JP3552707B2 - ハイブリッド自動車の動力伝達装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関(以下、エンジン),電気動力装置(以下、モータ)及び動力伝達装置から成るパワートレイン系の構造に関し、特にパワートレイン系の伝達効率向上を図る動力伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パワートレイン系の伝達効率向上を図る動力伝達装置を用いた公知例として特開平8−98322号公報に記載されたものがある。
【0003】
この公報には、増速機を介してエンジンと発電機が連結され、かつ発電機出力軸からのトルクがクラッチを介してモータに伝達されるパワートレイン構造が記載されている。前記パワートレイン構造では、前記発電機とモータにより出力軸の高精度な回転数合わせが可能となるため、前記クラッチの締結・解放によるシリーズモード・パラレルモード(シリーズモード:エンジンで発電したエネルギーを用いモータのみで走行、パラレルモード:エンジン及びモータで走行)切り換え時のトルク変動が抑制できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のようなシステムにおける変速機のアクチュエータ故障時に、運転者に不快感を与えるようなショックの抑制、また危険回避を実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エンジンの出力により駆動される発電機と、前記発電機の発電出力により充電されるバッテリーと、前記バッテリーの放電出力により駆動されるモータと、変速比を変更するように前記エンジンの出力軸と駆動軸間に設けられた歯車列を選択するクラッチ機構のアクチュエータを備え、前記アクチュエータが動作しなくなり、歯車がエンジン出力軸に固定される故障時には、前記エンジンのトルクがゼロになるように制御するとともに、前記発電機及び前記モータによる走行を実行するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
【0008】
図1は本発明の一実施形態に係るハイブリッド自動車システムの構成である。図1に示されているシステムは、エンジン1の出力軸2には、噛み合い歯車3を有する低速用エンジン側歯車4,噛み合い歯車5を有する高速用エンジン側歯車6,前記低速用エンジン側歯車4及び高速用エンジン側歯車6と前記出力軸2を直結するハブ7及びスリーブ8が設けられている。前記低速用エンジン側歯車4及び高速用エンジン側歯車6が前記出力軸2の軸方向に移動しないようストッパー(図示しない)が設けられている。前記ハブ7の内側には、前記出力軸2の複数の溝9と噛み合う溝(図示しない)が設けてあり、前記ハブ7は前記出力軸2の軸方向には移動可能になっているが、前記出力軸2の回転方向への移動は制限される。よって、前記エンジン1から出力されるトルクは、前記ハブ及びスリーブに伝達される。前記エンジン1からのトルクを前記低速用エンジン側歯車4及び高速用エンジン側歯車6へ伝達するためには、前記スリーブ8を前記出力軸2の軸方向に移動させ、前記噛み合い歯車3あるいは5と前記ハブ7とを直結する必要がある。前記噛み合い歯車3及び5と前記ハブ7には、同一の溝が設けてあり、前記スリーブ8の内側には前記ハブ7に噛み合う溝(図示しない)が設けてある。前記スリーブ8の移動には、ラック11,ラック11と噛み合う小歯車12及びステッピングモータ(1)13から成るリニアアクチュエータが用いられる。また、前記スリーブ8の外周部を前記出力軸2の回転方向にはフリーになっており、前記スリーブ8の回転に対して回転しないレバー14が設けられている。前記ハブ7,前記スリーブ8,前記噛み合い歯車3,前記噛み合い歯車5から成るクラッチ機構をドッグクラッチと称している。この機構は、前記エンジン1などの動力源からのエネルギーを高効率でタイヤ10に伝達することが可能になり燃費低減が図れる。また、前記ステッピングモータ(1)13は、予め設定されたステップ数により回転角度が認識できるため、前記ラック11の移動位置が判断できる。よって、現在、前記低速用エンジン側歯車4が使われているか高速用エンジン側歯車6なのか、あるいは中立位置なのかの判断が可能になる。前記ステッピングモータの代わりに前記ラックの位置を検出するセンサと直流モータの組み合わせでも上記判断が可能である。
【0009】
上記のクラッチ機構及びリニアアクチュエータは、前記エンジン1の出力軸2と発電機15の出力軸16との直結のためにも適用される。前記出力軸2には、前記出力軸2と一体になって回転する、噛み合い歯車17を有する前記エンジン1の回転数Ne検出用歯車18が設けられている。また、前記出力軸16には、前記出力軸16と一体になって回転し、かつ前記出力軸16の軸方向に溝19に沿って移動可能なハブ20と噛み合い歯車21を有する前記発電機15の回転数Ng検出用歯車22が設けられている。前記ハブ20の外周にはスリーブ23が設けられている。さらに、前記出力軸2及び前記出力軸16の間には、スラストベアリング24が設けられており、前記2つの出力軸の接触による摩擦抵抗を低減し、かつ軸の芯づれを防止している。リニアアクチュエータ部は、レバー25,ラック26,小歯車27及びステッピングモータ(2)28から構成される。車両(図示しない)駆動用のモータ29の出力軸30には、前記低速用エンジン側歯車4及び前記高速用エンジン側歯車6と噛み合う低速用モータ側歯車31及び高速用モータ側歯車32が設けられている。前記低速用モータ側歯車31は、前記モータ29の回転数Nm検出用としても用いられる。また、前記出力軸30には、最終減速歯車33が設けられ、前記モータ29のみでの走行が可能になっている。
【0010】
前記エンジン1では、吸気管34に設けられた電子制御スロットル35(スロットルバルブ36,駆動モータ37,スロットルセンサ38から成る)により吸入空気量が制御され、前記空気量に見合う燃料量が燃料噴射装置39から噴射される。また、前記空気量及び燃料量から決定される空燃比,エンジン回転数などの信号から点火時期が決定され、点火装置40により点火される。前記燃料噴射装置39には、燃料が吸気ポートに噴射される吸気ポート噴射方式あるいはシリンダ内に直接噴射される筒内噴射方式があるが、エンジンに要求される運転域(エンジントルク,エンジン回転数で決定される領域)を比較して燃費が低減でき、かつ排気性能が良い方式のエンジンを選択することが望ましい。
【0011】
次に、前記エンジン1,前記発電機15及び前記モータ29の制御装置について図2の制御ブロック図、図3の目標駆動軸トルク特性及び図4の変速指令特性を用いて説明する。まず、図1のパワートレイン制御ユニット41には、アクセルペダル踏み込み量α,ブレーキ踏力β,シフトレバー位置Ii,バッテリー容量Vb,モータ回転検出器42から検出された回転前記モータ29回転数Nm,エンジン回転検出器43から検出されたエンジン回転数Ne及び発電機回転検出器44から検出された発電機回転数Ngが入力される。そして、前記パワートレイン制御ユニット41では前記エンジン1のトルクが演算され、通信手段であるLANによりエンジン制御ユニット45に送信される。前記エンジン制御ユニット45内では、前記エンジントルクを達成するスロットルバルブ開度,燃料量及び点火時期が演算され、それぞれのアクチュエータが制御される。また、前記パワートレイン制御ユニット41では、前記モータ29及び前記発電機15のトルク、前記ステッピングモータ(1)13及び前記ステッピングモータ(2)28のステップ数が演算され、それぞれLANによりモータ制御ユニット46に送信され各アクチュエータが制御される。前記モータ制御ユニット46は前記発電機15から得られた電力をバッテリー47に充電したり、前記モータ29などを駆動するため前記バッテリー47から電力を供給したりする。図2において、前記パワートレイン制御ユニット41では、まず、処理48で、前記モータ回転数Nmから車速Vspが関数fにより演算される。次に、処理49では、前記車速Vsp,アクセルペダル踏み込み量α,ブレーキ踏力β,シフトレバー位置Iiから運転者が意図する目標の駆動軸トルクTtarが演算される。そして、処理50で前記目標駆動軸トルクTtarと前記車速Vspから変速指令Ssが演算され、前記低速用歯車3か高速用歯車6かが選択される。最後に、処理51で前記目標駆動軸トルクTtar,前記車速Vsp,バッテリー容量Vb,エンジン回転数Ne及び発電機回転数Ngから各アクチュエータのトルク(エンジントルクTe,モータトルクTm,発電機トルクTg,ステッピングモータ(1)のステップ数Sn1,ステッピングモータ(2)のステップ数Sn2が演算され出力される。
【0012】
図3において、横軸は前記車速Vsp,縦軸は前記目標駆動軸トルクTtarである。前記2つの軸の交点より上側が前記駆動軸トルクが正,下側が負を表わす。また、前記交点より右側が前進,左側が後退を表わす。実線が前記アクセルペダル踏み込み量α(%表示)、斜線がブレーキ踏力βである。前記アクセルペダル踏み込み量αの%が大きいほど運転者は大きな加速感を要求するため前記目標駆動軸トルクTtarが大きくなる。ここで、後退の場合は、前進走行ほど車速を上昇させる必要がないため、前記目標駆動軸トルクTtarが小さくなっている。前記ブレーキ踏力βは図3の下に行くほど大きな値を示し、運転者が大きな減速度を要求していることを示している。また、前記アクセルペダル踏み込み量αが0%の低車速では、トルクコンバータ使用時のストールトルク発生を模擬するように前記目標駆動軸トルクを正にし前記モータ29のトルクを発生する。次に、前記エンジン1と前記モータ29の適用運転域について説明する。網掛け領域がモータ駆動域,斜線領域がエンジン駆動域である。通常、前記エンジン1及び前記モータ2の小型・軽量化及び高効率運転による燃費低減の点で前記前進,後退時の前記目標駆動軸トルクTtarが小さい領域では、前記モータ1のみの駆動する必要がある。また、前記目標駆動軸トルクTtarが負の場合は、前記モータ1による回生運転を実行し、運転者が要求する減速度とエネルギー回収による燃費低減を両立させる。
【0013】
図4では、前記エンジン1と前記モータ29の運転域をさらに高効率とするための、前記ドッグクラッチを用いた変速機構の変速指令Ss特性を示している。図4において、前記変速指令Ssは、前記車速Vsp及び前記目標駆動軸トルクTtarにより決定される。前記変速指令Ssは予め実験、あるいはシミュレーションにより全運転域の中で前記エンジン1と前記モータ29が最高効率になる値が求められ、前記パワートレイン制御ユニット41内の記憶手段(図示しない)に記憶されている。
【0014】
図5から図10の図面を用いて、図1に示したシステム構成の動作原理を説明する。図5はシリーズモードのシステム構成、図6は低速時パラレルモードのシステム構成、図7は高速時パラレルモードのシステム構成、図8はシリーズモード運転時のタイムチャート、図9はパラレルでモード運転時のタイムチャート、図10は変速機構切り換え時のタイムチャートである。
【0015】
図5において、シリーズモードとは、前記エンジン1で前記発電機15を駆動し、前記バッテリー47に充電された電力により前記モータ29を駆動して走行する運転である。この場合、前記ステッピングモータ(1)13を右回転させ、前記ラック11を左に移動させ前記スリーブ8を中立位置に設定する。また、前記ステッピングモータ(2)28を左回転させ、前記ラック26を右に移動させ前記スリーブ23を前記発電機15の出力軸16に取り付けられた前記噛み合い歯車21に設定する。これにより、前記エンジン1は前記発電機15のみを駆動し前記バッテリー47への充電が可能になる。また、前記発電機15はモータとしても運転可能になっており、前記エンジン1が前記発電機15により始動される。次に、図5に示したシステムの走行の一例を図8を用いて説明する。図8は横軸時間に対し、縦軸は前記シフトレバー位置Ii,アクセルペダル踏み込み量α,ブレーキ踏力β,モータトルクTm,車速Vsp,バッテリー容量Vb,エンジン回転数Ne,ステッピングモータ(1)ステップ数Sn1,ステッピングモータ(2)ステップ数Sn2,発電機回転数Ngが示されている。走行条件は、車両停止状態から発進し、走行中前記アクセルペダル踏み込み量αを変化した場合である。前記シフトレバー位置がN(ニュートラル)の状態で、運転者がブレーキを踏んでいるため車両が停止している。また、バッテリー容量も充電不要の状態である。ここで、前記バッテリー容量が75%を超えると効率が低下し、かつ50%以下では電圧降下が大きくなり放電パワーが低下するため、前記バッテリー47の充電は図8に示した網掛け部分で実行することが望ましい。前記シフトレバー位置がN(ニュートラル)からD(ドライブ:前進)へ移動された(a点)後は、前記アクセルペダル踏み込み量αに応じてモータトルクTmが決定される。N−D変速(a点)直後は、前記アクセルペダル踏み込み量αが0%で低車速のため、前記ストールトルクにより前記モータトルクTmが正になり車両が走行し始める。その後、前記モータ29の使用により前記バッテリー容量Vbが減少する。そこで、前記バッテリー容量Vbが50%を下回った時点(b点)で前記発電機15をモータとして使用し前記エンジン1を始動する。その後、前記発電機15を発電機として使用し前記エンジン1のトルクにより充電を実行する。運転者が前記アクセルペダル踏み込み量αを0%(c点)にし、ブレーキを踏み込んだ場合(d点)は、前記モータ29により回生を実行し前記バッテリーに充電する。
【0016】
図6において、パラレルモードとは、前記エンジン1で前記発電機15を駆動し、前記バッテリー47に充電された電力により前記モータ29を駆動して走行すると同時に前記エンジン1のトルクの車両駆動用に適用する運転である。この場合、前記ステッピングモータ(1)13を右回転させ、前記ラック11を左に移動させ前記スリーブ8を前記低速用エンジン側歯車4に設けられた前記噛み合い歯車3に設定する。また、前記ステッピングモータ(2)28を右回転させ、前記ラック26を左に移動させ前記スリーブ23を前記エンジン1の出力軸2に取り付けられた前記噛み合い歯車17に設定する。これにより、前記エンジン1のトルクは低速用エンジン側歯車4,前記低速用モータ側歯車31を介してタイヤ10に伝達される。次に、図6に示したシステムの走行の一例を図9を用いて説明する。図9は横軸時間に対し、縦軸は前記シフトレバー位置Ii,アクセルペダル踏み込み量α,ブレーキ踏力β,モータトルクTm,エンジントルクTe,駆動軸トルクTo,車速Vsp,エンジン回転数Ne,ステッピングモータ(1)ステップ数Sn1,ステッピングモータ(2)ステップ数Sn2,発電機回転数Ngが示されている。走行条件は、車速一定走行中、前記アクセルペダル踏み込み量αを変化した場合である。前記アクセルペダル踏み込み量αを大きく踏み込み(e点)、前記目標駆動軸トルクTtarが増大する。よって、前記モータトルクTmの増加に加えて、前記エンジントルクTeを出力する必要がある。この時、前記エンジン1と前記発電機15が一体となっているため、前記発電機15により前記エンジン1の出力軸2を前記低速用エンジン側歯車4の回転数(前記モータ29の回転数)に合わせ、f点で前記ステッピングモータ(2)を正側(右回転:ラック11左へ移行)に回転させ、前記スリーブ8を前記低速用エンジン側歯車4の噛み合い歯車3に噛み合わせる。これにより、スムースな前記エンジントルクTeの追加によるパラレルモードが可能になる。また、前記アクセルペダル踏み込み量α低下時(g点)は、前記エンジントルクTeのみをゼロにし、前記モータトルクTmのみで走行する。この時は、減速時ショック低減の点から前記スリーブ8移動による変速を実施しない。
【0017】
図7の場合は、高速時のパラレルモードである。ここでは、前記ステッピングモータ(1)13を左回転させ、前記ラック11を右に移動させ前記スリーブ8を前記高速用エンジン側歯車6に設けられた前記噛み合い歯車5に設定する。また、前記ステッピングモータ(2)28を左回転させ、前記ラック26を右に移動させ前記スリーブ23を前記エンジン1の出力軸2から切り離す。これにより、前記エンジン1のトルクは前記高速用エンジン側歯車6,前記高速用モータ側歯車32を介してタイヤ10に伝達される。また、加速時は、前記発電機15が前記出力軸2と切り離されており、前記発電機イナーシャトルク分が低減できるため、前記エンジン1のトルクを増加する必要がなくなり加速時の燃費低減が図れる。次に、図7に示したシステムの走行の一例を図10を用いて説明する。図10は横軸時間に対し、縦軸は前記変速指令Ss,アクセルペダル踏み込み量α,ブレーキ踏β,モータトルクTm,エンジントルクTe,発電機トルクTg,駆動軸トルクTo,車速Vsp,エンジン回転数Ne,ステッピングモータ(1)ステップ数Sn1,ステッピングモータ(2)ステップ数Sn2が示されている。走行条件は、前記アクセルペダル踏み込み量α一定走行中、前記変速指令Ssが変化した場合である。前記変速指令Ssが変化(h点)した後、前記スリーブ8の移動により変速させるため、一時的に前記エンジントルクTe及び前記発電機トルクTgを増加させ、ステッピングモータ(1)のステップ数Sn1を負に設定し、前記高速用エンジン側歯車6への変速を実行する。これは、前記スリーブ8へトルクが生じている場合、前記スリーブ8の移動が困難なためである。上記変速時は、前記エンジン1からのトルクが低下するため、前記モータ29のトルクTmを燃費を無視して増加させ、前記トルク低下を防止している。この前記モータトルクTmの増加頻度は変速中のみであり、燃費増大にはつながらない。
【0018】
図11はアクチュエータ故障時のタイムチャートある。図11は横軸時間に対し、縦軸はフェールセイフフラグFf、前記変速指令Ss,アクセルペダル踏み込み量α,ブレーキ踏力β,モータトルクTm,エンジントルクTe,発電機トルクTg,駆動軸トルクTo,車速Vsp,ステッピングモータ(1)ステップ数Sn1,ステッピングモータ(2)ステップ数Sn2が示されている。フェールの条件は、前記ステッピングモータ(1)が動作しなくなり、前記低速用エンジン側歯車4が固定になった場合である。前記パワートレイン制御ユニット41で前記フェールを判断した場合(j点)、危険回避のためにも前記モータ29及び前記発電機15による走行を実行すべきであり、前記エンジン1からの入力を遮断する。よって、前記エンジントルクTeをj点からk点まで滑らかにゼロにしショックを低減し、かつ前記ステッピングモータ(2)のステップ数Sn2をゼロに戻して前記発電機15をモータとして使用するように設定する。また、斜線のように、フェールの条件が、前記ステッピングモータ(2)が前記発電機15の出力軸16に固定になった場合は、やはり前記エンジントルクTeをj点からk点まで滑らかにゼロにしショックを低減し、かつ前記ステッピングモータ(1)のステップ数Sn2をゼロに戻して前記変速位置を中立点に設定する必要がある。これにより、前記モータ29のみの走行となり、運転者に不快感を与えるようなショックの抑制と危険回避が可能になる。
【0019】
図12はワブルモータをリニアアクチュエータに適用した例である。以上述べてきたようなシステムの場合、変速の頻度が少ないため、変速以外の運転で前記ドッグクラッチ固定のエネルギーがない方が電力消費量が低減でき、より燃費低減が図れる。そこで、図12に示すリニアアクチュエータを適用した。前記スリーブ8に前記スリーブ8移動のためのレバー52が設けられている。前記レバー52には、ボール53を支える部材54が取り付けられており、前記ボールは、ねじ56の回転を前記レバー52に伝達しない構成になっている。前記ねじ56は、ステータ55に供給された電力により回転し、直線運動を行う。この前記ねじ56の直線により、前記レバー52及びスリーブ8が移動し、前記変速などが実行される。このリニアアクチュエータは、前記スリーブ8からの反力に対し、前記ねじ56とステータ55のねじ部が噛み合っているため移動せず、前記スリーブ8固定時のエネルギー(電力)が不必要になる。この前記ねじ56と前記ステータ55からなるモータをワブルモータと称する。
【0020】
本実施例の実施態様を以下に列挙する。
【0021】
実施態様1
内燃機関と、前記内燃機関の出力により駆動される発電機と、前記発電機の発電出力により充電されるバッテリーと、前記バッテリーの放電出力により駆動される電動機と、前記内燃機関の出力軸と前記電動機の出力軸との間に変速機構を備えた自動車の動力伝達装置において、前記変速機構に変速切り換えのためのクラッチ機構を設けたことを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0022】
実施態様2
実施態様1において、前記クラッチ機構は、締結あるいは解放している際、締結、解放のためのエネルギーを必要としない装置であることを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0023】
実施態様3
実施態様1において、前記クラッチ機構のクラッチがドッグクラッチであることを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0024】
実施態様4
実施態様3において、前記ドッグクラッチの駆動にリニア・アクチュエータを用いたことを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0025】
実施態様5
実施態様3において、前記ドッグクラッチのハブが前記内燃機関出力軸に設けられていることを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0026】
実施態様6
内燃機関の回転力と電動機の回転力を合成または切り換えて駆動輪を駆動し、前記内燃機関または前記駆動輪の回転力を発電機により電力に変換し、該電力を前記電動機に供給する機構を備えた自動車の動力伝達装置において、前記内燃機関と前記駆動輪の回転力伝達系統から前記発電機を切り離す機構を備えたことを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0027】
実施態様7
実施態様6において、前記内燃機関と前記駆動輪の回転伝達系統は、第1の変速比を持つ第1の伝達系統および第2の変速比をもつ第2の伝達系統を切り換える機構を有し、前記第1の伝達系統で回転が伝達される場合には前記内燃機関と前記駆動輪の回転力伝達系統から前記発電機を切り離し、前記第2の伝達系統で回転が伝達される場合には前記内燃機関と前記駆動輪の回転力伝達系統に前記発電機を接続することを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0028】
実施態様8
実施態様6において、前記内燃機関と前記駆動輪の回転伝達系統は、第1の変速比を持つ第1の伝達系統,第2の変速比をもつ第2の伝達系統、および前記内燃機関と前記駆動輪の回転伝達系統を切り離すニュートラル状態とを切り換える機構を有し、前記第1の伝達系統で回転が伝達される場合には前記内燃機関と前記駆動輪の回転力伝達系統から前記発電機を切り離し、前記第2の伝達系統で回転が伝達される場合および前記ニュートラル状態の場合には前記内燃機関と前記駆動輪の回転力伝達系統に前記発電機を接続することを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0029】
実施態様9
内燃機関の回転力と電動機の回転力を合成または切り換えて駆動輪を駆動し、前記内燃機関または前記駆動輪の回転力を発電機により電力に変換し、該電力を前記電動機に供給する機構を備えた自動車の動力伝達装置において、前記内燃機関と前記発電機の回転力伝達系統から前記電動機を切り離す機構を備えたことを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0030】
実施態様10
実施態様6乃至9のいずれかに記載の自動車の動力伝達装置において、前記発電機を切り離す機構、前記電動機を切り離す機構、または前記伝達系統を切り換える機構のうち少なくとも一つを所定の状態に保持する手段は、機械的反力のみをもって該機構を所定の状態に保持するものであることを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0031】
実施態様11
実施態様10記載において、前記機構を所定の状態に保持する手段は、ワブルモータであることを特徴とする自動車の動力伝達装置。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、変速機のアクチュエータ故障時に、運転者に不快感を与えるようなショックの抑制、また危険回避を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るハイブリッド自動車システムの構成図を示す。
【図2】図1の制御ブロック図を示す。
【図3】図1の目標駆動軸トルク特性を示す。
【図4】図1の変速指令特性を示す。
【図5】図1のシリーズモードでのシステム構成図を示す。
【図6】図1の低速時パラレルモードでのシステム構成図を示す。
【図7】図1の高速時パラレルモードでのシステム構成図を示す。
【図8】図1のシリーズモード運転時のタイムチャートを示す。
【図9】図1のパラレルでモード運転時のタイムチャートを示す。
【図10】図1の変速機構切り換え時のタイムチャートを示す。
【図11】図1のアクチュエータ故障時のタイムチャートを示す。
【図12】図1のリニアアクチュエータに適用されるワブルモータの1例を示す。
【符号の説明】
1…エンジン、3,5…噛み合い歯車、4…低速用エンジン側歯車、6…高速用エンジン側歯車、7…ハブ、8…スリーブ、11…ラック、12…小歯車、
13…ステッピングモータ、15…発電機、29…モータ、41…パワートレイン制御ユニット、45…エンジン制御ユニット、46…モータ制御ユニット、
47…バッテリー。
Claims (1)
- エンジンの出力により駆動される発電機と、前記発電機の発電出力により充電されるバッテリーと、前記バッテリーの放電出力により駆動されるモータと、変速比を変更するように前記エンジンの出力軸と駆動軸間に設けられた歯車列を選択するクラッチ機構のアクチュエータを備え、前記アクチュエータが動作しなくなり、歯車がエンジン出力軸に固定される故障時には、前記エンジンのトルクがゼロになるように制御するとともに、前記発電機及び前記モータによる走行を実行するハイブリッド自動車の動力伝達装置。
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