JP3552073B2 - 多目的アリーナを備えた建物の天井構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種イベントに応じて面積が適宜変化する多目的アリーナを備えた建物の天井構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、建物内部に設けた多目的アリーナの面積を適宜変化させ、格闘技用のステージ、劇場や音楽系イベントの会場、さらにはサッカーや野球等のスタジアムとして利用する大型建築物が構築されてきている。
例えば、ボクシングやレスリング等の格闘技ステージとして小面積の多目的アリーナを使用する場合には、多目的アリーナの上方を覆っている天井を低位置に配設して気積を減少させた閉空間を形成するとともに、低位置に配設した天井からステージに向けて多数の照明を照射したいという要求もある。
【0003】
また、音楽系イベントのステージとして多目的アリーナを使用する場合には、最適な音響空間を形成するために、吸音部材を備えた天井面や間仕切り壁により囲まれた閉空間を形成したいという要求もある。さらに、スタジアムとして大面積の多目的アリーナを使用する場合にも、ある程度天井を低くした閉空間を形成したいという要求がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在構築されている多目的アリーナを備えた大型建築物は、天井を一定の高さとした構造としているので、各種イベントに適した閉空間を形成することができず、常に上方空間が開放された状態となっている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、各種イベントに応じて面積が適宜変化する多目的アリーナの上部空間の気積とスタンド観客席側の上部空間の気積とを適宜調節し、それにより最適な閉空間を形成することが可能な多目的アリーナを備えた建物の天井構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の発明は、大屋根を備えた建物内部に、固定式スタンドとこの固定式スタンドから離間移動する移動式スタンドを設置し、これら固定式スタンド及び移動式スタンドに囲まれた地上空間に、前記移動式スタンドが固定式スタンドから離間しないときに最小面積のアリーナとなり、前記移動式スタンドが固定式スタンドから離間移動することにより面積を拡張したアリーナとなる多目的アリーナを備えた建物の天井構造であって、前記移動式スタンドの観客席を覆うように該移動式スタンドの最上部に固定された第1内部屋根と、前記固定式スタンドの観客席を覆うように該固定式スタンドの最上部に固定された第2内部屋根と、前記第1内部屋根から昇降自在に吊設されて最小面積とした前記多目的アリーナを上方から覆う第1アリーナ天井と、前記第2内部屋根から昇降自在に吊設されて前記第1アリーナ天井と一体化する高さまで降下し、該第1アリーナ天井とともに最小面積とした前記多目的アリーナを上方から覆う第2アリーナ天井と、前記大屋根から昇降自在に吊設され、前記多目的アリーナを最小面積としたときに前記第1内部屋根の上方位置に収納されるとともに、前記多目的アリーナを最大面積としたときに前記第1及び第2アリーナ天井と一体化する高さまで降下して前記第1及び第2アリーナ天井とともに前記多目的アリーナを上方から覆うスタジアム天井と、前記第1内部屋根から昇降自在に吊設されて前記移動式スタンドの観客席を上方から覆い、且つ所定の高さに配設した前記第1アリーナ天井と連続した天井面を形成する第1スタンド天井と、前記第2内部屋根から昇降自在に吊設されて前記固定式スタンドの観客席を上方から覆い、且つ所定の高さに配設した前記第2アリーナ天井と連続した天井面を形成する第2スタンド天井とを備える天井構造とした。
【0006】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第1アリーナ天井、前記第2アリーナ天井及び前記スタジアム天井を、複数の梁部材及び柱部材を格子状に連結して架構構造に形成した天井本体と、この天井本体の上面全域に貼設した吸音パネルと、前記天井本体の下部に設置した照明設備と吊設設備とで構成した。
【0007】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記第1スタンド天井及び第2スタンド天井を、互いに並列に吊設された複数のキャットウォークと、これらキャットウォークの下面に吊設された吸音パネルと、前記キャットウォークの下部に設置した照明設備とで構成した。
さらに、請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記第1スタンド天井及び前記第2スタンド天井に、前記移動式スタンド又は前記固定式スタンドの観客席に向けて垂下する吸音性を備えた間仕切り壁を吊設した。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の天井構造を備えた建築構造物の一実施形態について、図1から図9を参照して説明する。
建築構造物1は、図1に示すように、内部に地上空間2aを形成した構造物本体(建物)2と、構造物本体2内部の地上空間に設置されたスタンド構造体3と、スタンド構造体3と隣接して地上空間2aに設けられた屋内広場4とを備えている。
【0009】
構造物本体2は、平面視略U字形状の構造物として構築された第1構造物本体5と、この第1構造物本体5の両縁部5a、5bと近接するように平面視略三日月形状の構造物として構築された第2構造物本体6とで構成されている。
また、スタンド構造体3は平面視外縁形状が略楕円形をなし、第1スタンド分割体7及び第2スタンド分割体8により略半割り形状の構造体として構成されている。そして、第1スタンド分割体7及び第2スタンド分割体8には、それぞれ中央部に向けて下り傾斜を設けた内部に観客席7a、8aが設けられているとともに、それら観客席7a、8aに囲まれた地上空間には、多目的アリーナ9が設けられている。
【0010】
ここで、第2分割構造体8は、屋内広場4の面積を縮小しながら第2構造物本体6に向けて移動可能な構造とされているとともに(以下、移動式スタンド8と称する。)、第1分割構造体7は、構築された位置から移動しない(以下、固定式スタンド7と称する。)。
これにより、図1及び図2に示すように、固定式スタンド7及び移動式スタンド8が互いに隣接すると、ボクシングやレスリング等の格闘技ステージとして使用可能な最小面積の多目的アリーナ9sが形成される。また、図3に示すように、移動式スタンド8が第2構造物本体6まで移動すると、サッカーやアメリカンフットボール等のスタジアムとして使用可能な最大面積の多目的アリーナ9L が形成されるようになっている。
【0011】
一方、構造物本体2の上部には、図2に示すように、固定屋根10及び傾斜屋根11を一方向に向けて略連続的に傾斜配置した片流れ形式の大屋根12が配設されているとともに、前記傾斜屋根11の下方位置には内屋根13が配設されている。なお、移動式スタンド8の観客席8aを覆うように配設された前記内屋根13を第1内部屋根13と称し、、固定式スタンド7の観客席7aを覆うように配設された前記固定屋根10を第2内部屋根10と称する。
【0012】
前記第2内部屋根10は、トラス構造により形成された軽量構造体であり、外周縁部が固定式スタンド7の上部に固定されている。また、傾斜屋根11はトラス構造により形成された軽量構造体であり、一端側11aが第2内部屋根10の傾斜上縁部と重合して配設され、他端部11bが第2構造物本体6から立ち上がる支柱11cを介して支持されている。これにより、傾斜屋根11は屋内広場4を上部から覆うように配設されている。
【0013】
さらに、第1内部屋根13もトラス構造により形成された軽量構造体であり、外周縁部が移動式スタンド8の上部に固定されている。
ここで、図2に示すように、第1内部屋根13には第1アリーナ天井14Aが昇降自在に吊設されており、移動式スタンド8を固定式スタンド7側に移動して最小面積の多目的アリーナ9sを形成したときに、前記第1アリーナ天井14Aは多目的アリーナ9sの半分の領域を上方から覆う。
【0014】
また、第2内部屋根10には第2アリーナ天井14Bが昇降自在に吊設されており、この第2アリーナ天井14Bを前記第1アリーナ天井14Aと同一の高さまで降下させることにより、前記第1アリーナ天井14Aとともに前記最小面積の多目的アリーナ9sの上方全域を覆う。この第2アリーナ天井14Bは、図4に示すように、多数の柱部材14a及び梁部材14bを格子状に接続して形成した直方体形状の天井本体14cと、天井本体14cの上面全域に貼設されたグラスウールボード等の吸音パネル16とで構成されており、固定屋根10に所定の間隔をあけて設置された複数の揚重機17から下方に延在するワイヤ18に吊り下げ保持されている。そして、天井本体14cの内部には照明方向を下方に向けた照明設備19が設置されているとともに、下面には吊りフック20が配設されている。なお、前述した第1アリーナ天井14Aも、図4に示した第2アリーナ天井14Bと同一構成部材により形成されている。
【0015】
また、図2に示すように、第2内部屋根10には第2スタンド天井15が昇降自在に配設されており、この第2スタンド天井15は、図4に示すように、第2アリーナ天井14Bに向けて互いに並列配置された複数のキャットウォーク21により構成されている。ここで、各キャットウォーク21は、スタンド天井構造体の上面に配設され、第2内部屋根10に所定の間隔をあけて設置された複数の揚重機22から下方に延在するワイヤ23にそれぞれ吊り下げ保持されている。そして、これらキャットウォーク21の下面全域には、グラスウールボード等の吸音パネル24が貼設されているとともに、キャットウォーク21の上部に照明方向を下方に向けた照明設備25が設置されている。さらに、図4の符号26で示す位置には、吸音性を有する間仕切り壁27を吊設することが可能な吊り部材が配設されている。
【0016】
さらに、図2に示すように、第1内部屋根13にも第1スタンド天井28が昇降自在に配設されており、この第1スタンド天井28は、図4に示した第2スタンド天井38と同様に第1アリーナ天井14Aに向けて互いに並列配置された複数のキャットウォーク21により構成されている。
一方、図2に示すように、第1内部屋根13の上方には、傾斜屋根11に吊設されたスタジアム天井30が昇降自在に配設されている。すなわち、最大面積の多目的アリーナ9L を形成する際には、移動式スタンド8を第2構造物本体6側へ移動することにより第1内部屋根13と第2内部屋根10との間に上部空間31が設けられるが、スタジアム天井30は、前記上部空間31を通過して第1及び第2アリーナ天井14A、14Bと同一高さまで降下する。なお、このスタジアム天井30は、前述した第1及び第2アリーナ天井14A、14Bと同一構成されているのでその説明を省略する。
【0017】
上記構成の天井構造によると、移動式スタンド8を固定式スタンド8側に移動させて最小面積の多目的アリーナ9sを形成する際には、図2に示した立面配置のように、第1及び第2アリーナ14A、14Bを同一高さまで降下させるとともに、第1及び第2スタンド天井28、15を、第1及び第2アリーナ14A、14Bに向けて下り傾斜を付けた天井構造とすることができる。そして、この天井構造の平面配置は、図5に示すように、最小面積の多目的アリーナ9sの上方に第1及び第2アリーナ天井14A、14Bが配設され、移動式スタンド8の観客席8a及び固定式スタンド7の観客席8aを覆うように第1及び第2スタンド天井28、15が配設される。なお、スタジアム天井30は、第1内部屋根13の上方に収納されている。
【0018】
このような天井構造とすると、多目的アリーナ9s及び観客席7a、8aの上部空間が覆われ、気積を減少させた閉空間が形成される。これにより、ボクシングやレスリング等の格闘技用ステージとして多目的アリーナ9sを使用する場合には、最適な閉空間を形成することができ、しかも、低位置に配設した第1及び第2アリーナ天井14A、14Bに設置した複数の照明19をステージに向けて照射することができるので、照明効果を得ることができる。
【0019】
また、上述した天井構造に加えて、図4に示した吊り部材26を介して吸音性を有する間仕切り壁27を吊設すると、第1及び第2アリーナ天井14A、14Bの上面全域に貼設された吸音パネル16、第1及び第2スタンド天井28、15に貼設された吸音パネル24、さらに前述の間仕切り壁27により残響音が低減する。これにより、音楽系イベントのステージとして使用する場合に、最適な音響空間を得ることができる。
【0020】
また、移動式スタンド8を第2構造物本体6側へ移動して最大面積の多目的アリーナ9L を形成する際には、図3に示した立面配置のように、スタジアム天井30を第1及び第2アリーナ14A、14Bと同一高さまで降下させた天井構造とする。なお、その際には、離間した固定式スタンド7と移動式スタンド8との間に増設スタンド33を設置する。そして、この天井構造の平面配置は、図6に示すように、最大面積の多目的アリーナ9L の上方に、連続した天井面としてスタジアム天井30及び第1及び第2アリーナ天井14A、14Bが配設され、移動式スタンド8の観客席8a及び固定式スタンド7の観客席8aを覆うように第1及び第2スタンド天井28、15が配設される。なお、図6において符号34で示すものは、増設スタンド33の上部に配設された増設側スタンド天井であり、この増設側スタンド天井33も、複数のキャットウォーク21により構成されている。
【0021】
このような天井構造とすると、サッカーやアメリカンフットボール等のスタジアムとして多目的アリーナ9L を使用する場合に、最適な閉空間を形成することができるとともに、スタジアム天井30、第1及び第2アリーナ天井14A、14Bに設置した複数の照明19を多目的アリーナ9L に向けて照射することができるので、照明効果を得ることができる。また、第1及び第2スタンド天井28、15を構成している各キャットウォーク21を多目的アリーナ9L 側を向くように傾斜させ、それらキャットウォーク21に設置した複数の照明25もステージに向けて照射すると、さらに照明効果を増大させることができる。
【0022】
なお、図7から図9に示すのは、本実施形態の他の例を示すものである。
図7は、最小面積の多目的アリーナ9sを形成する際に、第1及び第2アリーナ14A、14Bと、第1及び第2スタンド天井の一部をさらに降下させ、上段側の観客席7a、8aを隠しながらフラットな天井面となる構造としている。これにより、さらに気積を減少させた最適な閉空間を形成することができる。
【0023】
また、図8は、第1及び第2スタンド天井28、15を構成している各キャットウォーク21の一部を多目的アリーナ9s側を向くように大きく下側に傾斜させ、それらキャットウォーク21に設置した複数の照明25をステージに向けて照射した状態を示す図である。
さらに、図9は、第1及び第2スタンド天井28、15を構成している全てのキャットウォーク21を多目的アリーナ9s側を向くように大きく下側に傾斜させ、それらキャットウォーク21に設置した複数の照明25をステージに向けて照射することにより照明効果を増大させた状態を示す図である。
【0024】
また、最大面積の多目的アリーナ9L を形成する際には、スタジアム天井30を第1及び第2アリーナ14A、14Bと同一高さまで降下させ、図7から図9で示した天井構造と類似した構造とすることにより、同様の作用効果を得ることができる。
そして、本実施形態では、第1及び第2アリーナ天井14、30を直方体形状としたが、本発明の要旨はこれに限るものではなく、例えば両者とも曲率を有する形状としても同様の作用効果を得ることができる。また、水平を保持して昇降せずとも、閉空間を形成するように昇降するものであれば、互いに水平面に対して傾斜した天井面を形成してもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の多目的アリーナを備えた建物の天井構造は、多目的アリーナを最小面積とするときには、第1及び第2アリーナ天井を所定の高さ位置に配設し、且つこれら第1及び第2アリーナ天井と連続するように第1及び第2スタンド天井を配設した天井構造とし、多目的アリーナを最大面積とするときには、第1内部屋根の上方に収納されていたスタジアム天井を、第1及び第2アリーナ天井と一体化する高さまで降下させ、且つこれらスタジアム天井と第1及び第2アリーナ天井と連続するように第1及び第2スタンド天井を配設した天井構造とすることができるので、各種イベントに応じて面積が適宜変化する多目的アリーナと、この多目的アリーナを囲む観客席の上部空間の気積を調整することが可能な最適な閉空間を形成することができる。
【0026】
また、請求項2記載の多目的アリーナを備えた建物の天井構造は、請求項1記載の効果を得ることができるとともに、第1及び第2アリーナ天井を構成している天井本体には吸音パネルが貼設されているので、音楽系イベント会場として閉空間を使用する際には残響音が低減し、最適な音響空間を提供することができる。また、天井本体には照明設備が設置されているの、イベント会場に向けて上方から照明を容易に照射することができ、照明効果を高めことができる。
【0027】
また、請求項3記載の多目的アリーナを備えた建物の天井構造は、請求項1又は2記載の効果を得ることができるとともに、複数のキャットオウォークにより構成されている第1及び第2スタンド天井は、その下面に吸音パネルが貼設されているので、さらに最適な音響空間を提供することができる。また、各キャットオウォークをイベント会場に向けて傾斜配置し、設置されている照明設備によりイベント会場に照明を照射することができるので、さらに照明効果を高めることができる。
【0028】
さらに、請求項4記載の多目的アリーナを備えた建物の天井構造は、請求項3記載の効果を得ることができるとともに、移動式スタンド又は固定式スタンドは吸音性を備えた間仕切り壁を貼設することができるので、最適な音響空間としながら劇場やコンサート会場用のステージを容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建物の大屋根を除いた内部構造を示す平面図である。
【図2】本発明に係る最小面積の多目的アリーナを形成した内部構造を示す立面図である。
【図3】本発明に係る最大面積の多目的アリーナを形成した内部構造を示す立面図である。
【図4】本発明に係る第2アリーナ天井及び第2スタンド天井の構成部材を示す図である。
【図5】最小面積の多目的アリーナを形成した際の第1及び第2アリーナ天井、第1及び第2スタンド天井の平面配置を示す図である。
【図6】最大面積の多目的アリーナを形成した際の第1及び第2アリーナ天井、第1及び第2スタンド天井、スタジアム天井の平面配置を示す図である。
【図7】最小面積の多目的アリーナを形成した際の第1及び第2アリーナ天井、第1及び第2スタンド天井の配置の第1変形例を示す立面図である。
【図8】最小面積の多目的アリーナを形成した際の第1及び第2アリーナ天井、第1及び第2スタンド天井の配置の第2変形例を示す立面図である。
【図9】最小面積の多目的アリーナを形成した際の第1及び第2アリーナ天井、第1及び第2スタンド天井の配置の第3変形例を示す立面図である。
【符号の説明】
1 構造物本体(建物)
7 固定式スタンド
7a、8a 観客席
8 移動式スタンド
9s 最小面積の多目的アリーナ
9L 最大面積の多目的アリーナ
10 第2内部屋根
11 傾斜屋根
12 大屋根
13 第1内部屋根
14A 第1アリーナ天井
14B 第2アリーナ天井
15 第2スタンド天井
16、24 吸音パネル
19、25 照明設備
21 キャットウォーク
27 間仕切り壁
28 第1スタンド天井
30 スタジアム天井
Claims (4)
- 大屋根を備えた建物内部に、固定式スタンドとこの固定式スタンドから離間移動する移動式スタンドを設置し、これら固定式スタンド及び移動式スタンドに囲まれた地上空間に、前記移動式スタンドが固定式スタンドから離間しないときに最小面積のアリーナとなり、前記移動式スタンドが固定式スタンドから離間移動することにより面積を拡張したアリーナとなる多目的アリーナを備えた建物の天井構造であって、
前記移動式スタンドの観客席を覆うように該移動式スタンドの最上部に固定された第1内部屋根と、前記固定式スタンドの観客席を覆うように該固定式スタンドの最上部に固定された第2内部屋根と、前記第1内部屋根から昇降自在に吊設されて最小面積とした前記多目的アリーナを上方から覆う第1アリーナ天井と、前記第2内部屋根から昇降自在に吊設されて前記第1アリーナ天井と一体化する高さまで降下し、該第1アリーナ天井とともに最小面積とした前記多目的アリーナを上方から覆う第2アリーナ天井と、前記大屋根から昇降自在に吊設され、前記多目的アリーナを最小面積としたときに前記第1内部屋根の上方位置に収納されるとともに、前記多目的アリーナを最大面積としたときに前記第1及び第2アリーナ天井と一体化する高さまで降下して前記第1及び第2アリーナ天井とともに前記多目的アリーナを上方から覆うスタジアム天井と、前記第1内部屋根から昇降自在に吊設されて前記移動式スタンドの観客席を上方から覆い、且つ所定の高さに配設した前記第1アリーナ天井と連続した天井面を形成する第1スタンド天井と、前記第2内部屋根から昇降自在に吊設されて前記固定式スタンドの観客席を上方から覆い、且つ所定の高さに配設した前記第2アリーナ天井と連続した天井面を形成する第2スタンド天井とを備えたことを特徴とする多目的アリーナを備えた建物の天井構造。 - 前記第1アリーナ天井、前記第2アリーナ天井及び前記スタジアム天井を、複数の梁部材及び柱部材を格子状に連結して架構構造に形成した天井本体と、この天井本体の上面全域に貼設した吸音パネルと、前記天井本体の下部に設置した照明設備と吊設設備とで構成したことを特徴とする請求項1記載の多目的アリーナを備えた建物の天井構造。
- 前記第1スタンド天井及び第2スタンド天井を、互いに並列に吊設された複数のキャットウォークと、これらキャットウォークの下面に吊設された吸音パネルと、前記キャットウォークの下部に設置した照明設備とで構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の多目的アリーナを備えた建物の天井構造。
- 前記第1スタンド天井及び前記第2スタンド天井に、前記移動式スタンド又は前記固定式スタンドの観客席に向けて垂下する吸音性を備えた間仕切り壁を吊設したことを特徴とする請求項3記載の多目的アリーナを備えた建物の天井構造。
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JPH09119229A JPH09119229A (ja) | 1997-05-06 |
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Cited By (1)
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- 1995-10-26 JP JP27906595A patent/JP3552073B2/ja not_active Expired - Lifetime
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