混合硬化型の接着剤やシーリング剤に限らず、例えば、マヨネーズとケチャップを混合してパンなどの食品に塗布する際など、液体の混合の場合に限らず、液体と流動体との混合、流動体同士の混合、固体と液体の混合など、あらゆる分野の複成分混合型の成分を混合して塗布する塗布容器として適用することが可能であり、何ら限定されるものではない。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、使用時に、挿入混合部材の上下蓋部材を取り外した後、挿入混合部材本体を塗布容器本体の上部に形成された吐出口より挿入し、挿入混合部材本体内に、上方より挿入した押し出し棒部材を下方に付勢しつつ、挿入混合部材本体を上方に引き上げることにより、挿入混合部材本体に収容した残りの成分を塗布容器本体内に押し出して、塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に残りの成分を均一に充填できる。
【0075】
すなわち、残りの成分が、塗布容器本体内に塗布容器の最上部から最下部まで、同一幅で円柱状に塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に充填される。従って、このように残りの成分を充填した後に、挿入混合部材本体と押し出し棒部材を容器本体内より取り出し、吐出口を介して両成分を吐出する際に、吐出口を介して吐出される成分は、その水平断面が外周側に塗布容器本体内に予め収容した成分部分が円環状に、その内周側に残りの成分が円形状に均一に分布する。しかも、このような均一な分布が、塗布容器本体内に塗布容器の最上部から最下部まで存在することになるので、吐出の初期段階から終了段階に至るまで、吐出口を介して吐出される成分が均一に混合される。
【0076】
これによって、複数の成分を簡単に混合でき、塗布容器本体の上部に形成された吐出口から混合された成分を目地などの被塗布部分に簡単に塗布することができる。
【0077】
従って、複数の成分を脱水操作などの操作を必要とせず簡単に収納でき、その構造も簡単であり、部品点数も少なく、廃棄物が少量ですむ。さらに、挿入混合部材ならびに押し出し棒部材の繰り返し使用により廃棄物が少量ですむ。しかも別途撹拌装置を用いることなく、現場にて各成分を簡単に混合できるので、その塗布作業が容易に行える。
【0078】
また、本発明では、塗布容器本体の上部に形成された吐出口に、挿入混合部材本体を液密状態で挿通摺動可能な挿通孔が形成された保護キャップ部材を脱着自在に装着するように構成されているので、塗布容器本体の上部に形成された吐出口を介して挿入した混合部材本体内に、上方より挿入した押し出し棒部材を下方に付勢しつつ、挿入混合部材本体を上方に引き上げることにより、挿入混合部材本体に収容した残りの成分を塗布容器本体内に押し出すことにより、塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に残りの成分を充填する際に、吐出口を介して、塗布容器本体内に収容した成分が漏洩するのが防止できる。
さらに、本発明では、塗布容器本体の上部に形成された吐出口に、混合翼部材が内部に形設された混合吐出部材を、脱着自在に装着するように構成されているので、挿入混合部材本体および押し出し棒部材にて充填された成分と塗布容器本体内に予め収容した成分とを吐出口から吐出する際に、混合吐出部材を通過させ、混合翼部材によって、吐出口から吐出する両成分の混合撹拌をより促進することができる。
【0079】
従って、本発明によれば、複成分混合硬化型の接着剤やシーリング剤などを少なくとも2成分に分離して収納しつつ、使用時にこれらの成分を混合撹拌して、目地などの被塗布部分に簡単に塗布することが可能な複成分混合型塗布容器を提供でき、しかも、例えば、マヨネーズとケチャップを混合してパンなどの食品に塗布する際など、液体の混合の場合に限らず、液体と流動体との混合、流動体同士の混合、固体と液体の混合など、あらゆる分野の複成分混合型の成分を混合して塗布する塗布容器および複成分混合方法を提供できる。
【0080】
さらに、接着剤、シーリング剤などに適用する場合、挿入混合部材内の第2成分収容部に少なくとも色粉を収容する場合には、色粉の色を種々選択した他種類の挿入混合部材を用意しておけば、色の選択範囲が広がることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の複成分混合型塗布容器の第1の実施例の部分切欠斜視図である。
【図2】図2は、図1の複成分混合型塗布容器の縦断面図である。
【図3】図3は、本発明の複成分混合型塗布容器とともに用いる混合吐出部材を装着した状態を示す部分拡大断面図である。
【図4】図4は、本発明の複成分混合型塗布容器の保護キャップ部材と吐出口の係合状態を示す別の実施例の部分拡大断面図である。
【図5】図5は、本発明において用いられる挿入混合部材の実施例を示す縦断面である。
【図6】図6は、本発明において用いられる挿入混合部材の別の実施例を示す斜視図である。
【図7】図7は、本発明において用いられる押し出し棒部材の実施例の斜視図である。
【図8】図8は、本発明の複成分混合型塗布容器に用いる固定用治具の一実施例を示す斜視図である。
【図9】図9は、図8のIX−IX線での断面図である。
【図10】図10は、図8のX−X線での断面図である。
【図11】図11は、本発明の複成分混合型塗布容器を固定用治具に装着する状態を説明する斜視図である。
【図12】図12は、本発明の押し出し棒部材を挿入した挿入混合部材本体を固定用治具に装着する状態を説明する斜視図である。
【図13】図13は、固定用治具に装着した本発明の複成分混合型塗布容器内に押し出し棒部材を挿入した挿入混合部材本体を挿入する状態を説明する斜視図である。
【図14】図14は、固定用治具に装着した本発明の複成分混合型塗布容器内に挿入した挿入混合部材本体内の所定位置に押し出し棒部材を固定する状態を説明する斜視図である。
【図15】図15は、固定用治具に装着した本発明の複成分混合型塗布容器内に挿入した挿入混合部材本体および押し出し棒部材を用いて、挿入混合部材本体に収容した成分を塗布容器内に充填する状態を説明する斜視図である。
【図16】図16は、固定用治具に装着した本発明の複成分混合型塗布容器、挿入混合部材本体および押し出し棒部材を固定用治具より取り外す状態を説明する斜視図である。
【図17】図17は、本発明の複成分混合型塗布容器に挿入混合部材本体および押し出し棒部材を挿入した状態を説明する縦断面図である。
【図18】図18は、挿入混合部材本体および押し出し棒部材を用いて、挿入混合部材本体に収容した成分を塗布容器内に充填する状態を説明する縦断面図である。
【図19】図19は、本発明の複成分混合型塗布容器の吐出口に混合吐出部材を装着して使用する状態を説明する縦断面図である。
【図20】図20は、図19のXX−XX線での断面図である。
【図21】図21は、従来の一液タイプの塗布容器の縦断面図である。
【図22】図22は、従来の二液タイプの塗布容器の縦断面図である。
【図23】図23は、従来の一液タイプの塗布容器をコーキングガンを用いて使用する状態を説明する概略図である。
【図24】図24は、従来の二液タイプの塗布容器とともに用いるカートリッジの概略図である。
【符号の説明】
1・・・・複成分混合型塗布容器
2・・・・塗布容器本体
5・・・・底部ピストン部材
7・・・・吐出孔
8・・・・雄ねじ
9・・・・吐出口
10・・・・閉塞部材
16・・・・第1成分収容部
20・・・・挿入混合部材
20a・・・・第2成分収容部
21・・・・挿入混合部材本体
22,23・・・・開口部
24・・・・上蓋部材
25・・・・下蓋部材
30・・・・保護キャップ部材
31・・・・挿通孔
32・・・・雌ねじ
40・・・・混合吐出部材
42・・・・雌ねじ
43・・・・混合翼部材
44・・・・吐出孔
50・・・・押し出し棒部材
51・・・・押し出し部
52・・・・支持棒部分
60・・・・固定用治具
Claims (5)
- 内部に複成分混合型の少なくとも1成分を収容した筒状の塗布容器本体と、
筒状の挿入混合部材本体に残りの成分を充填して、該挿入混合部材本体の上下端を脱着自在な蓋部材で閉蓋した挿入混合部材と、
前記挿入混合部材本体に挿入される押し出し棒部材とを備え、
前記挿入混合部材の上下蓋部材を取り外した後、挿入混合部材本体を塗布容器本体の上部に形成された吐出口より挿入し、
前記挿入混合部材本体内に、上方より挿入した押し出し棒部材を下方に付勢しつつ、挿入混合部材本体を上方に引き上げることにより、挿入混合部材本体に収容した残りの成分を塗布容器本体内に押し出して、塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に残りの成分を充填し、
前記挿入混合部材本体とともに、押し出し棒部材を上方に移動させて、塗布容器本体の上部に形成された吐出口を介して、塗布容器本体から押し出し棒部材とともに、挿入混合部材本体を取り出し、
前記吐出口を介して両成分を吐出することにより混合するように構成したことを特徴とする複成分混合型塗布容器。 - 前記塗布容器本体の上部に形成された吐出口に、挿入混合部材本体を液密状態で挿通摺動可能な挿通孔が形成された、前記成分の漏洩を防止する保護キャップ部材を脱着自在に装着するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の複成分混合型塗布容器。
- 前記塗布容器本体の上部に形成された吐出口に、挿入混合部材本体および押し出し棒部材にて充填された成分と塗布容器本体内に予め収容した成分とを吐出口から吐出する際にさらに前記両成分の混合撹拌する混合翼部材が内部に形設された混合吐出部材を、脱着自在に装着するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の複成分混合型塗布容器。
- 複成分混合型の複成分を混合するための混合方法であって、
筒状の塗布容器本体の内部に複成分混合型の少なくとも1成分を収容し、
筒状の挿入混合部材本体に残りの成分を充填して、該挿入混合部材本体の上下端を脱着自在な蓋部材で閉蓋した挿入混合部材を、その上下蓋部材を取り外した後、挿入混合部材本体を塗布容器本体の上部に形成された吐出口より挿入し、
前記挿入混合部材本体内に、上方より挿入した押し出し棒部材を下方に付勢しつつ、挿入混合部材本体を上方に引き上げることにより、挿入混合部材本体に収容した残りの成分を塗布容器本体内に押し出して、塗布容器本体内に予め収容した成分部分の内周側に残りの成分を充填し、
前記挿入混合部材本体とともに、押し出し棒部材を上方に移動させて、塗布容器本体の
上部に形成された吐出口を介して、塗布容器本体から押し出し棒部材とともに、挿入混合部材本体を取り出し、
吐出口を介して両成分を吐出することより両成分を混合することを特徴とする複成分の混合方法。 - 前記塗布容器本体の上部に形成された吐出口に、混合翼部材が内部に形設された混合吐出部材を装着し、
前記挿入混合部材本体および押し出し棒部材にて充填された成分と塗布容器本体内に予め収容した成分とを吐出口から吐出する際に、前記混合吐出部材の内部に形設され混合翼部材によって、前記両成分を混合撹拌することを特徴とする請求項4に記載の複成分の混合方法。
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